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いすのぷらぐいんせいさくこうざ。(現在)

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ワタクシなりのプラグイン製作手順を書いてみます。




0.忘れちゃいけないこと

正直に書きます。プラグイン製作というのは、面倒なものです。
実際に作ろうと考えてから、調査して、時に取材もして、資料が一通り揃ったらポリゴン作って…
ポリゴンできたら今度は構文を…と。

はじめて作る人には、確実に敷居の高いものだと思われます。
でも、数多くの壁を乗り越えてプラグインを作れるようになった人も多数居ます。
"諦めないという心"
本気で作るなら、これが一番大事かもしれません。
作れるようになったら、面倒で大変な全ての作業も、だんだんと楽しくなってゆくものです。

1.図面からポリゴンを起こす

まず、資料を集めるというのが第一関門ですが、これについては書きません。
私の場合は、最近は図面の有無で製作に入るか否かが決まります。仮に無くても、似た車両の図面で代用することもあります。
以前は異なった寸法基準としていましたが、現在は私も数多くの作者の方と同じように、メタセコ上で
1m=50
として作っています。完成時には、0.02倍でxファイルに出力してしまいます。
このとき、まず実際にポリゴンとするデータ(車両の外観と、ドアの凹み)を作り、その後窓も図面通りに起こします。
この窓等は仮なので、作業完了後にすぐ消せるように作っています。
当然、このまま窓として内装付きで作ってもいいのですが、私は製作方針上内装までは仕上げません。

2.ポリゴンからテクスチャを描く

ここで、一旦ポリゴン作業から離れ、基礎となるテクスチャを描いていきます。
まず先ほど1.で作成したポリゴンを、真横や真正面からPrintScreenで撮影をします(面・辺は表示する)。
このとき、私はテクスチャの精度を増すために大きく撮って合成する事もあります。
そしてその撮影したデータから、ドアや窓の分割線をはっきりさせて原型を描き、その後ラインカラーや窓を描きます。
ただこの段階でも実車のイメージを掴み辛いため、あくまでも仮です。

3.ディティールアップをする

この辺りから、本格的にポリゴンとテクスチャの平行作業に入ります。
まず、前面形状や屋根のRなど、実際にテクスチャを貼ってみると、意外と違和感に気づきやすいものです。
実車の図面と多少違っても、ここで自己流のアレンジを加えることもしばしばあります。
そしてポリゴンが多少実車に近づいたら、今度はそのレベル以上までにテクスチャも進化させます。
色は仮のものから実際に用いるものに、ラインカラーをしっかり配置し、曲線があるならばアンチエイリアスを加える、
ドアには凹凸と光の加減を考えながらグラデーションを加える…など。
そうしてゆくと、また今度はポリゴンも更に手を加えてゆきます。手すり、スカート、アンテナ類の追加など。
そしてまたテクスチャを…と、この繰り返しです。

4.使っているテクニック

と言いましても、多分私は人並みかそれ以下程度の技術(メタセコの使い方)しかないと思います。
そんな中でも、私なりに「これを使えれば時短になるんじゃね?」というものを紹介してみます。

a.ナイフ2か所切断&拡大&頂点をそろえる

例えばアンテナなどで、同じ形状で上下の大きさが変化するものがあります。これを作る時には、まずベースとなる図形を作り、
その下半分程度をナイフで切断、その切断箇所の上も並行して切断します。なお、私は出来るだけナイフは90°で切断するように
しています。案外フリーハンドでも簡単に直角で切る事は簡単なんですよ。
そして最初に切断した箇所~図形の下部を選択し、そこを拡大します。そして段差に直角を出したい時には、拡大後にナイフ切断
箇所の座標(上下の段差ならY座標)を統一してしまえばいいわけです。
いちいち大きさの違う図形2つを地道に面貼りするのは面倒ですからね。

b.レイヤーを使った段差の描き方

ドアの凹みや突起物などは、流石にペイントではなくレイヤーの使えるソフトを使います。私はPictBearを用います。
まず、ペイントで簡単にベースとなる輪郭線を描きます。これは見やすければどんな色でもOK。後の作業で消します。
次にそれをPictBearなどのレイヤー作成機能を持ったソフトで開きます。

以下、凹んだ箇所を例として書きます。
まず新規レイヤーをひとつ作り、基本の輪郭線の左右に沿って黒い線を描きます。そして描画を「乗算」としておきます。
そしてまた新規レイヤーを作成。今度は輪郭線の上に沿って黒い線を描き、また「乗算」にします。
また新規レイヤーを作成し、白い線を輪郭線の下に沿って描きます。そしてこれは「スクリーン」に設定します。
この時点で、レイヤーは基礎となる背景と線のレイヤー3つの計4つとなっています。
次に、基礎となる輪郭線を背景から消してしまいます。どんな方法でもいいですが、レイヤーを最下部にあるであろう
背景に選択し、輪郭線周りの色を取って塗りつぶすのが一番でしょう。

そしてここからが本番です。まず最初に作った左右のレイヤーを選択し、透明度を調節してゆきます。具体的な数値は描きません。
これは人の所感もそうですし、車体色によっても大きく左右されるためです。
そして2つ目に作った上のレイヤーも同様に透明度を調節しますが、このとき左右のレイヤーよりも色が濃くなるようにします。
そして最後に下部の白線レイヤーも、透明にしてゆきます。目安は「両サイドの影を殺さなくて、かつ基本よりも明るい」です。
分かりづらいですが、これは実車を観察していると感覚が分かるかもしれません。
そして必要に応じて各レイヤーの透明度操作を用いて濃淡を調節していって、一番自然だと思ったら完成。全てのレイヤーを結合します。
このとき背景以外のレイヤーだけを透過処理を消さないようにして1つにまとめてレイヤーを保存してしまえば、カラーバリエーション
などが出来たときに使える基礎レイヤーが作れます。

そして背景も含めて結合したら、一応完成…ですが、絶対に違和感があるはずです。例えば角が殆ど直角であったり、ただぼんやり
と影みたいなものがなんとなくあるだけであったり。こういった部分を最終的に調節してやればいいのです。

c.ポリゴンから影のグラデーションを作る

車体に貼るテクスチャは、最終的には影のグラデーションを描きこんで立体感を強調しますが、これをポリゴンから抽出してしまいます。
まず車体をメタセコで開きます。心配ならばバックアップをした方がいいです。
次に真側面視点にし、全ての材質(=テクスチャなど)を消してしまいます。すると車体が真っ白になりますよね。
そしてメタセコの光の向きを真上からちょっと強めくらいにします。目安は「グラデーションを殺さずに色が濃い範囲」です。
そしてそれをPrtScrnキーで画像として、保存します。
作製された画像から余計な余白などを削ってできるだけ車体に部分だけを残すようにします。
あとはこの画像のコントラストを強め、白い個所がだいたい真白になるように明るさを調節すればほぼ完成です。
このとき側面テクスチャと同じサイズになるように作らないと大変になりますので、必要に応じてリサイズもします。
また前面~側面など、あると返って不自然になる箇所も地味に白で塗りつぶしてしまいましょう。

実際に使う時には、側面テクスチャの上にレイヤーとして貼り重ね、乗算処理をして透明度を調節してやればOK。
断面形状が複雑な車両ほど威力を発揮してくれるはずです。
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