ハルヒと親父 @ wiki内検索 / 「ミルク搾りの女の子」で検索した結果

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  • ミルク搾りの女の子
     むかしむかし、あるところに、とてもかわいい女の子が暮らしていました。  女の子は空想することが大好きで、その日も楽しいことを空想しながら、牛からしぼったばかりのミルクの入った桶を、頭に乗せて運んでいました。 「そうね。このミルクを売ったお金で、少なくとも300個の卵が買えるわ。 そして、どんなに悪くても、卵からは200羽のヒナが生まれるわ。 そして、そのうちの50羽は、親鳥に成長するわ。 そう、ちょうどその頃はクリスマス前で、トリ肉が一番高く売れる時期だわ。 高く売れると、そのお金で新しいドレスが買えるわね。 真っ赤なドレス、とってもすてきな真っ赤なドレスよ。 当然、クツもおそろいでね。 そしてそのドレスを着て、クリスマスパーティーに出かけるのよ。 すてきなドレスを着た美人のあたしが登場すれば、みんな、あたしにプロポーズしてくるわね。 でも、すぐに受けてはダメ。 ...
  • SS(二次創作)「ハルヒと親父」シリーズの物置
    ...・デコーダーの暴走 ミルク搾りの女の子 青少年愛護条例 ハルキョン版アリとキリギリス 銀河の中心で愛を叫ぶ バカップル度チェック(初心者篇) ならんでる +その他のSS カオス系 涼宮ハルヒの禁欲 涼宮ハルヒのいちゃつき 涼宮ハルヒの中継 かつてなく積極的な ツンデレエンザ キス銀行 6月6日 かえるの日 クイズ大会 アルプスの少女ハルヒ ハルヒ番長 こちら七曲署SOS課 字マンガぬこハルにゃん 資本戦隊キャピタル・ファイブ 資本戦隊キャピタル・ファイブ2 資本戦隊キャピタル・ファイブ3 +企画室 企画室 親父語録保管庫 親父の英会話Lesson 1 Lesson 2 Lesson 3 Lesson 4 Lesson 5 Lesson 6 Lesson 7 Lesson 8 Lesson 9 Lesson 10 親父の英文法Lesson 1 親父さん、何読んでる...
  • ハルキョン童話:しかめっ面の女の子
     しかめっ面の女の子は、いつも、しかめっ面をしていました。  しかめっ面の女の子には、いつも、まぬけ面の男の子がついて歩いていました。  しかめっ面の女の子は、あるとき、右腕をぶんと男の子の方に投げ出しました。 「どうした?」とまぬけ面の男の子は尋ねます。 「腕が重い!疲れたの! 見れば分かるでしょ!」と女の子は言いました。  まぬけ面の男の子は、やれやれ、とつぶやいてこう言いました。 「しかたないな。そんなに重いなら持ってやる」  こうしてしかめっ面の女の子は、まぬけ面の男の子と、手をつなぐことができました。  しかめっ面の女の子とまぬけ面の男の子がしばらく歩いて行くと、女の子は突然立ち止まりました。 「どうした?」とまぬけ面の男の子は尋ねます。 「足が重い!疲れたの! 見れば分かるでしょ!」と女の子は言いました。  まぬけ面の男の子は、やれやれ、とつぶ...
  • できちゃった 外伝ーミッドナイト・ミルク
    オヤジ よし、今日も「ミルク訓練」やるぞ。時間計るからな。 キョン はい。 オヤジ 目をつぶってできるようになるまで反復練習だ。下手すると火傷するから気を抜くな。 キョン はい。 オヤジ まず、手を洗ってこい。手順は「厚生労働省指針 手洗いマニュアル 外食・飲食業者篇」に準拠してある。  1. 水で手をぬらし石鹸をつける。  2. 指、腕を洗う。特に指の間、指先をよく洗う。(30秒程度)  3. 石鹸をよく洗い流す。(20秒程度)  4. 0.2%逆性石鹸液又はこれと同等の効果を有するものをつけ、手指をよくこする。(又は1%逆性石鹸液又はこれと同等の効果を有するものに手指を30秒程度つける。)  5. よく水洗いする。  6. タオルペーパー等でふく。 以上だ。 キョン はい。 オヤジ それから蒸し器に必要なものを入れろ。 キョン 広い口の哺乳瓶(ガラス製)、ゴム乳首(穴小さめ)、びんはさ...
  • 6月6日 かえるの日
    6月6日 かえるの日  かえるの鳴き声「けろ(6)けろ(6)」の語呂合わせから、「かえるの友の会」の会員である作家の矢島さらが1998(平成10)年に提唱しました。って、それだけ? (改作グリム童話「かわいい女の子とカエル君」)  むかしむかし、あるところに、名古屋弁で言うと、どえりゃー美人で、スレンダーなくせに出るとこ出てる女の子がいました。  女の子は、思いつきで行動するのが大好きです。その日は1000本ノックとピッチング練習をすることにしました。  ところが、あたりどころが良すぎて、800本目のノックはフェンスを越えて、ホームラン級の打球になって飛んで行きました。 「まあいいわ」  夕焼け空に消えていく白球を見送って、女の子は帰り支度を始めました。  すると、 「泣いたりして、どうしたんだ?」  なんと、モブ(群衆)の中から雑用係のカエ...
  • 涼宮オヤジの1冊
    ハルヒ:というわけで、企画意図がわかんないけど、親父が読んだ本を100冊あげるわよ。 親 父:100冊じゃきかんぞ。 ハルヒ:だったら、おすすめ順に言えばいいでしょ。それくらい気をきかせなさい。 親 父:わるかったな。 ハルヒ:まず1冊あげるとしたら何? 親 父:  1冊だけというなら、「アルフ・ライラ・ワ・ライラ(千夜一夜物語)」だな。もちろんバートン卿のエロイ訳の奴で。  女性不信で夜伽をさせた女を朝には殺してたビョーキの王様に、シェラザード姫がえっちな身体と思わず続きが聞きたくなるお話でもって、1000夜を生き延び、1000人の女の子が犠牲になることを防いだばかりか、その間に3人も子供を生んだという話だ。  大枠の話もアレだが、姫が語る物語がどれもこれも絶品。ひどいの、ひどくないのって。あらゆる物語は、彼女によって誰よりもうまく、すでに語...
  • 捨て猫と会った日のこと
    ハルヒ あ、猫だ。 オヤジ うむ。捨て猫らしいな。 ハルヒ ほんと、捨ててあるの?……ここは人道的配慮から、あたしが拾ってて、うちで飼うわ! オヤジ ハルヒ、猫が死ぬところを見たことがあるか? ハルヒ え? ううん、ない。 オヤジ 質問を変えよう。猫が死ぬとこが見たいか? ハルヒ そんなの見たくないわ。 オヤジ だったら、そいつに手を出すな。 ハルヒ な! なんで? どうしてよ! オヤジ 言って欲しいか? そいつはもうすぐ死ぬからだ。 ハルヒ え……。 オヤジ 随分弱ってる。もうミルクどころか水も飲めないだろう。 ハルヒ そ、そんな! 親父、なんとかして! たまには役に立ちなさい! オヤジ じゃあ、死ぬときまで、おれが責任持って見ててやる。それでいいか? ハルヒ そうじゃない! 助けなさいっていってんの! あんた、それでも人間? 血も涙もないの!? オヤジ 涙ぐらいいくらでも流せる。血も誰...
  • ハルヒ母の遍歴時代
     そうねえ。  15歳とか、それくらいまでしか生きられないって、小さい頃からお医者さまにも家族にも言われていた話は前にしたわね。  実際、すぐに熱出して、学校も欠席の方が多かったくらい。そのうち、行かなくなっちゃったけど。  だって時間がもったいないって思ったの。15歳までしか時間がないなら、やりたいこと全部やるのに、余計なことをする暇なんてないと思ったのね。  学校抜き、勉強抜きで、ピアノとバレエだけの毎日だったわ。もっとも、どちらも、体力がなかったから、そんなに練習できたわけじゃないけど。  だから、あんなに好きだったけれど、バレエは一度も舞台を踏んだことはなかったの。ピアノは座っていられるから、まだましね。実際は、ものすごく体力勝負だけど。ついた先生がね、朝から昼までの3時間以上練習しちゃいけない、って方針の人だったの。日本の先生は、8時間でも10時間でも弾けるだけ弾け、と...
  • しふぉん
    小学生のハルヒ(以下、ハルヒ) 母さん、母さん! 母さん おかえりなさい、ハル。 ハルヒ ただいま!母さん、あたし、ケーキを焼くわ! 母さん まあまあ。好きな子でもできたの? だったらお赤飯炊かなきゃ。 ハルヒ ちがう! ケーキよ、ケーキ。 母さん もちろんケーキの焼き方は教えるけど。 ハルヒ 赤飯いらない。友達のお母さんが作ったらしいんだけど、ものすごくおいしかったの!これはあたしも焼くしかないわね、と思ったわ! 母さん そうなの。で、どんなケーキに挑戦するの? ハルヒ あたしも、いきなりあのケーキに挑戦するほど向こう見ずじゃないわ。まずは堅実に、シフォンケーキあたりね。 母さん うーん、上級とは言わないけれど、初心者向き、とも言えないわ。膨らまなくてぺしゃんこになったり、失敗が誰の目にも分かりやすいしね。なかなかハルらしい選択ね。 ハルヒ え、そうなの? 母さん お菓子づくりは、料理と...
  • 親父のびおろん
     ん、これか?  久々に時間はあるし、良い天気だし、空が開けたとこで弾こうとおもってな。海の方の公園で演(や)ったんだ。その稼ぎだな。  5円、10円、スナック菓子の半分残った奴、それについてた知らないサッカー選手のカードだ。  ガキしかいなくてな、その公園。ま、平日の昼間だしな。ガキの喜ぶような曲、知らねえし。こんなもんだろ。  公園に着くなり、とりあえず、簡単なのをギコギコやってたんだ。そしたらな、10才ぐらいのガキだったな。 「おじさん、ニート?」 「ちょっと違うが、似たようなもんだな」 「蟻とキリギリスって知ってる?」 「ああ」 「ママにね、バイオリン習えって言われたんだけど」 「ふーん。で、学校でキリギリス野郎って言われたか?」 「うん。でも遊んで暮らせるなら、誰だってその方が良いと思わない?」 「そりゃそうだな。けど、おまえ、勉強だってしてるだろ?...
  • 8月10日 健康ハートの日
    ○8月10日 健康ハートの日  「ハー(8)ト(10)」の語呂合わせから日本心臓財団と厚生省(厚生労働省)が1985(昭和60)年のこの日に同財団の設立15周年を記念して制定しました。  夏の間に心と体をチェックして、心臓病の多発する冬に備える日とされており、健康チェックなどさまざまなイベントが行われます。 記念日童話 王子の心臓 むかしむかし、ある町に「しあわせものの王子」の像がありました。 ピカピカと、金色にかがやく体。 青いサファイアのひとみ。 腰の剣には、大きいルビー などで装飾されているので、人々はときどき「金ぴか王子の像」などと呼んでいました。  町の人たちは、この王子のように、うらやまれるようなバカップルに生まれ変わりたいなどと、途方もない野望を描いたりしていました。  冬が近づいてきた、ある寒いタ方のことです。  町にツバメが一羽飛んで...
  • ファーストキス・ショット
    ハルヒ母 お父さん、こんなのが出てきました。 オヤジ 写真か。あんまり得意じゃないから、何枚も残ってないんだが。ほう、ちっこいハルヒだ。 ハルヒ母 ビデオは、たくさんあるんですけどね。 オヤジ 俺もあいつも、じっとしてられないタイプだからな。 ハルヒ母 そうですねえ。 オヤジ だが、こいつはよく撮れてる。 ハルヒ母 そうなんです。 オヤジ 何故だろう? ハルヒ母 ふふ、何故でしょう? オヤジ 降参だ。母さん、おしえてくれ。 ハルヒ母 見て分からない? この写真のハル。 オヤジ うん。 ハルヒ母 目をつぶっているわ。 オヤジ そうだな。 ハルヒ母 で、口を閉じてるでしょ。 オヤジ 珍しいこともあるもんだ。 ハルヒ母 ちょっと唇を突き出して、ね。 オヤジ !なるほど。ヤフオクに出したら30万は下らないな。 ハルヒ母 お父...
  • ともコレ
     「みくるちゃん、お茶」 「はーい」 「みくるちゃん、あなた『ともコレ』って知ってる?」 「と、も、こ、れ、ですか?」 「そう『ともコレ』。某携帯ゲーム機でやるゲームなんだけどね」 「はあ」 「近所の小学生が、あ、みくるちゃんも知ってる、あの子よ、あのメガネの。その子がね、やってるのを見せてくれたの」 「どういうゲームなんですか?」 「『ともだちコレクション』、略して『ともコレ』ね。あたしが見たところ、とっても危険なゲームよ。今に殺人事件が起きるわね」 「ふええ。そ、そんなに怖いゲームなんですか?」 「別にホラー系って訳じゃないけどね。まあ、名前通り、友達をゲームの中につくるのよ。最初に姿カタチだけでなく、声や性格的なものまで入力するわけ。細かく設定するから、大抵は本当の友達とか、周囲の知ってる人になることが多いわね。そうやって、ゲームの中に、キャラクターが増えていくと...
  • 親父の一番長い日
    親 父 おちつけよ、キョン。 キョン いや、大丈夫、大丈夫です。 親 父 まあ男は結局気をもむくらいしかできんけどな。 キョン 大丈夫、大丈夫。 親 父 おいおい。そんなに心配なら、ラマーズ法とかあったろ。中に入って手でも握ってやればよかったんだ。 キョン 「あんたがいたって役に立たないんだから」って言われて。 親 父 まあ、実際、そうだけどな。 キョン (ぶつぶつ) 親 父 まだ何時間か続くぞ。そんなに気を張ってたら、痩せこけて腹も引っ込んじまう。 キョン 大丈夫、大丈夫です。 親 父 時間つぶしに、何か面白おかしい話でもしてやろうか。たとえばあいつが生まれた日のこととか。 キョン ハルヒが? 親 父 あんときは、どっちか片方は死ぬとか、物騒なこと言われたなあ。 男  どっちか、あきらめろ? それが医者のいうことか! 医者 おまえだからいうんだ。このままだと両方が危険だ。 男 ...
  • ヰタ・セクスアリス/雨宿り
     梅雨入りが宣言されて以来カラカラの晴天が数日続いた次の日。  どうやらそれも昨日までの気まぐれらしく、ようやく空に暗雲が立ちこめ、こりゃ一雨どころか雷様だってやって来そうな放課後、俺はまだ教室に居て、窓からおどろおどろしい灰色の渦巻き模様を眺めていた。  「おい、キョン。帰らないのか? こりゃ一雨どころか雷だって来るぜ」 だったら俺になんぞ声をかけずにさっさと帰りゃいいのに、谷口はへそを手で隠しながら、気が早すぎて鞄をアタマの上に乗っけている。 「谷口、おまえ、傘忘れたのか?」 「な、なんで分かった?」 「ほらよ」 置き傘を谷口に放ってやる。折りたたみだが、雨が激しくならないうちに帰れば、十分役に立つだろう。 「ほらよ、って。ありがたく借りてやるが、おまえはどうすんだ? 涼宮が休みだから、SOS団だって休業だろ?」 ああ、なんで俺は帰らないんだろうね。 「雨...
  • 親父さんと谷口くん3
    親父さんと谷口くん2から 「今度は思い出した。素人童貞の谷口だな」 「すみません。そんな、いきなり謝らなきゃなくなるような冠は、まだ付いてないです」 「それがいい。若いうちからエッチしてると、男と女のことを『わかった』ものとして軽く考えがちだ。『わかりきった』と思っているところにドリームは生まれないし、子供も生まれない、とみうらじゅんも言っている」 「いや、あの、すみません。直裁に言います。女の子にもてたい、否、女の子をものにしたいんです! どうか、俺みたいな者にも、すぐに役立つお知恵を」 「つまり、こういうことか。熱愛中のラブラブ・カップルの女性側の記憶を書き換えて、恋心のあて先を、そのうらやましい男からおまえに振りかえて、恋人を横取りする方法とか、そういうのが知りたいのか?」 「げ、外道ですね。そんなことが、できるんですか?」 「できるかどうかの問題じゃない。して...
  • 二人でドライブ
     居間でごろごろしながら携帯でネットを見ていると、母さんが声をかけて来た。 「ハル、午後、3時間くらい時間ある?」 「いいわよ。車でしょ? 買い出し?」 「悪いわね。キョン君はいいの?」 「それくらい離れて暮らした方が愛も深まるってもんよ!」 「あの……3時間だけでいいのよ」  最近、車の免許を取った。キョンと一緒にだけどね。  母さんも免許は持っているけれど、運転は得意でないらしい(大抵の事は何でもこなすのに、めずらしいこともあるもんだ)。  親父は、居れば居るでうっとうしいくらい構ってくるけど、普段は滅多に家にいることがないから、あたしが小さい頃を除けば、うちには車は無い期間が長かった。  で、免許取得と同時に、新車がやってきた訳。 「どうせ3分も経たないうちに、ぶつけてぺしゃんこになるんだから、紙製でいいぞ、紙で」 と親父はまた馬鹿な事を言ってたけれど、も...
  • 一人旅に必要な事 その後の後
     その女の子は10mくらい前でキョンの手をふりほどくと、と・と・と、とあたしの前まで来て、ちっちゃな指を突きつけてきた。 「おばさん、だあれ?」  おっと、そう来たか。でも、あたしだって、だてに場数は踏んでないのよ。 「あたしはハルヒ。あんたのお名前は?」 「あたしアキ。はる、なつ、あき、ふゆ、のアキ」 「んー、おりこうさんだね。自分の名前の意味まで言えるんだ」 「あたし、ハルヒって知ってるよ」 「へー、聞こうじゃないの」 「パパの初恋の人!」 思わず手がこぶしになるわ! 覚えてなさい、キョン! 「そんで、最愛の人! でも、初恋って実らないんだって!」 アキちゃん、それ、何回くらい練習したのかしら?  「初恋」あたりで固まったキョンは、ようやく「解凍」できたらしく、自分の娘に追いついて来る。 「アキ、『はじめまして』と『こんにちは』だろ、最初は」 「ごめーん。ア...
  • そのとき親父-書きは何を思ったか(その25)?
    親父さんと谷口くんシリーズ  光るあるところに影がある。  普段、主としてハルキョンのバカップルものを書いている親父書きですが、多分、「親父さんと谷口くん」は、ハルキョンを光とするところの影、陰画です。  原作では付き合ってるどころか告白さえしていないハルキョンですが、二次創作におけるバカップルものは、当人たちがどれほど否定しようとも、どれほど無自覚であろうとも、デフォルトが「付き合ってる」ことになっています。  一方で、原作の谷口氏は5分とはいえハルヒと「付き合った」こともある訳ですが、本シリーズの谷口くんは《永遠の恋の探求者》です。ぶっちゃけ、永遠にカップルになれないが故に永遠に恋を追い求めると運命づけられている神話的人物です(笑)。カッコイイ、でもなりたくない(笑)。  オリキャラであるところの涼宮夫妻は言うまでもなくバカップルですが、その片割れである親父さんは、図書館で...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その7
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その6から  真夜中にはまだ間がある時間にコテージを飛び出し、結局、空の一角が明るくなるまで、ハルヒと俺は、東を向いて歩いた。  俺には自分たちがどこに向かっているのか、それにどれだけ進んだのかさえ、見当もつかなかったが、俺の手を引くハルヒの手は、大丈夫こっちで間違いない、とずっと言い張っていた。   あとで知ったことだが、俺たちが歩いていたのは、この島の一番長い道だった。  元はレールが敷いてあったらしい砂利道で、今はなくなった鉄道は、最初の夜に食事をした繁華街の外れにあるセントラル・ステーションを発着駅にしていたそうだ。 「キョン、お腹がすいたわ。しかも小腹ってレベルじゃなくて」 「俺も腹ぺこだ、ハルヒ。ここで『だから、おまえの太ももをよこせ』といえないのが全年齢対応のつらいところだ」 「言えたら、それはそれで、別の意味でつ...
  • ハルキョンのともコレ
    ハルヒ キョン、どうしよう!? 《あたし達》、離婚するかも!? キョン やれやれ。どれ、貸してみろ。 ハルヒ いけそう? キョン とりあえず各個撃破だ。ひとりずつ機嫌を取るぞ。《ハルヒ》の大好物は? ハルヒ まだ、わかんない。 キョン わかってるうちで、一番の好物は? アイスか。とりあえずアイスをやるぞ。 ハルヒ うん。《キョン》の方は? キョン 同じだ。大好物が分かってたら、それをくれてやれ。 ハルヒ ちょっと嫌。 キョン なんで? なんだ、これ? 大好物:女の子、って? こんなのはじめて見たぞ。 どうやって調達すりゃいいんだ? ハルヒ ……。 キョン まあ、いい。すき焼きでもやっとこう。 ハルヒ あ、吐いてる……。 キョン 「ハルヒと合いません。別れようかと思います」。ああ、もう! か・ん・が・ え・な・お・せ。「わかりました。もう一度、話し合います」、だと。 ハルヒ うまくいくかな?...
  • 彼と彼女と彼女のメール
    To:キョン  4月に入って1週間も経ったわ。なのにキョン、あんたから一通もメールがないって、どういうこと!?   あたしだって入学式だの単位登録だの、その他で忙しいかったわよ!  このアホキョン、なんとか言いなさい!! To:ハルヒ  すまん  大学が始まって早々事故っちまった。  相手も俺も大した怪我じゃないから心配すんな。 To:キョン  ちょっと事故ってどう言うこと?相手って、誰かに怪我させたの?人身事故じゃないの?なんで、そんな大事なことを。 To:ハルヒ  相手は同じ大学の学生だ。怪我も、もう大丈夫だから。 To:キョン  そう。無事なら無事で、それでいいわ。  それより、G.W.には帰ってくるんでしょうね? To:ハルヒ  ああ。 To:キョン  わかったわ。詳しくはその...
  • デカンショ
    天抜きの日から 親父 おう、キョン。小腹がすかねえか? キョン そうですね。 親父 蕎麦くらいなら入るだろ。いつものとこ、寄っていこうぜ。 キョン この後、もうひとつ相手先とのミーティングがありますから、ビールはなしですよ。 親父 ちぇっ。雑用係というより風紀委員だな。 キョン 雑用係でも止めますよ。涼宮の人間は酒癖悪いといったのは、親父さんですよ。 親父 でも、ハルヒみたいにおぶって帰ってはくれんわな。 キョン あれは、あいつ限定です。 親父 やれやれ。さあ、着いた。なに、頼む? キョン じゃ、天ざるで。 親父 頼むもんまで同じかよ、このバカップルめ。悔しいから、おれも同じのだ。 キョン そういや、ハルヒと食事してて、「天抜き」でスノッブの話をした、と言ってました。 親父 スノッブな。訳せば「俗物」、いまじゃ完全に悪口だが、た...
  • 二人は暮らし始めました-外伝-二人はひきこもりました その3
    その2から  バカップル的ひきこもり生活も10日を越えると、さながらル・マン24時間耐久レース(あるいは1万円で1ヶ月生活)の様相を呈してきた。  本家のバイオスフィア実験−水も空気も出入りしない人工閉鎖系で、植物や家畜を持ちこみ、究極のショート・レンジリサイクルを行いつつ人がどこまで生きていけるかという過酷な実験も、予想外の、しかしシステム的な要因による慢性的な酸素不足、収穫不足、家畜の全滅に加えて、実験期間後半には、メンバー間のいさかいが耐えなかったという。  おれたち二人の間でも、いつものように、いさかいは耐えなかったが、これもおそらく谷口あたりに言わせれば、痴話ケンカの域にも達しない「いちゃつき」と判定されるレベルであり、ここに国木田、阪中を加えても、満場一致にして判定は覆らなかったであろう。  おっとハルヒが呼んでいる。後世に書き残し、何かの教訓にしてもらおうとい...
  • 親父の英会話 Lesson 1
    オヤジ 英会話だあ、キョン? お前も特訓でそこそこ読み書きできるようになったろ。あとはカンとフィーリングと根性だ。あと、ハルヒにまかせとけば、ずっと喋ってるぞ。 キョン いや、向こうへ行くのに、それじゃあんまりかと思って。 極小の英会話 オヤジ まあ、あんまりだけどな。うーん、いいか、キョン。極端な話、無人島では言葉はいらん。逆に言えば、どうしても言葉が必要になるのは、つまるところ自分一人ではダメで、誰か(がちゃんと存在して、そいつ)に何か頼みたいときだ。だから、英語圏のガキはまず最初に「Please」と「Thank you」を学ぶ。 何か欲しい時は、指差して「This one, please.(これ、ほしい)」だ。これさえ知っときゃ、最低限なんとかなる。現にパック旅行できてる連中なんか、プリーズとハウマッチしか言わん。あとは金にモノをいわせるんだ。 キョン 極論ですが、なるほど。 ...
  • その男、文系につき
    その男、文系につき その1 その男、文系につき その2 その男、文系につき その2 アフター その男、文系につき その1 「ねえ、有希。この『すがるおとめ』ってどう言う意味?」  辞書を引くのがめんどうくさいのか、近頃、ハルヒは長門にこうした質問をする。ユキペディアと、こっそり俺は名づけているのだが、さすがに長門の回答は正確無比で速い。一時の集中力は何ものをも上回る感があるハルヒだが、その分飽きっぽく面倒くさがりだ。しかし、団員を辞書代わりにするなど、あんまり感心しないな。  なんてことを考えていたので、長門が顔をあげてこちらを見ているのに気づくのが遅れた。この手の質問は迷うまでもないから、いつもなら瞬時に答えるのだが、今日はどうした? 俺に許可を求めるような、微妙な問題ではないと思うぞ。 「その質問なら彼に」  長門は目を俺からハルヒに移し、それから再び自分の本に視線を...
  • 涼宮ハルヒの格闘
     その日もいつもの不思議探索。  めずらしく組になった俺とハルヒは一通りの探索を終えて、いつもの公園のベンチにいた。正確にはベンチにどかっと座り込んだのはハルヒだけで、おれはいつもの通り二人分の飲み物を買いに、最寄りの自動販売機に向かった。  自販機からベンチに戻る途中、公園の中を横切っていた俺は、最近では少年誌でもお目にかかれないような、それはそれは古風な格好をしたレッド・データ的不良数人が、ベンチに座っている少女二人に「ちょっかい」をかけているところに出くわしてしまった。消極的平和主義者を自認する俺はもちろん、そのまま通りすぎようと思ったが、お人よし的良心回路がおそらく誤作動したんだろう、意識を介することなく、俺の口を勝手に操って、こんなことを口走らせた。 「取り込み中のところすまないが」 「だれだ、てめえ?」 「通りすがりの雑用係だ。どうせ聞いちゃくれない...
  • 親父書きがSSを読む その1/お姫様抱っこで保健室に
    (その1)お姫様抱っこで保健室に  親父書きが数えたところ、ハルヒスレSSまとめwikiには、キョンがハルヒをお姫様抱っこで保健室に連れて行く場面がある、あるいは誰かがそのことに言及しているSSが17 件ありました。  このなかで、親父書きが選ぶベスト・ワンは、涼宮ハルヒの負傷 (10-330)です。  このシーンを扱った最初期のSSであり、後世に与えた影響は少なくないと、勝手に想像します(「お姫様抱っこで保健室に」というシチュエーションは、ストック・シチュエーション化してますが、誰もが知っている/利用できるシチュエーションだからこそ、粋ないかす書きこなしが出てくるものです)。  この作品のすばらしさは、ハルヒとキョンの感情描写です。感情描写がうまいというよりもーーー言い換えるとどのように(How)感情描写されているかよりも、何故(why)そこでその人物のそうし...
  • 涼宮ハルヒのリフォーム その4
    涼宮ハルヒのリフォーム その3から リフォーム4  涼宮夫妻合作のツナキャベツ・サンドを食べ終えた後も、ハルヒと俺は、ひなたぼっこともおしゃべりともつかぬ何かをしつつ、庭の隅にあったベンチに腰かけていた。  ハルヒが会話を切って横を向き、俺もハルヒの顔から視線を外してそっちを見ると、気配を消してきた親父さんがすぐそこまで来ていた。 「おまえら、ほんとに仲良いな。離れ離れになったら、ダメダメになっちまうんじゃないか?」 「なるわけないでしょ」  いつものオヤジ・トークだ。声にもからかいの色が乗ってるし、口元もニヤリとしてる。ハルヒが適当に受け流して、それでいつものように終わるものだと思っていた。  ところが、今日に限って、親父さんは食い下がった。多分、ハルヒの返事の些細な違い、たとえば「おおきなお世話よ」と無視を決めこむのか、それとも今日のように明確な否定を...
  • スポンサーから一言 その6
    スポンサーから一言 その5から 《登場人物のおさらい》 絵描き:女Dの転落させ殺した疑いで起訴中 女A:7年前、絵描きと心中 女B:絵描きの現在の愛人。手首を切り自殺。 女C:女Aの妹。女Bと同じ日に転落死(自殺?) 女D:女B、Cと同日に転落死。  「探偵小説にいまでも時々あるだろ。『あるべきものが、そこにない方が不思議だ』ってやつ。絵描きの部屋は当然調べられたが、押収品にAを描いたものだけが一切なかった、スケッチすらもだ。心中ですでに関係は精算されて、今や新しい愛人が居る身だ。ない方が当然か? そもそも何故、こいつは心中なんてしたのか、じゃまになったAを殺すだけが目的だったのか? それなら今回はなぜ心中してないのか? 同時に複数を「自殺」させるなんて手間のかかる手段をとったんだ? 今や愛人が複数居て、順番に殺していくと、他の愛人に企みを気付かれると思ったか...
  • I wish you were here.(アナタガココニイテホシイ)
    「ねえ、こなたが言ってたんだけど」 「『こなた』って、『らき☆すた』のか?」 「うん。ギャルゲーの主人公って何の取り柄もないのに、出てくる女の子という女の子がみんな、なんでそんなのに惚れるわけ?」 「じゃないとギャルゲーにならんだろ。『何の取り柄もないから、まったくもてません』では、現実と区別がつかん」 「あんた、区別ついてる?」 「どういう意味だ?」 「あんたも、無意味に全方位的にもててるじゃない」 「自慢じゃないが、俺はもてた試しなど一度もないぞ」 「……自覚ないんだ。どうりで」 「どうりで、何だ?」 「……なんでもない」 「いいか、ハルヒ。『外の人』にとってはラノベかもしれんが、俺たちにとっては、いや少なくとも俺にとっては、これが不二にして唯一の現実だ」 「あんたさ、夢見たことある?」 「夢って、どんな夢だ?」 「質問に質問で返さない! 夢っていったら、夜...
  • おれがあいつであいつがおれで
     のっけから階段落ちで済まないが、十何段かある階段をハルヒと俺は、もつれ合いながら転げ落ちた。  いつぞやの一件で、階段落ちにトラウマがあるのがいけなかった。俺一人落ちればよいところを、まとめて二名様ご案内ということになってしまった。  幸いにも階段は低く、ちょっとした打ち身と脳しんとうぐらいで済むはずだったのだが……。  「起きなさい」 へんな口調で誰かが俺を揺さぶる。ちょっと待て。頭を打った人間に、その起こし方は危険じゃないのか。 「うるさい。あたしだって、しこたまアタマ打ったわよ」 そうか、両方とも、ひどい落ち方したもんな。おまえはタフだな、ハルヒ。おれはまだアタマが割れるように痛いんだ。もう少し寝かせてくれ。 「そうはいかないの! あたしだって、あんたとは全然違う理由で、アタマが割れるように痛いけど、あんただってこの痛みを味わうべきだわ!」 相変わらず無理をむ...
  • 閲覧回数上位SS
    今日の閲覧回数ベスト20 留守番(二人は暮らし始めました) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方ータロット篇 ハルキョン家を探す その3 閲覧累積回数ベスト100 あるSS書きの個人的七つ道具ー魔道具篇 (21591) あるSS書きの個人的七つ道具ー表(タブロー)篇 (17105) ハルヒと親父1 (17040) できちゃった その6(最終回) (15946) ハルキョン家を探す その3 (15228) ハルキョン家を探す その2 (14788) ハルキョン家を探す その5 (14426) ハルヒと親父2 ー おとまり (14120) あるSS書きの七つ道具 (13762) 夏休みの工作 (13497) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方ータロット篇 (12724) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方(事例編) (12199) ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 そ...
  • 親父さんと谷口くん2
    親父さんと谷口くんから 「えーと、前にも尋ねた覚えがあるんだが、誰だっけ?」 「このあいだ、親父さんの教えを受けた谷口です」 「おー、そうだった。その後、どうだ? もてたか?」 「おばあさん相手に100人切りを完遂しました。どっちかというと、返り討ちにされた気がしますが、勉強になりました」 「で、今はどうしてる?」 「はい、それが高じて、介護施設にボランティアへ」 「そうか。人生何が幸いするかわからんな」 「親父さん、もう一度、チャンスをください!」 「ん?何の?」 「大変充実した日々を送りましたが、本来のナンパ道から遠ざかっている気が。それに、おれ、正直言って、若い女が好きなんです!」 「それで、なんか、アドバイスすればいいんだな?」 「ぜひともお願いします!」 「アーリー・ラーニング・セットって知ってるか?」 「いや、いいえ」 「20世紀最大の催眠...
  • 同窓会の日にて
    ●同窓会の日   懐かしい再会と感動の場である同窓会により多くの人々に参加してもらおうと、ウェブ同窓会「この指とまれ!」などを運営する「株式会社ゆびとま」が制定。日付は月初め、月末を除き連休になる確率の高いことから毎月第3土曜日に。  「同窓会の日にわざわざ同窓会しようなんて、誰の発案かしら。世の中、似たような事を考える似たようなアタマばっかりなんだから、結局お店が取れなくて、学校で同窓会をやる羽目になるのよ」 「そ、そうだな」 「ちょっと、なに、笑ってんのよ?」 「いや、ちょっとした、思い出し笑いだ」 「気持ち悪いわね」 といいながら、口の形だけ「いーだ」とやってみせる。  この坂をまた登るのかと思うと、当時も思ったある記憶がよみがえって来た。そう、それだけの話だ。  たとえば……あの日、「普通の人間」と一刀両断されたクラスメイトたちは、こいつが同窓会に来...
  • ツンデロイド
     このどうみても人間にしか見えない、いやもうはっきり言ってしまおう、あの涼宮ハルヒにしか見えないロボットが、俺の部屋で今、目を閉じて床に横たわっている。何故かは分からん。とりあえずマニュアルを読むぞ。 「これはツンデロイドよ。そこ、間違ってもロボットなんて呼ばないように。呼んだら死刑だからね!  新型のアンドロイドと考えてもらって間違えじゃないわ。従来型とは、人間っぽさが段違いだけどね。入手したら、まずリセットボタンを押してちょうだい。これで再起動するわ。  再起動して間なしのツンデロイドは、簡単に言うとツン成分が100%の状態ね。愛情を注いでやさしく接してあげると、次第にデレ成分の割合が増えていくというわけ。デレ100%までいくと、地上に一組バカップルが誕生することになるわ。  とにかくやさしく接すること。わかりにくいのはダメよ。ストレートでないと通じないんだからね。あと...
  • 夏氷(なつごおり)の日
    ○最高気温記念日(日本) 1933年7月25日に、山形県で当時日本最高記録である40.8度の気温が観測されたことに由来。(2008年現在は8月16日の40.9度が日本最高記録となっている。) ○夏氷の日(日本) 夏氷(なつごおり)とはかき氷のこと。7月25日の「725」が「ナツゴ」と読めること及びこの日,が最高気温記念日であることから、かき氷にふさわしいとして日本かき氷協会が制定。 「あーーーーーついわねーー」 だったら、もっとクーラーの風、当たるところへ来いよ、ハルヒ。 「結構よ。動物はどこが一番涼しいか本能的に知ってんの」 主語が「動物」かよ。だからフローリングでゴロゴロするなって。 「大きなお世話よ」 やれやれ、しかたない。 「!あれ、やるの!」 ああ。だから、こっちへ来て手伝え。 「うん! ……って、その手には乗らないわよ、キョン」 なんだよ、手に...
  • ハルヒと親父2その後 一周年 その3
    ハルヒと親父2その後 一周年 その2から  朝が来たのは分かった。  おれの精神(こころ)及び肉体(からだ)は、まだ完全には覚醒しておらず、周囲の状況を把握するには至ってなかった。おれの右手は、そこにいるはずの誰かを無意識に探していたが、成果ははかばかしくなかった。それで、人の気配を感じたとき、おれの肺は空気を喉と口蓋に送りこみ、この世のものとは思えぬ音を出すという失態をやらかした。だが音の方がしでかしたことは、よくよく考えればはるかにマシで、更なる大問題は音声信号の内容の方だった。 「ん……ハルヒ?」 「残念。はずれ」  この似ているが確かに違う声について、脳髄が前頭前野と側頭野と海馬に鞭を入れ、最高速度の検索を要求する。結果:この声は確かに・・・ 「って、ハルヒのお母さん!」 「おはよう、キョン君」 「お、おはようございます!」 「誰かお探し?」  ハルヒの...
  • 一人旅に必要な事 エピローグ2
    アキと親父 アキ ねえ、親父ちゃん。聞きたい事があるんだけど。 親父 おう、なんだ? アキ パパとハルヒはラブラブだよね。 親父 だよな。ああいうのをバカップルというんだな。 アキ で、ナツキはさ、パパとハルヒの子供だよね。 親父 ああ。そうだな。 アキ 学校じゃさ、愛し合うと子供ができるっていうんだけど、あたしのママとパパは、そんなにラブラブだった訳じゃないと思うんだ。なんで、あたしは生まれたんだろう? 親父 うーん、身もふたもないことを言うとな……。 アキ うん、いいよ。それを期待して親父ちゃんに聞いたんだもん。パパとかハルヒだと、うまくいい話に持って行かれそうでさ。あたし、そういうのに弱いから、ごまかされちゃうと思うんだ。 親父 うむ。じゃ遠慮なく身もふたもないことを言うと、5分間のラブラブでも、赤ん坊は生まれる。逆に30年間ラブラブでも生...
  • オヤジサンタ
     コンコンと部屋の窓ガラスを叩く音がして、何か赤いものが外を横切った。 「よお、キョン。今日は冷えるな。しかし、あまり時間がない。急いでくれ」 「親父さん、これはいったい?」 「見て分からんか? サンタだ」 「いや、それは、わかるんですが」 「おれもこの歳でやるとは思わなかった。老後の楽しみに取っておこうと思ってたんだが、この御時世に人手不足らしい。誰か首相に教えてやれ」 「おれも行くんですか?」 「そうだ。オチも考えてあるから心配するな。一通り配り終えたら、おまえさんにストッキングをかぶせて、バカ娘の部屋に窓から放り込む。悪く思わんでくれ」  自分の「行く末」の方は無視して、おれは今聞いておかないと、この先きっと質問する機会が永遠に失われるであろう事項について尋ねた。 「このトナカイとそり、宙に浮いてるように見えるんですが?」 「だからサンタだ。原理はいまいち分からん...
  • とある七夕の前日
    娘「もう! なんで宇宙人は何も言ってこないのよ!」 母「あらあら、すっかりおかんむりね」 娘「(じとっ……)」 母「うーん、そうねえ。たとえば、ハルは遠くから男の子を見つめていたことはない?」 娘「ない」 母「じゃあ、逆に男の子側からの話の方がいいかしら」 娘「……」 母「遠くからその娘を見つめているだけなのに、むこうはこちらの名前すら知らないのに、何故思いが通じないのだろうと思ってしまう。ぼくは彼女が何時のバスに乗るか、どの教科が得意で、友達とどこで昼食を食べるか知っているのに。ぼくは彼女の家までの道順をそらで云えるのに。ぼくは彼女の好物を知っていて、絵が上手なことを知っていて、合唱コンクールの何列目の何番にいたかまで知っているのに、なんであの娘はぼくのことを知らないのだろう、って」 娘「……」 母「宇宙人はなぜ地球人にコンタクトしてこないのか? じゃあ地球人の方は本当にコンタクトをしよ...
  • ヰタ・セクスアリス/雨宿りのつづき
    ヰタ・セクスアリス/雨宿りから  「低気圧が近づくと発情する」というハルヒの理論には、納得できないところがある。  たとえば雨の日、大抵の人間がそうかもしれないが、俺の体はいよいよ脱力と倦怠の極みに達し、頭脳は小停止とフリーズを繰り返し、気分にいたってはブルー一色の憂鬱に沈み込むだろう------もし、涼宮ハルヒという存在がこの世になければ。そして、よりにもよって俺の席の後ろにいなければ、確実にそうだっただろう。  精神状態に作用する薬物には、大まかに分けて、気分や精神状態を高揚・興奮させるいわゆるアッパー系と、逆にけだるい気分を提供するダウナー系がある。覚せい剤は、その名のとおりアッパー系であり、身近なところではタバコに含まれるニコチンなどがこの仲間だ。ダウナー系には、悪名高いヘロインからアルコール、アヘン、シンナーなんかもこっちに入る。  「阿片は余を裏切らないが、余...
  • 涼宮家の一族(前編)
    0: (16年前) 「まだいるのか、あいつは?」 「もう丸二日になります。口に何も入れないで、ずっと立ったまま眠りもしないで」 「どこへ行く?」 「どこって、せめて何かお飲みにならないと」 「私が行く」 「あなた?」 「あいつに、お前と会う資格は無い」 「資格なんて。……あなたの弟さんじゃありませんか」 「あいつはもう涼宮家とは何の関係も無い人間だ。……なにより私が、お前たちを会わせたくない」 「なにしに来た?」 「報告が3つある。日本に帰ってきた」 「見ればわかる」 「結婚した。もうすぐ子供が生まれる。以上だ」 「あいつに、……清(きよ)に、会って行かないのか?」 「どの面下げて、というところだな。今のを伝えてくれれば十分だ」 1:  「ハルヒ、1週間ほど留守にするが、キョンとあんまりハメはずすなよ。気分良く帰って来れた...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー5
    お立ち寄りいただいた方々のための足跡帳バックナンバー5 ([+]をクリックで展開、[-]をクリックで畳込み) -2009-05-16〜2009-06-07の分 2009-05-16〜2009-06-30の分(別ページ) -2009-07-01〜2009-07-31の分 2009-07-01〜2009-07-31の分(別ページ) -2009-08-01〜2009-08-31の分 2009-08-01〜2009-08-31の分(別ページ) -2009-09-01〜2009-09-30の分 2009-09-01〜2009-09-31の分(別ページ) -2009-10-01〜2009-10-15の分 恐らく最速(28日)で、閲覧回数ベスト100に「親父さんと谷口くん4」が上がってきました。世評(?)の高かった夏の自転車です...
  • キスキス
    小さいハルヒ ねえ、親父は母さんにキスするの? 親 父  する。だが、見せんぞ。 小ハルヒ なんで? ケチ。ケチ親父。 親 父  人に見せるようなもんじゃないからだ。 小ハルヒ なんで? 親父、ヘタなの? 親 父  おまえはトイレに入ってるところを人に見せるのか? それと同じだ。 小ハルヒ 親父、下品。 親 父  鼻をつまむな。つまむなら自分のにしろ。 小ハルヒ いいじゃない。減るもんじゃないんだから! 親 父  おまえ、それはエロ親父のセリフだぞ。 小ハルヒ えー。あたしエロくないよ。 親 父  いや、エロい。エロエロだ。 小ハルヒ 子供にエロいって言う大人のほうがエロいわよ! 親 父  それはそうだ。 小ハルヒ やーい、エロ親父。 親 父  おまえはそのエロ親父の娘だぞ。 小ハルヒ うっ。 親 父  だいたい、なんで...
  • 保健室へ行こう6
    保健室へ行こう5から  「3年は、もう授業もないのに、毎日、ご苦労だな」 「これがないと一日が始まんないし、終わんないの」 「何も保健室で、しなくていいと思わないか?」 「何よ、嫌なの?」 「いいや。給料貰ってデートまでしてバチが当たらないか、少し怖いだけだ」 「もし、そんなものが来たら、返り討ちにしてあげるわよ」 「……ハルヒ、幸せか?」 「当たり前でしょ」 「卒業したら、ここでこうしてるのも、当たり前じゃなくなる。まあ、元々あまり『当たり前』じゃないんだけどな」 「そうね。そのかわり、あんたが仕事から帰って来て、朝、出掛けるまでずっと一緒よ」 「おまえの親がよく許したと思うよ。感謝してる」 「あ、あたしだって感謝はしてるわよ。……その、あんたにも。あんたと思えない早業でうちの親、説得しちゃったし。それに……事のはじめで言えば、あんたがあたしを……よくOK...
  • スポンサーから一言 その5
    スポンサーから一言 その4から  警察署を出ると、黒塗りの車が止まっていた。 「大使館ナンバーの車だな」 「絵描きは物知りだな。叔父が大使館員なんだ」 「まるっきり私用じゃねえか」 「邦人を助けるのが大使館の仕事だ。大まかには間違ったことはしてない」 「なにが法律で助けてやる、だ」 「司法研修生なのはほんとだ。いまは病気療養中ってことになってるが」 「何かやったのか?」 「ケンカだ。売った相手が悪かった。で、ほとぼり覚めるまで国外に放りだされた」 「ブルジョワ(おぼっちゃん)め」 「フランスじゃ、誉め言葉だぞ」 「言いなおそう。キャピタリスト(資本家)め!コロニアリスト(植民地主義者)もつけてやろうか?」 「よしてくれ。勲章が重くて前に倒れそうだ」  後ろに乗れと言って、自分もあとから乗り込んできた。 「パリで一番うまい店でおごってやる」 「どうせマ...
  • 手錠
     今、ハルヒと俺は、断ち切り難い一本の鎖でつながっている。  言っとくが、ロマンティックな妄想の余地は微塵もないぞ。ハルヒと俺を結びつけているのは、冷たい金属の色をした、手錠だ。  といっても、俺たちは、一時休戦して逃亡中のルパンと銭形のとっつあんでも、なつかしい脱獄コントを練習中の若手コメディアンでも、ない。  どうして、こんなことになったかって? かいつまんで言えば、ハルヒにとっては暴走的悪ふざけによる自業自得、俺にとっては悲しいほど定番になった巻き込まれ的不慮の事故、要するに「いつものこと」なんだが、詳しくは時間を少し巻き戻して語ろう。  放課後、部室の前までくると、聞くものを身悶えさせえるような愛らしくもかわいらしい悲鳴と、活字におこすと「ぐひひひ」とどこのスケベ親父だと思えるようなサディスティック・ボイスが、耳に飛び込んで来た。時々こいつは女子高生の皮をかぶった中年...
  • 二人は暮らし始めました-外伝-ハルキョン温泉旅行 その4
    その3から  大浴場には、結局おれ達以外、誰も入ってこなかった。何故かというなら、決まってる。部屋ぜんぶに専用露天風呂があるからだ。  では何故大浴場があるのか? それも決まってる。旅先でケンカするカップルは、決まって一定の割合でいるからだ。部屋に居づらくなっても大浴場がある。混浴ならいっそ、新しいパートナーだってみつかるかもしれないと思うのは穿ちすぎか。とにかく人手のピークは、あれやこれやがあった後、ずっと遅い時間なんだろう。 「ちょっと、キョン! 温泉がうれしいのは分かるけど、あんた、はしゃぎすぎよ!」  悔しいが今は涙を飲もう。はしゃいだのは温泉だから、混浴だからじゃないぞ。だが今は何を言っても負け惜しみだ。反論にすらならない。 「まあ、懲りるって事を知らないあんただから、いつでも再戦は受けて立つわ。でも、おなかがすいたから、早くて夕食の後よ」  ああ、部屋...
  • クレイマークレイマー
     いつもは、静かでこじゃれたレストランなのに、怒鳴り声をまき散らしてる馬鹿一人のおかげで、散々な事になってる。  料理もいつもの通りおいしいし、連れに若干の問題があったけど、それを帳消しにするだけのものがあったわ。  まったく、それなのに、ね。料理人まで呼びつけて、意味のわかんないこと、わめいてる。 「なんなのよ、あれ? 連れの女の人だっているのに」 「大方、出掛けに娘につれないことでも言われたか、ネコに飯を食わせるのを忘れたんだろ。あいつらを怒らせると、後が怖い」 「その『あいつら』の中に、あたしも入ってるのかしら?」 「キョン、おまえさんを男にしてやろう。いや、変な意味じゃないぞ。あれを解決して来い」 「行かなくていいわよ、キョン。親父が見本を見せれば?」 今日のディナーはキョンと、あと余計な馬鹿親父と。まあ、親父のおごりだっていうし、この店は気に入ってるしね。 「ご...
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