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桜庭和志の過去 - (2007/03/16 (金) 19:28:47) の最新版との変更点

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【関連ページ】[[ファンの声]]|[[格闘家・桜庭和志]] ---- **桜庭和志の過去 ---- 桜庭をHERO’sで初めて知った人のために、格闘技ヲタの視点から彼を紹介する。 彼の功績を知っているからこそ、僕たち格闘技ヲタは秋山を許せないのである! //別の切り口で書いた桜庭さんの過去を「格闘家・桜庭和志」に移しました。 ---- **Uインター 桜庭は中央大学レスリング部主将であったが、初代タイガーマスク(佐山聡)に憧れ、大学を中退してプロレス界に入った。 当時は総合格闘技というジャンルが確立されていなかったが、格闘技系プロレス団体としては、UWFの流れをくむリングス、UWFインターナショナル(Uインター)、パンクラスに勢いがあった。桜庭は日本人が多くて練習環境の良さそうなUインターに入門する。 今でこそ、プロレスはショーであることが広く知られているが、当時は暗黙の了解はあるものの真剣勝負であるというのが共通の認識であった。 桜庭の入門したUインターもプロレスであったのだが、世間的には真剣勝負という扱いであった。 しかしながら、アメリカでUFCが登場し、日本のプロレス界は一変する。初期UFCのリアルファイトを目の当たりにしたプロレスファンは、ここで気付くのである。これこそが真剣勝負なのではないかと。有名プロレスラーはこの過激なルールで戦えるのかと。馬乗りになって相手の顔面を殴るといいうのは非常にセンセーショナルであった。 しかも、UFCを勝ち上がったのはホイス・グレイシーという痩せた柔術家だったのだ。 今でもアメリカでホイスが尊敬を集めているのは、初期UFCでの活躍が知られているからだ。 日本では、そのホイスが「兄のヒクソンは自分より強い」と発言したこと、佐山聡がヒクソンに400戦無敗のキャッチコピーをつけたため、ヒクソンに幻想を抱いている人が多いが、海外ではホイスのほうが圧倒的にネームバリューがある。 プロレス経営が芳しくなかったUインターは、話題づくりのために安生洋二にグレイシーの道場破りをさせるが、逆に返り討ちにあってしまう。日本ではさらにグレイシーの幻想が高まる。 結局、Uインターは倒産する。高田らは新たにキングダムという団体をつくる。 ちなみに、UインターでもレフェリーをしてたのがHERO’sレフリーの和田良覚さんである。 余談になるが、Uインターの新弟子は初練習の時に必ず和田さんと相撲をとることが決まっていて新弟子相手に無敵を誇っていた、当然、新弟子は「レフェリーがこんなに強いなら先輩達はどれぐらい強いのか?プロとはこんなにすごいのか?」と驚愕して練習に打ち込んだ。 でも実の所は、相撲に限って言えばUインターの現役選手の中でも和田さんに勝てる選手は数人しかおらず、新弟子が勝てないのも当たり前なのだ。(桜庭も負けている) ---- **キングダム キングダムはOFGをつけた顔面打撃ありのプロレス団体である。桜庭はここで修斗のエンセン井上らと交流をし、柔術を身につける。 PRIDE.1が開催される。 高田延彦がヒクソン・グレイシーにあっけなく破れ、プロレス最強の神話が崩壊する。 今の感覚ならば、プロレス最強なんて失笑ものであるが、当時はプロレスはショーではなく、プロレスラーは強いと皆思っていたのだ。そして、高田延彦はプロレス最強を謳っており、強いプロレスラーの象徴的存在であった。 高田の敗戦をプロレス関係者はほとんど黙殺してしまう。ここがプロレス界の分岐点であった。 黙殺はやってはいけなかった。ショーであると明言するか、ヒクソンを倒すか、その二択を選ばなければならなかった。新日本プロレスや全日本プロレスの純プロレスラーがヒクソンを倒していれば、日本のプロレス界は今でも隆盛を誇っていたであろう。WWEのように質の高いショープロレスを提供していれば、新たなファンを獲得できたかもしれない。 当時は柔術のテクニックはまだ未知であり、ポジショニングの概念も一般的で無かった。高田はあっさりとマウントポジションをとられ、何もできずに負けた。 PRIDE.1高田敗戦後、桜庭はUFC-Jトーナメントに出場(アメリカのUFCではない)。 なんと柔術家強豪のマーカス・コナンを破って優勝する!一度は誤審で負けを宣告された桜庭だが、レフリーに抗議し、結果再戦し優勝してしまった。桜庭がレフリーに抗議したのはコナン戦と秋山戦だけだと思う。 ここで有名な「プロレスラーはほんとうはつよいんです!」発言がでる。 当時の格闘技界の状況を知らないと、この発言は意味が無い。 桜庭勝利後、キングダム勢がオクタゴンになだれ込むのだが、そのシーンがとても感動的だ。 このときのセコンドが同僚の金原弘光であった。金原は桜庭をリングから降ろさずに抗議させた。秋山戦でも金原のようなベテランファイターがついていたら、その場で決着がついて桜庭の反則勝ちになっていたように思う。 桜庭はこの一戦で一躍有名になる。その後、高田はキングダムから離脱し、高田道場を設立する。桜庭も高田道場の所属となる。 ---- **PRIDE 全盛期 桜庭はPRIDEに定期参戦し、着実に結果を残す。なかでもカーロス・ニュートン戦、ビクトー・ベウフォート戦、エベンゼール・フォンテス・ブラガ戦は評価が高い。ブラガは船木誠勝が苦戦した相手で日本でも有名であったし、ビクトーとニュートンは柔術の強豪であった。特にビクトー戦の勝利に僕は驚愕した。実際、桜庭が勝利した中でいちばんの強豪であったと思う。 桜庭の実力は疑いようのないものとなる。実際、このときの桜庭は強かった。是非とも映像を見てほしい。 桜庭のファイトスタイルは現在と全く違う。膝が悪くなかったため、相手の打撃にあわせて片足タックルをきめる。グラウンドになっても次々とポジションを変え、常に一本を狙うグラップラーであった。 そして、ホイラー・ホイス・ヘンゾ・ハイアンとグレイシー一族を次々破っていく。ホイラーには同僚の佐野友飛が挑んだが、惨敗している。ホイスには高田延彦が挑んだが、全く何もできず判定負けしている。 当時は柔術は未知のテクニックであり、グレイシーは神秘的な存在であった。そして、桜庭は師匠である高田延彦の敵をとったのだ。これで完全にファンの気持ちをつかんだ。また、グレイシー側のルール変更などを全て受け入れ、勝ったこともファンにとっては痛快であった。ホイス戦以降はあらゆるメディアにひっぱりだこの状態が続く。 また、グレイシーハンターとして海外でも有名になる。 当時は、高田延彦にバッシングが集中していたため、桜庭にとっては非常に環境が良かったと思う。 ヘンゾを破ったバックからのアームロックは、欧米ではSAKURABAとよばれる。 現在のロートルになったグレイシーに勝つのと、当時幻想を保っていたグレイシーに勝つのでは、意味が全く違う。 ---- **PRIDE 低迷期 しかし、ヴァンダレイ・シウバに敗戦後は流れが変わる。シウバは桜庭よりも10kg以上階級が上である。桜庭はナチュラルでは83kgの選手なのだが、93kgで戦うことを強いられた。これは本当に興行側が馬鹿だったとしか言えない。まだまだプロレス的価値感が抜けきれず、体重差がそれほど重要なファクターではないと考えられていた。師匠である高田も理解していないと思われる。UFCオーナーのダナ・ホワイトも言及しているが、これで桜庭は選手寿命を縮めてしまった。 また、ルール変更も影響したと思われる。試合をアグレッシブにするために導入した4点ポジションからの膝蹴りは、レスリングの癖で亀の状態になりやすい桜庭にとっては不利なルールであった。 PRIDEが桜庭のためにミドル級を83kgに設定していたら、4点ポジションでの膝蹴りを導入していなかったら、桜庭はまだまだファンタジスタで有り続けたであろう。 ヴァンダレイ・シウバとは3戦やるが、2戦目は桜庭が終始押しており、勝ってもおかしくない内容であった。しかし、バスターで肩を脱臼し、シウバに敗れてしまう。また、シウバ1戦目からの復帰戦でクイントン・ランペイジ・ジャクソンに勝っているが、この試合も是非映像で観てほしい。桜庭の動きにキレがある。 桜庭がファンタジスタであったのはシウバ2戦目までであると僕は思う。 ヘビー級であるミルコと戦い、眼窩底骨折の重傷を負い、桜庭の身体は次第に壊れてくる。 PRIDE.23で高田延彦が引退し、PRIDEはさらに桜庭頼みの興行になってしまう。また、バッシングされ続けた高田がいなくなったため、ファンの矛先は全て桜庭に向けられることになる。 この頃、ケビン・ランデルマンと戦い勝利するのだが、明らかに以前の桜庭とは違った。スピードが無く、身体も絞れていない。既にファンタジスタではなくなっていた。 この試合をめぐっては、一部ネットファンの間で八百長疑惑が囁かれる。スマックガール実行委員長である長尾”メモ8”丈志の発言が発端になっていたと記憶している。結論としては根拠のないデマの類いであったのだが、八百長ではないかと思われるほどに、桜庭の試合の質が低下していたのは確かだ。 PRIDE離脱のきっかけになったと思われるヒカルド・アローナ戦では、パワーの違いの前に全く何もできず、4点ポジションからの膝蹴りで桜庭の顔が変形するほどダメージを受ける。93kgのトップファイターには全く通用しないことが明らかになってしまった。ビクトーに勝った頃の桜庭であったなら、ここまで壮絶な負け方をすることは無かっただろう。 僕はこの時点で引退するか、体重の軽いかませ犬と適当に数試合して引退してほしかった。この試合以降、桜庭にドランカーの症状がでていると囁かれるようになる。 ---- **HERO’s 電撃的に桜庭がHERO’sに移籍する。桜庭と高田が絶縁してしまったのがショックだった。僕の憶測で書くが、PRIDE一線級では通用しなくなったこと、高田道場所属ではファイトマネーがかなり搾取されること、高田のつくったジンギスカン屋で松井大二郎等が働かされていたこと、等が理由だと思う。 PRIDEに比べてレベルが低く、階級が83kgであり、4点ポジションからの膝蹴りが無いということで、HERO’sなら桜庭は活躍できるという声もあった。 桜庭はかませ犬相手にデビューするのだが、そのかませ犬のパンチで失神状態に陥ってしまう。普通ならレフリーストップなのだが、何故か試合は続行されてしまう。移籍した桜庭が負けてしまっては困るのだ。非常にイヤな試合であった。桜庭は勝ったのだが、その衰えは隠せなかった。全盛期の輝きは全く無かった。 そして、秋山成勲戦を迎えるのである。 僕は、桜庭がテイクダウンさえできれば、勝てると思っていた。秋山はグラップリングが全くできないからだ。しかし、タックルをバービーで潰されてしまうようであれば、打撃で勝る秋山が勝つだろうと思っていた。 秋山は桜庭とは比較対象にもならない程度の選手である。HERO’sのあからさまなプロテクトで勝ってはいるが、強豪に勝った実績はゼロ。しかし、そういう選手にも勝てないと思わせるほど、桜庭は衰えていた。 ---- **最後に 桜庭ファンの僕としては、早く引退してほしい。このまま続けたら間違いなくドランカーになってしまう。 卑怯者の秋山にこれ以上付き合う必要も無い。 桜庭の引退試合の相手としては、グレイシー柔術の新星であるホジャー・グレイシーが良いと思う。グレイシーで始まってグレイシーで終わるのが良い。 秋山は永久追放すべき選手だが、もし復帰戦をやるのであるならば、ホジャーがいいだろう。ヌルヌルしていない秋山はホジャーに絶対勝てない。 あくまで僕の希望だが。 ホジャーが制裁してくれれば、全てが繋がる気がする。 総合格闘技はこれからますます大きなビジネスになるだろう。アメリカのUFCはボクシングを超える勢いをみせている。 桜庭和志は総合格闘技黎明期のスターとして、ホイス・グレイシーと並んで間違いなく総合格闘技の歴史に残る選手。その晩節を汚した秋山勲成を許してはいけない!秋山は社会的に抹殺されるべき人間。バッシングの手を緩めてはいけない。 ---- **’07年3月12日 追記 HERO’s桜庭復帰戦をテレビ観戦ました。その感想。 相手はかませ犬。 昔の桜庭ならダブルアームスープレックスを狙ってキャリーするような相手。 開始早々タックルしてテイクダウン。桜庭の後頭部を殴るかませ犬を審判が注意。前回の借りを返す審判。 桜庭腕を取るが、逃げられる。三角締め、逃げられて、腕ひしぎで一本。 グラップリングでも衰えが酷い。まともな柔術家とは互角に戦えないだろう。ホジャーとは実力差がありすぎて無理だ。引退試合は田村か柴田になるのか・・。 いっそ所か宇野とエキシビジョンマッチでいいじゃないか・・。 スピードが無い。足が悪くてフックできない。致命的。 試合前インタビュー、勝利後マイク(マウスピースしてたから?)のロレツがまわっていない。 反射の悪さやロレツがまわっていないところを見ると、ドランカー症状が出ている。アローナ戦とスミルノヴァス戦、秋山戦が原因か。 見ていて悲しくなった。桜庭が勝ったから嬉しいけど、悲しいよ。すごく悲しい。 日本の総合格闘技興行なんてなくなってもいいと思った。 ダナ・ホワイトのUFCの一極支配でいいじゃないか!桜庭をドランカーにしてしまったのはPRIDEとHERO’sだ。こんな糞団体なくなってもいい。そう思ってしまう。 桜庭よ、もう引退してくれ。 ---- 時間みつけて加筆します。 UFC-Jのマーカス・コナン戦の動画誰かうpしてくれないかなー。あの試合はほんとに素晴らしかったんだよ! ---- 【関連ページ】[[ファンの声]]|[[格闘家・桜庭和志]]
【関連ページ】[[ファンの声]]|[[格闘家・桜庭和志]] ---- **桜庭和志の過去 ---- 桜庭をHERO’sで初めて知った人のために、格闘技ヲタの視点から彼を紹介する。 彼の功績を知っているからこそ、僕たち格闘技ヲタは秋山を許せないのである! //別の切り口で書いた桜庭さんの過去を「格闘家・桜庭和志」に移しました。 ---- **Uインター 桜庭は中央大学レスリング部主将であったが、初代タイガーマスク(佐山聡)に憧れ、大学を中退してプロレス界に入った。 当時は総合格闘技というジャンルが確立されていなかったが、格闘技系プロレス団体としては、UWFの流れをくむリングス、UWFインターナショナル(Uインター)、パンクラスに勢いがあった。桜庭は日本人が多くて練習環境の良さそうなUインターに入門する。 今でこそ、プロレスはショーであることが広く知られているが、当時は暗黙の了解はあるものの真剣勝負であるというのが共通の認識であった。 桜庭の入門したUインターもプロレスであったのだが、世間的には真剣勝負という扱いであった。 しかしながら、アメリカでUFCが登場し、日本のプロレス界は一変する。初期UFCのリアルファイトを目の当たりにしたプロレスファンは、ここで気付くのである。これこそが真剣勝負なのではないかと。有名プロレスラーはこの過激なルールで戦えるのかと。馬乗りになって相手の顔面を殴るといいうのは非常にセンセーショナルであった。 しかも、UFCを勝ち上がったのはホイス・グレイシーという痩せた柔術家だったのだ。 今でもアメリカでホイスが尊敬を集めているのは、初期UFCでの活躍が知られているからだ。 日本では、そのホイスが「兄のヒクソンは自分より強い」と発言したこと、佐山聡がヒクソンに400戦無敗のキャッチコピーをつけたため、ヒクソンに幻想を抱いている人が多いが、海外ではホイスのほうが圧倒的にネームバリューがある。 プロレス経営が芳しくなかったUインターは、話題づくりのために安生洋二にグレイシーの道場破りをさせるが、逆に返り討ちにあってしまう。日本ではさらにグレイシーの幻想が高まる。 結局、Uインターは倒産する。高田らは新たにキングダムという団体をつくる。 ---- **キングダム キングダムはOFGをつけた顔面打撃ありのプロレス団体である。桜庭はここで修斗のエンセン井上らと交流をし、柔術を身につける。 PRIDE.1が開催される。 高田延彦がヒクソン・グレイシーにあっけなく破れ、プロレス最強の神話が崩壊する。 今の感覚ならば、プロレス最強なんて失笑ものであるが、当時はプロレスはショーではなく、プロレスラーは強いと皆思っていたのだ。そして、高田延彦はプロレス最強を謳っており、強いプロレスラーの象徴的存在であった。 高田の敗戦をプロレス関係者はほとんど黙殺してしまう。ここがプロレス界の分岐点であった。 黙殺はやってはいけなかった。ショーであると明言するか、ヒクソンを倒すか、その二択を選ばなければならなかった。新日本プロレスや全日本プロレスの純プロレスラーがヒクソンを倒していれば、日本のプロレス界は今でも隆盛を誇っていたであろう。WWEのように質の高いショープロレスを提供していれば、新たなファンを獲得できたかもしれない。 当時は柔術のテクニックはまだ未知であり、ポジショニングの概念も一般的で無かった。高田はあっさりとマウントポジションをとられ、何もできずに負けた。 PRIDE.1高田敗戦後、桜庭はUFC-Jトーナメントに出場(アメリカのUFCではない)。 なんと柔術家強豪のマーカス・コナンを破って優勝する!一度は誤審で負けを宣告された桜庭だが、レフリーに抗議し、結果再戦し優勝してしまった。桜庭がレフリーに抗議したのはコナン戦と秋山戦だけだと思う。 ここで有名な「プロレスラーはほんとうはつよいんです!」発言がでる。 当時の格闘技界の状況を知らないと、この発言は意味が無い。 桜庭勝利後、キングダム勢がオクタゴンになだれ込むのだが、そのシーンがとても感動的だ。 このときのセコンドが同僚の金原弘光であった。金原は桜庭をリングから降ろさずに抗議させた。秋山戦でも金原のようなベテランファイターがついていたら、その場で決着がついて桜庭の反則勝ちになっていたように思う。 桜庭はこの一戦で一躍有名になる。その後、高田はキングダムから離脱し、高田道場を設立する。桜庭も高田道場の所属となる。 ---- **PRIDE 全盛期 桜庭はPRIDEに定期参戦し、着実に結果を残す。なかでもカーロス・ニュートン戦、ビクトー・ベウフォート戦、エベンゼール・フォンテス・ブラガ戦は評価が高い。ブラガは船木誠勝が苦戦した相手で日本でも有名であったし、ビクトーとニュートンは柔術の強豪であった。特にビクトー戦の勝利に僕は驚愕した。実際、桜庭が勝利した中でいちばんの強豪であったと思う。 桜庭の実力は疑いようのないものとなる。実際、このときの桜庭は強かった。是非とも映像を見てほしい。 桜庭のファイトスタイルは現在と全く違う。膝が悪くなかったため、相手の打撃にあわせて片足タックルをきめる。グラウンドになっても次々とポジションを変え、常に一本を狙うグラップラーであった。 そして、ホイラー・ホイス・ヘンゾ・ハイアンとグレイシー一族を次々破っていく。ホイラーには同僚の佐野友飛が挑んだが、惨敗している。ホイスには高田延彦が挑んだが、全く何もできず判定負けしている。 当時は柔術は未知のテクニックであり、グレイシーは神秘的な存在であった。そして、桜庭は師匠である高田延彦の敵をとったのだ。これで完全にファンの気持ちをつかんだ。また、グレイシー側のルール変更などを全て受け入れ、勝ったこともファンにとっては痛快であった。ホイス戦以降はあらゆるメディアにひっぱりだこの状態が続く。 また、グレイシーハンターとして海外でも有名になる。 当時は、高田延彦にバッシングが集中していたため、桜庭にとっては非常に環境が良かったと思う。 ヘンゾを破ったバックからのアームロックは、欧米ではSAKURABAとよばれる。 現在のロートルになったグレイシーに勝つのと、当時幻想を保っていたグレイシーに勝つのでは、意味が全く違う。 この頃の桜庭は階級や体重差にこだわっていたように思う。しかし、興行の中心になるにつれて、自分の意思を通せなくなってしまったのか。 体重差のある強豪外国人と戦うにつれ、凋落が始まる。 ---- **PRIDE 低迷期 ヴァンダレイ・シウバに敗戦後は流れが変わってしまう。シウバは桜庭よりも10kg以上階級が上である。桜庭はナチュラルでは83kgの選手なのだが、93kgで戦うことを強いられた。これは本当に興行側が馬鹿だったとしか言えない。まだまだプロレス的価値感が抜けきれず、体重差がそれほど重要なファクターではないと考えられていた。師匠である高田も理解していないと思われる。UFCオーナーのダナ・ホワイトも言及しているが、これで桜庭は選手寿命を縮めてしまった。 また、ルール変更も影響したと思われる。試合をアグレッシブにするために導入した4点ポジションからの膝蹴りは、レスリングの癖で亀の状態になりやすい桜庭にとっては不利なルールであった。 PRIDEが桜庭のためにミドル級を83kgに設定していたら、4点ポジションでの膝蹴りを導入していなかったら、桜庭はまだまだファンタジスタで有り続けたであろう。 ヴァンダレイ・シウバとは3戦やるが、2戦目は桜庭が終始押しており、勝ってもおかしくない内容であった。しかし、バスターで肩を脱臼し、シウバに敗れてしまう。また、シウバ1戦目からの復帰戦でクイントン・ランペイジ・ジャクソンに勝っているが、この試合も是非映像で観てほしい。桜庭の動きにキレがある。 桜庭がファンタジスタであったのはシウバ2戦目までであると僕は思う。 ヘビー級であるミルコと戦い、眼窩底骨折の重傷を負い、桜庭の身体は次第に壊れてくる。 PRIDE.23で高田延彦が引退し、PRIDEはさらに桜庭頼みの興行になってしまう。また、バッシングされ続けた高田がいなくなったため、ファンの矛先は全て桜庭に向けられることになる。 この頃、ケビン・ランデルマンと戦い勝利するのだが、明らかに以前の桜庭とは違った。スピードが無く、身体も絞れていない。既にファンタジスタではなくなっていた。 この試合をめぐっては、一部ネットファンの間で八百長疑惑が囁かれる。スマックガール実行委員長である長尾”メモ8”丈志の発言が発端になっていたと記憶している。結論としては根拠のないデマの類いであったのだが、八百長ではないかと思われるほどに、桜庭の試合の質が低下していたのは確かだ。 PRIDE離脱のきっかけになったと思われるヒカルド・アローナ戦では、パワーの違いの前に全く何もできず、4点ポジションからの膝蹴りで桜庭の顔が変形するほどダメージを受ける。93kgのトップファイターには全く通用しないことが明らかになってしまった。ビクトーに勝った頃の桜庭であったなら、ここまで壮絶な負け方をすることは無かっただろう。 僕はこの時点で引退するか、体重の軽いかませ犬と適当に数試合して引退してほしかった。この試合以降、桜庭にドランカーの症状がでていると囁かれるようになる。 ---- **HERO’s 電撃的に桜庭がHERO’sに移籍する。桜庭と高田が絶縁してしまったのがショックだった。僕の憶測で書くが、PRIDE一線級では通用しなくなったこと、高田道場所属ではファイトマネーがかなり搾取されること、高田のつくったジンギスカン屋で松井大二郎等が働かされていたこと、等が理由だと思う。 PRIDEに比べてレベルが低く、階級が83kgであり、4点ポジションからの膝蹴りが無いということで、HERO’sなら桜庭は活躍できるという声もあった。 桜庭はかませ犬相手にデビューするのだが、そのかませ犬のパンチで失神状態に陥ってしまう。普通ならレフリーストップなのだが、何故か試合は続行されてしまう。移籍した桜庭が負けてしまっては困るのだ。非常にイヤな試合であった。桜庭は勝ったのだが、その衰えは隠せなかった。全盛期の輝きは全く無かった。 そして、秋山成勲戦を迎えるのである。 僕は、桜庭がテイクダウンさえできれば、勝てると思っていた。秋山はグラップリングが全くできないからだ。しかし、タックルをバービーで潰されてしまうようであれば、打撃で勝る秋山が勝つだろうと思っていた。 秋山は桜庭とは比較対象にもならない程度の選手である。HERO’sのあからさまなプロテクトで勝ってはいるが、強豪に勝った実績はゼロ。しかし、そういう選手にも勝てないと思わせるほど、桜庭は衰えていた。 ---- **最後に 桜庭ファンの僕としては、早く引退してほしい。このまま続けたら間違いなくドランカーになってしまう。 卑怯者の秋山にこれ以上付き合う必要も無い。 桜庭の引退試合の相手としては、グレイシー柔術の新星であるホジャー・グレイシーが良いと思う。グレイシーで始まってグレイシーで終わるのが良い。 秋山は永久追放すべき選手だが、もし復帰戦をやるのであるならば、ホジャーがいいだろう。ヌルヌルしていない秋山はホジャーに絶対勝てない。 あくまで僕の希望だが。 ホジャーが制裁してくれれば、全てが繋がる気がする。 総合格闘技はこれからますます大きなビジネスになるだろう。アメリカのUFCはボクシングを超える勢いをみせている。 桜庭和志は総合格闘技黎明期のスターとして、ホイス・グレイシーと並んで間違いなく総合格闘技の歴史に残る選手。その晩節を汚した秋山勲成を許してはいけない!秋山は社会的に抹殺されるべき人間。バッシングの手を緩めてはいけない。 ---- **’07年3月12日 追記 HERO’s桜庭復帰戦をテレビ観戦ました。その感想。 相手はかませ犬。 昔の桜庭ならダブルアームスープレックスを狙ってキャリーするような相手。 開始早々タックルしてテイクダウン。桜庭の後頭部を殴るかませ犬を審判が注意。前回の借りを返す審判。 桜庭腕を取るが、逃げられる。三角締め、逃げられて、腕ひしぎで一本。 グラップリングでも衰えが酷い。まともな柔術家とは互角に戦えないだろう。ホジャーとは実力差がありすぎて無理だ。引退試合は田村か柴田になるのか・・。 いっそ所か宇野とエキシビジョンマッチでいいじゃないか・・。 スピードが無い。足が悪くてフックできない。致命的。 試合前インタビュー、勝利後マイク(マウスピースしてたから?)のロレツがまわっていない。 反射の悪さやロレツがまわっていないところを見ると、ドランカー症状が出ている。アローナ戦とスミルノヴァス戦、秋山戦が原因か。 見ていて悲しくなった。桜庭が勝ったから嬉しいけど、悲しいよ。すごく悲しい。 日本の総合格闘技興行なんてなくなってもいいと思った。 ダナ・ホワイトのUFCの一極支配でいいじゃないか!桜庭をドランカーにしてしまったのはPRIDEとHERO’sだ。こんな糞団体なくなってもいい。そう思ってしまう。 桜庭よ、もう引退してくれ。 ---- 時間みつけて加筆します。 UFC-Jのマーカス・コナン戦の動画誰かうpしてくれないかなー。あの試合はほんとに素晴らしかったんだよ! http://www.youtube.com/results?search_query=sakuraba 過去の試合はyoutubeでみられるようです。コナン戦は無いようだが。 ---- 【関連ページ】[[ファンの声]]|[[格闘家・桜庭和志]]

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