灼眼のシャナ&A/B用語大辞典内検索 / 「両界の嗣子」で検索した結果

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  • 両界の嗣子
    ...ラストールにより、『両界の嗣子』となるはずだった青い結晶は、『清なる棺』に収納されたティスの亡骸、『大命詩篇』が刻み込まれた金属板もろとも容易く握り潰され、誕生(完成)前に破壊された。 数百年後の現代、フィレスが改変した『大命詩篇』を核に『約束の二人』が自分達の存在を摺り合わせて作成に臨み、創造された新世界『無何有鏡』へ旅立った“徒”たちがこの世に置いていった莫大な“存在の力”を使って、誕生(完成)にこぎ着けた。 それは、放っておけば消えてしまう儚い流れであり、ロフォカレを通してその存在を目にした導きの神シャヘルによって、全ての“徒”に知らしめられた。 誕生した史上最初の『両界の嗣子』ユストゥスは生まれながらに封絶の中を動くことができ、その養育は『約束の二人』の友であったヴィルヘルミナとティアマトーが引き受け、新世界で育てられることになった。 新世界では“存在の力...
  • ラ行
    ...尾 劉陽 リュパン 両界の嗣子 両界の狭間 両翼 燐子 ルグ ルテニアン 隷群 零時迷子 冷戦下の事件 レギオン レギュラー・シャープ レベッカ・リード 革正団(レボルシオン) レライエ レンゲ&ザイテ 朧天震 ロード・オブ・ザ・シーズ ローレッタ ロカトール ロフォカレ 論誼の笈
  • ユストゥス
    【種別】 両界の嗣子 【初出】 XXII巻 【解説】 本編開始の直前、宝具『零時迷子』に打ち込まれた自在式『大命詩篇』によって各部が変異したために、“紅世の王”フィレスと永遠を生きられないと悟った“ミステス”『永遠の恋人』ヨーハンが、それでも彼女と共に生きるために選んで誕生した史上最初の混“在”児たる『両界の嗣子』。 炎の色は琥珀色。名付け親はヨーハン。 フィレスが改変した『大命詩篇』を核に、二人が融合した最初の時点では、捩れた球形のフラスコの中の脈動する心臓というものであり、吉田一美に託されていた。『真宰社』周辺を[百鬼夜行]に連れられて逃げ回っている間に、導きの神“覚の嘨吟”シャヘルにより、その存在を全ての“徒”に知らしめられた。 新世界『無何有鏡』創造後にヨーハンから吉田一美に託されたヴィルヘルミナへの伝言によって起動し、多くの“徒”が...
  • ロード・オブ・ザ・シーズ
    ...徒”たちを対象に、『両界の嗣子』ユストゥスのお披露目が行われた。 【由来・元ネタ】 ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社が保有する六隻の22万トン級豪華客船が「○○・オブ・ザ・シーズ」という名称になっており、元ネタの有力候補と言える。 なおそれらの船の船幅は65メートル程度と、『ロード・オブ・ザ・シーズ』より一回り大きい。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[轍]のギータともこの豪華客船が絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆当たり前だが、[仮装舞踏会]のものっぽくなってもエレベーターなどは稼働していた。歴戦の将帥がエレベーター待ちをしているところを想像すると、クスッとなる。
  • 曠野の手綱
    ...シーズ』号における『両界の嗣子』ユストゥスのお披露目の式典に出席していたが、[故崖窟]にいた頃と同様にラウンジフロアのバーカウンターで忙しそうに働いていた。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆「荒野の手綱」と誤記される事がある。原作の『ローカス』でも誤記されていた。 ☆ベヘモットやタケミカヅチやウァラクやウィツィロポチトリや“冥奥の環”アシズやシャフレワルや相柳とは、面識があったのだろうな。 ☆[百鬼夜行]や『約束の二人』ともナムとして親しくしていたから、世話好きな性格のようだ。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手”アシズや『九垓天秤』フワワやニヌルタやソカルやモレクやチェルノボーグやウルリクムミや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉”コヨーテやフックスやトンサーイやイナンナや[革正団]のサラカエルやドゥーグやハリー・スミスとも絡...
  • 坂井三悠(さかいみゆ)
    ...た。 ☆新世界の『両界の嗣子』ユストゥスと対比されるキャラクターだな。 ☆[とむらいの鐘]のアシズやソラトやティリエルやアナベルグやウコバクやカシャや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉”コヨーテやフックスやトンサーイやイナンナとも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆番外編『さんじゅうしのしゃな』では、幕間6で登場している。
  • 約束の二人(エンゲージ・リンク)
    ...分たちの子供である『両界の嗣子』ユストゥスを生み出して、自分たちは共に消滅した。 【コメント】 ☆アニメ第2期から登場していた。 ☆シロや孤児より、遥かに格好良かったかな。 ☆『零時迷子』や『ヒラルダ』と作中で謎の大きい二つの宝具の元所有者。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手”アシズや『九垓天秤』フワワやニヌルタやソカルやウルリクムミとも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆[宝石の一味]の“瓊樹の万葉”コヨーテやイナンナやフックスやトンサーイやクロード・テイラーや『鬼功の繰り手』サーレや『極光の射手』キアラ・トスカナとも、もっと絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆番外編『かぐやひめのしゃな』にも登場している。 ☆番外編『おじょうさまのしゃな』にも登場している。 ☆番外編『さんじゅうしのしゃな』にも登場している。
  • 壮挙
    ...、定着させることで『両界の嗣子』なる存在を誕生させる事を目指した。 進歩の無い人間への軽蔑と、世界への倦怠感に倦んでいた“徒”達は、『九垓天秤』モレクの広めた「両界に革新的な試み」としての大義名分などに賛同し、こぞって参戦した。 アシズは彼の回想で、彼自身の望みを果たすためだけのものだった筈が、次第にそれに尾ひれがつき、様々な“王”や“徒”が仲間になってどんどん目標が尊大かつ抽象的なものに変化していったという意味合いの言葉を残していた。 これは人間の世界でもたまに見られる例で、一人の指導者の個人的な目標が増大し、生まれた組織が自律的に動き出し、指導者個人ではもはや歯止めが利かなくなるという、本末転倒した事態の愚かさと哀しさをそのまま具現化したような話である。 本来の『壮挙』は、アシズ個人の目的を達成するものでしかなかった。それを組織全体の目的として、形と方向性を与えたモ...
  • 永遠の恋人
    ...分たちの子供である『両界の嗣子』ユストゥスを生み出し、自身はフィレスと共に消滅した。 参照 →ヨーハン 【コメント】 ☆アニメ第2期から登場していた。 ☆戦えるミステスなので、性質としては“天目一個”や『異形の戦輪使い』に近かった。 ☆でも、自在師だから“天目一個”と戦えば、ただのトーチも同然だったんじゃないか・・・。 ☆しかし、“ミステス”なのに恐るべき使い手だったのだから、悠二強化の可能性を示唆していた。 ☆通称はシロや孤児よりかは格好良かったな。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手”アシズや『九垓天秤』フワワやニヌルタとも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆『鬼功の繰り手』サーレや『極光の射手』キアラ・トスカナやナムや[宝石の一味]の“瓊樹の万葉”コヨーテやフックスやトンサーイやイナンナやクロード・テイラーとも、もっと絡ん...
  • 転生の自在式
    ...たんだろうな。 ☆両界の嗣子を生み出す為にフィレスが『ノーメンクラタ』を使って改変した完全一式『大命詩篇』と、どっちが複雑だったかな。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[仮装舞踏会]の盟主創造神“祭礼の蛇”伏羲や『三柱臣』のベルペオルやシュドナイやヘカテーや禁衛員フェコルーやウアルや[マカベアの兄弟]や[轍]や[狂気の城]や『色盗人』が興味を示しそうもないな。逆に[革正団]のサラカエルや[宝石の一味]が興味を持ちそうだった。 ☆アニメ第3期で登場・起動した。
  • 自在師
    ...いてあった。 ☆『両界の嗣子』ユストゥスも自在師としての適性があるようだな。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の『九垓天秤』フワワやニヌルタや[マカベアの兄弟]のダーインやカルンや[轍]のギータやケレブスやウコバクやカシャやオオナムチは自在師ではなかっただろうな。
  • ノーメンクラタ
    ...た自在式が最終巻で『両界の嗣子』ユストゥスを生み出すことになった。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]のアシズやフワワがこの宝具に絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆『星黎殿』の起動装置である『ゲーヒンノム』と機能が似ていたな。 ☆アニメ第3期で登場・使用されたが、名称は語られなかった。
  • バロメッツ
    ...・ザ・シーズ』号で『両界の嗣子』ユストゥスをフレイムヘイズや“徒”達にお披露目する際の司会を務めていたことから、“紅世”関係者の間で居場所を見つけられたようである。 【由来・元ネタ】 中世ヨーロッパで、アジア、モンゴル、ヨーロッパなど各地の荒れ地に実在すると信じられた半植物半動物の存在「バロメッツ(Barometz)」。 比重は植物の側にあるらしく、羊が入った実を実らせる植物として知られていた。 「踉蹌」とは「ふらふらとよろめくさま」を表す言葉である。「梢」は「こずえ」と読んだ場合は樹木の天辺を意味するのだが、「すえ」と読む場合は、「末端」「終末」を意味する。 合わせて考えた場合、「ふらふらした足取りで終末を持ち込むもの」という意味だと思われる。 【コメント】 ☆当然としてアニメシリーズには未登場。 ☆炎の色は、本当に元から極彩色だったのか、奪った炎...
  • 両界の狭間
    【種別】 概念、異世界(?) 【初出】 XVII巻 【解説】 “紅世”とこの世の二つの世界の外、二つの世界の境界に位置する概念部。 二つの世界どちらとも異なる法則によって成り立ち、距離や体積、五感といった概念は全く成立しない。 ある意味、これも一つの異世界と言える。 人間の感情との共感によりこの世が“紅世の徒”に発見されて間もなく、とある“紅世の王”によって発明された狭間渡りの術によって、人間の感情、または同胞らの渦巻く力との共振を頼りに、“徒”はこの狭間を越えて二つの世界を行き来できるようになった。 この場所は正しく「二つの世界の間」に存在するが、距離や位置関係という概念が存在しない両界の狭間及び二つの世界に何故『両界の~』『隣』といった概念が成立するのかいうと、二つの世界にそれぞれ“徒”と人間が存在するからであった。 二つの世界にそれぞ...
  • センティア
    ...・ザ・シーズ号での『両界の嗣子』ユストゥスの御披露目の式典には出席せず、拠点の『ピエトロの食堂』を守っているようだ。 【由来・元ネタ】 古代ローマの神の一柱、小さい子供に意識・認識を齎す女神センティア(Sentia)。 「珠」は玉、またはそれのように美しいこと、「漣」は小波、またはそのように次々と連なって流れること、そして「韻」は音の響きを意味する。真名全体で、「美しき波紋で広がる清澄なる響き」という意味になると思われる。 彼女の契約者は「聞き手」であり、契約者に与えるその能力は聴覚に関するものだと思われる。 【コメント】 ☆アニメシリーズには未登場。 ☆肝っ玉母さんやタケミカヅチとは、仲良かったのかな。 ☆ドラマCDで声を担当したのは堀越真己。 ☆坂井千草と気が合ったかもな。 ☆やっぱりピエトロを殺したのは[仮装舞踏会]の『三柱臣』将軍シュドナイだろ...
  • ジルニトラ
    ...・ザ・シーズ号での『両界の嗣子』ユストゥスの御披露目の式典には出席せずに、外界宿総本部の留守を預かっているようだ。 【由来・元ネタ】 東欧(ドイツ東北部)の竜神にして魔法神ジルニトラ(Zirnitra)と思われる。ツィルニトラとも呼ばれる。黒い竜の姿で、全ての魔法の源とされる。 蛇型のジルニトラの像が『発見』されたのは18世紀になってからで、その真贋を巡って応酬が続き、19世紀末頃に、同時に発見された遺物と同じく地元の鍛冶屋が作成した贋作であるとして決着が付いた。 「吾」とは、自分、自己の意識であり、「吾吾(ああ)」と重ねると他者と親しもうとしないという意味になる。「鱗」はウロコそのものやウロコを持った生物を示す。「泰」はきわめて大きく豊かで落ち着いた様子。「盾」はそのまま、敵の攻撃を防ぐ防具の盾である。 真名全体で考えると、「鱗をまとった自分自身がきわめて揺る...
  • 大命詩篇
    ...に改変した自在式で『両界の嗣子』ユストゥスが誕生した。
  • フィレス
    ...り合わせて史上初の『両界の嗣子』ユストゥスを生み出し、自身はヨーハンと共に消滅した。 【由来・元ネタ、真名考察】 名前の元ネタはメフィストフェレス(Mephisto-Pheles)と思われる。 その名の由来は、諸説ある。ギリシア語の「愛すべからざる光、または、光を愛さない(me tophos philes)」や、ラテン語「mephitis」+ギリシア語「philos」の「悪臭を愛する者」、ヘブライ語の「破壊する(mephir)」「嘘をつく(tophel)」また「嘘つき(mefir)」を合成したものなどである。 なお、ギリシア語の「philes」は「愛する」の意味である(「~フィリア」の語源)。 姿は直立したグリフォンやドラゴンに似ているとされ、人化するときも山羊のような顎髭の顔の尖った男の姿を取る。 頭に一対の角を生やし、背に蝙蝠の翼を持つ。 地獄の大公のひとりで...
  • ゼミナ
    ...・カルメルの依頼で『両界の嗣子』ユストゥスを豪華客船ロード・オブ・ザ・シーズへと運んでおり、小型バス型の“燐子”『春風駘蕩号』の車内でレベッカ・リードやユストゥスと到着まで、ババ抜きで遊んでいた。 【元ネタ】 名前の元ネタはリトアニアの民間伝承に登場する自然の女の精霊『ゼミナ(Zemyna)』。名前は「土の女主」を意味し、豊穣や肥沃を司るとされる。 「坤」は大地または土の下に引っ込むこと、「典」は司る・一定の仕事をあずかること、そして「隧」は奥へと入り込むトンネルを意味する。 真名全体で、「地中の深奥への遁走を司るトンネル」という意味だと思われる。その名前は自在法『地駛』によって地下を逃げる彼女の能力の本質を表している。 【コメント】 ☆フィレスには敵わなかった。 ☆[百鬼夜行]の中で唯一、本性のまま人の姿をしていた。[とむらいの鐘]の『右翼』メリヒムのよ...
  • ケツアルコアトル
    ...近くの点検口に潜む『両界の嗣子』ユストゥスに気付いていないふりをしながら、契約者たちと共に助言を行った。 【由来・元ネタ】 アステカ神話の文化神・農耕神である、ケツァルコアトル(Quetzalcóatl)と思われる。その名の意味は「羽毛ある蛇」。水に関わる農耕神として最初は崇められ、やがて文明を人類に授けた神とされるようになった。 「啓導」とは、無知なる人々の蒙を啓き、教え導くことである。「籟」は簫という竹笛の別名であると同時に、全ての穴から発する音という意味も持つ。 真名全体で「人々を無知から救い導く音を発する笛」という意味だと思われる。契約者の称号よりは、通称にその本質が現れていると言える。 【コメント】 ☆アニメ第2期から登場していた。 ☆やっぱり、真名から音を操るのを能力とする“王”かもしれないという推測は外れていた。 ☆『大地の四神』の中...
  • ロフォカレ
    ...かし、『千里眼』で『両界の嗣子』の誕生を探知すると、御崎市決戦終盤と同時期に、導きの神シャヘルを呼ぶための神意召還“嘯飛吟声”の生贄になるという眷属の役目を歓喜しながら果たして死亡した。 【由来・元ネタ】 この世の富と財宝を管理している地獄の宰相ルキフゲ・ロフォカレ(Lucifuge Rofocale)と思われる。禿頭から三本のねじれた角を生やし、夜行性動物のような大きな目、サテュロスのような蹄、尻尾を持つという。 20~50年後に魂をいただくという条件で、召喚者の願いを叶えるという。 「笑謔」とは笑って冗談を言うこと、「聘」は人を呼び招くことである。 真名全体で、「呼び招かれた笑いもの」という意味だと思われる。中世欧州の道化にも似た立場にある彼には、ふさわしい真名と思える。 あるいは「聘」には賢者を招く、贈り物をして人の様子を伺うことも意味するので、「賢者...
  • レベッカ・リード
    ...新参の“徒”たちが『両界の嗣子』ユストゥス見たさに殺到しようとした際に使用している。 フリーダー曰く「バカ爆弾」。ゾフィーからは「利かん坊」、ザムエルからは「暴れ馬」、[仮装舞踏会]の構成員からは「爆弾魔」のあだ名を奉られていた。 その性分からか指揮官や集団戦には元来向いていないと自嘲するが、細かな気配りや子分への気遣いも出来、外界宿東京総本部に詰める立場あるフレイムヘイズとしての自覚もしっかりと持ち合わせている。 いつの時点でか“壊刃”サブラクと交戦し、自身に簡単に滅ぼされたフレイムヘイズと比較して、「『輝爍の撒き手』ほどでなくても、もう少し歯ごたえがなくては」と言わしめた強力な討ち手。 20世紀初頭のハワイ争奪戦では、知己であるピエトロから頼まれて部隊長を引き受け、フリーダーと共に制圧部隊のリーダー、主戦力として活躍。 1930年代にも強力な討ち手として知ら...
  • ベヘモット
    ...『ローカス』では、『両界の嗣子』ユストゥスを乗せた[百鬼夜行]の小型バス型“燐子”『春風駘蕩号』を、本性の姿で豪華客船ロード・オブ・ザ・シーズの後部デッキまで運ぶ手伝いを行った。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタは『旧約聖書』ヨブ記40章15~24節に登場する"獣たち"の意を持つ獣の王ベヒモス(Behemoth)だと思われる。あまりにも巨大なため、単体であるにもかかわらず複数形の名前を持つ。神以外に殺すことは出来ないが、終末の日に殺されて、人々の食糧になるという。 「不抜」とは、意志がしっかりして揺るがないことと同時に、固く動かないことを意味する。そして「尖」は先が鋭いこと、「嶺」は山の峰やそれが連なった峰を意味し、真名全体で「固く連なり揺るがぬ大山の尖峰」という意味だと思われる。 固く連ねるつまり纏め上げることが彼の本質であり力だと考えれば、その本質...
  • 吉田一美(よしだかずみ)
    ...人の子供というべき『両界の嗣子』となる歪んだ球形のフラスコを遺言と共に預かった。戦場から命からがら逃げ延びて、新世界『無何有鏡』創造後は、夢で聞いたヨーハンからヴィルヘルミナへの伝言で起動・誕生した『両界の嗣子』ユストゥスをヴィルヘルミナへ託した後、悠二の元へ向かって御崎市の復元を手伝った。そして復元された御崎市を見ながら、新世界へと旅立った悠二とシャナを万感の涙を流して見送った。 シャナたちが新世界へ旅立った後に髪を伸ばし始めて、二ヵ月後の四月に二年生に進級し、四月下旬に田中と共に御崎市に帰郷したマージョリーと田中を出迎えて、御崎市の近況を伝えた後にマージョリーたちから外界宿とフレイムヘイズたちの近況を聞いた後、坂井一家を慰労するための御崎山での花見に参加した。花見の終盤では、指輪型宝具『コルデー』を使ってのおまじないを皆で行った。 【アニメ版】 基本はあまり変わ...
  • ウァラク
    ...・シーズ』号における両界の嗣子のお披露目にも人化して出席していたが、美貌も盛装も放り捨ててだらしなくソファで寝ていた。普段からこう言う“王”であるようだ。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタは、ソロモンの72柱の悪魔 “龍総統”ウァラク(Valac)と思われる。序列62番の悪魔で、天使の翼のある少年の姿をし、赤い二つ首の龍に跨って現れると言う。 召喚の際は、全ての爬虫類を支配し、隠された財宝を探り出すと言う。 「虺」はマムシ、「蜴」はトカゲ類の爬虫類、そして「帥」は軍隊を率いる者を意味し、真名全体で「ヘビやトカゲのような小動物の軍勢を率いる者」という意味だと思われる。 彼女の能力『隷群』を表現しているとともに、爬虫類の支配者である通称とも通じている。 【コメント】 ☆アニメ第2期では、マージョリー・ドーの回想の中で登場した。 ☆真名の最初は機種依存文字の「...
  • 天道宮
    ...はヴィルヘルミナが『両界の嗣子』ユストゥスの養育の場として使用しており、シャナとレベッカ以外の出入りは控えられている。 【コメント】 ☆アニメ版から登場・使用されていた。 ☆[仮装舞踏会]の本拠地である『星黎殿』も、同様にガヴィダの建造した宝具であった。 ☆[とむらいの鐘]のブロッケン要塞やフレイムヘイズ陣営のアンドレイ要塞より便利だっただろうな。 ☆柱一つの配置にもガヴィダは悩んでいたようだ。流石、職人芸! ☆そんな職人の作った食堂で、レトルト料理を出していたヴィルヘルミナ。ガヴィダも草葉の陰で泣いていることだろうな、多分。 ☆テレビ設置しようとしてたけど、発電機積んでるのかな? ☆↑IX巻の254ページに工事中の電線って書いてあるから、どっかから引いてきたんじゃないか? ☆『天道宮』と『星黎殿』で太陽と星。名前に月が入る宝具は出てこないのだろうか? ☆↑...
  • パラ
    ...・カルメルの依頼で『両界の嗣子』ユストゥスを豪華客船ロード・オブ・ザ・シーズへと運んでいる。 【元ネタ】 フィンランドの伝承に登場する小人で、隣家を犠牲に家に富を齎す、家事の妖精であるパラ(Para)。その名前は「運搬人」の意である。 「輿」は、狭義には人力で人を運ぶ「こし(輿)」のことを指し、広くは人や物を乗せて運ぶ乗り物もしくは万物を乗せる大地、「御者」は馬を操り走らせる人、転じて自動車の運転手を意味する。そして「隷」だが彼の能力や燐子の性質からも考えて、彼は「他者を自らに隷属させる」存在だろうと思われる。 運転手という性質だけで考えれば、真名全体で、「輿を運ぶ人夫を使役する者」又は「運搬用の乗り物を自在に操る御者」、彼の自在法『ヒーシの種』から考えれば、「地上の全てを隷属させる操縦者」という意味だと思われる。 【コメント】 ☆役割が何か[仮装舞踏会]の...
  • ドゥーグ
    ...通気口に隠れていた『両界の嗣子』ユストゥスと偶然遭遇し、自身の御披露目の式典で何を言えばいいのかわからないユストゥスに、焦ることなくゆっくりとこれから先のことを皆で考えていけばいいと、助言を行った。その直後に遭遇した『鬼功の繰り手』サーレと『極光の射手』キアラ・トスカナにユストゥスを預けると、その場を去っていった。 【由来・元ネタ】 いわゆるヘルハウンド(ブラックドッグ)のマン島での呼び名モーザ・ドゥーグ(mauthe doog)と思われる。 マン島西岸のピール城に住んでいた悪霊。子牛ほどの大きさで、口から炎を吐くという。 【コメント】 ☆たぶん、こいつ以外の昔の部下はサラカエルの思想に付き合いきれず、逃げたんだろうな…。 ☆元々、思想に合わなきゃ部下にもならないだろうな。 ☆“燐子”が生きているなら、ドゥーグも生きていると思っていた。 ☆フリアグネの死...
  • シャヘル
    ...約束の二人』による『両界の嗣子』の誕生を知らせた後に、新たな世界に行くように促した。 見出し踏み出すことを司る“祭礼の蛇”は、「余の得手を取られようとは」と苦笑するばかりであった。 シャヘルは新たなことを伝えはしたが、その後の言葉が結果的に、おそらく“祭礼の蛇”が言おうとしていたことであったため、混乱も一時的なものに留まった。 【由来・元ネタ】 カナン神話(ウガリット神話)の暁の神シャヘル(Shaher)。 『旧約聖書』の『イザヤ書』(第14章12節)には「暁の子ルシフェル」との語句があるが、父親というより同一存在。 シュタイナー神学では、ルシファーは人を現実から遊離させる理想論の象徴として位置付けられており、現実を象徴する(理想を持たない)アーリマンと対立する。これはどちらがよいというものではなく、理想と現実の狭間で生きることが人間の在り様だという思想である。 ...
  • 百鬼夜行
    ...・カルメルの依頼で『両界の嗣子』ユストゥスを豪華客船ロード・オブ・ザ・シーズへと運んでいる。 【由来・元ネタ】 日本の説話などに登場する鬼や妖怪等の異形の群れ、及びその行進のことである。 【コメント】 ☆“徒”の組織としての規模は、[宝石の一味]とそう変わらなかったな。 ☆XX巻の終盤で、ある人と物の輸送をフィレスから依頼された。 ☆[巌楹院]のゴグマゴーグや[とむらいの鐘]の“棺の織手”アシズや『九垓天秤』フワワやニヌルタやソカルやモレクやチェルノボーグやウルリクムミやジャリや『両翼』のメリヒムやイルヤンカやウルリクムミの副官のアルラウネや[革正団]のサラカエルや、『理法の裁ち手』ヤマベや『輝爍の撒き手』レベッカ・リードやフリーダーや『極光の射手』カール・ベルワルドとキアラ・トスカナとも絡んでいたら面白そうだったのにな。 ☆[マカベアの兄弟]や[轍]や[...
  • ヨーハン
    ...合わせて、史上初の『両界の嗣子』ユストゥスを生み出し、自身はフィレスと共に消滅した。 【アニメ版】 第二期から登場。オリジナルシーンとして、クリスマス・イヴにヘカテーによって坂井悠二から抜き取られた『零時迷子』の中から『ヒラルダ』を通して吉田一美に話しかけるシーンがあった。 アニメ第3期では原作通りだった。 【由来・元ネタ】 モデルはドイツに実在したと言われる魔術師ヨハン・ファウスト(Johann Georg Faust)。 父親(ゲオルギウス)もまたファウスト伝説の元となった人物の名が元ネタ。 「フィレス、時に悪戯をしよう。巡った時を、零時で迷子にしてやろう。」は ファウスト博士の「瞬間よ止まれ、汝はいかにも美しい(Verweile doch! Du bist so schön.)」が元ネタと思われる。 【コメント】 ☆あの“天目一個”や『...
  • イーストエッジ
    ...近くの点検口に潜む『両界の嗣子』ユストゥスに気付いていないふりをしながら、ベルペオルやトラロックや他の『大地の三神』と共にユストゥスに助言を行った。 【コメント】 ☆マルコシアスをして「怪物コンビ」と呼ばしめるあたり、ただ者ではなかった。 ☆『星河の喚び手』と言う名から察するに、隕石でも降らすのかもしれないという推測は当たっていた(ようはメテオ)。確かに怪物だった……。 ☆多くの外界宿がシュドナイによって破壊されるというフレイムヘイズにとっては危機的状況だが、こいつはこれでも戦意が沸かなかったのか? ☆『内乱』については、XV巻で判明した。 ☆アニメ第2期では、見た目は典型的なゴツいインディアンであった。 ☆神器は腰に着けているようだ。真性のインディアンで、黒人では無い。 ☆センターヒルが戦死したことで、最終章で参戦するのはやはり確実だった。 ☆描写を見る限り...
  • レライエ
    ...われようとしている『両界の嗣子』ユストゥスの御披露目の式典を妨害しようとする“徒”たちへの対処を、LotS統括として対応している。 【由来・元ネタ】 名前の元ネタは、ソロモンの72柱の悪魔 “射手の公爵”レライエ(Lerajie)と思われる。 序列14番の悪魔で、緑の服を着た狩人で、弓矢を構えて現れると言う。 召喚の際は、味方の傷を癒し、敵の傷を化膿させると言う。 「朧」は、月光が薄ぼんやりと霞んだような様を言う。「光」と一塊と見るべきであろう。「衣」は当然衣服のことであり、それは内側のものをくるみ覆い隠すものを意味する。 真名全体で、「薄ぼんやりと霞んだ光によって内部の本質を覆い隠すもの」という意味だと思われる。自在師である彼女の特性は、欺瞞隠蔽に向いているのかもしれない。 【コメント】 ☆オロバスや布告官ストラスとも対等に口を聞いてるので、結...
  • アシズ
    ...ティスと自分の子供『両界の嗣子』という新たな存在を生み出すことを願い、『壮挙』と名づけてその達成を目指し、動き出す。 秘法『都喰らい』でオストローデ市を丸ごと喰らって莫大な“存在の力”を確保し、宝具『小夜啼鳥』をも手に入れ、『壮挙』達成まであと僅かというところまでこぎつけるも、『大戦』の最終決戦において、『炎髪灼眼の討ち手』マティルダ・サントメールの『天破壌砕』によって天罰神として顕現したアラストールに討ち滅ぼされた。 ティスが彼を慕い、『九垓天秤』の面々を含めた荒くれ者揃いの[とむらいの鐘]が彼の元に集ったのは、物質的にも心情的にも何も切り捨てられず抱え込む彼の優しさからであった。良くも悪くもその場の感情で動くが、強大な存在である彼が見せる優しさ哀しさは、存在の乱獲者として活動するようになっても変わらなかった。 “棺の織手”の名は自称であるが、堅物のアラストールで...
  • アラストール
    ...約束の二人』による『両界の嗣子』の誕生を告げられた時には、驚きを隠せなかった。そして新世界『無何有鏡』が創造された後に、シャナと悠二の最後の激突の最中、シャナが悠二への思いを再び告白した時には忍び笑いを漏らした。そして、和解したシャナと悠二と共に新世界へ旅立った。 新世界へ渡り来てから一年後の春、悠二と別行動をとってシャナと共に『天道宮』を訪れて、ヴィルヘルミナたちと近況について語り合った。そして、日本のとある古びた陸上競技場でシャナと悠二が[マカベアの兄弟]の“王子”であるダーインとカルンを討滅した後、シャナが『真紅』で天罰神たる自身の擬似神体を顕現した直後に天罰神としての『神託』を告げた。そして作戦終了後に、悠二から変更した作戦に対する感想を聞かれて、シャナと共に率直な感想を告げて、作戦を変更した理由を聞いた後で悠二を励ました。 新世界へ渡り来てから二年後、[轍]...
  • サーレ
    ...ミナに依頼されて、『両界の嗣子』ユストゥスが行う自在式構築に対する制御術式を一通り見繕ったりもしたようだ。 【由来・元ネタ】 ハビヒツブルグ(habichtsburg)とは「鷹の城」という意味である。スイス北東部のライン川上流に実在した城の名前で、その地を支配した貴族の家名でもある。後にそこからハプスブルグ家が発祥した。 また、スイスの都市「アスコーナ」は毎年ジャズや大道芸のフェスティバルが開催される。 サーレの例え話の中に「スイス傭兵」という言葉がある等、スイスは出身地あるいは人間時代の生活拠点であったことが窺える。 元ネタが悪魔セエレ=サーレ(Seere)ではないかと予想されていたが、フレイムヘイズであるので、おそらくは違うのだろうと思われていた。余談だが、72柱の悪魔の序列では、サーレが70番、ダンタリオンは71番である。 ――以上のように思われていたが...
  • 作品時列表
    ...“嘯飛吟声”発動。『両界の嗣子』の存在が全ての“徒”に知らしめられる。 新世界『無何有鏡』が、改変されたままの法則を持って創造される。 [仮装舞踏会]が兵を撤収。リベザルとピルソインが新世界に渡ったのを呼び水に、外来の“徒”が新世界『無何有鏡』へと渡り行く。 [仮装舞踏会]が一時散会し、将兵が新世界『無何有鏡』へ渡り行く。 坂井悠二と“祭礼の蛇”が分離。“祭礼の蛇”とベルペオルが新世界へ渡り行き、ただ一人残ったシュドナイと共にシャナ達を待ち受ける。 ラミーがリャナンシーに戻り、ドナートの板絵を復元し、悠二に復元の自在式を渡して新世界『無何有鏡』へ渡り行く。 [百鬼夜行]が新たな乗客を求めて新世界『無何有鏡』へ渡り行く。 ドゥーグが、新世界が捜し求めていたものか確かめるため新世界『無何有鏡』へ渡り行く。 カムシンが河川敷で皆に見守られながら死亡。 吉田からヴィルヘルミナに、『両界...
  • 世界の歪み
    【種別】 現象 【初出】 I巻 【解説】 この世のあらゆる存在が持つ“存在の力”と、時空に広がる全存在である『運命という名の器』が失われたことで、その存在によって伸び、繋がり、広がった、広がるはずだったことが「なかったこと」になることで生じていた、この世を構成する巨大な“存在の力”の秩序と流れの変調のことである。そのため、「この世の歪み」とも呼んでいた。 【歪みの発生と発見後の流れ】 歩いてはいけない隣にある異世界“紅世”より渡り来た“紅世”の住人達“紅世の徒”が、この世の存在(主に人間)の“存在の力”を奪い消費することで世界の歪みは生まれ、大きくなり、この世と“紅世”の境界を捻じ曲げ、引き摺り、荒れさせ始めた。 この両界の境界面の変調から、“徒”達の間で「いつかこの世と“紅世”の両界に『大災厄』と称される大きな災いが起きる」と予想、あるいは危惧され...
  • 狭間渡り
    【種別】 術(自在法?) 【初出】 XVII巻(固有名の初出) 【解説】 “紅世の徒”たちが、“紅世”からこの世へ、この世から“紅世”へ渡る時に使われていた術。この世の存在が“徒”たちに知られてまもなく、とある“王”によって開発されたようだ。 “紅世”からこの世へ渡る時は『人間らの感情』を、この世から“紅世”へ渡る時は『同胞らの渦巻く力』とそれぞれ共振し、それらを目印または引き綱のようにして狭間を渡っていた。 秘法『久遠の陥穽』は、対象からこの共振を断ち切った上で両界の狭間へと放逐する術であった。どちらの世界に向かうにも目印となるものを見つけられなくなるため、永遠に両界の狭間をさまようことになる。なお、この『両界の狭間』という空間も『久遠の陥穽』の名で呼ばれていた。 新世界『無何有鏡』が創造されるまで、『世界の歪み』により両界の狭間が荒れていた...
  • 久遠の陥穽
    【種別】 1.世界 2.秘法 【初出】 XIV巻 【解説】 1.世界 敗北し追逐を受けた創造神“祭礼の蛇”が数千年の間、放逐されていた場所。マルコシアス曰く「あらゆる法則から外れた、神さえ無力な世界の狭間」。 “祭礼の蛇”はここから『大命詩篇』を『三柱臣』巫女ヘカテーに送信したり、『詣道』を両界の狭間に創り上げたり、人格鏡像の断片や仮想意思総体と共振していた。 その正体は「“紅世”とこの世の狭間」であり、対象が『狭間渡り』の術を使う際に必要な共振の受信を封じられたことで、そこがそのまま牢獄となった状態のことを指していた。 両界の狭間には物理的な距離や位置関係は存在しないため、この状態に陥ったら“紅世”の存在である限り神でさえも抜け出ることは不可能とされているが、[仮装舞踏会]は盟主“祭礼の蛇”をここから出すことを『大命』の第二段階としてい...
  • 紅世の徒
    ...たけどな。 ☆↑『両界の嗣子』をどう扱うかによるな。小麦粉と水を練ってパンを作ると、小麦粉そのものは存在しないけど、成分としては存在するからな。 ☆それから、ユーリイの船を襲った海魔ラハブは討滅されたから、修正しといた。 ☆コーエンが“徒”だったら面白そうだったのにな。 ☆いろいろな神話から神や悪魔の名前を取り込んでいたが、仏教とイスラームからは採用されなかったようだ。 ☆高橋弥七郎の新作『カナエの星』でも、『半閉じの目』という異形の輩が登場している。
  • 詣道
    【種別】 構造物・世界 【初出】 XVIII巻 【解説】 太古に『久遠の陥穽』に放逐された創造神“祭礼の蛇”が、秘法に巻き込まれ共に放逐された最古のフレイムヘイズたちの“存在の力”を使って両界の狭間に作り上げた、この世から両界の狭間の“祭礼の蛇”の本体へと至る道。 『神門』はこの道へ行くための入口であり、その外観は大きく長く曲がりくねった管の内面全てが大地に囲まれた天の無い道。その規模にはアラストールすら驚嘆していた。 本来、両界の狭間に距離などという概念は存在せず、“祭礼の蛇”の眠る『久遠の陥穽』に近づく事はできないのだが、そこへと至るための業苦や艱難、不可能という『状況』を創造神の力で無理矢理実体化させ、この世と変わらない環境を保った一つの「世界」として形成していた。 そのため見た目通りに進んでも行程は全く捗らず、“祭礼の蛇”の本体へと繋がる『旗標』を...
  • ノースエア
    【種別】 フレイムヘイズ 【初出】 XX巻(呼称のみ。名称と詳細は公式ガイドブック完結編『灼眼のシャナノ全テ 完』) 【解説】 『焦沙の敷き手』(しょうさのしきて)の称号を持つ、“遍照の暈”ウィツィロポチトリのフレイムヘイズ。炎の色は金糸雀色。神器は丸に穴の開いた石のメダル型の“テオトル”。 『大地の四神』の先師であるフレイムヘイズで、最古のフレイムヘイズの一人。弟子である『大地の四神』からは『宙の心臓』(そらのしんぞう)、『儀装の駆り手』カムシンからは『大地の心臓の神官』と呼称されていた。 変換能力は灰。焼き尽くして消し炭にする。契約している“王”の通称が太陽神を元にしていることや『天空を制す黄金』といった異名から、空中から炎をさながら太陽のように操り戦ったと思われる。 数千年前に『儀装の駆り手』カムシンや『棺の織手』ティスたちと共に、『大縛鎖』創造の儀...
  • 無何有鏡(ザナドゥ)
    【種別】 世界 【初出】 XX巻 【解説】 創造神“祭礼の蛇”と[仮装舞踏会]、そして坂井悠二が『大命』として両界の狭間に創造した、“この世の写し世”。 どこまでもこの世と同じように存在し、命すら同じように存在しながら、尽きることの無い“存在の力”に溢れる、“祭礼の蛇”が“徒”のための楽園として創造しようとしていた新世界。 世界法則そのものはこの世と異なるが、創造時点では生きる命、物質、宇宙まで何もかもこの世と同じ。“祭礼の蛇”坂井悠二曰く並行世界、あるいはパラレルワールドのようなものである。 マージョリー・ドーからはコピーとも称されていたが、悠二としてはその言い方は不服で訂正を求めていた。 三千年前、“祭礼の蛇”が創造しようとした『大縛鎖』を雛形としていた。 『大縛鎖』の創造をそのまま繰り返すのではなく、『無何有鏡』というより大規模な創...
  • 揮拳の圏套
    【種別】 宝具(?)、我学の結晶 【初出】 XXI巻 【解説】 正式名称は『我学の結晶エクセレント252580-揮拳の圏套』。 『真宰社』の防衛システムの1つ「鉄巨人」の両拳に装備された、秘密兵器型の我学の結晶。 「鉄巨人」の拳に見えない渦を発生させ、個体、液体、気体、自在法を問わず、触れた物を音もなく抵抗なく跡形もなく消滅させる最強の矛。敵の攻撃を消滅させることで無敵の盾にもなる。ダンタリオン教授いわく「まさに必殺、これぞ究極」。 その正体は超々々小型化された特殊な逆転印章。かつて教授が御崎市で行った「“歪み”を修復する『調律』を逆転印章で逆転させ、“歪み”を極限まで大きくする」実験をコンパクトに纏めたものである。 新世界『無何有鏡』創造の前準備として行われている同様の「調律の逆転印章を用いて“歪み”を拡大し、『神門』をも凌ぐ巨大な“隙間”を開...
  • 天梯
    【種別】 構造物 【初出】 XXI巻 【解説】 創造神“祭礼の蛇”による新世界『無何有鏡』創造の前段階として御崎市の上空に創造された、両界の狭間に創造される新世界へと至る通路である黒い螺旋。 最終巻にて、午前零時と共に発動した神威召喚“祭基礼創”によって“祭礼の蛇”神体が黒い銀河となり、新世界の創造へと力を注ぎ始めたのに次いで『真宰社』内の装置の補助を受けて黒い銀河が高速回転して黒い輪となり、世界の卵の完成と共に上空へ弾け『天梯』となった。 『天梯』の黒い螺旋は実体はないが巨大で長く、御崎市に開けられた空間の穴を通って両界の狭間まで通じていた。内部には銀色の火の粉が散っていた。 “徒”が通る場合は世界法則により保持しているこの世の“存在の力”がこの世に取り残されるため、渡る途中で身体を構成している“存在の力”が分解されて火の粉として散り、“徒”の本質である光の球...
  • ヴィルヘルミナ・カルメル
    ... そして、誕生した『両界の嗣子』ユストゥスのことをヨーハンからの遺言で託され、彼を新世界『無何有鏡』で養育するため、『天道宮』に搭乗して『天梯』を通って新世界へ旅立った。 新世界へ渡り来てから一年後の春、ユストゥスの養育をしながら時折『天道宮』を訪ねて来るシャナとレベッカに新世界の様子を聞いていた。また、坂井悠二の話題が出ると機嫌が悪くなる点は相変わらずである。 【アニメ版】 基本的には性格は同じだが、料理を他人と一緒に食べる楽しさを知らなかったり、料理への向上心を僅かながら見せたりしていた。 大きく違うところとしては、戦闘があげられ、アニメ第一期では“ペルソナ”の仮面の形状が違ったり、第一期・第二期通して、アニメの表現の限界からか相手の力を利用した戦技無双の投げ技は見られず(シュドナイの攻撃も真正面から放たれたにも関わらず、リボンの盾で受けとめて当然のごとく破ら...
  • 千里眼
    【種別】 自在法 【初出】 XX巻 【解説】 導きの神シャヘルの眷属“笑謔の聘”ロフォカレの自在法。自分の周囲から遠く離れた場所まで、目に依らない視覚で見ることが出来た。 彼の優れた索敵能力(本人曰く「感受性」)はこの自在法によるものと思われる。 彼が『久遠の陥穽』にまで同行したのは、『千里眼』をもってしてもこの世からでは両界の狭間は見通せないからだとダンタリオン教授はドミノに語っていた。 最終巻では、中央アジアの天山山脈から遠い日本の御崎市の状況をこの自在法で偵察していたが、自身の周囲の偵察が疎かになるのかミカロユス・キュイが事前に張り巡らせていた『パラシオスの小路』に囚われてしまった。 前述の両界の狭間のみ同行する必要があったこと、彼を捕らえるために敷いた索敵網が「地域丸ごと」という規模だったことからすると、この自在法の射程も地域丸ごと全てだと思われ...
  • シャナ
    ...ヴィルヘルミナから『両界の嗣子』ユストゥスの成長の様子を聞いた後、レベッカと新世界の外界宿の再編成について語り合った。そして悠二と合流した後、ウァラクの手引きで日本のとある古びた陸上競技場に誘き出した[マカベアの兄弟]の構成員たちに対する作戦の変更を悠二から提案され、それを承諾した。そして、とある陸上競技場で[マカベアの兄弟]の“王子”の一人ダーインを討滅した後、『真紅』で天罰神の擬似神体を顕現させた後にアラストールが天罰神の『神託』を告げて、残った“徒”たちを解放した。そして作戦終了後に、悠二から変更した作戦に対する感想を聞かれて、アラストールと共に率直な感想を告げた後で悠二を励ました。 新世界へ渡り来てから二年後、[轍]の策謀を感付いて西日本の伴添町に赴き、[轍]の調査を行う間は伴添高校に転校して「坂井シャナ」という名前で通っていた。そして、[轍]のケレブスを討滅し、悠二...
  • 渦巻く伽藍
    【種別】 異世界の呼称 【初出】 I巻 【解説】 “紅世の徒”たちが、自分達の生まれた世界を言葉で称した時の呼び名である。 固有名の無かった『歩いて行けない隣』の異世界の様子を、住民である“徒”が表現しただけに過ぎず、固有名ではない。 とある人間の詩人が“紅世”と『渦巻く伽藍』に名付けるまでは良く使われていた。 【コメント】 ☆アニメシリーズでは、この呼称は語られなかった。 ☆もし『大命』が成就されたら“紅世”はどうなるという疑問は、XX巻で何も変わらないことが判明した。 ☆最終巻で新世界『無何有鏡』が創造されたから、別名が付くのかな。 ☆新世界が出来ても、“紅世”が変わったわけじゃないから、別名はつかんだろうな。両界の狭間みたいにな。 ☆[巌楹院]が“紅世”をこの呼称で呼んでいたら面白そうだったのにな。
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