ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki内検索 / 「ライラック8」で検索した結果

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  • ―/ライラック8
     独り歩く、冬の通学路。  ああ――なんて、なんて青すぎる、空。冬の雲の切れ間、その向こう側に覗く空が、何処 までも高い。  この街には雪があまり降らなくて、その代わりに冬には冷たい雨が零れる。青色の空には 白い雲がよく似合うと思うのだけれど、今の空の大多数を埋めているのは灰色だった。  青と、灰。その曖昧なコントラストが、何かかたちを為そうとしている――それはまるで 幽霊か何かのような――気がして、僕は下を向いてしまう。  これでは中也の様だ――以前、彼女から貸してもらった詩集の一遍を、僕は思い出していた。  何の変哲も無い色をした光景は、自分でも解しがたい感情をもたらすことがある。それは決 まって、自分のこころが、虚ろに揺らいでいる時に起こるのだろうと――何となく思った。自ら が揺れているからこそ、普遍の、或る平衡を保っているものに感じ入るのだろう。 『しかはあれ この魂はいか...
  • ―/ライラック6
     暦の上ではもう既に夏は終わっていると言うのに、この暑さは一体何処からやってくる のだろうかと……長月の時期になれば毎年思ったりするのだ。  『月が出ている時間が長いから、長月だ』なんて古文の先生が言ってたっけなあ。名称 暗記なんて所詮こじつけにすぎないものだけれど、この覚え方は結構好きだったりする。 本当に月の出ている時間が長いのかは知らないが、秋は月が綺麗な季節なんてことは周知 の事実だったりするから。  今、壁にかけられたカレンダーは九月の頁になっている。部屋の灯りを消しているので 視認することは出来ない。  ただ、月明かりが。街から少し離れるだけで、こんなにも月のひかりが眩しく感じられ るだなんて、ここにくるまで知らなかった。  月が、こんなに綺麗だなんて。多分、当たり前のことを、僕は知らなかった。  知らないという事実は、……知ることによって覆される。当たり前だ。このふたつは、...
  • ―/ライラック7
     空がまた、新しい色をしていた。僕は心から、その光景を『美しい』と言い切ることが 出来ない。  学校が終わったあと、すぐ寮へ帰るのもなんとなく躊躇われて、僕は一人図書室に残り 本を読んでいた。もし僕が本当に「本の虫」の如く読書が好きで、いつもいつもあの場所 で本を読み続けていたとしても。とても高校在学中の三年程度では読みきれないくらいの 蔵書が、あの空間には収められている。一応漫画なんかも置いてあって。……何故か「三 国志」が全部揃ってるんだよなあ。一応歴史物ということで、娯楽とはまた別な位置づけ が為されているのかもしれない。  歴史、というと。歴史に関する文献は世の中には溢れているのだけれど、『ひとつの出 来事を語る』為に費やされる時間というのは、果たしてどれくらいなのかと。そんなこと を考えたりもする。  時間の流れそのものの感じ方は、恐らく等しいもの。しかし、そこで起こった出来事...
  • ―/ライラック5
     この世界の、風が無かった。  だから思ったのだ。ああ、これはきっと夢なのだろうと。 『本当に、それは夢だったの?』  そう言われてしまえば確かな返事は出来ないのだけれど、そんなことを僕に聞いてくれ るひとも居ないから。  世界の中で、僕と君の二人きり。いつも自分が見ている風景と何ら変わりは無い筈なの に、何処かしら『何か違う』雰囲気が漂っているのは何故なのだろう。  硝子が。  上を見上げれば、空が青色を見せている素振りで。実は僕らに嘘をついていた。  世界が、嘘を、ついていた。 「世界は、硝子で出来ていたのよ。初めはみんな、透明だったのに。  ……ひとが。ひと、という存在が、それに色をつけただけ」  そんなことを語る君の言葉を信じることにしたのは。この世界で動いているものが、 僕ら以外に何もなかったから。もっとも、それ以前に。僕が君の言葉を、信じないこ となんて無いの...
  • ―/ライラック1
     夏の訪れを感じさせる蒸し暑さの中、ここ最近降り続いている小雨がそれを助長してい る空気だった。雨の一粒一粒は、勿論冷たいもの。だけどそれは、ちっとも涼しさをもた らしてはくれない。  まあ、それでも。もともと小雨模様が嫌いではない僕にとっては別に気になるものでも ないし、何時も通りに今日も学校に向かえばいいだけの話。  悪く言えば、色々なことについて僕は無関心なのだと思う。昔(と言っても、僕自身それ ほど妙齢に達しているとは言えないが)好きだった服のデザインなどについても。思いつい たらその辺にある紙に書き散らしていたのをやめてしまったのは、一体いつからだろう。  デザイン画に付随した裁縫なんかも僕の趣味だったが、それが友人達に知れ渡ってしま ったときは、それはもう酷く気持ち悪がられたものだった。それが原因で学校に行きたく なくなってしまった時も確かにあって。何を食べても吐いてしまう...
  • ―/ライラック2
     雨は相も変わらず降り続けていた。雨脚がそれほど強くないのも、いつもと変わらない ところ。  僕は自分の部屋から、少し外を覗いてみた。其処には、本来ならこの日本に溢れている 筈の住宅やビルを認識することが出来ない。見えるのは、これもいつもと変わらない木々 の緑だけ。  全寮制の学校なんて、私立であればそんなに珍しくはないのだと思う。ただ、多分一般 の『高校』と異なっているところは、この学校が都会から離れた山奥にあるということだ ろう。  生活に必要なものは、学校の敷地内である程度揃ってしまう。それでも足りないという 生徒は、実家の方から荷物を送ってもらう。所持品に対しては、それほど厳しい校則はこ こには無い。だからパソコンを持ち込むことも自由だし、生活に対して不便だと思うこと はまずなかった。  普通の高校生ならば、学校帰りにゲームセンターやカラオケ、ともかくそういった娯楽 施設に寄っ...
  • シリアス
    上にいくほど最近の作品です。 The Unknown  guroino sinineta 奇妙な兎の奇妙な童話  誰が殺したクックロビン SEAVEN DUNE 『パステル』 Wild Bunch! 《とある処での出来事》 『心のとばり』 懐かしき思い出 【てのひら】L/R “思い出”の価値 『郷里』 かさねられた手より A peace of unusually life-RozenMaiden- 今迄私は 【ゆきふる、まちで】 【うたかた】フラグメント/ライラック 『約束の場所へ』 「出会いと別れ」 「やさしさで包み込む」 ~MEMORYS~ 密室 (前編) (後編) グロ、ホラー。 Rozen Maiden~saw~  サスペンスホラーな話。 グロ、死にネタ。 『秘密の花園』 【ゆめうつつ】~スノードロップ~ 僕にとってのアリス sinineta あなたには愛する人がいますか? s...
  • ―/― はじまりのうた――夢の続き
     色々なことを、思い出していた。学校での、出来事。保健室での出会い、思い出。それ よりももっと前の、曖昧な記憶。  雛苺が渡仏してから、年明けの春。あと半年とちょっともすれば、彼女は日本へ帰って くる。僕は高校二年生になって、来年は受験生だ。……といっても、大学を受験するつも りはないから、周りよりはある程度余裕ではある。そのことを伝えに、僕はこれからフラ ンスへ向かう。我ながら、相当大胆な行動に出たものだと思う。  出世払い……というとプレッシャーなのだけれど、今回の旅費については家のひとに相 当無理を言ってしまった。姉はなんだか喜んでいたみたいだったが。  本当はバイトをして自分で稼ぎたかったが、山奥の学校ではそれも敵わず。その辺りは、 流石に不便であると思う。 『卒業したらバイト始めなよ、桜田君。いいとこ紹介してあげるから』 『ジュンが働くなら、私も其処でバイトするわぁ』  ...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十二章~ジュンside~
    昨日の晩に相次いで来た翠星石と蒼星石。 2人は僕が起きた頃には、既にいなかった。 僕の両隣にあった布団は部屋の隅に畳まれていた。 …この置いて行かれた感は何だろう… ちくしょう…学校に行きてぇ… …あ、そうそう。 翠星石んとこのお母さんが梅岡と直に話した… ってのは昨日一昨日の話だよな。 予定通りなら。 ということは、ABCに対して何らかの措置があるはず…だよな? 登校…できる環境になってほしいな…。 (「キモイ、裁縫ヲタク!」) えっ…。 …誰の声だよ…。 (「だからお前って暗くてキモイ奴だったんだな!w」) くっそ…。 窓閉まってるのに…。 (「お前なんか所詮癌だ。死ね」) 何で布団の中に隠れたくなるんだ…。 (「馬鹿だねぇ。そのまんま女になればいいのにwww」) 震えが止まらない…。 (「脳みそ腐ってるんじゃね?」) (「うわぁ…ヲタク臭せぇ…あっち行け、し...
  • 湾岸 "Maiden" Midnight SERIES 1 「悪魔と天使と人間 Part 3」
    そして、僕は悪魔のZのキーを回した。 湾岸 "Maiden" Midnight SERIES 1 「悪魔と天使と人間 Part 3」 エンジンの鼓動が聞こえる。 ジュンの心臓の鼓動が高鳴る。 暖機運転は完了した。重たいクラッチを踏みこみ、ギアを1速に入れる。 クラッチを離しつつアクセルを踏み込もうとする。 悪魔のZは、エンストした。 チューニングカーに乗りなれているジュンも、さすがに緊張してしまった。 今度は、慎重にクラッチをつなぐ。 悪魔のZが、動き出した。 真っ赤なボディが街頭に照らし出され、夜の街の彩りに華を添える。 周りの車と溶け合い、光の渦に飲み込まれるように、悪魔のZは案外素直であった。 深夜の湾岸線を、300km/hオーバーで疾走するチューンドカーの、その本質はまだ現れていな...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第四話
    第四話 全く、チビチビにまで心配かけるなんて、長女失格ですね。 ま、まァその、ほら、アレですよアレ。 翠星石は水銀燈とかきらきーのコトなんかちぃとも心配してないんですよ。 ジュン? あんなチビ人間は最初っから思慮の度外視です。 せっかくだから晩ご飯は豪勢にしてやりましたけど。 ふん、コレでジュンもちょっとは翠星石のありがたみを知ればいいんです。 そ、そりゃあ少しは蒼星石にも手伝ってもらいましたけどね。 この寮で翠星石の料理の腕に着いて行けるのは、蒼星石を置いて他にはおらんです。 あー! チビ人間のクセして、また水銀燈とイチャイチャしてるですぅ! んー、もー、なんか腹が立つです。 なんだってジュンは水銀燈とかきらきーばっかり心配するですか! 翠星石もこんなに悩んでるですから、ちょっとくらいこっちも見るべきですよ。 べ、別に翠星石はジュンに心配してほしいワケじゃないです。 ただ、み、皆の前...
  • むっつめ おんだんかをうたがうひ
     重苦しい空気が部屋を包んでいます。草笛みつ、通称みっちゃんと水銀燈は向かいあって座っています。 「だから、どうしてなのよ」 「どうしてもこうしてもないのよ。カナが自分で決めたこと」 イライラしながらオドオドしている水銀燈と違い、みっちゃんは落ち着き払っていました。それは大人の余裕であり、事態を把握している故でもあります。 「あの子は私に一度もそんなこと言ってないし、ヴァイオリンを続けたいなんて一度も言わなかった」 みっちゃんの家に着くなり水銀燈が金糸雀の留学についてを問い詰めた結果がこの有様でした。 要約すると金糸雀はドイツに音楽留学をするということです。 「そうでしょうね。カナの言うヴァイオリンを続けたいってのはプロになりたいってことだもの。つまり留学してもっと高みに昇りたいってこと。銀ちゃんと仲良く大人になってからを待てるような道じゃなかったのよ」 諭...
  • 第十二話  『君がいない』
    始業のチャイムが、校舎に静寂をもたらす。 医薬品のニオイが仄かに香る部屋に、翠星石は独り、取り残されていた。 保健室の周囲には、教室がない。 さっきまで居た保健医も、今は所用で出かけたきり。 固いベッドに横たわり、青空を眺める翠星石の耳に届くのは、風の声だけだった。 「蒼星石――」 青く澄みきった高い空を横切っていく飛行機雲を、ガラス越しに眺めながら、呟く。 胸裏を占めるのは、妹のことばかりだった。 「あの夜……蒼星石の気持ちを受け止めていれば、良かったですか?」 でも、それは同情しているだけではないのか。 可哀相だからと哀れみ、抱き寄せて、よしよしと頭を撫でてあげるのは容易い。 今までだって、ずっと……蒼星石が泣いていれば、そうしてきた。 しかし――ふと、自分の内に潜んでいる冷淡な翠星石が、疑問を投げかける。 お姉さんぶって、妹を慰めながら、優越感に浸っていたのではないか? 同...
  • その他
    上にいくほど、最近に掲載された作品です。   Dolls House 或る夏の嵐の日に 朝顔 『ひゃくものがたりどる』 薔薇族 ~ローゼンメイデンが普通の女の子だったら~テーマ統一オムニバス作品集 元旦とお鍋と 【少女たちの夢を星に託して】 ドキドキしちゃう けもみみ☆もーど! 名前のない話 「K」の正体とは!? みどりいろのかのじょ 【戦闘妖精natukaze】 僕たちはアリスだった かゆうまメイデン トリック・スターず 微妙な長さのss ある日のできごと 【怪盗乙女、ローゼンメイデン】 湾岸 Maiden Midnight 【決闘のアリス】 もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R ずっと、ずっと、昔のお話 薔薇乙女湯煙みちのく一人旅 《SUMMER》 薔薇色の日々 ~ローゼンメイデンが普通の女の子だったら~2周年記念作品集 ローゼン・エキデン 薔薇乙女たちがロックマン2...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第十話
    第十話 結局ソファーで寝るコトになったあの薔薇屋敷での妙な一日。 どうにかクリアして、じゃあ僕は自分ん家に帰るってコトになった。 そもそも、昨夜の宿泊もなし崩し的だった。 それも今朝で終わり、じゃあ朝飯を食べていってよと言われ、一応と御馳走になったワケだ。 んで、今が帰路。 玄関を出る前にすら、雛苺が乗っかってきたり翠星石がなんか言ったり、雪華綺晶は柱の陰だったり。 そういえば水銀燈がなんかブツブツ言ってたな。怖かった。 まァいつものような悶着があったけど、なんとか家に向かって歩いている。 「もしもし? なんか用?」 着うたが鳴り、ケータイのディスプレイには「ベジータ」の名が浮かんでいた。 通称愛称他称自称すべてベジータで成り立っている、高校からの友人である。 本名「斎矢部 陣太」、サイヤとベジータで構成されたような名前であるからベジータ。 安直な割に、本人は少し似ているから...
  • 薔薇乙女遊戯王
    金糸雀はとても可愛い奴だ。 金糸雀「パンサーウォリアー、アックス・レイダー、ベビードラゴンを生け贄に、      ギルフォード・ザ・ライトニングを召喚かしら! ジュンの場にいる      モンスターを一掃して、攻げk」 ジュン「はいはい魔法の筒魔法の筒。金糸雀のライフに2800が直撃、僕の勝ち」 金糸雀「(´・ω・`)」 金糸雀「う~ん、カナが劣勢かしら……じゃあカードを一枚伏せて、      スケープ・ゴートを発動! 羊トークンを出してターンエンドかしら!」 ジュン「僕のターンでカナの場の羊トークン2体を生け贄に、ラヴァ・ゴーレムを     特殊召喚。そして拷問車輪を発動しラヴァ・ゴーレムをロック。     更に最終突撃命令を発動して、羊トークンを攻撃表示に強制変更だ。     暗黒界の狂王ブロンを召喚し、攻撃。金糸雀に戦闘ダメージを与えたので、     手札から暗黒界の武神ゴルドを...
  • 過去ログ7
    4月7日分までのは過去ログとして別のページへ移動させました。-- 名無しさん (2006-04-08 00 04 16) お疲れさんです -- 名無しさん (2006-04-08 00 05 28) 土曜だね・・・・ -- 名無しさん (2006-04-08 17 57 30) 今まで金曜だと思ってたありがとう、目が覚めた -- 名無しさん (2006-04-08 18 16 23) ちょwwwwwwww -- 名無しさん (2006-04-08 20 05 23) どんな生活してんだw -- 名無しさん (2006-04-08 20 48 45) 大学生はこんなもんだと思うww -- 名無しさん (2006-04-08 21 27 48) 今起きた俺ガイルまあ土曜はこんなもんさ -- 名無しさん (2006-04-08 21 38 54) や...
  • 四話「水銀燈」
    短編「図書館」シリーズ四話「水銀燈」 突然だが、私、真紅は図書委員だ。 元々本が好きで、中一のときに初めて図書委員になり… 気が付けば図書室、そして図書委員の常連となり早3年。 その間に図書室仲間ともいうべく、同じく本の好きな友達連も出来て、 図書館をよく利用する人の顔もかなり覚えた。 これは、そんな私の図書室でのある日の話。 昼休みも中盤に入ってくる頃、入り口の扉から入ってくる人影。 目立つ銀髪に赤い瞳…高等部一年の先輩、水銀燈だ。 彼女は私の姿をカウンター内に見つけて、近寄ってきた。 銀「あらぁ、今日の当番は真紅なのねぇ…お疲れさまぁ」 そしてにっこり微笑む。少し頬が熱くなるのがわかったが、私はできる限り気にしないようにして、 要件だけを言う。 紅「返却の本は?」 銀「はい、これよぉ」 手渡されたのは美麗なイラストに彩られた表紙の文庫本。要はライトノベル、といわれる類の本...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十八章~翠星石side~
    ──となりで顔を強張らせてるジュン。 目の前で座ってる人の視線が気になるんですかぁ? 快速と違って座席の向きが90度違いますからね。 …でも翠星石とのりがお前を挟んで座ってるだけでもまだマシでしょうに! そんなジュンも、今日で壁をひとつ乗り越えましたね。 ひとつどころじゃないかもしれないです…。 だって、学校よりも人が多い街に出ることが出来たんですからね。 別に今だって怖がることなんてないんですよ。 ABCの邪魔さえ入らなければ── やっぱり、こいつらを倒すまでは学校復帰は厳しいですかねぇ。 翠星石も連休明けから安心して学校生活を送れるか心配になってきたです…。 あと、ケーキ屋でジュンが言ってましたが、 誰にも出掛けたことを連絡しなかったことで水銀燈に怒られたんですね。 まぁそういう意味では水銀燈の気持ちは分からんでもないです。 家から忽然と姿を消したとなれば、誰だって心配しま...
  • 「roomshare」
    平日の昼下がり、空は雲一つ無い。 今僕は三人の女の子と同居している。三人とは大学に入学してすぐに知り合ったからもう二年と少しの付き合いになるが、全員が大学生というわけでもない。同い年は一人だけだ。 吸っていた煙草の火を消し、ベランダからリビングに戻ると同居人の一人である水銀燈がいた。パジャマを着替えもせずドラマの再放送を見ている。 「授業の無い日の大学生は暇そうねえ」 と馬鹿にしたように笑う彼女の前に鏡をもってきてやろうかと思った。25にもなって昼間からテレビにかじりついていることになんの自覚も無いのだろうか。 水銀燈は仕事をしていない。気が向いたら数カ月バイトをしてはまたダラダラした生活にもどる。 「ひとつの仕事を一生続けるってこと、いまいちピンと来ないのよねえ」 出会ったばかりのころそれを聞いた時はなんとなくわかる気...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第十二話
    第十二話 後に悔み、覆された水が盆に返るコトを望んでもソレらは決して受け入れない。 因果律が定めたように、未来から過去へ進むことはできないのだ。 あるとしたら、それは現在と過去。 未来からは干渉できず、絶対に塗りつぶされるコトのない事実。 思い出にカテゴライズされはしない、決して消えない黒い記憶。 媒体が違えれば意味も変わる。 それはこれからの一生涯、再生されるべきではない映像として記録された。 いまから目を潰しても、すでに脳裏に焼きついた映像は消えない。 さながらブラウザクラッシャのように。 なにかのきっかけで再生針が落とされるかもしれない、危うい場所に保管される。 人体のブラックボックス、運営者の意思に反する曖昧な場所。 いまなお再生され続ける、あの時の記憶。 ガソリンが切れたにもかかわらず、それは正しく駆動していた。 「うあ……うぅぅ」 喘ぎ声。 快感でも嗚咽でもなく、...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第八話
    第八話 思い出した。 今日の夕方、学校から帰ってきたら珍しいお客さんがいたんだった。 黒縁の大きめな眼鏡をかけた、私にとって大切なお客様。 きらきーより先に帰ってきたのはマズかったなと思っていたのに、一瞬で忘れちゃったんだっけ。 うん、本当に大切だからね。 なにせこの寮の人たち、あんまりゲームしないし。 何人かはするけど、そこまでのめりこんでやるってワケでもない。 つまり話題があんまりないから、ちょっと困っていた。 真紅が連れてきたあいつは話がわかるし面白い。 私にとって、あいつは救世主でもある。 そういう意味で、私にとってあいつは大切なお客さまなワケだ。 さっそくこないだ買ってきたゲームを進めると、やっぱり乗ってくれる。 ある程度は進めたから、新規データ作っちゃえ。 普通は他の人のプレイを見ていても大して面白くはないけど、こいつは別。 なんだか見てて面白い。 別にプレイしてる最中に「...
  • 五話「水銀燈Ⅱ」
    短編「図書館」シリーズ五話「水銀燈Ⅱ」 突然だが、私、真紅は図書委員だ。 元々本が好きで、中一のときに初めて図書委員になり… 気が付けば図書室、そして図書委員の常連となり早3年。 その間に図書室仲間ともいうべく、同じく本の好きな友達連も出来て、 図書館をよく利用する人の顔もかなり覚えた。 これは、そんな私の図書室でのある日の放課後のお話。 当番の日は、普通の掃除は免除になる。しかし代わりに広い図書室の掃除があった。 HR後に、同じ掃除箇所のクラスメイトに当番だから、と声をかけて歩き出す。 図書室にたどり着くと、みっちゃん先生が掃除機や雑巾を出して待っていたが、 金糸雀のクラスはまだHRが終わっていないようで姿が見えなかった。 紅「掃除に来たのだわ」 み「はーい。まだ急がなくてもいいけど…はじめるなら掃除機の前に机の雑巾がけをお願い」 金「遅くなりましたかしら~!」 み「じゃあ、一緒...
  • 複数短編138
    真「ただいまなのだわ」 雛「あっおかえりなの真紅~」ニャー 真「雛苺、紅茶をお願いするわ…って今何か聞こえなかった?」 雛「そうそう、雛ね、さっき捨て猫さんを拾ってきたの~」 雛苺の後ろから顔を出す小ぶりの三毛猫 真「あああああああああああああああああっ!!!   やめてぇええええええ!!雛苺何でこんな事をするの私に何の恨みがあるの   もうこき使ったりしないわ紅茶も自分で淹れるわミサイルも撃たないわ   お望みなら私は貴女の下僕になるわだからどうかお引取願って頂戴雛苺ぉぉぉ」 雛「うゅ?でもこんなに可愛いのよ?真紅も抱っこする?」 雛苺はうずくまる真紅の目の前に猫を抱えて差し出す 真「kdjg;faくkfあせdfふじこkkfdsa」 自室に逃れる真紅 雛「う~いくら猫さんが嫌いだからってあれは異常なの…猫さん、洗ってあげるの~」 猫「ニャ」 一時間後、紅茶を...
  • 第四話 「紅蓮と氷結」
    「(蒼星石、翠星石無事でいてくれよ)」 二人と分かれた後急いで中等部のほうに向かっているJUMと乙女達 「まったくJUM~あなた、心配しすぎよぉ~」 「え?」 「二人が心配でしょうがないって顔に出ているわよ」 「水銀灯は、心配じゃないのか?」 「あのねぇー確かに心配だわ、でもねあの子達があんな奴に負けないわ。少なくとも私はそう思っている。JUMはあの子達がしんじられないの?」 「!!・・・ごめん、言うとおりだよ。僕は二人の事を・・・」 「わかればいいのよ(まったく、こんなにもJUMに心配されるなんで二人には妬けるわ)」 「JUM、水銀灯、二人ともなにもたもたしているのだわ急ぎなさい」 前から、真紅のイライラした声が聞こえてくる 「こっちの中庭を抜ければもうすぐ中等部の校舎ですわ」 勢いよく中庭へのドアを開くと、そこに広がっていたのは夜の遊園地のような景色 「「「「...
  • フラグメント/― 新しいスケッチブック
     其処には、ただ。硝子をモチーフとした絵が描かれている。  透明という虚無。何もない様ですら、絵で"描ききる"ことは出来る。  この硝子容器は――ルネ・ラリックがデザインしたものだろうか?  勿論、ラリックのデザインした硝子細工の実物を、私は見たことがない。けれど、それ こそ何かを描く為の資料は世の中には溢れているし。彼がフランス生まれのデザイナーで あることを考えると。……其処に惹かれたとするならば、彼女らしいといえば彼女らしい。  虚無。ひとつの虚無を現すのならば、それこそ私という存在そのものは『それにもっと もらしい』。本当に、もっともらしいことではないだろうか?  交通事故……か。彼が言っていた。雛苺の両親は、交通事故で亡くなったと。彼女の両 親が"そう"なったと言うのなら、それはすなわち。私の両親も、そうして失われていった ということに...
  • 湾岸 "Maiden" Midnight SERIES 1 「悪魔と天使と人間 Part 1」
    その車は、まるでくるおしく、身をよじるように走るという――― 首都高速湾岸線。 神奈川から東京をまたぎ、千葉に至る都市高速であり、制限速度は80km/h。 しかし、深夜にもなれば、スピードの魔力にとりつかれた者たちの、最高速フィールドとなる。 公道OVER300km/h――― 彼らは、それを目指して走り続ける。 自らの全てをなげうって車を改造し、深夜の首都高を暴走し続ける。 それが、いかに非常識であったとしても、いかに反社会的で狂った行為であったとしても……。 湾岸 "Maiden" Midnight SERIES 1 「悪魔と天使と人間 Part 1」 「水温よし、油圧よし、アイドリング安定……、全てよし」 今日も彼は、自慢の愛車とともに、深夜の首都高へと繰り出そうとしていた。 彼の名は桜田...
  • Wiki編集操作
    現在のワープロモードには対応してません。 他スレのまとめサイトの説明ページのほうがわかりやすい?そりゃそうだ。 適当に作ったものなので自分で調べてください。 Wikiの編集方法です。 ここでは、長編SSを掲載すると想定して ページの新規作成→ページの編集→ページのリンクの流れを説明します。 ①まずはページの新規作成を行います。 1、ページ上部の新規ページ作成をクリックしてください。 ②新規ページ作成ページが出てきます。 1、新規ページ名の欄に作成したいページ名を入力します。 2、編集モードを選択できます。ワープロモードを選択したとして話を進めます。 3、ページ名、編集モードを選択したら新規ページ作成ボタンをクリックします。 ③ここにSSを入力します。 1、ここにSSを入力します。2chからコピーし...
  • Rozen Maiden ~saw~ 前編
    ゴポ・・・・・・・・・ゴポgポッ・・・・ 息が、出来ない。 ゴポポゴ・・・・ゴポゴポポp・・・・・ もがく。 そんなことより、今は空気を・・・・・!!! 「う・・・・っっぱぁああぁっ!!!・・・・はぁ、はぁ・・・・・」 此処は・・・何処? う・・・・酷い臭いなのだわ・・・・・ 真っ暗で、何も見えない。 何? 何だっていうの・・・? ビッ・・・ビビッ・・・ビビビッ!! 「うっ・・・・!!?」 照明が次々と点いていく。 ビビビビ・・・・・・ビィーーーーー・・・・・ 眩しい・・・・。 ここは・・・・・・・・・ バス・・・・ルーム? 一面が白いタイル張りの広いバスルームのような部屋。 自分はどうやらこの浴槽に浸かっていたらしい。 そして、 「う、嘘・・・・ どうして?」 足首が、足枷から伸びたチェ...
  • 過去ログ17
    八犬伝、すごい展開にwktk -- 名無しさん (2006-05-14 03 47 58) こんな時間でも読んでいただき感謝感謝。流石に眠い・・・。 -- 名無しさん (2006-05-14 04 19 25) うう…続きどうなるんだろ…wktkwktk! -- 名無しさん (2006-05-14 09 26 09) 人いねぇな -- 名無しさん (2006-05-14 13 33 11) いま起きたとこ -- 名無しさん (2006-05-14 13 34 11) まったりまったりまったりなー落ちないようにね -- 名無しさん (2006-05-14 14 58 02) 提出期限が迫ってきているレポートが一行も書けてないのにこんな時に限って脳汁が溢れてくるのは何故だろう? -- 名無しさん (2006-05-14 16 08 53) 右手でレポー...
  • 【ゆきふる、まちで】
    「すっかり浮かれ気分ですねー……」  クリスマスイブの、前日。普段は静かなこの街がにわかに盛り上がって見える のは、きっと気のせいでは無いと思う。  時刻は夕方近く。今年も残り僅かになった師走の大通りには、きらびやかなイ ルミネーションが飾り付けられていた。  家族連れや、恋人たち。幸せそうな雰囲気に包まれている辺りの中、私は独り 呟いていた。 「まあ、イヴ前日に合コンはねーですよ……」  大学の友人からの、お誘い。このままでは、女ばかりの寂しいクリスマスになっ てしまうから――とのことだったけれど。 『クリスマスは、家族と過ごすもんですよ。悪いけどパスするです』  という塩梅で、さっくりと断ってしまった。特に後悔はしていない。  大学生になって、恋人のひとりやふたりは出来るんじゃないか――そう考えた ことがないかと言われれば、嘘になる。実際、私も。私の大事な妹も。男に言い 寄ら...
  • フラグメント/― 灰がちのスケッチブック3
     スケッチブックには、様々な絵が描かれていたけれど。見た限り、これでおしまい。 あの娘が描きたかったもの。それは、遠い景色。あまりにも遠すぎて、追えば追う程に届 かなくなる。描けば描くほど、彼女の求めるものからは遠ざかる。  私はスケッチブックを、部屋の収納棚の奥にある箱へ、戻しておいた。彼女が自分から、 これを取り出すことはもうないのかもしれない。  ――と、部屋がノックされる音が響く。 「どうぞ」 「お邪魔しまぁす」 「あら、水銀燈。まだ制服を着てるだなんて、今ご帰宅なのかしら?」 「ちょっと用事でねぇ。……ジュンとお話してたのよぉ」 「そう」 「随分素っ気ないわねぇ」 「そんなことは無いのだわ。どう? 彼は元気なの?」 「元気……と言えばねぇ。いつも通りよぉ。明日あたり保健室にひょっこり来ると思うん  だけどぉ」  彼女のことだから、気を遣ってジュンと話してくれたに違いない…...
  • 第二十九話 眠れぬ夜
    「超機動戦記ローゼンガンダム 第二十九話 眠れぬ夜」     時間は既に22時を回っていた。JUMはどうにも寝付けずに艦内を歩いていた。 この3日間はひたすらに機械と睨めっこしていた。 損傷した各部を直し、残り5機となった切り札であるローゼンガンダムを最終調整し、 万全の準備を整えてきた。昼過ぎに準備が完了したメイデンは他のレジスタンスの 応援に入り、夕方には全レジスタンスの準備が完了、明日の作戦開始時刻まで ゆっくり休憩となっていたのである。 「喉かわいたな・・・食堂行くか・・・」 JUMが食堂に向かって歩いていく。カツンカツンとJUMの足音だけが廊下に響き渡っていた。 JUMは歩きながら物思いにふける。思えばこの10年は様々なことがあったな、と。 アリスの乱からはじまった動乱。短いながらも、真紅、のりと過ごした学生時代。(梅岡の存在は記憶から 抹消済み)メイデンに入り、今の仲間達との...
  • 『いつわり』
      鏡に映る、若い娘。 ――それは、私。他の誰でもない、自分自身。 湯上がりの、薄桃色に染まった肌から幽かに立ちのぼる淡い色香は、 いくらも保たずに、濡れたままの洗い髪へと溶けてゆく。 なにも……変わらない。変わってなどいない。 瑞々しく細い喉、胸元を点々と飾るホクロ、薄蒼く血管の浮いた白い肌。 全ては、いつもどおりの、見慣れた景色。 「ステキな身体……私のカラダ……」 鏡の中の自分に見とれながら、そんな戯れ言を、口にしてみた。 夢の中で、いつも逢う彼女が、熱っぽい吐息と共に囁く言葉を。 だけど、彼女の姿は、ハッキリと思い出せない。 白いモヤモヤしたイメージしか、残っていない。 ここ最近、毎晩のように、同じ夢を見ているというのに。 そのくせ、彼女の声だけ、不思議と明瞭に憶えているのは、何故? 実際に、鼓膜が震わされた感覚が、刻み込まれているのは、何故? 「どうして、あんなワケの...
  • 存在
    存在。それは儚いものである。何時消えてもおかしくなく、また現れてもおかしくない。それは この世の理である。 銀「ジュン。元気ぃ?」 猫なで声で入ってきたのは俺の幼馴染である。彼女は片手にフルーツバスケット、もう一方にお 菓子という大荷物でやって来た。 ジ「すごい荷物だな。それのお菓子は買ってきたの?」 銀「違うわぁ。隣のおばさんがくれたのよぉ」 そういいながら彼女はカーテンを開けた。そこからは俺を部屋から追い出すような光が差し込ん できた。 銀「今日で入院二週間目ねぇ。どう?体の調子はぁ?」 ジ「まぁ、あんまり変わらないな」 彼女は「そぉ」と言い、紅茶を入れていた。俺は、それを見ながら二週間まえのことを思い出し ていた。そう、それは彼女と一緒に下校している頃であった・・・・・・・ 銀「今日も暑いわねぇ。この暑さは尋常じゃないわぁ」 ジ「まあ、そう言うなよ。喫茶店まであと少し...
  • 『ひょひょいの憑依っ!』Act.7
    『ひょひょいの憑依っ!』Act.7 大笑いしている水銀燈は放っておいて、めぐは再び、襟元を広げました。 そして、ふくよかな双丘の上端を指さしながら、ジュンに語りかけたのです。 「ほら、ここ。私の左胸に、黒い痣があるでしょ」 「なるほど……勾玉というか、人魂みたいなカタチの痣がありますね、確かに」 確認を済ませたジュンは、気恥ずかしさから、すぐに目を逸らしました。 ジロジロ見て、懲りずに水銀燈のまさかりチョップを食らうのも馬鹿げています。 めぐの方も、水銀燈の手前とあってか、すぐに襟を閉じました。 「つまり、水銀燈さんは禍魂っていう存在で、柿崎さんに取り憑いてるってワケか」 「うん。きっと……これは報いなのよ。命を粗末にした、傲慢に対する罰ね」 つ――と、めぐは悲しげな眼差しを空に向けましたが、すぐに表情を切り替え、 顎のラインをするりと指でなぞりつつ、ジュンを見つめました。 ...
  • エイプリルフール短編
    四月馬鹿。つまり、エイプリルフール。 僕はこの日が大嫌いだ。 というのも全て、ここ数年のアイツらに原因がある。 本当なら引き篭もってしまいたいけれど……始業式の日でもあるし、僕は仕方なく学校へと向かっていた。 その道中。 「あらぁ?相変わらず冴えない顔で歩いてるわねぇ?」 幼馴染の一人、水銀燈に朝から出くわしてしまった。 「……うるさいな……」 僕は彼女に不機嫌さを隠さない表情でそう告げ、これ以上関わらないように早足で歩く。 背後から「つまんないわねぇ」という声が聞こえてきたが、無視して歩く。 僕と、それから数メートル離れて水銀燈が、通学路を歩く。 嫌な予感が背中からひしひしと伝わってくるのが、何とも最悪な気分だ。 工事中と書かれた看板で封鎖された道を横目に、僕はいつもと同じ通学路を歩く。 途端に、足元が崩れ……僕は...
  • 薔薇乙女と、きもだめしと、柿崎さん。
    「薔薇乙女と、きもだめしと、柿崎さん。」 毒虫に穿たれ。 恋人の兄に謀られ。 最後は恋人によって空へと上げられた狩人──オリオン。 そんな、泣きっ面に踏んだり蹴ったり50HITな男の見守る空の下。 僕は。 僕らは。 半周ほど、季節を取り違えたイベントを行っていた。 肝試し。 きもだめし。 KIMODAMESHI。 正直な話、何一つ理解することがきなかった。 何故、僕が、斯様な不可解な集いへの参加を強いられなければならなかったのか。 何故、この寒空の下、「納涼」だなんて場違い甚だしい文句がプリントされた旗を、槐さんは笑顔で持っているのか。 何故、柿崎さんを始めとする女子たちは、不満一つ漏らさずに、気迫すら感じさせる眼差しで此方を見つめているのか。 そして。 何故。 舞台がこんな、「如何にもな」墓地なのか。 「か、柿崎霊園……!...
  • べジータレポート
    よう、俺だ。ベジータだよ。ガンダムでは結構活躍してたのに今回は全然出番がないから、色々羨ましいJUM とその姉妹達を調査してみたぜ。あん?ストーカー?知るか。俺だって出番欲しいんだよ。   水銀燈…超がつくほど積極的で、自分の全てを武器にJUMを誘惑する。実際、JUMになら何をされても いいと思ってるらしい。ただし、それも場などを結構わきまえてるらしく姉として振舞うべき場所では長女らしく JUMの悩みを聞いてあげたり、優しく接してあげたりしている。JUMとは32話でキスをしたが、32話によると どうやら幼少期から結構してた模様。何せ、オマジナイですから。     金糸雀…自称策士だけあって、策を張り巡らして楽してズルしてJUMを頂こうとしている。が、このほとんどは 尽く失敗する。3話にいきなり媚薬入りの乳酸菌飲料を水銀燈に飲まれ自滅している。しかし、失敗 しても結局は結果オーライになってる...
  • 第十八話 絆
    「超機動戦記ローゼンガンダム 第十八話 絆」   「真紅!おせぇですよ!」 「真紅・・・お帰り・・・」 出撃した真紅に双子が声をかける。 「待たせたのだわ。さぁ、いきましょうか・・・」 Reカナリアがうなだれ兵士のマーチを奏で続ける。真紅はまずはReカナリアに目標を定める。 (私にはあの光景はもう悪夢なんかじゃない。お父様とお母様は私を生かしてくれた・・・) 左手でビームサーベルを持ち一直線に突っ込んでいく。そのスピードにReカナリアは全く反応できていない。 すれ違いざまに閃光が散る。Reカナリアの左腕を瞬時に切断すると、シンクは振り返りながら右腕の ビームガトリングガンでコクピットを打ち抜いた。ガクガクと油の切れたロボットのようにReカナリアが その機体を震わせると次の瞬間には爆散していた。 「1機・・・金糸雀!あなたの出番よ。あなたの音楽を聞かせてあげなさい。」 「任せるかしら!音楽は...
  • 超機動戦記 ローゼンガンダム:機体紹介
    機体紹介 メイデンサイド サクラダ・・・レジスタンス「メイデン」の旗艦。艦長はJUM。アリスを止めるために様々な戦地を飛び回る。 戦闘艦ながらも、のりが一人で切り盛りする食堂は常にアットホームな雰囲気にあふれている。 これといった特徴はないが、どのような状況にも対応できる万能艦となっている。武装は22基の対空機銃「ベリーベル」、右舷2連装砲「レンピカ」、左舷2連装砲「スィドリーム」6連装ミサイルランチャー「メイメイ」、主砲「ホーリエ」。さらに自動迎撃システム「ピチカート」を搭載している。 スイギントウ・・・ローゼンガンダム一番機。黒を基調にカラーリングされている。パイロットは水銀燈。 全体的に高性能な機体に纏まっており、かなりの戦闘能力を誇る。最大の特徴はローザミスティカドライブ の副産物として発生する「漆黒の翼」。この翼は攻撃、防御ともに可能な物でスイギントウの高い 機動力にも一役買...
  • 巴メイデン471~480
    471 巴「さてと、そろそろこたつしまおうかな…」 雛「えぇー、やーなの!ヒナはまだまだおこたで寝たいのよ」 巴「もう…風邪ひくからダメって言ってるでしょう?」 雛「ひかないもん!おこたで眠るとすっごく気持ちいいのー」 巴「風邪ひいたら、辛いのは雛苺なのよ」 雛「だいじょーぶだもん。それに寝ちゃったら、ジュンが部屋まで運んでくれるし…」 巴「え?そうなの?」 雛「そうなの、ヒナのこと抱っこしてお布団までつれてってくれるのよ!」 巴「へぇ……桜田くん……そうなんだ……」 ~~次の日~~ 巴「……」ヘクシュン! ジ「あー、柏葉、昨日こたつで寝てたろ?風邪ひいちゃって……あはは、柏葉でもそんなことあるんだなー」 巴「ギロッ」 ジ「え……な、なんか怒ってる?」 472 巴「お昼……」  「……面倒くさいな」  「……お昼ご飯く...
  • 第三話 アリスの支配
    超機動戦記ローゼンガンダム 第三話 アリスの支配 「ピチカート起動!メイメイ照準!てぇーーー!!」 サクラダに迫り来るミサイルをレーザーが打ち落とし間髪要れずに6連装のミサイルが発射される。 未だに続く戦闘。背後の敵は翠星石と蒼星石が殲滅したものの、数に勝るアリス軍との戦闘は続いていた。 「っ・・・しつこい!」 白を基調にされたキラキショウがバーズにライフルを放つ。放たれた銃弾は頭部を撃ち抜くが撃墜には 至っていない。人工知能の詰まれたバーズにとって頭部などは飾りでしかない。至る所に装備されている センサーやカメラがある限りバーズは動き続ける。 バーズはセンサーで敵機を察知するビームライフルとマシンガンと二つ装備されている銃器のうち マシンガンを選択するとキラキショウへ銃口を向け連射する。パラララララと小刻みな音と共に弾が排出される。 キラキショウは回避運動をするが、いかんせんばら撒かれ...
  • 第六話 双子の過去
    超機動戦記ローゼンガンダム 第六話 双子の過去 銃器から閃光が走る。走った閃光は船体を削り取り確実にダメージを与えていく。 火薬の詰まった弾薬が艦に着弾する。するとあっという間に船体は爆炎に包まれた。 「うあっ!?砲撃手!何をやっている!?」 「ただいまの攻撃で右舷格納庫の外壁大破!ベリーベル1番から4番、13番、20番沈黙!」 「隔壁!消化剤防御!砲撃手、これ以上着弾を許すな!メイメイ、照準後撃て!!」 ラプラスによって再び目覚めた大量のバーズによりサクラダは被害を被っていた。 「水銀燈!JUMが危険なのだわ!っと!」 真紅の余所見すら許さない大量のバーズによる集中砲火。真紅はなんとか掻い潜ってはいるが いかんせん戦力不足だ。現在バーズと交戦しているのはシンク、スイギントウ、バラスイショウ、キラキショウの 4機しかない。対してバーズは20機はいるだろうか。さすがに数が違いすぎる。 「う...
  • 第二十三話 蒼星石
    「超機動戦記ローゼンガンダム 第二十三話 蒼星石」   「サクラダはこれより戦闘に入る!ブリッジ遮蔽。オールウェポン、ロック解除。柏葉。敵軍の規模は?」 「敵軍はディアーズが5隻・・・積載を考えればバーズは100機以上はいるかと・・・」 これまでにない規模だ。しかし、メイデンだけではまず迎撃不可能だろうが今回は他のレジスタンスも いる。充分追い払う事は可能だろう。むしろ、今後の決戦に備えて多く敵機を潰すのもいい。 「よし、MS隊出撃!他のレジスタンスと連携してアリスを叩く!」 JUMの声が響き渡る。メイデンの7機のガンダムが出撃していく。 「さて、今回は力比べですね。もちろん、潰せれば言う事なしです・・・全機出撃!行くぞ!」 白崎が号令をかける。出撃した内訳はバーズが60機ほど。ラプラスは1機。そして、アリス軍の 新型MS、Zローンが40機ほどだった。 「!?40機ほど識別できません!敵軍...
  • フラグメント/― 泡沫の夢
     彼の声は遠くなり、そして新しい声が聴こえ始める。  私は夢を見る。遠い昔の、彼女の記憶。 ―――――― 「あ、……ジュン。また頑張ってるのねー」 「え? ……うん。もう少しで出来るかな。全く人遣いが荒いよ」  そんなことを言いながらも、彼はとても嬉しそうだ。  真夜中。此処は、雛苺の家。土曜の夜、次の日の学校は休み。彼はその日、泊りがけで やらなければいけないことがあった。  決して強制された訳ではない。ただ、彼の心が。それを望んだだけのこと。  両親は既に、眠ってしまっている。いくら中学生とはいえ、男子の宿泊を認める辺り、 その辺に疎いところが何とも『らしい』というか……それだけ彼が、信用における人物 あると評価されているということだろうか? 「お姉ちゃんも、ずっとこっちにいればいいのにね」 「そういう訳にもいかないだろうな。それにしても雛苺、向こうのひとってのはあん...
  • 第五話 バトルインヨコハマ
    超機動戦記ローゼンガンダム 第五話 バトルインヨコハマ 「まもなく作戦開始時刻です。各機、準備をしてください。」 巴の声が響く。続いてJUMの声がする。 「いいな、みんな・・・作戦は伝えてあるとおりだ。この戦いは金糸雀が鍵を握っている・・・」 「うふふ、カナに任せるかしらー!」 ヨコハマ攻略に対するメイデンの作戦。それはカナリアを中心とした作戦であった。 内容はこうだ。ヨコハマ基地にはあまり重要視されてないと言えどもかなりの兵力が用意されているのが 予想される。しかし・・・だ。その兵力の大半が人工知能機なのだ。 そして、こういう基地の場合得てして基地のどこかに命令電波を送る場所がある。 その電波をカナリアの電波キャッチ機能を使い発見。そこにサクラダの主砲を撃ち込み一気に人口知能機を 無力化しようと、こういうことだ。 「ま、無難な作戦よねぇ。正面突破じゃあこっちも簡単にはいかないでしょうし...
  • フラグメント/― 灰がちのスケッチブック
     何度、この絵を見てきたことだろう。  クレヨンで描かれたらしい絵が載せられている。その、一頁。  二人のひとらしきものが、手を繋いでいる。一面の花に、囲まれながら。  白と紫の彩りを含む花。  笑顔を浮かべ、手を繋いでいる。  ただ、右に居るひとの顔の部分が、真っ黒に塗り潰されている為。  その人物の表情を、窺い知ることが出来ない。  そうやって、私は否定されているのだと思い知らされる。  無かったことにされようとしているのか。  それはどうしようもなく、実際に在ったことだというのに。  私はそれを、彼女に伝える術がない。  本当はあるのかもしれないけれど。  私は少し、疲れてしまったかもしれない……そんなことも、思う。    
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