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ティグラ - (2020/05/20 (水) 11:28:47) の編集履歴(バックアップ)


ティグラ(Tigra) / グリーア・グラント・ネルソン (Greer Grant Nelson)


初出
ザ・キャットとして: Claws of the Cat #1 (1972年11月)
ティグラとして: Giant-Size Creatures #1 (1974年7月)
「タイグラ」と表記されることも多い

概要

虎のような姿をしたスーパーヒロイン。いつもビキニを着ているセクシー担当。

ザ・キャット

当初は「ザ・キャット(あるいはキャット)」というストリートレベルのヒーローだった。
女性のストリートレベルのヒーローは、1940~50年代にスパイものに出てくる女性ヒーロー以来である。

グリーアは、警察官の夫を殉職で亡くした未亡人で金に困っており、彼女が助手として働いていた博士の実験に参加すれば報酬がもらえるということで、実験を受ける。しかし、それは体力と精神面での潜在性を引き出すものだった。
しかし教授の金は、スポーツクラブのチェーンを経営する怪しい男から出ていた。彼はグリーアにネコを模したスーツ(→現在のヘルキャットのスーツ)を与え、まず手下にダイナマイトを仕掛けさせて、グリーアの能力を試そうとした。グリーアは何とか無事に処理したものの、怪しい男の行動を止めることを決意し、スーツを盗み出した。
ヘルキャットのスーツとは、胸に「手」のマークが描かれていること、ロープの付いたかぎ爪がでることで異なっている。

ティグラへ変身

その後、実は教授は神秘的なキャット・ピープルの一族に属することが分かった。ハイドラがキャット・ピープルの秘密を盗み出そうとして、教授を誘拐しようとした。グリーアはキャットのスーツを着てハイドラと戦ったが、負傷する。このとき教授とキャット・ピープルがグリーアを、「ティグラ」という半人半猫の戦士に変え救った。

当初は、狼男(ウェアウルフ・バイ・ナイト)などと関係する機会が多く、「ウェア・ウーマン」(猫の人間憑き?)という名前がつけられていた。
なお、ティグラが昔着ていたザ・キャットのスーツは、アベンジャーズにより研究されており、キャプテン・アメリカが改良されたスーツをパッツィー・ウォーカーに与え、パッツィーは(ザ・キャットより強いという意味の)ヘルキャットを名乗る。

ティグラは後にアベンジャーズに参加する。

シビル・ウォーⅠではキャプテン・アメリカ側に参加するが、アイアンマン側に情報を流していた。しかしすぐに発覚してしまう。

スクラルが化けていたハンク・ピム(イエロージャケット)と関係を持つ。
"Secret Invasion"を経て本物のピムが戻ると、その事実を知って驚愕。
しかし、後にピムが校長を務めるアベンジャーズ・アカデミーの教師となり、やっぱりピムと関係を持つ。
フードとその一味に母を殺すと脅迫された上にリンチされ、その姿をビデオに撮られた。
後に母を外国に移住させ、そのビデオを見たヴィランたちを一人ずつ復讐してまわる。
"Dark Reign"の時期はノーマン・オズボーンの手を逃れ、アベンジャーズ・レジスタンスと合流した。
スクラルだったピムとの間に子供がいる(この子供はキャットピープルの性質を完全に受け継いでいる)。後にスクラルが遺伝子レベルでハンク・ピムに化けていたことが分かり、ハンク・ピムは子供を認知する。子供は「ウィリアム(・グラント・ネルソン)」と名付けられる。キャットピープルのため成長が早い。ワスプ(ナディア・ピム)の誕生日にはティグラと一緒に参加し、義理の弟として認知され「弟がほしかった」というワスプ(ナディア・ピム)を喜ばせた。

作品の位置づけ

"Beware! Claws of the Cat"は、"Shanna the She-Devil"(今はケイザーの妻として知られるシャーナが主人公の、ジャングル冒険もの), "Night Nurse"(後のナイト・ナース(リンダ・カーター)、ジョージア・ジェンキンス、クリスティン・パーマーという3人の看護師の話)とともに、1970年代の女性向けコミックのタイトルとして計画されたもの。

1970年代になると、従来の「ロマンス・コミック」と呼ばれる女性向けコミックが、いわゆるウーマンリブ運動などの女性解放運動により不振になった。マーベルは女性向けタイトル("Millie the Model"シリーズや、"Patsy Walker"シリーズなど)から撤退するが、それに代わるタイトルとして、スタン・リーが題名を挙げて、創刊されたものである。

しかし、ザ・キャットは短命に終わり、主人公グリーアは、獣人の超能力ヒロイン、ティグラになる。なお、ザ・キャットのスーツが、女性向けコミックの元・主人公であるパッツィー・ウォーカーの手に渡って「ヘルキャット」を名乗るのも皮肉である。