かなり真面目にFFをノベライズしてみる@ まとめウィキ内検索 / 「二節 試練24」で検索した結果

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  • 二節 試練24
    いつの間にかセシルの足は町外れにある墓地に向かっていた。 急遽作られたような粗末な十字架が惨劇を傷跡を物語っていた。 「誰……」 夜闇に紛れてその声は聞こえた。 大きくなる足音、同時に闇にうごめく影が接近してくる。 煌々とする月明かりに照らされた影は少女であった。栗色の長髪を夜風が優しく 撫でる。 セシルを見た途端、少女は少し驚いた。 「あ、あなた……」 「ジェシーか?」 とんがり帽子に黒の法衣と言う黒魔導師特有のいでたちではなかった為、 彼女が誰か理解するのにやや時間がかかった。 月夜にたたずむ彼女は昼間の姿からは想像がつかぬほど儚く、美しく見えた。 「何しに来たんです?」 「いや、特に用はなかったんだけど」 何故ここに来たのか……それは自分にも分からなかった。 「用がないのにここに来たんですか……」 少しばかり声が震え...
  • FF4 四章
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  • 二節 試練2
    「みんなは……無事なのか」 そこまで思い出して、仲間達の安否を確認しなければならないと言う 考えがよぎる。 「リディア!」 セシルは叫んだ。叫ばずにはいられなかった。 それがいかに無駄な期待だと分かっていても。 「ギルバート!」 叫び続けた。海岸中を歩き回り、何度も何度も。 「ヤン!」 叫ぶたびにそれは山彦となってセシルに木霊する。 今のセシルにとってそれはどんな事よりも残酷な仕打ちであった。 「リディア! ギルバート! ヤン!」 自分でももう何度目になるか分からない叫びを繰り返す。 「はあ……はあ……」 走り疲れ、叫び疲れ、息を荒げる。 「一人か……」 こうして自分が生きているのでさえ奇跡の様なものだ。他の者が生きているなど到底ありえない。 それは一番信じたくない考えだが一番真実味があった。 「…………」 砂浜に...
  • 二節 試練22
    その夜、セシルはなかなか寝付けずにいた。 明日の試練の事、ローザやカインの事 突如、任される事となった双子の魔導師達の事も 気がかであったが、何よりこの街の人たちのことが頭から離れなかった。 いくら長老がセシルを認めたとはいえ、街の者はやはり納得できない様子であり、 セシルへ向けられる態度は冷たかった。 夕方、ポロムに案内され道具屋へ行った時の事が脳裏によみがえる。 「あっ…暗黒騎士……」 扉を開き薄暗い店内へ入ると、店主を含めた皆の冷たい視線が 一斉にセシルを襲った。 「早く用事を済ませましょう……」 ポロムは小さな声で言った後、そそくさと店主の方へと歩いてく。。 既に店内には先程までの喧噪は消え失せていた。辺りからは しきりにひそひそと話し合う声が聞こえる。 「どうした……」 道具屋の店主が抑揚の無い声で呟く。 「彼...
  • 二節 試練26
     静まり返った街路を、一人の少女が走り抜ける。いや、少女という呼称は相応しくないかも しれない。長い髪が走り流れる横顔は、美しくも、どこか硝子のように儚く、それでいて人を惹き つけてやまない、すっかり成熟を遂げた女性のそれであった。だが今、彼女の横顔は溢れ出る涙で 濡れていた。  涙の理由は彼女にも分からなかった。交錯する思いが胸の内でぶつかり合い、弾け、尖った 欠片となって不安定な心に突き刺さった。  いっとき、彼女は振り向き、もうとうに見えなくなった墓地の方向を見やる。それなのに、未だ 悲しそうな視線の名残がまとわりついているようで、それが彼女をまた夜道に追い立てる。  ────お前とて、変わらねばならぬのだ────  遠く、どこかで犬が切なげに吠える声が轟いていた。  セシルが館を出てまもなくのこと。 「………長...
  • 二節 試練29
    「ですが……パロムとポロムにもしものことがあったら!」  どこかに飲み込まれてゆくような不安を覚え、ジェシーの口調は乱れ始めていた。 「ヤツに襲われる、と言いたいのか?」 「その可能性は十分にあります!」 「…ジェシーよ、お前は確かに大した黒魔法の使い手じゃ。  だが、強大なバロンの長たる軍、赤い翼を率いていた男が、そう容易くあの程度の術に 囚われると思うか?」 「……?」  言葉の意味をはかりかねるジェシーに、長老は手をかざす。 「もしもわしが今、お前に変化の魔法を唱えたとて、お前はその術にかかるか?」  彼女は、はっと目を見開いた。長老は満足げに頷く。 「変化の魔法は、確かに研究材料としては優秀じゃが、実用性から言えばどれも失敗作じゃろう。 ある程度の力を備えた者にすれば、警戒さえ怠らなければ、その術をはねのけることなど容易い」 「…...
  • 二節 試練27
     だが、老人の言葉は意外だった。 「別に信用なぞしておらん」 「えっ? …でも……!」 「パラディンのことかね?」  コクリとジェシーはうなずく。長老は、横目で彼女を一瞥し、天蓋を見上げた。 「……ジェシーよ。わしはな、常に正しい人間であろうとした。そのために、己に可能なこと、 望むことではなく、そのとき必要なことを模索して来たつもりじゃ。そうして人より少しばかり 多くを生き、少しばかり多くを知り、また多くを失った。その結果、いつのまにかわしには長老と 言う肩書きが与えられておった」 「……だがそれだけじゃ。この年になって、鏡に映る姿なぞを見るとな、よく分かる。 わしはただの老いぼれに過ぎん。そうじゃとも、どれだけ足掻いたところで、わしも人間じゃ。 いくら抑えようとも、時には脆く感情的になることもある」 「………」 「わしが本当に心の底か...
  • 二節 試練20
    「まったく・・!」 「申し訳ありません、長老様」  かぶりを振る長老と、それに頭を下げるポロム。先ほどの長老の素早い対応にしても、 二人の仕草からどことなく慣れた印象がするのは、きっといつも同じようなやりとりを 繰り返しているのだろう。 「見ての通りの腕白でな」 「・・・」 「セシル殿、これだけは言っておこう」  自分に向けられている疑心を見透かしているのか、長老は声を低くして語りかけた。 「わしは決して、くだらん酔狂なぞでこの子らを選んだわけではない。  もちろんもっと年かさの、より有能な魔導士はいくらでもおる。だが今のそなたに必要なのは 彼らではない。そなたが求めているものは、ただ力のみを携えただけでは得られぬのじゃ」  それでも彼はまだ納得しかねていた。しかし、長老の声には依然として抗いがたい 響きが含まれていて、それが彼に口...
  • 二節 試練28
     なおも振り返らぬ長老の背に、彼女はそっと頭を垂れた。  何と自分は浅はかだったのだろう。もはや疑う余地など無い。この人の悲しみは、間違いなく 誰よりも深く、そしてなお、この人はその苦しみから逃げようともしなかったのだ。  自分ごときに、彼を問いつめる資格など到底ありはしなかった。 「…だがな、それではいかんのだ」  顔を上げる。いつのまにか老人の目は、うなだれていた彼女を見据えていた。  その声にはもう先ほどの激昂の影も無い。 「ジェシー。今のミシディアはお前の目にどう映っておる?」  長老は壁の一角に掛けられた絵画に目を向けた。  描かれているのは円形の街並、美しいミシディアの全貌だ。 「どう……とは?」 「わしには今のミシディアが、ミシディアには見えん」 「?」 「バロン、バロン、バロン……。街に出れば、誰もがバロンの名を口に...
  • 二節 試練21
    「ポロム・・でいいのかな?」  館の外で待っていたセシルは、遅れて出て来た少女に慎重に声をかける。 「はい、弟の方はパロムと申します。よろしくお願いしますわ、セシルさん」 「ありがとう。よろしく頼むよ」  少女の屈託のない笑顔に内心で驚きながら、セシルも緊張を解いて穏やかに笑った。  まだ小さな子供だから、おそらく警戒を解いてもらうには随分と骨を折るだろうと思っていた のだが、どうやら彼が考えていたよりも、彼女はずっと成熟した心の持ち主らしい。 「さっそくだけど準備もあるから、道具屋でもあれば案内してもらえるかな?」 「お任せください、こちらです」 「あ、ところで」 「なんでしょう?」 「パロムの方はどこにいったのかな。飛び出していったっきりだけど」 「セシルさんの真後ろにいますわ」  驚いて振り向くと、パロムがこそこそとセシルの背...
  • 二節 試練25
    「あなたは……あなたは、ここに埋葬された人を見て何も思わないんですか!」 「そんな事はないさ!」 高圧的な彼女の言葉に思わずセシル自身も言葉を荒げる。 「じゃあ、彼らに対する謝罪として一輪の花を添えるくらいしてみたらどうですか!」 「それは……」 「それみなさい! やっぱりあなたは心まで闇に染まった暗黒騎士よ!」 口ごもるセシルに対しての彼女の言葉に容赦は無かった。 「じゃあ……一つ約束しよう」 「へ?」 予期せぬセシルの一言に彼女は少し間の抜けた声を上げる。 「約束するよ」 セシルは続ける。 「僕は必ずパラディンの試練をやり遂げる。それが僕にできる彼らに対する精一杯の 罪の償いだ。僕はそう思っている」 「…………」 しばらく黙っていたジェシーだが口を開きこういった。 「分かりました。あなたにそこまでの覚悟があるのなら。だけど...
  • 二節 試練23
    「ほらよ……」 店主はカウンターにポーション等のアイテム一式を入れた 革袋を置いた。 「ありがとう……」 袋を取り中身を確認する。その時、今まで寡黙であった店主が静かに口を開いた。 「暗黒騎士さんよ……俺はあんたの侵攻で大事な人を殺された。 だが、あんたを恨もうとは思わん。いや、恨んだって仕方がないと思っている。 しかし、この町にはあんたに深い恨みを抱く奴が多くいる。あいつらみたいにな」 そう言って顎で店内を指す。 「たとえどんなに罪を償おうが、一度行ってしまった罪は消せない。そうだろ?」 それはセシル自身が一番分かっていた。それでも自分は……贖いたい。 それがどんな辛く険しい道でも…… 「さ……もういきましょ……」 ポロムが静かに言う。早くこの場所を出たいようだ。 「分かった」 踵を返し、今だに笑いの蔓延する道具屋を出た。
  • 二節 試練4
     夜の闇が訪れ、覆いかぶさるような静けさの浜辺に、さざ波の歌声だけが響いていた。  涙はやがて流れ尽くしても、悲しみは消えない。枯木のように砂に腰を下ろしたまま、 セシルは虚無にその心を沈めていた。  ふいに水音が響いた。魚が星空の美しさに歓喜して飛び跳ねたのだ。セシルは海に目をやると、 黒々とした海面にゆらゆらと揺れるそれの姿に気づいた。  月が満ちていた。 「ローザ・・」  意図せず声が漏れる。水分を失った彼の喉はうまく音を発することが出来ない。その声は、 彼の頭の中だけに静かに反響した。そうして、思い出がそっといらえを返してくれる。 『綺麗ね』  それはセシルにとって初めての日のこと。  その日の夕刻、セシルは広間でローザに呼び止められた。 「セシル、今夜なにか予定はある?」 「いや、今日はもう教練もないから大丈夫さ...
  • 二節 試練5
     ローザを想う気持ちは、ずっと前からあった。そしてそれが友情とは異なるもので あることも分かっていた。淡く幼い感情に始まり、成長を経て熱を帯びるまで、ささやかな 願望は常にひとつの根をおろしたまま、セシルの心に生き続けていた。  それでも、彼にはそれを表に出す勇気はなかった。それをすると、今の大事な三人の関係が 曲がってしまうような気がしたから。そしてなにより、鏡に映る己の姿がそれを押し留めた。 相応しくない。自分では、彼女と釣り合わないから、と。  しかしそんなことは全部おしのけて、ローザに誘われるということは単純に嬉しかった。 舞い上がるやら、動揺するやらで部屋を所在無さげにうろついている間にすっかり時間が 近づいてしまい、セシルは慌てて詰め所に向かった。  やってきたローザは、白い薄手のドレスをまとっていた。その姿に感嘆しながら、ふと 自分が間...
  • 二節 試練8
     瞼を開けると、日が射して黄金色に輝く砂が目に入った。  セシルは顔を上げた。頬には涙の伝った跡が残っていたが、その瞳から弱さは消えていた。  ────僕はまだ生きている。そして、ローザも。  なすべきことがあった。こんなところで踞っていることなど許されない。  いや、誰よりも彼自身が許せはしない。  セシルは立ち上がり、辺りを見回した。落ち着きを取り戻した頭で、昨日最初に唱えた疑問を もう一度吟味した。 「ここはどこだ?」  残念ながら目に見える範囲ではめぼしいものは見当たらない。西方には半島がのびており、 反対には陸が続いていた。幸いにか進む方向は一つしか無いようだ。 「・・待っていてくれ、ローザ」  最後に、惜しむように海を一瞥すると、彼は決意して歩を踏み出した。踏みしめる重い砂の 感触が、孤独の重量を感じさせたが、セシ...
  • 二節 試練9
     大きな外壁越しにも見える神殿のなだらかな円蓋が日光を反射し、セシルの瞼を強く打つ。 正門からまっすぐと続く道は、人々を迷うことなくこの神殿まで導く。その神殿を中心に、 特徴的な造形の家屋が円を描くように整然と建ち並び、魔物を寄せ付けぬよう魔法印が施された 純白の外壁がそれらをぐるりと囲っている。  厳粛で、かつ美しい魔法国家ミシディアの姿である。  開けた正門から街並が見渡せる。遠めにも、静かなにぎわいに満ちた空気が見て取れた。 かつてセシルが訪れた時には感じられなかった空気が。  いや、むしろこれがこの国の本当の姿なのだろう。だが、あの時の僕たちには、そんなことが わかるはずもなかったのだ。目を細めながら、セシルは巨大な外壁を眺めた。高潔な英知の結晶 である聖なる結界、魔物すら寄せ付けぬそれも、人の心の闇を弾くことはできなかった。 「...
  • 二節 試練6
    「どうかした?」 「え・・あの、その・・・」 「ほら、こっち」  部屋の入り口で、なにやら緊張した様子で立ち止まるローザを窓まで招くと、セシルは ひょいと窓枠に足をかけた。 「ちょっと、セシル!?」 「大丈夫、大丈夫」  外壁にたらしていた梯子をつかむと、するするとセシルは塔の上に登っていった。 「ほら、君もおいでよローザ」 「え・・えぇ」 「下を見ないようにね」  高所の強い風の中を、恐る恐ると梯子を上ってくるローザに手を差し伸べて引き上げてやる。 ちょっぴり危ないことをこなしたことで、二人の心は少しばかり沸き立っていた。 「怖かった!」 「最初はそうだよ」 「いつもここにいるの?」 「いや、ちち・・陛下に、子供の頃叱られるとここに逃げてきたんだ。懐かしいな。  ここに呼んだのは君が初めてだよ」 「そう・・。あぁ、す...
  • 二節 試練1
    「うん……」 海から規則正しく聞こえる波音がセシルの意識を取り戻させる。 頬に触れる波飛沫と潮風に乗った暖かい風が頬に触れる。 その感触がセシルの意識をよりはっきりとした物にさせる。 その日、一番の高さに来た太陽が彼を容赦なく照りつけていた。 「ぐっ」 立ち上がろうとすると全身が痛む。 砂浜は傷ついた彼の体を癒すには少しばかり物足りなかったようだ。 「ここは?」 遙かに広がる水平線を見上げ、おもむろに口からそんな言葉を漏らす。 心地の良い風がセシルを撫でる。空は雲一つない快晴であった。 「!」 そして記憶の中から直前までの事を思い出すのには多少の時間を要した。 そう、自分は…… 思わず両手をまじまじと見つめる。助かったのだという考えと同時に、あの時の状況が克明に蘇る。 バロンを目指す為に船は出向してまもない時にリバイアサンに襲われ...
  • 二節 試練7
    「・・ローザ」 「なぁに?」  パンが底を尽きて、なんとなくセシルは尋ねてみた。  別に何か、特別な答えを期待したわけでもなかった。会話がとまって、ふとその言葉が 口をついて出てきたのだ。 「どうして今日に限って、僕を誘ったんだい?」  ローザは視線をセシルから離すと、また黙ってパンを口に含みだした。  まずいことを聞いたかな。セシルが謝ろうとした時、 「・・うぅん、別になんでもないの。ただ、カインとは二人だけでいたことはあったけど、 あなたとは無かったから・・それだけ。・・嫌だったかしら?」 「そんなことないさ!」  なんだ、そんなことだったのか。  セシルは妙に安心して、笑いながらかぶりを振った。ローザもそれに笑顔で答える。 でもその笑顔にはどこか淋しそうな色があって、そして夜空に目を移していたセシルは それに気づかなかった。 ...
  • 二節 試練3
    何と言うことだ。ローザを助けるどころか、皆をみすみすとこんな目に遭わせてしまった。 「みんな、すまない……」 だが、どんなに謝っても償いきれる事ではない……それでもセシル は今は亡き仲間達に懺悔し続けた. 「くっ、ううぅぅ……」 蒼の瞳から涙がこぼれ落ちる。それはセシルがバロンを出てから初めて流した涙であった。 拳を振りかざし砂浜に何度も打ち付ける。 何故、自分はみすみす生き残ってしまったのだ、 やり場のない怒り、残されたものの虚脱感がセシルを支配していた。 「こんな僕につきあってしまったばかりに……みんなは……」 セシルはそのまま打ち震え、泣き続けた。打ち付けた拳には激痛が走る。 それでもセシルは砂浜に拳を叩きつける。そうするしかなかった。 何故だ……? どうしてこんな事になったのだ。そんな疑問に答えてくれる者は誰もいない。 「みん...
  • 二節 試練35
    声と共に、黒い影が床に現れる。 それはあっという間に人の姿をかたどり、ゴルベーザの元へ近づく。 「何用で?」 粗末なローブの中から覗くのはわずかに光る二つの眼だけだ。 そこからは微かな表情というものは伺い知ることはできない。 「あの暗黒騎士の始末をしてこい。奴はパラディンの試練を成そうとしている。 そうなる前にでも……」 「分かりました」 今度は、人の姿から影へと姿を変え、そのまま壁に吸い込まれ消えていく。 「面白くなってきたな、カイン」 「残念だが、奴ではあいつは倒せんよ。奴を葬るのは俺だ!」 「ふふ……その自信どこから来るのかな。だがスカルミリョーネは アンデットを率いるもの。暗黒剣は通用せんよ」 「それはどうかな。奴の実力を誰よりも知ってるのはこの俺だ。否、俺は奴の全てを知っている。 俺こそが奴の相手に相応しい」 槍を大きく...
  • 二節 試練34
    その姿は何処か間の抜けた感じで、とてもゴルベーザが従えてるようには見えなかった。 「ロー……捕らえた女は?」 バロンへと帰路につく際、カインは彼女と一度も合っていない。 ゴルベーザは彼女を別の飛空挺に乗せたのだ。もっともファブール攻撃に出撃した赤い翼は バロンに帰らずここに来た。とすればローザもここの何処かにいるだろうと思ったのだが。 「あの女か……そこにおるぞ」 部屋の奥、指さす方向にローザはいた。だがその身は鉄の台座に横たわらせ、両腕と四肢を 鎖で縛られていた。 「ゴルベーザ! この仕打ちは!」 その痛ましい姿を見て思わずカインは声を荒げる。 「安心しろ、殺しはせん」 「だが……」 縛られた不自由な体のローザは虚ろな瞳でカインを見つめていた。 「無理に外そうとするなよ。上を見ろ」 ルゲイエの声につられ天井を見上げる。巨大な刃物が獲...
  • 二節 試練11
     だが、その歩みも止められる。  ふいに頭が熱くなり、突き落とされるようなめまいがセシルを襲った。グラグラと世界が揺れ、 徐々に周囲の景色が大きくなっていく。おまけに身体の自由が利かない。  ようやくその意味に気づいた時には、彼の身体はどす黒い蛙の姿へと変わっていた。 「思い知ったか!!」  いつのまにか背後にいた黒魔導士が、セシルを乱暴につかみ上げる。憎しみの炎で瞳をギラつか せた魔導士は、思うさま彼を地に叩き付けた。 「どうだ! 何か言うことがあるか!?」  そういったところで、出てくるのは蛙特有の低い鳴き声だけである。その惨めな様子を楽し そうに嘲笑い、また魔導士はセシルを嬲りつづけた。  気づけば周囲には人だかりが出来ている。取り囲むように事の成り行きを傍観している彼らの なかには、嘲笑う者、喝采する者もいれば、ただ無表情に眺める者、不愉...
  • 二節 試練12
    ピタリ、と押さえつける手が止まった。  セシルは途切れそうな意識を総動員して水からはい出す。息を切らしながら、やがて周囲の 異変に気づき彼は顔を上げた。  黒魔導士と、先ほどまでは姿の見えなかった厳格な面持ちの老人が対峙していた。 「掟を忘れたのか」 「・・・」 「掟を忘れたのか、ジェシーよ」 「・・いいえ、長老様」 「それならば、すぐにその者を元の姿に戻してさしあげよ」  しばしうなだれていた魔導士は、やがて消え入りそうな声で詠唱を始めた。セシルの頭に 再び焼け付くような熱が訪れ、次の瞬間、めまいとともに彼は暗黒騎士の姿へと戻っていた。  ジェシー、と呼ばれたその魔導士は、意外にも女性だった。なにしろ女の黒魔導士というのは 滅多にいないものである。そもそも黒魔法というのは、一般に男性の方が多くの素質を秘めている もので、同じように白魔導...
  • 二節 試練16
     涙を目にためて、ジェシーは震えていた。自分たちを冒涜した者が、のうのうと目の前に 立っている屈辱に耐えきれなくなったのだろう。彼女はセシルを突き飛ばし、走り去っていった。 「・・あれも、まだ若い娘でな」 「・・・」 「・・もちろん、パラディンへの道は容易ではない」  悲しそうに彼女の去った後を見つめていた長老は、また話を戻した。 「東に山がある。もとより名など無かったのだが、伝説にちなんで今では『試練の山』と 呼ばれておる。その頂きには、登ってきた者の運命を示してくれる何かがあるらしい。 もしも、そなたの持つ光が真のものならば・・あるいは」  「しかし、早く仲間を助け出さねば・・!」  焦りを抑えきれず言葉が漏れる。長老の言葉には確かな響きがあったが、山を登ってくる などという話は今の彼にはひどく悠長なことに思えた。 「・・どうやら、そなた...
  • 二節 試練13
    「・・・・・はい」  拒否など許されない。その声の圧力にジェシーがうなずくのを確認すると、長老はうずくまる 暗黒騎士をチラリと一瞥してから、静かに神殿へと戻っていった。 「・・・」  ジェシーは無表情でセシルに手を差し伸べる。 「いや・・大丈夫だ。・・すまない」  手を借りたいのが本心であったが、セシルはそれを断った。自分などのためにこの女性の手を わずらわせたくはなかった。  彼女はそれをどう思ったのか、フンと鼻を鳴らすと先に進みだした。一度だけ後ろを振り向き、 セシルがついてきている事を確認すると、あとはもう振り返りもせずに歩き続けた。  セシルもおぼつかない足取りで、その後に続いた。  魔法大国ミシディア。  その偉大な歴史は、国の中心に位置する巨大な神殿に始まる。  かつて、その才が災いしてか人々の恐れを買い、国を追われ...
  • 二節 試練10
     街は静まり返っていた。  先ほどの魔導士の知らせを聞いて、誰も彼も戸を閉ざしているのだろう。  セシルは神殿に足を向けた。神殿にいるであろうこの国の長老に会おうと思った。可能性が あるとすれば、その人しかいない。光への道を示してくれるかもしれない人は。  通りの真ん中を歩く彼の背に、民家から静かな視線が注がれる。無言だが、刺すような圧迫。 かつての赤い翼の非道な仕打ちへの憎悪。それが今、彼一人の背中にのしかかっているのだ。 それはやがて、実体となって彼に襲いかかった。  ────グシャッ!  突然、後頭部に石が投げつけられた。  続けて、生暖かい感触が彼の頭に伝わる。セシルは兜に手をやった。手に付着した黄色い ドロドロからは、喉からこみ上げるような異臭が漂っていた。  石ではない、卵だった。  ・・腐ってる。  次の瞬...
  • 二節 試練33
    ゾットの塔──悠然とそびえるその塔は地上から見れば苔と蔦に覆われ 既に昔の面影は何処にもない。 だが、内部には無機質な青銅色の壁と床に敷き詰められた特殊な材質のタイルで構成され 現時点では考えられないような機械技術を内包した ガードロボットが冷徹な目を光らせ徘徊し続けている。 不用意に近づくものは幾多も備え付けられたレーザー砲に一網打尽にされるだろう。 「ゴルベーザ、バロンには帰らないのか?」 「黙って付いてこい」 カインの問いを無視し、ゴルベーザは塔の中枢部への長い回廊を歩く。 後ろに続く竜騎士もしぶしぶと言った感じで後を追う。 先にあったドアがゴルベーザが立つと、まるで波が割れるように横に開く。 「入るぞ」 言い終わらぬ内に暗い部屋へと足を進める。 「おおっ! ゴルベーザか」 レンズの厚い眼鏡をかけ、ぼろぼろの白衣を着た老人がこち...
  • 二節 試練15
    「偶然ではない」 「え?」 「それはそなたに与えられた試練だろう」 「試練・・」 「そなたは大きな罪を犯し続けた。誰のせいでもない、それはそなた自身が生んだ咎だ。  暗黒剣という強大な力がそなた自身に及ぼす闇の力に、そなたは抗う事が出来なかったのだ。 そしてそなたの弱さによって多くの者が傷つけられた。彼らを失った者たちは、今なお苦しんで いる。このジェシーもその一人だ」  ジェシーの憎しみに満ちた目がセシルを睨む。だが、長老はふいに小さく笑った。  「だが、不思議かな。そなたの心はそれでもなお、その光を失っておらぬようだ」 「・・・」 「・・あるいはそなたの持つ光が、自ら宿主たるそなたをここまで運んだのかもしれぬ。 そして今、そなたは己の意志でこの国に足を踏み入れた。もう試練は始まっているのだ。 そなたはその試練に打ち勝たなければならぬ」...
  • 二節 試練19
    「ご好意はありがたいのですが、この試練は私に課せられたものです。己の可能性を試してみたい のです。それに・・なによりこの二人を守る自信が、今の私にはありません」  その言葉はあながち嘘ではなかったが、セシルの本音ではない。率直に言って、お断りだった。 彼らへの負い目はあるものの、子守りなどしている余裕など自分には無い。  彼のそんな意図を知ってか知らずか、長老も引こうとはしなかった。 「そなたが気にかける事はない。幼いうちに外で修練を積むのは我ら魔導士のしきたりなのだ。  遅いか早いかの違いだけ、二人にとっても良い機会なのじゃ」 「しかし、やはり子供を・・」  なおも了解しかねるセシルに、ふっと心地よいぬくもりがおとずれた。  同時に身体に残っていた痛みが和らいで、顔の腫れがひいてゆくのを感じられる。  振り向くと、ポロムが手を合わせて魔法の詠唱を唱...
  • 二節 試練17
    「・・わかりました・・・」  ────運命。あまりに実感の湧かない言葉。  だが、今このとき自分がここに、それもたった一人で訪れたことが偶然とは思えなかった。  この人は試練と言う。何だっていい、もしも僕が、既にその道を歩み始めているのだとしたら。  ・・どのみち、今の僕にはこの人にすがるしかない。信じてみよう、この人の言葉を。  他のなによりも、僕自身を救うために。  「では・・、すぐにでも東に向かおうと思います」 「あいや、待たれよ」  踵を返すセシルを長老が引き止めた。 「多くの者が試練の山を志していったが、誰ひとりとて戻ってはこなかった。そうして志半ばで 倒れていった彼らの骸は山の魔物にとりつかれ、今では山は不死者たちの巣窟じゃ。そなたの 暗黒剣だけでは分が悪かろう。ひとつ、魔導士の供をつれてゆくがよい」 「供・...
  • 二節 試練32
     雲が晴れて、街を月が照らし出した。  ジェシーはやわらかい月光から隠れるように、軒影にもたれこむ。  「……なれるわけがない、あなたなんかに…なれるわけが……」  その懇願を聞き入れる相手はいない。闇に濡れた壁だけが、空しく少女に返事を返した。  やがて、法衣の袖で涙を拭うと、彼女は再び歩き出した。  漆黒のローブを身に纏った少女は、やがて夜の黒と一つになって、その姿を消した。  遠く遥かな東でその影を象る山だけが、全てを知ってなお、ひっそりと佇んでいた。
  • 二節 試練18
    とっさに身を引くセシル。  しかしそんな彼をよそに、どういうわけか横の二人は、うんざりとした様子で顔をしかめる ばかりだ。不安げに煙と二人を見比べていると、やがて、 「とうっ!」  間抜けなかけ声。  颯爽と煙から飛び出して来たのは・・・・・男の子だ。  おかっぱ頭のその少年は、礼儀正しい少女とは対照的に、進んで無遠慮を誇示せんとする ばかりにポケットに手を突っ込んだまま、じろじろとセシルを眺めまわした。 「・・おめーがあの時のバロンのやつか」 「君は・・?」 「オイラはミシディアが誇る天才魔導士、パロム様だ! よく覚えとけよっ!」  そういうとまたかけ声とともに飛び上がり、なにやら妙なポーズを取り出す。  呆気にとられ、セシルは恐る恐る長老に尋ねた。 「あの・・まさかこの子たちが?」 「さよう、双子の魔導士パロムとポロムじゃ。...
  • 二節 試練14
    「お連れしました、長老」 「ご苦労であった」  神殿──今は祈りの館と呼ばれるその建物に通されると、広間で先ほどの長老が彼らを迎えた。 「では私はこれで・・」 「ジェシーよ、お前もここにいなさい」 「・・・」  彼女はまた、不満そうにうなだれた。なぜこれほど彼女を引き止めようとするのだろう。 セシルは口には出さず、疑問を唱えた。 「・・さて」  長老が向き直り、セシルの目を見据える。  先ほどジェシーが感じた圧力の一端が分かるような気がした。老人の瞳は、見つめられる者の 心の弱さを容赦なくあぶり出す。言いたい事があるなら言うがいい。彼の目はそう語っていた。 「・・セシル=ハーヴィと申します。私は、バロンの赤い翼を率いていま・・した。  あの時は・・・・・王の命令に背く勇気が」 「何を言っても死んだ者は帰ってはこん」  長老の冷たい...
  • 二節 試練31
     思わず詰め寄るジェシーに、長老はついに怒鳴りつけた。 「まだ分からぬか! お前をあの場に置き、わしがあの男に試練と告げた意味が!!  あの子らだけではない! これはわしを含め、この国の全ての民に課せられた試練なのじゃ!!  ジェシーよ! お前とて、変わらねばならぬのだ!」  先ほどの憤慨の比では無い。  その猛然たる勢いは、少女の熱情を縮み上がらせるに十分すぎるものであった。 「………」 「わしは間違っていると思うか、ジェシー?」 「………………いいえ、……でも」  長老は、暇を許さず問いかける。  彼女にそれに耐える力は残されていなかった。だが、どれほど長老の言葉を理解したところで、 やはり彼女の心はそれを受け入れることは出来なかった。  「わたしは……あなたのように強くはなれません」  それだけ、精一杯に絞り...
  • 二節 試練36
    「どちらにしろ奴とて四天王の一人、惨めに負ける事などはせんだろう」 「四天王?」 初めて聞くその名にカインは疑問を口にする。 「私が呼び出した魔物達を統べるものたちだ。先程のスカルミリョーネの他に 水のカイナッツオ、風のバルバリシア、火のルビカンテの三人がいる」 「他の奴らは今何処にいる?」 「私の命に従ってそれぞれの場所で役割を果たしている。機会があったらお前にも詳しく 紹介してやろう」 「ああ……」 相づちを打ちつつもカインの頭には部屋の奥にいるローザの事が気がかりであった。 「そうだ、カイン。ファブールへの侵攻はご苦労だった。お前には少し休息をやろう」 「どういう事だ」 「言ったとおりだ、しばらくの間は自由にしておけ。ここでローザの見張りでもするのだな それと部屋を用意した休みたい時は使うがいい」 「そうか。じゃあ言葉に甘えると...
  • 二節 試練30
    結局ジェシーの言葉を肯定する結果になり、長老は自嘲するように口の端をゆがめた。それが、 どうしてか、ジェシーにはひどく残酷な仕打ちのように映った。  長老の話し方にはずっと、何かを伝えたがっているような、どこか婉曲な響きがこめられていた のだが、些か冷静さを欠いていたジェシーには、それがあたかも強者が弱者を弄んでいるように 見えていた。 「……それなら、なぜあの子たちを選んだのです」  彼女本来の、直情的な闘志を瞳に乗せて、彼女は長老を睨んだ。 「不満かね? 確かにあの二人は幼いが、それを補って余りある才を持っておる。  わしや、おぬしよりもじゃ。いつまでも街の中におさまっているような器ではない」 「そんなことではありません!」  白々しい言葉にジェシーは苛立つ。 「あの子たちは……あの子たちのご両親は……ッ」  あどけない双子の顔が...
  • FF4 五章
    ...足跡27 299 二節 再開の調べ1 299 二節 再開の調べ2 299 二節 再開の調べ3 299 二節 再開の調べ4 299 二節 再開の調べ5 299 二節 再開の調べ6 299 二節 再開の調べ7 299 二節 再開の調べ8 299 二節 再開の調べ9 299 二節 再開の調べ10 299 二節 再開の調べ11 299 二節 再開の調べ12 299 二節 再開の調べ13 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ14 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ15 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ16 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ17 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ18 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ19 ◆HHOM0Pr/qI 二節 再開の調べ20 ◆HHOM0Pr/qI 三節 不和の旋律1 ◆HHOM0Pr/qI 三節 不和...
  • FF4 三章
    ...ク僧13 299 二節 剛の王国1 196-199 二節 剛の王国2 196-199 二節 剛の王国3 196-199 二節 剛の王国4 196-199 二節 剛の王国5 196-199 二節 剛の王国6 196-199 二節 剛の王国7 196-199 二節 剛の王国8 196-199 二節 剛の王国9 196-199 二節 剛の王国10 196-199 二節 剛の王国11 196-199 二節 剛の王国12 196-199 二節 剛の王国13 196-199 二節 剛の王国14 299 二節 剛の王国15 299 二節 剛の王国16 297 二節 剛の王国17 297 二節 剛の王国18 297 二節 剛の王国19 297 二節 剛の王国20 297 二節 剛の王国21 297 二節 剛の王国22 297 二節 剛の王国23 297 三節 Two of us1 ◆HHOM0P...
  • FF4 一章
    ...の邂逅20267 二節 砂塵1 ◆HHOM0Pr/qI 二節 砂塵2 ◆HHOM0Pr/qI 二節 砂塵3 ◆HHOM0Pr/qI 二節 砂塵4 ◆HHOM0Pr/qI 二節 砂塵5 299 二節 砂塵6 299 二節 砂塵7 299 二節 砂塵8 299 三節 光を求めて1 297 三節 光を求めて2 297 三節 光を求めて3 297 三節 光を求めて4 297 三節 光を求めて5 299 三節 光を求めて6 299 三節 光を求めて7 299 三節 光を求めて8 299 三節 光を求めて9 299 三節 光を求めて10 299 三節 光を求めて11 299 三節 光を求めて12 299 三節 光を求めて13 299 三節 光を求めて14 299 三節 光を求めて15 299 三節 光を求めて16 299 三節 光を求めて17 299 三節 光を求めて18 299 三節 光を...
  • FF4 六章
    ...する言葉32 二節 穿つ流星1 穿つ流星2 穿つ流星3 穿つ流星4 穿つ流星5 穿つ流星6 穿つ流星7 穿つ流星8 穿つ流星9 穿つ流星10 穿つ流星11 穿つ流星12 穿つ流星13 穿つ流星14 穿つ流星15 穿つ流星16 穿つ流星17 穿つ流星18 穿つ流星19 穿つ流星20 穿つ流星21 穿つ流星22 穿つ流星23 穿つ流星24 穿つ流星25 穿つ流星26 穿つ流星27 穿つ流星28 三節 終わりの始まり1 終わりの始まり2 終わりの始まり3 終わりの始まり4 終わりの始まり5 終わりの始まり6 終わりの始まり7 終わりの始まり8 終わりの始まり9 終わりの始まり10 終わりの始まり11 終わりの始まり12 終わりの始まり13 終わりの始まり14
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