犬猫おもいで秘宝館 (仮)内検索 / 「161華ss2」で検索した結果

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    ...1 214時雨SS 161華ss2 193みぽりんSS3 263鋸星耀平SS 166乃亜Ⅰ型ss 33忌闇装介SS2 107船橋SS 49高渡ss1 104玄霧SS 227桂林怜夜SS 169きみこSS2 60花陵・サク・蝶子SS 112青狸ss 244橘SS
  • 161華ss2
    華@土場藩国様からのご依頼品 もっふもふにしてやんよ!  -絢爛世界における猫知類のケンカ売るときの決めぜりふ /*/ 土場藩国 慰安旅行SS 外伝 ないすぼーと /*/ 華は悩んでいた。 目の前にあるのは扉。 「ヤガミ置き場」 そんな風に書かれている扉である。しかもご丁寧に鍵までかかっていた。 「鍵・・あれ?夜明けの船って鍵ないはずなのに・・」 舞踏子の力をもってすればこじ開けることはわけないだろうが、 修理中の船を壊すのは気が引ける。 「どうしよう・・ばれたら怒られるよねぇ・・」 壊すことはできても直せないのだから、ばれるのは時間の問題でもある。 華は迷った結果、この船で最も信用できる親友に声をかけることにした。 「MAKI-」 優しく声が響く。すると、聞きなれた声が降ってきた。 ...
  • 161華ss1
    華@土場藩国様からのご依頼品 缶です。 みんなで、小笠原に遊びにいったら 猫に絡まれたとです。 一張羅の缶がボロボロとです。 みんなネタで笑ってるけど、本人割と必死です。 缶です。 夜明けの船にいってBallsと仲良くしようとしたとです。 いきなり再資源化されそうになったとです。 缶です・・・缶です 缶です…。 「土場藩国 藩王の日記より」 /*/ 土場藩国 アイテム図鑑 小笠原慰安旅行 SS /*/ 話は、前日までさかのぼる。 その日華(ヤガミスキーの一人)はパチン、パチンとホッチキスで旅のしおりを作成していた。 「よし、ちゃんとできた!」  紙をきちんと万中で折り、ページを確認して両端を止める。吏族の手伝いをしていただけあって、なかなかの腕前だ。 明日...
  • 673夜國涼華SS2
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品  特別な日にて  海法よけ藩国は、全面砂漠の国であった。  夜國涼華は大荷物を抱えて、キョロキョロと周りを見回しながら歩いた。  暑い。  森国とは思えないほどに暑かった。  木は熱を吸い取るするのだが、今は吸い取ってくれる木もなく。 「あ、暑いです……」  涼華はクラクラしながら、それでも懸命に歩いた。  久しぶりに晋太郎さんに会うのだから、おしゃれしようと思って張り切ってドレスを着てきたのに、汗で服が張り付いて、上手く砂の上を歩けない。  それでもヒールの高い靴を履いたのが幸か不幸か、砂に足を取られる事はなかった。  シャクシャクシャク。  砂の上に独特な足音が響く。  ふいに、陽炎が見えた。  え、森国で陽炎……?  涼華がありえないはずの光景に目を凝らしていると、陽炎が揺れ、そこから晋太郎が現れた...
  • 616矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国様からのご依頼品 /*遠い音*/  音は遠くからもよく響く。  重ねた手をつたって響く鼓動の音。わずかな暖かさ。  服を伝ってしみてきた涙は日差しのかけらのように熱く、  自然と、抱きしめたまま、気づけばずいぶんな時間が過ぎていた。  爽一郎は自分から離れようとはしなかった。たぶん離れたら寂しがるだろうと彼は確信していた。  それに、今日は調子がいいみたいだし……。  そう思っていると、麗華が少し離れた。泣き止んだものの目は赤く腫れている。その目を、彼女はまぶしそうに細めた。  サナトリウムの自室は、夕暮れが入り込んでまぶしかった。オレンジの光に、切り絵のような黒い影。陰影がはっきりとついた景色の中で、ベッドに座っていた二人の表情は黒い影に隠されていた。 「少しのどが渇かない?」  麗華が聞く。爽一郎は頷いて立ち上がる。 「何か買ってこよ...
  • 484夜國涼華SS2
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品 言霊の裏・想いの色 /*/  熱帯の植物が昼間貯め込んだ熱気を吐き出すような小笠原の夜。  島は、暑気を忘れてとろりとした微睡みに落ちつつある。 「…でさ、隣の席のやつが言うわけ」  その日の玖珂家の夕食は光太郎の好きなカレーであった。  実に美味しそうに、嬉しそうにスプーンを口元に運びながら今日一日の出来事を兄に報告している光太郎を前にして晋太郎は物思いに沈んでいた。  ここしばらく彼の思考の一部分を常に占めているもの。思いはあの日の放課後に遡っている。  どうしてあのような態度をとったのだろう。世間から隔絶していると自覚している自分には、目の前の弟以外に煩うことなど無いはずなのに。 「…っていうんだから笑っちゃうよな。おーい、兄貴?」 「えっ…ああ。カレー、辛くないか?」  スプーンを口元まで上げかけたままの姿...
  • 182華SS
    華@土場藩国様からのご依頼品 アイドレス終了直後 今日は誰にも会わなかった。 最近部屋の中にいる時間が長くなっている気がする。 昔は、休暇なんてなかったから丁度いいのかもしれない。 二か月前の日記 今日も誰にも会わなかった。 食事の手配だけは簡単にできるが やることがないのがつらい。 一度、知恵者に「仕事について」相談したら 軽くあしらわれた。 無職のくせに この後しばらく、更新が途絶えている。なにかあったようだ。 三日前の日記 ひさしぶりにあの人の夢をみた。 とんでもない内容だった。 「誰にでもできる簡単な作業だよ」と言われて引き受けたら 「草食獣の群れを率いて、見事ライオンの群れを倒してみろ」 みたいな内容だった。 「ライオンの群れって2匹でも群れですか」ときいたら 「たわけ」と帰ってきた。 ...
  • 77涼華SS
    涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品 昼食を知らせる鐘が響いている。 「休憩だー!ごはんー!」 涼華がはしゃいだ声をあげる。 その教室の中央、晋太郎はみんなの中心でにこにこと笑っている。 涼華の隣の席で竜乃が、 「にゃー!お昼ごはん!涼華さんー!久々にお外で食べようー!」 と楽しげに言った。 「いってらっしゃい」 晋太郎は二人の楽しげな様子をみながら、そう言った。 「晋太郎さんもいきませんか?」 「僕かい?そうだな」晋太郎は数瞬考えた後、 「分かった。いこうか」 「はい!」 「一緒ですー!」 涼華は晋太郎の横に立った。 近すぎず、遠すぎない距離。 それが今の二人の距離だった。 「麻衣さーん、どこで食べる?」 「屋上は見晴らしが良さそうだけど、どうかな?」 だが、秋とはいえ、残暑はまだまだ厳しい。 「暑いよ」 晋太郎は、正直に言った。 それを聞いた...
  • 102涼華SS
    ディスクをセット・・・ 本体のボタンを押し、ローディングを開始・・・ コントローラーを操作し、自分の分身を作り出す しばらくして、夜明けの船で目を覚ました「自分」は、ヤガミと名乗る眼鏡の男と・・・ 「はい。私は本艦「夜明けの船」のメインコンピュータ、MAKIです」 彼女・・・MAKIに出会った。 MAKI「出陣を。平和をもたらす人。」 MAKI「OVERSは告げています。貴方こそは銀河で一番多くを殺し、もっとも多くを助けるでしょう。」 そうして、彼の火星での戦いが始まった。 彼は100年の平和を得る為に、火星の海で戦い続け、そして、戦い続ける彼の傍らには、常に彼女の助力があった。 それから時が経ち、彼はアイドレスへとやってきていた。 ある日、彼の所属する海法よけ藩国で小笠原ゲームへのマイル補助の話があがった。 ある願い...
  • 89金村佑華ss1
    89金村佑華@FEG 様からのご依頼品 キーンコーンカーンコーーン……  昼休み開始の鐘が学校中に鳴り響く。金村佑華は、作ってきた弁当を抱えて一人ぽつんと教室の中にたっている。  小カトーのために弁当まで作ってきたのだが、相手が見当たらないのだ。  とりあえず探しに行かなければ。と、金村は屋上へ出てみる。 「あれえ? ショウ君?」  ピンクの髪を屋上から捜してみるがどうも見つからない。 「ショウ君~!? どーこー!?」  叫んでみるが、見つからないものは見つからない。  それから2分ほど遅れて、空に穴が開いた。20mほど先。  金村は走って穴の方へ行ってみる。小カトーが気絶をして倒れていた。 「ショウ君? 大丈夫? 大丈夫?」  落ちてきたときに強かに頭を打ったらしい、血が、流れ出ている。取り敢えず弁当を包んでいた風呂敷を裂いてガーゼ代わりにし、金村は止血を...
  • No.161~No.170の依頼
    No.161~No.170の依頼 No.161 華@土場藩国さんからの依頼(作成中) ss あさぎ@土場藩国 ss あさぎ@土場藩国 No.162 しらいし裕@暁の円卓さんからの依頼 ss はる@キノウツン藩国 三つ実@アウトウェイ No.163 竜乃麻衣@FEGさんからの依頼(作成中) ss 金村佑華@FEG 沢邑勝海@キノウツン藩国 No.164 あおひと@海法よけ藩国さんからの依頼 ss 久遠寺 那由他@ナニワアームズ商藩国 SS奥羽りんく@悪童同盟 三つ実@アウトウェイ 静@無名騎士藩国 No.165 伯牙@伏見藩国さんからの依頼 あおひと@海法よけ藩国 SS悪童屋 四季@悪童同盟 No.166 乃亜I型@ナニワアームズ商藩国さんからの依頼 ss 久遠寺 那由他@ナニワアームズ商藩国 カヲリ@世界忍者国 No.167...
  • 721矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国さんからのご依頼品 /*伝達温度*/  爽一郎はいつもの通り、あれこれ考えていた。  言ってしまうと、大抵の場合恋愛ごとにおける恋人同士のように、彼は麗華の事を考えていた。それが高じて、彼女の心が病んだりしないように、国の有事に手を貸したり、いろいろやったりして、できるだけこころ安らかな環境になるように尽力してきた。まあ……逆にその時の危険性がたたってむしろ心配されてしまったらしいが。  今は、ずいぶん楽になった。これまで散々あれこれやってきたせいでずいぶん資産がたまったし、おかげで、普通に暮らしている分には仕事をしなくても生きていけるくらいである。  ―――さて、では。 「前から、時々聞いていたし……」  ささやかながら。ちょっとした希望を、かなえてこよう。 +++  広々とした屋敷の中。片隅に置かれたソファに、二...
  • ご愛顧キャンペーンTODO
    お勧め枠キャンペーン簡易TODO 発注者名 イラスト受注者 SS受注者 進行 No.994 沢邑勝海 1 1 No.968 鈴藤 瑞樹 5 No.968 鈴藤 瑞樹 1 №984 銀内 ユウ 1 1 №983 銀内 ユウ 1 1 №979 雷羅来 1 №978 雷羅来 1 1 △ №970 久堂尋軌 1 No.969 久堂尋軌 2 2 №967 山吹弓美 1 1 №966 山吹弓美 1 1 △ №965 山吹弓美 1 1 №964 山吹弓美 1 1 №963 奥羽りんく 4 2 №962 奥羽りんく 4 4 №961 奥羽りんく 3 3 №960 奥羽りんく 5 4 №955 銀内 ユウ 1 №954 銀内 ユウ 1 1 №952 よんた 1 №941 らうーる 1 1 №940 都築つらね 2 1 No.929 銀内 ユウ ...
  • 134金村佑華ss
    金村佑華@FEG様からの依頼より 空からの贈り物 /*/ 小笠原は相変わらず快晴 青い空に入道雲がソフトクリームに似た形に姿を変えている 白浜に続く道、手をかざして空を見上げながら歩いている一人の少女 暑くなったアスファルトにサンダルの音が響く 青い空と蒼い海が広がっている景色を見て黄色のジャケットを着た少女は彼の人を思う /*/ キミは大事そうにクーラーボックスを持ち辺りを見渡しながら白浜の方に歩いていた。特に確信があるわけではなかったが彼に会えるかもしれないと思っていたが全然彼の姿は見つからなかった。厳しい日差しとアスファルトの照り返しで疲れたキミは砂浜の木陰を見つけてそこで休む事にした。タオルで汗を拭きながら 「暑いな~」 といい終わる前に目の前の海面が盛り上がって、高い水柱が上がった。その爆発の中に彼の姿があるのを見つけた。 「キ...
  • 606夜國涼華SS
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品  玖珂晋太郎。  いつでも泰然自若としていて、シンタロ校でも成績のトップをひた走る美形。人当たりもよく、いつも周囲に人が集まる春の日差しのような存在。  だが、それだけではない何かを感じる。俺にとって、それはとても興味深い・・・。   /*/  「お前には判らんのか! あれは絶っっっっ対に、玖珂様に何かがあったのだ!!!」  「知るか、阿呆」  目の前で唾を飛ばしつつ、大演説をする阿呆が一人。人が優雅に・・・まぁ、庶民の食べ物であるハンバーガーであっても、高貴なる俺様に食べられていれば、傍からは優雅な食事に見えることであろう。  それを汚す目の前の阿呆。「最近、あの小娘の姿が見えないと思っていたのに」とかなんとか言っている阿呆を半眼で見やる。  それはともかく、学生生活の楽しみの大部分を占めるとも言...
  • 798矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国さんからのご依頼品 /*太郎の日々*/  最近時間さえあればパソコンやモバイルデバイスに向かっているのは、まだ数歳の子供である。しかしその子供のキーボードを叩く速度は速く、そして行っている内容はやばかった。 「――、くそっ!」  メールが届く。一通り直されたソースコードが表示され、一番最後に /**********************************/ Score 60/100 Comment Close but no cigar. /**********************************/  かちんと来る太郎。目が据わる。 「何やってるんだ?」  帰ってきた爽一郎。太郎がパソコン前でむっと下唇を尽きだしているのを見て話しかけた。太郎はちらと爽一郎を見たあと、今度は勝つ、とつぶやいた。 「あー」...
  • 484夜國涼華SS4
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品  月夜の晩に  ノライディン・シンタロ校。  知る人ぞ知る、良家の子息の学ぶ学校も夜である。  夜の学生寮は、しん、と静まり返っていた。 「ぎゃ―――――っっっ」  ……ただ一人を除いては。 /*/  涼華は恋する乙女である。玖珂晋太郎に、一途に恋をしていた。  しかし、別れが突然やってきた。  晋太郎が、転校すると言うのである。場所は、小笠原からは遥かに離れた本土東京。  涼華は嫌だった。何も言えずにお別れなんて嫌だった。だから、こうして追いかける事にしたのだが。  今現在、涼華は屋上に引っ掛けたシーツだけを頼りに、ここから100m下の晋太郎の部屋を目指していた。  とにかく、晋太郎に会いたかった。だからはるばる小笠原から本土に上陸し、男装してまで侵入した。しかし、昼間は様々な障害が邪魔をして、...
  • 606夜國涼華SS4
    夜國涼華@海法よけ藩国さんからのご依頼品 昔と今を貴方と見つめて  空を飛ぶ。  足元が不安定で、長い耳で風を切り、時折風を食む感覚は、未だに慣れない。  ただ自分を抱きかかえているのは夜國晋太郎であり、抱きかかえられている時に伝わる熱が、大丈夫だよと伝えているようで、不思議と安心できた。  高度はぐんぐんと上がる。雲が目の前に見え、空が近い。  そして、ゆっくりと速度は落ち、やがて止まった。  ここから広がる景色は、まだ若緑色の葉々と、風が吹けばぽっきりと折れそうな幹、梢。まだ森と言うには程遠いよけ藩国の若い森であった。 「うわあ……」  夜國涼華はそう声を漏らした。  ふと、耳元で空気が揺れたような気がして振り返った。  振り返ると、晋太郎が笑みを浮かべていた。笑ったから、空気が揺れたのだ。 「えっと……あたし変な事言いましたか?」 ...
  • 540矢上麗華SS
    矢上麗華様からのご依頼品 北国である土場藩国は、一年を通して日の入りが遅い。 つまり午前六時と言えば、まだ明け方の気温も低くあたりも薄暗いような時間である。 そんな土地柄であったが、矢上爽一郎は日課の早朝ランニングを欠かしたことはなかった。 海辺から針葉樹林を抜けて煮湖のほとりを回り、東側の農村を眺めながら自宅に戻る。 その距離、10キロ。 「ふう……」 玄関先に着くと、足を止めてあふれた汗をタオルで拭く。 耳を澄ませば、朝の小鳥の囀りに混じって元気な鶏の鳴き声が聞こえてきた。 自然に笑顔がこぼれる。今日も、いい朝だ。 一方その頃。 矢上麗華は、広いベッドの中で目を覚ました。 あいまいな意識でもそもそと体を動かすと、隣に人の気配はない。 「………」 たっぷり1分ほどかかってその事実が意味するところを理解し、麗華は飛び起きた。 爽一郎は今日も一人...
  • 299矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国様からのご依頼品 夜明けの船2レポート                          土場藩国摂政 FARE-M  海法よけ藩国のDAIVA建造跡地にて夜明けの船2の改装を見学する。これはそのレポートである。  まず、そのためにはまず海法よけ藩国から説明しよう。海法よけ藩国は森国人の国でかの避け作家海法紀光を藩王に戴く理力使いの国である。この国からはDAIVAというアイドレス世界でもトップクラスの大きさの戦艦が出土し、この場所で作られた。そして、今それは小笠原で保管されているハズなので、ここは大規模な船の補修作業を行うドックスペースとなっているのだろう。あまりにも大きい戦艦であったため、その空いたスペースは地上に現存するドックの中では世界でも最大規模を誇る。  今はその場所に夜明けの船が寄港しており、補修作業を行っているとのことから、この見学会が行われ...
  • 484夜國涼華SS1
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品  天高く雲は流れ  秋である。  空は高く、晴天。  しかし、残暑に厳しい日であった。  残暑の季節に体育祭はやってくる。 /*/ 「あっつい…日焼けがぁー」  涼華はじっとり湧き出す汗を腕でぬぐう。汗は止まる事なく出てくる。 「残暑が厳しいな…。」  亀助も額の汗を拭きながら空を仰ぐ。  他の体育祭参加面々もまだ競技が始まる前だと言うのにぐったりしている。  そして、涼華と亀助と一緒に参加している滋賀小助もまたぐったりしていた。最も、同じく一緒に参加している玖珂晋太郎は割と元気そうににこにこ笑っていたが。 「滋賀君! 冷たいスポーツドリンクあげる!!」  亀助は師匠として慕う小助にペットボトルをさっと取り出して渡した。  普段なら何か嫌味でも言う所だが、小助は珍しく素直に受け取った。 「礼は...
  • 242夜國涼華SS
    夜國涼華@海法よけ藩国さんからのご依頼品 『冬の月見』 /*/ 夜。 月が、出ている。 涼華はそっと、寮を抜け出した。 晋太郎と待ち合わせているのだ。 向こうからは、晋太郎が歩いてきている。 涼華は、待ち合わせ場所に急いで向かった。 手荷物を、揺すらないよう気をつけながら。 待ち合わせには、ほぼ同時についた。 「真夜中のデートだね」 晋太郎はそういって柔らかく笑った。 涼華は照れながら、 「晋太郎さん…、はい!えへへ、デートです!」 晋太郎は笑った。 涼華は手荷物を見せながら、 「和菓子を持ってきたから、晋太郎さんと一緒に食べたくて」 晋太郎はそれを聞いて微笑み、 「どこに行こうか。もっとも山の中なんだけど」 涼華は和菓子を紐といて見せた。 http //tool-1.net/?id=sxxxxs pn=113 (和菓子はこちら) 晋太郎...
  • 606夜國涼華SS3
    夜國涼華@海法よけ藩国さんからのご依頼品  夜の闇が覆いつつある森林の中にある海法よけ藩国。その森のはずれを涼華は一人歩みを進めていた。 手にはバスケットと周囲を照らす携帯用の灯りのみではあるがどこか落ちつかない表情をしていた。 「晋太郎さん、いらっしゃいますか?」  大きな、けれど眠りについた森の動物達を起こさない声で尋ねる。 「こんばんは」  不意に聞こえた声のほうへ灯りを向けると、いつもの穏やかな表情で晋太郎は『いた』。涼華と目が合わさると微笑んだ。 「晋太郎さん!」  さっきよりも大きな声を出した涼華に対し、晋太郎は一瞬心の中で首をひねる。それと同時に涼華は晋太郎に抱きついた。 「どうかした?」  涼華を抱きとめながら晋太郎は尋ねた。 「ずっと逢いたくて、寂しかっただけですっ」  そう答えながら涼...
  • 738多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEGさんからのご依頼品  何でもないような事が幸せなのです  多岐川は幸せだった。何故なら、朝起きたら大好きなショウ君と会えるようになったのだから。  ・・・・・・・・・まあ、多岐川の最愛の人・小カトーは最近寝る為に帰ってくるのであり。じっくり顔を合わせる機会はなかなかなのだが。  小カトーのあどけない寝顔を見ると目じりが下がるのを感じた。  えへへ、私今ショウ君と一緒に住んでるんだ。  思うと、運で勝ち取ったアパートのこの家も一層愛しく思えてくるのだった。  これから語るのはとある同棲生活をしている2人の男女の何でもない日々の話。  何でもないからこそ、幸せな日々の1つ。 /*/  ・・・あれ?  久々に一緒に食事を取ったある日。多岐川は違和感に気付いた。  多岐川が小カトーと一緒に暮らしているのは6畳一間の少々狭...
  • 760矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国さんからのご依頼品 /*甘い海*/  浜辺には波と人の声が打ち寄せている。夏の陽射しは遠く、暑く、砂浜と海を白く照らしている。肌にはじんわりと汗が吹き出し、服が肌にまとわりつく。木陰に入ると、亀のようにのんびりとしたそよ風がそっと体をなでていった。  青空を見上げていた爽一郎は、のんびりと視線を下ろした。  隣を歩いている女性。麗華はおとなしめの微笑を浮かべていた。  万事、表情やそぶりがおとなしめなのが彼女の特徴だ。しかしそれはそれで、実は、油断ができない。態度がおとなしい事からといって希望している事までおとなしいかというと、もちろん、そうではない。無言の要求に気づかないでいると、やがて、野心に燃えた王様のように突然決起する事があるのだ。そうなったら、こちらはもう、苦笑混じりに征服されるしかない。  そこまで想像して、爽一郎は苦笑した。決起も征服も彼...
  • C9多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG 様からのご依頼品 /*ターン・ロール*/  帰りは夕方頃だった。  反射的に全力で逃げ出してしまったが、今はそれほど、逃げる気もしない。たぶんもう大丈夫なのだろうと思いつつ、飛行機の中で、少しだけ自己嫌悪。  まあ、本当に本能的な反応だったからどうしようもないんだけど……。  そんな事を言い訳にしつつ、飛行機を回して、帰り道。ゆっくりとターンをすると、先の方に黒い巨大な影と、夕焼けのオレンジの景色がある。  ――ふと思いついて、ロールさせる。 「そうだ」  これにしよう。小カトーは満足げに笑うと、再びロール。機体と共に基地に戻った。 /*/ 「よっ。……昼寝?」 「ふぇ? あ、ショウ君?」  唐突に声をかけられて多岐川佑華はまぶたを開いた。すると、ピンク色の髪の少年――小カトーがのぞき込んできていた。  びっくりする。一瞬、...
  • 285矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国様からのご依頼品 「あのー!」 連れて来ていた麗華はいきなり素っ頓狂な声をあげた。 「どうした?」 「ここ、ハイマイル区画ですよー」 「そうだな」 俺は250年前の漫画のように「計画通り」と笑い出したい衝動を抑えて、極力冷静を装った。 ハイマルなどACE以外では早々これるものではない。 俺ですら来るようになったのは株を始めてからだ。 「珍しいだろう?ウィンドウショッピングには最適だ……と思う」 まあ、俺はハイマイル以外にウィンドウショッピングに向いたところなど知らないわけだが。 「ソウイチローさんがいるから入れたのかな?」 「そうだな……ま、たまにはな」 そう、たまには仕事以外でハイマイルを歩くのも悪くない。 RB戦とは違った意味で、株取引は神経を消耗する。 まったく、こんなことなら花見のときの知恵者の言葉を真に受けるんじゃなかった。 帝...
  • 501矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国さんからのご依頼品 宰相府藩国、ハイマイル区画。 その中央部の一角に、矢上爽一郎のオフィス兼自宅はある。 二十世紀中ごろのマンハッタンを思わせるその黒く堅牢な建築物は、摩天楼の中にあってもひと際目立つ存在であった。 それは近年経済分野で頭角を現しつつある矢上爽一郎の邸宅であると言うだけでなく、クラシカルであるにも拘らず手入れが行き届いたその外観に負う所も大きいのだろう。 元々ハイマイル建造以前に朽ち果てた銀行を買い取ったと言う経緯を聞けば、多くの人は驚くであろう。 最近は土場藩国にある妻の自宅で過ごすことの多い爽一郎だが、それでもこのオフィスの景観が損なわれることはない。 それは有能な執事がこの場所に常駐し、数人の使用人を指揮して維持管理に心を砕いているからであった。 この執事、ゲームとしてのアイドレスにおいては経済戦の際にわずかに顔を出した程度だが、公...
  • 154金村佑華ss
    金村佑華@FEG様からの依頼より 祭りで楽しいハッピーな中をジャンパーとかカイロとか熱冷ますシートとか色々重装備で鼻をずるずるしながらやってくる男がいた。隣にはその男を心配する二人の女性がいる。 「は、藩王様……お加減いかがでしょうか?」  片割れの女性。芹沢琴は藩王である男の為に持ってきた浴衣を後ろに隠しつつも心配している。もう一人の女性金村は空を気にしつつも藩王に声をかけた。 「藩王大丈夫ですか?」  金村佑華は小笠原で毎回空から落ちてくる少年と出会って恋を深めており、今回も空から降ってくるのかと空を気にしているのであった ふと、金村佑華は他の今回の連れである青と舞を探した。なんといっても今回は芹沢の初小笠原である。なので存分に味わってほしかったのである。それはそれとしてズズっと鼻を鳴らしているFEG藩王である是空王は目がボーっとしている...
  • 707矢上麗華SS
    矢上麗華@土場藩国さんからのご依頼品 /*一口目の味わい*/  少し笑わせてやろうと……、そう思って準備をしていた。  お金は充分にある。道程は、体に負担にならないように気をつけて。荷物も現地調達で、財布の他に、用意する物は何もない。  あとは、手をつないで歩くだけ。  広いリビングの真ん中に立って財布を確かめていた爽一郎は、 「よし。行くか」  といって振り返った。 「……えっと。……聞いてもいい?」  その後ろ、一歩踏み出すより少し近いくらいのところで、長い髪の女性が立っている。  彼女は小首を傾げ、目を丸くしていた。胸の前で片手を軽く握り、少し心配しているような様子である。  どこか。ガラス細工じみた儚い印象がある彼女は、矢上総一郎の奥さんである。……余談だが、何故か最近まで、結婚している事を自覚していなかったという話があり、 「もー。私このまま...
  • 780多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 指輪を見つける前のお話 /*/  ゴゴゴゴゴゴゴ  遠くで工事の音が響く。奥に引っ込んでいても小さく音は聞こえたし、震動は肌で感じられた。  だが、多岐川佑華にとってそれは酷く些細な事だった。  しゅーんと猫耳を垂れ下げ膝を抱えた。 「ショウ君・・・・・・・・・・・・・・・」  佑華の最愛の同棲相手・小カトー・多岐川は現在不在だった。 『すぐ戻るけど、危ないから外には出るなよ』  そう言い残して小カトーは姿を消した。  食料は、2人暮らしな上に今は1人だから当分買わなくても問題はないが。  だが、それもやはり佑華にとっては些細な事の1つだった。 「だってショウ君いないんだもん」  本当は探しに行こうか本気で考えたが、小カトーとの約束を破るのは嫌だった。それに、ひょん...
  • 568多岐川佑華ss
    多岐川佑華@FEGさんからのご依頼品 お守りは聞いてた /*/ 「あれ?」  FEG軍宿舎の個室にて。  小カトー・多岐川が演習に赴く際の荷物の準備をしていた時だった。  一応数日泊まりだと言うので着替えを出していたら、タンスの引き出し奥に何か引っかかっていたのだ。  このタンス壊れてるんじゃなかったんか、何か閉める度引っかかる感じしてたんだよなぁ良かった良かった。  と、そこまで大袈裟ではないが。似た感じの事を思って小カトーは、引き出しの奥に手を突っ込んで「何か」を引っ張り出した。  そして、冒頭の一言である。 「お守り?」  引き出しの奥も放っておいたら埃が溜まるものらしい。多少灰色の綿っぽいものが付いてるのを軽くはたきながら、手の平サイズのそれを凝視した。  FEGには、神社は存在しない。そもそも小カトーが先日まで暮らしていた絢爛世界...
  • 356多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品  ただ君の笑顔が見たいから /*/ 「ショウ君を可愛く書いて欲しいんだ」 「何言ってんだお前」 「じゃあかっこよく書いて欲しいんだ」 「だから、何言ってんだよ」 「ショウ君は可愛くてかっこいいじゃないか(くわぁぁ)!!」 「ならお前が書けよ」 「ヤダなぁ、私が書いても萌えないじゃないか」 「………………(この人どうしよう、という顔で見ている)」  ある執筆者と依頼人の会話  /*/  さて、この度小カトー・タキガワが。  元々いる第六世界の学校のテストで。追試となった。  が、何とか辛うじて合格した。らしい。  それを聞きつけた金村は、彼を彼の好きな所に連れて行ってあげようと思い立った。いや、テスト期間はテストが全部終了するまではずっと空気がピリピリして神経尖らせているだろうし。勉強が...
  • 398多岐川佑華SS
    多岐川佑華@たけきの藩国様からの依頼より 青空の下で再会を /*/ 「………。アフロのまま会いに行かないの?」 「行かないよ。てか、もしアフロなっててもコテ当てて髪形直してからショウ君に会いに行くもん」 「えー、もったいない」 「もったいなくないわ、馬鹿」 「アフロの女に引く男なんかこっちから捨ててしまえ」 「やだ、私ショウ君と別れない!!」  以上、とある執筆者と依頼人の馬鹿会話。  何故アフロ? と思った方は6月23日の16時ごろのNWCログをご覧下さい。  ちなみに、多岐川佑華さんはいつもの髪型・帝國仕様を想像してSSをお楽しみを。  それでは前フリ、終了本編をどうぞ。 /*/  たけきの藩国。  ウーウーウー、と空襲警報が鳴り響き。  国民の皆さんがとっくに避難して無人と化した往来を。  多岐川佑華はケーキの入...
  • 414多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 「ひーーん」  FEG。  城があり、城下町があり、王がいる。 だが、少し裏を歩けば技術の生々発展とした様子が見て取れる。 そんな国。  まるでテーマパークのようで、夢のような国だった。  夢の国を猛ダッシュする少女の名を多岐川佑華という。 半泣きになって猛ダッシュしている。 「うええええええん。ショウくんショウくん!!」  遠くからでも目を引く、ピンク色の髪の毛だった。  現在そのピンク色の髪の毛に、激しいトラウマを持つ少年(逃走中)を追いかけていた。  ショウくんがいやなら染めるか坊主になるから! と言おうとした(けなげ)が甘かった。  その前に全力で逃げられていた。  あわてて追いかけている。 /*/  角を曲がったところで、大通りに出た。  城...
  • 577多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 ありふれた日常 /*/  藩王が大統領に選出されてより発展著しい光の国、FEG。  この国に夜は、もう無い。  巨大な都市空間の至る所で人工の明かりが灯され、24時間休むことなく動き続けている。それは都市という一己の生き物が放つ、紛れもない生存の証だった。  無数に林立するキロメートル単位の超高層巨大建築物群の一角に公園区画として利用されているビルがあった。  階数表示は120階。海抜で700メートルにもなる。そんな高度であるにも関わらず、この緑にあふれる空中庭園には水が流れる優しい音が響き、吹く風はまるで春のように暖かく穏やかだった。  最早、この国がかつて荒涼とした砂漠だった、と言っても冗談にしか聞こえないであろう。  短い間にすっかり様変わりした母国を複雑な思いで眺めながら、多岐川祐華は公園内に視線を彷徨わせた。...
  • 884多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 川沿いで猫探し /*/ 「まあ、子供の事はおいおい考えるにして、」 「切り替え早いなユーカ」 「猫飼いたいよ、猫。あーあ、さっきの子ウチの子になってくれないかなあ」 「駄目だからな、あれはよその家の猫だろ?」 「べ、別によその子誘拐する気は、ないです、よ?」 「………………(俺がツッコミ入れなかったらどうする気だったんだろ……)」 ある夫婦の会話。ちなみにこの夫婦はアパート在住である。 /*/  じりじりと、まだまだ夏の気配を残した太陽に焼かれながら。  多岐川夫妻は近所の川沿いを歩いていた。  妻である佑華の持つものにカトーは苦笑が禁じえない。 「いや、猫士なら飼えるんじゃないかと」  確かにこう言ったのは自分だ。自分なのだが………。 「じゃあ野良猫士捜ししようよ、そ...
  • 383多岐川佑華SS
    多岐川佑華@たけきの藩国さんからのご依頼品  桜の花びらが舞う道を、二つの人影は手を繋いで歩いていた。 枝から飛び立った鳥を指差して多岐川佑華が視線を上げ、その視線を小カトー・多岐川が追いかける。  季節感のない桜も、人の多いはずの春の園にほとんど人がいないことも気にせずに、二人はくすくすと笑いあっていた。 「いや、でも本当びっくりした。」 「? 何が?」 「お前、いきなり飛び込んでくるんだもん。」  小カトーの放った言葉に、多岐川が赤くなる。 いたずらっぽく笑う小カトーに気付いてからかわれたことに気付き、むくれる。 多岐川は、今より少し前に、久し振りに小カトーに再会した時のことを思い出していた。 /*/  少し遠くの背の低い影に気付いて、多岐川は走り出した。 舞い散る桜の花びらが顔に当たり、風圧で髪が乱れる。 少しずつ少しずつ大きくなる...
  • 484夜國涼華SS3
    夜國涼華@海法よけ藩国様からのご依頼品  恋はいつでも戦いです /*/  好きな人がいます。  かっこよくて、優しくて。でもどこかとぼけた所があって、もういっぱい驚かされてどきどきして……。  ともかく、それ位凄く好きな人。  でも、その人は突然船に乗って。私の前からいなくなってしまいました。小笠原からは遠い東京の学校に転校しちゃったんです、その人。  もう、会えなくなって1週間。  何をどうしようか、本気で悩んで。夜も眠れずその人の事で頭がいっぱいになっています。  もう、本当どうしよう。晋太郎さん………。 /*/  ジリジリと、朝にもかかわらず照り付ける強い日差しに目を細めながら。涼華は学校に向かっていた。  目の下の隈はコンシーラーで誤魔化して(化粧うんぬんと風紀委員の人にとがめられたら「日焼けに弱いので濃く日焼け止め塗ったんで...
  • 853多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 笑ってこの日を迎える為に /*/ 「いや、アイドレス終わるまでに結婚できるなんて思ってなかった」 「アンタ小カトーさん何だと思ってんですか」  結婚式を挙げる前の依頼者と執筆者の会話 /*/  多岐川佑華はカトー・多岐川と結婚する事になった。それが正式に決まった時、多岐川は涙を流した。  無理だと思ってた無理だと思ってた、ホントにアイドレス終わるまで無理だと思ってた、てか結婚してもらえるほど好かれてる自信なんてなかった。戦闘機よりも立ち位置低いと思ってた。 「いや、そもそも好きじゃない相手に微笑青空なんてあげないでしょう」  腐れ縁からツッコミが入るが多岐川は乾いた笑いを浮かべたまま言った。 「いや、ショウ君優しいから同情してくれたんじゃないかなぁ、て・・・・・・・・・」  何でだ...
  • 169きみこSS2
    きみこ@FVB様からのご依頼品 海法よけ藩国の山岳地帯にはダムがあることは有名な話である。そのダムの下に秘密戦艦が眠っていたことも大分有名である。 かつて秘密戦艦が眠っていた洞窟、その闇に前後真っ二つにされて改装を行われている潜水艦が浮かび上がる。 その名を夜明けの船という。 奥を見ると、同じ形をした艦が更に7隻建造中という驚異の開発ラッシュ。 これはそんな場所で起きた食と人間を巡る愛と笑いと感動と突っ込みとバイオレンスのドラマ。 「そう、でちらし寿司だね」 夜明けの船の前に設営された特設調理台。その上には色とりどりの食材が並べられている。 エプロンを着たにこにこと笑う青年の名はアーシュラ・アツシ・リアティ。もっとも一般的には青だとかあっちゃんだとか希望の戦士と呼ばれている人型傍若無人兵器である。 その横にはつい今しがた傍若無人振りを目の当りにしたFVBの5人...
  • 164あおひとSS2
    あおひと@避け藩国様からの依頼より 或る猫のはなし。(小笠原ゲーム『いちゃらぶ日記 3~指輪~』より) ―蒼のあおひとさんに捧ぐ― その日も、いい天気だった。 風がそよそよとひげをゆらす。 こんな日は誰か来るかもしれない。 私はこっそりあくびをした。 最近のお気に入りは、ちょっとぼろくて怪しい店の片隅で寝ることだったから、この日もそうしていた。 このお店には色々な人間が来るから、それを見るのがおもしろい。 予想通り、今日もまた一組のカップルが店に訪れた。 が。…なんというか、すごい。 けっこうたくさんの人間のカップルを見てきたが、ここまでピンクな空気…もとい、幸せなオーラの溢れるカップルもなかなかいない。 そのカップルは、どうやらこの店に指輪を買いに来たらしかった。 「一番高いのから三番目までの指輪を見せて...
  • 376多岐川佑華SS
    多岐川佑華@たけきの藩国様からのご依頼品 /*/ 快晴。 佑華の隣で小カトーは、手を広げてぶーんと言ってる。 佑華はワンピースにレギンスをあわせた、フェミニンな装いで、小カトーを見た。 「うにゃ?」 そう言って佑華は小カトーの顔を見た。「イメージトレーニング」 体に、広げた腕に風を受けながら、小カトーはそういった。 太陽の光に、小カトーのピンクの髪がきらきらしている。 佑華はそんな様子を眩しく見つめながら、 「えっと、航空部隊に入るから?」 小カトーはうなずいて、 「あ。うん。なぜか俺にどうかって話がきてさ」 へへ、と照れたように笑い、 「この世界で就職してもいいかなって」佑華は、どこの航空部隊に入ったのだろう、と思いながら、 「そっかー」 と笑い、 「就職おめでとう」と優しく微笑んだ。 小カトーもまんざらではなさそうに、 「サンクス。へへ」と、鼻...
  • 215金村佑華SS
    金村佑華様からのご依頼品 /*フラット・エリア*/  なんだか最近慣れてきたよな、と思いつつ、浮遊感に身を任せる。  落下の感触。周囲には何もなく、手を伸ばしたところでただ空を掻くだけ。吹き付ける風は心地良く、不安なのは、落下した後の事。水辺ならいい。地面だったら痛そうだ。岩だったらどうしようかと思って、まあ、なるようになるだろさと楽観的に考えた。少なくとも、そう、落ちている間は落ちる事を楽しめる。操縦桿がないのだけがちょっと寂しいけど。  あ、でも。  前みたく、人にぶつかったりしたら嫌だな、と思った。人様に迷惑をかけるのは好きじゃない。  と、そこで少し思い出す。ふいに、へこんだ。  だって、そう、あいつとはこう……どうもうまくかみ合わないのだ。何となく、こちらがずれている気がする。いや、こっちは普通だ。変なのは向こうだ。あ、でも、嘘を言っている風じゃないのが...
  • 694多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG様からのご依頼品 4ヶ月ぶりのデート(らしい) /*/  ええ。恋は盲目、と世間では申します。  寝ても覚めても相手のことばかりを想えば、それは頭の方の機能の割合もそれなり、になりましょう。当然の事、他は疎かになりがち、度合いによっては道端の電信柱も目に入らぬ、とか。そんな意味合いでございますね。  或いはそんな当人の様子を端から見て春が来た、等と表現する向きもはい、ありますでしょう。こう、胸の奥がぽかぽかとする様な、それで居てざわざわと落ち着かない様な心持ち、と申しますのでしょうか。  例えば。  そこな路上で先ほどからそわそわと辺りの様子を気にしておられるお嬢さん。周囲に注意を払って如何なる変化も見逃すまいとしている、様には全く受けられないのでございますが。  頬は上気して、髪は一挙手ごとに風に踊る様。僅かに潤んだ瞳は辺りを見ている様で居て...
  • 04はるss2
    NO.04 はるさんからの依頼 言葉は不便なものである 人は言葉に頼るが故にその思いを正しく伝えられない事がある その人にとって大事な時ほど、可能性は高い -E・ハガネスキー 浅田物語 少女の名は浅田という。名前は今は無い。 普段はキノウツン藩国というところで藩王付きのメイドをやっている猫耳少女である。 知り合いに誘われて彼女は小笠原へと旅立った。 ここは学校、今は昼休み。授業の緊張感が過ぎ去り空気が弛緩している。 浅田は同郷のはると連れ立って教室を出る。上履きをペタンペタン言わせつつ二人は屋上へと足を向けた。 階段を上がるたびに昼食の入ったコンビニ袋がかさかさとこすれる音を立てる。 「似合わんな、確かに。まあ、谷口の言うとおりだとしても。浅田ならどうとでもするさ」 そういったはるが加齢メイクを落とした顎を撫でる。 はるの言葉も不安を感じる浅...
  • 81高原鋼一郎ss2
    高原鋼一郎@キノウツン藩国 様からのご依頼品  今日の日記  今日はとうとうたびだちの日でした。友達といったいどんな旅に出るのかなぁ? という話をしてました。 「きっとね、運命の人的にかっこいい人が私をさらっていくのよ」 「うーん、いじめっ子じゃなければいいんだけどねぇ」  そんな友達も一人、一人と旅立っていきます。そしてとうとうボクの日が来ました。 /*/ 「…………涼しいかな」  長い髪の人がそんな言葉を呟きながらボクを見ました。長い髪の人は外に話しかけるとボクを捕まえて、縄でグルグルにしました。 (え、ええー!? どういうこと)  ボクが色んな意味でちょっとドキドキしていると大きくて四足歩行の白くてデッカイのに近づいていきます。デッカイのは水をダラダラ体から出しながら前足をブンブンと振っています。...
  • 06龍鍋ユウSS2
    こちらからご覧下さい。 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です)  最初の遭遇が懐かしい今日この頃……互いに色んな事あったよねぇ……(><)bキャッキャ。なんか色んな意味で懐かしいデェス(壁|- `)…フフッ (マネッコ) -- 龍鍋 ユウ@鍋の国 (2008-03-21 01 35 59) 名前 コメント ...
  • 295多岐川佑華SS
    多岐川佑華@FEG 様からのご依頼品 忘れたくない、覚えていたい  3月1日  その日、金村佑華は誕生日だった。 しかし本人はすっかりそれを忘れていた。ただ、いつも空から来る『彼』を想いひたすら泣いていた。  ああ、何で『彼』の事になると私すぐ泣いてしまうんだろ。  そんな事を思う余裕もなく、空を見上げては泣いていた。 「大嫌い」  小さく呟いて。自分でも誰に対して呟いたのかは分からなかった。  手には戦死公報が、ぐちゃぐちゃな紙の塊と化していた。  先日のバレンタイン戦役の死者の中に小カトー・タキガワ―――金村の想う『彼』―――の名も記入されていた。  今の彼女には、瞳が涙でにじんで空の色も分からなかった。 /*/  3月2日  散々泣いた後、起きると頭が重く痛かった。脳内麻薬でアルコールに近いものって作れるのかしら? そう...
  • 131まきss2
    まき@鍋の国様からのご依頼品 記憶 「忘れないから……」 まきは必死に抵抗する。 「忘れないから」 大切なモノを消さないように 「忘れるもんか」 記憶という名の、宝物を。 「忘れない!」 そして、フォールダウン。意識は闇に落ちる。 『絶対に!』 忘れたくない日々。忘れられない日々、彼と過ごした全ての記憶はこうして封じられた。 完全に上書きしなかったのは、いったい彼の中のどの部分がそうさせたのだろうか。 真相は……いつか明かされるのだろうか。これは、その前の、ほんの短い時間のお話。                  /*/ 記憶 -memory-                  /*/ 「ここでいいんだよな…時間も大丈夫…だよなぁ」 ハンガーへ連なるトンネルの中、呟きが漏れた...
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