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カーネイジ - (2012/08/29 (水) 04:41:52) の編集履歴(バックアップ)


カーネイジ Carnage / クレタス・キャサディほか Cletus Kasady and others

初出:The Amazing Spider-Man #344(キャサディとして),#361(カーネイジとして)
種族:宇宙の寄生生命体シンビオートと人間の結合体


概要

カーネイジは主にスパイダーマン系の作品に登場するヴィラン。
ヴェノムのシンビオートから産まれた子が、連続殺人犯のクレタス・キャサディに取り憑いた姿である。
赤いヴェノムに蔓状になった細胞がまとわりついているようなデザイン。
その能力はスパイダーマンやヴェノムを凌駕し、独自タイトルも持つ人気キャラクターでもある。


能力

地球のシンビオートは最初にスパイダーマンに取り憑いたヴェノムの眷属であるため、その能力の影響を受けている。

超人的な怪力、スピード、持久力、回復力、耐久力。
戦闘能力はスパイダーマンとヴェノムのコンビを圧倒できるほど。

変身能力。
体のどの部分からでも蜘蛛の糸のように細胞を伸ばすことができる。
また、ヴェノムには無い能力としてヤリや斧、ナイフなど固形の武器を作ることもできる。
キャサディはシンビオートの色や形、硬さを思い通りに制御し、普通の衣類のように変えることもできれば、周囲の環境にとけ込んでカモフラージュすることもできる。

スパイダーマンのように壁に張り付くことができる。
細胞を植物のツルのように相手の頭に巻き付けることで、思考を流し込むことができる。
スパイダーセンスのように危険を感知でき、逆にスパイダーマンには感知されない。

またマイケル・ホールのスーツと結合したことで翼を生えさせ、飛行する能力を得た。


オリジンと経歴

クレタス・キャサディはサイコパスでサディストの殺戮者である。
キャサディは子供の頃から問題児だった。祖母を階段から突き落として殺し、母の飼っていた犬を虐待した上に殺した。
やがて孤児院へと送られるが反社会的な行いから他の児童やスタッフから虐待を受けるようになる。復讐として院長を殺し、デートを拒否した少女を走るバスに押し出して殺し、さらに孤児院に放火。キャサディが孤児院で身につけた哲学は「人生とは無意味で無駄なものである」「法律なんて言葉だけ」「無秩序で不規則な流血の広がりこそが究極の自由」というものだった。


シンビオートとの出会い

キャサディは連続殺人犯となり、11件の殺人で逮捕され刑務所に収監された(ただし、あと1ダースは殺したと自慢しながら)。ここでヴェノムの宿主だったエディー・ブロックと同室になる。エディーは既に宇宙の寄生生命体シンビオートと分離していたが、それは再びエディーの元に現れて寄生し、ヴェノムとなった。ヴェノムの力でエディーは刑務所を脱走したが、そのとき、知らずにシンビオートの子を残してしまった。
これがキャサディの体内で血液と結びつき、彼はカーネイジに変身した。その力で刑務所を脱走すると、再び連続殺人を続けた。現場の壁には必ず自らの血で書いた"Carnage"の文字を残す。
スパイダーマンがカーネイジを発見するが、全く相手にならず、ヴェノムと共闘してやっとのことで倒すことに成功した。しかしシンビオートはキャサディの血液の中で生き残っていた。


マキシマムカーネイジ

1993年のクロスオーバー。第一期のSPIDER-MAN UNLIMITED#1から始まり、当時五誌に別れていたスパイダーマン系シリーズ全てを巻き込んで展開した。
カーネイジはシュリークデモゴブリンキャリオンドッペルゲンガーらのスーパーヴィランを集め、ニューヨークを襲う。シュリークの能力でニューヨークの市民を操り、互いに殺し合いをさせ何百人もの犠牲者を出した。スパイダーマンやヴェノムを始め、キャプテンアメリカたちスーパーヒーローが共闘し、カーネイジとシュリークは再び刑務所に送られた。


その他の宿主

カーネイジのシンビオートは、キャサディと血液で結びついても宿主を変えることができる。
刑務所長に取り憑いて脱走すると、当時スパイダーマンだったベン・ライリー(元祖スパイダーマン、ピーター・パーカーのクローン)はシンビオートが無辜の市民を傷つけないようにするため、自分に取り憑かせることを選び、スパイダー・カーネイジとなった。
また、シルバーサーファーと結合してコズミック・カーネイジになったこともある。

トキシン誕生

"Venom vs. Carnage #1〜4"で、カーネイジのシンビオートは子供を警察官のパトリック・マリガンに産みつけた。彼はヴェノムとカーネイジを片手で凌駕するほどの力を持つトキシンに変身した。
しかし、パトリックは強靭な意思でその力を正義のために行使した。

死と復活、スコーン誕生

カーネイジは超人刑務所ラフトに収監されていた。
しかし"New Avengers(2004年)"でエレクトロがラフトを破ったのに乗じて脱走。たまたまラフトを訪れていたマット・マードックルーク・ケイジスパイダーウーマンらに襲いかかった。
3人のヒーローたちを圧倒したが、同じくラフトに収監されていたヒーロー、セントリーが現れ、宇宙空間でまっぷたつにされた。(New Avengers#2(2004年12月)"

死んだと思われていたが、実は仮死状態になっただけだった。
冠タイトルとなった"Carnage#1~5 (2010年)"では、その復活が描かれた。
実業家マイケル・ホールは仮死状態となったカーネイジの細胞を採取し、義手や義足として機能するスーツを作り上げる。腕を失った精神科医タニス・ニーヴスがこれを着用すると、暴走し、シンビオートがタニスに寄生して新たなカーネイジとなった。しかし、キャサディもまた下半身をサイボーグ化されながらも生きていることが明らかになると、シンビオートは再び彼の元に戻り、融合した。このとき、カーネイジが産み落とした子がタニスと結合しニューヒーロー・スコーンとなった。

カーネイジU.S.A(2011年)

復活したカーネイジはすぐにコロラドの田舎町へ潜伏した。キャプテン・アメリカウルヴァリンホークアイシング、スパイダーマンが追ったが、街のほとんどは既にカーネイジのシンビオートによって支配されていた。隙をつかれ、スパイダーマン以外の4人のヒーローたちはシンビオートに取り憑かれ、支配されてしまう。
カーネイジを倒すため、フラッシュ・トンプソンに取り憑いたヴェノム、ハイブリッドスコーンらシンビオート共生体たちが現れてスパイダーマンと共闘し、最終的に再びクレタス・キャサディを刑務所送りにした。


アルティメット版


初出:"Ultimate Spider-Man"#62
種族:クローン?

アルティメット版のシンビオートは、ピーター・パーカーの父リチャードが開発した癌治療用の医療器具。患者をゲル状の生命体でスーツで包み込み、治療を促進するというものだった。

リザードから人間に戻ることに成功したカート・コナーズ博士の元を、悪漢との戦いで傷ついたスパイダーマンが訪れる。
スパイダーマンが応急処置をしてもらって去った後、カート・コナーズは残された血液を研究するという欲求に逆らえないかった。
その完璧な遺伝子に魅せられたカート・コナーズは、これを利用すれば癌だけでなくあらゆる難病を治療できる可能性を感じた。
ピーターに許可を得て、カート・コナーズは助手のベン・ライリーと共に実験を始める。そして二ヶ月後。
カート・コナーズは自らのリザードとしての遺伝子とピーターの遺伝子を掛け合わせ、さらにピーターの父リチャードが残したシンビオートを造る技術を用い(おそらくリチャードの遺伝子も含まれていると思われる)試験管の中で生存できる胎児を造り出した。
しかし胎児は試験管を逃げ出し、警備員や通行人の血液とDNAを摂取しながら成長。
やがて成体となり、カーネイジとなった。
カーネイジはグウェン・ステイシーの死という最悪の事態を招いた後、スパイダーマンによって抹殺された。

能力

スパイダーマンにように壁を登り、細胞をウェブと化して射出する。
リザードのように鋭い牙と爪を持つ。
他人から血液とDNAを吸収する。DNAを吸収すると、その人間の姿に変身することもある。