選択肢を選んで1000レス目でED @ ウィキ内検索 / 「コメント」で検索した結果

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  • 選択肢を選んで1000レス目でED2 ログ4
    ...ました。 前と違ってコメント入れられないけれど、別枠でもいいからコメント入れたいって人はいる? 欲しい人が居るなら、同じページにコメント入れられるようにしてみる。
  • 選択肢を選んで1000スレ目でエンディング ログ4
    ...ね? あれは名前とかコメントないと投票できないんだろうか。 誰が一番人気か、ちょっと興味あるなーw 482 名前:1[sage] 投稿日:2007/05/22(火) 19 06 03 ID ??? 投票所、投票しやすいのにかえてくれてかまわないよ。 あれはページ作成についてた簡単なやつだから。 483 名前:1[sage] 投稿日:2007/05/22(火) 19 36 15 ID ??? すまん、投票使えないな。 一時閉鎖するよ。 誰か投票作れる人いないかな? 484 名前:1[sage] 投稿日:2007/05/22(火) 19 52 50 ID ??? 借りてきた、投票CGI。 適度に投票よろしく。 じゃないと落ちる。 ttp //garden.yuyuweb.com/vote/vote2/comvote.cgi?id=1000meED 485 名前:名無しって呼んで...
  • 話の流れまとめ 冬馬
    冬馬ルートの流れ 冬馬ルートは共通トゥルールート591の選択肢より分岐 経過日数 該当レス 登場人物 主な出来事 8日目(火曜日) 591~603 愛菜、隆、冬馬 愛菜の携帯電話がなる。着信は電話ボックスから。 愛菜が動揺しすぎていてチューニングが出来ない。落ち着くように言われる。 内容を聞く前に電話がきれる 外に人影、冬馬先輩かもしれないと外に出ようとするが隆に止められあきらめる チューニングをして冬馬と通信。水野が操作された事で主流派が動き出した事を知る。 上記、春樹が出て言った事に関係するかもしれないと思う。 春樹の父博信と、異母兄秋人の事を聞く。 組織の目的は愛菜の力だといわれるが、それも時と共に変わると言われる。 愛菜の力について冬馬が話せないのは、愛菜の母との約束があるからだと知る。 子供の頃の自分と母の夢を見る。夢を見た事を忘れるのは母との約束があったから...
  • 181~190
    171~180 181 ②5年前 私が小学6年生、春樹が小学5年生。 あの頃はまだ、私と春樹の身長は同じくらいだった。 私は中学に上がってすぐに身長が伸びなくなって春樹に追い越されたのだ。 (そういえば、春樹は最初再婚に反対してたんだっけ…) 当時のことを思い出す。 春樹に最初に会って言われたのは、『お前らなんか必要ない!』という言葉だった。 そのときはショックで、私は泣いてしまったのだ。 後から知ったことだけれど、義母は前の夫の暴力が原因で離婚していて、そんな義母を見て育った春樹は父親という存在を疎ましく思っていたらしい。 当時のことを春樹は汚点だというけど、義母を守るための言葉だったって父も私もわかっている。 それに、そんなすれ違いも1週間もすれば消えていた。 春樹の心にどんな変化があったのかわからない。 一...
  • 伏線
    愛菜が見た夢をまとめてみましょう 45番 水野先生と隆が楽しそうに話をしている夢。(90番で現実に) 76番 修二とのキス (430番で現実に) 378番 私とそう年の変わらない男の子が傷だらけで横たわっている。(真相不明だが408~409で男の子は”スオウ”と判明) 壱与時代の抜粋はこちら→古代編抜粋 その他 主人公と一郎は放送部、文化祭の準備をしている(もうすぐ文化祭がある) 愛菜のクラスはお化け屋敷 修二のクラスは焼きそば屋 能力者は陽か陰の力が偏っていて異性が傍にいないと駄目(双子は例外) 双子はファントム、隆はミストというものは同じ存在 。隆が同時に操れるのは2体まで ファントムは人に取り付き、人の生気で強くなる 御門とは前世に関係あり? 能力者のまじないを他の人に施すことで 相手に加護を与える(相手に触れること条件) チハルは人間以外にも変身...
  • 161~170
    151~160 161 ①一郎君と修二君に家に入ってもらう 「こんなところで立ち話もなんだし、家に入ろう?」 私と春樹ははだしのままだ。 誰かに見られたら不審に思われてしまう。 「そうだな」 一郎君が周りを見回す。 「近くに異常はない。もう大丈夫だろう」 リビングに戻り、ソファに4人で座る。 「ファントムは知性を持ってるわけじゃない。簡単な命令を実行するだけだ」 一郎君はさっきの影をそう説明する。 「生気を吸われた人間は弱る。そしてファントムは力をつける。力をつけたファントムは、その人間を操れる」 「つまり、目標物に取り付かせて、ある程度弱らせて、目的の場所につれてくる。とかいう使い方ができるんだな」 「多少時間はかかるが、簡単に誘拐ができる」 「なにぶん、自分の足で歩いていっちゃうからね~」 ...
  • 春樹951~960
    3.春樹941~950 文化祭が始まってからも放送委員の仕事は沢山ある。 BGMを流すだけでなく、迷子のお知らせや体育館で行われる文化部の発表の案内。 模擬店の紹介など放送することは意外と多い。 午前中、慌しく時間が過ぎていく。  「大堂さん、もうそろそろ交代だよ」 次の係りの子に声を掛けられて時計を見ると、お昼少し前だった。 「ありがとう。後はよろしくね」 簡単な引継ぎを終えて校庭のテントにある放送事務局を出た。 お昼にお母さん達が来る事になっているけれど、まだ連絡が来ない。 しばらく自由な時間があるようだ。 (そういえば……) 今朝一郎くんと話していて、修二くんの元気がないと聞いた。 それが心の中でずっと引っかかっていた。 (様子だけでも見られないかな) 携帯で連絡を取ろうと思えば出来ない事はない。 ...
  • 931~940
    921~930 931 ③香織ちゃんに今日の通し稽古の状況を聞いてみる (そうだ。今日の通し稽古の状況はどうだったんだろう) 私は自室に戻ると、携帯電話を手に取った。 急な用事でもないし、メールの文字を素早く打っていく。 『今日は最後の稽古に参加できなくてゴメンね。 ところで、通し稽古はきちんと時間内に終われたんだよね?』 「送信っと。そうだ……今のうちにお風呂はいってこよう」 ゆっくりめのお風呂に入って、パジャマに着替える。 自室の戻って携帯を確認すると、香織ちゃんから返信が来ていた。 『落ち込んでだみたいだけど復活したみたいだね。(よかったよかった) 最後の通し稽古だけど、無事に時間内に収めることができたみたい。 私って緊張しない性質だと思っていたけど、今更になって主役の重圧感じてきたかも。 明日私がポカやらかして落...
  • 登場キャラクタ-
    <<現代>> 大堂愛菜:高校二年の主人公 。予知夢を見る(但し起きると内容は忘れている)         本人に自覚はないが、とても力が強いらしい。3月生まれ。        2年4組。 大堂春樹:愛菜の義理の弟(高1)。好きな人がいるらしい。        愛菜よりしっかりものなので兄にみられがち。旧姓は高村春樹         十種の神宝の内、八握剣の力をもっている。5月生まれ。 湯野宮隆:愛菜の幼馴染。ファントム(ミスト)を操る能力がある(事故後能力発祥)。        モノに宿る八百万の神に働きかける能力もある(先天的能力)。愛菜と同じクラス。 武    :隆の裏人格(クローン)。ファントム(ミスト)を隆とは別に操ることができる。        存在を組織に知られていないが、組織の命令には逆らえないらしい。 宗像一郎:放送委員の委員長。水野を利用している。「見える力」がある。鏡の...
  • 481~490
    471~480 481 ②実は春樹にもなにか力が? 「もしかしたら…春樹にもなにか力があるって事?」 私は思った事をそのまま口に出した。 「それがね、よくわからないんだ。愛菜ちゃんと隆にはゆらゆらしたのが出てるのに、春樹には無いよ。 だから、フツーの人なんだけど…ぎゅってすると気持ちいいの」 何か感じ取っているチハルすらもお手上げのようだ。 春樹は下を向き考え込んでいたが、不意に顔を上げた。 「………ゆらゆらって言うのは、おそらく力のことだと思う。 一郎先輩と修二先輩の力で姉さんを見た時、体の中心に炎があって、体全体が蒼白いゆらゆらと流れるものに覆われていた。 見た人全員に炎はあったけど、蒼白く流れるものはなかったんだ」 「宗像兄弟はそんな力を持っているのか。あいつら一体、何者なんだ?」 隆が双子の話を聞いて、眉をひそめながら呟...
  • 541~550
    531~540 541 ②「逃がした人は、どうなったんですか?」 私の問いに、明るい周防さんの表情が一瞬だけ曇った。 「あー、うん。逃げ延びて、普通に暮らしている人もいるぞ」 「よかった」 逃げ延びて、元気に暮らしている人がいると思うとうれしくなる。 だけど、もし逃げられなかったらどうなるのだろうと、ふと不安になった。 「もしも、逃げ切れなかったらどうなるんですか?」 「それは……だな」 周防さんは口ごもって、頭を掻いた。 その仕草に不安が膨らんでいく。 「……逃げられずに処分された人もいるってことだ」 「そんな……」 血の気が引き視界が歪んで、膝の力が抜けていく。 「だ、大丈夫、愛菜ちゃん!」 眩暈で倒れそうになる私を、すかさず修二君が私を支えてくれた。 「ありがとう。大丈夫だよ」 私は修二君に心配をかけまいと笑顔で応え、なんとか立ち...
  • 171~180
    161~170 171 2.なんで私と契約するのか聞く。 「何で、私なの?」 そもそもの疑問を御門君にぶつける。 私の質問に御門君はすぐには答えなかった。 胸元に手を当て、じっと考えるようなそぶりを見せる。 「託されたからです」 やがて、御門君は静かに答えた。 「誰に?」 私の再度の問いに御門君は沈黙する。 胸元に当てた手は、今度は軽く握られて。 御門君は視線をそこまで下げてじっとそれを見つめてから、顔を上げた。 「僕とも、あなたとも縁の深い人です」 私から視線をそらさずに、御門君が答えた。 「え?それってどういう……」 そこまで言ったとき、不意に景色が変わっていくのに気がついた。 「あれ?」 見回せば、だんだん辺りが白み始めている。 「……夢の終わりが訪れたようです。あなたの意識が目覚め始めて...
  • 冬馬831~840
    冬馬821~830 学校では普段通り、慌ただしく授業が始まって、終わっていく。 気がつけば、昼食の時間になっていた。 教室の一角、香織ちゃんと向かい合わせの席でご飯を食べだした。 「今日は一緒に食べられてよかったよ。最近愛菜忙しそうだったし」 「ちょっと色々立て込んでだからね」 「またコンビニおにぎり?」 「うん……お弁当作ってくれてたの春樹だからね」 「風邪だっけ。早く良くなるといいわね」 「そうだね」 (本当は出て行ったって、伝えた方がいいのかな) 「香織ちゃん、実はね……」 「ん? どうしたの?」 「実は春樹ね、風邪じゃなくて家出してるんだ」 「えっ! あの優等生が!?」 香織ちゃんは驚きのあまり、プチトマトを箸から落としてしまっていた。 「香織ちゃん、声大きいよ」 「ゴメンゴメン。へぇ、またどうしてそんな事に...
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    ここは2chの選択肢を選んで1000レス目でEDのまとめサイトです 新規投下さんは一度ここを読んで内容を理解してから投下してください。 現在新規企画が進行中です。 リレー形式で話を作れ 話の最後には選択肢をつけること 選択肢は1つのみ選ぶこと(複数選択不可) 次に進める人は選択肢を選んだ後それにあった話を作り、1000レス目でED 途中にキャラ追加、話まとめなどO.K. 話を続けるときは名前欄に通し番号を入れること 450KBを超えたら気づいた人が注意を促すこと 新規で書き込みする方はwikiを一読すること ●新しく追加された事項● 主要登場キャラクターは前回の続投(名前・年齢・大まかなキャラ設定はそのまま) 950でED対象を決めて1000でEDを目指す 専門知識を必要とするネタ、度を越えたマニアックネタ不可 グロ・死亡ネタは極力避ける ◆現行スレ 選択肢...
  • 冬馬741~750
    冬馬731~740 「悪い。少し遅れちまった」 玄関扉を開けた冬馬先輩の横を通って、周防さんが部屋に入ってくる。 「周防さん。こんにちは」 顔を合わせて、開口一番あいさつをする。 こんにちはとこんばんはの間くらいの時間になっている。 一瞬迷って、こんにちはを選んだ。 「愛菜ちゃん待たせちゃってごめんな。時間も無いしさっそく始めるかな」 (始める?) 「あの……周防さんが私に用があったんですよね」 「違うって。愛菜ちゃんから頼まれたって冬馬が言ってたぞ」 頭の中に?が飛び交う。 私、周防さんに何か頼み事なんてしていただろうか。 「冬馬。まさか愛菜ちゃんに説明せずに連れてきたんじゃないだろうな」 冬馬先輩の横に座った周防さんがジロッと睨む。 「あの、私に説明って何でしょうか」 意味が分から...
  • 291~300
    281~290 291 ③こっそりチハルに選んでもらう 見ていて気に入るものはいくつかあったけれど、コレっていうのが決まらない。 目に留まったものをとりあえず手に取ってみる。 どれもかわいくて、やっぱり一人では決められそうになかった。 (チハルのリボンだし、好きなのを選んでもらおう) 「チハル、チハル……」 チハルに小声で呼びかける。 バッグの中で小さくなっていたチハルが私を見上げた。 手に持ったいくつかのリボンをチハルに見せる。 「この中だったらどれがいい?」 チハルはバッグの中で少し窮屈そうに動くと、フワフワの手で一本のリボンを指した。 それは… ①ベルベット生地の藍色のリボン ②サテン生地の空色のリボン ③カントリーチェックの緑色のリボン 292 ①ベルベット生地の藍色のリボン...
  • 151~160
    141~150 151 ③「どうしてみんな、こんな力に注目してるのかな?」 もし、これが力だとすると本当に何故、狙われることになるのかわからない。 春樹はしばらく考え込んで口を開いた。 「そうだね、でももし、もしだよ?」 春樹が「もし」を強調して言う。 「姉さんの見ている予知夢、それが最初から姉さんの記憶とか、脳とかに刻み込まれたようなもので、もう一人記憶を読めるような力をもつ人が居たとしたら?」 「それはどういう……?」 「姉さんは力に自覚がなくても、もう一人の力の持ち主には大きな意味があるってこと。もし、の話だけどね」 春樹の言葉を考えて、私は笑った。 「春樹、でもそれじゃあ意味がないよ?私がみる夢は私に関する予知夢だけだもん」 「覚えてないのに、どうしてそう言い切れるの?」 「あ……」 呆れたようにため...
  • 201~210
    191~200 201 ①「それでキスしちゃったんだ、サイテー」 ボソッと呟く。 事情があったとはいえ、今までの真剣な隆がなんだか一気に台無しになってしまった気がする。 ……ついでに言うと私の感謝の気持ちとか無駄に悩んだ時間とかも。 (流されやすいにもほどがあるよ、隆……) 私は白けた気持ちのまま、隆を見る。 「まあ……確かにキスしなくてはならないと言うならともかく、 別にそうじゃないのにキスしてしまうって言うのは……ちょっと」 春樹も呆れたように隆を見ている。 「いや、その、それは」 言い訳するつもりだったのか、隆は口を開いたけど……うまく言葉にはならなかったみたい。 「…………ごめん…………」 やがて、私に向かって大きく頭を下げた。 1、「私に謝られても困るよ」 2、「謝ってすむ問題じゃないよ」 ...
  • 351~360
    341~350 351 ③「その、粘膜接触って、例えば?」 逆に聞き返してみる。 「……? ですから、先ほどのあなたの質問が答えになります。 キスをすればその際に口腔内の粘膜同士が多少なりとも触れる可能性がありますので。 …それ以外の粘膜接触に関しても何かご質問がありますか」 まるでお医者さんのように感情を差し挟まない口調で御門くんは言った。 (ほっといたら恥ずかしげもなく昼間の公園にそぐわない話を始めちゃいそう…!) 私は慌てて首を振って疑問は解消されたとアピールをする。 納得してくれたのか、御門くんはそれ以上の説明はしなかった。 ほっと胸を撫で下ろした所で御門くんに聞いてみる。 「じゃあ、『触れる』って具体的にどうするの?」 「先ほどお伝えしたとおりに手順を踏んで頂いて、最後にあなたが対象者に触れれば ...
  • 選択肢を選んで1000スレ目でエンディング ログ2
    151 名前:名無しって呼んでいいか?[sage] 投稿日:2007/02/14(水) 15 40 06 ID ??? 3.春樹 「姉さん探したよ。鞄はないのに靴は残ってるしさ…」 私の姿を見てホッとしたように息をついたのもつかの間、春樹はすぐに怖い顔になる。 「お前!姉さんに何をしたんだっ!?」 そういいながら私をかばうように一郎君との間に割ってはいる。 今にも殴りかかりそうな勢いだ。 「春樹?」 春樹の行動の不可解さにあっけにとられたが、すぐに私が泣いているからだと気付く。 「春樹違う!一郎君のせいで泣いてるんじゃないからっ」 「…いや、俺にも原因はある。責められても仕方がない」 「……どういうことだよ。昨日の修二先輩との話にも関係あるのか?」 私の制止と、一郎君の言葉に眉をしかめて春樹が問う。 「修二がどんな話をしたのかは分からないが、おそらく関係あるだろう」 「また、力が...
  • 991~1000
    981~990 991 ②どうして大切なのか聞く 「どうして大切なの? お姉さんは春樹が苦しむ所は見たくないとおもうよ?」 「そうだね……でも、俺は『姉さん』を覚えていたいんだ。一生懸命俺を守ってくれようとした『姉さん』をさ」 「あなたは、お姉さんが好きなんですね」 いままで黙って聞いていた大和先輩が言う。 春樹は少しだけ迷うように視線をさまよわせて、けれどしっかり頷いた。 「一番大切な人だったよ。何に変えても護りたいと思った人。 結局は最後までちゃんと護れなくて……最後まで守ってもらってたけど」 「なんか、それって大和先輩の夢に似てますね」 「そうですね」 「大和先輩の夢ってどんな夢なんですか?」 そういえば大和先輩の夢に関しては詳しく話していなかった。 説明すると、春樹は納得したように頷く。 「やっぱり俺はこの記憶があったままのほう...
  • 冬馬601~610
    冬馬591~600 601 ②ここに鍵になりそうなものがないか探す (忘れないために必要なものは何だろう) せっかく夢でお母さんとの約束を思い出したのに、このまま忘れてしまいたくない。 私は濃い霧の中で必死に考える。 (駄目。こんな濃い霧じゃ何も見つからないよ) 諦めかけたその時、白い霧を裂くように、ドロドロの黒い霧が地面を這いずりながら現れた。 その黒い霧は、二つの穴が目のようにぽっかり開いている。 地面を這う黒い霧はしばらく動かず、空洞の目で私を静かに見続けた。 (な、何これ……気持ち悪い……) 地面を動くドロドロの霧は、一つの小さな黒い塊を空中に吐き出した。 すると、その塊に吸い込まれるようにして急速に人型が形成されていく。 私は恐怖のあまり、その場から動けない。 「我ヲ……」 「!?」 「我ヲ……コノ場カラ…...
  • 春樹891~900
    春樹889~890 891 ③修二君に話しかける 「あの、あのね修二くん」 私は何か言わなくちゃいけない気がして声を掛けた。 大きな声で呼ばれた修二くんは、困った顔のままで向き直る。 「私にとって修二くんも同じ。代わりなんていないよ」 「愛菜ちゃん?」 「修二くんは修二くんだから。一郎くんとも冬馬先輩とも違う。 さっきは怖いことされたからつい大嫌いって言ったけど、意地悪だって思ったけど、 それでもやっぱり私の大切な友達だもん」 まくしたてる様な早口になる。 強引にされた事は許せないけど、かといって嫌いになれない。 「だからね、修二くんの代わりは誰にも出来ない。いくら一郎くんの……」 「二度振るだけじゃ足りず、わざわざ友達宣言まで。愛菜ちゃんは手厳しいなぁ」 私の言葉に被せるように、修二くんは言った。 ...
  • 621~630
    611~620 621 ①「熊谷……さん?」 私は香織ちゃんに向って、半信半疑のまま話しかけた。 「よく判ったなぁ。でも、実際は俺じゃねぇんだ。操っているだけだからよ」 (操るって……まさか) 「ファントム……まさか、香織ちゃんにファントムを……」 「おっ、知ってるなら話は早いぜ」 香織ちゃんはフンと鼻を鳴らして私を見る。 「こんな汚ねぇ手は好きじゃないが、命令だからなぁ」 (で、でも……前に隆に聞いたときは、すぐに操れないって言ってたけど) もしかしたら、嘘を言っているかもしれない。黒い靄は見ていないし、話を鵜呑みにするのは危険すぎる。 「黒い靄を見ていないけど、どういう事ですか?」。 「さっき近づいたときに、仕込んだんだよ。無防備すぎて、拍子抜けだったけどな」 「ファントムは、操るのに一週間はかかるはずですよ」 「はぁ?...
  • 651~660
    641~650 651 ①混乱してしまい、涙が溢れてきた 「愛菜! 落ち着けって!!」 その言葉に、私はいやいやと頭を振る。立ち上がって、声にならない気持ちを訴える。 聞きたいのはそんな言葉じゃない。 力が無い私には、何も出来ないのは分かっている。足手まといになるだけだって、理解してる。 守ってくれる人を犠牲にできるのか? 後ろを振り向かず、逃げ切れるのか? ……やっぱり私には無理だと思う。 守られるって――一どうして辛いの? 突然、両腕を力強く掴まれ、我に返る。 さっきまでテーブルを挟んで座っていたはずなのに、目の前には、真剣な隆の顔があった。 「混乱させるようなことを言って、すまなかった。そっか、泣くほど悩んでたんだな。……気がつかなくて、その…悪い」 (私……泣いてるの?) 呆けたまま、私は隆を見つめる。 私の頬...
  • 941~950
    931~940 941 ①一郎くんを見る 少し呆れつつどうすようかと一郎くんを見ると、視線に気付いたのか一郎くんは私に顔を向けた。 「すまないな大堂。コレは俺の従兄弟なんだが……」 「あ、うん、さっき聞いたよ」 「そうか……」 「コレとか、ひどくない? ちょーっと先に生まれたからって、年上面してさっ。たった二週間よ、二週間!」 「二週間だろうが、一日だろうが、一時間だろうが先に生まれた事に変わりはない」 「うっわー、おとなげないっ」 「うるさい、早くそこから退くんだ」 一郎くんらしくない言い合いに、目が点になる。 仲が悪いと思ったけれど、どうやらそうでもないらしい。 心を許しあっている同士の気軽さがそこにはある。 「ねぇちゃん? なにしてんの?」 思わずにこにこして見ていると、聞きなれた声がした。 「千春? あんた学校は?」 ...
  • 661~670
    651~660 661 ③考える それにしても、ほんとにこの人が春樹の本当のお父さんなのだろうか? 春樹が思っているように、過去と現在ではまったく違う人のようだ。 (それに、この人がチハルがあんなに恐れていた人なの?) チハルの怯え方は普通ではなかった。 いま、目の前にしているこの人のどこにチハルは怯えたのだろう。 巧妙に力を隠しているのか、それとも春樹を前にして父の顔になっているのか。 (春樹はこの人を平凡な男だっておもってるけど……) ほんとうにそうなのだろうか? 考えれば考えるほど、春樹のお父さんの姿がはっきりとしなくなる。 過去にお義母さんに暴力を振るった人。 高村の有力者でチハルが怯える能力者。 いま目の前で不思議と穏やかな表情で春樹と話している人。 そのすべてが春樹のお父さんという一人の評価だというのが腑に落ちない。 ...
  • 冬馬891~900
    冬馬881~890 夕食も済んで、私の部屋に冬馬先輩を誘った。 一緒に暮らす話を、まだお義母さんには内緒にしておきたかったからだった。 小さな折りたたみの机に不動産屋さんでもらった物件のコピーを並べてみる。 「花沢さん、とっても親身になってくれたね」 「少しも良くないです。今度会ったらキツく言っておきます」 「いいよ。私は気にしてないし」 冬馬先輩に案内されたのは駅前の昔からありそうな『花沢不動産』だった。 気の良さそうな恰幅のいいおじさんが出迎えてくれた。 冬馬先輩に対して、その人はすごく丁寧な話し方をした。 「神器って、すごいんだね。それだけで待遇が良いんだもん。家賃が要らないって言われた時にはびっくりしたよ」 「僕は愛菜が口を滑らさないか、ずっとハラハラしていました」 「私が巫女である事は黙っておくようにって言われた時は、なんで...
  • 春樹941~950
    3.春樹931~940 私と春樹は走って学校へ急ぐ。 チハルの事もあって時間がギリギリになってしまった。 学校が近づいたところで、春樹と今日の事を確認する。 「一緒に回る話だけど、姉さんの仕事は何時に終われる?」 「そうだね。四時くらい?」 「俺も模擬店あるけど、時間までに終われると思う」 「じゃあ先に終わった方が携帯で連絡するって事でいいかな」 「俺は構わないよ」 「じゃあ、そうしよう……って、あれ隆かな」 校門前で隆の姿を見つけた。 文化祭のアーチを抜け校庭へ入っていく所だった。 「間違いない、隆さんだ」 「時間がないのに歩いてるね」 「隆さんよりも後ろなんて遅刻決定じゃないか」 春樹はなんだか失礼なことを言っている。 私は一足先に隆の傍まで駆けて行ってスピードを緩める。 「おはよう、隆」 「愛菜か。もう体は大丈夫...
  • 521~530
    511~520 521 ①黙って頷く 「ちょっとまった、いま高村って言わなかったか!?」 私が頷くのと同時に、修二くんが春樹に聞く。 「…ええ、それが?」 「それがって……」 「修二落ち着け。高村なんて珍しい苗字でもないだろう。それより、このままだと遅刻だ」 「そうだな、さすがに二日続けて遅刻ってのは勘弁。歩きながら話そうぜ」 春樹の言葉に修二くんがなんと言っていいかわからない顔をし、一郎くんがそんな修二くんをたしなめ、隆が一郎くんに同意する。 言われて廻りを見ると、すっかり人通りがなくなっている。 「チハル、またストラップになって春樹と一緒にいてくれる?」 「うん!」 春樹にしがみついたままだったチハルは、ポンと軽い音を立てて春樹の手に納まる。春樹はチハルを胸ポケットに入れた。 それを確認して、私たちは歩き出す。 (一郎くんは私...
  • 221~230
    211~220 221 ③香織ちゃんの名前 「もしもし、愛菜?」 通話ボタンを押すと聞きなれた香織ちゃんの声が耳に飛び込んできた。 知らぬ間に身構えていたのか、肩の力がぬけていくのを感じる。 「香織ちゃん! どうしたの、休みの日に電話なんて」 「どうしたの、はこっちのセリフ! 昨日学校休んだでしょ? そんなに怪我の具合悪いの? 大丈夫?」 電話の向こうで眉間に皺を寄せる香織ちゃんの顔が目に浮かぶようだ。 「…それでわざわざ電話くれたの?」 「悪い?」 「ううん。怪我は大したことないんだけど、大事をとってお休みしたの。 メールしとけばよかったね、心配かけてごめん」 反省して素直に謝ると、香織ちゃんは諦めたように笑った。 「まったくもう……。あ、そういえば。昨日愛菜の弟さんも早退したんだって? 脳震盪起こ...
  • 281~290
    271~280 281 ②御門くんを見る 御門君までこんな行動を取るとはおもわなかった。 びっくりして、御門君を見つめてしまう。 御門君は相変わらず無表情で何を考えているのかわからない。 「冬馬も、そう思うか。うんうん。やっぱりかわいいよなー」 頭に手を載せたまま、周防さんがうんうんと、頷いている。 「………」 「そっかそっか、冬馬も妹ができたみたいでうれしいかー」 御門くんは何も言っていないが、周防さんは一人でニコニコと笑っている。 (…って、あれ?) 周防さんの言葉に、引っ掛かりを覚えて、周防さんの言葉を反芻する。 そして、その引っ掛かりがなんなのか気づいて、思わず… 1.御門くんって1年生なんじゃ? 2.姉の間違いじゃないですか? 3.御門君を凝視する。 282 2.姉の...
  • 冬馬691~700
    冬馬681~690 「一郎くん、ちょっといいかな」 教室に残っていた一郎くんは文化祭の資料から目を離して私を見る。 放送委員長だから準備もあってこの時期は忙しいのだろう。 「大堂か。一体、何だ」 昨日よりも突き放した冷たい言い方をされる。 ここでめげていては何も始まらない。 「実はお願いがあるんだけど……」 一郎くんの様子を伺うと眉間のしわが先日よりさらに深い。 私が冬馬先輩側についたのが気に入らないのかもしれない。 「またアイツの話か」 (アイツって……きっと冬馬先輩の事だよね) 「うん。冬馬先輩に頼まれてね」 「アイツに何を言われた?」 「えっと、昼休み……って、今からなんだけど冬馬先輩に会ってくれないかな」 一郎くんの机には資料がいくつも置いてある。 委員会の仕事を休み時間に済ませようとして...
  • 話の流れまとめ トゥルー
    共通・トゥルールートの流れ 経過日数 該当レス 登場人物 主な出来事 1日目(火曜日)  1~45レス 春樹、隆、水野、香織、一郎、修二、近藤 隆にぶつかる。 一郎と水野の取引めいた話を聞く。 近藤先生にぶつかる。 春樹に好きな子の話を聞くが、はぐらかされる。 隆に水野先生とのキスについて聞く。ファミレスに呼び出される。 修二と水野先生が公園で言い争っているのを見る。 隆と付き合う事になる。 一郎から修二が愛菜を好きだという話を聞く。 春樹と喧嘩そして仲直り。 修二から電話、明日の昼休みに会うことを約束。 水野先生と隆が楽しそうに話している夢を見る。 2日目(水曜日)  45~76レス 春樹、隆、修二、御門、香織 隆が朝迎えに来る。 隆に一郎と水野先生のことを話す。 昼休み、修二に一郎と水野先生のことについて聞く。 春樹にぶつかり捻挫する。 御門に会い、保健室へ連れて行...
  • 選択肢を選んで1000レス目でED2 ログ3
    181 名前:名無しって呼んでいいか?[sage] 投稿日:2007/08/03(金) 17 25 04 ID ??? 私に手を引かれながら小走りで皆に追いつく。 まちがってた… 私は手を引かれながら~ です 182 名前:522[sage] 投稿日:2007/08/04(土) 00 27 40 ID ??? ②「遅刻しちゃうよ、行こう」 刺すような視線が私と修二君に向けられている。 「愛菜ちゃんの手って、小さくてスベスベだよね~」 そう言いながら修二君は、突然、その手に頬擦りをしだした。 「お、おい!」 「ちょっ、修二先輩」 隆と春樹が同時に叫んだ。 そこでようやく、私は修二君と手をつないでいることに気付く。 「…………!修二くん、手!」 私は焦りながら、自分の手を引っ込めた。 昨日のキスのせいで、修二君のスキンシップに対して情けないほど過敏に反応してしまう。 (あれ...
  • 【ループ48回目②】
    【ループ48回目①】 【ループ48回目②】 俺達……石見国に住む高村家が密かに伝えてきた能力。 それは十種神宝だ。 沖津鏡(おきつかがみ)、辺津鏡(へつかがみ)、八握剣(やつかのつるぎ) 生玉(いくたま)、死返玉(まかるかへしのたま)、足玉(たるたま) 道返玉(ちかへしのたま)、蛇比礼(おろちのひれ)、蜂比礼(はちのひれ) 品物之比礼(くさぐさのもののひれ) 十個の宝……だから十種神宝。 鬼と交わる事で維持し続ける黄泉由来の異界の力。 高村の家に一人につき一つ、その異界の能力が授かった子供が生まれてくる。 昔の環境では大人まで育たないまま亡くなってしまうことも多く、十種が揃う事などまず不可能だった。 そのために三種で力を発揮する三種の神器に、常に後れを取ってきた。 それでも神の力を持つ宝。 特に周防さんの『辺津鏡』と兄さんの持つ『死返玉』...
  • 561~570
    551~560 561 ①隆にも一緒に家に入ってもらう 「いまお義母さんから電話が来て、春樹が連れて行かれたっていうから慌てて帰ってきたところなの」 「春樹が?」 「そしたらチハルは泣いてるし……とりあえずチハル、ぬいぐるみにもどってね」 「……うん」 いつものように軽い音を立てて、チハルはぬいぐるみに戻る。 チハルをいったん隆のスポーツバックに入れてもらって、玄関をあける。 「それでお義母さんすごく取り乱してるの……、とりあえず入っ……」 「愛ちゃん!春樹が!あの人に連れて行かれてっ」 玄関の扉を開けた途端、お義母さんがものすごい勢いで走ってきた。 サンダルも履かずに玄関から出てくる。 お義母さんはもう泣いては居なかったが、その目は真っ赤だ。 「お、お義母さん落ち着いて」 「おばさん、こんばんは」 「あ……、隆くん、こんばんは」 ...
  • かぶったりで本編に繋げなかったお話
    御門君はこうして生まれた 57-3の選択肢より 3、全然知らない男の子 視線の先にいたのは全然知らない男の子だった。 彼は私のようにしりもちをついたりなんかしていなくて、じっと私を見下ろしている。 無表情なような、だけどどこか驚いたような顔で。 「……………」 何かを呟くように彼の唇がかすかに動く。 だけどその呟きのようなものは私には聞こえない。 「え?」 私が聞き返すと、彼の表情から驚きのようなものがなくなった。 ただ無表情に私を見下ろし続ける。 「……………立てますか、とお聞きしたつもりだったのですが」 彼はしばらく間をおいてそういった。 「あ、はいっ」 私がそう答えると、彼は私に手を差し伸べてくる。 彼に支えられて私は立ち上がった。 「本当にごめんなさい」 「いえ、今後は気をつけてください。では」...
  • 311~320
    301~310 311 ①「どうして、御門くんにはあそこまで欠けているんですか?」 その問いに、ふと周防さんの顔が翳る。 「あいつはなぁ。いろいろあるんだ」 「いろいろ?」 「普通じゃない……っていえばいいのかな」 「どう普通じゃないんですか?」 「うーん。身体的にも精神的にも特異かもしれない」 周防さんにしては言葉の歯切れが悪い。 (もしかして、言いづらいのかな……) 「御門君は御門君でいい所がたくさんありますもんねっ」 私はあえて話を打ち切るように明るく振舞う。 (聞くなら、本人が居るときに直接聞いた方がいいかもしれない) 「そうだ。あいつはボーっとしていて何を考えているか分からないし、 無表情のくせに意外と毒舌家だがいいヤツだ」 「す、周防さん。それは褒めてませんよ」 私は苦笑し...
  • 冬馬661~670
    冬馬651~660 お風呂を済ませると、リビングにもう冬馬先輩の姿は無かった。 休むといっていたし、もう寝てしまったのかもしれない。 客間に行って確認するのも憚られるので大人しく階段を上る。 そして自室に入って扉を閉めた。 「私も寝ようかな」 部屋の電気を消そうとして、干してある制服のスカートが目に入る。 脱いだときはかなり濡れてしまっていたけれど、もうほとんど乾いているようだった。 (そういえば……ポケットに番号札が入りっぱなしだったっけ) 私はポケットに手を入れて、札を取り出す。 プラスチックのプレートに703と印刷されている。 水野先生はこれが一郎くん達と冬馬先輩の確執の原因だと言っていた。 (サイコメトリーって言っていたけど、私にも出来ないかな) ベッドに腰掛けて、番号札を両手で握り締める。 静かに目を閉じ、物に...
  • 551~560
    541~550 551 ①周防さんはここに居て良いのか聞く 「周防さんはここに居ていいんですか?」 私は美波さんが消えていった方を見ながら尋ねた。 「俺も退散するよ。穴に入り込んだネズミ退治に来ただけだしな」 周防さんはそう言って、私と修二君を交互に見ながら笑った。 「ネズミって、俺と愛菜ちゃんのこと?」 修二君は不服そうに口を尖らせながら、抗議する。 「あの連中と勘違いしたんだよ。じゃあな、お二人さん」 そう言って周防さんは片手を挙げながら、美波さんが去っていった方向に歩き出した。 けれど、二歩ほど進むとピタリと歩みを止めてしまった。 「あーっと、忘れるところだった。この前はいきなりの襲撃で渡せなかったからな」 周防さんはポケットから紙を取り出すと、私に渡してきた。 「俺の携帯番号が書いてある。困ったときは連絡くれればいいから。あ...
  • 冬馬591~600
    581~590 591 ③「そういう隆の料理の腕はどうなのよ?」 隆の言う事は正しいのかもしれないけれど。 なんとなく釈然としないものを感じてそう問い掛けると、隆はふふんと笑った。 「人並み程度には。まあ、お前よりはまっとうな料理作れるぜ」 「まっとうなって……さっきから随分な言い様じゃない」 「だから言ってるだろ。料理が上手くなりたいんならマズイものを作ったらマズイって気付かなきゃ駄目だ。お前のとこの春樹やおばさんみたいに黙ってちゃ愛菜はわからないだろ」 散々な言われように言いたい事もあったはずなのに、隆の言葉に私は思わず口をつぐんでしまった。 (春樹も、お義母さんも……私に気を使って何も言わなかったのかな?) 「そう、だね。……我慢してマズイもの食べさせるなんて、可哀想だよね」 「愛菜?……やれやれ」 押し黙ってしま...
  • 【ループ50回目②】
    【ループ50回目①】 【ループ50回目②】 俺は直ぐに兄さんを説得し始めた。 全ての責任は俺一人で取るから、このまま街に戻って欲しい。 ここに集った能力者も一緒に連れて帰って欲しい。 もし失敗して巫女を取り逃がす事があれば……俺の八握剣を渡しても構わないと言った。 巫女が行う能力継承の儀。 それ以外での能力の継承はすべて相手の死をもって完遂する。 (覚醒へのカードは揃っているはず。後は……運を天に任せるだけだな) 兄さんにとって俺は邪魔な存在だ。 俺が死ねば、もう高村での地位を脅かす者は誰も居なくなる。 砂上の城になった高村家。 いつ崩れ去るかも分からない物にしか縋れない兄さんは哀れだが、同情はしない。 秋人兄さんは険しい表情だったが、首を縦に振って了承した。 そして多くの能力者を連れ立って山を降りていった。 残ったのは巫女...
  • 冬馬771~780
    冬馬761~770 「ちょっと人が多すぎるわね。こっち来て」 小さな私と隆は、先を行く女の子に黙ってついていく。 「ここにあらかじめ結界を張っておいたの」 「ケッカイ?」 「秘密基地みたいなものよ。さ、入って」 公園の一角、木々が茂った死角がある。 そこは木漏れ日が芝生に影を落としていた。 「……その、あなたは私の味方なんだよね」 「そうよ」 「こんな所に連れてきて、私と隆くんをどうするの?」 小さな私はオドオドと隆に隠れながら言った。 「お前、まさか愛菜ちゃんをいじめるんじゃないだろうな」 「違うわよ」 「もしかしてあのドロドロの仲間か」 「まさか」 「じゃあ、大人に言われたのか」 「細かい事はいいでしょ。それより私、ランドセル買ってもらったの。一体何色だと思う?」 女の子は突然質問を投げかけてくる。 ...
  • 491~500
    481~490 491 ②気にしないことにする (うん。筒抜けじゃないと思い込もう) そう思うものの、一度気になりだしたら見られているような気になってしまう。 髪や体を洗う時、つい周りを確認してしまった。 (駄目だ…。気になってしょうがないよ) こんな状態ではトイレひとつ入るのにも緊張してしまうだろう。 やっぱり、一度冬馬先輩に確認するしかなさそうだ。 (でも、どうやって確認しようか…) 呼べば来てくれるのだろうけど、緊急の事態ではないし気が引ける。 以前冬馬先輩が話していたように、チューニングが合えば私から話を出来るかもしれない。 だけど、このままでは自分から裸を晒しに行くようなものだ。 私は急いでお風呂を出ると、パジャマに着替え、髪を乾かして脱衣所を出た。 「お風呂でたよ…って、あれ?」 リビングには春樹と隆の姿は...
  • 721~730
    711~720 721 ②一郎くんを呼んで行く 「修二くん。一郎くんがどこか教えてくれないかな? 香織ちゃんが勾玉だって教えてあげなきゃいけないし、神器が揃っていた方がいいと思うんだ」 「……兄貴はひと足先に愛菜ちゃんの家に向ったよ」 「一郎くんも……。じゃあ、急がなきゃ」 「そうね。行くわよ、愛菜、宗像くん」 香織ちゃんは一足先に私の家に向って走り出した。 「ま、待ってよ。香織ちゃん!」 数歩走ったところで、修二くんが全く動いていない事に気づいて足を止めた。 私は再び修二くんの傍まで駆け寄る。 「早く行こう。みんなが心配だよ」 「……………ど」 修二くんは私から視線を落しながら、小さく何かを言っていた。 「どうしたの? 修二くん」 「さっきの答え、まだ教えてもらってないんだけど」 「さっきの答え?」 「付き合ってもらえるか...
  • 121~130
    111~120 121 3、帰ってもらう。 「修二君。悪いんだけど、もう帰ってもらっていいかな」 学校を休んでいるのに、修二君を家に入れているのはまずい。 先生も来るのだし、春樹だって何て思うか分からない。 「どうして? 俺、今来たばっかりだよ」 「だって……学校を休んでいるのに、二人で会っていることが知られるのは良くないよ」 「何で? 俺と一緒にいるのが嫌なの?」 「嫌って訳じゃないけど。ただ、春樹の担任の先生も来るし、体裁が良くないって言うか……」 その先に続く言葉が続かなくてごにょごにょと、言葉を濁す。 「なるほど……、わかった! 愛菜ちゃんは、家の留守中に男を連れ込んでエロい事をしているって思われたくないんだ」 修二君はやけに納得げだ。 「なっ…」 確かに、そうだけど。 そうだけど、そんな風に露骨に言わ...
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