(14)422 『単彩、重なり合えば九路』

リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ まとめサイト(仮)内検索 / 「(14)422 『単彩、重なり合えば九路』」で検索した結果

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  • (14)422 『単彩、重なり合えば九路』
    今日はお休み。 せっかくだからいつもできないことをしようとおっきなキャンバスに絵でも書くことにした。 熱い暑い倉庫だったけど、 何もなかったところから自分の手で何かを生み出す感覚は 何ものにも変えがたい喜びだった。 「おつかれー」 突然、お盆になにか載せた愛ちゃんがガラガラとドアを開けて中に入ってきた その両手から察するに扉は足で開けたっちゃろ。 そんなとこに体の柔らかさを使わんでほしい。 「休憩しよ!」 絵の具箱置き場にしてたダンボールの上にガチャリと同居を命じられたのは そんな立ち振る舞いから予想もつかない繊細な色のアイスティーと小さなケーキ 手、洗いたかったけど、愛ちゃんが食べたそうにしてたから黙って横に腰掛けた 食べ終わって、作業に戻るれーな まだケーキは三分の一も減っていないのに愛ちゃんはいろんなことを話...
  • ストーリー:スレ別分類
    ... 37.53 0 (14)422 『単彩、重なり合えば九路』 2008/08/28(木) 02 01 01.51 0 (14)471 『魔法なんていらない -2-』 2008/08/29(金) 03 11 13.77 0 (14)509 名無し募集中。。。(心の光) 2008/08/29(金) 23 49 57.82 0 (14)543 『魔法なんていらない -3-』 2008/08/30(土) 05 45 11.57 0 (14)563 『Wingspan 第二章』 2008/08/30(土) 17 55 38.11 0 (14)579 『光』 2008/08/30(土) 21 30 07.38 0 (14)602 『魔法なんていらない -4-』 2008/08/31(日) 02 27 59.76 0 (14)613 『魔法なんていらない -5-』 2008/08/...
  • (14)128 保全 SIDE Resonantor
    (14)128 保全 SIDE Resonantor 2008/08/21(木) 18 39 30.80 0 (14)296 保全 SIDE Resonantor 2008/08/25(月) 14 37 55.53 0 (14)411 保全 SIDE Resonantor 2008/08/27(水) 21 12 55.00 0 (14)128 保全 SIDE Resonantor 2008/08/21(木) 18 39 30.80 0 光は言った 「わたしがあなたを守る」・・・と ずっと胸の中で抱いていた願い それが今まさに叶おうとしていた だけど私は戸惑った そんなことが許されるのかと 躊躇う私に光は言った 「だからあなたがわたしを守って」・・・と その一言が私を目映く照らし出した いや そうではなかった いつしか...
  • 予告編
    連続ドラマの予告編風の作品群 かなしみ戦隊 「リゾナントブルー」までのシングル曲のタイトルを連続ドラマのサブタイトルに見立てたシリーズ ++をクリックするとリンク先が開きます (01)483 「笑顔YESヌード」 (01)512 「Memory 青春の光」 (01)533 「ひょっこりひょうたん島」 (01)571 「シャボン玉」 (01)601 「みかん」 (01)650 「愛の種」 (01)660 「悲しみトワイライト」 (01)673 「SEXY BOY~そよ風に寄り添って~」 (01)789 「大阪 恋の歌」 (01)891 「抱いてHOLD ON ME!」 (01)912 「THE マンパワー!!!」 (01)935 「AS FOR ONE DAY」 (01)936 「ハッピーサマーウエディング」 (02)433 「サマーナイトタ...
  • リゾ短歌、詠みにけり
    2008年の秋頃流行りだしたムーブメント。 五七五七七の三十一文字という制限の中で様々な共鳴が生まれた、。 リゾナンター編(12)749 名無し募集中。。。 2008/07/28(月) 17 53 56.96 0 (15)814 名無し募集中。。。 2008/09/21(日) 00 57 13.95 O (16)730 名無し募集中。。。 2008/10/10(金) 11 20 22.63 O (16)735 名無し募集中。。。 2008/10/10(金) 13 40 56.54 0 (16)736 名無し募集中。。。 2008/10/10(金) 14 37 27.06 0 (16)808 名無し募集中。。。 2008/10/11(土) 17 56 29.80 0 (16)863 名無し募集中。。。 2008/10/12(日) 15 59 10.20 0 (16)881 名無し募集...
  • SS(23)367 「かなしみ戦隊リゾナンターSS」~(24)458 「DANCEするのだ!」
    (23)367 「かなしみ戦隊リゾナンターSS」 (23)911 「弱虫」 2009/03/01(日) 12 15 41.06 0 (23)945 「パパに似ている彼」 2009/03/02(月) 08 24 02.10 0 (24)034 「ダディドゥデドダディ」 2009/03/03(火) 07 39 33.31 0 (24)096 「おもいで」 2009/03/04(水) 07 09 23.38 0 (24)143 「初めてのロックコンサート」 2009/03/05(木) 19 10 16.70 0 (24)184 「夢の中」 2009/03/06(金) 22 37 10.11 0 (24)278 「乙女の心理学」 2009/03/09(月) 20 15 13.47 0 (24)309 「せんこう花火」 2009/03/10(火) 19 45 19.69 0 (24)336 「Goo...
  • (18)427 『蒼の共鳴番外編-けして重ならぬ想い-』
    喫茶リゾナントから徒歩10分程度のところにあるビルの屋上。 トン、という音を立ててそこに一人の女性が“降り立った”。 肩に付かない程度の茶色の髪に、ライトグレーのジャージを着た女性は目を伏せる。 ゆらゆらと、女性の体から立ち上る淡い黄色の“オーラ”。 オーラの放出が収まるのと同時に、ビルを中心とした半径五百メートル圏内は外界から隔離された空間となった。 「…邪魔もんがこんうちに、とっとと“調律”すまさんとね」 女性はそう呟いて、再び体からオーラを解き放った―――その瞬間だった。 外界から隔離されたこの空間に侵入しようと、女性の張った“結界”に何者かが手を触れる。 その気配が、よく知った人間のものであると感じた女性は、触れられた箇所の結界をわざと綻ばせた。 「愛ちゃん、相変わらず結界大きく張りすぎだよね」 よく通る声が女性の鼓膜を震わ...
  • かなしみ戦隊リゾナンターS
    (13)737 「記憶の迷路」 2008/08/14(木) 20 40 59.43 0 (13)738 「C\C」 2008/08/14(木) 20 42 09.62 0 (16)527 「ペッパー警部」 2008/10/05(日) 07 36 26.79 0 (16)528 「ロマンス」 2008/10/05(日) 07 37 14.90 0 (19)556 「本気メキメキ♥トキメキメキ」 2008/11/28(金) 08 13 38.80 0 (19)557 「勝利のBIG WAVE!!!」 2008/11/28(金) 08 16 32.61 0 (19)680 「青春!LOVEランチ」 2008/11/30(日) 21 18 44.19 0 (19)681 「夕暮れ☆シャーベット」 2008/11/30(日) 21 19 43.13 0 (19)682 「夢から醒めて」 2008/1...
  • かなしみ戦隊リゾナンターR(06)813 「恋は発想!Do The Hutsle!」~(09)091 「Never Forget」
    (06)813 「恋は発想!Do The Hutsle!」 2008/06/01(日) 22 10 18.29 0 (07)029 「踊れ!モーニングカレー」 2008/06/04(水) 00 27 40.79 0 (07)187 「恋はロケンロー」 2008/06/05(木) 23 41 04.87 0 (07)427 「ポップコーンラブ!」 2008/06/08(日) 17 11 40.80 0 (07)488 「Please!自由の扉」 2008/06/09(月) 10 10 55.37 0 (07)644 「その場面でビビっちゃいけないじゃん!」 2008/06/12(木) 07 17 48.28 0 (08)217 「ラブ&ピィ~ス!HEROがやって来たっ。」 2008/06/15(日) 11 07 25.63 0 (08)595 「サヨナラのかわりに」 2008/06/17(火...
  • (24)616 「ワガママ」 ~(25)335 「電車の二人」
    (24)616 「ワガママ」 2009/03/16(月) 18 57 12.56 0 (24)657 「ランチタイム ~レバニラ炒め~」 2009/03/17(火) 19 03 46.16 0 (24)695 「好きな先輩」 2009/03/18(水) 18 45 23.37 0 (24)743 「男友達」 2009/03/19(木) 19 41 05.77 0 (24)796 「プラチナ 9 DISCO」 2009/03/20(金) 21 38 58.33 0 (24)960 「原宿6:00集合」 2009/03/23(月) 21 00 01.15 0 (25)037 「愛車 ローンで」 2009/03/24(火) 19 00 14.70 0 (25)078 「好きで×5」 2009/03/25(水) 18 45 30.67 0 (25)103 「、、、好きだよ」 2009/03/26(...
  • (15)484 『能力のツカイカタ』
    「ガキさん…なんで、何で今になって…!」 「ごめんね愛ちゃん…これがあたしが出した答えなんだ」 あーしから十数メートルほどの距離を取って、ガキさんは構える。 あぁ、あーしはこの構えをよく知っている。 鋼線だ。ガキさんのとっておきの、得意技。 深夜。 呼び出されて向かった場所には、忌まわしい闇色の服を纏ったガキさんがいた。  愛ちゃんに、ここでこの技を受けてもらわなくちゃいけない ガキさんは静かにそう言った。 それは、前にも経験した悲しき絶縁宣言。 あーしの後ろには、愛する仲間がいる。 だけど、あーしの目の前にいる彼女もまた、愛する大切な仲間。 「答えてや! さっきまであんなにいつも通りやったのに…!  なんで! なんであーしに武器向けるんや!!!」 「こうすることが、あたしにとって一番いい答えだった、ただそれだけだよ」 ...
  • (12)710 名無し携帯屋。。。 (切ない愛美貴)
    月明りが照らす夜道 高橋愛は一人空を見上げていた 愛は夜空が綺麗な時こういった事がたまにある 今日も喫茶リゾナントの閉店後の後片付けが終わり集まっていたリゾナンターのメンバーに一言告げて外に出て来た 10分程度で帰って来るし毎度の事な為、メンバーも付いて行ったりはしない しかし休む事なくダークネスと戦い、喫茶リゾナントで働いて愛の疲労は極限まで達していた 「………」 ふと空を見上げ愛は想う 自分のさだめられた運命 i914という人間兵器 これからの未来 この綺麗な夜空を いつまで自分は見ていられるのだろうか 考えれば考える程 答えなど出るはずない 未来が視える愛佳ですら 見えないのに 「…戻るかの」 空を見上げるのをやめ身体を反転させた そしてハ...
  • かなしみ戦隊(02)433 「サマーナイトタウン」 ~(02)760 「恋愛レボリューション21」
    ++をクリックすると目次が開きます (02)433 「サマーナイトタウン」 2008/04/22(火) 08 27 06.36 0 (02)533 「恋のダンスサイト」 2008/04/23(水) 08 12 01.68 0 (02)536 「直感2~逃した魚は大きいぞ!~」 2008/04/23(水) 09 14 55.96 0 (02)671 「ふるさと」 2008/04/24(木) 08 19 29.35 0 (02)673 「涙が止まらない放課後」 2008/04/24(木) 09 55 58.31 0 (02)674 「色っぽい じれったい」 2008/04/24(木) 10 48 54.78 0 (02)758 「ザ☆ピ~ス!」 2008/04/25(金) 08 38 42.97 0 (02)760 「恋愛レボリューション21」 2008/04/25(金) 09 24 21...
  • かなしみ戦隊リゾナンターR(05)547 「インスピレーション!」 ~(06)619 「純LOVER」
    (05)547 「インスピレーション!」 2008/05/18(日) 23 16 02.46 0 (05)700 「わたしがついてる。」 2008/05/20(火) 21 11 23.04 0 (05)701 「例えば」 2008/05/20(火) 21 12 34.40 0 (05)732 「忘れらんない」 2008/05/20(火) 23 54 21.28 0 (05)747 「通学列車」 2008/05/21(水) 07 13 04.22 0 (05)827 「21世紀」 2008/05/22(木) 00 10 52.84 0 (05)829 「ボン キュッ! ボン キュッ! BOMB GIRL」 2008/05/22(木) 00 12 44.17 0 (06)046 「A MEMORY OF SUMMER '98」 2008/05/24(土) 01 35 30.04 0 ...
  • (01)434 名無し募集中。。。 (全てはあの人のために)
    病院から出ると既に外は暗くなっていた。 玄関口にいたタクシーに乗り込み、行き先を告げる。 夜の街を、車は滑るように走っていく。 ふと窓から外を見上げると、空に小さく月が輝いていた。 見るとも無く眺めていると、不意にそこに先ほどのさゆみの、友を想う真摯な眼差しが重なった。 そして苦しみに引き歪みつつ愛佳を案じる、絵里の眼差しも。 今自分がしようとしているのは、さゆみと絵里を、ひいてはリゾナンダー全員を破滅へと導く、 酷い裏切り行為だ。 ……何も気に病むことはない、自分はそもそもそのためにリゾナンダーに入ったのだから。 そう思い定めても、これで良かったのかという胸を締め付けるような疑念は一向に去らない。 もう事は動き出した。それなのに何故自分はこんなにも迷っているのだろう。 押し殺すようにため息をつき、里沙は車窓にもたれかかった。 その脳裏にもう一つ浮...
  • (25)363 「くちづけのその後」~ (26)146 「泣いちゃうかも」
    (25)363 「くちづけのその後」 2009/04/01(水) 19 07 39.30 0 (25)395 「~おやすみ~」 2009/04/02(木) 20 26 32.83 0 (25)442 「さみしい日」 2009/04/03(金) 21 57 22.03 0 (25)592 「ウソつきあんた」 2009/04/06(月) 18 17 35.97 0 (25)633 「いきまっしょい!」 2009/04/07(火) 18 52 31.21 0 (25)685 「NIGHT OF TOKYO CITY」 2009/04/08(水) 19 24 17.26 0 (25)749 「~おはよう~」 2009/04/09(木) 20 32 17.87 0 (25)799 「本気で熱いテーマソング」 2009/04/10(金) 22 11 56.06 0 (26)041 「未来の扉」 200...
  • (04)391 『Overtaken(前編)』
    その日。 れいなは一人で、パンチやキックの練習をしていた。 パーカーを着込んで、フードをかぶって、 真っ暗な公園でずっと同じことを黙々と繰り返して。 まるで、ボクサーのように。 何かに追い詰められているかのように。 あたしは、声をかけずにただ黙って見ていた。 もう、1時間は経っているだろうか。 でもれいなの動きやキレは、まったく落ちていなかった。 それだけのスタミナと敏捷性が、れいなの最大の武器だった。 『れーなは、誰よりも強くなりたい』 人を傷つけることしか知らなかった幼い頃も、 大切なモノを守るということを知った今も、 れいなは、同じセリフを口にしていた。 その心境の変化を、あたしはずっと見てきている。 自分以外の何も信じることが出来ず、手当たり次第に拳をふるって生き抜き、 やさしさや思いやりや愛情など、そんな感...
  • かなしみ戦隊(03)071 「ここにいるぜぇ!」~(03)916 「歩いてる」
    ++をクリックすると目次が開きます (03)071 「ここにいるぜぇ!」 2008/04/28(月) 02 04 51.76 0 (03)077 「真夏の光線」 2008/04/28(月) 03 11 25.08 0 (03)117 「Ambitious!野心的でいいじゃん」 2008/04/28(月) 21 19 33.73 0 (03)160 「浪漫~MY DEAR BOY~」 2008/04/28(月) 23 58 17.40 0 (03)263 「愛あらばIT'S ALL RIGHT」 2008/04/29(火) 23 41 05.80 0 (03)392 「そうだ!We're ALIVE」 2008/04/30(水) 22 08 04.01 0 (03)416 「Go Girl~恋のヴィクトリー~」 2008/04/30(水) 23 13 05.86 0 ...
  • かなしみ戦隊(01)483 「笑顔YESヌード」~(01)936 「ハッピーサマーウエディング」
    ++をクリックすると目次が開きます (01)483 「笑顔YESヌード」 2008/04/15(火) 21 21 51.34 0 (01)512 「Memory 青春の光」 2008/04/15(火) 22 10 05.13 0 (01)533 「ひょっこりひょうたん島」 2008/04/15(火) 23 36 40.52 0 (01)571 「シャボン玉」 2008/04/16(水) 00 23 45.95 0 (01)601 「みかん」 2008/04/16(水) 01 24 47.54 0 (01)650 「愛の種」 2008/04/16(水) 22 35 00.77 0 (01)660 「悲しみトワイライト」 2008/04/16(水) 23 12 31.86 0 (01)673 「SEXY BOY~そよ風に寄り添って~」 2008/04/17(木) 00 23 09.44 0...
  • かなしみ戦隊リゾナンターR(04)619 「恋の始発列車」 ~(05)546 「Hand made CITY」
    (04)619 「恋の始発列車」 2008/05/10(土) 12 35 31.88 0 (04)620 「出来る女」 2008/05/10(土) 12 36 25.78 0 (04)684 「あこがれMy Boy」 2008/05/11(日) 07 00 11.49 0 (04)685 「チャンス チャンス ブギ」 2008/05/11(日) 07 01 27.16 0 (04)924 「ちょっとイカした PURE BOY」 2008/05/12(月) 18 03 17.21 0 (04)925 「宝石箱」 2008/05/12(月) 18 04 02.04 0 (05)189 「寝坊です。デートなのに…」 2008/05/14(水) 08 35 46.17 0 (05)190 「恋ING」 2008/05/14(水) 08 36 51.02 0 (05)268 「ファインエモーション!...
  • (14)622 『ホゼナントは勇気の言葉 』
    (622 名無し募集中。。。 2008/08/31(日) 08 50 38.98 0 今や伝説となったリゾナンターの活躍によって、ダークネスが倒されて数年後 突如として勃興した闇の軍勢の攻勢によって、人類は大打撃を受けた 伝説の少女戦士達も、前の戦い以後姿を潜め、人類は抵抗も虚しく滅びの時を待っていた これはそんな人類の最後の防衛戦を守る名も無き保全戦士達の物語 2人の少女がバリケードの前に立つ 聡明そうな少女と勝気そうな少女 聡明そうな少女の腰にはパステルカラーの手製のお守りが2つ バリケードを守る3人の男、背丈は高、中、低 中ぐらいの男が責任者らしい お嬢さんたち、この先は危険だよ 当局の許可証が無ければ通すわけにいかないんだ 早く帰った、帰った …えっ、お嬢さんたちがあの伝説のリゾナンターの? 確かに年齢的には辻褄が合うけど、2人しかいないんじ...
  • (19)512 『AとA(2)』
    「どういう意味だ」 高橋愛の双眸が粛清人Aを睨みつけた。 瞳の奥で炎が、ぎらり、と揺らめく。 「ふふん」 と、粛清人は冷たい笑みを頬に貼り付けて、愛に歩み寄る。 一見無防備に見えるが、全く隙がない。 迷いもない。 気負いもない。 びりびりと突き刺さる愛の視線の熱も全く感じていないような足取りであった。 気が付くともう、手の届きそうな位置に立っている。 いきなり右足が飛んできた。 咄嗟に顎を引いてかわす、右足が通り過ぎた瞬間、左の踵が襲ってきた。 後ろ回し蹴りだ。 「くっ!」 愛は、左腕をあげて、頭部を守る。 速く、鋭く、重い一撃が愛のガードを跳ね上げた。 さらに粛清人は旋風の様に回転し、裏拳を愛の顎に叩き込んだ。 スパァン!と乾いた音が耳の奥で響く。 間髪入れずに右のハイキックが愛のこめかみを狙う。 ―潜れ! ...
  • (12)268 名無し募集中。。。 (夏といえば)
    「みんなー!ちょっと集まってー」 パンッパンッと手を叩いて、店休日の喫茶店内で自由気ままに暇してるメンバーに声をかける 「なんー?」 と、離れた席からだるそうにカウンターへ歩いてくる田中 「絵里、なんか目がキラキラしてるの」 「何何~?」 と、興味津々に仲良く雑談していた道重と高橋 「まーたカメはしょうもないことたくらんでんじゃないのー?」 と、光井と久住の夏休みの宿題の進み具合を監視していた新垣も、皆亀井の前のカウンターに座る 「あ、小春とみっつぃーはそのままそこでいいからねぇ♪」 「「はーい」」 カウンターから少し離れた机で宿題中の2人に声をかけると元気よく返事をした 「カメイサン、ナニカスルデスカ?」 と、バナナ片手にジュンジュン 「キクジュンビ、バチリデース!」 と、笑顔でカウンターの椅子に座るリンリン 「皆さん。...
  • (22)561 『禍刻IX―A bloody stray cat―』
    「なん?れいなに何か用でもあると?」 自分の前方に、行く手を遮るようにして立つ人影を認めて、田中れいなは不機嫌な声を出した。  ―囲まれよう・・・いつの間に? 同時に、周囲に同じような人影がいくつもあることにようやく気付き、れいなは唇を噛む。 ここまで包囲されるまで気付かなかった自分が腹立たしかった。  ―やけど、なんか普通やない・・・こいつら何もん? 本来であれば、このような状況になる前に絶対に気付いていたはずだ。 いくら考え事をしていたからといっても警戒を解いていたつもりはない。 それに、視認できるほど接近しているというのに、相変わらず人間らしい気配はまったく感じない。 そう、まるで・・・ 「やっと気付いたか?そうだよ。こいつらはあたしのかわいい人形たちだ」 背後から聞こえた声の方へ、れいなは不機嫌な表情をそのままに...
  • (08)913 『Air on G - 2. Precious Memories-』
    彼女は確かにそう言った。 「バイバイ、またね、、、。」 何を考えているのかよくわからないというのが後藤のもっぱらの評判であった。 基本的にマイペースであり、気分屋。 重要な作戦会議でも気が付くと爆睡中などざらである。 笑わん姫の異名を取ったこともあり、よく他の先輩が笑わせようとやっきになっていた。 もっともこれは決して笑わない訳ではなく、笑いのツボが著しくずれていたためだったようであるが。 また、精神感応に対する障壁のようなものを持っており、よほどの能力者でも彼女の心は 容易には読めなかった。しかもそれは特に防御の能力を使っているからでもなく、 本人によれば無意識にやっていたのだそうだ。 そうした上に人見知りも強く、初対面の人間とはなかなか打ち解けなかったから、 周囲からは捉え所のない人物として一歩引いて扱われていたのも事実であった。 実行部隊の『M...
  • (17)104 『仲間のために強くなりたい』
    もうすぐ空が高くなる季節 夕暮れの秋空が切なさを運んでくる どこかで独りぼっちだった自分達はもういない 一緒にいる仲間が一人じゃないと言ってくれるから   □■ 東京という場所は人が多いけど どこか冷たくて 悲しくて 心の隙間に風が吹く 決して見知らぬ土地ではないのに この荒廃した風景が現実なことに 胸が締め付けられる 生まれ育った街が闇に壊されていくことを目の辺りにして 何かしたくてもこの病魔のせいで 何もできない自分に憤りを感じていた でも 一緒に戦おうと言ってくれた仲間ができてから 私は願いを込めて病魔を克服し 懸命に戦っていくことを決めた ただ待つだけの人生を送ってきた過去の自分とはさよなら 未来の為 仲間の為 自分の為に 私は強くなろう   △▲ 東京という場所は人が多い...
  • (04)229 名無し募集中。。。 (切なる願い)
    「ちょっと!さゆさゆさゆ!」 喫茶「リゾナント」の店内に田中の声が響き渡る。 「どうしたの?れいな。」 「さゆの治癒能力って『成長力の促進』やったやん。」 「そうだけど?」 「部分的にその能力を与える事も可能なんやね?」 「まあ・・・多少エネルギーは使うけどね。」 「それやったら。」 田中はそう言うと上着のボタンをはずしながら道重に向かって言った。 「さゆの能力をれいなの乳に与えてくれんね?」 「はあ?」 「れいなだって成長すればボンキュッボン!の女性になれると!ほら!さゆ!早く!」 次の瞬間、道重は無言でお盆を縦にして、田中の頭に振り下ろしていた。 「いっつー・・・さゆ、何すると?」 鈍い音と共に田中は頭を抑えてうずくまっていた。 「『何すると?』じゃないよ!能力を個人的な欲望で使わせないでちょうだい!」 「ええやん。減るもんじゃな...
  • (09)595 名無し募集中。。。 (モーニング戦隊)
    「ほうとうイェー!」 彼女がそう言い終わると、周囲が再び騒がしくなった。撮影が終了し、番組のスタッフ達が慌しく動き回る。 彼女はそんな者達を横目に一息ついていると、後ろから声をかけられた。 「おつかれさん。しかし舞子は本当に器用だな、幾度と無く感心させられるよ。 今日みたいに小さな仕事はもちろん、バラエティ番組の司会進行も簡単にこなす。 私も上司として、そして君の父親としても鼻が高いよ。今すぐにでも報道でやっていけるんじゃないかね」 「ありがとうございます。でも報道局にはお養父様をはじめ、もっと立派な方達がいますからね。 それに私は今の仕事の方が好きです」 舞子と呼ばれた女はそう言って、義理の父である男に小さく笑みを浮かべた。 「そうかい。舞子がこの仕事に就きたいと言ったときは驚かされたがね。血が繋がっていなくても、子は親に似るものだな。 ...
  • (08)505 『覆る偶然と繋がりゆく必然』
    その日、二箇所に出撃要請が出た。 当然のように2班に分れて行動する。 愛ちゃんは両方の班に顔を出せるから、 片方の班長はガキさんになった。 もう一方の班は… 「じゃ、れーな。頼むわ。」 まるで当然のように向けられた言葉に頬が緩む。 こちらの方が反応が小さい。 愛佳とリンリンを連れての出撃。 「なるべく均等に行くようにするけどの…」 そう言う愛ちゃんやけど、本心はわかってる。 規模は明らかにガキさんらの方が大きい。 「大丈夫、むしろこっち早く終わらせてそっちの援護に行くったい!」 そう言って分れた。 簡単な戦闘。ルーティンワーク。 でもれなは気を抜くことを自分に許さなかった。 今この場で、二人の命を預かってんのはれーなやけん。 愛佳の予知するポイントにリンリンの炎を落とし、 とどめは自分。これが、れいなの...
  • (09)542 『~To the prologue again~』
       第一部完 ――その15年後―― ――2023年6月28日――ダークネス全体集会 この日、全国のダークネスの幹部、約2000名が本部の集会場ホールで一同に会した。 政界への進出も果たし、総裁を初めとする参与、副総裁たちの演説にも熱が入り、集会は活気に満ちていた。 主要な演説も終わり、参謀が各種、連絡事項を告げた後、あるゲリラ集団に対する報告をし始めた。  「幹部諸氏の中には、ご存知の方も多いとは思うが、  2008年に我々の手により壊滅状態に陥れた、リゾナンターと言う対抗組織の残党が、  昨今、再び暗躍し、 我々の活動の妨害をしているとの情報が各地より報告されている。  承知の通り、かつてのリゾナンターのリーダーであるi914こと高橋愛はすでに、死亡している。  おそらく、あのゲリラ集団は、新しいリーダー...
  • (03)859 『走り出した共鳴 前編 ~迷い猫~』
    「あのー・・・すいませーん・・・」 街角にある何の変哲もない小さな交番 さゆみは先程からその交番の入り口で何度も大きな声を張り上げている しかし、奥の方でかすかに物音はすれど、誰かが現われる気配は一向に感じられない 「もぅ・・・これもみんな絵里のせいなんだから・・・」 つい先日、絵里の入院先で偶然の出会いと衝撃的な別れをした田中れいな さゆみは病院から出られない絵里に代わって、数日前から彼女の行方を探していた れいなのその不良っぽい風貌から、思い切って学校の不良達に聞き込みもした 街の噂事にも精通している新聞部の部員にも聞いてみた しかし、返ってくる答えは皆、共通して使えないものだった ──田中れいなは知っているけど、何者かは知らない 「ほんっと、意味わかんない・・・」 有名人ではあるらしいが、その実像は謎に包まれているようだ ...
  • (24)532 名無し募集中。。。 (甘い未来)
    ドクン、ドクン、ドクン 高鳴る鼓動が愛佳にも伝わってくる 愛佳“にも”って? 今日は私の友達のめっちゃ大事な場面に付き添うてあげてるんです 友達っていうても、久住さんでも他のリゾナンターのメンバーでもなく、学校での友達なんです リゾナンターになって自分に自信が持てたことで、愛佳も愛佳の周りも雰囲気が変わってきて、今は友達がいっぱいいてます その中でよく図書館で一緒に勉強しよる子がおるんやけど、先月のある日、何かその子の様子が変やったんです 勉強になかなか集中できへんみたいやったんですけど、何かあったんか聞いてみても言葉を濁すんです それで次の日、登校中にいつもみたいに声は掛けんと、少し後ろからそっとついてってみたんです あるところで、近くの別の高校に通うてる男の人達が歩いてくるのが見えてきて そしたらその子が段々と耳まで赤くなってきてて 男の人達とす...
  • (03)750 『光放つ、原罪』
    「もう、いやや!!離して、里沙ちゃん!!」 はい、わかりました、と、応じる訳にはいかない。 今離せば、もうこの身体を支える資格がなくなると、わかった。 ねぇ、愛ちゃん。 貴方は誰のどんな過去も包んだじゃない。 私の、この裏切りも。過去にしてくれたじゃない。 腕の中で暴れる愛ちゃんを抑えながら、私は先ほどまでこの場で起こったことを 再び思い返した。 今日は珍しく敵襲が二度。 皆を返したところだったから、私と愛ちゃん、二人で出撃した。 田中っちも行くってうるさかったけど、敵の反応は少数で、少し負傷していたから、愛ちゃんがそれを許さなかった。 その程度の簡単な、任務。廃工場で5体程と対峙した。 「あああああっ!!!!!!!」 しかし愛ちゃんは、5体目の敵に、軽い術を食らった。 本当に、すぐに解けるような、あるいは、かからないよ...
  • (13)205 名無し募集中。。。 (吉澤の幽霊)
    里沙が自分のマンションにたどり着いたのは、すでに真夜中をかなり回った頃だった。 暗い部屋に入ってバッグをそこらに放るなり、倒れこむようにしてベッドへと身を投げ出す。 夜食を摂る気にも風呂に入る気にもなれず、今はただひたすらに 戦闘で疲れた身体を休めたかった。  ……もっとも最近の里沙にとっては、夜ごとのわずかな眠りすら 悪夢によって妨げられることもしばしばだったのだが。 「お疲れ」 「ぅえぇ!?」 不意に声を掛けられ、慌ててガバッと身を起こした。 そのまま上半身を声のした方へ向ける。部屋の向こう側にパソコン机があるのだが、 その椅子に一人の女性が座っていた。 亜麻色をしたストレートのショートヘア、スラックスを履いた長い脚を優雅に組み、 男物のジャケットを何気なく着こなしている、その女性。 片肘を突いた上に乗せた頭を少し傾け、こちらへ向けて軽く微笑んで再...
  • (14)602 『魔法なんていらない -4-』
    望楼らしきものがそびえ立ち、複数の棟が入り組んだ外見から西洋の城と見紛うたが、その建物は 里沙や愛たちが寝食を共にしていた『M。』の研究施設だった 月明かりは勿論のこと、星一つさえ輝いていないから、その概要など見えないはずなのに、里沙の 視界に圧し掛かってくる ――はっ!! 今になって里沙は気付く 愛の哀しい記憶の追体験から抜け出した事で、いつのまにか自分の肉体を取り戻していた事に ――身体はある、といってもここは愛ちゃんの精神の中だから、仮の身体なんだろうけどね どうせならもうちょっとメリハリのある身体にならなかったのかしら 切迫した状況からは場違いな暢気な思いに捉われていると、施設の建物の中から人の悲鳴が聞こえた 悲鳴というよりも絶叫に近い 禍々しい空気が中から漂ってくる ――こ、これは どう考えても、この中に入らなければ事態は進...
  • (11)454 名無し募集中。。。(フィフス)
    隠されていた高橋の真価を前に、残りの面々はなす術もなくその敗北を突きつけられた。 「五番目(フィフス)」 割って入った新垣の声には、どこか彼女らを気遣うような気配すらあった。 それほどまでに、高橋との実力差の壁を目の当たりにした彼女らの動揺は大きく見えたのだろう。 「それが私たち同期の桜が受けた計画の通称。  要するに人体実験だよ。人権? 自由?   そんなものこのオカルトな国家権力の前には無意味な概念だと認めた方が話は早いね」 話を次いだのは紺野だ。講義は彼女の得意分野である。 新垣が紺野と示し合わせたような発言をしたことに驚きを示す者はいない。 もう、それだけの動揺の余地はすでに奪われている。 「結果から言えば、同期の一人の命と寿命を犠牲に、私たち3人は絶壁の能力を得た。  愛ちゃんの空間制御。ガキさんの洗脳能力。   使い方次第で...
  • (12)317 『BLUE PROMISES 3』
    3. この闇の中に、理性は存在しない。 本能のみが存在する。 リゾナンターのリーダーとして人望を集め、 緻密な計算をもってして戦闘に臨んでいた愛もまた、 ここでは、ただ本能のままに凶器を振り回しているだけであった。 いつしか、愛は恐れられていた。 愛と争う者は殺される。愛が手をかざせば、相手は一瞬で消失する。 思考という言葉からかけ離れた堕落者たちは、その本能で愛を恐れていた。 「…よこせ」 「ひっ!!!」 無造作に手を伸ばせば、怯えた男は持っていた酒を差し出した。 愛は乱暴に奪い取るとその蓋を開け、一気に体の中へ流し込んだ。 アルコールが身体を蝕む。 ふわふわとした感覚は、この闇の中で明るい幻覚を愛に見せていた。 ただぼんやりとした光。ひどく弱くて、すぐに消えてしまいそうな灯火。 それでも、その光を見ることだけが愛の楽しみだ...
  • (11)801 『Air on G - 4. fragile-』
    彼女が本来ダークネスの人間だというのはあの時に分かっていたつもりだった。 しかし改めて本人から、しかも自分と同じだと聞かされると衝撃は隠せなかった。 「それじゃ、やっぱり始めから─。」 「別にスパイってんじゃないけどさ。」「じゃあどうして!」 「んー、アンタがいたから、かな。」 「───あたしが?」 「この際だ教えてあげるよ。アタシがどうしてあそこにいて、今ここにいるか。」 かつて後藤真希と呼ばれた女、g923はゆっくり語り始めた。 それまでの無数の実験体の中でg923は抜群の成績を上げていた。 強力なサイコキネシスと、微弱ではあるがアンプリファイアの能力を持ち、精神干渉にも 強い防御力を持つ。加えて生身の身体能力も高く、下級戦闘員程度なら能力を使わずとも 充分倒せる。 これならば至高王─high-king─、すべての能力者を統べる存在にもなり...
  • (08)229 『Heros holding hands(前編)』
    「今日はありがとうございました」 病院からの帰り道、改めて愛ちゃんにお礼を言った。 今日は絵里の定期検診の日だった。 さゆが授業があるから一緒に行けないと言っているのを 聞いていた愛ちゃんがついてきてくれたのだ。 最近は心臓の調子も良く、普通の生活を取り戻している。 ただ、毎回言われるのは「絶対安静」ということ。 リゾナンターの絵里には、無理な話だ。 隣で話を聞いていた愛ちゃんも、その時ばかりは難しい顔をしていた。 「絶対安静、か」 病院での話を思い出していると、愛ちゃんがポツリと呟いた。 「ごめんね」 「何がですか?」 「私がリゾナンターに誘ったから・・・」 そう言って、愛ちゃんは悔しそうに唇を噛んだ。 そんな顔をしてほしくて、ついてきてもらったわけじゃない。 とっさに愛ちゃんの手を掴んだ。 「・・・絵里?」 ...
  • (12)600 『BLUE PROMISES 8』
    8. 「…なーんてね。ちょっと脅かしすぎたかな」 あさ美は里沙の口にそのカプセルを放り込むと、今までとは違った脳天気な声を上げた。 「安心して。そのカプセル、普通の回復剤だし」 強制的に嚥下させられたことには少なからず不快感をおぼえていたが、 言われてみれば目覚めた時に感じた瞬間移動によるダメージが、少なくなったような気がした。 「…どういう、こと…?」 里沙は、あさ美の意図するところが読めないでいた。 さっきまでとは、明らかに様子が違う。 カプセルの中身は想像していたような睡眠剤などではなく、あさ美の言うとおりの回復剤には間違いない。 でも、どうして? 彼女は、何を考えている? 「愛ちゃんを助ける理由。さっきのなんて、嘘だよ」 「嘘…?」 「…単純に、あんな闇の中にいる愛ちゃんなんて見たくなかったし、  ガキさんにも…...
  • (14)311 『魔法なんていらない -1-』
    何度も続いたカーテンコールもようやく終わり、リゾナンターのリーダー高橋愛と新垣里沙は 名残惜しげに舞台を振り返りながら、劇場を後にした 里沙は愛にせがまれて初めての観劇だったが、愛はこれまでに三回は見に来ていたらしい 最初は小春が芸能界の伝手で入手した招待券を無償で譲ってもらっての観劇だったが、あと の2回に加え、今日の里沙の分も加えて合計4枚以上のチケットの代金は愛にとって馬鹿に ならないものだと思う。 里沙は自分の分の代金は払うと言ったのだが、愛は 「いいよお、あたしが無理に頼むんやから、里沙ちゃんは身体だけ持ってきてくれたら」と取り合わない しょうがないから、観劇が終わってからの食事代は自分が払おうと決めて、今日の観劇となった 最初は童話だと馬鹿にしていたが、進行していくうちにどんどん舞台に引き込まれていった 劇の展開は平坦だと思うが、主演者の演技、歌、踊り...
  • (17)029 『禍刻 I ―Photon like a devil―』
    「あら。お早いお着きですね、i914」 白衣に包まれた腕を持ち上げて眼鏡の位置を直しながら、“Dr”は口の端を微かに動かして皮肉に微笑んだ。 その視線の先には、今しがた“出現”したi914・・・高橋愛の姿が、そして白衣の裾が触れそうなその足元には、小刻みに痙攣する新垣里沙の姿がある。 「・・・毒・・・神経ガス系・・・?」 里沙の様子と辺りに漂う微かな臭気、そして白衣の女の手中にある噴霧器から類推し、愛はそう呟いた。 「ご名答。さすがはわが組織の“最高傑作”だけあるね、i914。優秀優秀」 噴霧器を投げ捨て、パチパチと手を叩きながら白衣の女は微笑む。 「・・・ただし、既製のものじゃなくて私のオリジナルの毒だけどね。遅効性にして長生きできるようにしてあるから安心して。解毒剤はそう簡単に作れないけど。つまり・・・」 そう言いながら、白衣の...
  • (03)888 『蒼の共鳴-守るべきモノ-前編』
    日も傾き始めた街。 手慣れた動作で運転手にお金を渡し、少女はタクシーを降りた。 すらりと伸びた手足の長さに加え、その整った顔立ちは何処か日本人離れした空気すら漂わせている。 愁いを帯びた表情を隠そうともせず、少女は大通りの歩道を歩き出した。 道行く人が時折、少女の方を見て驚愕の表情を浮かべる。 時には無遠慮に少女に声をかけようとする者もいたが、少女は完璧な微笑みを浮かべながらその声を封じていく。 その微笑みに捕らわれなかった幼女が、少女に声をかけた。 「きらりちゃんだー!」 「すみません、この子きらりちゃんの大ファンで…」 飛びついてきた幼女を抱き留めながら、少女は幼女の母親であろう女性に爽やかな微笑みを見せた。 爽やかなのに諦念すら感じさせる微笑みで、少女は慣れてますからと努めて優しい声を出す。 是非写真をと言ってきた女性に、事務所...
  • (23)890 名無し募集中。。。 (魔女と監視者)
    声が、聞こえなくなった。 高橋愛が周囲の異変に気付いたのは、週に1度行っている夜の巡回時。 半径10メートル以内が何かに阻まれているように認識を遮断している。 しかもそれは"外部"ではなく"内部"から。 どうやら敵の"捕縛"に掛かってしまったらしい。  「…そこにおるのは分かっとるんやで?」 出来れば今日も、使わずに居たかった。 腰のホルスターに差し込んでいたナイフを取り出し、愛は片手で空を薙ぎる。 護身用にと巡回の際に居候の彼女から持たされる其れ。 体術とチカラだけでは忍びないだろうと気遣ってくれる彼女は今、お店の留守番をしてくれていた。 一刻も早く帰ろうと想っていた矢先に此れとは、それでも冷静にと迎撃に備える。  「さすがはリゾナンターのリーダー。じゃ、お手並み拝見と行こうか」 ...
  • (03)649 『A Summer Day』
    7年前の夏。 私は、人でごった返すサマーセール中のとあるデパートにいた。 目的は、幼い頃に失踪したi914を捜すこと。 i914は極めて強い能力を持っている。 我々の味方になれば心強いし、敵になれば厄介だ。 一刻も早くi914を見つけ、仲間になる気がないのであれば抹殺する。 それが私に与えられた任務だった。 リゾナンター同士は共鳴する。 互いの顔を知らなくても、近くに来ればわかるはずだ。 そんなわけで、私は人の集まる場所を選んで行動していた。 「・・・にしても、もっと効率のいいやり方あるでしょーが」 抑えきれぬ不満を抱え、私は上りエスカレーターに乗った。 特に何か考えがあったわけではない。 ただなんとなくの行動だ。 エスカレーターは上階と下階の中間地点に差しかかる。 その時だった。 ――――っ...
  • (22)138 『A-gain 愛よ再び(2)』
    「愛ちゃん・・・」 そう呟いた里沙の声が月明かりに染まる工場跡に、静かに響いた。 それはとても安らぎとやさしさに溢れていて、 ある意味、今の状況には場違いな穏やかなものであった。 「ガキさん!愛ちゃんが!」 れいなは弾けるように叫んだ。里沙ならば何とかしてくれるかもしれない。 別に何か保障があるわけではない、保障があるわけではないのだが、 れいなの心情とは裏腹に落ち着いた里沙の声に、そう思わせるものがあったのだろう。 そしてさゆみも、れいなと同じ心境だった。 「ガキさん!愛ちゃんの傷がふさがらないの!今までこんな事無かったのに!」 さゆみとれいなの声を聞きながら、里沙は愛の元へ歩み寄る。 それが何とも落ち着いた、というより、緩慢な足取りに見えた。 ―何で速く来ない? れいなの胸に湧いた疑問は、里沙がすぐそばまで来た時に解消...
  • (04)194 『黄昏のDR.マルシェ』
    「今年の風邪はたちが悪い」 冬になればテレビで風物詩のように聞く台詞である。 それでも今年は異常な位だった。 町のあちこちでマスクをする人が増え、全国各地の学校では学級閉鎖が相次いでいた。 リゾナンターのメンバーもご他聞に漏れず、メンバーの何名かは寝込んでいる状況だ。 「ただいま~。ってみんな具合はどう?」 道重は「本日休業」の札の掲げられた店内へ入っていく。 店内には光井しかおらず、閑散としている。 「ああ、道重さん。・・・相変わらずですわ・・・」 「みんなまだ回復してないんだ。」 「ええ・・・リーダーも咳が止まりませんし、田中さんも熱が相変わらず39度近くあります。」 「そう・・・」 道重はふう、と軽くため息をつくとカバンを置いて厨房へ入っていった。 「今、とりあえず皆さんの分のおかゆが出来たんで、持って行こうかと・・・」 「あ、さゆ...
  • (22)304 『A-gain 愛よ再び(3)』
    ―喫茶リゾナント 愛の最も大切な場所。 いつもの見慣れた風景が色とりどりの柔らかな日差しに包まれてきらきらと輝いている。 それはまさに、空間という名の宝石であった。 愛を除いた仲間達がそこで談笑したり、コーヒーを飲んだり等 それぞれ思い思いにくつろいでいる。 愛佳の解いている数学の問題集を横から覗いてみると、問題も回答もでたらめだった。 あくまで愛の記憶とイメージの世界なので本人の関知しないところは正確に再現されないのだ。 ―愛ちゃん数学苦手だもんねえ… 自分の事を棚に上げて、無事に戻れたら後で言ってやろうかと ちょっとした悪戯心が芽生えそうになった時、自分の怒鳴り声が聞こえてきた。 「コラー!カメー!小春ー!なーにやってんの駄目でしょうがー!」 腰に手を当ててぷりぷり怒っている。これが、愛のイメージなのだろうか。 ―私あ...
  • (18)074 『ステルス・ループ』
    昨夜、急に指令が出た。自分のランクでは珍しいことに単独での任務だ その任務とは、敵の総本山へ乗り込み、特殊な方法で動向をスパイするというもの ただ、宛がわれた観察、実験のみを行えとのことだった。 普段は簡単な活動しかしてない。同じような能力者はごまんといるのだ にも関わらず、自分がこのような大きい仕事を任じられたのは、 特殊な方法に結びつく、ある試験中の重要アイテムと適合したからだ このような好機が二度もあるとは思えない   だからこの命と引き換えになっても 私は…   たった一人良い思いをする、あいつを許すことなんか、出来ないから。  *  *  *  *  手入れの行き届いたすてきなお店ですね。 店内にいるのは数人の客と、それより少し少なめの店員 普通の客を装い、サービスを受ける。 あくまでもこのアイテムの効果を調べる...
  • (01)596(;+666) 名無し募集中。。。(れいなとあいぼん)
    新垣と別れた後また光井を探し回るれいな れいな「みっつぃ~どこにいったの・・・」 空は知らぬ間に星の光が消えうせ雨が降り始めた れいな「・・・!?」 小雨の音にかき消されて定かではないが自分を呼ぶ声が聞こえるそして・・・この声は!! れいな「加護さん!?」 まるで何かにひきよせられるように声の元へと急ぐれいな 加護「・・い・・な・・・れい・・・な・・・」 声が段々はっきり聴き取れるようになってくる・・・この角を曲がったところだ! しかし角を曲がったれいなを待ち受けていたのは見るからに怪しい女と異形の怪物であった 将軍「かかったわね!田中れいないやリゾナントブルー私の名はダークネスのアヤンツ将軍お前の命今この場でもらいうける!!」 れいな「・・・私をだましたのね!!絶対許せない!!!」 そういうとれいなはさっとみをひるがえした れいな「ブルーパワー・メイ...
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