涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「SOSは終わらない」で検索した結果

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    ... すき焼き別ルート SOSは終わらない 俺達がいた世界へ 涼宮ハルヒの真剣勝負 高校生クイズ SOS団コント SOS団の旅行 大岡裁き SOS団にようこそ! 涼宮ハルヒの期待 君が望む憂鬱 涼宮ハルヒ大外伝 涼宮ハルヒの童話~マッチ売りの少女編 ハルヒの幸せとは? 涼宮ハルヒの小質 涼宮ハルヒの退屈Ⅱ 平行世界の消失 If 食わず嫌い王 涼宮ハルヒの入替 涼宮ハルヒの童話~シンデレラ編 フィクション 涼宮ハルヒの鋼鉄 性格入れ替え茸 涼宮ハルヒの恋慕 閑話休題 涼宮ハルヒの悋気 カオス祭りの序章 悪霊退散! キョンとハルヒのドタバタ日常 キョンの財布 レッスルエンジェルス 花火大会SOS 涼宮ハルヒの嫉妬Ver.カオス 涼宮ハルヒの冒険 涼宮ハルヒの怪談 涼宮ハルヒの仮面 プレゼント キョンの暴走 涼宮ハルヒの幕張 / 涼宮ハルヒの幕張【完全版】 涼宮ハルヒの弱点 逆の世界 涼宮ハル...
  • SOS団の無職16
    前回のあらすじ  キョンたちSOS団団員たちは、無事過去の世界から帰還することができました。明確な理由はサッパリなままですが。  しかし涼宮ハルヒが時間を巻き戻した理由は判明しました。キョンも、自分が佐々木と一緒に買い物をしていて、その現場を涼宮ハルヒに見られたからだ、と時間遡行の原因を納得できないまでも理解はしました。  キョンは佐々木と一緒に、涼宮ハルヒの誕生日プレゼントを買いに出かけていたのですが、残念ながら彼女の誕生日はまだまだ先です。  もうすぐ誕生日おめでとう!になるのは、古泉一樹だったのです。なんという悲しい勘違い。     ~~~~~      新車特有の接着剤を思わせるにおいをぷんぷん漂わせる車内で、なんで買いたての車ってこんなにくさいんだろう、と疑問に思いながら助手席に座る私はシートを倒して寝そべった。  隣でハンドルを握るお手伝いさんに訊いてみたら、この...
  • SOS団の無職14
    前回のあらすじ  涼宮ハルヒはおかしな夢を見ました。自分たちSOS団がみんなして無職のまま公園でブラブラしたり暇にかまけて大型特殊免許を取ってみたりしている夢です。  夢を夢のままで終わらせておけばよかったのですが、何故かいつになく涼宮ハルヒはその夢に思い悩まされてしまいます。  というのも、その夢が彼女にとってもっとも考えたくない、目を反らしていたかった問題に関することだったからです。  ずっとひとりで考え込んでいた涼宮ハルヒでしたが、そんな彼女の家へSOS団のメンバーたちがお見舞いに現れました。     ~~~~~      SOS団を結成してから長い時間が経つけれど、私の家へ皆がやってきたのは初めてのことだわ。来てくれるのは嬉しいんだけど、何かあったのかしら。  私は扉の施錠を開け、みんなを玄関に招きいれた。何故だかみんな一様に愛想笑いを浮かべたふうに微笑んでいる。ああ、そう...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~ 
      「このSSは射手座の日の戦いを銀河英雄伝説風にアレンジして、独立させたものよ。何を言ってるか分からない?あたしにも分からないわよ!」 「まあ、そのおかげでオリジナル設定、オリキャラの祭りになってしまったわけなんだが」 「一応銀河英雄伝説を知らなくても読めるはずですが、苦手な方はマッガーレしてください」 「ところで、銀河英雄伝説って何なんですか?」 「久々にワロタ。銀河英雄伝説を知らないとは(AA省略)」 「きゃっ!?」 「ちょっとあんた、みくるちゃんに何すんのよ!」 「落ち着けハルヒ。この方は銀河英雄伝説に出てくる下種…ではなくハイドリッヒ・ラング氏だ」 「はあっ!?」 「より詳しい銀河英雄伝説の情報は こちら をどうぞ。ちなみにハイドリッヒ・ラング氏は先のAAのような人物ではありません」 「実は不肖新川は銀河英雄伝説のアニメに(中の人が)出ていましてな」 「わしもマンションの管理人...
  • SOS団の無職15
    前回のあらすじ  涼宮ハルヒの自宅へお見舞いに出かけたキョンたちSOS団団員たち。朝比奈みくるに怒られた古泉一樹はちょっとしょんぼりしています。長門有希はあくまで普段通りの様子です。  涼宮ハルヒは思ったよりも元気そうでした。そう振舞っているだけということは、誰の目にも明らかだったのですが。  団員のメンバーたちと話す中で、涼宮ハルヒは今朝見た夢の内容を思い出してしまいます。とても悲しい夢です。まあ、そっちも現実なわけですが。     ~~~~~      最近やたらと妙な夢を見るようになった。俺も生活に疲れてきた証拠なのだろうか。  末期的な症状なのか、今朝見た夢などは自分が高校時代にタイムスリップしてハルヒたちと一緒に将来の夢のためにラーメンを作るというわけの分からない内容だった。おかしな内容ではあるけれど、何故か現実感がある夢だったんだよな。  俺は、しがないただのフリー...
  • SOS団の無職11
    前回のあらすじ  佐々木はとても小心者です。新しいことへのチャレンジをとても怖がります。新しいことになど興味ないのです。既存のことで満足なのです。  そういう意味では、ハルヒや鶴屋さんとは正反対の人物です。そこは個人の性格的なものもありますので、どちらが良いとも言えません。  どんな物事にも必ず長所と短所がありますが、佐々木はまだ、その短所を克服できていないようです。     ~~~~~      彼のバイトが始まって以来、少しづつ閉鎖空間が発生する頻度が増えていたのですが、先日のバイト視察昼食会で彼と佐々木さんの仲むづましい場面を目撃してしまってから閉鎖空間の発生回数はさらに増えてきました。  閉鎖空間の発生は涼宮ハルヒの無意識的な部分が反応を起こして発生している物なので、一概に彼女が悪いというわけではありません。ですが、こう閉鎖空間が頻発してしまっては、僕も心身を休める暇が...
  • SOS団は無職のようです
      1.SOS団の無職  無職人生の始まりの1話。  キョン妹が公務員試験第Ⅲ種に受かってるので、時期は10月くらいだと思います。   2.SOS団の無職2  SOS団はみんな元気です。  やろうと思えばなんでもできます。不可能なんてないんです。免許だってとれます。たぶん。   3.SOS団の無職3  不必要なほど、周囲に対して過剰に申し訳なく思ってしまうことってありますよね。  自分では 「もうダメだ!」 と思っても、でも大丈夫。  けっこうみんな、そんなのさして重大だとは思っていないですよ。   4.SOS団の無職4   こないだラーメン屋に行った折。後ろの席に座っていたカップルの彼氏が、「いつまでも子供心を持ち続けていたいよね」と言ってるのを聞いて、ラーメン噴き出しそうになりました。  子供心を持ち続けるどころのレベルじゃねえよ。ロマンチストぶってんじゃねえよwww  今回の話の中...
  • SOS団の無職
       先日、妹が地方公務員試験に合格した。高校卒業以来1年間、必死に勉強してきたんだ。努力の成果が実ってよかったなと大いに祝福してやりたい。兄としても、非常に鼻が高い。  しかしそのおかげで、俺の現状がより肩身の狭いものになったのもまた、否めない事実なのだ。妹に先を越された兄。その重みが十字架となって俺の双肩にのしかかる。  そもそも俺は年の離れた妹に対して、並々ならぬ威厳を持って接してきた。妹がおいたをした時も、冷静に実父のような対応をしてきたものだ。  その俺の兄としての立場が、一気に瓦解した。3日前、妹が満面の笑みで合格通知の入った封筒を俺の部屋に持って駆け込んできた瞬間から、だ。  俺の考え過ぎだろうか。妹が俺を呼ぶ時のイントネーションが、いつもの「キョンく↑ん↓」ではなく、目上の者が下の者を諭すような「キョンく↓ん↑」だったような気がする。  とにかく。その時以来、ガラス...
  • SOS団のさよなら無職
    前回のあらすじ  鶴屋さんのおうちは非常に大きな旧家です。一生働かなくてもいいくらいお金持ちです。旧家ですが、鶴屋さん本人は大変に前衛的な方です。  もっともっと遊んでいたかったようですが、とうとう働かなくてはいけない時期になってしまいました。これが幸せなのか不幸せなのかは分かりかねますが。  新築の喫茶店をひとつ任されることになった鶴屋さんでしたが、それがとても面倒だったので公園へ逃げ出してしまいました。  その後、長門のマンションに連れて行かれたSOS団はハルヒによってショッキングな告白を受けてしまいます。  SOS団は解散するようです     ~~~~~      ハルヒは高校時代、酒で苦い経験をして以来ノンアルコール主義を貫き通している。だから今日のように盛大なパーティーが開かれていても、テーブルの上にアルコールの類は一切構えられていない。まあそれは別にいいんだが。  ...
  • さよならSOS団
    涼宮ハルヒが泣いていた。 まっすぐ前を見つめてさびしそうに泣いていた。     ______4月19日 卒業式   おかしい。卒業式が普通に行われている。去年の朝比奈さんの卒業式では、いや朝比奈さんが出るはずだった卒業式には朝比奈さんはでれてない。ハルヒの情報改変能力のおかげ、いやせいで、朝比奈さんの成績が三学期になって急に悪くなったのだ。朝比奈さんはそれがハルヒの力だとわかるまでわけがわからず部室にも来ないで必死に勉強していた。だがハルヒのだと知ってからは「規定事項だからしょうがないですねぇ」なんて、笑顔でやけにあっさり諦めた。おかげで、いやせいで朝比奈さんは留年。ちなみに鶴屋さんは無事卒業した。ハルヒなりの遠慮のあらわれなのか?ハルヒは笑みをこらえるようなつくり悲しみ顔で「そう。・・・それは残念だったわね。でも、よかったじゃないみくるちゃん!これでもう1年SOS団でいられるわ!」「ふ...
  • SOS団の無職4
    前回のあらすじ  キョンと妹が気まずくなっている頃、古泉は力いっぱい長机を長門のマンションまで運んでいた。  ジュースを買いに行く途中、キョンはハルヒに怒られてしまったが、嫌な気分ではなかった。変な意味じゃなくて。  図らずとも自分を抜きにした緊急家族会議を盗み聞いてしまったキョンは、失意のうちに家を飛び出した。  気づくとそこは、長門のマンションの前だった。     ~~~~~      長門は突然の来訪者である俺を、いつものように淡々と「入って」と言って出迎えてくれた。  長机が設置されたままの部屋の中には、もうSOS団のメンバーの姿はなかった。当然か。今日の活動は終了して解散したばかりなんだ。  長門しかいない部屋の中で長机だけがぽつんと立っている。楽しかった時間が終わりを迎えてしまった事実をつきつけられたような気がして、その光景が妙に物悲しかった。  俺を招き入れた長門は...
  • SOS団の被害妄想
    みくる「はい、どうぞ。お茶が入りましたよ」 キョン「ありがとうございます」 古泉「これはどうも。ありがとうございます」 長門「………」   みくる「涼宮さんもお茶をどうぞきゃっ!」 ハルヒ「あつっ!」 みくる「ごごごごめんなさい! どうしよう、お茶こぼしちゃった……」 古泉「涼宮さん、大丈夫ですか? 火傷はしていないようですね」 ハルヒ「大丈夫よ。火傷するほど熱くはなかったし」 キョン「念のため、水か氷で冷やしておくか?」   みくる「ぅぅう」   キョン「朝比奈さん? どうしました?」 みくる「涼宮さん、すいませんでした。私のせいで嫌な思いをさせてしまって」 ハルヒ「いいのいいの。これくら、舐めとけば治るわよ」 みくる「………」 みくる「……本当に、ごめんなさい!」 ダッ キョン「あ、朝比奈さん!?」 古泉「出て行ってしまいましたね。どうしたのでしょう」 ハルヒ「私、なにか変な...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~序章
    時は移り、所は変われど、人類の営みには何ら変わることはない。      ――宇宙暦1898年、五世紀に及ぶ平和な治世と、それに続く三世紀に及ぶ堕落した治世で、腐敗しきった天の川銀河統一政府はついにその政治的求心力を失い、崩壊した。 統一政府崩壊後、連邦という錆びた鎖から解き放たれた旧統一政府領各地の星系政府や宇宙艦隊駐屯地は、好き勝手に独立を宣言し、単一色だった天の川銀河の地図を鮮やかなモザイク画へと書き換えた。 正確な記録は残っていないが、信用するに値する説によれば、七月七日二十二時四十三分に首都星プレトリアがテロリストの仕掛けた反物質爆弾で消滅した後、たった二十四時間で大小500以上の勢力が天の川銀河内に乱立したそうだ。その年の四月に実施された最後の国内調査では天の川銀河内の総星系自治体数は533とされていたから、これはほぼ全ての星系が独立を宣言したとみてよい。 後に、天...
  • SOS団の無職13
    前回のあらすじ  なんだか生々しい夢だな、と思ったら実は現実でした。自分はごくごく普通の、一介の男子高校生に過ぎないと思い込んでいたキョンは大ショックです。  ショックではあるけれど、それが事実である以上、目を背けるわけにはいきません。世界の命運がかかっているかもしれないのです。  キョンには理解しづらい理屈をぶつけ合い、討論を交わす古泉一樹と長門有希。  さすがにそんな二人の会話にはついていけないキョンでしたが、なにもついていけていないのはキョンだけではありません。朝比奈さんも全く分かっていませんでした。  でも、議論についていけない人が正しいことを言えないというわけでは、決してありません。むしろ、あまり状況が分かっていない人の方が的を得た発言ができる事もあるのです。     ~~~~~      朝起きた時から本調子じゃなかったのは感じていたが、登校して教室に入っても、授業...
  • SOS団の無職5
    前回のあらすじ  キョンはついに自分の弱い心に打ち勝ちました。一言で言えてしまうほど簡単なことのようで、それはとても難しいこと。  古泉との話の中でイニシエーションについて聞かされるが、そんなの理解できません。門外漢が学術的な話についていけるわけがありません。  それでも、「自分自身を変えたいのなら、意識の根本的な部分を変える体験をしなければならないらしい」ということが何となく分かりました。  けれどその方策など皆目分かろうはずもありません。どうしていいか分からないからこそ、みんな毎日悩んでいるのです。     ~~~~~      あれほど広く、殺伐としていて、無駄な物など一切無かった長門の部屋に今はゴチャゴチャと引越し直前の家のように荷物がごった返していた。  フローリングの机の上にはハルヒのナップサックが投げ出されているし、床の上には古泉、鶴屋さんのバックが置かれている。部屋...
  • SOS団の無職8
    前回のあらすじ  ハルヒは小説家を目指すようです。まあ、いつもの思いつきの突発的行動でしょうけれど。  でも自分でも何か行動を起こさなければいけない、という意識は彼女もちゃんと持っているようです。  思えばキョンよりもハルヒの方が、社会に出なければいけないという思いは強いようです。求人雑誌を買ったり免許を取得しようとしているのも、そういう考えの一環なのでしょう。  しかし悲しいかな、性格というか、価値観がアレな人ですから。なかなか思うようにいかないようです。     ~~~~~      俺の家出騒動のあたりから、また妹が俺に対して遠慮のない接し方をし始めていた。朝、部屋に踊りこんできて俺をベッド上から引きづり下ろして起こすのも、なんだかとても懐かしい。  気持ちよく寝ているところを無理矢理起こされているのに、なんだかその無遠慮さがとても嬉しかった。気を遣われて腫れ物を扱うよ...
  • SOS団の無職9
    前回のあらすじ  心の友、谷口の紹介でバイトを始めることを決意するキョン。とうとう彼は無職ではなくなりました。フリーターへと進化したのです。  一部の人を除いて、みんなそれを祝福してくれました。キョンもそれがとても嬉しかったのです。  不安と期待が入り混じる新1年生のような気分で、キョンは初めてのアルバイトに立ち向かっていくのです。     ~~~~~      バイトの面接を終えてから、もう2週間が過ぎた。面接と言っても谷口の口利きで99%内定していたようなものだったから、それは採用の可否を決めるための面接ではなく、仕事の内容を教えられるための説明会のようなものだった。  そして説明会的な簡易な研修が終わると、俺を含めて10人近い新採用のアルバイターたちはフロアーで使用する作業着を渡され、その日は解散となった。  その翌日から店が開店したわけだから、かれこれ俺はこの店で2週間...
  • SOS団の無職6
    前回のあらすじ  キョンの苦悩を知ってかしらずか、お泊り会に私も混ぜろ!と勢いよく乱入してきた涼宮ハルヒ。思いつきのノリだけで動いております。  朝比奈みくるも古泉一樹も鶴屋さんも、それに反対しません。止めようとしません。止めても無駄であることは分かっていましたが、それ以上に自分も混ぜてもらいたいと思ったからです。  なんだかんだ言って、まともに就職活動していない無職はヒマを持て余しているのです。  そうこうしていると、キョンの妹が兄の着替えを長門宅へ持ってきてくれました。妹は兄のことがとても心配なのです。  心配なので宵の時刻から深夜まで、兄の泊まるマンションを監視しているのです。心配だからこそ、交友関係にまでチェックの目を光らせているのです。  『私は兄にとって必要な人間だから』。妹は、自分に言い聞かせるようにそう呟きます。でも、本当にそうなのかな?  『兄は私にとって必要な...
  • SOS団のメタボ
     太ってしまった。  と一言で済ませるのは容易いことだが、この状態にいたるには数々の複雑なプロセス、要因が積み重なっているんだ。とても一言でなんか言い表せない。  冬の間、寒い寒いと言いながら中華まんを食べたりホットドックを食ったりしていたが、その上さらに温度調整の効いたあたたかい小春日和のような部屋に閉じこもって、冬眠中の熊のようにグダグダしていたのが大きな原因であることに間違いはない。  年が明けて正月には、調子に乗ってバカスカと餅やら栗きんとんやらカロリーの塊のような物を食べまくっていたのも、この腹回りをしげしげと見るたびに思い出されて悔やまれる。あそこでもう少しセーブしておけば……。  春になったら春になったで、SOS団の全員で春休みを利用して連日のように花見ツアーを敢行していたのだから、その数日間の摂取熱量など考えたくもない量に達しているに相違ない。  つまり。俺は、いや、...
  • SOS団の無職2
    前回のあらすじ  キョン妹が地方公務員試験に合格した。キョンは妹に対し祝福の念を抱くと同時に、激しい焦燥感も覚えた。  公務員が給料泥棒のダメ人間なんてのは、ごく一部の人の話ですよ。大半の公務員は真面目に職務をまっとうしているのですよ。  まあ、その「一部のダメ公務員」が、国家の中枢や諸機関の上層部に集中しやすいというのが問題なのですが。  ショックを受けたキョンは公園へ赴いた。そこには、暖かくも退廃的な無職集団・SOS団がたむろしていた。  キョンは心の底から谷口に敵意を抱いた。  そして、古泉がつぶやいた。 「涼宮さんに、心の底から就職したいと願わせるんです」   ~~~~~   「いいですか。涼宮さんに、心の底からSOS団の皆で就職したいと願わせるのです。さすれば、僕たちは晴れて手に職を持つができるでしょう」  確かに。ハルヒが本気で就職したいと思えば、その希望は実現する...
  • 1ヶ月で痩せるSOS団
      1.SOS団のメタボ ~1週目・炭水化物ダイエット (ローカーボダイエット) ~   2.SOS団のメタボ ~2週目・スポーツダイエット (vs日向) ~   3.SOS団のメタボ ~3週目・自己管理ダイエット (太めのピンクパンサー部隊) ~   4.SOS団のメタボ ~4週目・我慢ダイエット (山篭り)~   5.SOS団のメタボ ~1ヶ月目 ・ ガチムチパラダイス~  
  • 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(前編)
     超能力者。  涼宮ハルヒによって、閉鎖空間と神人を倒すための力を与えられた存在。機関と呼ばれるハルヒの情報爆発以降に発足した組織に属し、 その意向、つまり世界の安定に協力している。  三つほど前の世界では、その目的は変わらず「世界の安定」だったが、情報統合思念体が排除行動に出たため、 手段を「ハルヒの安定」から「ハルヒとその影響下にある人間の排除」へと変化させ、ついにはそのために核爆弾を炸裂させた。  でリセット。    未来人。  涼宮ハルヒによって、時間遡行能力を与えられた存在。組織名やそれが一体いつの時代のものなのかは不明。 目的は自分たちの未来への道筋を作り続ける涼宮ハルヒの保全。そのためには別の未来を生み出しかねない存在は かたっぱしから抹消している。  それが原因で二つほど前の世界では、ハルヒの観察を命じられた朝比奈みくるという愛らしいエージェントがその役割を 押しつけられ、...
  • SOS団お掃除大作戦
    部室の扉が大きな音を立てたと同時に、向日葵のような明るい笑顔と怒号に似たよな大きな声が聞こえた。 「みんな!大掃除をするわよ!!!」 部屋に入るなり大声で話し出す人物なんて俺の知る中で一人しかいない。 涼宮ハルヒだ。 それにしても、今日に限っては中々いい案じゃないか。コイツにも少しは並みの人間の思考が 生まれたということか。なんて事を思っているとハルヒは話を続けた。 「1年間お世話になった部室に、感謝の意を込めて皆でピッカピカにするのよ!」 「おいおい、1年間のお世話って大晦日じゃあるまいし、普通に大掃除でいいだろ?」 「何言ってるのよバカキョン!もうすぐ春休みでしょ!?入学してから1年経ったって事じゃない!!」 確かに入学してから1年は経つけど、SOS団を作ったのはG.W明けじゃねーか。 それまではこの部室にはお世話になってねーよ。とは、口に出せない俺はヘタレなのかね? 「...
  • SOS団のメタボ2
     えらい目に遭ってしまった。犬にかまれたなんてレベルじゃねえぞ。よもや炭水化物を摂らなかっただけで衰弱死の憂き目に遭ってしまうとは。  ハルヒ提案のローカーボダイエットに取り組んだ挙句、最終的に病院送りになってしまった我らSOS団は、病院監修の健康管理指導を強制的に受けさせられた結果、ようやくある程度体脂肪を落とすことに成功したのだった。やれやれ。  しかしはっきり言って、まだまだ俺たちは太っている。入院中にかなりつらい減量を行ってきた俺たちだが、それでもヘドロのようにしつこく溜まった脂肪はセルロイド化したように固まって取れないのだ。  それでも炭水化物ダイエットを始める前よりは健全な肉体を取り戻してきたので、俺たちは晴れて退院する運びとなったのだ。いやいや、助かったよ。あと2,3日退院が遅れていたら、ストレスの塊となったハルヒによって世界が終焉を迎えていたところだ。   「やっと退院...
  • SOS団のメタボ3
    「そもそも格闘技はウェートが大きいほど有利なものが多いわけだから、体重を減らすというより増やすことを目的としているわけよね。私たちの目的とは逆行しているんだから、格闘技を取り入れたってダイエットになるわけなかったのよ」  などと屁理屈としか思えない言い訳をしながら、前とあまり変わらない体型で涼宮ハルヒは病院から還ってきた。  格闘技っていうか、ダイエットにプロレスを取り入れようという方がどうかしているのだ。そしてアマレスのリングで筋肉バスターを使う方がどうかしているのだ。どうせ筋肉バスターを使いたいのなら、NOAHにでも入団するべきだ。  本気でダイエットのために運動をしようと思うのなら、それ相応の体操などを試みるべきだったのな。ブートキャンプとか。 「はあ? 相変わらず馬鹿なこと言ってるわね。もう1年もSOS団の雑用やってるんでしょ。ちょっとは団内の空気というか、常識を学びなさいよ」...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~終章
       ブ・イン・エー戦死に続いて教皇戦死の報が戦場を駆け巡ると、コンピケン連合軍将兵の戦意は跡形もなく消え去っていた。自然と砲火の応酬は止み、次々に艦の機関を停止して降伏していった。戦争を!勝利を!と呼号する総司令官が消滅したからには、圧倒的不利になった状況下で得ることの叶わない勝利を求める理由はどこにもなかった。 十一月三十日五時十一分、コンピケン連合軍の残存部隊をまとめたブ・イン・ビーが、全軍を代表してSOS帝国軍に降伏を申し出た。本国には名のある指導者や提督は存在せず、織的な抵抗はほぼ不可能なため、事実上のコンピケン連合の敗北宣言である。 ハルヒは即座に降伏を受理すると同時に、SOS帝国の勝利を宣言した。帝国軍の全艦艇で歓喜と興奮の活火山が爆発し、勝利の雄たけびと音階を無視した歌声が響き続けた。一時は不利かと思われたものの帝国軍の全将兵が信奉する英雄は辛くも勝利して、彼らは無事...
  • 涼宮ハルヒの軌跡 SOS団(後編)
      ◇◇◇◇    終業式の翌日、俺たちは孤島in古泉プランへ出発することになった。  とりあえずフェリーに乗って、途中で森さんと新川さんと合流し、クルーザーで孤島までGO。 全く問題はなく順調に目的地までたどり着くことが出来た。  あとは多丸兄弟を加えて、これでもかと言うほど昼は海水浴、夜は花火&肝試し、さらに二日目は何か変わったものがないか 島中の探索に出かけた。特に何も見つからなかったが、ハルヒはそれなりに楽しんだらしい。 あと、古泉たちによるでっち上げ殺人事件のサプライズイベントはなかった。まあハルヒは名探偵になりたいとか そんなことは全く考えていなかったからあえて用意しなかったのだろう。今のあいつは、みんなで遊べりゃそれで良いんだからな。  さてさて。  そんなこんなで孤島で過ごす最終日の夜を迎えていた。翌日の昼にはここを去ることになっている。  何事も無く終わってくれれば良かっ...
  • SOS団のメタボ4
    「世界がピザになってしまったことに気づいたのは、涼宮さんと縁のあった私だけでした」  深夜の街路。俺と古泉の前に突如現れたキングスライム……もとい、朝比奈さん (大) はため息まじりにそう呟いた。 「私は涼宮さんの情報改竄に、耐性というか免疫というか、そういうものがあったんだと思います。ある瞬間を境に世界が、この時間軸から見て未来の世界がデブの惑星へと変容してしまったことに私は気づきました」  明日この世の終わりが訪れると悟ってしまったかのような口調で朝比奈さん (大) は肩を落とした。ひどく落胆した様子なのに、顔面の肉が厚すぎてどんな表情をしているかが目視確認できない。  俺と古泉は驚愕のあまり言葉を失ってわなないていた。最悪の場合、世界はピザになってしまうと予想していたが、よもやこれほどとは……。果たして目の前の未来人の女性と思われる肉の塊は、無事日常生活を送っていけているのだろうか...
  • 最終決戦
    閉鎖空間… 「此処は僕たちに任せてあなたは涼宮さんを!」 「行って。」 「キョン君。涼宮さんの方はお願いしますね!」 SOS団の3人は、そう言い1000体はいるだろう神人の分離体の戦闘に入った。 俺は皆が言ったようにハルヒの元へ。 何故こうなったのかと言うと、ハルヒの心が神人に食い尽くされ暴走し、閉鎖空間 を発生させたのが原因だ。 俺たちSOS団は、閉鎖空間に飛ばされハルヒも何処かへ行ってしまった。 とりあえず世界の危機なのは確からしく、俺も長門から。 「私の力をあなたに送る。そうすればあなたも私たちと同じように多少は戦えるようになる。」 そういい俺は力をもらい何処から出したのか、でかい大剣をだし俺にくれた。 俺は、剣だけでなく、RPGで言う魔法まで使えるようになった。 そして、神人の分離体を倒しながら、恐るべきことが分かった。 それは…ハルヒと神人が融合しようとしていたことだ。 これを...
  • SOS団忘年会
    事件はハルヒのたった一言から始まった 「SOS団、大忘年会やるわよ!」 確かに今年は忘れたい事件ばかりだった。(俺だけじゃないと思うが) あまり気乗りはしなかったが、断ると不機嫌になりそうなので 一同しぶしぶ賛成したようだった。 「で?部室でやるのか?」 俺の言葉が言い終わるか、終わらないかも待たずハルヒが言った。 「お酒飲むのに学校じゃまずいでしょ!少しは考えなさいよ!居酒屋よ!」 なに???酒飲むのか??おいおい、まだ高校生だぞ俺達は。 さすがに問題あるだろ! だがしかし・・古泉は本当に高校生なのか? 長門に至っては宇宙人だ。 朝比奈さんは年齢不詳な未来人。 よく考えたら、そこいらにいる普通の高校生って俺だけじゃないか! なんか、どーでもよくなってきた。 学校にばれるようなことがあったら長門にちょいちょいと細工してもらえばいいしな。 なんか、どうでもよくなってきた。先のことは考えない。...
  • 世界の終わり 序章
    …… 梅雨入りし連日不快指数100を越えるんじゃないかというくらいの湿度に耐え俺は北高の門をくぐる。 今日は土曜日であり本来なら除湿機で乾燥させた部屋で一日中寝て過ごす予定だったのだが年中無休のSOS団が俺を休ませることなど許すはずもなく『今すぐ部室に来て!!』 と言う起床5分後にかかってきた3秒間の団長様とのやりとりで俺のささやかな夢は終わりを告げたのである。 ………… 土曜日に部活をやってる部は大抵運動部の陸上部や野球部であり文化部は文化祭でもない限り休日に活動などしないのだ……。 今日は大雨であり運動部の姿すら確認することはできない。恐らく練習は中止したんだろうね。ああ羨ましい。 つまり今学校にいるのは補習中の三年生と部、ましてや同好会の体すらたってないSOS団の面々しかいないことになるな。 ったく不思議探索いけないからって部室とは……やることないだろうに。散々愚痴をこぼしつ...
  • SOS団の無職3
    前回のあらすじ  昼食をとるために、いつものように長門宅に移動したSOS団。  そこでハルヒは、今度こそ自動車免許を取得する!と高らかに宣言した。  しかしフタをあけると、それは大型特殊免許だった。救いようのないバカだコイツは、とキョンは思った。  朝比奈さんも自動車学校の領収書を持って帰ってきた。  SOS団に新たな変化が、少しづつ起ころうとしていた。   ~~~~~    妹の就職が決まってから10日が過ぎた。公務員の仕事は4月1日から始まるから、それまでは半年近くすることもなしで暇らしい。  命を削るほど取り組んでいた受験勉強から一気に解放された妹は最初、自分がこれからどう振舞って良いのか決めかねていたようだが、来年から始まる自分の仕事に関係することを勉強しようと決めたらしく、また勉学に打ち込み始めていた。  我が妹ながら、本当に熱心で感心な若者だと思う。そこまで勉強に...
  • SOS団のメタボ5
     人間は遠い昔から、あの大空に無限の夢を見てきた。  白く、そして時には黒くたなびく雲の群れ。夜にはそこに目を奪われるほどに美しい星々を撒き散らし、心を妖しくかきたてる月を浮かべる。  何者も畏敬の念を抱かずにはいられない雄々しい太陽。そして誰も逆らうことのできない神の雷。青々とした、澄み渡った空は常に変化を続け、川底の小石を撫でる水のように我々地上の動植物を包み込んできた。  だからこそ人は鳥に憧れ、翼に信仰を抱いた。偽の翼で大空を我が物にしようとした愚かなイカロスは、だから侵すことのできない大いなる神の領域に力及ばず散ったのだ。  人は神には及べない。ここで言う神とはハルヒのような例外は別として、大自然のことだ。物理法則ってやつだな。  人は神に及ぶべくも無い。天を目指した長大な塔は砕け、神をたぶかそうとした愚かな人間は惨めな罰を受けた。  人は飛行機や飛行船など、物理法則に忠実に...
  • SOS団の無職12
    前回のあらすじ  気分転換に出かけたコンビニで、ハルヒは佐々木と連れ立って歩くキョンと出くわしてしまいます。  ハルヒは、キョンがバイトを休んでまで佐々木と一緒にいたことに反感を覚えました。キョンが自分に、バイトを休むということを黙っていたからです。でもすぐに、あることに気づきます。  いい年した男が女性とふたりで歩いている。そんなどこにでもある光景に憤りを感じるのは、自分がキョンを、SOS団メンバーたちを、無理につなぎとめていたからではないのか。  当たらずとも遠からずと言えなくもありませんが、ハルヒは冷静さを欠いた頭でそれを勘違いします。自分がみんなを力ずくで悪い方向に導いてしまったのではないかと思い込んだのです。  そして、ついにハルヒの奇怪不可解摩訶不思議パワーが炸裂したようです。     ~~~~~      どすっという音が聞こえてきそうなほどの衝撃が、俺の腹部...
  • I am teacher
    1月のとある日、この日は朝から寒い日だった。 涼宮ハルヒが非合法で活動しているSOS団も何とか無事に年を越すことができた。 この日もいつもと同じように金曜日の1時限目は英語の授業行なわれるはずだったが……少しばかりおかしな事態になっていた。 ひとつは俺が座る、窓際後方2番目には俺ではなく国木田が座っているということ。 もうひとつは俺が学生服ではなく、濃いグレーのスーツに赤いネクタイの組み合わせで教壇に立っていることだ。 ホワイ? なぜ俺は教師になっているんだ。     英語の授業をしながら、今日の朝の記憶を辿ってみた。 まず朝起きて、顔を洗って鏡を覗いくと少し顔が老けていることに気づいた。 寝ぼけているのかと思いながら、部屋へ戻ってみると学生服の掛けてあるはずのハンガーにはスーツが掛かっており、学生服が見当たらなかった。 とりあえず、スーツに着替えるとスーツの胸ポケットに教員証が入っていた...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~第五章前編
       宇宙暦2003年、SOS帝国暦一年、十一月二十九日、十四時三十分。 SOS団員およびSOS帝国軍首脳部は総旗艦ブリュンヒルトの会議室に顔をそろえた。戦闘は開始されていなかったが、星系内に布陣した無数の無人偵察艇により敵艦隊の大まかな位置は判明しており、事前に散布した宇宙機雷による妨害も成功している。まずはSOS帝国に有利な状況が作られているように見えていた。 しかし、敵艦隊による電子妨害は刻々と強化されていて、偵察艇も発見され次第破壊されており、状況が不利に傾かないうちに戦端を開くことが好ましく思われたが、それに先立って新人類連邦軍時代からの恒例になっている戦前スピーチが行われることとなった。部下達に無茶な作戦を理解してもらう目的で始まった戦前スピーチだが、最近ではキョンに言わせると誇大妄想的とんでも演説を聞かせることで、全軍の士気を無理やりにでも高揚させることが目的となっていた。...
  • SOS団以外の人も無職
    前回のあらすじ  キョンがバイトを始めました。初バイトでウェイターというのは、まあ無難な線ではないでしょうか。 バイト先へSOS団の面々が視察に訪れるハプニングもありましたが、そんなのは世間一般的にもよくあることです。 職場には、驚いたことに中学時代の友人・佐々木がいました。初めてのバイトで気が弱っていたキョンは、とても救われた思いでした。 不安な時、心許せる人がそばにいてくれることはとても幸せなことです。キョンはもっと頑張ろうと思いました。 しかし不安に押しつぶされそうな中で心許せる人物に出会え、キョンよりももっと頑張ろうと励まされた人がいます。 佐々木です。     ~~~~~      私は平坦で起伏のない、よどみなく流れ続ける川の水のような、ごく普通に過ぎ去って行く日々が好きだった。 朝、目が覚める時は自分が一番いいと思えるタイミングで布団から出たいし、朝食も急がず慌てずマ...
  • 裏SOS団の会合
     以下、発言と発言者の情報を主として報告します。  なお、以下に登場する朝比奈みくるは、現時間平面に常駐している朝比奈みくるとは異なる時間平面に所属している異時間同位体であることを申し添えます。        (鶴屋がお茶を飲み干す)   (鶴屋)「ぷはぁー。みくるん、だいぶ腕をあげたね」 (朝比奈みくる)「あれから年はとりましたから」 (鶴屋)「まだまだ若いじゃないか、みくるんは。まだ、高校生でも通用するにょろよ。そんなこといっちゃ、世の爺さん、婆さんから怒られるにょろ」    (森園生が茶菓子を配膳)   (鶴屋)「ありがとさん。悪いね、森さん。『機関』前線即応部隊指揮官殿にメイドさんなんかさせちゃってさ」 (森園生)「いえいえ。普段から練習を欠かすわけには参りませんので」 (鶴屋)「そうだね。ハルにゃんは、勘が鋭いからね。不自然なところがあっちゃいけない」 (森園生)「精進いたします...
  • 銀河SOS伝説~射手座の光芒~第五章後編
      「あーあ、採用されちゃったね、あの作戦」 「不満があれば反対すればよかったのに」 作戦の詰めを終えて会議が終了すると、ナガトの前にはアサクラ、キミドリのスクリーンだけが残った。キミドリは平然と、アサクラはわざとらしく肩をすくめて状況を受け入れていた。どちらもカフェでメニューを相談する女学生といった風体で、とても宇宙艦隊を指揮する提督には見えないタイプである。 「別に不満なんてないわよ。ただ、遺書を書いてなかったなー、って思い出しただけ。これまでのと比べてちょっぴり危ないでしょ、これ」 「危険かどうかは指揮官の能力に依存する。あなたは兵士を率いてその生命を預かる者として、もっと自覚を高めるべき」 「はーい」 極低温の矢が一閃したが、返答はまだ生ぬるいものだった。SOS帝国の特徴として後世において指摘されるものに、伊達と酔狂のお祭り騒ぎと純粋な生真面目さが同居している、というものがある。...
  • 涼宮ハルヒの追憶 chapter.1
    第一章 call past rain 俺は二十五歳で、新幹線に乗っている。現在暮らしている東京から下り、かつて通っていた高校に向かっている。文明の進化は停滞しているようで、大阪までの所要時間も分単位の短縮でしかないし、シートの座り心地も改善されていない。最も変わっていないのは新幹線の中にいる人だ。座席を倒して寝ていたり、本や新聞を読んだり、外の風景を眺めていたりする。視線を右側の窓へと移すと、灰色の雲が空から垂れていた。一雨が来そうだ。外は昼間だというのに灰色で満たされていて、いつか見た閉鎖空間を思い出してちょっと憂鬱になった。山を縁取る稜線と緑、点在する民家が厚みのあるガラスを通して、視界から一瞬で通り過ぎた。しかしまた同じ風景が切り取られた視界を満たした。そんな変わりのない風景の繰り返しはは俺を安心させた。 雨が降ってきて、窓ガラスは水で濡れた。 俺の左側の座席には彼女が...
  • 第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』
    第三章『なぜならあたしは、天下無敵宇宙最強のSOS団の団長様だからよ!』     「いたたたたたた……って、嘘ぉ!?」  九階から投げ出されたはずなのに、あたしの体は骨折どころか傷一つ付いてなかった。 「どうなってるのよ……それにここはどこ?」  百歩譲って無傷だとしても、あたしは病院の敷地に落ちるはずだ。だけどここは病院ではない。 「どっかのマンションかしら?」  あたしは病院の敷地ではなく、どこか見覚えのあるマンションの一室のベッドの上で目を覚ました。  とにかくここを出よう。フローリングの床に、病院の廊下で落としたはずの鉄パイプとデイバッグあったが、それをを拾い上げて部屋を出た。    その部屋を出ると、奥歯と奥歯の間に挟まった銀紙みたいな既視感の謎が解けた。 「ここ、有希と朝倉が住んでいたマンションだ……」  確かに北高には近づいたが、不気味すぎる。あの病院からここまで何百メー...
  • 笑顔記念日
    四月の下旬、俺達は二年生に無事進級していた。 ・・・いやまあ、「無事」というのは実際俺だけのことなんだが・・・。 クラス分けもハルヒの能力が発動しなかったのか、俺達SOS団は別々になってしまった。 別々といっても、俺とハルヒは一年の時から変わらず同じクラスである。 席も去年と変わらず、俺の後ろを陣取っている。何故だ?   気だるい授業の終わりを告げるベルが鳴り、HRもそこそこにその日の学業は終わった。 いつものように、俺はハルヒと共に部室に向かおうとしたが 「ちょっと職員室に用があるの、先に部室行ってて」 面倒くさそうにそう言うと、ハルヒは鞄を引っつかんで教室を出て行ってしまった。 ここでボーっと立っていてもしょうがない。部室に向かうとするか。 グラウンドで練習をしている野球部の怒声を聞きつつ、俺は文芸部室に着いた。 もうとっくの昔に、SOS団の団室と相成ってるがな。 俺は軽いノックを二回...
  • 『lakeside love story』 0日目
    『lakeside love story』   《0日目》 7月。学校もあと1週間で終わるところだ。 加えて今年は何故か暑い日が続いている。 「キョン。暑いわ」 「今に始まったことじゃないだろ」 「どうにかしなさいよ」 そりゃ無茶だ。 むしろお前の力でこの暑さを吹っ飛ばしてくれと言いたい。 が、言うわけにもいかないので俺はスルーした。     授業も終わりハルヒと並んで部室に向かう。 クーラーもない部室にな。 「暑いし退屈ね……。今日は夏休みの予定についてミーティングしましょ!」 「暑いし退屈だとミーティングをするのか?」     俺は苦笑しながら言った。 「じゃあアンタは一人で校内探索ね。運動場を中心に……」 「俺が悪かった」 ハルヒが全て言い終わる前に謝った。 ハルヒは少し笑って言った。 「冗談よ。許したげるわ」     部室ではすでに全員が揃っていた。 汗一つかかずに本を読んでいる長...
  • さよなら
    高三の夏、ハルヒの能力は消失した。 そう思って、俺は消失という表現は適切ではないことに気付く。 使い切ったとでも言っておこうか。 俺達SOS団の活躍によって、過去や未来、宇宙まで巻き込んだ大騒動は、 ハルヒが自覚することなしに一応の終結を見た。 それに伴って、ハルヒを拠り所にしていた様々なものが変化した。 長門は能力を失い、普通の内気で寡黙な少女になった。 つまり、あの時、長門が望んだ『長門』になったわけだ。 それでも、長門はSOS団に残ってくれた。その理由が俺には分かる。 長門自身の口から小さく、不透明に語られたからだ。 朝比奈さんは一年前にこの高校を卒業して、近くの私大に通っていた。 それでも週末になるとSOS団の活動に参加して、俺の心を癒してくれていた。 そして、あの夏。ひどく蒸しかえり、セミが単調に鳴いていたあの夏。 朝比奈さんは未来へと帰っていった。 時間の壁は取り除かれ、時間...
  • Killing me
    僕は愕然としました。 「森さん・・・?今なんと」 「言ったとおりよ。古泉」 「いや、その作戦は・・・あまりにも」 「もう一度言う。橘京子らが所属する機関Bの人間を全て抹殺する事に決めた。」 「な、何故急に?」 「先日の機関の上層部の会議で決めた。機関Bは驚くべき速度で拡大している。」 「ですが、そんなことをして警察が黙っているわけは無いと思いますが」 「警察とはもう話がついてる」 「そんな・・・」 僕は彼女の笑顔を思い浮かべた。 彼女を殺すなんて無理だ。僕には出来ない   ―――――――   僕はあの日死ぬはずでした。 SOS団が解散して急に閉鎖空間と神人の発生が増加してから、数ヶ月が立ち夏休みもそろそろ終わる頃でした。僕は精神的にも肉体的にも限界でした。彼女や他のみんなと同じように、SOS団がなくなって日常に酷く退屈を感じていた僕は、精神的に参っていました。それでも閉鎖空間の発生は止まず...
  • 涼宮ハルヒの別れ
    今日も寒い日だった。   いつものようにハイキングコースを登ってると これもいつものように谷口が声をかけてきた。 「よっ!キョン!おはよう!」 こんな糞寒いのに元気な奴だ。 その元気を8割くらい分けて欲しいもんだね。   教室につくと俺は即座に自分の席に座る。 窓側の日差しが入ってくる、冬が苦手な俺にとってはまさに特等席だ。 ちなみに一番後ろの席だ。   ハルヒはもう俺の後ろにはいない。   今は2月下旬、暦の上では春なのだが、まだまだ寒い日が続いていた。 ちなみに俺は今、高校2年生だ。 俺と谷口は、なんとかギリギリ2年生に進級することが出来た。 1年の頃はSOS団なる意味不明な団体活動に精を出してたから 勉強をする気力をすべてそっちに持っていかれていたが、今年は進級について悩むことは無さそうだ。   なぜならSOS団はもう活動をしていないからである。   自分の席で太陽の日差しを浴びて、...
  • 流転する腕章
    1 任命    涼宮ハルヒの葬式はしめやかに行なわれていた。  天寿をまっとうした彼女であるが、祭壇に飾られている写真は若いころのものだ。  彼女に「私が死んだら、葬式にはこの写真を使うのよ!」と命じられてしまっては、遺族としてはそうせざるをえなかった。  その葬式には、長門有希も参列していた。  涼宮ハルヒの写真を眺めながら、改めて認識する。    自分だけになってしまった、と……。    涼宮ハルヒの夫たる『彼』は1ヶ月前に死亡していたし、古泉一樹は15年前に死んでいる。  朝比奈みくるは、古泉一樹が死ぬ数年前に、航空機事故で死んだことになっていた。もちろん、それが偽装であることは分かっている。しかし、それ以降、彼女はこの時代には現れなくなっていた。  SOS団で最後に残ったのは、自分だけ。  これは、当然予測されていた未来ではある。  しかし、現実になってしまうと、やはり寂寥感は免...
  • 涼宮ハルヒの回想
     もしハルヒが日記帳、もしくはブログなんかを日々つけていたとしたらどんな文章を書いているのか、まぁ確かめる術はどれだけ権謀術数を極めてもゲーデル命題の如く不確定の問題として終わりを告げてしまうのだろうが、まぁここは読者の特権、言論の自由がブラウン運動並みに行き交うこのブログ空間に、徒然なるままに載せてみようかとか考えた末の、結実した成果がこれである。  キョンなら何と言うだろうか?全く悪趣味なことを考えやがる、とこれを唾棄するのかもしれないが、本当にあるなら見てみたい気がする、と彼の中で悪魔の囁きが首をもたげかけたあたりで、古泉にその心情を見抜かれ、「あなたが見せて欲しいと言えば、見せてくれるんじゃないですか?あなたがたは理想形といっても良いくらいの信頼感で、結ばれているのですから」などと保険会社の営業担当者並みの笑顔を浮かべながら訳知り口調で口走り、タダほど怖いものは無いということの...
  • それぞれの愛のかたち
    その日、僕は普段と変わることなく、SOS団の本拠地となった、文芸部室の片隅にいた。 涼宮さんはいつもと同じように団長席に座ってネットサーフィンをし、長門さんは、これまたいつもと同じように、指定席にて本を読んでいた。 今日は珍しく卒業された朝比奈さんが文芸部室に顔を見せていて、一年前のようにメイド服ではないものの、僕達のためにお茶を煎れる準備をしていた。 いつもと変わらぬ日常の一コマがそこにあった。この光景だけ見れば、今日が特別な日とは誰も思わないだろう。 だが、今日は僕達にとっては何よりも特別な日、僕達の卒業式の日だった。つまり、僕達がこの部屋に集うのは今日が最後である。 そのためか、外見上は平静を装っているように見えるものの、涼宮さんの心がいつも以上に激しく浮き沈みしているようだった。もしかしたら、この後重大な発表があるのかもしれない。 そんなことを考えながら、僕はSOS団のメンバーが...
  • 涼宮ハルヒの糖影 起
    ハルヒに昼休みに部室に来るように言われた。   その日、俺は授業中に熟睡していたせいで部室に出遅れてしまった。 俺が着いた時部室には俺以外のSOS団のメンツが揃っていた。   どうやらハルヒは手作りプリンを振舞っていたようだが、俺の分は無かった。 俺の分は寝坊の罰としてハルヒ自身に食われてしまったようだ。 そりゃないだろ。   「あんたが遅れてきたのが悪いのよ」 「・・・そうかい。」 ハルヒから漂うプリンの甘い匂いが俺の落胆を重いものにした   「今更何言っても無駄なんだからね」 「ならあえて言わせてもらおう。すごく食べたかった」 「悪あがきはみっともないわよ」 「今更なのはわかっているが・・・でも俺、実はプリン大好きだからさ・・」 悪あがき上等さ。わざと悲しそうな声と表情で言う俺。 本当にわざとなのかねと疑いたくなるほど完璧な声色だね。   対してハルヒは 「ふっ・・ ばっかじゃないの?...
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