【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫 @ Wiki内検索 / 「7-409「キョンは僕をオカズにすることはあるのかい?」」で検索した結果

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  • 7-409「キョンは僕をオカズにすることはあるのかい?」
    「女の子がそんなこと口にしちゃいけません!」 てな感じのどっかで聞いたことのある言葉を吐いた俺だったが、それでも取りすがって くる佐々木のしつこさは、なんだろうね? 「その行為自体を非難するほど、僕は理解が無いわけでもないし、自分の容姿に 自覚が無いわけではないよ?ただね、君がどうしているかという、ちょっとした知的 好奇心という奴がむくむくと頭をもたげてきてね。もちろん、こんなことを他の男子 生徒に聞いたりはしないよ。君だからこそ、聞けるわけだしね、くっくっ」 あたりまえだ。情熱と妄想をもてあます男子中学生にそんな質問なんかしてみろ? お前みたいな奴は、速効で暗がりに引きずり込まれかねないんだぞ? 「どうなんだい、キョン?君は僕や、あるいは他のクラスメイトでしたことがあるのかい?」 なんでこんな会話の流れになっているのか、誰かに説明して欲しいところだが、佐々木 の表情には冗談だけではない、...
  • Part7
    ...0「東京タワー」 7-409「キョンは僕をオカズにすることはあるのかい?」 7-399「カミナリさま」 7-355「補習・佐々木講座」 7-327「黄金のスペクトル」 7-318「河合」 7-310「佐々木可愛いよ佐々木」 7-293「藤原ノート」 7-291「佐々木(大)」 7-194「キョンデレ」 7-102「気が付いた!」
  • 22-183「で、オカズについてなのですが」
    [[22-117「で、自慰についてのなのですが」]]から? ---- 古泉「で、佐々木さんとどんなラブロマンスを繰り広げていたんですか?」 キョン「だから……」 古泉「まぁまぁ」 キョン「まったく」 ――― ―― ― 佐々木「やぁ、キョン。質問があるだがいいかい?」 キョン「お断りだ」 佐々木「まぁまぁそう言わずに聞いてくれたまえ。 以前僕が思春期の性的欲求について関心があることは話したね?」 キョン「……あぁ」 佐々木「週平均自慰回数は調べ終わった。 次は思春期にはどのようなものに性的興奮を覚えるのかリサーチしているのだよ」 キョン「だから?」 佐々木「キミは何をオカズに自慰行為をするんだい?」 キョン「……は?」 佐々木「言いたくないのかい? それなら言いたくなるまで僕のリサーチ結果を聞いてくれ。 今回聞いたのはオカズに使用するものと萌えポイントだ...
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    15-845「作家のキョンと編集者佐々木」 27-472「しゅくしょうしゃしゃき」 15-895「モデル付き恋愛小説」 編集者佐々木シリーズ 17-718「『スイッチの入れ方』」 佐々キョンバカップルシリーズ 16-69「新人の宿命」 15-866「編集者佐々木外伝」 17-404「作家のキョンと編集者佐々木~調子のいい日」 14-107「ラブレター騒動」 68-111「佐々木さんのキョンな日常」 14-687「もしも」前半 15-477「キョンと佐々木の消失」-1 もしもシリーズ みょん様 猫の目の日々シリーズ 14-577「巨人の歌」 佐々木とキョンの驚愕シリーズ 消したい3行目シリーズ 5-852「ファーストキスは誰のもの?」 28-757「キョンの嫁は誰だ」 24-423「キョンの溜息」 15-132「キョンと佐々木とハルヒの生活 1日目」 16-669「佐々木とハルヒが冷戦を繰り...
  • 67-732「結果がここにあるのにかい?」
    「やあ親友」 「……佐々木? だよな?」 「くく、他の誰に見えるのかな?」  それは高校三年の冬の終わり。  なんとか希望通りの大学合格を決めた俺の家へ久しぶりにあいつが訪れた。なんとなく昔の印象と違う気もするが 「仕方ないさキョン。実に丸二年も顔つき合わせなかったのだから」 「そりゃそうだ。久しぶりだな」  玄関先でにこにこし、俺の顔を下から覗き込んでくる。  また身長差が広がっちまったかな。 「くく、そうだね。ここ二年ほど出会っていなかったが故に、デジタル的に僕の変化を感じてくれたのではないかな?」  相変わらず小難しい喋りをする奴だ。 「で、何の用だ」 「何、風の噂で聞いてね。大学合格祝いと言う奴だ」  言って、玄関に立ったままごそごそとハンドバックを探りだしたので釣られて覗き込むと 「ほらキョン」 「ん!?」  佐々木が電光石火の如く俺の後頭部...
  • 16-406「キョンと佐々木とハルヒの生活 5日目」
    ×月○日 今日もいつも通りに目が覚める。 春眠暁を覚えず、というが春の朝日は心地よく、それを浴びるだけで体が動き出してしまうようだ。 気持ちよく背伸びをして隣に目をやると、 「おはよう、ママ。」 3歳の娘には大きすぎる布団の中から、目をこすりながら娘が出てきた。 私の起きる気配を察知するのか、娘は私が起きた直後にいつも目を覚ます。 「おはようハルヒ。 ―また、キョンの布団にもぐりこんだの?」 娘のハルヒはむっとするように口を尖らすと 「違うの!キョンが一人で眠るのは怖いだろうと思って一緒に寝てあげたの!」 そう言い放つとプンッと顔をあさっての方向へ向けた。 娘のハルヒは普段は別のベッドで寝ているのだが、何か怖い夢を見たときとかはキョンの布団にもぐりこんで眠る。 おそらく、ハルヒにとってキョンの傍が一番安心できる場所なのだろう。 母親としては少しばかりうらやましく...
  • 21-409「最愛の傷」後半
    21-409「最愛の傷」前半の続き  音のない病室。眠る佐々木の頬に触れる。その温かさに俺は少しだけ安心できた。病室の隅に置いてあるパイプ椅子に腰掛ける。  朝比奈さんや古泉の言っていたこと。俺はまだ信じられずにいた。涼宮も俺も佐々木も、一緒にそれなりに楽しい時間を過ごしてきたはずだ。そこに嘘も偽りもない。俺たちが憎しみあうことなんてないはずだ。  だったら、なぜ?嫉妬?いったい何に?涼宮が佐々木に?  だとしたら、涼宮は俺のことを?  ずっと、涼宮にとって俺は使い勝手のいい雑用係程度の存在だと思っていた。でも、それは俺から見た涼宮だ。涼宮の気持ちなんて考えたこともない。あの野球大会のとき、俺と涼宮は二人で何を話していた?  肉体的な疲れが思考を混乱させているのか、頭の中がぐちゃぐちゃで考えが全くまとまらない。俺の佐々木に対する気持ち。俺の涼宮に対する気持ち。今の、胸に穴が空...
  • 36-812「キョン肉まん」
    「どうだいキョン、おかっぱにしてみたよ」 「そうか」 「それだけかい」 「だって前もおかっぱみたいなもんだったろ」 「そうかな。これでもずいぶん外見のイメージはかわったとおもうのだけどね」 「かわっても俺にとっては佐々木は佐々木さ」 「これはよろこぶべきなのか、へこむべきなのかわからないな。おや、橘さんに周防九曜さん」 「なんだ佐々木、おまえらの中ではおかっぱが流行ってるのか?」 「偶然だよ、少なくとも僕にとってはね。橘さんたちが勝手に合わせた可能性は否定できないが」 「なに見てんだい?うらやましいかい?あなたもおかっぱにしたいのか?」 「おい佐々木、この誘拐女しゃべり方がかわってないか?なんで俺がおかっぱにするんだよ」 「思うにキョン、彼女たちはなにかにかぶれてるんだと思うよ」 「こ―――――…・……ほ――――――」 「後方?広報?工法?日本語は同音異義後が多くて困るね、キョン」 「わか...
  • Part67
    トップページ >SS > 短編 67-9xx 解らないから知りたいのさ 67-9xx 何事も一長一短だよ、キョン 67-9xx「キミこそ余裕がないようだが?」 67-9xx「お前軽いな、ちゃんと飯食べてるか?」 67-9xx「僕は満たされているから」 67-9xx「……笑わないでくれよ?」 67-9xx そんなデイ・バイ・デイ 67-9xx ある日の橘京子さん 67-9xx 言えなかった、言わなかった 67-9xx カラダにピース、マスターピースさ 67-9xx「大事なのは評価基準さ」 67-9xx「次はわたしの番なのだから」 67-9xx やっぱ大事なプレミアシート 67-9xx 矛盾しない幸福論 67-9xx 旧交の日 67-9xx なんて当たり前なパーソナライズ 67-9xx ひらめきのミュータンス菌 67-9xx 佐々木「実に由々しき問題だね」 67-9xx「キョンの望みであ...
  • 15-519「キョンと佐々木とハルヒの生活 4日目」
    ×月○日 今日も今日とて繰り返しの日常は過ぎる。 いつもどおりに仕事を終えた俺は、いつもどおりにハルヒを迎えに保育園にやってきた。 「すみませーん。」 そう声をかけながら保育園の教室の前に立つ。 「おっ、どちらさまかな?」 朝比奈さんではなくえらく威勢のいいお姉さんが俺を出迎えてくれた。 腰まで伸ばした髪を一つにくくり、にこっ笑いながら近づいてくる。 笑ったときの八重歯がとても印象的だ。 「え、と、あの…」 「おー、紹介が遅れたね。ごめんなさいなのさっ。」 両手に腰を当てて威勢のよい声で返事をしてくれる。 「私がこの保育園の園長の鶴屋ですっ。よろしくねっ!」 よろしくといわれても。 「あぁ、こちらこそよろしくお願いします。」 って、あれ? この幼稚園の園長って藤原じゃなかったっけ? 「あー、それね!実は前の園長めがっさ借金こさえて夜逃げしちゃってさ!で、私...
  • 17-404「作家のキョンと編集者佐々木~調子のいい日」
    『調子の良い日』 その日は朝からなんだか調子が良かった。 夢で見た内容をきっかけに起きてから次々と素晴らしいネタが浮かんできた。 以前夢で浮かんだ素晴らしいネタを忘れて悔しい思いをしたのを教訓に俺の枕元にはメモ帳がおいてある。 浮かんだ内容はそこに書き留めるようにしてあるのだが所詮は寝起きの脳みそ。 寝ぼけた文字のせいでで判読不能だったり改めて読んでみたら理解不能な内容だったりすることが多々あった。 ……この蟹味噌ってのはどういうつもりで書きとめたんだろう? しかし、今日に限っては違った。 俺の脳が完全に覚醒したとき書いてあった文字はきちんと読めるものだったし、内容も現在の連載に即した使える奴だった。 それをきっかけの俺の頭の中には次々と原稿の内容が生まれてくる。 それは俺に早朝から仕事をさせるのには充分な理由だった。 普段ならまだベッドで...
  • 16-567「キョンと佐々木とハルヒの生活 6日目」
    ★月○日 今日は普通に目が覚めた。 いつものハルヒの凶悪ギロチンドロップを食らうこともなく、それこそまぁ普通の人の目覚めを得られたと来たもんだ。 というわけで、逆に普通の目覚めすぎて不安になる。 この非人道的な目覚めがいかに俺の日常としてこの体に馴染んでしまっているかを認識し、朝から軽く落胆しつつリビングへと向かった。 「だから、ハルヒ。ポニーテールはもっと髪が長くないと出来ないの。」 リビングでは嫁さんとハルヒが鏡の前で何かをやっている。 「でも、ポニーテールじゃなきゃだめなの!」 鏡に映った自分の姿を眺めながら、駄々をこねるハルヒと苦笑いのヨメ。 いったい朝から何をやっているんだ。 「あぁ、おはようキョン。ハルヒが朝から突然髪型をポニーテールにして、ってうるさくて。」 そしてヨメは、どうしたものかね、とでも言いたげに両手を挙げた。 ...
  • 67-826「キョン、口の端に五目飯がくっついているよ?」
    「キョン」  なんだ佐々木。と言う視線だけを向ける。何故なら今まさに俺の口の中で給食の五目飯が味覚の交響曲を奏でているところなのでな。  しかしこの場合、咀嚼中の口は閉じていれば味の交響曲だが、開けば周囲に汚らしい光景を晒すのが問題だ。  俺はこれでもマナーという奴の欠片くらいは理解しているつもりなんだよ。  だから目線だけを向けてやる。 「キョン、口の端に五目飯がくっついているよ?」  俺が「そうなのか?」という視線だけを向けてやると、佐々木はやれやれとばかりに指を伸ばして摘み取ってくれ  そのまま俺の唇の真ん中辺りに押し付け、くるりとあらぬ方向を向く。 「くくっ。ここで僕が「しょうがないなあキョンは」とでも言いつつ口に運ぶとでも思ったかい?」 「何言ってんだか知らんがお前も口についてるぞ」 「え?」  俺はひょいと佐々木の口の端から米粒を摘み取ると、先...
  • 15-242「キョンと佐々木とハルヒの生活 3日目」
    △月×日 ハルヒを保育園に送った後、自転車を漕いでいたら意外な人物に声をかけられた。 「キョンくん、ひさしぶりね。」 その声は… 「朝倉?」 「お、ちゃんと私のこと覚えていてくれたか。感心ね。」 スーツ姿の元大学の同級生はいたずらっぽく笑った。 「まあな。」 「結婚生活はどう?娘さんがいるんだって?」 「うん。これがまた、誰似たのかじゃじゃ馬でねー。」 「でも、顔が笑っているわよ。親馬鹿してるんじゃない?」 「ばれたか。」 ちなみにこの朝倉というのは俺たちの大学時代のマドンナだ。 同級生の谷口なんかは顔よし性格よし成績よしのAA+ランクとか言って、ずいぶんと熱をあげていたものである。 「ところで、お前は今日は仕事か?」 「うん。」 スーツ姿の同級生を眺めると、時がたったという実感が沸いて来る。 「お前はたしか大手のコンビニ...
  • 10-212「キョンからのプレゼント?」
    「よぉ、佐々木。待たせたな。」 駐輪場で待ってもらっていた佐々木は、声をかけてようやく俺の存在に気がついたようだ。 「ああ、気にしないでかまわないよ。 ただ、キミが運悪くも先生に仕事を頼まれてしまった、それだけのことだろう。 まさかそのあとどこかで道草を食っていたとも思わないし、そんなことはないだろう?」 ああ、俺は人を待たせてそんなことをするやつじゃないぜ。 「ところでお前の持ってるそいつは何だ?」 「ああ、これかい?最近の若者はあまり使っていないようだね、ラジオだよ。携帯式の。」 そうかい、確かに最近のやつらはケータイもってるからな。使わんだろうよ。 そういいながらぐちゃぐちゃに絡み合った自転車の中から自分のものを引きずり出す。 「ほら、乗ってくれ。」 「ああ、いつもすまないね。ただ、今日はキミの用事で少しばかり時間をとってしまった。 少...
  • 27-89「キョン佐々の憂鬱」
    こう言ってしまってはなんだけれど、私は宇宙人や未来人や異世界人や超能力者が日常にふらりと現れることを望んでいたかもしれない。 このありきたりな日常世界に幸あれとは常日頃から思っていたけれども、 それでもやはりある日突然信じていた価値観が一変するほどの大事件に巻きこまれたい、 そんなふうに思わなかったと断言したらそれは嘘だと確信できる。 例えばこんなのはどうだろう? 実は公に出来ない政府の秘密組織が宇宙人や超能力者の存在を隠蔽しているのだ。 そして学校帰りの私は偶然にも彼らと出会ってしまい、元の生活とは別れを告げる。 もちろん私自身にそういった不思議的価値はないから自ずとサポートの方に回るんだろう。 ある日突然事故に遭って頭を打つとかはどうだろう? 今まで使われなかった脳の一部が繋がって超能力に目覚める。 そして他にも目覚めた人たちがいて私...
  • 22-117「で、自慰についてのなのですが」
    古泉「で、その佐々木さんとどんなラブロマンスを中学時代繰り広げていたんですか?」 キョン「あいつはそんなんじゃない」 古泉「まぁまぁ、恥ずかしがらずに」 キョン「ハァ……」 ――― ―― ― 佐々木「キョン。キミはどのくらいの周期で自慰行為をするんだい?」 キョン「………は?」 佐々木「僕は今、思春期の性欲について関心があってね。 もしかして自慰行為の意味がわからなかったのかい? いわゆるオナn」 キョン「黙れ」 佐々木「そうかい。 ちなみに僕達の年代の男子で週三回、女子で週一回という調査結果がでているんだよ。 知っていたかい?」 キョン「そんなアホな調査どこがやったんだよ」 佐々木「僕さ」 キョン「………はぁ?」 佐々木「僕が各クラスを回って訊いて来たんだ。 ちなみに二組が一番………」 ――― ―― ― キョン「とまぁこんなわけだ。 お前...
  • 42-283「キョン、できれば僕のことなど忘れてくれ」
    「くっくっ、やあ、キョン」  SOS団の皆で学校を休んだ長門の見舞いに行った帰り道、俺は予想外の人物と出会った。 「佐々木、か・・・」 「見ての通りさ。キミは長門さんのお見舞いに行ってきたのかい?」  なぜ、お前がそれを知っている? 「簡単なことさ。今朝、あのマンションを訪問してね」 「どういうことだ」  佐々木は寂しげな笑みを湛えてこう言った。 「長門さんには僕が謝っていたと伝えておいてくれ」 「どういう意味だよ!」 「キミならば、キョン、察しはつくと思うが」 「つくわけがねぇだろ!」 「今朝、彼女の自宅に僕と九曜さんで訪問した。その後、彼女は学校を休むはめになった。ここまで言えば解かるかい?」 「お前が、九曜とつるんでいるってことかよ」 「まあ、その認識でいい」  どうなってんだ。あの...
  • 25-185「鈍感な君にナイフさ♪」
    「ある男性が複数の女性から好意を向けられているとして――  その状況にその男性が全く気付かないというのはありえるのだろうか。」 谷口が死ぬほど喜びそうな状況だな。 「そうだな、普通は気付くはずだ。  もしくは気付かないフリしてその状況を楽しんでいる女たらしだな。」 「そうかい。では、キョンはそういう状況になったら気付くという事かな。  それとも気付かないフリして楽しんでいたりするのかい?」 「ああ、俺は気付くだろうな。  でも、俺みたいな普通で頭も良くない奴がそんな状況に絶対なったりはしないけどな。」 古泉みたいなイケメンだったらそういう状況になっているかもな。ああ忌々しい―― ん、なんだか佐々木が難しい顔をしているな。 「でも、何でそんな事聞くんだ?俺みたいなモテない奴に聞いても仕方がないだろう。  自慢じゃないが俺は1度も告白された事もないし付き合ったこともないぜ。」 「僕の知人にそう...
  • 27-408「ラジヲ」
     僕とキョンとの思い出を聞きたいって? そんな事を僕に聞かないで欲しいな。僕も彼も一般的で普通なスクールライフを送りたいと思っていたから、彼とのの間でやましい、 キミに言わせれば色っぽい話なんて全然無かったよ。僕も彼も一般的な学生同士だった、僕はそう思うね。  それでもいいから話をしろって?僕たちには本当に何も無かったんだよ。  それは中学三年の最後の学期に入った頃だった。 その頃になると授業も受験科目を除いて、体育や音楽、家庭科(総合だっけ)は僕らにとっては息が抜ける時間と思っていたので、授業 の合間のリラックスと思って気構えしていたんだよ。  そんな時に降り掛かったのが総合・技術の時間の「ラジオ作成」の実習だった。 お父さんの頃はもっと単純な構造らしかったけど、僕達に与えられたのは立派な筐体があって、プリント基板に何十個の部品を半田付 けして作...
  • 25-407「ランチタイム」
    「なぁ」 「何か言いたいのかい?キョン」 「毎日毎日机を並べて給食を一緒に食べるの、お前は飽きないのか?」 「僕はいっこうに飽きないよ。キミとの会話は僕の知的好奇心を刺激するからね。  ひょっとしてキョンは僕との会話が楽しくないと言いたいのかい」 「そんな事はないぞ」 「ならいいではないか」   ・   ・   ・ 「うわっ、ひゃ!」 「ん・・・どうした?お前の好物だったのか。竜田揚げ」 「ひ、ひどいよキョン。僕の了解もなくいきなり奪うなんて、キミがそんな男だと思わなかったよ」 「そうか、済まなかったな」 「わ、分かってくれたならそれでいい。  僕の精神的ショックと栄養価の代償として、キミのポテトサラダを要求する」   ・   ・ 「ほれ、好きなだけもってけ」 「・・・・」 「要らないのか、ポテトサラダ」 ...
  • 17-718「『スイッチの入れ方』」
    『スイッチの入れ方』 我ながらうまい事やったものだと思う。 僕は編集部の自分にあてがわれたデスクで本日分の雑務をこなしながらふとそんなことを思った。 仕事の内容はキョンの書いた今月分の原稿の推敲。 あとはページ数や本の装丁に合わせて改行やらを変化させるだけだ。 ほんの1年前までこの仕事は僕のものではなかった。 僕のデスクから数えて5席分ほど離れた先輩のものだった。 先輩は結構な年だけれどもいまいち押しが弱く、神経質なタチのようだ。 当時先輩は期待の売れっ子を任された重圧やらのせいで胃をやんでしまった。 そのせいで入院とあいなり、同期の中でもそれなりに優秀と評されていた僕がピンチヒッターとして彼の担当をすることになった。 当初の予定では退院まで、せいぜい数ヶ月だ。 その期間までに僕がキョンの担当として相性が抜群であることを見せ付けなければなら...
  • 7-194「キョンデレ」
    「キョンデレ」 中学の卒業式から数日が過ぎた。 俺は学業から解放された他のクラスメイト達と連日遊びに出かけている。 だがそこには佐々木はいない。 「キョン、勘違いしているのであれば忠告しておこう。 確かに僕たちは中学の学業は修了した。だがそれはつまり高校の学業の始まりでもあるのだよ。 ということはこの間に中学時代の復習かこれからの予習をするべきだと僕は思うのだが。」 とは佐々木の弁だ。 そんなわけで俺は今に至る。 一緒に勉強しないか、という佐々木の誘いを断った俺を誰が責められようか? 確かに罪悪感はある。が、しかしせっかく勉強の義務を解かれた身であるにもかかわらず 勉強をせねばならんのだ?どちらにせよモチベーションは10分も持たないだろう。 などと理論武装した俺は今日もチャリで友人達が待つ場所へ向かっていたのだが、 俺はここ数日、何故かチャリに違和感を感じていた。故障でもした...
  • 18-799「子供っぽいけんか」
     塾の帰りに佐々木を自転車の後ろに乗せて送っていくという事が日課だったあの頃を思い出す。  高校生活も2年目を向かえ、およそ一年ぶりの邂逅を果たした佐々木を家まで送っていく最中に。 「こうしてキョンの後ろに乗っていると、中学生の頃に帰れたような気持ちになってくるよ」  ああ、俺もさ。あの頃は塾に行くたびにお前を送っていったからな。この感覚は体が覚えちまっている。 「くっくっ、体が感覚を覚えていてもキョンは僕のことを丸一年忘れていたわけだが」  それに関しては弁解する気になれないな。第一俺はお前のことを忘れていたわけじゃあない。佐々木の家に電話をかけるのも気恥ずかしくてただ時が過ぎ去っただけだ。 「ではそういうことにしておこう。僕もキミにコンタクトを取ることをしなかったわけだからね」  お互い様というわけだ。  自転車を漕いでいても、後ろに佐々木が...
  • 66-418 「ところでキョン。紅茶かコーヒーかと言えばだ」
    「ふむキミは紅茶か。では僕はコーヒーにしよう」 「で、また俺のを一口飲むつもりかお前は」 「くく、いいじゃないか」 「ところでキョン。紅茶かコーヒーかと言えばだ」  なんだその嫌そうな顔は。 「キミは紅ヒーというものを飲んだことはあるかい?」 「コーヒーじゃなくてか」 「実はね。以前橘さんと喫茶店に行った時の話なのだが」 「という事があったのだよ」 「ほう」 「ってなんで省略されてるんですか!」 「いたのか橘京子」  ウエイトレス姿とは新鮮だな。バイトか? 「うう……だから嫌だったんです。なのについ……」 「お前ってツッコミ似合いそうだもんな」 「そうですね。佐々木団じゃ常識人ポジションでしたから……って誰がツッコミですか!」 「ほれやっぱり」  ん。どうした佐々木? 「キョン。もしかしてキミの中での僕は『ボケ』なのかい?」 ...
  • 50万ヒット記念殿堂入り投票結果
    7票 14-577「巨人の歌」 ただひたすらに綺麗で切ない。一つの世界ができあがってる作品。 風景描写とか、読んでて「色が見えてくる」描写が秀逸の一言に尽きる。何度も名前があがるのは伊達じゃない美しい一編だと思う。 本当は橘SSだが、自分がSS書くきっかけとなった感動作なので入れておく。切なさが、泣けてくる 鉄板です 佐々木さんの神人に佐々木さんの強さと弱さ、喜びと絶望を見事に表現させている じわっと来た。 これを読んで閉鎖空間モノを書こうと思い立った。私にとっての最高峰にして永遠に届かない目標。 6票 14-687「もしも」前半 14-687「もしも」後半 19-15「トライアド」前半 19-15「トライアド」後半 21-409「最愛の傷」前半 21-409「最愛の傷」後半 28-854「君が見える場所から、ずっと」前半 28-854「君が見える場所から、ずっと」後半 君が見える...
  • 15-508「キョンの姉貴が佐々木で、佐々木の弟がキョン」
    昼休み、谷口がいきなり変なことを言い出した。 谷口「おーい、キョンお前の姉さん美人なんだってな。」 キョン「あ?誰がそんなことを…ってお前か。」 国木田「ゴメンね。谷口がいろいろと聞いてきてね。」 谷口「どうなんだよー。本当なんだろ?一度あわせてくれよ。」 キョン「あーもう、うるせーな」 キョンの姉貴が佐々木で、佐々木の弟がキョン キョン「ただいま。」 別に誰に言うでもなくつぶやく。習慣ってやつだな。聞こえていないと思っていたのだが聞こえていたらしい。 佐々木「おかえりキョン。今日は真面目に勉強したのかい?母さんが君の成績表を見て、何度もため息ついているようだったが」 玄関に立っているこいつは俺の姉貴だ。妙に小難しい話し方をする。頭はいいほうだ、俺と違ってな。 キョン「ああ、ただいま。ところで何故、玄関に立っているんだ?」 佐々木...
  • 16-69「新人の宿命」
    『新人の宿命』 「キョン、編集長直々のお達しだ。あれがシリーズ化することに決定した」 いつものように俺の家にやってきた佐々木は昼食のシチュー(作:佐々木)を食べている俺にそういった。 なんだか順調に餌付けされている気がするが美味いので気にしないことにする。 「あれって……あれか?あの佐々木がヒロインの?」 佐々木のあまりにも急な発言に俺は聞き返した。 「っ……そうだ、キョンが主人公の奴だ」 佐々木の顔が真っ赤になっている。 あれほど口で勝てなかった佐々木に優位に立てるのはありがたい。 こいつ意外と初心だったんだなぁ。 「なんでまた?ありゃ単なるアンソロジーのうちのひとつのはずだろ?」 「……これを見てくれ」 そう言って佐々木はA4サイズの紙を数枚俺に渡してきた。 なになに、「恋愛が精神...
  • 67-175 切り取られた空の下で
     塾を終え、電車から降り立つと既に夜中だ。  夏服に替えたばかりで夜は少し肌寒い。そんな季節。  なんとはなしに夜空を見上げて、僕は少しばかり見入ってしまった。  夜空が小さくなっていたのに気付いたから。  駅前、中学時代に彼と一緒に歩いた道。  けれど夜空は二年前よりも小さい。古い住宅、古い商店、古いビルが取り壊され、新しい大きなマンションが立ち並んでいたからだ。  ビルは空を阻むようにそびえ、いつかはそこから見えていたはずの星空は、ずっと小さくなっていた。  同じ場所でも同じ景色なんてもう見れない。  変わらないものなんて、ない。 『話が出来て、嬉しかったよ』  あの春の事件から、あの別れからしばらく。  適当な理由で同窓会を、携帯電話をやりすごして、そうやってまた歩いていく。  キミとはこれでお別れだよってイメージだけを投げかけて、僕は一人、夜空の...
  • 31-719「キョンの遺忘」
     「今机に並べられていた7つものをすべて答えて下さい」 つい数秒前まで、目の前に並べられていたものがなんだったか。 「……ボールペン…と、あとは…」 おかしい。確かにボールペンはあった。あとは何だった?はさみだったか?思い出せない。 医者は悲しそうな目で俺を見て、机の引き出しにしまっていた7つのものを取り出した。 定規、鉛筆、文庫本、はさみ、テニスボール、ペン、消しゴム。そこにボールペンはなかった。 「違う、こんな筈じゃない…今日はたまたま調子が悪いんです」 「そうですか。では次のテストです。あなたの年齢を答えて下さい」 良かった、これならわかる。安心感と、こんな子供に対するような質問をしてくる医者に少しだけ怒りを覚えながら自信満々に答えた。 「28歳です」 「わかりました、ありがとうございます。これでテストは終わりです」 そう言って溜め息を尽きながら医者が取り出した俺のカルテにはこう書か...
  • Part22
    トップページ >SS > 短編 Part22 22-908「巨人だった頃」 22-891「妹は意外と黒いかも?」 22-864「佐々木さんとストレッチ」 22-814「バレンタインにはチョコはあげない」 22-802「佐々木の手料理」 22-768「佐々木さん、秋の味覚の巻」 22-713「3番目のあなたへ」 22-681「佐々木さん、精神の病、或いはとても遠回りな告白の巻」 22-666「承認」 22-595「生人参」 22-593「解釈の相対性」 22-557「出会い周防九曜」 22-521「注文の多い佐々木料理店」 22-512「佐々木さん、子猫の目の甘い日々2 何度も僕の名をよんで、の巻」 22-494「佐々木さん、子猫の目の甘い日々の巻」 22-480「白い世界であなたと出会う」 22-478「孤独のフラグ」 22-468「時の流れる速度」 22-448「喫茶店での会話(黒...
  • 長編
    ssトップページ > SS > 長編 74-16「SOS団との決別」 74-16「キョンの退団宣言」(エロ物 注意) 71-874「俺の後ろに佐々木がいる」 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If Bad End) 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If) 70-483『バッテリー』 70-432「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSOS」 68-866『Wanderin Destiny』 68-111「佐々木さんのキョンな日常」 67-9xx 失言と猫ヒゲ 67-9xx どこか足りないフラグメント 橘京子「それが佐々木さんの役割だって言うんですか?」 67-708『だって、あたしだってそうだったし?』 67-116 Rainy Day …… What? 67-30「じゃあ、僕はこれから塾に行かなきゃいけないんでね」 66-358 Rainy Day by? 65-...
  • 12-674「キョン、逃げるんだ。キョンだけでも逃げるんだ」
     佐々木曰く、エンターテイメント症候群。  つまりは日々を過ごす日常の世界と、あるはずのない架空の物語の境目がわからなくなる、そんな定義だったと記憶しているが、実際は定かではない。  なんせ佐々木の創った造語であって実際には広辞苑などには乗っていない。試験に出るわけでもないし軽く聞き流した程度の発言だったからだ。  そんな造語を作り出す佐々木と、架空の物語について話していたときの話をしようと思う。 「いわゆる架空の物語が現実に起こることはないというのは理解した」  満足そうな微笑みを見せる佐々木。 「僕の作り出した新しい言葉をすんなりと受け入れてもらえたようだ。キョンの聞き手としての素質はその柔らかい頭からきているのかな」  俺の聞き手としての資質なんぞどうでもいい。俺としては虚空の世界に興味がないわけでもない。 「それはともかくとしてだ。キョ...
  • 29-275「キョンが塾のテキストを持っていない理由」
    「キョンが塾のテキストを持ってない理由」 その1 「君はまた塾にテキストを忘れたね」 「あ、しまった」 「もしかして、予習や復習をやったことないとか?」 「恥ずかしながら、そうだな」ポリポリ 「それじゃ、いつまでたっても僕に追いつけないよ」 佐々木に追いつくことが果たしてあるのかが疑問だが… 「お前は今夜帰ってから予習、復習するのか?」 「当然するよ」 「そうか」 やっぱり必要なんだな。予習、復習は。そうだ 「なあ、佐々木。今夜泊めてくれないか?」 「え?」 突然の申し出に佐々木はびっくりしていたみたいだった。 「そんな、急に言われてもいろいろと準備が…それに、誤解されたりしたら…」ドキドキ 「俺とお前の仲だ。誤解なんかする奴はいないぞ。今夜一緒に予習と復習をしよう」 向こうの父親は、はじめ不倶戴天の敵を見るように俺を見ていたが、何晩も泊る内にだんだん打ち解けてきた。 こうして俺...
  • 66-655「キョン、思考は自由であるべきだ」
    「ところでキョン」  佐々木はいつものシニカルな笑顔を浮かべて言った。 「いつか僕の笑みをシニカルと評した事があったね。さてシニカルとはどういう意味だったかな?」 「お前は俺の思考を読んでるのか?」 「何のことかな」  くつくつと喉奥で笑う。  俺にとっては高校帰りの、あいつにとっては塾休みの。  夕暮れの宵闇が夜の闇へと変わりきる、ほんの小さな間隙の時間。俺とこいつは喫茶店で語り合う。 「あー、皮肉屋っぽいとか否定的な、とか、そんな感じだろ」 「そうだね。ただそうなると僕は悲しむべきなのかな? キミにそんな目で見られている事に対してさ」  佐々木は大げさに、それこそシニカルな笑顔と仕草で微笑んでくる。 「今まさに皮肉っぽく言ってるじゃないか」 「くくく、そうかもね」  言ってクリームソーダをかき混ぜた。 「ところでシニカルの語源を知っているか...
  • 21-409「最愛の傷」前半
    14-687「もしも」前半-14-687「もしも」後半 19-15「トライアド」前半-19-15「トライアド」後半の続編  目の前でちらつく赤いサイレンが、頭から離れない。あのときどんな音が鳴っていたかは覚えていない。記憶はあの瞬間から途切れ途切れで、今自分がどのようにしてこの場所に来たのかも、うまく思い出せない。現実感の欠落した椅子の上では、ただ時間だけが過ぎていく。この夜は暗い、どうしようもなく。  足元のタイルの染みばかりを、ただずっと見つめていた。この染みが消えて、床が新品みたいになる奇跡が起こってしまえばいいのにと思う。そうすれば、きっと、もっと小さな奇跡だって起こっていいはずだ。規則的なはずの時計の音が、歪んで聞こえる。そして、そんな俺の隣に誰かが座る気配がした。 「よう、来てくれたのか。」  俺は顔を上げて、その来訪者と向き合う。小さく、そして深く呼吸をする。  ...
  • 42-604「あっ、キョンくんと佐々木さんです」
    みくる(あっ、キョンくんと佐々木さんです) ハルヒ(キョンのやつ、また佐々木さんとデートなの!?) 長門(彼女を敵性と判断…) 古泉(おや、でもなんだか様子がおかしいですよ?) 佐々木「キョン、もう一度言ってくれないか?」 キョン「何度だって言うさ。俺はもう団活を休んでデートをするなんてことはやめる」 みくる(わわっ、修羅場ですかぁ?) ハルヒ(何よキョン、分かってるじゃない) 長門(……) 古泉(おっとこれは…) 佐々木「そうかい。キミがそういうならキミの意見を尊重しようじゃないか」 キョン「あぁ。最近お前とのデートが嫌で嫌で週末が近づくと憂鬱になるんだ」 みくる(キョンくんって結構きついことも言うんですね) ハルヒ(それなら我慢しないで私とデートすればいいのよ!) 長門(今週末は私と図書館に…) 古泉(んっふ、たまには僕との親...
  • 17-681「キョンと佐々木とハルヒの生活 7日目」
    ×月○日 「名前はどうしようか?」 「そうだね。春生まれだから春を感じさせる名前がいいな。」 「春っぽい名前ねえ。そうだ、ハルヒなんてのはどうだ?」 「いいんじゃないかい。響きも綺麗だし、どこか壮大で温かみを感じさせる名前で僕は気に入ったよ。」 「じゃあ、字はどうするかだな。春日・・・、だめだ、カスガって読まれそうだ。春陽。ん~、これもなんか違うな…」 「そうだ、キョン。いっそのことこうしたらどうだい?」 そしてあいつは手元にあったメモ用紙にこう書いた。 『ハルヒ』 「ぐげぇ!」 腹に感じた衝撃で俺は目を覚ました。 今日もまたいつものアレか・・・ 「お前、もうちょっとマシな起こし方はできないのか。ハルヒ」 「今日はせっかくの私のお誕生日なんだから、はやく起きなきゃだめなの。誕生日は特別な一日だから一分一秒も無駄に出来ないの!」 「わかった、わかったよ。」 ...
  • 67-509β「そこが小鍋立ての良いところなのだよβ」
     67-509「そこが小鍋立ての良いところなのだよ」のルームシェア佐々木さんシリーズ番外編バージョン。 「成るほど」  ざくりと音を立ててささがきごぼうを噛み締め、佐々木はくるりと人差し指を回した。 「察するにだ。涼宮さんにとってもキミは『魔法使い』だったのかもね」 「魔法使い?」  オウム返した俺へ向かい、意味ありげに喉を鳴らす。 「いや、この場合、願いを叶えてくれる彦星さまだった、と言うべきなのかもしれないね」  魔法使いねえ、何時かもそんな呼ばれ方をした気がするな。  さて、なんだったか? と雑然たる記憶の倉庫をまさぐりつつ、俺は小鍋に豚肉を足した。  今晩の我が家のメニューは小鍋立て、具はシンプルに新ごぼうと豚肉。  それに各々の茶碗飯と小皿だ。  ………………  ……… 『小鍋立てというのは具は二、三品で良いんだ。代わりに出し汁は予...
  • 29-409「黄色い手袋」
    黄色い手袋 いつのまにか、街はバレンタイン一色である。とはいうものの受験生にはそんなものは関係 ない。決して、俺自身がそんな浮ついたイベントにこれまでまったく関係がなかったから言って いるわけじゃない。確かに、母親やら妹やらからしかもらえないさ。ああ、妹の友達から、チロ ルチョコ的な物をもらったことはあったかもしれない。だが、まぁ一般的な中学生ならそんなも んだろう? さて、そんなわけで何時にもまして、チャリ通(正確を期すならば行っているのは塾なので チャリ通塾というべきなのだろうが)をする俺にとって世間はいと寒いわけだ。特にこの時期は、 私立の受験真っ最中である。公立に専願である俺だったが、対岸の火事という気分にはなれ ず、貴重なラストスパートに否応なく俺の足は速まるのだった。そんなことを考えながら、家の ドアを開けて外に出る。吹き荒ぶ二月の寒風に身をすくませる。 大分くたびれてきた赤い...
  • 29-336「キョンが塾のテキストをもっていない理由その2」
    「佐々木、なんか近頃顔色がすぐれないな。何かあったのか」 「キョン。四六時中一緒にすごしていて、何かあったのかとはごあいさつだな」 「いや、だからだよ。同じメシ食って同じ部屋に寝てて、俺は以前よりすっかり体調も快調なんだぜ。 おまえん家は夜の騒音もないしジャレてくる妹もいねーし、環境は問題ないはずだしさ」 「環境というがねキョン、環境には主観的環境と客観的環境というものがあってだね。 キミが言うのは客観的環境、つまり物理的な事実にすぎないのさ。 それとは別に個々の感性がとらえる主観的環境というものがある。 僕のそれとキョンのそれが同じであると決めてしまうのはいささか早計と思われるのだが」 「つまり俺と佐々木の見ているものが違うというのか」 「今日はなかなかものわかりがいいね、キョン」 「確かに同じフロ、同じトイレを使っちゃいるけど、一緒に入ってるわけでも様子を見てるわけでもねえしな」 「/...
  • 15-225「キョンと佐々木とハルヒの生活 2日目」
    ○月○日 今年大学を卒業して就職した妹が遊びに来た。 こいつは重度のかまいたがりで、昔猫を飼っていたときは猫が嫌がるほどの猫かわいがりをしていたものである。 そして、今ではその対象はうちの娘に代わっている。 「ハルにゃん~、おーっきくなったねえ。かわいい。」 そう言って家に来るやいなやハルヒに抱きつく。 「お前なぁ、ハルヒに抱きつく前に久しぶりに会った兄に挨拶とかはないのか。」 うれしそうに妹に飛びついて、頭をなでてもらっているハルヒを横目に見ながら文句を言う。 「あ、キョンくん。ひさしぶりー。」 はぁ、どいつもこいつも人のことを気安くキョンキョン言いやがって。 「あ、いらっしゃい。」 妹の気配を察して台所で晩飯を作っていたヨメが、エプロンで手を拭きながら出てきた。 「あ、お邪魔しています。おねえさん。」 「おい、ちょっとまて。なんであい...
  • キョンと佐々木とハルヒの生活
    15-132「キョンと佐々木とハルヒの生活 1日目」 15-225「キョンと佐々木とハルヒの生活 2日目」 15-242「キョンと佐々木とハルヒの生活 3日目」 15-519「キョンと佐々木とハルヒの生活 4日目」 16-406「キョンと佐々木とハルヒの生活 5日目」 16-567「キョンと佐々木とハルヒの生活 6日目」 17-681「キョンと佐々木とハルヒの生活 7日目」
  • 66-710「で、キョン。どう責任をとってくれるのかな?」
    「で、キョン。どう責任をとってくれるのかな?」  俺のベッドの上。かけ布団だけ羽織り、裸の背中を向け合い、まだ荒い吐息を誤魔化すように佐々木は言った。言われてしまった。  なんてこった、まさに台詞通りの場面じゃねえか。 『寄りかかるな佐々木』 『くく、手を貸してやろうというんじゃないか親友』  今年は「永遠の八月」を回避すべく、宿題を片付けようと「面倒見のいい」「勉強の出来る」佐々木に声をかけた。  そこまでは問題なかった。あの春以来のぎくしゃくした関係は俺としても気になるところだったしな。  俺はこれでも交遊録、特に「親友」等と呼び合う奴は気にかける人間のつもりだ。  しかしだ。  あの春の事件で改めて「俺はお前を性差なんかで見ない」と強調したのを気に入ったのか  まあなんというかだな、夏の薄着のまま、以前以上に、やたらと「近い」態度で寄ってきた佐々木に…...
  • 66-779「キョン、自分自身こそ厳しく律すべきだよ」
    「やれやれ」 「こらキョン、そうダレていてはやれる事も出来なくなるよ?」  中学三年の一月、寒空、軽く粉雪の降る中をそれでもやっぱり僕らは自転車で二人乗りをしていた。  これはそんなある日の出来事。 「と言ってもそろそろ受験だ。俺だってナイーブになったっていいだろ?」 「くく、ナイーブ? 繊細って柄じゃないだろ」 「ほっとけ」  他愛もないじゃれあい。  でも、こんな時間が今僕は何よりも好きだった。  期限付きのじゃれあい。  そうとも、もうすぐ受験を迎え塾が終わる。もうすぐ進学となり中学生活が終わる。馴れ合いが終わる時間、タイムリミットは刻々と近付いている。  けれど僕らは変わらない。変えるつもりなんかない、好意を彼に振舞うつもりなんかないんだ。  だって、期限付きの関係なのだから。 「なら俺はどんな奴だってんだよ」 「くっくっく、僕にそれを...
  • 74-16「キョンの退団宣言」(エロ物 注意)
    「………っ!!」 高二の初夏、一学期の期末テストも満足のいく結果で終えることができた後のこと…。俺は自室でコイツと声にならない声を上げ、その余韻に浸っていた。 「……満足したか?」 ベッドで二人で横になり、コイツの頭を撫でながら聞くと、ムッっとした表情で答えた。 「キョン、キミにはデリカシーってものはないのかい?折角満足して余韻に浸っていたのに、これじゃ台無しじゃないか。けどね、キョン。持て余した身体の処理に付き合ってくれたキミにお礼がしたい。まさか、一人よりも二人の方が数倍いいとは思わなかった。相手がキミだからかな?そこまで身体を持て余してなくとも、キミとこうしていたいと思うのはなぜだろうね?くっくっ…恋愛感情なんて精神病の一種だと自負しているけれど…キョンとなら僕はそれでもいいと思っている自分がいる。キミはどう思っているのか聞かせてもらえないかい?」 「どう思うも何も…佐々木とこうい...
  • 27-373「キョン、誰を選ぶの?」
    「君の飼っているネコ。シャミセンといったね。そろそろお嫁さんをもらう時期じゃないのかな? 僕もネコを飼いたくなったから、それをお嫁さんにするのはどうかな?くつくつ」ついでに僕をお嫁さんにしてくれると嬉しいな 「まあな。しかし、ハルヒが『団長のあたしの飼い猫を嫁にしなさい。今から飼う予定だから』と言って聞かないんだ。今度いっしょにペットショップ行く予定なんだ」 「へー、僕も行ってよいかなな?」二人きりにはさせないよ、くつくつ 「そうか、佐々木も来るか」 ハルヒと佐々木はペットショップでネコを買った。しかし、嫁候補が沢山いるのは嬉しいがシャミセンは一匹だぞ。 「キョン、団長のネコが一番よね。ほら、すごく可愛いでしょ」キョンにはあたしがお似合いなのよ 「親友のネコが一番だよ。健康的だし」負けないよ涼宮さん。嫁ネコを口実にキョンの家に毎日上がりこむつもりだろ ...
  • 25-854「キョンの告白」
    俺は佐々木と同じ大学に進学した。 1ヶ月もすると俺と佐々木は中学3年の時のように付き合っていると思われるようになった。 中学の時のクラスメイトもだが何で俺と佐々木が付き合ってるように思うのかね。 しかし、ふと疑問に思ったことがある。 佐々木は俺なんかと付き合っていると思われて困らないのだろうか。 そんな疑問を佐々木にぶつけてみた。 「佐々木、ちょっと聞きたいことがあるんだが……、 その……、お前は俺と付き合っていると思われて困らないのか? お前なら俺とそんな噂さえなければ彼氏候補はいくらでもいるじゃないか。」 「別に困らないよ。中学3年の時にキミに言ったはずだ。 僕と噂になっていたらキミは困るのかい……?」 「現状は特に困ってはいないんだが、俺にもたまには彼女くらい欲しいと思うことがある。 しかしだな、お前と付き合っていると思われているとそうもいかない。二股野郎と思われてしまうからな。...
  • 5-754「キョン」
    「よう、お前もこのクラスなのか?」 その日、私の席の傍へ来た彼は少し緊張をしたような、それでいて私の緊張を和らげるような笑顔で話しかけてきた。 私と同じ予備校の教室、そこに彼がいた。 いや、正確に言うと中学校の3年で同じクラスだった。 でも、まともに会話したことはなかった。 そんな状況だったため、彼が私の顔を覚えていることに少し驚いた。 うまく言葉が出ない。 「あっ―」 思わずそう間抜けな声を出して、目を丸くしてしまった私の反応を彼は少し勘違いしたようだ。 「あぁ、えーと、覚えてねーかもしれないけど、俺は同じクラスの―」 違う。 そうじゃない。 私は覚えている、あなたの顔も名前も― 忘れたことはない。 「キョン」、確かにあの時そこにいたあなたはそう呼ばれていた― あれは中学2年の2月だった。 その日は、まさに木枯らしが吹くような冷たい天気だったことを覚え...
  • 15-132「キョンと佐々木とハルヒの生活 1日目」
    結婚して、サラリーマンになって、子供ができて、繰り返しの日常を送って行く。 それは本来、ずっと昔の、俺自身はそんな漠然とした未来なんて信じていなかった。 自分はもっと特別だと信じて、きっとヒーローか大金持ちにでもなれるもんだと思っていたと思う。 ただ、年を重ねるごとにそんな現実に気づき始めて、そして、そんなありきたりの人生を送ることが当たり前になっていた。 しかしながら、実際にそうなってみると意外と楽しいもので、充実したものだと気づく。 そして、そんなありきたりの生活いかに大変であるかということも。 ○月○日 朝の7時半、それがいつも俺が目を覚ます時間だ。それから朝飯を食って、子供を保育園へ送りがてら仕事へ向かう。 朝飯を作るのは俺のヨメの係で、子供の送り迎えは俺の役目だ。 俺たち夫婦は共働きで、俺が子供を送るついでに仕事へ出て行った後、1時間ほど...
  • @wiki全体から「7-409「キョンは僕をオカズにすることはあるのかい?」」で調べる

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