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【十四話】 - (2015/10/24 (土) 00:28:46) のソース

*&color(red){【十四話】『挨拶』ぺそ ◆qyVZC3tLJo}

56 名前:猫虫(代理投稿) ◆Ax39zFrW6I @転載は禁止[] 投稿日:2015/08/29(土) 21:04:01.19 ID:rKZkpF2O0 [14/40]
【14話】ぺそ ◆qyVZC3tLJo 様
『挨拶』

霊感の強い姉(Yとします)の話です。姉は看護師をしています。
20年ほど前に勤めていた総合病院での話です。
ある患者さん(仮にAさんとします)は長らく病床についていたそうです。
それゆえに看護師さんとの付き合いも長く仲が良くなっていたそうです。

ある日そのAさんが遂に手の施しようがなくお亡くなりになってしまいました。
看護師はやはりプロなので長らく付き合った患者さんであってもいつまでも気持ちをその方にむけることはできません。
それほどに激務ですしね。「ずっとしんどかったから楽になれたね」と当時思ったと姉は語っていました。

数日後、「Yさん、Yさん」と声をかけてくる患者さんがいます。
振り返ると「よくしていただいてありがとうございました。お世話になりました。」と挨拶にこられたのです。
姉は「あ、今日退院される方かな?」と思い、「いえいえ~これからもお身体大事にしてくださいね~」と返事をしました。
すると他のスタッフから「Yさん、何してんの?誰に挨拶してんの??」と・・・・・。
姉は「あ・・・・今のAさんや・・・・」と気づいたそうです。
その後、霊感の強い他のスタッフから「Aさん、挨拶にきはったやろ?」といわれて「あぁ、できることはできたのかなぁ。満足してくれてたのだろうか。」と思ったと言っていました。

亡くなられてからもきちんと挨拶にこられる、丁寧な方だったのですね。

おわり