灼眼のシャナ&A/B用語大辞典内検索 / 「とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)」で検索した結果

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  • とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)
    【種別】 “紅世の徒”の組織 【初出】 VII巻 【解説】 強大な“紅世の王”である“棺の織手”アシズを首領とし、『九垓天秤』と称される9人の最高幹部である強大な“王” によって統べられていた、中世当時最大級の“徒”の大集団。 “徒”の共生のために群れを成す他集団とは違い、「同胞に仇を為すフレイムヘイズを駆逐し、安寧なる世界を作る」という目的を持った戦闘集団であり、中世ヨーロッパにおいて、万を数える“徒”を従える『軍団』として、討滅の道具たるフレイムヘイズたちと戦った。 その名称はアシズ曰く「新しき世に響く、古き理を送る」故のものであった。 16世紀における本拠地は、ブロッケン山に築かれた要塞。本拠地を欧州に移すまでは、東方で戦ってきた。要塞は幾つもの塔を抱え、山頂にかぶせられた巨大な冠のような形状をしていた。 アシズが唱える『壮挙』を実現する...
  • タ行
    ... トーチ 特殊能力 とむらいの鐘(トーテン・グロッケ) 屠殺の即興詩 ドナート トマシーナ・スミス ドミノ トライゴン トラヴェルソ ドラケンの哮 金切り声(トラッシュ) トラロック トラロカン トリヴィア トリガーハッピー 三柱臣(トリニティ) ドレル・クーベリック ドレル・パーティー トンサーイ 貪恣掌 ドンナー
  • ブロッケン要塞
    【種別】 施設 【初出】 X巻 【解説】 中世に[とむらいの鐘]が欧州に建造した本拠地たる要塞。建造したハルツ山地の低い主峰・ブロッケン山にちなんでそう呼ばれた。 場所は欧州を東西に走る中央高原とドイツ北部平原の境界、ベルニゲローデの西、ゴスラーの東。要塞は幾つもの塔を抱え、山頂にかぶせられた巨大な冠のような形状をしていた。 この麓で中世の『大戦』の最終決戦があり、最後には神威召喚“天破壌砕”によって天罰神として顕現したアラストールによって破壊された。 【由来・元ネタ】 ドイツに実在するハルツ山地の最高峰ブロッケン山(Brocken、北緯51度48分5秒、東経10度36分53秒、標高1142m)。 ヴァルプルギスの夜(4月30日-5月1日の夜)に魔女たちが集まって宴を開くという伝承がある。ヴェルニゲローデ(Wernigerode)やゴスラー(Gosl...
  • ブロッケン
    【種別】 地名 【初出】 X巻 【解説】 [とむらいの鐘]が本拠地たる要塞を構えたハルツ山地の低い主峰。 山の名前でもあり、要塞もそこから「ブロッケン要塞」と呼ばれる。 場所は欧州を東西に走る中央高原とドイツ北部平原の境界、ベルニゲローデの西、ゴスラーの東。 この麓で『大戦』の最終決戦があった。 【由来・元ネタ】 ドイツに実在するハルツ山地の最高峰ブロッケン山(Brocken、北緯51度48分5秒、東経10度36分53秒、標高1142m)。 ヴァルプルギスの夜(4月30日-5月1日の夜)に魔女たちが集まって宴を開くという伝承がある。 ヴェルニゲローデ(Wernigerode)やゴスラー(Goslar)も実在する都市である。 ハルツ地方はオステローデ・アム・ハルツ郡(Landkreis Osterode am Harz)に含まれ、郡庁所在地はオステ...
  • 大戦(おおいくさ)
    【種別】 出来事 【初出】 VII巻 【解説】 本編の主な流れより数百年前(神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン一世の在位中ということなので西暦1500年前後か)に起きた、“紅世の徒”の軍団[とむらいの鐘]と、彼らに対抗するために本来徒党を組まないフレイムヘイズ達が集い結成されたフレイムヘイズ兵団の戦争。 なお、[とむらいの鐘]の(表向き)支援勢力として[仮装舞踏会]も参戦している。 現代にて[仮装舞踏会]との戦争が起こるまでは史上最大の戦いであった。 広義では、“棺の織手”アシズがオストローデ市を『都喰らい』によって“存在の力”に変換して我がものとし、[とむらいの鐘]が抜きん出た戦力を持った時を、その始まりとする。この事件は、フレイムヘイズ兵団結成の契機となった。 狭義においては、[とむらいの鐘]が『小夜啼鳥』争奪戦を征し『壮挙』を宣布、その『暴挙』を阻止...
  • ゴグマゴーグ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 『Eternal song ‐遙かなる歌‐』第一話 【解説】 “紅世の王”。真名は“盤曲の台”(ばんきょくのだい)。炎の色は憲房色。 女性を模った等身大の球体関節人形に意思総体を宿し、人形の踊る舞台を頭部とする巨大な機械人形がその全形である男性の“王”。幻術で相手を惑わし、実物である巨体の拳で叩き潰す戦い方をしていた。また、巨体との動きは同調しないが、巨体の損傷が人形にも影響していた。 16世紀初頭、[巌楹院]の首領として『君主の遊戯』に参加し、北仏にて勢威を振るっていた。 一人称は「儂」で、尊大な権威主義者。『君主の遊戯』中で有力者となれるだけの、実力と統率力を備える。しかし、恐怖で統率する部下を容赦なく使い捨て、[仮装舞踏会]の布告官ストラスに『大戦』への加勢の見返りを暗に要求するなど、かなりの俗物でもあったよう...
  • ウルリクムミ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“巌凱”(がんがい)、炎の色は濃紺。 [とむらいの鐘]最高幹部である『九垓天秤』の一角で、自在師のアルラウネを補佐役とした。“焚塵の関”ソカルと共に、先手大将として戦の先陣を切る役目を負う、卓抜した戦術眼と統率力の持ち主。 周囲から引き寄せた鉄塊群を“存在の力”による強化を加え放つ自在法『ネサの鉄槌』を使用した。 頭部のない鉄の巨人の姿。胴体部分には白い染料で描かれた双頭の鳥があり、そこから声を出していた。反響したように語尾を伸ばす特徴的な喋り方に反して、ゾフィー・サバリッシュや[仮装舞踏会]のベルペオルも認める戦上手。 ブロッケン要塞建造期間中は、その守備を任されていた。なお、原作では心の中の声も反響していたが、外伝漫画『ES』では普通だった。 公明正大な性格で、他の『...
  • 両翼
    【種別】 役職 【初出】 V巻 【解説】 [とむらいの鐘]の最高幹部『九垓天秤』の中でも最強の将たる二人、“虹の翼”メリヒムと“甲鉄竜”イルヤンカを指していた。 両翼の右がメリヒムで、左がイルヤンカ。他の最高幹部『九垓天秤』と違い、職掌がはっきりしていなかった。単騎での戦闘要員と推測されていた。 両者共に圧倒的な戦闘能力の持ち主で、彼らと一対一で対等に戦えるフレイムヘイズは先代『炎髪灼眼の討ち手』マティルダや『万条の仕手』ヴィルヘルミナ位のごく少数の強者だけだった。 【コメント】 ☆アニメシリーズにはメリヒムだけ登場した。 ☆[仮装舞踏会]と違って、戦闘時以外は暇そうであった。 ☆[とむらいの鐘]の力の象徴としての役割も持っていた。 ☆[仮装舞踏会]の『三柱臣』みたいに格好良かったな。 ☆[百鬼夜行]の用心棒や[マカベアの兄弟]のダーインや...
  • 九垓天秤
    【種別】 1.役職 2.宝具 【初出】 X巻 【解説】 1. [とむらいの鐘]の最高幹部。 役職: “真名” 通称 (あだ名) 宰相 : “大擁炉”モレク (牛骨の賢者) 両翼の右 : “虹の翼”メリヒム (虹の剣士) 両翼の左 : “甲鉄竜”イルヤンカ (鎧の竜) 大斥候 : “凶界卵”ジャリ (奇妙な卵) 隠密頭 : “闇の雫”チェルノボーグ (黒衣白面の女) 先手大将 : “巌凱”ウルリクムミ (鉄の巨人) 先手大将 : “焚塵の関”ソカル (石の大木) 中軍首将 : “天凍の倶”ニヌルタ (氷の剣) 遊軍首将 : “戎君”フワワ (牙剥く野獣) 以上の九人で構成される。 “棺の織手”アシズの下で千年に渡って戦い続けた、いずれも名高き強大な“王”たちである。 数百年前の『都喰らい』事件の直後にフワワが、『小夜啼鳥』争奪戦にてニ...
  • ソカル
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“焚塵の関”(ふんじんのせき)、炎の色は黄土。 [とむらいの鐘]最高幹部である『九垓天秤』の一角。役職は、“巌凱”ウルリクムミと同じく、先陣を切って[とむらいの鐘]の軍を率いる先手大将。 甲高い声で喋り、一枚も葉のない石の大木の姿で、双眸のような割れ目と口のようなウロから黄土色の光がにじむ様は、木に宿った幽鬼にも見える。全高は、必要に応じて変えることが出来るようだ。 “棺の織手”アシズの回想では「石の大木」と形容されていた。 性格は見栄っ張りかつ嫌味で、戦闘面における周囲からの信頼は厚いものの、人格面では『九垓天秤』内でも際だって評判が悪く、ウルリクムミ曰く「陰険悪辣の嫌な奴」。“闇の雫”チェルノボーグは、彼に弱みを見せたら百年は物笑いの種にされると危惧していた。特に謹厳...
  • ジャリ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“凶界卵”(きょうかいらん)。炎の色は亜麻色。 [とむらいの鐘]最高幹部『九垓天秤』の一角。戦場での敵情視察を任とする大斥候。 大量の蝿を生み出す自在法『五月蝿る風』の使い手。その本領は戦闘ではなく、絶大な規模で自在法を展開し制御する点にあった。 人間大の卵に魔物、老人、女の三つの面を張り付かせた姿をしていた。 「三つの面から声を繋げつつ」「意味不明のことを」「喚いている!」。 その言動は、同僚の『九垓天秤』たちでもなんとなくしか読み取れなかった。周囲からは、「組織の枢要たる変人」として扱われていた。 ブロッケン要塞入場行進の争議からすれば、『九垓天秤』の中でもイルヤンカやウルリクムミに次ぐ古参であるようだ。 中世の『大戦』最終決戦では、壊滅したメリヒムの『空軍...
  • ニヌルタ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“天凍の倶”(てんとうのぐ)、炎の色は黝(あおぐろ)。 [とむらいの鐘]最高幹部『九垓天秤』の一角にして、主を護り主力軍を指揮する中軍首将。 その外見は、球形の本体に台のような基部を持ち、口付近に装飾の施された、くすんだ色の巨大なガラス壷。球形の下部に剣や槍、棍棒などの種々の武器が文字通り刺さっており、その壷の中からは雪のように黝の炎を舞わせていた。 冷静沈着で、何より公正に拘る謹厳実直な指揮官で、ブロッケン要塞入城の順番を決める際にも「これまでの功績の順であるべきだ」と譲らなかった。逆に、公正ならば文句は言わない。実力は互いに確かだが、性格の反りの合わないソカルとはよく諍いを起こしていたようだ。 感情の昂ぶりに応じて、武器の表面とその周囲に霜が張る。それは、正しさから来...
  • カデシュの血印
    【種別】 自在法 【初出】 VI巻 【解説】 フレイムヘイズ『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウが繰っていた自在法。 褐色に燃える炎の自在式で『儀装』(瓦礫の巨人)を操るための力の支点。エネルギー流であるカデシュの血脈を生んでいた。 刻まれた物体を統御するこの自在式を周囲の物体に刻み燃え上がらせ、カデシュの血脈を生み出し『カデシュの心室』に接続し、巨人の制御を行っていた。『調律』を行う際は、街中にあらかじめこの自在法を仕掛けておいたようだ。 【由来・元ネタ】 『カデシュの心室』を参照。 【コメント】 ☆アニメ版から登場・使用されていた。 ☆ティリエルの『揺りかごの園』における“燐子”『ピニオン』のような役割みたいだったな。 ☆でも、道路に穴を開けなくてもよかったのではないだろうか。御崎市職員が可哀相すぎる。 ☆マーキングなんだか...
  • 大皿(ヴァークシャーレ)
    【種別】 宝具(の一部) 【初出】 X巻 【解説】 [とむらいの鐘]の本拠地であるブロッケン要塞の『首塔』に置かれた、巨大な黄金の上皿天秤型宝具『九垓天秤』を構成する九枚の上皿。 中央の“棺の織手”アシズを支点に伸びる九岐の腕の先にあり、大皿の一枚一枚に[とむらいの鐘]最高幹部の『九垓天秤』が一人ずつ載っていた。 大きさは家が載るほどのものから机の上に載るほどのものまで、自由自在に変えられた。 【由来・元ネタ】 ドイツ語で「werkschale」。「werk」=英語の「work」なので、直訳は「作業用のシャーレ」となるだろうと思われる。 「シャーレ」は科学実験に用いられるガラスの平皿で、二つの皿が入れ子状になっている。なお、発明時期は1877~1879年の間。発明者の名を取って、ペトリ皿とも呼ばれる。 【コメント】 ☆アニメシリーズには...
  • 桃源(エデン)
    【種別】 “紅世の徒”の組織の根拠地 【初出】 短編『クイディティ』 【解説】 “踉蹌の梢”バロメッツが新世界『無何有鏡』で結成した組織『色盗人』の根拠地で、場所はアメリカ合衆国北東の荒野のゴーストタウン。バロメッツがゴーストタウンを根拠地にしたのは、自分を狙うフレイムヘイズや“紅世の徒”から身を隠すためだと思われる。 新世界『無何有鏡』が創造されてから数年後、シャナと坂井悠二によって『色盗人』が壊滅しバロメッツが降伏した後は、文字通りのゴーストタウンになった。 【由来・元ネタ】 「桃源」とは、陶淵明の『桃花源記』に描かれた理想郷に由来し、俗世を離れた平和な世界を意味する。 「エデン(Eden)」は『旧約聖書』でアダムとイブに与えられた楽園「エデンの園(Garden of Eden)」のこと。 英語の発音は「イードゥン」が近い。悪魔が変じた蛇に唆...
  • ラーの礫
    【種別】 自在法 【初出】 VII巻 【解説】 フレイムヘイズ『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウが使用していた自在法。『儀装』を纏い、『瓦礫の巨人』となってから放つ技。 瓦礫の鞭状態の鉄棒型宝具『メケスト』の先端の瓦礫を飛ばし、炎によって加速させてぶつける。 礫は鞭から離れた後、放物線の頂点で一気に炎を吹き上げ流星のように落下して着弾させたり、逆に放物線を描かず真っ直ぐ天へと昇らせたりと、ある程度は攻撃の方向や距離には融通が効いた(あくまでも「ある程度」)。 瓦礫は着弾すると爆発するなど、質量と速度以上の大威力を誇るが精確な攻撃には向いておらず、カムシンとベヘモットの性格もあって大雑把に飛んでくるため、色んな意味で危ない攻撃だった。 ダンタリオン教授戦ではマージョリー達が駅から脱出するのを待たずに放ったため、攻撃の余波に危うく巻き込みかけ、『星黎殿』攻...
  • フワワ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“戎君”(じゅうくん)、炎の色は焦茶。 [とむらいの鐘]の最高幹部である『九垓天秤』の一角にして遊軍首将。 牛の十倍はある巨体の、熊の十倍はある四肢と胴まで裂けた口を持つ狼の姿。“棺の織手”アシズの回想部では「牙剥く野獣」と描写されていた。 戦いにしか興味のない性格で、自らを誇ることにすら関心がない。 喧嘩ができるという理由で[とむらいの鐘]に入ったことからも、それが窺われる。 『両翼』のことは「メリヒムの旦那」「イルヤンカ爺さん」と呼ぶが、宰相モレクは通称を呼び捨てであった。 音を自在に操り、惑わせた敵を巨大な口で食い千切る戦い方をしていたという。 中世での『都喰らい』事件後、その勢いのままにフレイムヘイズたちを完全殲滅するべく追撃戦に入っていたが、『都喰らい』を...
  • イルヤンカ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 V巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“甲鉄竜”(こうてつりゅう)。炎の色は鈍色。 [とむらいの鐘]最高幹部である『九垓天秤』が『両翼』の左。 全身を鈍色の甲羅と鱗で覆った、四本足の(外伝漫画『ES』では腕を持った二足の)巨大な有翼竜の姿をしていた。落ち着いた老人の声音で、普段は穏やかな気性であり、『九垓天秤』の中では諍いが起こったときのなだめ役でもあった。 あだ名は「鎧の竜」。『儀装の駆り手』カムシンには「鎧の竜王」と呼ばれていた。 中世ヨーロッパにて『当代最硬の自在法』と称される、攻防に威力を発揮する自在法『幕瘴壁』を操る強大な“王”であり、同じく『両翼』の右“虹の翼”メリヒムとのタッグは、数多のフレイムヘイズにとって脅威的な存在であった。 古い時代からこの世にいる“王”であり、太古の封界『大縛鎖』創造...
  • アルラウネ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻(登場のみ。名称の詳細は公式ガイドブック『灼眼のシャナノ全テ』) 【解説】 真名は“架綻の片”(かたんのひら)。炎の色は薄桃色。 [とむらいの鐘]の一員。容姿は花弁の真ん中に女性の顔がある妖花。初登場の際は真名も通称も不明で、一貫して「妖花」と書かれており、“徒”なのか“燐子”なのかも公式ガイドブック『灼眼のシャナノ全テ』で明かされるまで不明だった。 また、会話に際して常に疑問形で語りかけていた。 援護や補助を得意とする優秀な自在師であり、『九垓天秤』先手大将ウルリクムミの副官として[とむらいの鐘]を補佐してきた。 中世の『大戦』に際してもウルリクムミの副官、もしくは秘書的な役割を果たしていた。 中世の『大戦』の帰趨が決した際、ウルリクムミに撤退を命じられたが拒否した。そして彼とともに最後まで殿軍を守り、...
  • セトの車輪
    【種別】 自在法 【初出】 XVIII巻 【解説】 フレイムヘイズ『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウの自在法。 周囲の数十の瓦礫に自在式『カデシュの血印』を展開し、瓦礫に刻んだ自在式から発生させたカデシュの血脈を宝具『メケスト』の柄の先端に繋げて、そこを軸に瓦礫を高速回転させた後に放っていた。 炎の糸(カデシュの血脈)を伸ばして飛び散る数十の瓦礫は、転がり跳ねて周囲の者を押しつぶす褐色の炎からなる円形の嵐を巻き起こし、破壊力が高かった。 【由来・元ネタ】 エジプト九柱の神々の一柱であり、砂漠や戦争、悪や嵐、外国の土地を司るセト(Set)。ジャッカルの頭を持つ神で、またオシリスの弟として、しばしば彼と対比したもの(砂漠や海など)を司る。 時代の経過によって次第に悪役としての立場を負わされるようになり、兄オシリスを殺害したり、オシリスの子供ホルスと対...
  • アンドレイ要塞
    【種別】 外界宿の施設 【初出】 XVIII巻 【解説】 外界宿がルーマニア北部スチャヴァ県に所有する要塞で、教会を自称している。第二次大戦後の混乱の中、外界宿の工作によって、人間社会からは忘れられた存在となっている。 造りは、簡素な白塗りの壁と低い鐘楼を備えた教会を中心に、周囲に古めかしい城壁を二周りほどである。そこから裾野まで、近代的なコンクリートの分厚い壁が幾重にも張り巡らされている。 [仮装舞踏会]とフレイムヘイズ陣営の全面戦争が勃発した際に、外界宿の西部防衛線最重要拠点として、捜索猟兵“煬煽”ハボリム指揮下の外界宿征討軍西部方面主力軍を迎え撃った。 西部防衛戦司令官ヒルデガルドと同幕僚長ダン・ロジャースが直接防衛に当たり、特にダンの自在法『プレスキット』で強化された防御施設は、ハボリムの『熒燎原』で能力を底上げされた“徒”の軍勢をも跳ね返した。 ...
  • モレク
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 X巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“大擁炉”(だいようろ)。炎の色は黄色。 [とむらいの鐘]最高幹部である『九垓天秤』の一角。役柄は宰相で、『九垓天秤』の実質的なリーダー。その明晰な頭脳と的確な采配で、首領“棺の織手”アシズに代わって組織全体の運営にあたる。強者としてではなく賢者として討ち手らに恐れられた、数少ない“王”。あだ名は『牛骨の賢者』。 外見は、礼服をまとった直立する牛骨。ただし、手の骨格は人間のものに近い。異常な規模の力の持ち主で、自分の体をもって、要塞ひとつを飲み込む規模の迷宮を構成する自在法『ラビリントス』を構成し、[とむらいの鐘]を守り抜いてきた。 その地位と力に反して重度の臆病者で、何かと気弱な台詞を吐いてはカタカタ震えている。仲間の諍いの際には、自身の骨体を砕かせて鬱憤を晴らさせること...
  • アシズ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 I巻(真名のみ。通称はX巻) 【解説】 “紅世の王”。真名は“棺の織手”(ひつぎのおりて)。炎の色は青。 顕現時は、巨大で優雅な翼と細くも逞しい体躯を持ち、仮面を付けた青い天使の姿をとる。髪は羽根のように広がり、二本の角が鋭く突き出る。声は、重い壮年の男のもの。翼は、外伝漫画『ES』の描写では、正面からは四枚と見えるが、腰の後ろにもう一対あり、合わせて六枚である。 中世最大級の“徒”の集団[とむらいの鐘]で、首領の座にあった。 優れた自在師でもあり、鍵の糸で自在法『都喰らい』を行って大量の“存在の力”を得る事に成功し、さらにその莫大な力を自在に使いこなす、当時の乱獲者達の中では最強の“紅世の王”。 “徒”が史上最も溢れていた中世の欧州において、九人の強大なる“紅世の王”『九垓天秤』を従え、万単位の“徒”を有する戦闘...
  • アクス
    【種別】 自在法 【初出】 SIII巻 【解説】 フレイムヘイズ『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセルの使用していた自在法。 ノーマンの手刀の周囲に氷を凝結させて、人間の少年を両断できる程の大きさの斧の刃を作り出し打ち下ろす。 その威力は一撃で地面を10mから打撃力で裂き、さらに幌馬車の残骸や周囲の炎を吹き飛ばし、一帯を霜で覆う程の冷気を放つほどである。 威力は大きく劣るようだが氷の斧を投げることも可能で、外伝『ソロー』では長椅子型宝具『スフマート』を破壊し、人間のビリー・ホーキンの右二の腕を切断し、左大腿部を深々と裂いて致命傷を負わせていた。 【由来・元ネタ】 英語でもそのままだが、他の自在法と同じくアイスランド語で「斧(Ax)」だと思われる。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆『ゲイル』と『スペイキル』も併用して...
  • ゲイル
    【種別】 自在法 【初出】 SIII巻 【解説】 フレイムヘイズ『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセルの使用していた自在法。 氷の槍を作り出し、穂先を伸ばして攻撃する。外伝『ソロー』では、剣型宝具『ラハット』の炎を貫いて“狩人”フリアグネの左肩口に食い込んで負傷させた。 【由来・元ネタ】 アイスランド語で「槍」を意味する「Geir」だと思われる。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆『アクス』と『スペイキル』も併用して、フリアグネとビリー・ホーキンを追い詰めた。 ☆槍といえば季重の“建木”が槍型の神器で、[仮装舞踏会]の『三柱臣』シュドナイの『神鉄如意』が剛槍型の宝具だったな。 ☆きっと、[とむらいの鐘]の『九垓天秤』中軍首将ニヌルタとの相性は悪かっただろうな。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手”...
  • 私はあなたのものではありません
    【種別】 台詞 【初出】 IV巻 【解説】 [仮装舞踏会]の『三柱臣』巫女ヘカテーが、言い寄ってくる将軍シュドナイを軽くあしらうときに使う言葉。 【コメント】 ☆アニメ版から使用されていた。 ☆台詞は他に「あなたたちに、天下無敵の幸運を」や「今ここにいる坂井君が、人間だってことを、私は知ってます。」や「因果の交差路でまた会おう」やうるさいうるさいうるさいや燃えも萌えもどっちもすきなんだ!がある。 ☆フレイムヘイズ『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメルや初代『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールが[とむらいの鐘]の『右翼』メリヒムや『左翼』イルヤンカに、[とむらいの鐘]の『九垓天秤』隠密頭チェルノボーグが宰相モレクやフワワやニヌルタやソカルやジャリやウルリクムミに、吉田一美と二代目『炎髪灼眼の討ち手』シャナが坂井悠二や『儀装の駆り手』カムシンに、藤田...
  • ジェヴォーナ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』 【解説】 “紅世の王”。真名は“叢倚の領袖”(そういのりょうしゅう)。炎の色は胡桃色。 『従佐の指し手』パウラ・クレツキーと契約し、フレイムヘイズとしての力を与えていた。縦笛型の神器“ロカトール”に意思を表出させていた。 VIII巻でパウラが同僚のボードと共に[仮装舞踏会]の『三柱臣』シュドナイに殺害されたことで、“紅世”へ帰還したと思われる。 【由来・元ネタ】 通称の由来は、スラヴ神話における狩の女神ジーヴィッカ(Diiwica)のポーランド名「Dziewona」と思われる。 「叢」とは群がり生えた草、「椅」とは寄りかかることである。「領袖」は「襟と袖」という原意から転じて、指導者という意味になった。併せて考えれば、真名は「草むらに寄りかかる指導者」という意味だ...
  • スリュム
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 SIII巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“凜乎の涌沸”(りんこのようふつ)。炎の色は錆浅葱色。 フレイムヘイズ『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセルと契約し、マントの留め具型神器“ヨークトル”に意思を表出させていた。厳しい老爺の声で話す男性の“王”。 1864年、『内乱』の最中にノーマンが交戦した“狩人”フリアグネとビリー・ホーキンを勇者だと評価していたが、二人が作り出した宝具『トリガーハッピー』によってノーマンが戦死したことで、“紅世”へ帰還した。 【由来・元ネタ】 北欧神話に登場する霜の巨人(ヨトゥン)の王スリュム(Thrym)。古ノルド語表記はÞrymr。ミョルニル(またはトールハンマー)を盗み出し、その返還と引き替えに豊穣の女神フレイヤを要求したことで知られる。しかし、ロキとトールにハンマーを取り戻され...
  • ティス
    【種別】 フレイムヘイズ 【初出】 X巻 【解説】 『棺の織手』(ひつぎのおりて)の称号を持つ、“冥奥の環”アシズのフレイムヘイズ。炎の色は青。神器は“無銘の金環”。 最古のフレイムヘイズの一人であった少女。閉鎖空間を生み出す自在法『清なる棺』を駆使して、最初期の討ち手を率いながら数多の“紅世の徒”とその組織を討ち、数々の戦果を挙げ最も功が多かった強大な討ち手であった。 太古の創造神“祭礼の蛇”伏羲との戦いにも、『金環頂く乙女』と呼んだカムシンたちと共に参加していた。 外伝漫画『Eternal song ‐遙かなる歌‐』では、彼女が力を行使する時はアシズと同じく天使の輪(通常は額に嵌まっている“無銘の金環”が頭上に浮かんで発光する)や翼が現れていた。また、大小無数の『清なる棺』で“徒”の肉体を八つ裂きにしていた。 アシズを天の使いと信じ、一途に...
  • スプレット
    【種別】 神器 【初出】 XVII巻 【解説】 “布置の霊泉”グローガッハの意思を表出させている、フレイムヘイズ『姿影の派し手』フランソワ・オーリックの神器。 形状は大きな壺型。材質やどのような様式かは詳細不明。雪など、水に関連する物質が周囲にあれば、“スプレット”を駆使した敵兵探知や遠話も可能である。 【由来・元ネタ】 英語の「spread」だろうと思われる。広げる、展開するなどの意味。タロットカードを占いに用いるとき、カードを並べていく作法にもこの語を使う。 【コメント】 ☆背負うほどの壷という、軽い装飾品が多い神器の中ではマージョリー・ドーの“グリモア”に匹敵する巨大さを誇った。これで『鬼功の繰り手』サーレの『レンゲ』と『ザイテ』や、かつての『極光の射手』の“ゾリャー”のような武器的性質を持たない神器だったら、ただただ肉弾戦の邪魔でしかなか...
  • ガルー
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』 【解説】 “紅世の王”。真名は“截の猛狼”(せつのもうろう)。炎の色は木賊色。 フレイムヘイズ『憑皮の舁き手』ドゥニと契約し、マント型の神器“リュパン”に意思を表出させていた。 20世紀前半の対[革正団]戦争でドゥニがアレックスと共に戦死したことで、“紅世”へ帰還したと思われる。 【由来・元ネタ】 「截」とは、ずばりと断ち切ることである。真名としては「断ち切る猛き狼」という意味だと思われる。切断の能力に特化した“王”だったのだろうと思われる。 「ガルー」は、人狼を意味するフランス語「ルー・ガルー(loup-garou)」の省略形だと思われる。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆タケミカヅチやハーゲンティとは親しかったのだろうな。あ...
  • 空軍(アエリア)
    【種別】 “燐子” 【初出】 X巻 【解説】 [とむらいの鐘]の『右翼』“虹の翼”メリヒムの使役する道具タイプの“燐子”。意思は持っていない。 形状は宙を飛ぶガラスの盾型。外伝漫画『ES』では、縦長の平べったい八面体のように描かれていた。 攻撃系自在法『虹天剣』を自在に反射・変質させる能力を持つ「攻撃のための盾」。メリヒムの半身とまで呼ばれ、彼はこの“燐子”を無数に空に飛ばすことにより、『虹天剣』を最大限に活用した。 [とむらいの鐘]の制空権の要であったが、宝具『小夜啼鳥』争奪戦において、マティルダによって殲滅された。 ブロッケン要塞最終決戦において、『九垓天秤』モレクは作戦を組む際にこれさえあればと何度も思ったようだ。しかしメリヒムは、生き残りか新造かを中世の『大戦』最終決戦まで使わずに隠しており、これによってマティルダは窮地に立たされた。 ...
  • 五月蝿る風(さばえるかぜ)
    【種別】 自在法 【初出】 X巻 【解説】 [とむらいの鐘]の『九垓天秤』大斥候として情報戦の主力を担っていた“凶界卵”ジャリの使用していた自在法。 無数の蝿を生み出して自在に操り、蝿を介することで常識外れの広範囲の状況を見聞きすることが可能だった。 蝿の数は遠くから見れば雲と見間違うような膨大な量で、範囲を常より縮小して展開したにも関わらず中世の『大戦』最終決戦の舞台となった平原の上空一帯をほぼ完全に覆い尽くすほどだった。 蝿が知覚した情報はジャリ自身に伝わる他、一部の蝿の群を使って空中に立体図を描写して、他の仲間にリアルタイムで情報を伝えることも可能だった。 蝿の一匹一匹が微細な攻撃力を持ち、結集することで大きな攻撃力を生み出すことができた。集まれば石で出来た塔をも倒壊させ得た。 ただし、本来は攻撃用の自在法ではなく、一匹一匹の攻撃力が微小な...
  • 大上準子(おおがみじゅんこ)
    【種別】 人間 (トーチ) 【初出】 0巻 【解説】 山手の田舎町である寄木市に住む高校二年生。毎週木曜日に『ラ・ルゥーカス』で、苺のショートケーキを買って帰るのが習慣の、全く普通の少女。 同級生の濱口幸雄と交際していたが、その現場を両親(OVA『S』シリーズでは母親)に目撃されて、両親と喧嘩していた。 寄木市の城址公園で濱口幸雄とデート中に、“紅世の徒”ウコバクに存在を喰われて死亡し、トーチとなった。 その翌日、『ラ・ルゥーカス』でショートケーキを買った帰りの公園で、フレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』(このころはまだシャナと名乗っていなかった)に存在を割り込まれた。 【コメント】 ☆平井ゆかりと同じく、トーチの悲哀の象徴的なキャラだった。 ☆アニメ第2期とアニメ第3期の間、2010年6月25日発売のOVA『S』シリーズ第三巻に登場した。担当声...
  • アテンの拳
    【種別】 自在法 【初出】 VII巻 【解説】 フレイムヘイズ『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウの使用していた自在法。 瓦礫の巨人の片腕を切り離し、炎を後方から噴出させて飛ばす。要するにロケットパンチ。 飛ばした腕は標的に命中すると大爆発するため、瓦礫の腕の質量と速度だけではない強い破壊力を持っており、線路の高架を橋脚ごと破壊したり、『星黎殿』の『秘匿の聖室』の上部を内側から破砕させるほどの威力を持っていた。 この技を使うと当然瓦礫の巨人は片腕を失うが、材料が周囲にある状況なら『カデシュの血印』を使って腕は修復可能だった。 【由来・元ネタ】 エジプトの太陽神であり、後に天体としての太陽を表すようになったアテン(Aten)。 人間形態である他のエジプトの神々と違い、先が手の形をした無数の光線を伸ばす太陽円盤として描かれる。 【...
  • 天道宮
    【種別】 宝具 【初出】 V巻 【解説】 “髄の楼閣”ガヴィダが、人間と協力して作り上げた世界最大級の宝具。 空に浮かぶ下半分の偽りの大地と青空、庭園と宮殿からなる移動城砦型の宝具。ガヴィダによれば、この『天道宮』は日常を暮らす『陽光の宮廷』として設計されたものであるようだ。 宮殿などは完全なガヴィダの趣味と芸術の産物で、戦いのことは一切想定されていない。内部は常に常昼で、偽りの太陽の移動や夜はない。 泡のような球体の異界『秘匿の聖室』の内部に存在しているため、あらゆる探査の自在法や気配察知から隠蔽された状態で自在に移動できる。自己修復機能が備わっており、壊れても自動的に(後から増設した部分を除いて)修復される。 心臓部に据え付けられた宝具『カイナ』によって、宝具の様々な機能を制御することができる。 数百年前、フレイムヘイズ『万条の仕手』ヴィルヘ...
  • 禁衛員(ヴァッフェ)
    【種別】 階級 【初出】 VIII巻(名称は公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』) 【解説】 [仮装舞踏会]の兵科の一種。詳述はされていないが、メンバーを見るところ、本拠地『星黎殿』の防衛を担当する兵科である。 それが祟って、判明している禁衛員は全員『交差点作戦』に前後して討滅されてしまった。 フェコルーやプルソンやウアルがこの兵科にあたる。 【元ネタ・由来】 由来はドイツ語で『衛兵』を意味する「Wache」だと思われる。 「禁衛」とは、皇居を護る衛兵である。要するに近衛兵であろう。 【コメント】 ☆アニメ第2期から登場していた。 ☆[仮装舞踏会]の兵科は、他に捜索猟兵と巡回士と布告官があった。 ☆城塞型宝具『星黎殿』が『秘匿の聖室』に守られて敵襲を『交差点作戦』まで受けたことがないことを考えると、日常は管理が主な役割だ...
  • ダジボーグ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』 【解説】 “紅世の王”。真名は“紀律の按拍”(きりつのあんぱく)。炎の色は雌黄。眼鏡型の神器“プーハチ”に意思を表出させている。 『攪和の打ち手』グリンカと契約し、フレイムヘイズとしての力を与えている“王”。 【由来・元ネタ】 スラヴ神話の太陽神「ダジボーグ(Dažbog)」。常夏の国に住み、ダイアモンドの馬車に乗って天空を駆けるという。 「紀律」は掟や秩序のことである。「按」は物事を抑えてよく考える、「拍」はリズムの他に手で叩くという意味がある。真名全体では、「秩序を守るために、状況を抑えて叩くもの」という意味だと思われる。傍証としては、契約者の称号があげられる。 【コメント】 ☆当然としてアニメ第3期には未登場。 ☆タケミカヅチやジルニトラやグローガ...
  • ノーマン・パーセル
    【種別】 フレイムヘイズ 【初出】 SIII巻 【解説】 『氷霧の削ぎ手』(ひょうむのそぎて)の称号を持つ、“凜乎の涌沸”スリュムのフレイムヘイズ。神器はマントの留め具型の“ヨークトル”。炎の色は錆浅黄色。 外見は髭をはやした西欧系の白人の討ち手で、『内乱』ではインディアン然とした身なりをしていた。氷の斧を作り出す『アクス』、氷の槍を作り出す『ゲイル』、氷の分身を作り出す自在法『スペイキル』の三つの氷の自在法を使用していた。 当初はアメリカ大陸の外界宿の重鎮であったが、白人の新大陸侵略を看過したことで原住民が圧殺されていく様を悔い、『内乱』が勃発すると『大地の四神』側の西軍に参加した。 しかしその経歴のために信頼されず、[パドゥーカ]を率いての開拓村の襲撃や軍の砦攻撃といった、重要度の低い任務に回された。任務の最中、ビリー・ホーキンの住んでいた開拓村を潰し...
  • アルカサル
    【種別】 自在法 【初出】 外伝『ヴァージャー』 【解説】 フレイムヘイズ『荊扉の編み手』セシリア・ロドリーゴの自在法。 防御系の自在法で、対象の周りに実体の無い柳色の細い枝葉を発生させ、絡みつかせた物の形質を強化する。 枝葉は敵の炎を吸い取とって密度と強度を増す性質に加え、触れていなくても見えない壁のような防御の力を発揮するため、標的の周りを取り囲んで檻を作り閉じ込めれば、力で強引に破らない限り空からも地中からも脱出は出来ない。 ただし、設置には時間がかかった。 【由来・元ネタ】 スペイン語で『城』を意味する「アルカサル(Alcázar)」から。語源は「王の住居」という意味のアラビア語。 セゴビアのアルカサルは、ディズニーの白雪姫の城のモデルとなった。 【コメント】 ☆アニメシリーズには未登場。 ☆オオナムチには通用しなかった...
  • 巌楹院(ミナック)
    【種別】 “紅世の徒”の組織 【初出】 外伝漫画『Eternal song ‐遙かなる歌‐』第一話 【解説】 中世に『君主の遊戯』に参加していた“徒”の大組織の一つ。首領は“盤曲の台”ゴグマゴーグ。勢力圏は北仏。 中世の『大戦』の前に、フレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールと『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメルに攻め込まれて壊滅した。 【由来・元ネタ】 英国南西部コーンウォール地方の、海を見下ろす崖に作られた野外劇場「ミナック劇場(Minack Theatre)」だと思われる。 たったひとりの女性が、50年をかけて作り上げた劇場である。なお、元々「ミナック」とは、コーンウォール語で「岩場」を意味するらしい。 「巌(がん)」は岩、「楹(えい)」は柱。[巌楹院]は「岩の柱が立ち並ぶ大きな建物」という意味だと思われる。 【コメン...
  • グリペンの咆
    【種別】 自在法 【初出】 X巻 【解説】 フレイムヘイズ『極光の射手』の使用する攻撃用自在法。神器“ゾリャー”の両翼から伸びる極光の翼を凝縮、流星と変えて敵に叩き込む、『極光の射手』最強の自在法。 おそらくは片翼がこちらで、もう片翼が『ドラケンの哮』だと思われる。 “ゾリャー”の衝角の突撃による一当てで敵の体勢を崩し、隙の生まれた相手へ上記二つの自在法を同時に叩き込むという必殺の戦法を持ち、中世の『大戦』で[とむらいの鐘]のソカルもそれで討滅した。 メリヒムの『虹天剣』に威力では劣るが、連射や誘導が自在に出来るため、汎用性に非常に優れる。 【由来・元ネタ】 スウェーデン語のグリフォンが「グリペン(gripen)」。スウェーデン製の戦闘機に、JAS39グリペンという機体がある。 【コメント】 ☆詳しい描写は使われないという伏線でした。合掌。...
  • ミストラル
    【種別】 自在法 【初出】 XII巻 【解説】 “彩飄”フィレスが使用していた自在法。 集めた膨大な風を一気に開放して長い竜巻を作り、対象を風の道へと吸引、放擲する自在法。 アニメ第2期DVD第5巻の付属冊子では「移動・攪乱に使う」とされていた。 自らがその中に加わることで威力と飛距離が増し、本編開始の直前に『永遠の恋人』ヨーハンを封じた宝具『零時迷子』からサブラクを引き離す際には、周囲の山肌ごと飛んだ。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタは、寒冷で乾燥した強い地方風「ミストラル(Mistral)」。冬から春にかけて、アルプス山脈で冷やされた空気がローヌ河谷を通って地中海に吹く。 語源はプロヴァンス語の「支配者(ミストロー=Mistrau)」。 【コメント】 ☆これで世界を巡っていたのだろうか。 ☆『風の転輪』や『インベルナ』と違って、『...
  • オストローデ
    【種別】 地名 【初出】 I巻(名称はX巻) 【解説】 中世の『大戦』の始まりとして知られるドイツの都市。平野にあり、守るに難い地勢であったようだ。 大量にトーチが作成されたことがきっかけとなって、[とむらいの鐘]とフレイムヘイズ、さらに敵対する別の“王”の組織の三つ巴の戦いの舞台となり、最後は“棺の織手”アシズが仕掛けた自在法『都喰らい』により消滅した。 存在そのものが丸ごと喰われたので、一般の人間の間には、公式な記録はないと思われる。しかし、“紅世”関係者の間では著名で、後に彼らから『闘争の渦』と呼ばれた地の一つとなった。 【由来・元ネタ】 元ネタは、ドイツのオステローデ・アム・ハルツ市(Osterode am Harz)だと思われる。現在の人口は24,000人ほど。同名の郡(Landkreis)の郡庁所在都市。 ドイツ北西部ニーダーザクセン州ハル...
  • 私は他の誰も愛さない
    【種別】 歌 【初出】 X巻 【歌詞】 新しい 熱い歌を 私は作ろう 風が吹き 雨が降り 霜が降りる その前に 我が恋人は 私を試す 私が彼を どんなに愛しているか どんな諍いの種を 蒔こうとも無駄 私は この絆を 解きはしない かえって私は 恋人に全てを与え 全てを委ねる そう 彼のものとなっても構わない 酔っているなぞとは 思い給うな 私が あの美しい炎を 愛しているからといって 私は 彼なしには 生きられない 彼の愛の傍にいて それほど私は 満たされている 【解説】 元は先代『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールが、中世にアキテーヌの伊達男に言い寄られた際に教えてもらった歌。 それを、彼女が中世の『大戦』最終決戦で神威召喚“天破壌砕”を発動した時にアラストールへの想いを込めて歌詞を替えたものだった。 X巻のプロローグで、...
  • パラシオスの小路
    【種別】 自在法 【初出】 XXII巻 【解説】 フレイムヘイズ『興趣の描き手』ミカロユス・キュイの自在法。内部に侵入した任意のものを閉じこめる結界のようなものを張るようだ。 『パラシオスの小路』内部の空間はミカロユスの自由に描き出せるらしく、天山山脈を歩いていたロフォカレを捕らえたときには全てが静止した無人の公園を描いていた。 題は『欠落』二十二番。ミカユロスは写実性にこだわっているらしく、ロフォカレ称するところによると「絵とすら気付けなぬ見事なお手前」。 ミカロユス曰く「力学に矛盾なきよう、写真だけでなく動画も交えて研究したのだ、しつこく!」とのことで絵の出来に自信があったようだが、契約している“王”ヨフィエルからは「まず砂の描写が甘い。動線にブレが見える」と評された。 【由来・元ネタ】 「Parrhasios」は紀元前5世紀頃のギリシアの著名な壁...
  • 巴字奔瀑
    【種別】 自在法 【初出】 外伝『ジャグル』 【解説】 フレイムヘイズ『露刃の巻き手』劉陽の自在法。読みは「はじほんばく」。 震脚を行った場所から、膨大な水を噴出させて操る(脚を踏む場所は地面に限らない)。 作り出された水は劉陽の意のままに動き、劉陽の移動の補助や、激流や九本の大蛇など自在に形を変えての直撃攻撃に使われる他にも、この水が生む水煙の中の物体や“存在の力”の動きを感知し、劉陽に伝える効力もあった。 その感知能力で、劉陽がメアの『ゲマインデ』に取り込まれたときも、即座に異常を感じ取った。 【コメント】 ☆アニメシリーズには未登場。 ☆サブラクには通用しなかった。 ☆大刀型の神器『羽淵』を使用しても、ぶっちゃけ土克水だから、相性は最悪だったろうな。 ☆『大地の四神』の一人センターヒルの『トラロカン』の中でコイツを使ったらどうなったんだろう...
  • 最強の自在法
    【種別】 自在法(?) 【初出】 V巻 【解説】 本編開始の数年前、[とむらいの鐘]の『右翼』“虹の翼”メリヒムが、自らの教えを修得し自分を討ち倒した『炎髪灼眼の討ち手』にその存在を教えた自在法とされるものである。 どのような“紅世の王”でも、一撃で虜にすることが出来るという。 シャナは長い間その存在を理解することがなかったが、創造神“祭礼の蛇”と合一した坂井悠二と接するうちに、彼が残した言葉とその真の意味が「愛」であることに気づくようになった。 XIX巻にてついに悠二と再会したシャナは、悠二に「この私の抱く気持ち、愛こそが最強の自在法」と告げた。 【コメント】 ☆これの主な被害者(?)は[とむらいの鐘]の“棺の織手”アシズ・ティリエル・フィレス・フリアグネ・マティルダ・メリヒムといったところかな。 ☆シャナと悠二のどっちが被害者になるの...
  • グローガッハ
    【種別】 “紅世の徒”、通称 【初出】 XVII巻 【解説】 “紅世の王”。真名は“布置の霊泉”(ふちのれいせん)。炎の色は紫苑色。 フレイムヘイズ『姿影の派し手』フランソワ・オーリックと契約し、大きな壺型の神器“スプレット”に意思を表出させている。 冷静な性格の女性の“王”。 【由来・元ネタ】 フランスのブルターニュ地方に伝わる水の女妖精グローガッハ(Grogach)であると思われる。その魅力で水辺に男を引き寄せ、銀の網に落として蛙の姿に変え、こき使うという。妖精らしく、鉄が苦手である。 スコットランドには、類似した名前のグルアガッハがいるが、こちらはブラウニーのような存在でおそらく別物。 「布置」とは、それぞれの場所に物を置くことである。「霊泉」は不思議な効果のある泉や温泉のこと。真名全体では、「在るべき場所に湧き出す霊妙な泉」という意味だ...
  • 盟主
    【種別】 “紅世の徒”、神、役職、宝具(我学の結晶) 【初出】 IV巻 【解説】 “紅世の徒”の大集団[仮装舞踏会]の頂点に立つモノ。 IV巻の終盤で『三柱臣』“千変”シュドナイに「風見鶏よりもクルクル変わるご機嫌の持ち主」「どうせ、また人間をなぶりに出ていて、ここにはいないのだろう」と言われていた。 その正体は『暴君』が長年集積した感情の集積による擬似人格であり、「クルクル変わるご機嫌」とは鏡像転移などで新たに感情を収集することで即座に人格が変化することを指すと思われる。 しかし、上記の『盟主』とは『真の盟主』の意思を再現するための仮想意思総体を作り出す際に生じた副産物に付けられた紛い物の仮称でしかなく、[仮装舞踏会]の真の盟主は古き“紅世の王”にして“紅世”真正の『創造神』“祭礼の蛇”であった。 因みに、アニメ版とアニメ第2期では長らく単...
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