催眠標準テキスト@Wiki

催眠の必要条件

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匿名ユーザー

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さあ,心理学的な催眠の説明はわかってもらえたでしょうか.それらを使って実際に催眠誘導をするなら,どのようにするべきかを書いていきましょう.実際の催眠は,様々な要因が複雑に絡まっているので,公式のように一つには出来ないのですが,条件付けを主として役割や努力を絡めた催眠誘導法を書いてみようと思います.解離については,催眠誘導のの結果の説明であって,誘導にはあまり関係してこないので省くことにします.

先ず催眠誘導をする上で,役割という物を使いましょう.つまり,被催眠者に自分は催眠にかかる人なんだという役割を認識させるのです.そのためには,直接的に今から催眠にかけます,と言うことで役割をはっきりすることが出来るでしょう.しかし,それだけでは役割としては軽いです.そこで,どんな事が役割を強めるか考えてみましょう.

一つは,催眠にかかることを回りから期待されている状況を作ることです.催眠ショーで,舞台に上がった人たちは,観客席の人たちから強い期待を感じるでしょう.この状況は,役割を強くさせます.つまり,催眠ショーが上手くいく要因の一つは,この役割にあったのです.同様に,テレビ番組等で被催眠者にとって催眠にかかることがおいしい場合があります.こういう状況では,役割は強く働きます.タレントなどが催眠にかかる場合,綺麗な女優さんよりも,芸人さんがかかるのは,女優さんが催眠にかかって変な行動をとるのは女優というイメージ上おいしくないからで,役割が弱いからです.逆に,芸人にとっては,催眠でおもしろおかしい行動をとるのはおいしいわけで,役割が強く働きます.なので,催眠番組では芸人さんが多く催眠にかかっているのです.このように,相手が催眠にかかる役割を強く感じるようにすれば,容易に催眠にかけることができるのです.これは,催眠の大きな要素のひとつです.

次に,努力です.催眠にかかろうという努力させることによって催眠の現象を起こすことが出来ます.そのためには,催眠にかかるという動機を持たせることが一つでしょう.催眠ショーでは,催眠にかかってみたいという人をステージにあげます.何故なら,そういう人たちのほうが成功するからです.もちろん,ステージに上がって催眠にかからないことを証明しようとする人もいるでしょうけど,そういう人は大抵途中で客席に戻されます.他に努力させるためには,催眠にかかれば良いことがあると思わせることです.そうする事によって,催眠にかかろうと被催眠者も努力することでしょう.例えば,催眠にかかればストレスが発散できる,催眠でダイエットができる,不思議な現象が体験できる,等々それが本当かどうかは別にして,相手に動機を持たせることによって,催眠が成功に近づくでしょう.

これらの状況の準備をすることが催眠の成功の鍵を握っています.条件付けだけでは,催眠が成功する確率はそう高くはないのです.状況がそろったなら,いよいよ催眠誘導を開始します.被催眠者に暗示をするとその通りになってしまうという条件付けをします.そのためには,体の仕組みを利用します.体の仕組み上必ずそうなってしまう反応を引き起こして,それと同時に暗示を繰り返すことによって条件付けをします.また,一つの反応だけではなく違う反応を利用して,何度もおこなうことがさらに条件付けを強くするでしょう.
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