涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「Missing Ring -失われる7日間- 第三話」で検索した結果
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lost my .....
放課後になる。 いつもの通り私は文芸部部室へ向かう。 今日は監視対象である涼宮ハルヒに用事で来れないと言われた。 私はそれを残りの団員に伝えなければならない。 それまでは部屋に留まる必要がある。 「・・・・・・・」 ペラッ ただページをめくる乾いた音だけが響く。 そろそろ来る頃合だろうか、と考えているうちに足音、そしてノックの音がした。 古泉・朝比奈が2人で談笑しながらこの部屋に到着した。 「こんにちは、長門さん。涼宮さんはまだですか?」 「今日は来ない。」 「おや、そうなんですか。実は僕も涼宮さんに渡す予定のモノを忘れてしまいましてね。 明日改めることにさせていただきますか。それでは。」 「えっと・・・私は・・・」 「帰っても構わない。私はこの事を伝える為にここにいる。」 「そ、そうですか・・・それじゃあまた明日会いましょうね。」 そう言いつつ、お茶を一杯だけ入れて私の...
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餃子の季節
餃子の季節 【プロローグ】 西暦2008年X月X日。 この日、世界中を凶報が駆け巡った。 『北京オリンピックにて涼宮ハルヒ、涼宮哈爾濱に敗北す。』 これは中華人民共和国の野望を何者をも妨げ得ないと言う事を意味していた。 後の世に”炎の七日間”と呼ばれる、悪夢の一週間の始まりであった。 ───「我が神、我が神、何故に我を捨てたまいしや」(マルコ15章34節) 挿絵 http //society6.2ch.net/test/read.cgi/gline/1202756066/1 【第一章・中華人民共和国の興亡】 ──翌日、中国軍は世界侵略を開始した。 鈴宮ハルヒ「北米方面軍より報告、アメリカ・カナダの制圧完了しました。」 涼官ハルヒ「欧州方面軍より報告、NATO軍は壊滅しました。」 涼宮八儿匕「台湾方面軍より報告、台北市内でゲリラ部隊が...
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佐々木さんの憂鬱
その風景は、俺の出身中学校の校庭だった。 ただし、見渡す限り360度がセピア色で染まっている点で、現実のものではないとすぐに分かった。 「私の世界へようこそ」 俺の目の前には、佐々木がいた。 なぜか、いつもの口調とは違う女口調だ。 「せっかくのご招待だが、モノトーンの空間にはいい思い出がないんでね。さっさと帰りたいんだが」 「相変わらず、つれないわね。帰り方については、橘さんや周防さんから、ヒントをもらってないかしら?」 俺は、忌々しい二人のセリフを思い出した。 白雪姫。 sleeping bueaty。 ふざけるな! 俺の感情がそう主張する。 これには、俺の理性も満場一致で賛同していた。 「断る」 佐々木の表情が曇る。 「そんなに嫌なの?」 「好きでもない女にするもんじゃないだろ、そんなことは」 「私のことが嫌い?」 「嫌いってわけでもねぇよ。た...
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白有希姫 演劇篇
第一章 プロローグ 「昔、白雪姫というとても美しい王女と、深い谷に住む魔女が居た。魔女は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。」 このナレーションの語りは国木田。そして文章はウィキペ○ィアから参照したものである。 「『鏡よ鏡よ鏡っ!世界でいっちばーん美しいのは誰かしら?』」 体育館、ステージから見て右側の大きなスクリーンに谷口の顔が映し出される。いいなあ、こいつは出番が少なくてよ。 「『それはもちろん涼み…魔女様に決まってるでしょー。』」 こいつ、ちゃんと練習してきたのか? 「白雪姫が16歳になったある日、魔女は魔法の鏡にもう一度問いかけた。」 「『ちょっと!かがみ!世界で一番美しいのは誰かしら?』」 「『それは白有希姫でございますー。』」 「『なんですって!?聞き捨てならないわ、今すぐ白有希...
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反英雄 第二章
「おはようございます。こちらが昨日の夕方、凄惨な殺人事件が起きた現場です。一体、被害者に何が起きたのでしょうか」 TVカメラの前で、女性レポーターが機械的な代名詞で我が家を報道している。 その周囲には、朝だというのにかなりの人だかりができており、「お前ら他にやることないのか?」という気分になるのはなぜなんだろうね。 学校なり会社なり行けよ。もしくは自宅でTVでも見てろ。 本来なら人ゴミはそれほど苦手ではないが、今回ばかりはここの奴らへムカっ腹が立ってしょうがない。 本日の明け方、古泉一樹のクローゼットから剥ぎ取ったジャケットを羽織り、彼の家を出て行った。何て言ったって俺はプチ逃亡者だからな。これ以上長居はできない。 それに古泉一樹の家に入り浸ったとしても、母親を殺したクソ野朗を捕まえられるわけがない。自分の手で決着をつけないと気が済まねーんだよ。 殺人鬼の手...
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普通短編52
『純愛』 ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 キョン「俺は。お前を。愛している」 ハルヒ「私もです」 キョン「プリンは?」 ハルヒ「あげます」 完 『普通、すげぇ普通』 ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」 キョン「…食ってねぇよ」 ハルヒ「しらばっくれても無駄よ!」 キョン「いやいや…マジで食ってねェッて」 ハルヒ「…ホントに?」 キョン「おぅ」 ハルヒ「…ならいいけど」 「なぁ古泉」 ゲームの最中に何気なく会話をはさんだ。 「はい、なんでしょう」 「ちょっとした疑問なんだが。SSまとめサイトトップページの下の方に、アクセスカウンタとハルヒの アイコンがあるよな。このハルヒなんだが、表情が日によって笑顔と不満顔を行ったり来たりする んだよな。もしかしてコレには何か法則があったりするのか」 俺の疑問に眼を瞬かせる古...
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キョソの旅
プロローグ 「アナルの中で・b」 ―in Your Anal― 「なあこいずみ」 少年の声がしました。 「何ですか、キョソたん」 人型モトラドがそれに答えました。 「お前は本当に手が早いよな、いつもいつも」 「いやぁ、キョソたんにそう言われると光栄です」 男たちが横たわっていました。 どいつもこいつも例外なく掘られた後でした。 「それじゃ、行くか」 「かしこまりです!」 少年が言うと、モトラドは韋駄天の足で疾走しました。 追加の警官隊が現れた頃、そこにはアナルヴァージンを喪失した男たちしかいませんでした。 キョソの旅 ――The Anal World―― 第一話 「穴の国」 ―Ah―!― 草のまばらな大地を、一台のこいずみくん(注・アナルゲイモトラド。イノセント。ガチホモ。全裸。危険物所持)が走っていました。 「こいずみ、ここはもう国の中なん...
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長門喫茶
月曜日だと思って大学に行ったが今日は火曜日だった。 小学生でもあるまいし、まさか自分がこんな初歩的なミスをするとは夢にも思わなかったな。 もしも俺がタイムマシンとか、超能力とか、時間を越えるための何かを持ってたなら俺は間違いなく 数時間前の俺を殴りに行くね。そんなものは無いので不可能だが。 火曜は午後まで取っている講義が無いので俺は暇つぶしにそこらをぶらぶらすることにした。 ぶらぶらするというものの、勝手知ったる地元の街並み。そんな二、三日で周囲の環境が 変わるはずも無く…… 「……ん?こんな所に喫茶店があったか?」 この辺りは俺の庭だと吹聴している自分なので、見知らぬ建物があっては同級生達に示しがつかない。 幸い講義までは軽く三時間ほどの猶予があるのでとりあえずこの喫茶店に入ってみることにした。 その喫茶店の店先には『長門喫茶』と書いてあった。 「……ちょうもん……いや、ながもんきっさ?...
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キョソの旅Ⅱ ――the Anal World――
キョソの旅Ⅱ ――the Anal World―― あなたが抱く悲しみも、あなたが抱く喜びも、アナルは受け入れる――。 ―Anal knows everything.― プロローグ 「言い伝えのある国・b」 ―Hope follows Anal・b― 東の門は、もう何十年も閉ざされたままだった。 ひさしぶりにそこを旅人が通るということで、さびついた錠前が国の男たちによって外された。 「なんでもモトラドに乗ってくるらしい」 「モトラド!? 僕、モトラドって始めて見るよ!」 父親に子どもがわくわくした様子で言った。この国は移動用の機械がほとんどなかった。 「わたしも七十年ぶりだ。楽しみだねえ」 祖母が両手を合わせ、神に祈りを捧げた。 「来たぞ! 旅人さまだ!」 村の誰かが叫び――、 「うっほうほっほいいおとこー、もっほもほっほいいおとこー♪」 一台のアナル...
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Project512_Part11
Project512_Part11-もくじ- クイックメニュー ○<本スレに9月に書いた分を収録しているのです! 【 休んでいない夏休みが開け、鈍った体を残暑が激しく蝕む九月初めの出来事だった、 退屈を持て余しいっそ俺自身が立てちまおうかと思った矢先に奴は立っていた。 ───やれやれ 既に口癖となった単語を溜息と共に紡ぎだしつつも、俺は心の中でこう思っていた。 『 1、乙だぞ』、と。】 【チャック・古泉一樹が一緒にお風呂に入れる】 【●<ロスタイムはウキウキウォッチン!アッチコッチソッチコッチいいとも(デレッテテッテテ!)】 (第一次ロスタイム暴動) 【●<ウホリロ!】 【歴史】 【保守小ネタ・깍두기】 【●<自分でかけば許可もいりません】 【お題?・もっこり】 【○<あたし緑だったのですか!?】 【チャック・キョンに禁則事項...
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人生最悪の三日間 第二章 ~疑惑と鈍器~
午後五時十分。自宅にて。 突然、携帯が鳴った。 別に珍しいことじゃない。ハルヒだろう。 携帯の液晶に表示されていた文字は、相手が朝比奈さんであることを示しているが、もしかしたらハルヒが 朝比奈さんの携帯を使って俺に電話を掛けている可能性も考えられる。 俺が朝比奈さんの電話ならすぐに出ることくらい、ハルヒならお見通しだろうからな。 用心しながら電話に出る。 「もしもし?」 「もしもし、キョンくん!? 大変です! 六日後に、キョンくんが! キョンくんが!」 電話の相手は液晶が示していたように朝比奈さんだったが、様子がおかしい。 「どうしたんです? 落ち着いてください!」 「とっ、とにかく! いそいで長門さんの家に来てください!」 何があったんです?と聞きたかったのだが、その前に電話は切れた。圏外ではないし電池切れでもない。 朝比奈さんが一方的に切ったのだ。彼女らしくない。 なんとなく...
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佐々木とキョン2
~佐々木宅にて~ 電話が鳴る。誰からだろう。 「はい、もしもし」 携帯から聞こえてきた声を聞いて安心する。 「おう、佐々木か?」 彼だ。 僕が別人だとしたら、君は一体誰の携帯に電話しているんだい?」 言う必要のない文句を一つ。 それを彼は、笑って返してくれる。 「はは。そういうなよ。社交辞令みたいなもんだろ」 「くつくつ。それでどうしたんだい?待ち合わせの時間まで、まだ二時間以上はあるけど?」 私の声が聞きたくなったの? ……もちろんそんなことは聞けない。 まだ恥ずかしい。 「あぁ、それなんだが……すまんが今日は行けなくなったんだ」 なるべく不機嫌になったのを悟られないように言葉を返した。 彼の勘はなかなかに鋭い。こと恋愛ごと以外には。 「……訳を聞こうか?」 理由はこうだ。 妹が風邪を...
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長門とちぇんじ
さて、では現在の私の状況を説明する。 特筆すべき事態は皆無の状況を維持していたのはこの放課後までだった。即ち、この放課後に特筆すべき事態が発生したということにほかならない。 珍しく沈黙を守っていた涼宮ハルヒが突然再起動し、この文芸部室にまで引きずられた。 容姿・生体的基礎能力、そして性格が他を非常に大きく逸脱したこの女子生徒は私の高校生活最初の日から私の後ろの席に居座っていたのだが、彼女は他を拒絶 してるようであったし、私も興味はなかったので、これまでと同じように時々友人(補足すると中学から異性としての要素を考慮にいれない付き合いをしていた国木田君や高校から話すようになった数人の女子生徒だ)と話をしながらも大半では黙々と読書にふける学校生活を送っていた。 どうやらそれがいけなかったらしい。 私は客観的に見れば、正にという無口文学少女だろう。しかし私は一人の人間であり、全...
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擬人化保守
since2008.9.22 ・完全な「擬人化」ではありません、予めご了承ください。 ・投下当時の季節や時事などを反映しているものもあります。 ・修正、削除されたのもあります。 ・あくまでも保守ネタ。 *** 長門「夕飯作りを開始する」 俎板「そろそろ出番?」 「玉葱を…」 包丁「おや? 今日はゴーグル無しかい?」 「見た目が悪い。これから耐性をつけるよう努力する」 包丁「頑張るね~、でも玉葱は容赦ないよ」 玉葱「切ったら泣かすよ」 「……」 包丁「……」 玉葱「泣かすよ」 俎板「ねえ、やっぱりやめとけば?」 「いい」 「目が…開かない…」 包丁「大丈夫? 真っ赤だよ」 俎板「あ~あいわんこっちゃない」 「…っ」 俎板「でも、どうして一人暮らしなのに見た目を気にするの? まさか彼に…」 「それ以上言うならば、貴方を薪にする」 俎板「ごめんなさいごめんなさい」 *** キョン「ふ...
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SOS団のメタボ3
「そもそも格闘技はウェートが大きいほど有利なものが多いわけだから、体重を減らすというより増やすことを目的としているわけよね。私たちの目的とは逆行しているんだから、格闘技を取り入れたってダイエットになるわけなかったのよ」 などと屁理屈としか思えない言い訳をしながら、前とあまり変わらない体型で涼宮ハルヒは病院から還ってきた。 格闘技っていうか、ダイエットにプロレスを取り入れようという方がどうかしているのだ。そしてアマレスのリングで筋肉バスターを使う方がどうかしているのだ。どうせ筋肉バスターを使いたいのなら、NOAHにでも入団するべきだ。 本気でダイエットのために運動をしようと思うのなら、それ相応の体操などを試みるべきだったのな。ブートキャンプとか。 「はあ? 相変わらず馬鹿なこと言ってるわね。もう1年もSOS団の雑用やってるんでしょ。ちょっとは団内の空気というか、常識を学びなさいよ」...
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普通短編61
ハルヒ「あんたベクトルの内積も求められないの?」 キョン「ほっとけ」 ある日突然、包丁を持った長門が俺の部屋にやってきた。 「長門……いったい何の真似だ?」 「……強盗。お金がいる」 「お金? いくらいるんだ?」 「五千円」 「いいぜ。いつも世話になっているからな」 「固いお金もいる」 「小銭のことか?まあいいが、何に使うんだ?」 「カレー。いっぱい買う」 「そっか。だがお店遠いぜ? 一緒に行くか?」 「……いく」 「包丁は邪魔になるから置いていけ。後で取りに来ればいいから」 「カレーいっぱい買えてよかったな」 「……(コク)」 「重いだろ?それずっと持って歩くのか?」 「……重い」 「家においておくか?好きなときとりくればいいだろ」 「……(コク)」 「外寒いよ?帰るのか?」 「……」 「うちに泊まるか?」 「……そうする」 ある日突然、包丁を持ったハ...
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Project512_Part3
Project512_Part3-もくじ- Part1はこちら Part2はこちら Part4はこちら Part5はこちら Part6はこちら Part7はこちら Part8はこちら Part9はこちら ──阪中が主役のSSに挑戦なのね、の巻── 【プロローグ】 【阪中大地に立つ!】 【阪中の孤島症候群】 【阪中の古都珍騒動】 【阪中の退屈】 【阪中の憤慨(偏執者一直線!)】 -特別書き下ろし- 【阪中の紹介(1)】 【阪中の紹介(2)】 #あははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ _. ‐  ̄ ヽ、 / ヽ-、 / _. -、 ヽ . / ,. / ...
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橘京子の陰謀(合宿二日目)
俺は悩んでいた。どうしてこんな事になったのだろうか?どうしてこんな目にあわなければいけないのだろうか? 艱難辛苦を引き起こすその原因は言うまでもない。橘京子のことである。 最初の出会いは最悪なものであった。あいつは非道にも朝比奈さんを誘拐した。そして佐々木をハルヒに取って代わる神だと主張し、俺に対し協力せよと要請してきたのだ。 ここまではまだよかった。いや、十分良くないのであるが、それ以降の振る舞いからすればずいぶんまともな物であったと徳川綱吉も東条英機も認めてくれるであろう。 しかしその後の立ち回りは度を超えていた。佐々木の閉鎖空間に侵入してブートキャンプを行ったり、朝比奈さんの胸にヒステリーを起こしたり、そして今回のように意味不明な旅行に誘ったり…… 十分頭のネジが緩みきったその言動は、さながら風車に立ち向かうドンキホーテである。 こいつのアレっぷりもそ...
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ポケットの中
『ポケットの中』 困った。 宿題が、数学の問題がわからない。 週明けの授業では確実に当たる上に、小テストも実施するとか言ってやがったし、あの数学教師の野郎……。 昨日のうちに国木田にいろいろと聞いておけばよかったが、今日は家族とどこかに出かけるといっていたから教えてもらうこともできないし、谷口は俺と同じレベルのはずだからアテにはできん。 ハルヒに頼ると、宿題や勉強のことなどそっちのけで大騒ぎを始めるに決まっている。朝比奈さんは一学年上ではあるが、文系科目ならまだしも、数学は触れてはならない禁則事項の一つみたいだし、古泉に聞けば普通に教えてくれるだろうがなんとなく癪だ。ふん。 そう、こういうときはとてつもなく頼りになる上に安全・安心・人畜無害なスーパーアンドロイドの宇宙人にお願いするのが一番だ。ポイントを絞って、とい うか、必要最小限の言葉の範囲で教えてくれるので、俺としても覚えると...
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機関の動乱 その1
灰色。 どこまでも灰色が続く。 大きなビル、普段は子供がにぎわう校庭、渋滞が常態化した高速道路。それら全てに人は一人としておらず、 ただきれいに塗られた灰色のペンキだけが、その無人地帯を埋めている。いや、灰色が人を塗りつぶしてしまったと 言うべきだろうか。 しかし、そんな一色無人の世界だが誰もいないわけではなかった。 逆にその目映い存在は100万の人間よりも大きな存在感と威圧感を周辺地帯に蔓延させ、この何もない 閉鎖空間にある種の強大な活力を生み出していた。 輝きを放つその躰、超高層ビルに匹敵する巨大な人型の物体。外見を計算し推測したならば、 自立すらできない形状のそれがひとたび腕を振るえば、常識を逸脱した破壊力を生み出す。 たった腕の一振りでビルを刀で切り落とすように叩き切り、踏み出す一歩は強烈な振動を周辺にまき散らして 脆い建物はそれに耐えきれずばらばらと崩れていく。 そ...
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Different World's Inhabitants YUKI~スイヨウビ(その三)~
どこだ、ここは・・・・・・ 俺は今、学校の校庭の真ん中に立っている。 ここは確か・・・そうだ、東中だ。ハルヒの母校。谷口もそうだったな。 てか、何故俺はこんな所にいるんだ? 俺は思わず辺りを見回す。 空は明るいのだが、靄がかかっている。そこには太陽も月も姿を見せていない。全くの『白』。何も書いていない画用紙のような人工的な白さだ。 周りからは何の音も聞こえてこない。木々のざわめきも、小鳥の囀りも。風すら吹いていない。ここは本当に地球なんだろうか。俺はどこか異次元空間に飛ばされたのではないのか、そう思えるくらい、周りからは生気のようなもの全くが感じ取れなかった。人も誰もいない。校舎の中にもだ。 どうなってんだ。 俺の思考が暴走を始めそうになった時、突然、後ろから人が近づいてくる気配を感じた。 「ジョン!!」 その声に振り返る。 そこにはハルヒが立っていた。光陽園学院...
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涼宮ハルヒの奇妙な憂鬱
涼宮ハルヒの奇妙な憂鬱 1. 百聞は一見にしかずと昔の人は良く言ったもので、ついさっきまで車の中で俺に向かって長々と持論を浴びせてきたこの男──古泉一樹──が言った事に間違いは無かった。ここは…この世界は、物理法則が全てを支配する超常識的な俺達の世界とはかけ離れていたのだ。今目の前で起きている事実を端的に説明するとなると次のとおりだ。 “古泉は、赤色に鈍く光る球体に包まれ、ビルを一心不乱になぎ倒している巨人相手に空中を自在に舞いながら攻撃している” 俺の生きてきた十何年もの間にこのような夢のような出来事は一切起こらなかった。…そんな出来事があって欲しいと心から願っていた時期もあるにはあったが、しかしこんな夢まぼろしな光景なんぞ、『起こりえる訳がないッ』と考えるのが正解だと既にお子様を卒業した20代目前の俺の頭は解答した。 この常識ハズレな展開が今まさに起こってい...
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