かなり真面目にFFをノベライズしてみる@ まとめウィキ内検索 / 「一節 新たなる旅立ち14」で検索した結果

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  • FF4 二章
    二章 一節 新たなる旅立ち1 299 一節 新たなる旅立ち2 299 一節 新たなる旅立ち3 299 一節 新たなる旅立ち4 299 一節 新たなる旅立ち5 299 一節 新たなる旅立ち6 299 一節 新たなる旅立ち7 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち8 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち9 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち10 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち11 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち12 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち13 ◆HHOM0Pr/qI 一節 新たなる旅立ち14 299 一節 新たなる旅立ち15 299 一節 新たなる旅立ち16 299 一節 新たなる旅立ち17 299 一節 新たなる旅立ち18 299
  • 一節 新たなる旅立ち14
    この夜、セシル達はローザを看病してくれた老夫婦の所へ泊まる事へした。 宿をとっても良かったのだが、ローザの様態を気にした事もあり夫婦の厚意に甘えさせてもらうことにした。 「セシル」 リディアは扉を開きセシルの名を呼ぶ。 「リディア」 セシルは指を口に当てながら小さく言った。 「何? あっ……」 セシルが何を言おうとしたのか直ぐには分からなかった。だが部屋を見渡し理解する。 ローザが寝ているから静かにしろと言うことか。 「さっきまでは起きてたんだけどね」 眠っているローザを見るセシルの顔は、今までリディアが見たことも無いような笑顔をしていた。 「ねえ、ローザの看病は私がするよ。セシルはゆっくり休んで」 「いいよ、僕が見ておくから。リディアこそ休んだらどうだい」 「だめ。夕方から付きっきりじゃない。少し休まないと明日に響くわよ」 実際に夕...
  • 一節 新たなる旅立ち1
    カイポに戻ったセシル達は、直ぐにローザを介抱してくれている老夫婦の家へと向かった。 「まさか本当に持ち帰ってくるとは……」 「でもよかった! もうだめかと思ったよ」 老夫婦は少しばかり驚いていたが、明るい表情でセシル達を迎えてくれた。 「ローザはまだ生きて居るんですね」 そんな二人の反応にセシルもほっと胸を撫で下ろした。 もし間に合わなかったら。カイポを出発してからずっと心の何処かで思っていたのだが、その考えはどうやら杞憂に終わったようだ。 「ああ、だが急いでくれ。様態は以前より悪くなっている」 二人の案内でローザの部屋に通される。 「ローザ……」 ローザは以前と同じく、ベットに伏したままであった。 しかし前より顔色は悪くなっており、病状が悪くなっているのは一目瞭然であった。 「すごい熱……」 ローザの額に手をあててリディアが言う。 ...
  • 一節 新たなる旅立ち10
    ──ダムシアンに着いた後も、アンナはギルバートを説得した。父テラと話し合い、結婚を許してもらおうと。 ”無理だよアンナ、ぼくなんかが……” ”そんなこと言わないで。もっと自分を信じるのよ!” 既に一度、にべもなく断られている。いくら愛していようとそれだけで娘はやれん、そう言われてギルバートは反論できなかった。身分を持ち出しても怒りを買うだけだろう。 ”きっと今度こそ、君と引き離されてしまう。そうしたら、ぼくは……ぼくはどうしたらいいんだ!” ”ギルバート、勇気を出して!” そして。度重なる懇願に、遂に折れたギルバートが城を出ようとした矢先。 アンナは彼を庇って死んだ。 もっと早く決心していれば、少なくともアンナは命を落とさずにすんだ。 ”大丈夫。あなたは、私が選んだ人なんだから……” 彼女は何度も、そう言ってくれたのに。 「明日ファブールに...
  • 一節 新たなる旅立ち15
    辺り一面が闇であった。そこにリディアは立っていた。 突如、その闇にぽつんと一つの穴ができ光が差し込んだ。光はだんだんんと広がっていき、やがて一つの形をかたどる。 リディアはその風景に見覚えがあった。そう……忘れもしない故郷の村ミストである。 その村では少女が一人元気に走り回っていた。後ろにはそんな少女を見守る女性、おそらく母親であると思われる人がいた。 「お……母さん……」 女性は紛れもなくリディアの母親であった。 リディアはすぐにそこへ駆けだした。だが、走っても走っても一向にたどり着けなかった。 むしろ遠ざかってるようにも見える。そしてその風景は本当に遠ざかってき、再び辺りを闇が包み込む。 「母さん……何処にいるの?」 闇の中に残されたリディアは母の名前を叫び続ける。何度も何度も超えが枯れそうになるくらいに。 どれほどの時間が経ったのだろう、リディ...
  • 一節 新たなる旅立ち12
    「へいきへいき。ほら、呼んでるよ。  はやくギルバートの歌聞かせてよ」 気がつくと、やけに大勢の人がギルバートの方を見ていた。他の隊の人まで集まってきたらしい。手近な青年にリディアを見ているように頼んで、ギルバートは輪の中央へと進んだ。 主役の登場を受けて歓声が湧き上がり、弦の調子を整えて前奏を始めると、潮のように引いていく。 そして歌い始めると、他の全ての音が消えた。 高く、低く。流れるように、踊るように。人が出しているとは思えないような豊かな声が、いつも大人しいギルバートの喉から生まれ、複雑な旋律を危なげもなく歌いこなす。 爪弾かれた竪琴は、ときには朝の雫のように艶やかな光を宿し、ときには真冬の星のようにキラキラと輝いて、出せない音などないかのように様々な音色を紡ぎ出す。 人と楽器が織りなす鮮やかな夢をリディアは見た。 戦乱に巻き込まれた4人の若者が抱く...
  • 一節 新たなる旅立ち16
    「お……母さん……!」 リディアは耐えきれずに叫んでしまった。そのため自分の周りの変化に気付くのに少しばかり時間がかかった。 「ゆ、夢?」 辺りの見慣れた風景を見て、リディアは悟る。 「私、あのまま寝てしまったんだ」 見れば体中に汗をかいていた。 あれは夢だった……その事実がリディアに安堵の感情をもたらした。 だが心はどことなく悲しかった。 「リディア?」 「わっ! 起きてたの?」 急に声をローザに声をかけられ慌ててふためく。 「あんな大きな声を出されたら誰だって起きるわよ。一体どうしたの?」 「お……母さんの……」 「え?」 「お母さんの夢を見てたの……」 そう言って大粒の涙をこぼした。 ローザは予想外のリディアの反応に少し驚いた。そしてリディア自身も何故泣いているのか分からなかった。
  • 一節 新たなる旅立ち18
    ボブス山の入り口は予想通り、厚い氷に覆われていた。 セシル達はその前に対峙していた。 「リディア、準備はいい?」 「うん。怖いけどやってみる……」 ローザの問いに答え魔法の詠唱に入る。 その声は小さく、近くにいるローザにも聞き取れない程であった。 「やはりミストの事がまだ……ボムの指輪の炎でミストは……」 「大丈夫よセシル。今のあの娘ならきっと出来るわ」 そう言って二人は呪文を詠唱するリディアの背中を見守った。その手には次第に力が入った。 「ファイア!」 呪文の詠唱の終了を示すその言葉と共に、巨大な火の玉が氷に向かって飛び出す。 火の玉は接触と同時に大きな音を立て爆発した。途端に辺りに煙が立ちこめた。 煙が消えた後、そこには悠然とそびえていた氷は跡形もなく消滅していた。 「す、すごい!」 予想以上の威力にギルバートが思わず声を荒げる。...
  • 一節 新たなる旅立ち17
    「リディア……」 ミストがどうなったのかはここに来るまでにローザも見ていたし、リディアの事もセシルから聞いていた。 「…………」 ローザはそっとリディアの頭を撫でた。 「ねえ、リディア。こんな事を言える立場ではない事は分かっている。でも言わせて、 あなたは逃げているわ」 「逃げている?」 涙声のリディアが聞き返す。 「そう、自分が悲しいから目の前の事を全て見ないようにしてる。そうやって自分だけ楽をしようとしてる」 「…………」 静粛の中、ローザはさらに続けた。 「リディアがそうしてる間にもっと多くの人が悲しむ事になるわ。だから……勇気をだして」 「でも……」 「大丈夫よ……もしリディアが苦しくなって逃げ出したくなっても私が支えてあげるから。あなたは一人ではないわ」 そう言った後、少し笑ってこう続けた。 「もちろんセシルやギルバート...
  • 一節 新たなる旅立ち13
    優しく体を揺さぶられ、リディアは目を覚ました。 「リディア……リディア、帰るよ」 「え? あたし、寝ちゃってた?」 誰かが運んでくれたのだろう、箱に被せた毛布の上にリディアは横たわっていた。 瞼をこすってあたりを見ると、アンナどころか他の人も、ほとんど姿を消している。 「だいぶ遅くなったからね。負ぶっていこうか?」 暗い気持ちでリディアは首を横に振った。ものすごい失敗だ。せっかくアンナを見つけたのに、どこに行ったかわからない。いつのまに寝入ってしまったのだろう。 「まだ眠そうだよ、大丈夫?」 この様子だと、ギルバートは絶対気付いてなさそうだ。ここに来てたことだけでも教えあげないと。 「あのね、あたし……」 言いかけたリディアの脳裏に、アンナが見せた最後の笑顔がよみがえる。 唇の前で指を立てた彼女は、淋しそうではなかった。 (ナイショ……なんだ...
  • 一節 新たなる旅立ち11
    「ギルバート……王子……?」 「うん、そうだよ。知らなかった?」 一部始終を見ていたリディアは、隣で硬直したビッグスの呟きを質問と受け取った。ずいぶん仲が良さそうで、セシルのことまで知っていたのに、何で驚くのかいまいち腑に落ちないが。 オバサンたちが出てきたところで追いついて、どうも邪魔してはいけなさそうだったので、ギルバートの用が済むまで大人しく待っていた。ぶじ仲直りしたようなので、遠慮せず声をかける。 「ギルバート! おいてくなんてひどいよ!」 「リディア?  ……ごめん、忘れてた!」 「なにそれ~~!!」 口では悪いと言いながら、ギルバートの目は笑いっぱなしで、反省した様子がない。オバサンたちまで、なぜかくすくす笑っている。目のはしに、ちょっと涙を浮かべながら。 「あやまるから許しておくれ。  ……ビッグス、頼みがある」 「あ、いやその、俺...
  • 一節 新たなる旅立ち5
    「ゴルベーザーとは誰なんだ?」 ダムシアンで聞いた時からずっと気になっていたその名を訪ねる。 「どうしてその名を?」 ローザは少しばかり驚いた様子だ。 「ダムシアンを赤い翼が襲った時ギルバートから。その時の赤い翼は酷く残虐なやり方でダムシアンを攻撃した。 僕のいた頃はあんな事などするわけがない。その時、赤い翼を指揮していた男、それがゴルベーザだ。奴は一体」 「あなたがバロンを出てから直ぐのことよ」 しばらくして、ローザは話し始めた。 「王はゴルベーザーと言う男を、赤い翼の新たな指揮官にしたの。それからの事よ、王が以前にも増しておかしくなったのは。 自分のやり方に反対するものは皆、牢に入れ、民へも厳しくなっていった。ダムシアンを攻める時だってシドが反対したので牢に……」 「シドが!」 セシルは思わず声を荒げた。 「ええ」 ローザが続ける。 ...
  • 一節 新たなる旅立ち8
    オアシスの南に広がる平地。そこでは複数のキャラバンがテントを張って、焚き火を囲み酒を飲み、日没から就寝までのひとときを過ごす。 スパイスの効いた炙り肉。蒸留酒に水煙草。小銭を賭けてのカードゲーム。 無秩序な騒ぎの中で、ふいに場違いな音を耳にし、商人たちの間に緊張が走った。 宵闇の向こうに、小さな光が見えている。おぼろげに浮かぶ影は、大人と子供の二人連れに見えた。 「誰だ?」 部下たちの中に欠けた者がないことを確かめて、ビッグスは声を放った。 「怪しいものじゃない」 返答に混じって、再び同じ音がする。今度はやや長く──リュートが奏でる音階と、聞き覚えのある声に、ビッグスは警戒を解いた。 「……おまえか、ギルバート。おどかすな」 40年以上も商売を続けていれば、酒場や広場で技を披露し対価を得る芸人たちとも、それなりの縁が出来てくる。ギルバートもその1人で、他...
  • 一節 新たなる旅立ち6
    「ローザ、バロンは……いや赤い翼は次は何処のクリスタルを?」 「え?」 予想外の問いにローザは思わず声を上げる。 「もうバロンには帰れない。ならば赤い翼が次にねらおうとしてるクリスタルを守らなければ」 「ダムシアンのクリスタルを手に入れたとなるとおそらく次はファブールだろう」 ギルバートが横から口を挟む。 「こうしてはおけない、ファブールへ。ゴホゴホッ!」 突然ローザが立ち上がろうとして咳き込む。 「ローザ、無理をするな。ファブールは僕らが行く」 「でもファブールへ行くボブス山を通らなければならないな」 ギルバートが言う。 「なにか問題があるのか?」 セシルが訪ねる。 「ボブス山の入り口は、厚い氷で覆われている。それを何とかしなければ」 「そうか」 「その氷を黒魔法で退かせばどう? リディア、あなたファイアは使える?」 ローザ...
  • 一節 新たなる旅立ち2
    「そのままローザに向かってかざして」 「それだけでいいのか?」 その答えに、セシルは思わず訪ねる。 セシルは今まで宝石で病気が治るという事例に遭遇したことがなかった。そのため、かざすだけでよいというのは少しばかり驚いた。 もっと複雑な手順がかかるとおもっていたのだが。 「ああ、それだけだ。だけど、あえて言うなら一つだけ注意することがあるね」 「何?」 「その人が治ってほしいと願うこと」 「え?」 その一言だけではギルバートが何を言っているのか分からなかった。 ギルバートは少し間をおいて続ける。 「大切な人を失いたく無い。そう願えばきっと大丈夫さ……」 「分かった……」 アンナの事を思い出していたのか、ギルバートは悲しそうな顔をしていた。 「ローザ……すぐに直ぐに治してあげるから」 セシルはローザの耳元で優しく言い放ち、懐から砂漠の...
  • 一節 新たなる旅立ち9
    その後、いくどか道を尋ねながら、ギルバートは目指すテントの前に立った。 7,8人も入ればいっぱいだろう。賑わいを避けるように離れた所に張ってある。入口にかけられた幕は膝上ちかくに巻き上げられ、隙間から光がこぼれていた。 注意を引こうとして、ギルバートは逡巡する。 あの襲撃を逃れた者たちがいると聞き、駆けつけはしたものの──どうすれば力付けてあげられるれるのだろう? 「どちら様かね」 「ああ──その……」 垂れ幕越しに声がする。迷っている間に先をこされ、思わず漏らした声を聞きつけたか、布地を突き破らんばかりの勢いで初老の女性が顔を出した。 「ギルバート様! よくぞご無事で!」 「マトーヤ。その……苦労をかけた」 「ああ、やっぱり!」 「今のお声は!」 目を潤ませた女官長マトーヤを押し退けるようにして、次々と中から人が現れ、ギルバートを取り囲む。 ...
  • 一節 新たなる旅立ち4
    「ローザ、今度は僕の方から質問があるんだ」 「分かったわ」 突然険しい口調に変わったセシルを見て、少し戸惑ったがローザは了解した。 「その前に紹介するよ、ギルバート、リディアこっちへ来てくれ」 後ろを向き、先程からセシル達の会話を側で聞いていた二人を呼ぶ。 「君たちにも関係のある話なんだ」 「ああ」 「うん」 二人はセシルの呼びかけに答え、こちらにやってくる 「彼はギルバート、ダムシアンの王子だ。君の病気を治ったのも彼のおかげだ」 「どうもありがとう」 ローザが深く一礼をする。 「いえ……僕は別に」 ギルバートは少し照れながら答えた。 「この娘はリディア。ミストの召喚士の生き残りだ」 セシルは続けた。 「ミストがどうなったかは君も見ただろう?」 「ええ……」 「ここからが君に聞きたい事だ、ローザ」 セシルは少し間を...
  • 一節 新たなる旅立ち3
    光が止み、辺り今までの光景が戻ってくる。 先程までセシルの手で輝いていた宝石は、砕け散り輝きを失った状態で、辺りに散乱していた。 「ううん……」 ローザの目覚める声が聞こえた。 「此処は……」 ローザは寝起きのような、ぼんやりとした目で周りをきょろきょろと見回し、近くのセシルと目が合った。 「セシル……何故あなたが……そうか! 私、あなたを追って」 そこでようやく自分がどどのような経緯で、此処にいるかを思い出したようだ。 「私……あなたにこんな顔……」 寝起きを見られたのが恥ずかしかったのか、ローザは顔を真っ赤にしたまま黙り込んでしまった。 「全く……無茶だよ君は」 そんなローザを見て、今までの張りつめていた緊張の糸が一気に途切れる。 「私、ミストであなたが死んだと聞いて、でも信じられなくて」 「もう良いよ、ローザ」 あたふたと話し始...
  • 一節 新たなる旅立ち7
    ギルバートとふたり、カイポの北側に向かってリディアは歩いていた。 セシルとローザは、まだ老夫婦の家にいる。ダムシアンの壊滅に始まって、赤い翼の現状、消息を絶った竜騎士、バロンに残された人々の安否──リディアの知らないことばかり険しい顔で話し込む二人の側に居辛くて、用事があると部屋を出たギルバートについてきた。 セシルの大切な人が無事だった。そのことは、もちろん嬉しい。それにしても。 「……きれいな人だね。ローザって」 初めて見たときからわかっていたことだが、病が癒え、面と向かって話してみると、その印象は更に強い。 わかったことは他にもある。セシルがローザを大切にするのと同じぐらい、彼女もセシルが好きなのだ。それに大人で、きっとリディアより魔法もたくさん使えるんだろう。 だからどうだというわけではないのだが、自分の胸にしまっていると、据わりが悪くてしかたなかった。 ...
  • 一節 航海14
    「船長・・?」 「・・まだだ。油断するな、まだ終わっちゃいねえ。・・俺にはわかるんだ。海が警告してる。  畜生・・、ふざけやがって、なんて野郎だ。海の神様ってえやつは、とんでもねえ化けもんだ」  豪壮な船長からは予想もつかぬ、その弱々しい溜息のような呟きにセシルは訝しげに耳を 傾けていたが、やがてその意味するところを知ってしまった。  異変は、はるか遠くの海で、既に起こっていたのだ。 「・・まさか・・あれは」 「気づいたか、気づいたところでもうどうしようもねえがな。  おめーら! 浮かれてる場合じゃねえぞ、縄もってこい! 身体を船に縛り付けるんだ!!」  彼の声に海を見渡した船員たちも、ようやく現実に気づき始めた。  その異変は猛烈な勢いで迫り、もはや彼らに一刻の猶予も与えてはくれそうになかった。  ────巨大な津波が、押し寄せようとして...
  • FF4 五章
    五章 一節 刻む足跡1 299 一節 刻む足跡2 299 一節 刻む足跡3 299 一節 刻む足跡4 299 一節 刻む足跡5 299 一節 刻む足跡6 299 一節 刻む足跡7 299 一節 刻む足跡8 299 一節 刻む足跡9 299 一節 刻む足跡10 299 一節 刻む足跡11 299 一節 刻む足跡12 299 一節 刻む足跡13 299 一節 刻む足跡14 299 一節 刻む足跡15 299 一節 刻む足跡16 299 一節 刻む足跡17 299 一節 刻む足跡18 299 一節 刻む足跡19 ◆HHOM0Pr/qI 一節 刻む足跡20 ◆HHOM0Pr/qI 一節 刻む足跡21 ◆HHOM0Pr/qI 一節 刻む足跡22 ◆HHOM0Pr/qI 一節 刻む足跡23 299 一節 刻む足跡24 299 一節 刻む足跡25 299 一節 刻む足跡26 299 一節 刻む足...
  • FF4 四章
    四章 一節 航海1 297 一節 航海2 297 一節 航海3 297 一節 航海4 297 一節 航海5 297 一節 航海6 297 一節 航海7 297 一節 航海8 297 一節 航海9 297 一節 航海10 297 一節 航海11 297 一節 航海12 297 一節 航海13 297 一節 航海14 297 一節 航海15 297 一節 航海16 297 一節 航海17 297 二節 試練1 299 二節 試練2 299 二節 試練3 299 二節 試練4 297 二節 試練5 297 二節 試練6 297 二節 試練7 297 二節 試練8 297 二節 試練9 297 二節 試練10 297 二節 試練11 297 二節 試練12 297 二節 試練13 297 二節 試練14 297 二節 試練15 297 二節 試練16 297 二節 試練17 297 二節 試練...
  • FF4 三章
    三章 一節 モンク僧1 299 一節 モンク僧2 299 一節 モンク僧3 299 一節 モンク僧4 299 一節 モンク僧5 299 一節 モンク僧6 299 一節 モンク僧7 299 一節 モンク僧8 46-48 一節 モンク僧9 46-48 一節 モンク僧10 46-48 一節 モンク僧11 299 一節 モンク僧12 299 一節 モンク僧13 299 二節 剛の王国1 196-199 二節 剛の王国2 196-199 二節 剛の王国3 196-199 二節 剛の王国4 196-199 二節 剛の王国5 196-199 二節 剛の王国6 196-199 二節 剛の王国7 196-199 二節 剛の王国8 196-199 二節 剛の王国9 196-199 二節 剛の王国10 196-199 二節 剛の王国11 196-199 二節 剛の王国12 196-199 二節 剛の王国13...
  • FF4 一章
    一章 一節 闇と霧の邂逅◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅2◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅316 一節 闇と霧の邂逅416 一節 闇と霧の邂逅5198-202 一節 闇と霧の邂逅6198-202 一節 闇と霧の邂逅7198-202 一節 闇と霧の邂逅8198-202 一節 闇と霧の邂逅9198-202 一節 闇と霧の邂逅10◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅11◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅12◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅13◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅14◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅15◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅16◆HHOM0Pr/qI 一節 闇と霧の邂逅17267 一節 闇と霧の邂逅18267 一節 闇と霧の邂逅19267 一節 闇と霧の邂逅20267 二節 砂塵1 ◆HHO...
  • 一節 刻む足跡14
    (君も苦しんでいたのか? カイン) 鬱蒼とした心の闇を払い、人生への光明を開いてくれたのはカインだ。たとえお互いに争う事になった 今でもその過去だけは変わらない。 「それ以来、竜騎士団は分裂の兆しを見せました……後継者が見つからなかったのです」 竜騎士団を率いるには、パートナーである竜に認められる必要がある。 それはセシルも知っていた。 「その時、見事団長の竜をてなづけたのがカインさんです。それと同時に父の死を知り、それも克服した。 私達は幼いあの人の実力を認め、全員一致で団長へと推したのです……」 急に副長が震え上がった。顔を俯かせているのは泣いているからだろうか。 「私達は永遠の結束に結ばれたと思っていました。幾度の困難もありましたがカインさんのお陰で 乗り越えてきました。ですが、今はカインさんが何故ゴルベーザに味方をするのか分からない!」 ...
  • 一節 闇と霧の邂逅14
    短い祈りが済んで顔を上げると、村を一周してきたカインの姿が目に入った。炎上する村を背にして、影絵のように全身が黒く塗り潰されている。 ひとりだった。 「カイン!」 セシルの呼びかけに、傍らの少女が身を震わせる。 「大丈夫、僕の友達だ」 怯えた様子を見て取り、セシルは少女に声をかけた。 首を竦め、合わせたマントを内側から握りしめた子供の、不安げな瞳に気付いているのか、カインは足早に坂を上って来る。 「セシル、この子は……?」 「村の外れにいた。どうも、母親が何かに襲われたらしい」 「!  そいつはまだ、近くに?」 穏かならざる情報に、槍を掴むカインの手に力が篭る。頭部のほとんどは竜の上顎を象った兜に隠れているものの、険しい顔をしていることは想像に難くない。 「いや──気配はない。それに、この子はなんともないんだ」 未知の魔物が、近くにいるか...
  • FF4 八章
    八章 一節 エブラーナ1 エブラーナ2 エブラーナ3 エブラーナ4 エブラーナ5 エブラーナ6 エブラーナ7 エブラーナ8 エブラーナ9 エブラーナ10 エブラーナ11 エブラーナ12 二節 絆1 絆2 絆3 絆4 絆5 絆6 絆7 絆8 絆9 絆10 絆11 絆12 絆13 絆14 絆15 絆16 絆17 絆18
  • FF4 七章
    七章 一節 地底世界1 地底世界2 地底世界3 地底世界4 地底世界5 地底世界6 地底世界7 地底世界8 地底世界9 地底世界10 地底世界11 地底世界12 二節 罪の在処1 罪の在処2 罪の在処3 罪の在処4 罪の在処5 罪の在処6 罪の在処7 罪の在処8 罪の在処9 罪の在処10 罪の在処11 罪の在処12 罪の在処13 罪の在処14 罪の在処15 罪の在処16 罪の在処17 罪の在処18 罪の在処19 三節 去りゆくもの 残されるもの1 去りゆくもの 残されるもの2 去りゆくもの 残されるもの3 去りゆくもの 残されるもの4 去りゆくもの 残されるもの5 去りゆくもの 残されるもの6 去りゆくもの 残されるもの7 去りゆくもの 残されるもの8 去りゆくもの 残されるもの9 去りゆくもの 残されるもの10 去りゆくもの 残されるもの11 去りゆくもの ...
  • FF4 六章
    六章 一節 変わる世界 交錯する言葉1 299 変わる世界 交錯する言葉2 299 変わる世界 交錯する言葉3 299 変わる世界 交錯する言葉4 299 変わる世界 交錯する言葉5 299 変わる世界 交錯する言葉6 299 変わる世界 交錯する言葉7 299 変わる世界 交錯する言葉8 299 変わる世界 交錯する言葉9 299 変わる世界 交錯する言葉10 変わる世界 交錯する言葉11 変わる世界 交錯する言葉12 変わる世界 交錯する言葉13 変わる世界 交錯する言葉14 変わる世界 交錯する言葉15 変わる世界 交錯する言葉16 変わる世界 交錯する言葉17 変わる世界 交錯する言葉18 変わる世界 交錯する言葉19 変わる世界 交錯する言葉20 変わる世界 交錯する言葉21 変わる世界 交錯する言葉22 変わる世界 交錯する言葉23 変わる世界...
  • エブラーナ4
    ...ていないそうなのだ。一節によるとエブラーナ国にそびえ立つ謎の巨塔バブイルへと 続いているのではないかと噂されている。 「あくまで噂ですが……それに塔へと続くと言われている道は我々ですら未知の領域。整備も行き届いておらぬ上、魔物 達がはびこっている。危険な道のりになるのは間違いないでしょう……」 老人の不吉めいた言葉はセシル達を引きとめようとしているのだろうか? それとも何か試そうとしているのだろうか? いずれにせよ、残された道があるのならセシルは賭けてみたいと思っていた。勿論、後先考えずに突入し可能性の低い戦いを 挑むつもりもないのだが。 迷う事は無かった。それはカイン達も同じであった。 「安全なところまででいい。案内してください」 老人の会話に同行していた仲間達の了承を得てから、すぐさまセシルは切り出した。 「なんとっ……! いくというのですか……」 断ると思...
  • 四節 Eternal Melody15
    ...トはいまだ知られざる一節を求め、愛用の竪琴を爪繰っていた。 この国に伝わる、悪しき精霊を縛める歌。それを唯一の手がかりに、勝利をもたらす旋律を編み出す。 それがどれほど無謀な試みかは、ギルバート自身も承知していた。 彼が手にした魔法の品は、特殊な旋律を奏でることで、様々な効果をモンスターに及ぼすことができる。 だが定められた旋律はモンスターの種族によって異なり、場合によっては相手を力づけてしまう恐れもあった。 従って、未知の魔物を相手に竪琴の力を使うときは、慎重に相手の様子を伺いながら『効く』旋律を探る──あのダークエルフを前に、そんな余裕はない。 頼れるのは、今までに培った経験と知識。一介の吟遊詩人として身につけた技能だけだ。 (大丈夫、出来るはずだ……) ギルバートの知らぬ間に、竪琴を覆っていた錆はきれいに磨き落とされ、傷みきった糸も換えられ...
  • 三節 不和の旋葎5
    ...帰還するまでを綴った一節である。 殺した魔物の肉を餌に巨大な鳥をおびき出し、その両足に捕まって海を渡る下りは特に人気が高く、その部分だけ抜き出して歌われることも多い。 その鳥が、空飛ぶ黒いチョコボという現実味に乏しいものでさえなければ、セシルにとっても大いに参考となったところだ。 感謝を述べようとして、セシルは、ギルバートの不透明な視線に気がついた。 「……相変わらずなんだね、君は。  羨ましいよ」 「どういうことだ?」 聞き返すセシルに向けた、ギルバートの表情は柔らかい。しかし彼の声は、眼差しと同様、どこか乾いている。 「言葉通りだよ。  僕はアンナに何もしてあげられなかった。  ローザのためなら、なんだって出来る君が羨ましい」 共に旅をしていた頃は、考えもつかなかった印象をセシルは受けた。 ギルバートのかすれた声は──ひどく耳障りで...
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