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インチキ催眠術師を見分けるには?

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匿名ユーザー

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1 資格

 資格は治療者としての腕を保証するものではありませんが、取得するのに大きなコスト(努力、時間)を必要とする資格を持っている人は、おかしなことをして資格を失うことで被る損失がそれだけ大きいことになります。逆に無資格の人や、簡単に取得できる資格しか持たない人は、せこい稼ぎしか得られない場合でも、もともと失うものが無い(少ない)ので、悪事に手を出す可能性はより高いでしょう。
 資格は実力そのものを示すと言うよりも、なんらかの篩(ふるい)を機能を果たすものです(その筋ではこの機能をシグナリングと呼びバス)。
 もっとも上記のロジックは、普通に損得勘定ができる人間ならば、という限定がつきます。たとえば取得にコストのかかる医師免許を持っている人間は必ずしも不正を働かない、という保証にはなりません。

2 研究

 古くから(半世紀以上前から)言われてきたことですが、臨床家は同時に研究者でなければならないというscientist- practitioner modelというものがあります。医学や心理学の世界も日進月歩です。常に新しい研究が現れますが、臨床家(治療者)はそれを日々の治療に生かすことができなければなりません。自他共の実践(治療)の成果を評価できなければ、新たな知見を生かすことができないでしょう。また自らの現場から得られた知見を研究者コミュニティに還元することができなければ、医学や心理学の進歩がありません。
 純粋にscientist- practitioner modelを実践できている人は多くありませんが、その治療者がどのような研究を発表してきたかは、その人がどのような専門家コミュニティに属し、どのようなピア・レビュー(専門家同士の相互評価)を受けてきたかを示します。素人にも、他の専門領域の人にも、ある人が専門家としてどういったレベルにあるのかを判断することはなかなか難しいので、専門家同士の評価は重要なのです。
 逆に自らの実力を知るインチキ療法家は、ピア・レビューを受けるそもそも機会を避けるので、その人の研究発表は存在しないことが多いです。最近ではこうした研究発表は、インターネットで検索することが可能です。
 なおピア・レビューのない出版物(著作)やその他メディアへの露出(出演)がどれだけあっても、それは素人受けの程度を現しこそすれ、専門家としての力量を証明するものではありません。

3 リクツ

 インチキ催眠術師の口車にのせられないためには、彼等が説くリクツをあらかじめ知っておくこと(できればあらかじめ反論しておくこと)がよいようです(予防接種のように免疫をつけておく訳です)。
 インチキ催眠術師が説くリクツには、次のようなものがあります。
(以下、書きかけ)
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