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NLP
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匿名ユーザー
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NLP (Neuro-Linguistic Programming)とは、GrinderとBandlerが創始した、さまざまな領域における卓越した人物の共通項をまとめた理論です。日本語訳としては「神経言語プログラミング」が定着しています。主にコミュニケーションに関する理論と技法です。
理論としてはBatesonの影響を強く受け、技法としてはゲシュタルト療法のPerls、催眠療法のErickson、合同家族療法のSatirのセラピーに強く影響されているとされています。Chomskyの変形生成文法の影響も色濃く見られます。ただし、実際にはEricksonやBateson理論を再現しているとは言いがたいため、NLPを劣化版マスターセラピスト技法と考えるセラピストもいます。
NLPの大きな特徴は人間の無限の可能性を信じていることで、例えば次のような標語があります。
「失敗など何もない」
「NLPを使って脳をプログラミングしなおせば誰でも天才と同じことができるようになる」
これらはとても聞き心地の良い言葉ですが、仮にそのとおりだとすると、戦争も失敗ではないし、NLPをマスターすれば誰でもアインシュタインになれるということになってしまいます。ここには少し無理があるように思われます。
「失敗など何もない」
「NLPを使って脳をプログラミングしなおせば誰でも天才と同じことができるようになる」
これらはとても聞き心地の良い言葉ですが、仮にそのとおりだとすると、戦争も失敗ではないし、NLPをマスターすれば誰でもアインシュタインになれるということになってしまいます。ここには少し無理があるように思われます。
Elich, Thompson, & Miller(1985)やSharpleyによる一連の研究によると、「NLPには有効な治療技法としての根拠がない」という結論が出されています。たしかに、NLPの効果や理論に関する実証的研究はほぼ皆無です。
マニュアル化を嫌ったEricksonのBandlerやGrinderに対する覚えは目出たくありませんでした。これは当然で、口の悪いエリクソニアンは、NLPの連中は巨万の富を著作やワークショップで稼いだが、当のEricksonは死ぬまでアリゾナの砂漠で1時間40ドルで診察を続けた、なんてことを皮肉混じりに言います。
もっともNLPという「マニュアル化」はその後もさまざまな要素を取り入れて膨れ上がり、創始者のGrinder自身も危惧するように主として『NLP の (他の分野への) 適用』へばかり進んでいきました。そろそろ新しいコア理論を革新しないとやばいんじゃないかと創始者自身も考えているようです。
初期のNLPには賛辞を与えた(論理療法家で知られる)Ellisも、それ以降はNLPについてはコメントを残していません。
前述したようにNLPはさまざまな心理療法の概念を次々に取り入れ(表面的に取り入れているに過ぎないという見方も強い)、それらの概念を独自の用語に書き変えながらどんどん膨れ上がっており、もはやすべてを一人でカバーすることは困難になってきています。ここでは主な技法と概念を示すにとどめます。
~NLPによく登場する概念~
- 代表システム
- リードシステム
- アップタイム&ダウンタイム
- 共感覚
- 脳の左半球と右半球
~NLPによく登場する技法~
- ペイシング&リーディング
- ミラーリング
- マッチング&ミスマッチング
- アイアクセシングキュー
- アンカリング
- キャリブレーション
- バックトラック
- メタモデリング
- リフレーミング
- メタファー
- タイムライン
- スイッシング