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憂「えっ…クリスマス予定あるの?」 3 - (2014/01/08 (水) 14:39:39) のソース

さわ子「それにしても…こうしてると、去年の唯ちゃん達を思い出すわね。」

梓「あぁ、そうですね。」

さわ子「あの頃は、4月から梓ちゃんだけで大丈夫かなって思って心を痛めてたのよ。」

梓「毎日楽しそうにお茶飲んで、全然そんな風には見えませんでしたけど。」

さわ子「あら、失礼しちゃうわ( ̄З ̄)」

純「あはは、でも確かにあの頃の梓はすごい寂しそうだったんもね。」

梓「ちょっと、純…」

純「本当に、私と憂が入って良かったね。感謝してよー。」

梓「…うん、ありがとう。」

純「って、そこはツッコンでくれないと梓。」

憂「直ちゃんとスミーレちゃんが入ってくれて良かったよね。」

梓「うん、先輩達の軽音部が廃部にならなくて本当に良かった。」

さわ子「あら?確かにこの軽音部はりっちゃん達が作り直したものだけど、今は梓ちゃん達の軽音部よ。」

梓「…先生って、たまに良いこと言いますよね。」

さわ子「たまには余計よ。」

純「それにしても、直と菫が言ってるパーティーって、全然違うものだよね。」

梓「直は普通の家庭でやるクリスマスだろうけど、菫はムギ先輩の家だからね。」

さわ子「私もムギちゃんの家でやるパーティーに行ってみたいわ。」


&nowiki(){---妄想---}

梓「いや、ムギ先輩が主宰してるわけじゃないから無理だと思いますよ。」

&nowiki(){---妄想終了---}


さわ子「ちょっと!妄想くらいさせてよ!」

純「そういえばムギ先輩はもう帰ってきてるのかな?」

梓「さぁ、どうなんだろう。」

さわ子「きっと、ムギちゃんは唯ちゃん達とパーティーでもしてるんじゃない?」

憂「…お姉ちゃん…」ウルッ

さわ子「えっ、ちょっと、憂ちゃんどうしたの?」

梓「先生、ちょっと。」

さわ子「へ?」

カクカクシカジカ

さわ子「なるほど、そんなことがあったのね。」

憂「すいません、もう気持ちの整理はつけたつもりだったんですけど。」

梓「憂、いいんだよ、空気を読めない先生が悪いんだから…」

純「そうそう、クリスマスなのにこんなところで寂しく過ごしてる先生が悪いんだから…」

さわ子「ちょっと、二人とも私に対してひどくない!?しかも純ちゃんに至ってはただの悪口だし!」

純「あっ、バレた。」

さわ子「まったくもう…」

憂「…」

さわ子「ねぇ、憂ちゃん。」

憂「はい?」

さわ子「唯ちゃんは、憂ちゃんにバレないように彼氏作ったり、その事を内緒にしたりはできないと思うし、しないと思うわよ。」

憂「はい、私もそう思ってました。でも実際私たちは見ちゃったんです。お姉ちゃんが彼氏といるところを…」

さわ子「本当に彼氏だったのかしら?」

純「本当に?」

さわ子「確かに…街中で抱きついたり、恋愛の御守りを渡してたのは事実かもしれない…でも、事実=真実とは限らないんじゃないかしら?」

憂「先生…」

さわ子「って、昨日見た、名探偵コ〇ン 14番目の標的で言ってたわ。」

梓「受け売りですか!?」

デデッデデデッデデレレレレレレレーン けいおん
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&nowiki(){---帰り道---}

純「あぁ、寒い…寒い。」

梓「純の場合、心の中まで寒そうだけど?」

純「なにをー、言ったな梓。」

憂「…」

梓「ねぇ憂、このまま家に帰るんだよね?」

憂「うん、お姉ちゃんにこの時間に帰って来てって言われたから。」

梓「そっか。さわ子先生も言ってたけど、やっぱり何か勘違いってこともあるしさ。」

純「気になるならもう聞いちゃえばいいんじゃないかな?」

梓「たしかに、聞いたら話してくれると思うし、今よりもスッキリするよ。」

憂「うん…そうかもしれない。」

梓「じゃぁ憂、私と純はここでさよならだけど、ちゃんと家に帰るんだよ。」

純「ボーっとしてたら危ないんだからね。」

憂「うん、大丈夫だよ、心配性だなぁ。」

梓「じゃぁまた明日、補講で。」

純「またねー。」

憂「うん、バイバイ、今日はありがとね。」


&nowiki(){---平沢家---}

憂「ただいまー」

唯「おーかーえーりー!外は寒かったでしょ?ささ、早く中へお入り。」

憂「あれ?お姉ちゃん…(聞くんだ、聞くんだ…)」

唯「ん、どうしたの?」

憂「か、彼氏さんは?」

唯「えっ彼氏って誰の?」

憂「誰のって、お姉ちゃんの…」

唯「ふぇ?私、彼氏なんていないよ?」

憂「えっ、だって、この前の休みに男の人と遊びに行ってたでしょ?」

唯「男の人?男の人となんか遊んでないよ?」

憂「うそだよ。」

唯「本当だって。」

憂「お姉ちゃん…なんで、嘘つくの…?」

唯「憂?」

憂「お姉ちゃん、今までは、なんでも相談してくれたのに…」

唯「…?」

憂「私、お姉ちゃんの後を追いかけたの…それで見たんだもん…」

唯「えっと…」

憂「お姉ちゃんが男の人に街中でくっついたり、一緒に食材買ったり、神社で恋愛成就の御守りを授かったりするの…」

唯「ちが…」

憂「悪いと思ったよ。だけど、私、お姉ちゃんに彼氏ができたなんて信じたくなくて…それに…なにより…私に言ってくれないのが…寂しくて…うっ…うぅ…」

唯「…憂。」

憂「ごめんね…勝手なこと言ってるのは分かってるよ…だけど…」

ギュー

憂「え?」

唯「憂…いい子だから…いったん落ち着こうね…よしよし…」

憂「お姉ちゃん…」

唯「ごめんね…勘違いだけど…寂しい思いさせて…」

憂「そんな、お姉ちゃんが謝ることじゃ…え?勘違い…?」

唯「そうだよ。この前会ってたのは晶ちゃんっていって…確かに男の子みたいに見えるけど…女の子だよ。」

憂「えっ、えぇぇぇ!?で、でも恋愛成就の御守りは?」

唯「あれは、晶ちゃんに好きな人がいるから、その恋が叶いますようにって。」

憂「そうなんだ…」

唯「そうだよ、だから彼氏なんていないし、私は憂に隠し事なんてしないよ。」

憂「あっ、でも、そしたら今日はなんで…?」

唯「私ね、大学に入って最初に、憂のご飯が食べたいなって思ったんだ。もちろん寮のご飯も美味しいんだけど、やっぱり憂のご飯が一番なんだよ。」

憂「…」

唯「持っていくものとかもすぐ忘れちゃうし、何がどこにしまってあるかも分からなくて。」

憂「…」

唯「それにね、部屋にいるときに憂と話せないのがすごく寂しいの。去年までは一緒に暮らしてたから当たり前だと思ってたのにね。」

憂「…」

唯「でね、思ったの、私って憂がいないと何もできないんだなぁって。いつも憂に迷惑ばっかりかけてたなって。」

憂「そんなこと…」

唯「だから、憂に感謝の気持ちを込めて、何かしたいなって…」

憂「なにか…?」

唯「それは…ほら、こっちにおいで。」

憂「お姉ちゃん…どこい…あっ…」

唯「メリークリスマス&いつもありがとう、憂!」
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憂「…これ、お姉ちゃんが?」

唯「そうだよ。全部私が作ったの。この前食材を買ってたのも、晶ちゃんに料理を教えてもらうためでもあったんだよ。」

憂「うぅ…お姉ちゃん…」

唯「えへへ、憂のことをビックリさせようと思って、外にいてもらったんだけど、砂糖とか醤油がどこにあるか分からなくて大変だったんだよ。」

憂「うん、うん。」

唯「それと…」

憂「…?」

唯「はい。」

憂「これって…御守り?」

唯「そうだよ。あの神社は学業にご利益があるってことで有名なんだって。憂、受験生だからこれを渡したくて。」

憂「うぅ…ありがとう、お姉ちゃん。本当に、ありがとう。」

唯「ほら、憂、泣かないんだよ。」
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憂「うん、でも…嬉しくて…それに、お姉ちゃんのこと疑っちゃったのが…」

唯「そんなこと気にしなくていいんだよ、憂。それを言うなら私こそ、受験前の憂に変な心配かけさせちゃってごめんね。」

憂「そんな、お姉ちゃんは何も悪くないよ。」

唯「憂は私のことを悪くないって思ってくれてるし、私も憂のことは悪くないって思ってるよ。だから、それじゃだめ?」

憂「うん、そうだよね、うん。」

唯「じゃあ憂、ご飯食べよう。せっかく作ったんだから冷めないうちに食べてほしいな。」

憂「そうだね!早くお姉ちゃんの料理食べたいよ。」

唯「いっぱい食べてねー。」

憂「いただきます…モグモグ…」

唯「どう?どう?」

憂「お姉ちゃん…」

唯「ん?」

憂「…これ、お塩とお砂糖間違えてるよ。」

唯「えー?本当に?…モグモグ…あっ本当だ…えへへ、ごめんね。」

憂「ふふ、お姉ちゃんはもう。」

唯「あー笑ったなー。」

憂「笑ってないよー。それに、私はそういうお姉ちゃんが大好きだよ。」

唯「えへへー、私も憂のこと大大好きだよ。」

憂「えー、それなら私は大大大好き。」

唯「いやいや、私なんて…」

おしまい





おまけ


&nowiki(){---次の日---}

高校

純「えぇ、あの人女の人だったんだ…」

梓「でも、本当に良かったね。」

憂「うん!それでね…」

梓「ん?」

憂「はい、純ちゃんと梓ちゃんにって。」

純「えっ私も?」

梓「御守り…」

憂「純ちゃん、受験頑張って!応援してる!だって。」

純「ありがとうございます。」

憂「で、梓ちゃんには…これも。」

純「えー梓だけずるいなぁ。」

憂「はい。」

純「…あめ?」

憂「うん。あめちゃん。」

梓(『唯先輩がくれたアメ…』)

梓「…甘い。」



本当におしまい


終わりです。

クリスマスなのに読んでくれた方、ありがとうございます。
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