提督たちの憂鬱 支援SSほか@ まとめウィキ内検索 / 「銀河憂鬱伝説」で検索した結果

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  • 銀河憂鬱伝説
    ...えよ 26.ネタ「銀河憂鬱伝説」――演習対戦 27.銀河憂鬱伝説ネタ――「イゼルローン文書」 28.――「交渉と締結」 29.――「ノイエシュタウフェン公の憂鬱」~交渉 帝国サイド~ 30.設定――銀河系内郭国家連合(UNIG)特定病原体等による汚染隔離地域 31.銀河憂鬱伝説ネタ――「演説(抄)」 32.「共同宣言と経済効果」(短説明文) 33.ある日の夢幻会 34.「理由」 35.本編「必殺(徹夜的な意味で)仕事人」 36.本編――「憂鬱なる英雄(帰還)」 37.「父」 38.本編――「春は出会い(と政治)の季節」その1 39.本編――「春は出会い(と政治)の季節」その2 40.本編――「春は出会い(と政治)の季節」その3 41.本編――「春は出会い(と政治)の季節」その4 42.本編――「春は出会い(と政治)の季節」その5 43.本編――「父...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_銀河憂鬱伝説ネタ――「イゼルローン文書」
    ...ました。 銀河憂鬱伝説ネタ――「イゼルローン文書」 ――「この文章を読む者へ。 諸氏がいかなる者かは私にはわからない。 旧銀河連邦の市民であるかもしれないし、あるいは銀河帝国の臣民であるかもしれない。 だが、この宙域まで至ったということは君たちが少なくともその版図の拡張を企図した結果であると我々は信じる。 我々は、いわば諸氏らの先達にあたる。 銀河帝国皇帝による専制支配をよしとせずに国土の移転を図り、我々はここまでやってきた。 そして、更に遠くへ向かう予定だ。 よってこの先、銀河系サジタリウス腕は我々の保有するところではない。 かつて銀河連邦はこの地にいたり、人類の未来のために開発を行おうとした。 しかしながらそれは果たされ得ず、調査結果を示す星図のみがこうして残っている。 我々は、あとに続く者たちに、人類の夢と未来への期待を込め、本星図を...
  • ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記
    ...e.jp 銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記 宇宙歴796年 帝国歴486年 2月アスターテ星域 アスターテ星域で行われた会戦は、銀河帝国軍のラインハルト・ローエングラム上級大将が率いる艦隊を包囲しようとする、三艦隊を各個撃破し残った第二艦隊を襲撃、第二艦隊旗艦パトロクロスが被弾。第二艦隊次席参謀ヤン・ウェンリー准将が指揮権を引き継いだ事により最終局面を迎えていた。 (老衰で死んだと思ったらまた転生しました… しかもよりによって銀英伝の世界でアスターテ会戦のさなかに… しかも自由惑星同盟の軍人ときた。 ねえ、神様、神様って俺のこときらいなんですか?) と、パトロクロスが被弾した際に倒れ頭を打ったことにより前世の記憶を取り戻した第二艦隊主任作戦参謀シマダ・シゲダロウ大佐は心の中で涙を流しながらそう思った。 そして配線を見越していたヤンが事...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_銀河憂鬱伝説ネタ――「演説(抄)」
    ... 31 銀河憂鬱伝説ネタ――「演説(抄)」 ――皇紀4249(宇宙暦789)年2月25日 銀河系 白鳥腕   日本帝国 帝都宙京 「議長ならびに内閣総理大臣閣下、そしてこの国の総意に基づき国家元首としての義務と施政の内閣および議員への委任を成し遂げておられる今上陛下。 この新たな友邦の最高立法機関である帝国議会の席上で拙いながらも自由惑星同盟を代表し意見を述べさせていただくことは私の無上の喜びです。 この機会を与えてくださったすべての方々にこの場を借りて感謝を捧げます。 皆様、かつてアメリカ合衆国という国家が真に理想に輝いていた時代、ある大統領がこのような言葉を残しております。 「人民の、人民による、人民のための政治」。 また、欧州大陸のドイツではこのような言葉が残されています。 「自由とは、自由を共にするための自由...
  • ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第四話
    ...p     銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記   自由惑星同盟第14艦隊旗艦『???』 「結局ダメでしたねシマヅ提督」 「ああ、まさか初手でフォーク准将が出した案ば出して即議決を求めてくっとは思わんかった」 「レベロ議長がシトレ本部長に謝罪してきたときの絶望した顔が忘れられませんよ」 「まったくじゃ、こんまで腐っとったとは」 「帝国との戦いに反対するのは売国奴と言って議論まで封殺するとは。 民主主義の否定ではないですか」 「だからちて、政府が決定ばしたからには出兵して戦わんとかん、今おいらがすべきはいかに国にかかる被害ば減らすこっじゃ」 怒りを押し殺しシマヅとシマダはシトレ本部長に呼ばれ、出兵が決定されたと伝えられた時のことを思い出す。 「すまん、シトレ」 「レベロ委員長にホアン委員長、ト...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_銀河憂鬱伝説ネタ――閑話 憂鬱なる人
    ... 00 銀河憂鬱伝説ネタ――閑話 憂鬱なる人 ――皇紀4220(宇宙暦760)年1月 銀河系 白鳥腕 日本帝国 帝都 「さて・・・と。」 嶋田は仕事にとりかかっていた。 この仕事についてから今年で12年。それなりに順調に職歴を重ねていると思う。 電脳で書類を処理しつつ、今日は定時で帰れるなと考えた嶋田は、過去を思い出して涙がにじみそうになるのをこらえていた。 死んだら神様にされていた。そして仕事を押し付けられた。 かつて「嶋田繁太郎」だった魂は愚痴を言いながら仕事をこなしていた、はずだった。 人間時代の習慣で床についたのは覚えている。そして――気が付いたら赤ん坊になっていた。 最初は混乱した。 「嶋田繁太郎」になった時はいきなり日本海海戦の真っただ中にいたが、少なくともおしめを替えられることはなかった。 だのに、気...
  • 中7_KYさま_銀河憂鬱伝説IFネタ 『日銀同盟閑話 ハッブルの絶望』
    ...22 27 46 銀河憂鬱伝説IFネタ 『日銀同盟閑話 ハッブルの絶望』 宇宙暦791(帝国暦482)年 自由惑星同盟最高評議会議長 ジョン・ハッブル 彼は憂鬱というよりも絶望していた。 現在、市民やマスコミは彼の失政を大声で罵っていた。 事の始まりは、日本の夢幻会の存在を知った世論が暴走して、これに日本の技術と経済力と利権に目がくらんだ財界、軍部、政治家が便乗した事だった。 ハッブルはこれを危険視して反対した。 大体、彼らの考えは余りにも楽観的すぎる。 そもそも日本に簡単に勝てるとは限らない。 日本と接触してまだ時間が経っておらず情報が十分ではなかった。 つまり現状では日本の能力はよく分からない。 ただ圧倒的な国力と技術力はあることが、ハッブルを警戒させていた。 戦争は国力が物をいうし、技術力が高いということは兵器の質も同盟を圧...
  • ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第二話
    ...p     銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記 宇宙歴796年、アスターテ会戦の後始末が終わったころ自由惑星同盟軍で新たに2個艦隊が編成されることが発表された。 第13艦隊 提督ヤン・ウェンリー少将 第14艦隊 提督シマヅ・イエヒサ少将 この知らせをひとごとの様にシマダ・シゲダロウ准将は聞いていた。 自身が第14艦隊参謀長に任命されるとは知らずに。 「私が第14艦隊の参謀長ですか?」 辞令を受け取り嶋田は人事担当士官に尋ねる 「うむ、アスターテ会戦でのヤン少将の補佐役としての仕事ぶりに是非と、シマヅ少将からのご指名だ」 シマダは原作知識が通用しそうで生き延びる可能性の高い13艦隊がいいなーと思うも 第14艦隊が編成されることで原作とは乖離していることに思い至り 「かしこまりました、シマダ・シゲタロウ准将第14艦隊...
  • 銀河英雄伝説
    長編 銀河憂鬱伝説 閑話(銀) 作家YVHさま(銀) 作家921名無しさま(銀) 作家第三帝国さま(銀) 『夢幻会が銀英伝世界に転生したら?』 ヤン・ウェンリー回想録 短編、読み切り ~とある自由惑星の資料~ 大日本帝國の人工種族について 銀憂伝ネタSS ~召喚事後報告~tsネタ注意 短編ネタSS ~史実×銀憂~ ネタSS ~愚者の化石~ 新たな船出 by New ◆QTlJyklQpIさま 電子の海――― by ◆4b64ie/xbQさま 新銀河帝国 名言集 不屈なる者 都落ち ブラウンシュバイク一門 理想と現実とup2012.08.19 by yukikazeさま 英霊保存法 by ヒナヒナさま 1.フェザーンに咲く華(表) 2.フェザーンに咲く華(裏) 3.『地球に気をつけろ』 by ゼ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_これまでのあらすじ
    ...か!? ネタ連作~銀河憂鬱伝説~ はじまります?
  • その他の作家さま(ネ)5
    ...タ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記 ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第二話 ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第三話 ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第四話 冷石さま このページはサブカル、架空戦記系ネタ、ネタ27以降の作品を収録しています。
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_ネタ「銀河憂鬱伝説」――演習対戦
    ...0 ネタ「銀河憂鬱伝説」――演習対戦 ――同 日本帝国宇宙軍大学校 第1演習実技室 「なるほど。考えたな。」 嶋田茉莉中将(本人は繁太郎としての意識が強いが)は、自分の知識と照らし合わせ、ヤン・ウェンリーが行おうとしている戦術を見てニヤリと笑った。 目の前では、立体映像で再現された軍艦のブリッジで歯を食いしばっている彼(彼女?)の後輩たちの姿がある。 第1演習実技室では、ホログラムを用いた実技演習が行われてた。 交流の一環としてこの演習設備を使ってみるという名目であるが、同盟側にしてみれば国力で圧倒する日本帝国に対し一矢を報いるという気持ちであったし、日本側はともすれば慢心しかねない部下たちに気合を入れるという気分であった。 やれやれ。早く引退して今度こそ平穏な日常生活を送りたいものだ。と嶋田は思う。 この世界にやってきてか...
  • 閑話(銀)
    ...話「嶋田邸小話」 銀河憂鬱伝説ネタ――閑話 憂鬱なる人 総大主教猊下 ――地球教(の一部)も動き出したようです。 いつかたどりつくかもしれない?世界ネタw 同盟汚染ネタ 閑話――「伝説への拝謁」 閑話――「彼の遺言」up2012.07.22 閑話――「遺憾の意」 設定試案――「外洋機動艦隊計画(あるいは両洋艦隊計画再び)」 閑話――「ちょっと未来の二人」new2013.09.04 設定 ネタ設定――「移民艦隊」 ネタ設定――軽装武装令 【もしかしたら通るかもしれないルート】 ジッキンゲン・ゴールデンバウム大公家紋章 ネタ 閑話前史――「地球統合政府首都にて」 本編とは無関係なネタ話――「パンジャンドラム年代記」 閑話――「ロンドン公」 閑話――「ち~と整備も楽じゃない」 閑話――「星系工廠」 閑話――「銀河帝国要塞事情」 ネタ―...
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    Map 憂鬱世界勢力地図と銀河憂鬱伝説の航路図 「銀鬱伝・勢力図暫定マップ」509さま 「銀鬱伝・勢力図暫定マップ」原寸サイズ 「提督たちの憂鬱 戦後(1950) 世界地図」グアンタナモの人さま 「提督たちの憂鬱 戦後(1950) 世界地図」原寸サイズ 2012.09.29改訂版new2012.09.29 2012.09.30修正版new2012.09.30 「β版憂鬱北米拡大地図1950」原寸サイズnew2012.09.30 「日本大陸世界地図」日本大陸地図のひとさま 「日本大陸世界地図」原寸サイズ 「憂鬱日本」許可待ち 「休日ギアス世界地図」休日世界地図のひとさま 「休日ギアス世界地図」原寸サイズ 「休日ギアス2020後半年~2022年世界地図」原寸サイズ 「休日ギ...
  • ネタ166_冷石さま_銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記・第三話
    ...p     銀河憂鬱伝説    シマヅ戦記   惑星ハイネセン 自由惑星同盟高級士官用バー シマダは今直属の上司であるシマヅ提督と一対一で雑談をしながら軽くビールを飲んでいた。 「それでシマヅ提督、突然おごるから飲もうとはどういったようけんでしょうか?」 「うむ、本当ならカールセン提督も一緒にうっとこの艦隊の今後さぁ相談したかったとじゃが。 カールセン提督が先約があって参加できんじゃは残念じゃ」 「我が艦隊の今後ですか」 「そうじゃ、イゼルローンをヤン提督が落としたこっで今後は要塞の防衛が主要なにんむになっとおいはおもっちょる ほいでそのための艦隊ん運用ば相談したかったどじゃ」 「なるほど、そうですか」 だがシマダは知っているこの後同盟軍は大戦力を率いて帝国領に侵攻することを。 アスターテの終わりと第14...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_銀河憂鬱伝説ネタ――「ノイエシュタウフェン公の憂鬱」~交渉 帝国サイド~
    ...ます! 銀河憂鬱伝説ネタ――「ノイエシュタウフェン公の憂鬱」~交渉 帝国サイド~ ――帝国暦480(皇紀4249)年2月 銀河系 フェザーン回廊 フェザーン自治領 「貴国は、叛徒どもと軍事同盟を組んだわけではないのですな?」 「その通りです。ただし、貴国によりわが国の国体に危害が加えられた場合、その限りではないですが。わが国はこちらから貴国に敵対する意思は持っておりません。」 どうだか・・・とノイエシュタウフェン公は目の前でにこにこと笑う月詠宮女王(にょおう)の表情の裏にあるものを探ろうとしていた。 しかし、それは徒労に終わる。 「わが国は、『自由惑星同盟』を国家として承認し、友好関係を構築いたしました。」 「わが帝国の所有たる銀河系の一部を不当に占拠する者どもを承認すると? ならばわが帝国も貴国への対処法を考えなけ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_【もしかしたら通るかもしれないルート】
    ...? 次回、銀河憂鬱伝説 第XX話――「同盟領侵攻」。 夢幻の歴史がまた一ページ・・・。 (BGM:新世界より)
  • 中6_KYさま_銀河憂鬱伝説IFネタ『日銀同盟その2』
    ...36 43 銀河憂鬱伝説IFネタ『日銀同盟その2』 宇宙暦792(帝国暦483)年 銀河帝国side 銀河帝国は一昔前に銀河を三分していた勢力の内の二つを滅ぼし、事実上銀河を統一した。 最もそれは”一昔前の”という但し書きが付け加えられるが。 自由惑星同盟を称する反乱軍は衆愚政治の極みともいえる愚行によって滅び、それによって地理的、中立的価値を喪失したフェザーンの自治権を召し上げる形で事実上の併合をした。 ちなみにフェザーンに関しては黒幕の地球教が大日本帝国の出現以降動きが取れない状況だったので、これらの動きに一切干渉できなかった。 最もフェザーンの価値は喪失していたので、地球教もフェザーンにそれほど執着していなかったという理由もあった。 とはいえフェザーンはまだマシな方だ。 曲がりなりにも帝国の自治領であったし、帝国のフェザーンへの...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「ロンドン公」
    ...8 48 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「ロンドン公」 ――西暦3589(皇紀4249)年8月15日 銀河系南十字・盾腕   大英帝国 帝都大ロンドン 「そうか。では、同盟はそのように。」 時代がかったヴィクトリアンスタイルの部屋の中で、蝶ネクタイをした妙に眼光の鋭い女性が電話機(今時珍しい有線式)の向こうに喋っていた。 右足を左足の上に上げ、体は斜め7度に傾いている。 着用しているのは黒にほんの少しのアイボリーが混じったスーツだ。 「議長。よろしいので?」 何がだ。と彼女は部下に問いかけた。 「自由惑星同盟、いささかかの国と似すぎているきらいもあります。 あの植民地人どもに――」 「それがどうした?」 当代の「グレート・ロンドン公爵」、またの名をスペンサー=チャーチル卿は傲岸に言ってのけた。 ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「6月の新政府」 その0(ver.2)
    ...0 15 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「6月の新政府」 その0(ver.2) ――「戦争とは大きな利害の葛藤であって、流血によってはじめて解決をみるものである。そしてまさにこの点のみ戦争は他のものから区別される。 (このように)戦争は一般に技術とは比べるべくもないが、それでも比較的近い技術を尋ねるなら、それは貿易であろう。」                      カール・フォン・クラウゼヴィッツ ――宇宙暦789年6月、最高評議会議長の伝家の宝刀「解散権」の行使によって自由惑星同盟は総選挙を実施した。 そしてその間、いつも選挙期間中に発表される銀河帝国フェザーン高等弁務官府の声明はついに発表されることがなかった。 不安に思ったらしい報道機関が代替物とばかりにハイネセン駐在日本大使に取材を行ったものの、「内政干渉になってはいけないが、我々...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「春は出会い(と政治)の季節」その2
    ...スです。 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「春は出会い(と政治)の季節」その2 ――同 自由惑星同盟首都 ハイネセン 日本大使館前 「閣下!いくらなんでも一人では危険です!」 「そうはいかないよ。警備隊長。」 自由惑星同盟最高評議会議長 ジョン・ハッブルは、周囲のデモ隊から日本大使館に向かってとぶ野次や、自分たちに向けられる「専制国家に屈するな」という声、そしてそのさらに外側を囲む市民たちの怒りに満ちた怒号の中で小さく笑った。 当年とって56歳、政治家として脂の乗り切った時期にあたる。 それまでは継いだ派閥の維持に汲々としていた彼は、奇妙に凪いだ心持でここに立っていた。 彼を警護するために公用車から降り立ったSPたちや、警備の警察官たちの方が冷や冷やしているくらいだ。 日本大使館で内部の警備についている日本宇宙軍の兵士たちか...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話―「サジタリウス回廊は…」その2
    ...きです。 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話―「サジタリウス回廊は…」その2 ――同 皇紀4249(宇宙暦789)年4月2日 サジタリウス回廊(エア回廊)   日本帝国宇宙軍 「回廊方面(第1)軍集団 総司令部」 宙京標準時0635 「縮退レーダーに反応。」 「超高速センサーでサーチ。温度変異3条件に絞り込み・・・出ました。目標発見。3梯団に分かれて進行中。前方に通告のあった大型輸送船団を伴っています。」 対馬要塞の中枢部、その司令室には緊張した声が響いていた。 ただし電子的なもので。 現実の司令室で立体スクリーンに模式図とセンサーがとらえた映像が映し出されているのはもちろんだが、そこには「回廊艦隊」と呼称される第2、第4艦隊の司令部の姿もある。 もちろん電子合成で立体映像を映し出しているのでもある。 電脳化された司令部には、予備を...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「サジタリウス回廊は…」その4
    ...きです。 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「サジタリウス回廊は…」その4 ――同 戦艦「金剛」 第2艦隊(山本艦隊)司令部 CDC(艦隊戦闘指揮所) 「速力25へ。第4艦隊は?」 「回廊外郭へ到達。汎用艦は第1戦闘序列で全速進行中。あと3分ほどで実験艦隊合流時刻となります。」 「了解した。栗田君に伝達。『所定の攻撃にかかれ』と。総司令部より予定変更の通信はあるか?」 「ありません。間もなく戦闘命令が――来ました。」 よし。と、山本五十六中将は力強く頷いた。 第2艦隊司令をつとめる山本は、軍政と実戦を半々の割合でつとめる嶋田統合軍令本部次長とは違い、教育畑出身の将官だ。ここ10年ほどは将帥が一時的に不足したために現場に復帰しもっぱら実戦畑を歩きつつある。 ボブカットにした黒髪と四角い眼鏡が特徴の山本は、嶋田のように極端に...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_「共同宣言と経済効果」(短説明文)
    ... 24 銀河憂鬱伝説ネタ――「共同宣言と経済効果」(短説明文) ――皇紀4249(宇宙暦789=帝国暦490)年3月1日 この日、フェザーン自治領に到着した日本帝国の正式な全権委任代表団と、銀河帝国のノイエシュタウフェン公を団長とする代表団は、数時間の討議を経てそれまでの実務者協議により作り上げられていた「共同宣言」を承認するに至った。 要旨は下記の通り。 1、 日本帝国と銀河帝国は互いに国家ないしはそれに準じる団体であることを承認する。 2、 日本帝国と銀河帝国は双方に大使を派遣し外交関係を構築する。 3、 両国の関係については基本的に平和裏な協議により決定されるものとする。 4、 自由惑星同盟に対する日本帝国の態度については銀河帝国は一時棚上げとする。 5、 両国は経済的関係を構築するものとする。 このような「日本・...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「憂鬱なる訪問~嶋田in同盟~」その2
    ...52 19 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「憂鬱なる訪問~嶋田in同盟~」その2 嶋田はス…と目を細め、短く鋭い声で集まってきた男たちに言った。 「国と国で決めた約束は、たとえ何があっても守らねばならないのです。それとも――」 最後の「それとも」に力を入れ嶋田は言った。 「あなた方は、あの艦が激情にかられた人間に沈められるか攻撃され、せっかく続いている停戦協議をご破算にするつもりですか?」 「結局同じじゃないか。帝国は何も変わらない。いずれまた戦争になるにきまってる。ならあいつに報いをうけさせる方がいい。」 そうだそうだ。と男たちがはやしたて、メイヤー夫人もそれみたことかという目で嶋田を見ていた。 男たちの一人がポケットに手を入れるのが見える。 「それは残念ですね。」 嶋田は心底残念そうに言ってみせた。 ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「大使」
    ...0 13 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「大使」 ――皇紀4249(宇宙暦789)年6月26日 銀河系白鳥腕   日本帝国 新横須賀軍港 「出航~っ!」 軍楽隊が由緒正しい行進曲「軍艦」を演奏する中、白く輝く豪華客船「初瀬」が護衛艦隊の先導のもと出航してゆく。 日本政府がチャーターしたうえで突発事態に備え、船員以外にも軍人が多数乗り込んでいる客船の船上からは帽振れを行う軍人や正装をした文官、そして経済人たちが埠頭に向かって手を振っている。 今回の旅程では当初は軍艦を用いることも考えられたが、いかめしい印象を抑えたうえで民間人も多数乗り込むことを考え、豪華客船がチャーターされたのだった。 マストには運行に際し日本宇宙軍が関与していることを示す旭日旗がレーザーで描き出され、皇族旗もともに上がっている。 予定では新横須賀を出航後に「初...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「サジタリウス回廊は…」その3
    ... の続き 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「サジタリウス回廊は…」その3 ――同 海賊船「イヴァンのばか」号 「ワープアウト・・・脱落艦なし――なっ!?」 「どうした!?」 「前方3500光秒に巨大な質量反応!数は5・・・それに多数の艦影を確認!」 「バカな!こっちはステルス航行をしているんだぞ!輸送船団の影に隠れて!恒星光を背に受けているわけじゃないんだ!」 元軍属であるレーダー手が頭をかきむしる。 恒星の光を背に受けることで光にわずかな「陰り」や「ムラ」が出ることを利用した艦艇の発見方法は原始的ではあるがわりとポピュラーなものである。 「くそ。待ち伏せか!?それとも――レーダー。目標識別急げ。進行方向は?」 「了解、敵味方識別信号照合・・・ええい遅いなこのポンコツ。――応答出ました。日本帝国宇宙軍連合艦隊所...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_――閑話「大人買い」
    ...0 19 銀河憂鬱伝説ネタ――閑話「大人買い」 ――皇紀4249(宇宙暦789)年2月 日本帝国 帝都宙京 神保町 「ああ・・・これはすごい・・・」 「そ・・・そんなにか?」 「そうですよ!ここにあるのは世界最古の小説の完全版に、今はなきケルト文明の遺産である装飾福音書の再現版、四庫全書と呼ばれる中華世界の至宝・・・活字化された古今東西の歴史史料とその解説である『帝大史料』全4200巻! 『ローマ帝国衰亡史』完全版に『シャーロックホームズ全集』・・・あああ、これは素晴らしい・・・」 端末を手にいっちゃった目で周囲を見渡す若い男性。 そしてその隣で呆れたような目で彼を見つつ、「立ち読み版」の美しい挿絵や古典美術の解説書に自分も買おうかと考えている中年くらいの男性。 彼らは私服姿だった。 「電子版とはいえ、これだけ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話前史――「地球統合政府首都にて」
    ...話注意。 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話前史――「地球統合政府首都にて」 ――西暦2036年8月15日 地球統合政府首都 メキシコシティ 「乾杯!」 男たちは祝杯を挙げていた。 あの悪夢の13日以来6年にわたった戦争が終結したからではない。 彼らをいたぶっていた欧州が実質的に壊滅したからでもなかった。 「追い出し法案可決に乾杯!」 「ざまをみろジャップども!これがメキシコの怒りだ!」 「これであのカイホがわれわれの漁業船団を妨害するようなこともなくなるな。」 「それだけじゃない。太平洋岸のドック群も統合政府に接収された。欧州はオーストラリアへの脱出で大わらわだからな。妨害する暇もないさ。 今までジャップどもの独占状態だった造船業でもわがメヒコがトップに躍り出るぞ。」 「南米のバカどもも、日本人から富を奪えるとな...
  • wiki更新ついてQ&A
    ...作成いたします。 銀河憂鬱伝説のように長編小説が掲載されれば大きくスペースをとることもあります。読者として新規投稿と連載を歓迎します。 ※naviプラグインによる連載の作品の楽なページ移動方法もありますが上手く設置出来ないことが多いので、ページ最下段に二重括弧【[】リンクを設置することを推奨しています。eX『衝号抜きの太平洋戦争』序章「開戦」 コメント ここはwikiに関する質問、要望をどうぞ。 ネタ26の69にて大西洋様がwikiに掲載OK出しております - 名無しさん 2013-01-22 21 32 57 大西洋 ◆BMYad75/TA(770)さまの作品は観覧許可を変更しました。一般公開でもアクセスできるようになっているはずです。 - ウィキ主 2013-02-09 21 08 54 ウィキモバイルの更新履歴が23...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「返礼使」 その2
    ...きです。 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「返礼使」 その2 この日のうちに、使節団はある場所を訪問した。 アーレ・ハイネセン記念廟。 ハイネセンのシンボルである巨大なアーレ・ハイネセン像のたもとにある「長征1万光年」の記念館であり、その過程で亡くなった仲間たちの名前が刻まれている記念碑もある広大な公園である。 急な予定変更であったのでついてきた記者は少なかったものの、片膝をついて献花を行った正使の姿は、歓迎の晩餐会の映像と共に大きく報道されることになった。 「まずは、長旅お疲れ様でした。殿下。」 「いえ。歓迎痛み入ります。議長閣下。」 晩餐会の席上、ハッブル議長は切り出した。 「どうですか?我が国は。」 「活気にあふれており進取の気風を感じます。さすがは長征1万光年をへて一から新たな国を作り上げられた方々の国だけはあ...
  • 中3_ひゅうがさま_閑話――「ちょっと未来の二人」
    ...14 37 銀河憂鬱伝説ネタ話 閑話――「ちょっと未来の二人」 「ヤン准将閣下。」 前半は若干ヒステリック気味な高音で、中盤に自嘲するように、そして後半に義務感をにじませた一言だった。 少し内省気味の性格の持ち主なのかなと思いながら、ヤン・ウェンリー准将は暖色の廊下でゆっくりと振り返った。 声の主は少し痩せ気味な男だった。 年齢はヤンと同じくらい。しかし筋肉質な男が放つ覇気とも剣気ともいえる陽性な雰囲気は、基本インドア派であるヤンを少したじろがせた。 「君は…」 言っている途中で記憶を参照し終わったヤンは、納得を顔に浮かべ、それを受けたくだんの男性は少し微笑したようだった。 「アンドリュー・フォーク中佐であります。ヤン閣下。本日付で閣下の下で雑用をやれとキャゼルヌ閣下に申しつけられてきたもので。」 「私の2期後輩だ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「サジタリウス回廊は…」その6
    ...続きです。 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「サジタリウス回廊は…」その6 ――同 海賊船「イヴァンのばか」号 「い・・・一撃で?一撃で1000隻を超える軍艦が沈んだだと!? しかもあれだけの広範囲に広がっているのに!?」 「バカな。トールハンマーでさえ300隻を撃沈するのが精いっぱいだぞ!?」 「あ。また発砲しました!」 「最初から一斉撃ち方か・・・! これは完全に罠にはめられているようなものだぞ。」 「船長?」 船長は、地球時代の砲撃戦を思い出していた。 空中を飛翔する砲弾は条件が変われば落下場所が変わる。 そのため試射を行い、命中可能と思われる照準を導き出してから命中する可能性を高めるべく多数の砲弾を放つ。 これが試射、斉射の流れである。 宇宙時代に入ってもこの方法は基本的に変わっていない。 しかし、日本...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「返礼使」その1.5~旅程~
    ...6 21 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「返礼使」その1.5~旅程~ ――同盟軍と政府直轄区域であるエア星系を発した艦隊は、合計1万5千隻の合同艦隊を編成。 あえて民間航路と並走しつつシヴァ星系へ達し、自由惑星同盟のメイン航路での航行をはじめた。ジャムシード星系からは同盟の軍事航路をそれ、民間航路のみの航行となる。 そのため、ランテマリオ、ガンダルヴァ、バーミリオン、ロフォーテン、リオ・ヴェーデと主要星系をたどり、首都星ハイネセンのあるバーラト星系へと至るルートをとった。 これは同盟軍の機密であるバーラト星系への最短ルートを秘匿するという意味もあったが、何よりもこの艦隊を同盟を構成する各星系政府に誇示しつつハイネセンへ向かわせるという意図もあった。 この意図は大成功といえ、シヴァ星系ではロボス提督率いる同盟第2艦隊が辺境星域での海賊討伐完了とサイオ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話―「サジタリウス回廊は…」その1
    ...0 16 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話―「サジタリウス回廊は…」その1 ――宇宙暦789(皇紀4249)年4月2日 宙京標準時0632時 「秘匿航行順調・・・艦隊各艦定位置にあります。」 「第1と第2梯団はそのまま進行。輸送船は?」 「船団航行中です。もう間もなくスサノオ中央管制宙域に入ります。」 「さて――いよいよか。」 「ええ。いよいよです。船長。」 ブリッジの男たちは期待に満ちた目で全天スクリーン上の白色超巨星を見上げた。 彼らの姿は統一されていない。 制服の者も交じっているが、大半が私服である。 「処女地の征服、宇宙海賊の本懐これに勝るところなし、ですな。」 「そうだな。だからこそ同盟辺境やら帝国辺境からこうして大挙して船団が組まれているんだ。」 船長と呼ばれた男はニヤリと笑った。 ...
  • 中長ネタ_ゼンさま_フェザーンに咲く華(裏)
    ...6 00 46 銀河憂鬱伝説 支援SS          フェザーンに咲く華(裏) 皇紀4249年 フェザーン自治領 彼女は今まさに自分を取り巻いている不幸を噛締めながら、その表情には一片の曇りが無い笑顔を浮かべ てその空間を練り歩いている。 そこはフェザーンの首都。湖に面した一等地に特別に設けられた会場であった。 そもそも彼女は元々居た古巣から情報部に出向を言い渡され、態々フェザーンくんだりまで連れて来られ た。しかもそこから、またもや人事移動がなされたのだった。 新しくフェザーンに建てられる大日本帝国の領事館、その第9だか何だかの秘書官である。 明日付けの辞令を通信で受けた時には「あの、サルジジィ・・・!」と毒づいたし、今夜の為の衣装合わ せ(機能性もへったくれもないヒラヒラした服を着るのは彼女...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「憂鬱なる英雄(帰還)」
    ...5 17 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「憂鬱なる英雄(帰還)」 ――同 皇紀4249(宇宙暦789)年3月 銀河系白鳥腕    日本帝国 新横須賀軍港沖合 自由惑星同盟軍戦艦「アキレス」 出迎えの時と同様、見送りの式典は盛大だった。 代表団から臨時大使と公使をつとめる文官を残し、自由惑星同盟特命全権代表団は帰途についていた。 「いいところだったな。」 「ええ。また来たいです。」 「ヤン候補生は書店や博物館めぐりが目当てか?給料泥棒はあと何十年かはお預けだぞ?」 「給料に見合った仕事はしますよ。校長先生。大層なお土産の分も。」 「仕事熱心で結構だ。いつもこの調子なら心配はいらないのだろうが。」 やれやれ、と肩をすくめるシトレ大将。 そしてそれに付き合うように苦笑するパエッタ少将とヤン。 先導艦がついてい...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「男再び」~嶋田in同盟 その3
    ...15 05 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「男再び」~嶋田in同盟 その3 ――宇宙歴790(皇紀4250)年1月20日 銀河系いて座腕   自由惑星同盟 首都星ハイネセン 第1宇宙港 「そろそろ、来る頃か。」 男は腕時計を見つつ、発着予定表と交互に視線を行き来させている。 「そう、そわそわせずとも。少将。」 「そうかな?」 「そうですよ。リンチ閣下。」 そういうものか。とアーサー・リンチ少将は苦笑した。 自由惑星同盟統合作戦本部に所属し、嘱託扱いである彼は、最近ようやく健康的になった顔を手でさすりつつ、監視役という形になっている「部下」、バグダッシュ少佐をちらりと見た。 ちょび髭をつけ伊達男を気取っているらしいバグダッシュの笑顔は、はっきり言って怪しさ満点である。 リンチはもう慣れているが、初対面だと怪しん...
  • 中5_ひゅうがさま_閑話――「伝説への拝謁」
    ...0 30 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「伝説への拝謁」 ――皇紀4250(宇宙暦790)年 某時刻 日本帝国 帝都宙京 「おお・・・閣下だ・・・。」 「始祖さま・・・」 「神様・・・」 「ありがたやありがたや・・・。」 「――なぁ、辻(父)さん。」 「なんです?」 前世の辻とそっくりの男にひきつった表情で、嶋田は半眼になりながら目の前で自分を礼拝(らいはい)する人々を指さして言った。 手ぬぐいっぽい布を首から下げ、涙を流しながら嶋田の方を向いたかと思うと手をさすりあわせて歓喜の雄たけびやら祈りをささげている。 その横では嶋田も見慣れた巫女さん姿の女性が微笑ましいものを見るかのように彼らを温かく見守っていた。 「何です?この人たち。地球教から秘密裏に接触があったから来てくれといわれたから...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「返礼使」その1
    ...0 03 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「返礼使」その1 ――宇宙暦789(皇紀4249)年7月17日 銀河系サジタリウス腕     自由惑星同盟領 エア星系外郭 標準時0800 「間もなく、予定時刻です。」 第5艦隊参謀 マルコム・ワイドボーン中佐が報告するのとほぼ同時に、旗艦「リオ・グランデ」の重力波センサーは重力震を感知した。 「重力震検知!コズミックマグニチュード7.1、距離120光秒!」 「定刻通りじゃな。」 時間厳守はいいことだ、と自由惑星同盟軍第5艦隊司令 アレクサンドル・ビュコック中将は口元をほころばせた。 前方にあわせられていた超光速センサーの感知した通りに空間がゆがむと同時に背後からの星の光も歪み、次の瞬間「顕現光」と呼ばれる光の衝撃波とそれにより生じる発光現象が発生した。 そしてそれがおさまる...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編「必殺(徹夜的な意味で)仕事人」
    ...0 05 銀河憂鬱伝説ネタ――本編「必殺(徹夜的な意味で)仕事人」 ――皇紀4249(宇宙暦789)年3月 銀河系白鳥腕 日本帝国    帝都宙京 帝国議会 「賛成の諸君はご起立願います。」 徳川家武 帝国議会衆上院(旧称貴族院)議長の朗々とした声が議場に響く。 徳川宗家から出仕して長いこの議長は眠そうな目をしていながら、声は驚くほど張りがあるバリトンを出すことで知られていた。 「賛成多数と認めます。よって本議案は可決、成立いたしました。」 議場の議員たちや、電脳の一部を割いて傍聴していた人々が発する拍手がスピーカーから鳴り響いた。 今回――来年度国会を前倒しして開催するという前代未聞の提案が承認され開催されていた帝国議会でも、最も重要であると考えられている法案は議論の末に可決成立した。 秘密会に参加する専門議員や有識者と...
  • 中7_KYさま_IFネタSS 『日銀同盟閑話 アルテミスの首飾り』
    ...09 56 07 銀河憂鬱伝説IFネタSS 『日銀同盟閑話 アルテミスの首飾り』 大日本帝国と銀河帝国による自由惑星同盟との戦争。 この戦いで、大日本帝国はその圧倒的な兵器性能と物量を持って、同盟軍主力を粉砕した。 だが、このように派手な艦隊決戦だけでなく、地味な作戦も行っている。 それが同盟の首都星ハイネセンを防衛する軍事衛星『アルテミスの首飾り』の撃破であった。 アルテミスの首飾りはやたら高価な物であるが、その分それなりの性能を持っていた。 最も原作ではキルヒアイスとヤンにあっさりと撃破されてしまっていたり、二次小説では弱点がモロバレなだけに一蹴されてしまうなど、ある意味不遇な代物である。 ここで大切なのが原作を知る夢幻会にとって、アルテミスの首飾りは簡単に攻略できるという点だ。(※1) だから夢幻会メンバーには自分たちでアルテミスの首飾りの攻...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_「理由」
    ...うぞ。 銀河憂鬱伝説ネタ――「理由」(『ワルキューレは汝の勇気を愛せり』を演奏しながらお読みください) ――帝国暦479(宇宙暦789=皇紀4249)年3月3日 銀河系オリオン腕    ヴァルハラ星系 帝都オーディン 新無憂宮 後宮 「委細は滞りなく進んでおるか。」 「は。」 国務尚書リヒテンラーデ候は堅い声音で一礼した。 フリードリヒ・フォン・ゴールデンバウム、銀河帝国皇帝の地位にあり、フリードリヒ4世と呼ばれる自分に曲りなりにも忠誠を尽くしてくれたのは、彼のほかは古くからの臣であるグリンメルスハウゼンくらいなものだった。 自分の見せる姿に驚き、憤り、ついには軽侮しつつも忠誠を尽くしたリヒテンラーデ候の態度は昨年より何かが変わっている。 何一つ決めてやるものかと思っていたのだが―― 「そうか。ならばよい。ルードヴィ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「憂鬱なる訪問~嶋田in同盟~」その1
    ...) 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「憂鬱なる訪問~嶋田in同盟~」その1 ――宇宙歴789(皇紀4249)年8月。 日本帝国政府による自由惑星同盟史上初の「国賓」訪問は、8月末に至り各種経済協定と軍事協定を締結し終了を迎える。 基本条約によって確認された相互承認と主権の尊重にあわせて自由惑星同盟は正式にその法的国境線を画定するに至る。 中でも、事前通告と承認さえあれば互いの国土に軍事力を派遣できるように制定された地位協定は基本条約に規定される「緊急援助」も可能としていたために銀河帝国に深刻な波紋を広げていた。 加えて、日系企業と同盟企業の合弁企業の設立に関する諸協定も締結。 相互承認さえ限定的であった銀河帝国やその名目上の領土であるフェザーン自治領はこれに乗り遅れ、フェザーン商人たちの(手段を問わない)必死の働きかけで銀河帝国はさらなる交渉のテーブルに...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_「父」
    ...5 06 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「父」 ――帝国暦480(宇宙暦789=皇紀4249)年3月 銀河系 オリオン腕    銀河帝国 帝都オーディン 「来るはずもないと思っていたお前が来たということは――」 男は意外にしっかりした顔で金髪の少年を見つめ、言った。 「そうか、知ってしまったということか。」 「本当なのか?」 黙って頷くことでセヴァスティアン・フォン・ミューゼルはラインハルト・フォン・ローエングラムになった少年の質問を肯定した。 なぜ――と少年の瞳が彼を射抜く。 対するセヴァスティアンはギラギラした目を不敵に釣り上げ、ちょっと待っていろと言って家の奥に消えた。 バシャバシャという音が聞こえ始めたところをみると身だしなみを整えているらしい。 今年幼年学校を卒業した少年は苛立たしげに机を指で叩きつつ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「サジタリウス回廊は…」その7(終)
    ...きです。 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「サジタリウス回廊は…」その7(終) ――同 皇紀4249(宇宙暦789)年4月3日 銀河系 白鳥腕   日本帝国 帝都宙京 某所 「待ったか?」 「いや。こちらも仕事をすませてからきたからそうでもないですよ。父上。」 辻はニヤリと笑った。 貞子っぽい外見からするとかなり不気味である。 相変わらずだな。と辻義則大蔵大臣は苦笑した。 「早速だが、ご苦労だったね。急なオーダーにも関わらず宇宙軍が即応できたのは幸いだったよ。 軍規の引き締めや新型艦艇整備と組織統合、いずれも成果を発揮したようで何よりだ。」 「あの頃の方が異常だっただけですよ。まったく――いくら異なる軍は対立しがちとはいえ、あれはひどすぎました。」 「私から見れば、君たちの時代の帝国の陸海軍が異常だったよう...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「銀河帝国要塞事情」
    ...5 07 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「銀河帝国要塞事情」 ――銀河帝国要塞事情 銀河帝国には、宇宙要塞が比較的数多く存在する。 その理由は、始祖であるルドルフ大帝以前から跳梁する宇宙海賊対策や航路防衛用拠点として旧銀河連邦が積極的に建造を行っていたためであった。 もともとは中継ステーションや資源採掘基地、さらには宇宙都市だった場所が拠点化し、城壁を築き兵舎たる艦隊軍港を整えるのは、中世西欧の「都市の武装」とあるいは似ていたのかもしれない。 旧ローマ帝国のライン・ドナウ防衛線のごとき文字通りの「防衛線」が崩れたとき、すなわち人類の版図が拡大から縮小に転じ「宇宙海賊」という名のアウトローたちに根拠地を与えてしまったときに終わりははじまった。 さながら騎馬民族が中華中原を襲うが如く、辺境星系を本拠にした海賊たちは下手な自治星系の軍備をはるかに上回る...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_閑話――「星系工廠」
    ...5 02 銀河憂鬱伝説ネタ 閑話――「星系工廠」 ――皇紀4249(宇宙歴789)年8月21日 銀河系 南十字腕   日本帝国 呉宇宙軍工廠 呉工廠は、日本帝国宇宙軍が最初期にひらいた宇宙軍港星系である。 帝都と居住地域に定められた白鳥腕と南十字・盾腕の「迎撃地域」をつなぐ拠点にあたり、一時は最前線と考えられていた対馬星系(回廊日本側出口)から筑紫州(筑前・筑後・豊前・豊後の主要星系を含む)、そして四国州(伊予・讃岐・阿波・土佐)と門州(長門・周防・安芸・石見)をその防衛範囲とすることを考えて設けられたものだった。 現在は回廊内での漸減迎撃戦態勢の整備(計画的撤退前提の入植と軍事都市化が進行したために発生した大規模暴動「東西動乱」の戦後処理)とともに回廊側出口までの中間に佐世保軍港、呉と佐世保と等距離のあたりに舞鶴軍港が設けられ、それらの前進拠点...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「『戦艦』誕生」
    ...6 55 銀河憂鬱伝説ネタ 本編――「『戦艦』誕生」 ――皇紀4249(宇宙暦789)年7月29日 銀河系 南十字・盾腕   日本帝国 大神宇宙軍工廠 第1S級ドック 大神宇宙軍工廠は、比較的最近に誕生した工廠である。 というのも、もともとサジタリウス回廊の後方兵站基地である新舞鶴・新佐世保工廠といった小型艦専用の量産設備が建造されたのに比べれば大型の機動鎮守府級や機動陣地級の建造設備はどうしても大きさの制限があったためだった。 建造可能設備はあるが、横須賀軍港は首都前面を守る役割を兼ねているために安易な改造を行い難く、呉軍港は設備が巨大化しすぎていたために整理の真っ最中だった。 このタイミングだったからこそ、東西騒乱による分裂以来、最大の醜聞「八島叛乱未遂事件」が発生したわけなのだが、夢幻会が再結成された頃の状況はこのようなものだった。 ...
  • 中長ネタ_ひゅうがさま_本編――「友」 その1
    ...0 01 銀河憂鬱伝説 本編――「友」 その1 ――帝国暦480(宇宙歴789=皇紀4249)年8月15日 銀河系 オリオン腕    銀河帝国 帝都オーディン 迎えは、馬車ではなかった。 珍しいことに黒塗りの地上車で、運転手はどこぞの貴族のパーティーで見かけるような平凡な30代の使用人のようなものだった。 しかし、その周囲にはさりげない風を装って会社勤めらしい男たちが道端で雑談をしており、近所の勤めであるらしいパン屋の服を着た女性が平民らしき人間と立ち話をしていた。 その視界の隅には確実に自分たちをとらえて。 ラインハルト・フォン・ローエングラムはその事実に気付いて少しむっとなるべきか、そうでないか迷った。 だが、ここ数か月で身に着けつつある内心を一時的に棚上げするという手法でそれを抑え込み、これから待ち受ける喜ばしいことにのみ...
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