涼宮ハルヒのSS in VIP@Wiki内検索 / 「a long wrong way」で検索した結果

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  • a long wrong way
    a long wrong way 一章 a long wrong way 二章 a long wrong way 三章 a long wrong way 四章 a long wrong way 五章 a long wrong way 六章
  • a long wrong way 一章
    あの日俺とハルヒは喧嘩した。理由は本当に些細なことで、 俺が折れちまえばこんなことにならなかっただろう。 だけどもう手遅れで、俺の側にはハルヒはいない。 ハルヒどころかSOS団のやつは誰一人北高にいない。 ……俺を除いて。   「お前の顔なんか見たくもねえよ!」 気付けば俺は怒鳴っていた。もう、止まれそうにない。 いつぞやの文化祭のときよりも俺は怒っていたね。 「あら、奇遇ね。あたしもよ!」 「気があうな!」 「残念ながらね!」 睨み合う俺とハルヒ。 いつもよりオロオロしている朝比奈さん。 本を読むのをやめてこっちを見ている長門。 それにこいつだ。 「お二人とも、落ち着いて下さい」 俺は落ち着いてる。 「あたしは十分落ち着いてるわよ!」 「……どこがですか?客観的に見てお二人とも、落ち着いていません」 何だか、古泉の口調がかたい。まるで、そう、怒るのを無理やり抑えているような口調だ。 ...
  • a long wrong way ニ章
    放課後、あたしはお別れパーティーを五人でしていた。 最後の一人は鶴屋さんよ、言っておくけど。 「ハルにゃんがいなくなるとこの学校も寂しくなるっさ」 そうしみじみ言って鍋をつつく鶴屋さん。 あたしもそう思うわ。あたしがいなかったら誰が学校を盛り上げるのよ? ……にしても古泉君の手際にはびっくりよ。 放課後、たった三十分で鍋の材料揃えちゃうんだもん。 どっかのバカとは……。 「どうしたのかな?そんな沈んだ顔して?」 あたしの顔をのぞきこんで鶴屋さんが言う。 「そう言えばキョン君がいないねっ?もしかしてそのせいかい? どうしたんだい、彼は?」 あいつは関係ないわっ! 「おやおや、ご機嫌さんが斜めにょろね? ……ああ、なるほど分かったさ。喧嘩別れしたんだね。 でも、人生は一期一会。 たとえどんな人であろうと出会えた事実は大事にしなきゃだめっさ。 その人が大切な人ならなおさらだよ? 怒ったままサヨナ...
  • a long wrong way 三章
    ハルヒが出て行った教室に俺はしばらく残っていた。 そんな俺に阪中が恐る恐るといったふうに近付く。 「ねえ、涼宮さんの送迎会に、行かないの?」 聞いてただろう、俺は呼ばれてないんだよ。 「行ってあげたら喜ぶと思うよ」 怒るだけだと思うがな。 「ちょっと、様子見るだけでも、ね?」   その後も俺たちは押し問答を繰り広げ、最終的に 阪中に押し切られる形で俺は文芸部室前に行くことになった。 中からいい匂いが漂ってくる。また、鍋か。 入って、と眼で阪中が言っている。 俺がドアノブに手を掛けた丁度そのときにハルヒが中で叫んだ。 「あいつは『ただの』一般人よ!」 いつの間にかあいつの中で俺はそこまで格下げされていたらしい。 それはだいぶきつかった。 確かに俺は平々凡々な一般人だが、 それなりに団員として――こう言っていいのか甚だ疑問だが―― 誇りを持っていた。それを踏みにじられた気分である。 何よりも、...
  • a long wrong way 四章
    新しい学校、新しいクラス。 「――と言うわけで、今日転校してきた涼宮さんだ。 それじゃ、自己紹介を」 クラスメイトの期待に満ちた目。   あたしは北高での入学式の時の自己紹介を繰り返す。 クラスの空気が固まった。 これで不愛想にしてればあたしの見掛け目当ての男はよってこない。 それに、あたしの内心を見てくれるやつは『二人』だけでいい。 「……そ、それじゃ、涼宮はあそこの席だ」 先生の声で我にかえり、考えごとをやめる。 とっても不愉快な考えね。キョンはもうあたしには関係ない奴なのに。   あたしが席に着くと周りの人達が心持ちひいた。 だけど一人こっちを見ている。 雰囲気で分かる。何か危ない奴だってことは。 …………   授業が始まる。 「教科書開いて。それと、涼宮は隣りの人に見せてもらえ。 それじゃ、始めるぞ……」 授業のレベルは北高とそう変わりはしないわね。楽勝よ。   一日目はあっさりと...
  • a long wrong way 五章
    「一人、か」 思わず呟く俺。 今日、古泉が転校していった。これで、北高に残ってる団員は 俺と朝比奈さんと長門だけだ。 朝比奈さんと長門は俺が進級するのと前後して、学校から去って行く。 「一人、か」 また、呟く。俺の周りから、ハルヒの痕跡が消えていく。 そう、何より寂しいのは、ハルヒが俺の側にいないことだ。 気力が出ない。全く何にも手が付かない。 それだけ大きな存在だったのか、ハルヒは。 そんな状態のまま時間は過ぎていき、今日は卒業式の日だ。 卒業式で朝比奈さんの姿を目に焼き付けた。恐らく今日で最後だからな。 卒業式のあと、何となしに文芸部室に向かった。 ノックなしで部屋に入ろうとしたら、後ろで待ったがかかった。 「ちょっと、待つっさ、キョン君」 鶴屋さん?なんでここに? 「みくるがどうしてももう一回見たいって言うからついて来たのさ」 今、中に? 「そうさっ。ところでキョン君。君、目が死んで...
  • a long wrong way 六章
    古泉君に助けられた次の日、あたしは普段通りに登校した。 普段通り、って言うと語弊があるわね。確かに表面は普段通りよ。 でも、内心は昨日の古泉君の言葉で大いにかき乱されていた。 もし、あたしの精神状態を反映した世界があるなら、 そこはきっと阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられてるわ。 ……なんてね。こんな馬鹿なこと考えなきゃ、やってられないわ。 もう一度あの頃をやり直す、なんて大それたことは願わない。 でも、キョンに謝りたい。ゴメン、って一言だけでも言いたい。 許して貰えなくても、あたしは自分にけじめを付けたい。 ……許して貰えなくてもいいってズルイ考えよね。 結局自分の事だけ考えてるってことだし。 ああ、やだやだ。こんな自分が嫌になるわ。 面白いこともないし、自分自身が嫌。憂鬱よ。 こうなると、もう何もかもがどうでもいいわね。   頭の中であたしが言う。 『受験?ふん、どうだっていいわ。大体ね...
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