読書感想しりとりリレー2006@Wiki内検索 / 「ランナー共有日記」で検索した結果
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ランナー共有日記
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この企画について
...、出来るだけ早めに「ランナー共有日記」および「どなたでもBBS」にて宣言してください。(遅くても、前走者からタイトルお知らせメールが回ってきた日くらいまでにお願いします) その際、募集方法および募集期限も併記してください。(例:「この公式サイトにて募集します(募集期限:○月○日0時まで)」「自分のサイトで募集します」「友達の○○君にお願いします」等) 「この公式サイトにて募集」で、次走者に「タイトル決めたよメール」を出すべき日の0時になっても代走者の名乗りがなかった場合は、本条がmixiとかで大至急募集をかけて何とかする、或いは本条が代走します。 「自分のサイトで募集」の場合も、代走者の名乗りがなかったときは、次走者に「タイトル決めたよメール」を出すべき日の0時を過ぎたら、本条宛てに「なんとかすれ」メールを送ってください。 タイトルお知らせメールについては、基本的に以下の流れ... -
2006年2月
2月26日(日) 【if】 日記スペースがあると何か書かなければいけないような強迫観念に囚われるのは、人間の性というやつなのだと思います。(ごく一部の) さて、1週間のオーストラリア旅行から帰ってきて、未だ南国気分の抜けないわたくしめでありますが、メールチェックしたらまっさきに若林さんからのお題メールが飛び込んできて、一気に目が覚めました。 そして案の定、お題を見てすぐに思い浮かんだ単語は、酒の名前ばかりなのでした。 2月14日(火) 【なりた】 あっ、うっかりしてました。ご指摘ありがとうございます。追記しました。だれが読んでも同じような感想しか抱かないような本ではまったくなくて、むしろそれぞれがとても個人的な読み方をしてしまうような本だと思うので、他の方の感想と合わせて読んでもらうというのは理想的ですね。最初から旅人さんの感想を念頭において書かせてもらえばよかった... -
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「ゲームの名は誘拐」 (東野圭吾)
敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。“ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー。 東野圭吾の作品は、私にとってあたりはずれがあるらしく、面白いと感じる本とつまらないと感じる本ときっぱり別れます。 これをお題の本を読む前に買った「レイクサイドホテル」は 私的にどこが面白いのかよくわからなかった一冊でした。 さて、冒頭にあらすじをいれたので割愛しますが、 偽装誘拐が成功し、無事3億円を手に入れた後、この話の山場が訪れます。 葛城の娘-樹里-が殺害されたあたりからあれよあれよと状況が変わって行きます。 前半、色... -
2006年1月
1月27日(金) 【ささき】 有栖川とともにクイーンの影響を色濃く受けているのは法月綸太郎だが、有栖川が国名シリーズのタイトルをパクっ…オマージュしているのに対して、法月は悲劇と冒険・新冒険を使っている。なんか二人の間に取り決めでもあるのだろうか? アンダーさん お褒めの言葉ありがとうございます。たくさんランナーがいるから、ひとりぐらいはみ出し気味でもよかろうという精神で、これからも楽しんでいただけるものを書ければと思います。 本条さん あちゃぞうさんに進捗伺いのメールを出して、それに返信をしていただきました。 なんかあらためて送っていただいたメールも届いていないみたいなのですが・・・・・・。あれ? もしかして僕がお伝えした時点で間違ってたのかしら? gmailでアカウントamaikoiです。 あと被り対策は2がよかろうと思います... -
2005年12月
12/31(土) 【若林】 もう大晦日なの、とゲームで呆けていたここしばらくを振り返る。順番決まりましたね。メール読みましたよ、にかえてここを更新。この人数で8番目だとだと11冊でしょうか。1/8からカウントして358日を3で割ると119。年間を通して綺麗に3日で流れると第9走者の11冊めで終わる訳です。ってことは逆に10冊以上ある頭文字は何回来ても困らないですね。 12/30(金) 【本条】 BOOK OFFの書棚を嘗め回すようにして、「り」から始まる本を買ってきました。(あやうく「龍臥亭事件」とか買うところだった) 帰りの電車でちょっとだけ読んでみました。おもしろそうな本だ…。 12/29(木) 【本条】 感想の例示も兼ねて、第1ランナーはこの不肖本条が務めさせていただこうと思います。 今年(2005年)の最後の文字が「ん」だったし... -
「子猫が読む乱暴者日記」 (中原昌也)
子猫が読む乱暴者日記 (河出文庫) 『こ』でバトンを受け取った瞬間、真っ先に思いついた単語は『倖田來未』でした。それ本じゃない。竹田です。 気を取り直して『こ』で始まる本ってなにかあったっけかと少ない頭で考えた結果候補に挙がったのは川上弘美のエッセイ『此処何処』だったのですが前回も川上弘美だったしこれハードカバーだから高いよなぁってわけでとりあえず保留。 本屋の文庫コーナーをうろちょろした挙句、京極夏彦の巷説百物語も視野に入れつつ前者は既読であるということと値段面から上記の本に決定した次第であります。 前振りが長いであります。 で、肝心の本の内容なのですが。 本は短編集で表題作含め7作を収録しております。 ネットでいろいろ覗いてみるとなかなかけっこう絶賛の声があるのですが正直自分の感想を言いますと『よくわからん』なのです。 駆け足で読んでたから(><)... -
「天文台日記」(石田 五郎)
天文台日記 (中公文庫BIBLIO) ぼくが子供のころ、うちの父親は自分が自然を相手に仕事をしていたからか、ぼくにも自然に対する興味を持たせたかったようで、キャンプや釣りなどアウトドアな遊びによく連れ出そうとしていた。子供が使うには過ぎるくらい上等な天体望遠鏡を買い与えたのも、その一環だったのだろう。何度か家のベランダから月のクレーターや火星を見た覚えがある。けれど、ぼくは漫画やゲームが好きで、そちらにばかり関心が向き、父に誘われずに自分から望遠鏡を覗くことは結局なかった。そのうち、望遠鏡は、片付け好きの母がリサイクルに出したかなにかで処分されてしまった。 もし今あの望遠鏡が手元にあったら、ちょくちょく覗いてみたりするだろうか、と本書を読みながら思った。天文台での日々を綴ったこの日記には、夜通しで天体観測をする天文学者たちの姿がある。真っ暗な観測室のなかで、狙う星に焦点を定め... -
「実録鬼嫁日記」 (カズマ)
話題になったのでお知りの方も多いと思いますが。 本書は「虐げられる夫」がストレスの捌け口として日々の嫁の有様を綴ったものが書籍化されたものです。 観月ありさとゴリ主演でテレビ番組でもつい年末までやってましたね。 内容としては、日記風の文章、イラスト、鬼嫁語録が主ですが、 レイアウトがイケてません。 結構ページ数が有りますが、正直この半分でもよかったのではと思うほど文字が少なくスカスカ感が強いです。 ちょっとがっかり。 鬼嫁と言うだけあって、嫁さんの行動から言動から徹底的です。 また、耐えて従う夫に尊敬すら感じます。 自分に置き換えるとそこまで徹底してはできないかなぁ。 これも一つの夫婦愛なのかもしれません。 私ももっと屁理屈やワガママを言えるようになりたい。 面白いけれど、身になる内容がないに等しいので暇つぶしに読むことをオススメします。 -
走行履歴
「読書感想しりとりリレー2006」走行記録 「シカゴ育ち」(スチュアート ダイベック) /なりた 「タイホされたし度胸なし」(藤田 宜永) /本条 「クロイツェル・ソナタ」 (夏樹 静子) /竹田 「ドゥームズデイ・ブック」(コニー・ウィリス)? /マサトク 「リアルワールド」(桐野 夏生) /if 「三毛猫ホームズの推理」(赤川次郎) /若林 「いちばん初めにあった海」(加納朋子) /橋立 「返事はいらない」(宮部みゆき) /ささき 「天文台日記」(石田 五郎) /なりた 「タスケテ…」(島村 洋子) /本条 「ネバーランド」 (恩田陸)? /マサトク 「どんどん橋、落ちた」 (綾辻 行人) /竹田 「つきのふね」(森 絵都)? /if 「ルナハイツ」(星里もちる) /若林 「冷たい校舎の時は止まる」(辻村深月) /橋立 「月に繭 地には果実」(福井晴敏) /ささき 「姑獲鳥の夏」... -
2006年8月
8月29日(火) 【本条】 先程みなさまにメールを送信致しました。そちらと重複してしまうのですが、次周の「走行カレンダー」を 現状に併せて少しずらしてみました。…どうでしょうか。 8月27日(日) 【アンダー】 もう今日はお題が来る予定だった日なのですね。早いなぁ(←アップすごく遅れたやんけ)。 >ささきさん ありがとうございます。気になっていたので、後でやってみます。 遅れの件。 まさしく「人の事はいえない」状態ですが、現実的な面としては、代走でしょうか。 【ささき】 書影の件。たぶんアフィリエイトリンク機能が内部エラーかましてるんだと思いますが、ひとまずのソリューションとしては手動でタグ入れるぐらいしかないですね。 "#amazon(ISBNコード,left,text,image)" ... -
「世界の中心で愛を叫んだけもの」 (ハーラン・エリスン)
世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1) 皆様こんばんわ。 「読書感想しりとりリレー2006」も二順目に入りました。駅伝なら第一区、といった所で各走者様子を見て………と言いたい所ですが、皆さんの取り上げる本、感想に対して唸らずにはおれません。 さて前回は『キング・コング』で新レーススタートという事でいささか力が入りすぎ冗長になってしまったな、と思ったので今回は短くします。 「読書感想しりとりリレー2006」の中では唯一、海外小説を担当させていただいております。海外小説といってもどうしても英語圏が多くなってしまいますが、日本の作品にはない味わいを紹介して、たまにはそういうものも読んでみようかと思っていただければ幸いです。 乙一『暗いところで待ち合わせ』というタイトルで来たので、お題は「せ」。「それは解るけど、それでいいのか?」と取り上げるま... -
「メグレ罠を張る」 (ジョルジュ・シムノン)
メグレ罠を張る (ハヤカワ・ミステリ文庫 16-1) 皆様こんばんわ。 「読書感想しりとりリレー2006」、申し訳ないです。今回は遅くなってしまいました。 出張やら何やらいろいろあったのも確かなんですが、全て言い訳です。この先もある種の言い訳で続けさせていただきます。 「MYSCON7」というイベントに性懲りもなく参加することになりました。 その名の通り、ミステリが好きな方が集まって喋ったりイベントしたりするものです。 昨年、ちょっとしたはずみで参加してみてなかなか楽しかったのですが、自分はそんなミステリ者ではないという事を思い知りそれが辛かったです。当然、参加前から自覚はあったのですが………。 会場でいろいろな方のお話を伺いましたが、「いやーなんでまたそんなに読んでいるの?」というぐらいの人がわんさかいらっしゃいました。 読書って孤独な作業... -
2006年6月
6月29日(木) 【アンダー】 ち、ちくしょうこんな文字回しやがって!wというのが来ましたが、何とか回してあちゃぞうさんに昨日、MAILしました。ああ感想アップは何とか間に合わせたい。そしてmixiの読書会の方もちゃんとやりたい。そしてそしてアニメも週にXX本ちゃんと観るぞー。 6月26日(月) 【なりた】 読んだ本のなかに当てはまるのがあるだけでもすごいですね。 感想アップしました。 6月23日(金) 【本条】 私が読んだ本の中で当てはまるのは「ルドルフともだちひとりだち」だけかしら…。 amazonで「る」から始まる単語をてきとーに検索していたら、「ルール違反も恋のうち」というのが引っかかりました。「これか!?」と思って詳細画面をみたら、ボーイズラブ小説でした。…これか!? 6月22日(木) 【橋立】 「る」で始まって「ち」で終わるのが、み... -
「快楽は重箱のスミに」 (酒井順子)
快楽は重箱のスミに (幻冬舎文庫) 酒井順子さんと言えば、負け犬の遠吠え効果のせいで、いわゆるオンナの立場から社会を斬ったつもりになっている系みたいな変なイメージがついてしまいましたが、彼女の普段の作品は意外にもまっとうなエッセイが多いです。 このまっとう感はどこから来るのだろうと考えてみると、どうも「○○な時」「○○なもの」を列挙していくような全体の構成が枕草子に似ているんですね。枕草子の1章をむりやり本1冊に引き延ばしたような作品、とでも言いましょうか。「煩悩カフェ」(幻冬舎文庫)ならさしずめ「心塵覚ゆるとき」、「ホメるが勝ち! 」(講談社文庫)は「あへてあはれがるとき」 ……つーかよく見たらこの人、「枕草子REMIX」(新潮社)なんて本を書いてたー! ガチだったー! まあ、1章分の内容を1冊に引き延ばしてるぶん、もちろん内容も薄いわけですが、「あー、あ... -
「キング・コング」 (エドガー・ウォレス他)
キング・コング (ハヤカワ文庫NV) キング・コング (創元推理文庫) 皆様こんばんわ。 いよいよ「読書感想しりとりリレー2006」が始まりました。第四走者をつとめさせていただきます。身震いする思いです。 昨年のとりとりリレー忘年会の時に「長い」というご指摘を受けたのですが、今年も変わらず同じような調子・同じようなペース・同じようなカラーで書かせていただく点につきましては、ひらにご容赦願います。 一月も半ばを過ぎまして新年早々にという事でもないのですが、口上から入らせていただきます。「読書感想しりとりリレー2006」におきまして、昨年に引き続き海外作品を担当させていただきます。日本の作品は一切、紹介いたしません。日本の作品が嫌いという訳ではないのですが、海外作品の奇想・異観を皆さんにも是非、味わっていただきたい………いや、それよりも味わっている所を観ていただき... -
「エイジ」 (重松 清)
エイジ (朝日文庫) 神戸の酒鬼薔薇事件が起きたのが1997年。本書の元になった新聞連載が開始されたのが1998年。あの頃、巷では「14歳」がキーワードだった。本書は、14歳の中学二年の男子生徒を主人公にした物語である。 本の背表紙にある概要を抜粋してみる。 ぼくの名前はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった――。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?……(後略) うん、そう。他にもいろいろイベントはあるのだけれど、この概要に付け加えることがあまりない。同級生が通り魔で、世間でいう「14歳」として取りざたされる。そうした状況に置かれた中学生と周囲の大人の様子を主人公の視点で書いた作品だ。 なにせ... -
「眠りの牢獄」 (浦賀和宏)
眠りの牢獄 (講談社ノベルス) 2回連続メフィスト賞作家、3回連続講談社ノベルスでこんにちは。別に縛りをかけているわけではない。僕の中の何か(主に怖いもの見たさ)がそうさせているのだと思う。そう、まだ縛りの方がマシだという意見は至極もっとも過ぎるので言わないでほしい。 ミステリにおいては、そのトリックが読者に対してフェアであるかが作品を評価する大きなポイントになることが多いのだが、この作品はまさにフェア/アンフェアの境界線に置かれた作品と言える。しかも、そのどちらかに置くかを読者が葛藤し、議論をぶつけ合うことまでを計算に入れたかのような位置にある。筆者の憎たらしいまでのスクリューボールっぷりに嘆息しつつも、我知らず唇が笑みに形作られるのを感じる。 今年ドラマ化されたことで『推理小説』(秦建日子著、ドラマタイトルは『アンフェア』)が巷間でちんまり話題に... -
「with you」 (江国香織・岩井志麻子・他)
しりとりリレー3周目も例によって例の如く本屋の文庫コーナーを徘徊して『うー・・・う。うで始まる本・・・』とあやしい呟きを洩らしつつ選んだのがこの本。 他にも候補は数点あったのですが『女性の為の官能小説』というアオリが気になってこれになりました。官能小説って。 短編のアンソロジーで江国香織や小池真理子、桜井亜美など12人の女性作家が参加しています。 内容は官能小説だもんでそういうシーンももっさりあったり伏字もあったりしたんですけどなんかそういうとこで伏字使われると逆になんかおかしいですねー。 まぁでもものすごく読みにくいわけでもなく(というかその辺は人それぞれになるのですが)時々あーこれすごいなーってのがあったりしましたがやっぱ1話ごとに書く人が違ってるのでその違いを見るのも楽しいかと。 個人的にはやっぱり江国香織好きだなーって思ったわけですが(笑) とい... -
「ジョゼと虎と魚たち」 (田辺聖子)
ジョゼと虎と魚たち (角川文庫) マサトクさんから『ジ』でバトンを頂いたので毎回恒例、本屋の文庫コーナーとにらめっこしてきました。 何故か毎回短編集を選んでいるので今回は長編にしようと思っていて目に付いた候補がセカチューでおなじみの片山恭一氏の『ジョン・レノンを信じるな』とこれ、田辺聖子氏の『ジョゼと虎と魚たち』 ちなみに選考の理由は何年か前に映画化しているのでそれならきっと長編だろうという単純なことから。 しかし実際はやっぱり(?)短編集でしたって言うオチがあるのですが。 そして数年前に映画化したという『ジョゼと虎と魚たち』ですが、当時からタイトルだけしか知らずほとんどストーリーを知らなかった(主役が足不自由ってのは何かでみて知ってた)のですが今回読んで初めて知ったのが『ジョゼ』が日本人だってこと。 ジョゼって言うくらいだから本名ジョゼフィーヌとか... -
「ルー=ガルー 忌避すべき狼」 (京極 夏彦)
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 本条さんから「る」のバトンが回ってきたときになんだかいやな予感がしたのだが、果たして、今回の本の選択にはとても苦労した。「る」で始まる本は、出版数はそれなりにあるのだろうけど、どうも個人的に弱点らしく、本屋に行ってもなかなか目にはいらないようなのだ。そんなわけで「しかたなく」選んだのが本作。いや、読む前から面白いのはわかっていたのですが、ちょっと分厚くて、重いし、ほら、8月って暑いし…(締め切りは7月で今は9月です)。 さて、本作は京極夏彦の2001年の作品である。現在から30~50年ほど先の世界を舞台にした近未来SFだ。そこは、住人に対する管理が行き渡り、逐一その居場所や行動が記録される。生活のあらゆる箇所が制御された人工物で埋め尽くされ、家族と言えども人間同士がモニタを介さず対面することはほとんどなく、道徳や倫理も合理的でないものは徹底的に... -
「99%の誘拐」 (岡嶋 二人)
岡嶋二人氏の作品を読むのは、「どんなに上手に隠れても」に続いて2冊目です。今回の「99%の誘拐」といい、岡嶋氏の作品には、つい「…ん?」と手に取りたくなってしまうタイトルが多いような気がします。「三度目ならばABC」とか、「開けっぱなしの密室」とか。 さて、このあとに あらすじや感想が続く予定なのですが、今夜はちょっと頭がズキズキするので(風邪がぶり返したか、それとも アトラスの新作「デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団」のやりすぎか…)、続きは明日に。すまんです。 (以下後日追記) この作品「99%の誘拐」は、「ある男の手記に残された、8年前の誘拐事件の記憶。そして12年後、その事件を模倣したかのような誘拐事件が起きて…?」という感じの物語です。 「誰が犯人なのか?」「犯人の目的は何か?」などを推理しながら読み進めていく、というのが一般的なミステリです... -
2006年3月
3月23日(木) 【アンダー】 すみません。和泉さんがアップされていなかったのですが、私も遅れていたので、先にアップいたしました。 「め」できて、「る」を投げるというのもどうかなーと思いましたけど、ぱっとできるのがこれしかなかったんですよぅ。 3月22日(水) 【なりた】 オリバー・サックスの本は抜群におもしろいですよね。 『火星の人類学者』も大好きです。 3月21日(火) 【アンダー】 申し訳ないです。 出張中につき、遅れます。次のお題は投げました。 あと、MYSCON7に参加します。 http //myscon.ore.to/ 3月19日(日) 【なりた】 すみません、1日遅れのアップです。 3月16日(木) 【本条】 感想は明日追記します。 走行カレンダーも、できれば明日併せて更... -
「宇宙船ビーグル号」(A・E・ヴァン・ヴォクト)
皆様こんばんわ。 えー、ぶっちしたと思われるでしょうか。していません。いつアップだったのか思い出せないぐらいブッ放しましたけど。またか。そうこうしているうちに今年も終わっちゃいそうです。 毎度のご挨拶です。この「読書感想しりとりリレー2006」では海外もの主義という事で海外作品のみを紹介させていただいております。今回は「う」で来てそろそろSFをという事で『宇宙船ビーグル号の冒険』はアウト、なら『宇宙船ビーグル号』………ところがお題を送った後に、本が買えないのなんのって。『ウは宇宙のウ』とか買ってこれでもいいかとか思っていたんですが、字だけあってて本は違う、っていうのがいいのかどうか解りませんでした(駄目だろ)。 本が見つからなかったので買いなおしたのですが78年に出ているハヤカワ文庫版、2002年でたったの十刷なのですね………読まれていないもんです。 ワ... -
「愚者の道」 (中村うさぎ)
愚者の道 アンダーさんからまわってきたお題が「キング・コング」の「ぐ」ということで、今回は中村うさぎの「愚者の道」を読みました。 買い物依存症やホスト狂い、美容整形などで有名(と思われる)な中村うさぎのエッセイなのですが、今回の「愚者の道」は他の軽い語り口で自らの破滅的な行動を笑うタイプのエッセイとは少し違うノリで、どうして今まで自分がそのような行動を取ってきたのかを振り返り考察するような、多少仰々しい文体のものとなっています。軽く読める範囲ですが。 読んでる最中、3回くらい涙ぐみました。 夫のセリフが泣かせる。 というか、単にいろいろ、中村うさぎが自分とかぶりすぎなんですけどね。こんなに共感してどうするのか、というくらい何度も「ああ……わかる、わかります先輩!」と思いました。(私に勝手に先輩と呼ばれてもどうかと思いますが。) 「愚者の道」の最... -
「リンドキストの箱舟」(執筆中です)(アン・ハラム)
リンドキストの箱舟 皆様こんばんわ。「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。一週間超遅れてしまった事はもうお詫びのしようもありません。何とかお題だけは規定日に回したし本も読んだのですが感想がなかなか。 先日参加したmixiの読書会が楽しくてその反面、自分の未熟さにショックを受けまして………あ、また言い訳ですね。 この「読書感想しりとりリレー2006」では断固、海外もの主義!という事で海外作品以外は紹介しないことにしております。それで今回が「り」でして、また迷った挙句、決めさせていただきました。 ハードカバーの、しかもファンタジーを読むなんて久しぶりだなぁと思ってしまいましたが、子供の頃からたどって考えると、もともとはファンタジー作品好きだったのです。読むものがわからなくなってきて、今ではファンタジーのほか、ホラー、SF、ミステリなど乱読状... -
「リンドキストの箱舟」(アン・ハラム)
リンドキストの箱舟 皆様こんばんわ。「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。一週間超遅れてしまった事はもうお詫びのしようもありません。何とかお題だけは規定日に回したし本も読んだのですが感想がなかなか。 先日参加したmixiの読書会が楽しくてその反面、自分の未熟さにショックを受けまして………あ、また言い訳ですね。 この「読書感想しりとりリレー2006」では断固、海外もの主義!という事で海外作品以外は紹介しないことにしております。それで今回が「り」でして、また迷った挙句、決めさせていただきました。 ハードカバーの、しかもファンタジーを読むなんて久しぶりだなぁと思ってしまいましたが、子供の頃からたどって考えると、もともとはファンタジー作品好きだったのです。読むものがわからなくなってきて、今ではファンタジーのほか、ホラー、SF、ミステリなど乱読状... -
「イン・ザ・ペニー・アーケード」 (スティーヴン・ミルハウザー)
イン・ザ・ペニー・アーケード (白水Uブックス―海外小説の誘惑) 皆様こんばんわ。海外小説担当のアンダーです。 「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。本来は水曜アップのところ、またまた遅くなりまして申し訳ないです。別に待っていた訳じゃねぇや、と言われるかもしれませんがそこはそれ、しりとりリレーなのでつかえると後が大変でして。 突然ですが「MYSCON7」参加の皆様、お疲れ様でした。この企画でさんざん海外だ海外だと言っておいて海外もの企画の方に参加せずに読書会の方に参加したポリシーのかけらもない人間です。今度5/3に「SFセミナー」というイベントがありますのでそこでは一応………と思っていますが、他の皆様の圧倒的な読書量に圧されて何も言えなくなっている事でしょう。あ、昼間にワールドコン2007の登録申し込みなどやっているかもしれませんので、是非こ... -
「妻を帽子とまちがえた男」 (オリバー サックス)
妻を帽子とまちがえた男 (サックス・コレクション) 映画『レナードの朝』の原作『めざめ』を書いたアメリカの脳神経科医オリバー・サックスの手による。二十四篇の症例を基にしたレポート。紹介文には「メディカル・エッセイ」とある。 感想は書きにくい一冊。 24人の患者が登場するけれど、共通しているのは脳神経の問題に起因する病気を患っているということぐらいで、症例はまちまちだ。表題にもあるとおり、「妻を帽子と間違えて被ろうと手を掛ける」音楽家の、人間の顔つきだけが認識できなくなる症例。子供の頃に聴いた音楽が脳内に繰り返し繰り返し、我慢できないほどの音量で鳴り響く、ある夫人の症例(まぼろしの音楽が騒々しくて、人の会話が聞き取れないことすらある)。二十歳そこそこまでの記憶は鮮明に残っているが、その後は数分程度しか記憶が持続しない壮年の元海軍軍人…… サックスの患者たちの症例はどれも... -
「浪漫倶楽部 1」 (天野 こずえ)
新装版 浪漫倶楽部 1 (BLADEコミックス) 幼い頃に 何度か“不思議な存在”と出会ったことがある中学生・火鳥 泉行(かとり せんこう)は、学園で起きる数々の怪現象を解明するために発足された部活・浪漫倶楽部に入部することになった。 とぼけた先輩・綾小路宇土(あやのこうじ うど)や、同級生の橘月夜(たちばな つくよ)らと共に、泉行は 様々な不思議現象に遭遇することに…。 アニメ化・ゲーム化もされた人気作品「ARIA」(→アニメ公式サイト)の作者の、初期連載作品です。 「ARIA」や「AQUA」は、『水の星となった近未来の火星を舞台に、観光都市・ネオ=ヴェネツィアのウンディーネ(ゴンドラによる水先案内人)となるべく 日々鍛錬を重ねる少女たちのハートフルストーリー』で、これらは まったり加減とほんわか具体と癒しテイストが絶妙な作品なのですが…今回ご紹介する「浪漫倶楽... -
「生きながら火に焼かれて」 (スアド)
生きながら火に焼かれて 中東の農村部では、女性の婚前交渉は死刑に値する行為である。そのような女性は「一家の恥」とされて、家族によって殺しても罪にならない。むしろ家族は一家の名誉を守るために、間違いを起こした我が子を殺さなければいけない。このような習慣を「名誉の殺人」という。アフリカなどに伝わる女子割礼と並び、2大女性人権問題とも言える。 本著は、そのような経緯で家族によって火あぶりにされた少女スアドが、スイスの人権団体によって救われ、フランスで第2の人生を送り出すまでのノンフィクションである。 動物以下の扱いを受ける女性の描写は衝撃的であるし、資料の少ない「名誉の殺人」文化の研究において、生の情報が得られるというのは貴重ではあるものの、口述筆記という性質上、読み物としては高水準とは言えない。特に、シスヨルダンの村で殺されかけるまでのエピソードは、物語とし... -
「暗闇坂の人食いの木」 (島田荘司)
暗闇坂の人喰いの木 (講談社ノベルス) 島田荘司である。今日の本格ミステリを語る上で決して外すことの許されない作家である。……であるのだが、ささきはミステリ読みの癖にあんまり島田作品を読んでいない。ひとこれをモグリという。ひきこもりだけど、モグリは嫌なので「ひ」のお題でこの作品を選んだ。 本作は『占星術殺人事件』、『斜め屋敷の犯罪』に続く御手洗シリーズの三作目、つまり作家石岡和己が巷間に上梓した三番目の事件ということになる。石岡先生曰く、この事件に比べたら前者ふたつはまだ生易しい事件になるらしい。 その言葉の通り、この暗闇坂の大楠を取り巻く事件は非常におぞましく、人間の狂気を垣間見せられた。中でも一番恐ろしかったのは、あの厚さであった。あつーい! あついよ小沢さーん! ただ、その重厚(冗長?)な物語の割にメインのトリックは分かりやすいもので... -
「木曜組曲」 (恩田陸)
木曜組曲 相も変わらず(うちのPCは「愛も」変わらずと変換しました。意味深)、恩田陸です。 三連荘です。さすがに、自分でもそりゃあんまりだろう、と思わなくもないのですが、この機会を逃したらもう「も」は、まわってこないかもしれない、この本を紹介できる機会はないかもしれないと思ったら、居ても立ってもいられず若林さんへのバトンをまわしてしまっていたのでした。 メインは4年前に変死したある女性作家の死をめぐる真相をめぐり、5人の女たちがお互いの腹の内に秘めていた疑惑を探りあう心理劇であり、れっきとしたミステリーでもあります。。 たった6人(一人は既に亡くなっている)の登場人物、一軒の家(それも居間がほとんど)から動かない舞台、2泊3日という短いけれど密度の濃い期間。その中で繰り返さる、違和感や、疑惑や、妄想、告白、新たな疑惑。これ以上はないくらい「静」に抑えた設定を用意してお... -
「罪と罰」 (ドストエフスキー)
「月は東に日は西に」(わかつきめぐみ)でも取りあげて楽をしようかと最初は考えた。単純に「はにはに」なるエロゲはどこまでこの名作を意識していたのだろうか、とか小ネタもあるし、何より氏の漫画が好きだからだ。 だがしかし、せっかく「つ」でまわってきた訳だし、こんな機会でもないと再読する機会がないだろう、というわけで「罪と罰」と相成った。棚には1987年、第67刷という恐ろしく昔の岩波文庫版(翻訳者は中村白葉だ!)があったのでそれを素直に再読したのだが、価格は上中下で250,300,300円だわ、ドストエーフスキー表記だわ、「パス」という単語にかっこがきで注釈(しかもトランプではなくカルタを例に出していた)がついていたりと、まあ何だ、高々20年前の翻訳ものってこんなんだったんだなあ、と内容とは関係の無いところでも色々感慨があった。単純に当時中学生だった私が「何だろうなこれ」と思いつつ読んだ... -
「死のロングウォーク」 (スティーヴン・キング)
バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー) 皆様こんばんわ。 何と言っていいものか………数日前からこれの内容を考えていたんですけど、まさかこういう日に書くことになるとは思っていませんでした。いや、これは個人的な感傷でありまして、読んで下さっている皆様には関係のない事ではあります。 さて、改めていつもの調子に戻って書かせていただきますと、「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。今回、和泉さんから「し」でお題を頂きました。 しりとりなので何が来るか解らないという楽しみがありますが、今回はほっとしたような………「シ」もそうですけど、「ク」とか割と好みです。 そこで今回は「いやいやそんな直球な」「でも次に同じお題が来るかどうか解らないし」と脳内会議の末に決定したS・キングの『死のロングウォーク』に決まりました。 もは... -
「リモコン症候群(シンドローム)」 (泉 麻人)
リモコン症候群(シンドローム) (文春文庫) htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 「よみかたは“まじん”じゃなかった気がする」「メガネをかけてた気がする」「コラムニストっぽい人だったかも」程度の認識で、なんとなく手に取った「リモコン症候群(シンドローム)」(泉麻人)。いい機会なので、ちょっと泉さんについて調べてみることにします。 →htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 →htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 …ふむ。(メガネはかけていなかった... -
「闇から生まれた女」(F・ポール・ウィルソン)
闇から生まれた女〈上〉 (扶桑社ミステリー) 皆様こんばんわ。 毎度毎度、遅れのお詫びを書くのもどうかと思っているのですが、今回はあまりにぶっ放し過ぎました。申し訳ないです。 毎度のご挨拶です。この「読書感想しりとりリレー2006」では海外もの主義という事で海外作品のみを紹介させていただいております。今回は「や」で来て一瞬、迷ったのですが「闇」で始まる作品って結構、多いものですね。 さて今回は私の好きな作家の一人、F・ポール・ウィルソンであります。 となると、新刊も出たばかりだし「始末屋ジャック」シリーズ………といきたい所なのですが、諸事情ありまして今作を選ばせて頂きました。 F・ポール・ウィルソンについて簡単に紹介させていただきます。1946年ニュージャージー生まれ。医者(家庭医)を開業しつつ、作家として活躍中。日本でもファンが多く、邦訳がいろ... -
「太陽の塔」 (森見登美彦)
いちおう「日本ファンタジーノベル大賞」大賞受賞作ということだから、クォリティはある程度は担保されているだろうと買っては見たものの、SF方面の知人友人のあいだで「京大ダメ学生(オタク)小説」等と大学名を冠されて話されることが多く、何とはなしに敬遠して積んでいたもの。 「読書感想しりとりリレー2006」の課題で「た」が回ってきたのをいい機会と、普段は手を伸ばさない棚にある『太陽の塔』をに読んでみたら、いやびっくり、これが猛烈に面白かった。愉快で、チャーミングで、切なかった。 『太陽の塔』の主人公は、非モテで、いちおう頭は良く、けれど肥大しきった自我を持て余しがちな京大五回生の男子で、これは彼が「終わってしまった恋」を再確認する、というような話だ。 しかし、私が女ッ気のなかった生活を悔やんでいるなどと誤解されては困る。自己嫌悪や後悔の念ほど、私と無縁なものはないのだ。かつて私... -
「うらおもて人生録」 (色川 武大)
うらおもて人生録 (新潮文庫) 著者の色川武大は、阿佐田哲也という別名のほうが有名かもしれない。そちらの名義で『麻雀放浪記』のヒットを出した、ばくちエンターテイメント業界(?)では神さまのような人だ。 中学を停学になってそのまま辞めてしまい、ちょうど日本は敗戦。これからどうやって生きようと思った著者が選んだ道は、賭博。そんな…と思うけれど、著者本人は劣等生だったから、まともに仕事をしてやっていけるとは考えてなくて、これならと思えるのが賭博だったのだとか。 そんな著者が週刊誌に連載した、人生を勝負にたとえて劣等生の子供に語る本。と聞くと、殺伐としたゴロツキが勝負の厳しさについて、九割自慢でガキを煽る、みたいなイメージを持つ人がいるかもしれない(いないか)。まず、引用で雰囲気だけでもつかんでもらいたい。先にいっとくけどすごく優しいから。 最初の章から、各段落の始めの... - @wiki全体から「ランナー共有日記」で調べる