§6 複素数とガウス平面

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&bold(){(複素数とその四則、共役複素数、絶対値、偏角)} $$ \mathbb{C}=\{ x+iy | x, y \in \mathbb{R}, i^2=-1 \} $$ を&bold(){複素数}という。 C には四則が定められる。 $$\begin{align} (a+ib) \pm (c+id) &= (a \pm c)+i(b \pm d) \\ (a+ib) (c+id) &= (ac-bd)+i(ad+bc) \\ \frac{a+ib}{c+id} &= \frac{ (a+ib) (c-id) }{ c^2 + d^2 } \end{align}$$ z=x+iy の&bold(){絶対値} |z| を、 $$|z|=\sqrt{x^2+y^2}=\sqrt{(x+iy)(x-iy)}=\sqrt{z \cdot \bar z}$$ とする。 ($$\bar z=x-iy$$ を z の&bold(){共役複素数}という。) z の&bold(){偏角} θ を、 $$ \cos \theta =\frac{x}{\sqrt{x^2+y^2}}, \ \ \sin \theta =\frac{y}{\sqrt{x^2+y^2}} $$ で定める。 >z=0 のときの θ はすべての実数とする。ここでは深く考えない。 C を平面状の点と同一視した場合、この平面を&bold(){複素平面}とか&bold(){ガウス平面}と呼ぶことがある。 絶対値は、原点からの距離に相当する。 任意の複素数は、絶対値と偏角によって $$ z=r(\cos \theta + i \sin \theta) $$ と表せる。 >z=0 のときも成り立つ。 特に、絶対値1の複素数は cosθ+isinθ と書けて、単位円に相当する。 #blockquote(){{{命題 1.11 絶対値 r, 偏角 α の複素数 r(cosα+isinα) に、 絶対値 s, 偏角 β の複素数 s(cosβ+isinβ) をかけると、 絶対値が s 倍され、偏角が β だけ増加し、 積は、rs(cos(α+β)+isin(α+β)) となる。}}} '''Proof.''' 三角関数の加法定理よりすぐに示せる。 ∥ これにより、f(θ)=cosθ+isinθ が df(θ)/dθ=if(θ), f(α)f(β)=f(α+β), f(0)=1 を満たすことが確かめられる。 これは、f(θ)=e&sup(){iθ} としたときと同じ性質であり、次の定理を予感させる。 #blockquote(){{{定理 1.12 (オイラーの公式) $$e^{i\theta} = \cos \theta + i \sin \theta$$}}} 本来は 定義 1.14 (指数関数、三角関数の定義) の直後で登場する定理。 証明は 定義 1.14 に代入するだけなので、各自で。(やって見せても意味が無い) ---- *次:[[§7 級数]]

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