戦目 |
G |
C |
P |
先攻 |
前衛 |
Set |
勝数 |
勝者 |
勝数 |
Set |
前衛 |
先攻 |
G |
C |
P |
備考 |
0 |
3 |
4 |
8 |
|
|
|
0 |
- |
0 |
|
|
|
7 |
6 |
2 |
|
1 |
3 |
4 |
7 |
○ |
美希 |
P |
0 |
< |
1 |
C |
千早 |
|
7 |
5 |
2 |
|
2 |
3 |
4 |
6 |
○ |
美希 |
P |
0 |
< |
2 |
C |
千早 |
|
7 |
4 |
2 |
|
3 |
3 |
3 |
6 |
○ |
美希 |
C |
0 |
< |
3 |
G |
千早 |
|
6 |
4 |
2 |
|
4 |
3 |
3 |
5 |
|
真 |
P |
1 |
> |
3 |
G |
千早 |
○ |
5 |
4 |
2 |
|
5 |
3 |
2 |
5 |
|
真 |
C |
2 |
> |
3 |
P |
千早 |
○ |
5 |
4 |
1 |
|
6 |
3 |
2 |
4 |
|
真 |
P |
3 |
> |
3 |
G |
千早 |
○ |
4 |
4 |
1 |
|
7 |
3 |
1 |
4 |
|
真 |
C |
4 |
> |
3 |
P |
千早 |
○ |
4 |
4 |
0 |
"曙光"の使用宣言 |
8 |
2 |
1 |
4 |
|
真 |
G |
4 |
= |
3 |
G |
千早 |
○ |
3 |
4 |
0 |
|
9 |
2 |
1 |
3 |
|
真 |
P |
4 |
< |
4 |
C |
千早 |
○ |
3 |
3 |
0 |
|
10 |
1 |
1 |
3 |
○ |
美希 |
G |
4 |
= |
4 |
G |
千早 |
|
2 |
3 |
0 |
|
11 |
1 |
0 |
3 |
○ |
美希 |
C |
4 |
= |
4 |
C |
千早 |
|
2 |
2 |
0 |
|
12 |
1 |
0 |
3 |
|
美希 |
P |
4 |
< |
5 |
C |
千早 |
△ |
2 |
2 |
0 |
"三本の道"の使用宣言 |
注:「先攻」欄の△は、後攻権利を放棄して先攻したことを意味する。
注:「勝者」欄の>は左側が勝利、<は右側が勝利、=は「あいこ」を意味する。
1~3戦目
初戦から千早の"力"が解放される。
美希はカードを伏せたり、シャッフルしカードを見ずにセットしたりするものの通用せず、千早が3連勝する。
4~6戦目
美希は、その考えがまるで読み取れないが、見かけは素直に真と交代。
真は、自らの"力"を解放し、かつ、"力"の概要を意識的に千早に聞かせる。
千早は自分がセットした後に真が出すカードが"見えてしまう"ため、表情や行動の変化を真に簡単に見透かされ、勝敗を五分に戻されてしまう。
7戦目
千早は心の動揺を何とか抑え、真の挑発に乗らず律子との交代を拒否。ところが、それこそが真の狙いであった。
真は直後に"曙光"使用による後手の続行を宣言し、7戦目からは真が先手になるため"力"の影響が弱まると思っていた千早の更なる動揺を誘う。
さらに、交代していつの間にか寝ていた美希が急に目覚め、強力な"力"を解放し千早撃破の準備を始める。
残りカードも偏っており、正に3重に追い詰められた状況なのだが、律子はTOも取らず状況を見守り続ける。
千早は真の"力"の性質を探るべく、カードを伏せシャッフルし最小限の動きで、しかし意識してPを出す。
真は、彼女自身の"力"は作用できなかったものの、美希の"力"によって、7戦目も勝利する。
8戦目
ある種の確信を得た千早は、残りカードを見ずにシャッフルし、提出カードを真に選ばせる作戦を取る。
8戦目は運良く引き分けにできたものの、その様子を見た律子はたまらずにTOを要求する。
……と見えたが、実はシャッフル自体が千早の作戦だった。
カードを意識的に偏らせ、都合が良い方から枚数を数えて"Gを選ばせた"わけである。
具体的には、C3G1の組を左に寄せてシャッフルし、C1G3の組を右側に寄せてシャッフルして配置し、真の選択が4以下なら右、5以上なら左から数える。
つまり、カードは必ず右側のC1G3の組から選ばれるため、Gが選ばれる可能性が1/2から3/4に上昇する。
とは言え、比較的高確率ながら、千早は賭けに出た事になる。
しかもこの時は、真が常識的な手――GとCしか持たない千早に対して「負けない」手を出す、すなわちG――を出すことを期待するという賭けも同時にされていた。
しかし、千早自身が選ばれたカード内容を正確に知ってるわけではない――Gであろうとは思っているが――のは事実であるため、真の"力"を持ってしても千早の行動に不審な点を発見できず、また、美希の"力"を持ってしても千早の意識を明確な像に結ぶことができず、結果として真達が千早の裏の意図を見抜くことはできなかった。
9戦目
TO中に律子は、美希に見抜かれる事を承知で千早にアドバイスする。
千早は真の"力"を警戒しつつ一瞬律子の方に向いていきなりセットし、その後美希の"力"から逃れるため意識を全くの別方向――歌のこと――に向ける。
真は千早の無意識の動きを読み取れなかったが、美希は千早の深層意識まで潜り込んで彼女の意識の視覚化に成功し、真にセットすべきカードを指示する。
そして、真の手がオープンされた時点で、千早は作戦失敗――すなわち敗北――を悟る。
ところが、実際には千早の勝利であった。律子はとぼけているものの、千早は律子の策の"本当の目的"に気付かされる。
提出するカードは律子の後ろ手による通し――千早の"力"なら後ろ手でも見える――で行うが、律子が千早に対し事前に教えていたカードの位置と内容が偽りだった。
すなわち、カードそのものは見ていない千早は本当に"G"を出したと思っており、それを意識しないよう努力して失敗したが、それを見越して美希に千早の意識を読ませる事が、律子の作戦だったわけである。
10戦目
不安に駆られた美希は、千早に指示する律子の意識を視覚化しようと、真と交代し前衛に出る。
しかし、それでも彼女の意識を全く視覚化できない。焦った美希は、小鳥と千早に急かされて無意識無防備のままカードをセットしてしまい、千早の"力"に捕捉される。
美希がセットしたのがGだったため、Pの無い千早達も引き分け狙いのGを出した。
11戦目
いよいよ動揺が大きくなった美希を助けるため、真がTOを要求して美希にアドバイスする。
ここで常識的な手を考えるなら、美希は勝ちがないCは出さない。この場合、左が美希側としてGC,、PG(美希の勝ち)、PC(千早の勝ち)、GG(次戦目以降美希達のGは0のため、先攻後攻関わらずCを出し続けることができる千早の事実上の勝ち)の、四通りの五分の勝負となる。
美希が先攻してカードセットし、千早はCを出すブラフを試す。美希の目が一瞬泳いだため、手札に残る(Cに勝てる)Gを"無意識に"見た――Gは一枚しか無いから、場に出ているのはP――と判断した千早は、勝負を決めるべくCを出す。
しかし、場に出ていたのはまさかのCであり、勝負が続けられることとなった。
真のアドバイスの真意は、手札に残るGを美希に"無意識に見させ"、それを観察した律子達の手をCに縛って「あいこ」に持ち込むことにあったのである。
12戦目
美希の疲労を気遣う真は、"通し"で美希にその"力"を封じるように指示する。美希も、前戦の引き分けでひと息つき動揺も消える。
そのため、両チーム間で以下のような激しい攻防が行われることとなる。
- 律子は千早に"三本の道"の使用を指示し、選択肢を二択から三択に広げ、真達に傾きかけた流れを止めようとする――何もしないよりはマシ、せっかくの特殊カードを使わないともったいない、という程度で論理的理由は無い。むしろ後述のように不利になったとも言える――。
- 美希は小鳥に手札のシャッフルを依頼し、次戦以降に千早の"力"が発揮できない準備、及び、千早達にその旨の意思表示を行う。
- 真は律子に対し"力"を向け、その"癖"を見抜こうとする。
- 律子の新たな"通し"を受け、その真意を理解した千早は、後攻権利を放棄して先出しする一見不可解な行動に出る。
- 真は、この行為を"癖"や意識を読んでみろという律子の挑発と受け取ったが、もともと律子の"癖"を読み切れないため、ここでは美希の勝利もしくは「あいこ」を願い、「あいこ」なら次戦で前衛に出て後攻の有利を徹底的に利用する決意を固める――その意味で、特殊カードによってむしろ真達の勝機が1/2から2/3に上昇している――。
- しかし、美希は真に止められまた疲労していたにも関わらず、ほんの一瞬"力"を発動させ、真への警戒心が強い――美希に対する注意が僅かに散漫になった――律子の意識を読もうとする。
この結果、千早・律子の勝利(5戦先取)となる。
9戦目以降は律子の指示によることが明らかだったために、真や美希は律子の"癖"や"意識"を読もうとしたわけだが、この最終戦に限って、真達からの監視が緩んだ千早が、"通し"によって事前に教えられた情報に基づき、律子の指示(G)を無視し――真か美希がPを出すことを予想して――自分の意志でCを出したのである。
もし真達が律子の"癖"や意識を読めなければ、単純な運の勝負になったのだが、美希が律子の意識を読むことに"成功してしまった"ために敗れたのである。美希の律子に対する想いが強かったための敗北である、とも言える。
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