律「おいおい、落ち着け」
澪「これが落ち着いていられるか」ブルブル
紬「でも暖房、ちゃんとついてるよ?」
澪「寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い……」ガクガクプルプル
梓「その有り余る脂肪を持ってしても寒さをふせぐことはできないんですか?」
澪「黙れゴキブリ」
唯「お茶をもっとたくさん飲んだらあったまるんじゃないかな?」
澪「いや、それがなぜかお茶を飲めば飲むほど、寒くなるんだ……」プルプル
紬「だって澪ちゃんの分だけアイスティーだもの」
澪「そうだったのか!ちっとも気がつかなかった」テッテレー
梓「澪先輩の分だけガラスのコップで出てきた時点で気づきましょうよ…」
律「暖房もっと強くするか?」
梓「せっかくつけてもらったんだから活用しないとですね」ピピピ
唯「温風強くなってきたよ!」
ゴォォ~!!
律「あったけ~」ホクホク
紬「ちょっと暑いくらいじゃないかしら…」
澪「寒い」ガクガク
唯「えっ!?まだ??」
澪「寒い」プルプル
梓「おかしいですね…じゃあもっと温度をあげてみまs…」
澪「リモコン寄越せ梓」パシッ
梓「あっ」
澪「こんなもの…」
澪「こんな役立たず…」
澪「こうしてやる!!!」ガシャーン!
梓「ああっ!リモコンが!」
唯「床に叩きつけられて…」
紬「まっぷたつに割れちゃったわね」
リモコン「」
律「おい澪!学校の備品になんてことしやがる!」
澪「ふん。こんな役立たずは必要ない」ガシガシ
リモコン「」
梓「あ~あ、完全に粉砕されちゃましたね…」
律「……私たちが壊したってバレたらやばいぞ」
澪「最初から壊れてたことにしておけばいい。元々ぽんこつなんだから」
唯「ワルだねー、澪ちゃん」
澪「だいたい…」
澪「ウチの学校は私立だろ?」
律「だからなんだ」
澪「高い授業料を払っているんだ」
紬「払ってるのは澪ちゃんのご両親だけどね」
澪「(無視)高いお金を払った分、それに見合ったサービスを受ける資格があるはずだ!」
唯「それで?」
澪「もっとパワフルな暖房をつけてもらえるよう理事長に直談判しにいく」
律「わぁ!待て待ていきなりそんなおおごとにするな!」
梓「そうですよ、まずは生徒会にお願いしてみましょう!」
澪「ダメだ!だいたいこのおんぼろ空調をよこしたのは生徒会じゃないか!」
澪「あのファッキン赤メガネは信用ならん」
唯「確かにねー生徒会を通してお願いしてるうちに春になっちゃったら意味ないしね」
澪「そうだ!今日あったかくならなきゃ無意味だ!」
紬「それなら今からストーブ買いにいく?」
澪「ナイスアイディ~ア♪」
梓「でもお金はどうするんですか?」
澪「今から理事長にもらいにいく」
律「頼む!頼むからそれはやめてくれ!下手すりゃけいおん部が活動停止になる!」
唯「でもお金がなけりゃどうしようもないよー」
紬「部費の残りは?」
律「…数百円しかねえ」
澪「なんできちんと残しておかないんだ!」ゴツン!
律「痛い!…いてて、いやそんなこと言われても、元々もらえる額も少ないし…」
梓「でもおかしくないですか?」
唯「何が?」
梓「だって私たち、普段そんなにお金つかってませんよ?」
紬「そういえばそうね」
唯「もしかしてさわちゃんが横取りしてるんじゃ…?」
澪「許さんあの年増。今から取り返しに行くぞ」
律「やめろやめろやめろやめろやめろやめろ行ったところで取り返すなんて無理だ」
唯「返り討ちに会うのが関の山だねー」
梓「先生がネコババしたっていう証拠もありませんしね」
紬「でも一体部費はどこへ行ったのかしら?」
梓「もらい忘れてるか、誰かが勝手に使ったかどっちかでしょうね」
澪「おい律。ちゃんともらったんだろうな」
律「当たり前だ!お金の管理はちゃんとしてる!」
唯「りっちゃんが守銭奴で助かったよ」
律「誉めるな誉めるな///」
梓「誉められていませんよ律先輩」
紬「それに本当の守銭奴ならお金の出先を忘れるわけないわ」
律「確かにな!いつの間にか、なくしちゃったよ!あはは!」
唯「あはは!」
紬「あはは!」
梓「あはは!」
澪「あはは!
…………じゃないだろ!律のせいで私がこんな寒い目に!」ガツン!
律「…いたい」シクシク
澪「管理不行き届きの罰としてストーブ代は律の自腹な」
律「ええーっそんなぁー!!」
唯「澪ちゃん、さすがにそれは可哀想だよ…」
梓「そうですね、それに律先輩そんなにお金持ってなさそうですしね」
律「うう…こないだプラモ買っちゃったからお年玉ももう残ってねーよぉ……」
澪「…」
澪「……やれやれ」
澪「仕方ない。じゃあ私が立て替えといてやろう」
律「…えっ!ほんと?」
澪「ほんとうだ。律が困ってるのに私が見捨てるわけないだろ?」
律「……ありがとう、澪!」
澪「利子つけて返せよ」
律「もちろんだ!」
紬「騙されやすいりっちゃんかわいいわぁ~」
唯「将来が不安になるね」
梓「お先真っ暗ですね」
律「しかし澪、お金持ってるんだなあ」
澪「まあな。コツコツ貯めてるからな」エヘン
唯「お小遣い貯めてるの?」
澪「いや、毎月の顧問料をコツコツな」
紬「顧問料?」
澪「ああ、けいおん部の顧問料」
梓「………なんですか、それ」
澪「律が部長じゃ何かと不安だろ?私がフォローのために面倒見てるからその代金みたいなもんだ」
梓「……じゃあ」
紬「………もしかして」
唯「…………部費がいつの間にかなくなってたのは」
律「澪のせいかぁ!!!!」
澪「は?」
澪「わかったよ、返す。返せばいいんだろ」プリプリ
唯「なにその言い方」
梓「反省の色が全く見られませんね」
紬「これが逆ギレね!私、初めて見たわ!」キャッキャッ
澪「ふん」プリプリ
唯「もう救いようがないね…」
梓「私、こんなひとと一緒にバンドしたくないです」
紬「修羅場?ねぇこれ修羅場??」キャッキャッ
律「まあまあちょっと待ってくれみんな…」
律「こんなろくでもないやつだけど、少しはいいところもあるんだ。私に免じて勘弁してやってくれ」
梓「…律先輩がそう言うなら…」
唯「お金も全額かえってくるし…」
紬「澪ちゃん、逆ギレを見せてくれてありがとう!」キラキラ
澪「ああ!理不尽にキレるのはお手の物だ!任せとけ!」ドヤァ!
梓「やっぱダメだこの人」
和「ちょっといいかしら…」ガチャ
唯「あ、和ちゃん。どうしたの?」
和「次の部長会議の日程のことで律に話が…」
澪「おい和!」
和「あら澪?なに?どうかしたの?」
澪「どうかしたの?、じゃない!空調壊れてるぞ!どうしてくれるんだ!凍えて死にそうじゃないか!」プルプル
和「えっ」
澪「生徒会がぽんこつ空調を寄越したから凍えそうなんだ!」ガクガク
和「この部屋十分あったかいと思うけど?」ポカポカ
澪「シラを切るつもりか!」
和「そんなつもりないわよ……あら?そこに散らばってるのは……」
唯(ヤバい!)
梓(見つかった!)
紬(ワクワク)♪
和「この破片は…………リモコン、壊したの?」
律「(しまったバレた!)…あ、いやその、これは……そうだ!かまいたちのせいなんだ…!」
和「……もっとマシな嘘をつきなさいよ」
澪「全くだ」
律「澪には言われたくない!」
和「でもリモコン以外は普通に動いてるわね」
ゴォォ~!!
唯「そーなんだよー寒がってるのは澪ちゃんだけなんだよね」
梓「有り余る脂肪を持ってしても寒さをふせぐことができないみたいなんです」
澪「黙れゴキブリ」
和「そうね……そんなに寒がるのには他に原因があるんじゃない?」
澪「そんなものはない!おんぼろ空調のせいだ!生徒会のせいだ!謝罪と賠償を要求する!!」
和「はいはいわかったわ……とりあえず澪」
和「服、着たら?」
澪「え?」
律「あーそーいや今日、澪全裸だったな」
唯「あまりに自然だったから気がつかなかったよ。そりゃあ寒いわけだね」
紬「まあ、私はバッチリ撮影してたけどね♪」
梓「素晴らしいですムギ先輩。後でダビングさせてください」
和「まったくもうあんたたちは……学校の備品を破壊、学内で全裸、生徒会長に暴言……理事長に報告しておくわね」
澪「なにっ、理事長のところにいくのかっ!?私もいくっ!!」
律「おまえはまず服を着ろ!!」
おしまい
最終更新:2014年02月12日 08:01