第二次二次キャラ聖杯戦争@ ウィキ内検索 / 「殺【ほろびゆくもの】」で検索した結果

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  • 殺【ほろびゆくもの】
    殺【ほろびゆくもの】 ◆WRYYYsmO4Y ◆◆◆◆◆◆  投影した干将・莫邪を構え、アサシンへ肉薄する。  対するアサシンは、アーチャーが繰り出した斬撃を次々にいなしていく。  それどころか、彼に出来た一瞬の隙を突き、自らの拳を叩き込まんと襲い掛かってきた。  アーチャーは干将・莫邪でそれを防御。攻撃の余波により、双剣に僅かな罅が入る。  瞬間、アーチャーは蹴りをアサシンに叩き込む事で、無理やりに拮抗を解く。  対してアサシンは、蹴られた衝撃を利用した連続側転により、アーチャーと距離を取った。  アサシンとアーチャーの闘争(イクサ)は、未だ続いていた。  そして驚くべき事に、戦況は両者一歩も譲らぬ激戦となっている。  ほぼ瀕死の状態だというのに、このアサシンの戦闘力(カラテ)は衰えていないのだ。  想定済みの事態とはいえ、よもやここまでの手...
  • ◆WRYYYsmO4Y
    ...忍【ころすべきもの】殺【ほろびゆくもの】 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ)足立透&アサシン(ニンジャスレイヤー)アサシン(甲賀弦之介) C-5/市街地C-5/路地裏 二日目未明 156 話【こうしょうのじかん】話【これからのはなし】 宮内れんげアレクサンド・アンデルセン&ランサージョンス・リー&アーチャー電人HAL&アサシンシャア・アズナブル&アーチャー本多・正純&ライダールーラー C-6/錯刃大学・近辺 二日目未明 161 狂い咲く人間の証明(前編)狂い咲く人間の証明(中編)狂い咲く人間の証明(後編) アレクサンド・アンデルセン&ランサージョンス・リー&アーチャー宮内れんげルーラー D-9/廃教会D-9/森林付近 二日目未明 168 if - a king of lonelinessif - a fool of loneliness 狭間偉出夫&ライダーアサシン(甲賀弦之介) ...
  • 【2日目の脱落者】
    ...すべきもの】148 殺【ほろびゆくもの】 斬首 忍者刀 ニンジャスレイヤー 自害 『瞳術』 D-6/深山町・双子館 佐倉杏子 キリコ・キュービィー 154 たぶん自分自身の為に154 生きる意味、終わる意味 ソウルジェム破壊 ヘビィマシンガン B-9/アパート 寒河江春紀 (キリコ・キュービィー) 消滅※2 ---- D-9/廃教会 アーカード ヴラド三世 161 狂い咲く人間の証明(前編)161 狂い咲く人間の証明(中編)161 狂い咲く人間の証明(後編) 心臓破壊 『極刑王』 ジョンス・リー アレクサンド・アンデルセン 刺殺 素手 ヴラド三世 アーカード 射殺 ジャッカル アレクサンド・アンデルセン (アーカード) 消滅※2 ---- 早朝 C-6/錯刃大学周辺 鏡子 甲賀弦之介 168 if - a king of loneliness168 ...
  • 忍【ころすべきもの】
    ...う 投下順 148 殺【ほろびゆくもの】 146 祭りのあとには 時系列順 148 殺【ほろびゆくもの】 BACK 登場キャラ:追跡表 NEXT 110 標的を斬る 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ) 148 殺【ほろびゆくもの】 142Heaven s Fall Blank moon 足立透&アサシン(ニンジャスレイヤー) アサシン(甲賀弦之介)
  • 【2日目】
    ...忍【ころすべきもの】殺【ほろびゆくもの】 衛宮切嗣&アーチャー足立透&アサシンアサシン(甲賀弦之介) C-5/市街地C-5/路地裏 ◆WRYYYsmO4Y 154 たぶん自分自身のために生きる意味、終わる意味 ホシノ・ルリ&ライダー寒河江春紀&ランサー美遊・エーデルフェルト&バーサーカー D-6/深山町・双子館B-9/アパート ◆Ee.E0P6Y2U 156 話【こうしょうのじかん】話【これからのはなし】 宮内れんげアレクサンド・アンデルセン&ランサージョンス・リー&アーチャー電人HAL&アサシンシャア・アズナブル&アーチャー本多・正純&ライダー C-6/錯刃大学・近辺 ◆WRYYYsmO4Y 157 聖‐judgement‐罰聖‐testament‐譜末‐apocalypsis‐世 シャア・アズナブル&アーチャー本多・正純&ライダールーラー(ジャンヌ・ダルク) C-6/錯刃大学・近...
  • 【101~150】
    ...忍【ころすべきもの】殺【ほろびゆくもの】 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ)足立透&アサシン(ニンジャスレイヤー)アサシン(甲賀弦之介) C-5/市街地C-5/路地裏 未明 ◆WRYYYsmO4Y 149 甘い水を運ぶ蟲 間桐桜&キャスター C-1 山小屋/1日目 夜間 ◆OSPfO9RMfA 150 生きろ、そなたは美しいだから、みんな死んでしまえばいいのに 東風谷早苗&アシタカ武智乙哉&吉良吉影ミカサ・アッカーマン&ランサー C-8 /アパート(岸波白野在住)B-3 /商店街と/一日目B-3 /住宅街/一日目 夜間 ◆Ee.E0P6Y2U table_sorter plugin Error テーブル名は半角英数字で指定してください 本編SS目次 時間順 【オープニング】 【1日目】 【2日目】 投下順 【001~050】 【051~100】 【101~...
  • 【2日目の脱落者名鑑】
    ... 《退場話:148.殺【ほろびゆくもの】》 ニンジャを殺す者。ネオサイタマの死神、ベイン・オブ・ソウカイヤなどの異名を持つ。 その実態はニンジャ抗争で妻子を喪った犠牲者の成れの果て。 マスターは野原しんのすけ。奇しくも殺された息子とほぼ同じ年齢の幼子だった。 聖杯戦争という現状を把握していないしんのすけに代わり、一人淡々と隠密行動に勤しむ。 その中でしんのすけを捕捉した足立透を追跡、彼の自宅にて襲撃を仕掛ける。 最終的に足立のサーヴァントであるキャスター・大魔王バーンに諭され同盟関係を結ぶも、バーンによるしんのすけの監視を危険視したニンジャスレイヤーは即座に裏切りを決行。 ランサー・クー・フーリンへの奇襲を仕掛け、マスターである遠坂凛を脅して「日が変わるまでに大魔王バーンと足立を殺せなければサーヴァントを自害させる」という令呪を使わせる。 バーンへの当て馬を用意...
  • アシタカ
    【クラス】 アーチャー 【真名】 アシタカ@もののけ姫 【パラメーター】 筋力C 耐久D 敏捷B 魔力C 幸運B 宝具D 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 単独行動:B  マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。  Bランクの場合、魂に致命的損傷を受けても短期間ならば生存できる。 対魔力:C  魔術に対する抵抗力。  魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 騎乗:C  乗り物を乗りこなす能力。  アシタカは幻想種を除く生物を乗りこなせるが、機械は対象外となる。 千里眼:C  視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。  ランクが高くなると、透視、未来視さえ可能になる。 気配感知:B  気配を...
  • たぶん自分自身のために
    ...終わる意味 152 殺【ほろびゆくもの】 時系列順 154-b 生きる意味、終わる意味 BACK 登場キャラ:追跡表 NEXT 141-c crowds are calling my name 寒河江春紀&ランサー(佐倉杏子) 154-b 生きる意味、終わる意味 ホシノ・ルリ&ライダー(キリコ・キュービィー) 164 路地裏ミッドナイト
  • 東風谷早苗&アーチャー
    東風谷早苗&アーチャー ◆Y4Dzm5QLvo  ――張り詰めた弓の、震える弦よ。月の光にざわめく、おまえの心――    ▼  ▼  ▼  森が、森が死んでいく。  古き世の信仰が、神々が、もののけ達が、命を吸われ死んでいく。  失われていく。かつてこの世界にあった大切なモノが、この世界から消えていく。 (……これは、夢。夢のはずなのに、なんで私……)  東風谷早苗は自分が夢の中にいるのだと自覚していながら、それでも頬を伝う涙を止められずにいた。  あたりに満ちるのは、死と、鉄と、滅びと、喪失のにおい。    自然が、神々の手から離れていく。その只中に、早苗はただ立ち尽くしている。  人々が怯え惑い、もののけ達は呪い呻き、無数の木霊(コダマ)達が木の葉が落ちるように音も無く降り注ぐ。 (神...
  • ナノカ・フランカ&アーチャー
    ナノカ・フランカ&アーチャー ◆Mti19lYchg  町の一角。深夜で人が寝静まった頃。  金属同士が触れ合う音、削られる音が響き渡る。  その原因である一軒家には『プロスペロ発明工房・方舟支店』の看板が立てかけてあった。 「わったしはっまち~の発明屋さん~。  家族ぐるみの後押しが~。  明るいあしたを呼んでいる~」  家の厨房内にちょっと調子の外れた歌声が響く。 「そろそろですね。スラッシュ、ナノカさんを呼んできて下さい」  歌いながら調理をしていたメイド服の少女は、側でうずくまっていた黒豹に話しかけた。  スラッシュと呼ばれた黒豹はのそりと起き上り、騒音が発せられている現場に向かった。 「かが~くの光で世界を照らせ~。  だ~けどマズイね~、チェレンコフ光~」  工房の内部では、やはり調子の外れた歌声が響いていた。  中央にはオープンカーが...
  • 姉帯豊音&アサシン
     ――「方舟」内部仮想空間の街中に建つ、24時間営業のファミレス。  その外からすぐ見える場所にあるテーブル席に、黒ずくめの男と女が座っていた。 「こちらご注文のチョコパフェと、ブラックコーヒーでーす」 「うわあー、ありがとうございますー。おいしそう! 都会はすごいねー」 「頂こう」  かわいいフリルのついた服を着たウエイトレスが注文の品を運んでくると、  男はゆっくりとブラックのコーヒーを口にし、女は楽しそうにパフェを食べ始めた。  二人とも黒の衣装が似合っており、一見すれば親子に見えるかもしれない。  ただ、この二人だけでは不思議と違和感がないものの、  もしこの場に第三者が加われば、その第三者から見た彼らの印象は違ったものになるだろう。 「ちょーおいしいよー。久我さんも一口どうー?」  まず女の方。黒の帽子に黒の女学生服、  綺麗な黒の...
  • personality(エコロ&バーサーカー)
    真夜中を告げる鐘が鳴り、それに合わせて噴水が勢いよく水を噴き上げる。 町の外れにある公園は美しい緑を携え、星光と水飛沫で煌いていた。誰もその光景を見る者がいないということがもったいないくらいに。 そう、ここには誰もいない。 鳥も。 虫も。 動物も。 そしてもちろん、人も。 生命の気配が感じられず、どこまでもただ綺麗なだけは公園は今日も変わらずに残りの一日を過ごすはずだった……が。 「ライアー!」 どこからともなく少年のような声が響き、同時に噴水の一角が丸く削り取られたかのように消滅した。 削り取られた箇所から水があふれかえり、やがて大きな水溜りを作る。そしてそこには、先ほどまでそこにいなかった、暗い影が映っていた。 「……ぷよじゃなくても消せるんだぁ。くすくすくす……」 影の名は、エコロ。 彼は時空の旅人であるが、同時に時空の旅...
  • ウェル博士&キャスター
    「ふっざけんなあああああああッ!!」 データ上に再現された冬木市、その町を左右に断ち切る未遠川の水上に浮かぶ貨物船の中で、一人の男が空に吠えていた。 短くも長くもなく整えられた銀髪をくしゃくしゃにし、 そこそこに端正であったであろう相貌を乱した科学者風の男……Dr.ウェルは押さえきれない嘆きを慟哭に変え続ける。 「ここまで……ここまで来たんだぞッ!」 無理はなかった。後一歩だったのだ。 月の落下による世界滅亡を控えた世界で、彼は己が望みを叶える後一歩までたどり着いていたのだ。 彼の属していた武装組織フィーネは、その災厄に立ち向かう為に創られた組織だった。 だが、それは組織と言うにはあまりにも幼く、弱すぎた。 「ナスターシャのクソババアは犠牲に怯え思考と指向を鈍らせるッ!  ガキ2人は友達づきあいのレクリエーションと勘違いしてやがりッ!  トドメとばかりにアホのマ...
  • イワーク・ブライア&ランサー
    モロトフ――テッカマンランスは闇の中から目覚める。 記憶の最期は光で溢れている。忌々しい裏切り者、テッカマンブレードのボルテッカの光だ。 どうやら自分はブレードに敗れ、死亡したようだ。 が、どういう訳か今こうして再び肉体を得て、ランサーという名を拝命し戦場に臨んでいる。 「お、お前が俺のサーヴァントなのか……?」 目の前に立つ中年の男、これがマスターというものらしい。 人間と組むなど言語道断、優越種たるラダムのする行いではない――そうわかってはいても、拒否する事は出来ない。 この人間の手に輝く令呪、あれを使われればランスの二度目の生はあっけなく終わる。 しかしランスには使命がある。上位種であるテッカマンオメガの参謀として地球を侵略するという使命が。 その使命の重さに比べれば、一時の屈辱など何ほどのこともない。 湧き上がる不快感を噛み殺し、テッカマンランスは重...
  • ゴルゴ13
    【クラス】 アサシン 【真名】 ゴルゴ13 【パラメータ】 筋力D 耐久C 敏捷D 魔力E 幸運A++ 宝具D 【属性】 秩序・中庸 【クラススキル】 気配遮断:A+  完全に気配を断ち、発見することは不可能に近い。  このアサシンの場合、射撃時にも気配遮断のランクはそれほど落ちない。  しかしその代わり、通常時になぜか発見される事がある。 【保有スキル】 千里眼:C+  視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。プラスは道具による瞬間的な向上を含めたもの。  心眼(真)及び直感との兼ね合いによっては限定的な未来視も可能とする。 心眼(真):A  修行・鍛錬によって培った洞察力。  窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。 直感:B-  戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取...
  • うまくはいかない『聖杯戦争』
    うまくはいかない『聖杯戦争』 ◆Ee.E0P6Y2U 君らしく 愛らしく 笑ってよ ◇ 月明かりが妙に明るく、不気味なものに感じられた。 住宅街は、しん、と静まり返っていた。零時を回り街行く人は誰もおらず、静寂が道に漂っている。 灰色の壁がひんやりと冷たい。アキトはコンクリートに寄り掛かりながら息を吸い、吐いた。熱を持った身体が幾分か冷えた気がした。 昼間はなんてことのない風景も、夜になれば違う顔を見せるものだった。 蜘蛛の巣のように張り巡らされた電線。すすり泣くような虫の声がどこからともなく聞こえてくる。 街の狭間を縫うように伸びた道は途切れることなく、どこまでも続いていた。辺りに並ぶ民家の列はどれも同じぬっぺりとした外観に見える…… 夜の街は闇の濃淡にしか見えない。不気味な月明かりもまた、闇の一部なのだ。 そんな街に、不...
  • 宮部久蔵&アーチャー
    じくりと心が痛んだ。 これで何度目なのだろうかと男は自身に問いかける。 至って平凡なサラリーマンをしていたはずだった。 そう、そのはずだった。 なのに何故か、ここ最近になって謎の鈍痛が心から離れてくれないのだ。 ベビーカーの中で眠る赤子を、それを押しながら慈母の笑みで赤子の寝顔を見つめる母を。 公園のベンチで周りなど気にせずに泣き叫ぶ赤子を、それを両手で持ち上げながら変な顔を作ってあやす母を。 ヒモでおぶられ、無邪気に手足を動かす赤子を、時折当たる手足に苦笑いをしながらも買い物を続ける母を。 満足気な顔で哺乳瓶よりミルクを飲む赤子を、腕の中にいるその体を空いた手で撫でる母を。 そして母と父に囲まれ、惜しみない愛を注がれながら無垢な顔で眠る赤子を。 街で見かけるたびに心に得も言えぬ痛みが滲み出てくるのだ。 何が原因かは彼も分かっていない。 親にトラウマがあったわ...
  • アーカード
    【クラス】 アーチャー 【真名】 アーカード@ヘルシング 【パラメーター】 筋力A 耐久D 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具A 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 対魔術:E  無効化は出来ない。ダメージ数値を多少削減する。 単独行動:D  マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。  ランクDならば、マスターを失ってから半日間現界可能。 【保有スキル】 吸血鬼:A  人の生き血をすする存在。不死者の王。  吸血によって僕を生み出す、コウモリや獣など別生物への身体変化、霧や液体のような不定形への身体変化、魔眼――といった様々な能力にくわえて、圧倒的な怪力を有する。  また、通常吸血鬼の弱点とされる日光や流水は、嫌悪感こそ抱くものの克服している。 再生:A  これまでに喰ってきた命が尽きない限り、どのような損傷を...
  • リップル&アーチャー
                      輝 く も の は                    星 さ え も                   貴 き も の は                     命 す ら                    森 羅 万 象                  た ち ま ち 盗 む                   王 ド ロ ボ ウ 「思い出し、た……」 あまりにも唐突に細波華乃がマスターとしての産声を上げた時、 彼女と昼食を共にしていた彼女の友人は、突然に変質した華乃の雰囲気に戸惑い、何を――とだけ聞いた。 華乃からの返事はない、ただ哀しそうな目で友人を一瞥し、 「ごめん、早退するね」 とだけ言って、足早に教室から出ようとする。 「待って、華乃」 何を、言おう――そう考えるより先に彼女の口は...
  • 出灰カガリ&バーサーカー
    出灰カガリ&バーサーカー カラカラカラカラと運命の歯車はいつでも空回り。   Ж Ж Ж 「アンタが下僕なの?」 透き通った声が夜の蒼に滲みてゆき、涼風に薄い金色の髪がさらさらと流れる。 車椅子の上の華奢な少女は手にしていた西洋人形を胸に抱くと、長い睫毛を寝かせ値踏みするように目の前の“ソレ”を見上げる。 「ああ、そうだ」 低く篭った声で答える“ソレ”は濁った鉄の色をしていた。彼は鎧にも機械にも見える奇妙な隻腕の巨人だった。 誤れば踏み潰してしまいそうな小さな少女を見下ろし巨人は頷く。その瞳には感情はなく――いや、感情はひどく遠くに。 「そう、じゃあカガリを守ってね。カガリの言うことを聞いてね。カガリに逆らわないでね。絶対……、絶対にカガリに口答えをしないでね」 陶酔する様な表情でそう言う車椅子の少女の名前は出灰...
  • 俺とお前はよく似てる/少年よ我に帰れ
    俺とお前はよく似てる/少年よ我に帰れ  ◆EAUCq9p8Q. 「今すぐ乳を揉ませろ!!!!! セイバァァァァ――――――!!!!!」   夕闇に染まっていく街に、そんな声が木霊した。   B-5地区、賃貸マンションの上で遠く、B-4地区高級マンションのある辺り眺めていた男も勿論、その声を聞いた。   そして、不安にかられて一気に飛び退る。   階段と自身の間に割りこませないよう、自身の背中を取られぬよう。   一気に逃げられればどれだけ良かったか。男は少し歯噛みした。   退路を潰されなかっただけ、運がよしと取るべきだろうか。   逃げるよりも早く、『それ』は現れた。   ピンク色のオーラを身にまとい、怒気を感じさせる表情をした青年。   ヤクザことアサシン、ゴルゴ13は初めて自身のマスター以外のマスターと敵対する。   青年、真玉橋孝一...
  • 鳴海歩&ランサー
    運命への殉死を遂げた先に、何が待っているのだろう。 ###### 【運命には抗えず】 鳴海歩の人生はいつだって奪われてばかりだった。 それは、普通の人間なら無条件で迎えることが出来る未来であったり、初めて好きになった女性であったり。 天使の指先と評されたピアノも、兄である鳴海清隆からすると子供のお遊びだ、滑稽極まりないものにしか映らない。 【運命とは無明の闇】 抗いは無意味だった。どれだけ手を伸ばそうとも、世界に光は灯らない。 短い人生しか生きていないが、歩は太鼓判を押せるだろう。 このどうしようもない世界は、運命に縛られている、と。 【運命は終末の盤面を描く】 それは今までの短い人生で嫌というほど証明されている。 誰を思おうが、憎もうが、愛そうが、正義も悪も夢も現実もごった混ぜにかき混ぜられ、消えてい...
  • 体調管理には注意しよう
    体調管理には注意しよう ◆k7RtnnRnf2      01/ 選択……そして帰還 『へえ、今から帰っちゃうんだ?』 「そうだ。万全とは言えない今の状態では、聖杯戦争に勝てるとは限らない」 『マスターってそんなに消耗してたっけ?』 「…………君が私にしたことを忘れたのか? 忘れたとは言わせないぞ」 『ああ……そういえば、色々と気持ちよくなってたわよね。ごめんなさい!』 「ごめんなさい、の一言で済ませる気なのか? 君が……!」 『わかってるよ! 今度からはもうちょっと気を付けるわ……きっと』  ライダーとして召喚されたサーヴァント・鏡子は、マスターである狭間偉出夫の決定に頷く。  彼の選択は、一旦拠点に戻ることだった。理由は単純。明日に向けて体力を回復する事に努めることが、現状では最適の判断だから……らしい。  狭間が体力を消耗した理由に心当たりが...
  • ユーゼス・ゴッツォ&アーチャー
    ユーゼス・ゴッツォ&アーチャー ◆holyBRftF6 「フ……我がアサシンは自害させられたか。やはりあの程度ではルーラーは殺せぬようだな」  暗い部屋の中で、仮面の男が呟く。  その表情は見えないが、少なくともその声色はアサシンの死にこれと言って思うことがないことは確かだった。  だが、それはサーヴァントを失ったマスターの反応としては明らかに異常だ。  彼こそはルーラーを殺害せしめんとした大逆者、ユーゼス・ゴッツォ。  情報分解が始まりつつあるというのに、彼には全く動揺する様子が見られない。  その落ち着きようが、何よりも強く現している。予定通りだと。 「アサシンには期待していたのだが」 「ザコにはそれが限界だということだ」  ユーゼスの背後で堂々たる偉丈夫が実体化する。  飢えた狼を思わせる鋭い眼光。手に持つは方天戟。そして頭を飾る綸子。...
  • 吉良吉影&バーサーカー
    吉良吉影&バーサーカー 「どうして、わたしが“こんな目”に遭わなくちゃあいけないんだっ!?」 男は複雑に曲がりくねった路地の中を走っていた。床の金網を踏む度にガシャンガシャンと耳障りな音が響く。 目に映るのは何もかもが錆びついた真っ赤な世界だ。壁も床も錆びて朽ち、得体の知れない滲みが不規則に蠢いている。 気味が悪いだなんて一言では言い表せないほどに奇妙で酷く精神が不安になる世界だった。 「『聖杯戦争』、いいだろうッ。それは理解したッ! だが、これはどういうことなんだ……っ!」 男は追われていた。不気味な正体不明に。 この奇妙な光景だって少し前は違った。聖杯戦争に参加していると“気づく前まで”は、男は普通の日常の中にいたのだ。 日がな街中をテキトーに歩き回って風景を何時間も見続けたり、どこかから漏れ聞こえてくる音楽に耳を傾けるだけという生活ではあったが、...
  • 村上良太&アサシン
    「クソ、畜生! 何だってこんなことになってるんだ!!」 「まぁ落ち着けよマスター」 「これが落ち着いていられるか! 俺は元の世界に戻るぞ!!」 「そいつはヤクいぜマスター、死亡フラグって奴だ」 激昂する少年、村上良太をアサシンのサーヴァント・藤井八雲は宥めていた。 月海原学園の一生徒として何食わぬ生活をしていた彼は突然記憶を取り戻し混乱していた。 しかし―― 「なぁアンタには願いがないのか?」 「ある」 アサシンの問いに良太は即答した。 先ほどまでの取り乱しようは見る影もなく収まり、今度は何か考え込んでいる。 (どうも、真面目な奴みたいだなこのマスターは……親近感があるといえばあるけど……さぁて) 「その願いって聞いてもいいか?」 「俺にはどうしても救いたい奴らがいる。このままじゃアイツらは救われなさすぎ...
  • 立花響&キャスター
    立花響&キャスター ◆Vj6e1anjAc 「くッ……!」  月海原学園の校舎裏を、1人の少女が疾駆する。  山吹色の制服を揺らし、建物を陰を縫いながら。  しきりに後ろを気にしながら、それでも一滴の汗も流さず、少女――立花響は走っていた。 「ッ!」  どぉん、と横合いから轟音。  どうっと押し寄せる粉塵を、思わず両手で防ごうとする。  クロスした袖の合間から、響は音の主を見た。  灰色の壁に穴を開け、もうもうと煙をたなびかせるのは、身の丈2メートルにも迫る巨体だ。  筋骨隆々とした肉体から、禍々しい気配を漂わせ、響を睨む巨漢の姿だ。 「ちょこまかと逃げやがって! やれ、バーサーカー!」  その男の更に向こうから、苛立った少年の声が聞こえる。  その声が男の足を動かし、塵を払わせ前進させる。  きっかけはほんの些細なことだった。  職員室に呼び出され、たまた...
  • 如月千早&バーサーカー
    如月千早&バーサーカー ◆gET0fqCtw2 しばしの間、身じろぎ一つもせず瞳を閉じて佇んでいた千早。 その瞼が上がり、双眸でキャスターを見上げる。 3つの顔に6本の腕を持つ、まるで阿修羅像のような蒼い肌をした異形――アシュラマン――。 怒りのみを表したその面からは逆になんの感情も読み取ることができない。 いや、そもそも感情自体が存在しているのかが怪しい。 狂化の影響により、完全に自我を喪った彼を千早は見据える。 「少し……話させてもらってもいいかしら?」 先刻と同様に返事はない。 元々会話などは求めていなかった。 ただ、自身の心情を吐露できる何かが欲しかった。 故に物言わぬアシュラマンにその役割を求める。 「もう、何年も前の話ね。私には優って名前の弟がいたの」 「自分で言うのも恥ずかしいけど、私達はとても仲の良い姉妹で、優は私の歌を...
  • だから、みんな死んでしまえばいいのに
    だから、みんな死んでしまえばいいのに  ◆Ee.E0P6Y2U ……つまるところチャンスとは主観的なものであり、私たちが不意に抱く「これはチャンスだ」という感覚は、得てして客観的な事実ではなく、意識が勝手に創り上げる錯覚から生じているに過ぎず…… ◇ 最初は信号に捕まっているのかと思った。 しかしどうやら違うようだった。武智乙哉が見ている限り、その少女は二度青信号を逃したまま立ち止まっている。 はてなんだろうか。乙哉は不審に思い、同時にさらに興味をひかれた。一体何を見ているのだろう。 学園の外壁によりかけながら、その視線を追ってみると、 「うん?」 街が動いた、ように見えた。 乙哉は目をぱちくりとさせながら、もう一度見返す。 が、そこには何もない。だだっ広い赤い空が広がっているだけ。 何が動いたような気がした。けれど気がした...
  • 故郷とおっぱいは遠くにありて思うもの
    故郷とおっぱいは遠くにありて思うもの ◆IbPU6nWySo ウェイバーはただならぬ疲労を感じていた。 否、明らかに魔力が減っている事に気づいていた。 もしかしなくても、もしかしなくてだろう。 問答無用に彼は怒声をあげる。 「おい!バーサーカー!!何やってたんだよ!朝っぱらから最悪だぞ!?」 まさかこんな気分の悪い目覚めになるとは予想外であった。 しかもマスターであるウェイバーに返答や現界することもない。 ギャーギャーと文句を垂れるウェイバーの姿はマンションの一室であるからこそいいものの。 ハタから見れば痛い光景である。 はぁと疲労の溜息をつきながら嫌々朝食を放り込みながら、ウェイバーは考えた。 NPC時代からの設定を引き継ぐと、彼はここからバスを乗り継いだ先にある英会話教室でアルバイトしている事になっている。 だがしかし。 聖杯戦争が本格的化...
  • 桐山和雄&バーサーカー
    願い事などなかった。 夢、将来への展望、なりたいもの、やりたいこと。 普通の学生ならば何かしら持っているだろうそれら当たり前のものを、俺は何一つ持っていなかった。 学校へ行き。適当に授業を受け。自分を慕う不良達を率いて喧嘩をすることもあったし。 自分を目にかける養父の元で特殊な教育を受けそれらを全てこなしてきた。 だが、それらに対して何か思ったことは一度もない。 いつからそうだったのかはもう思い出せないし、興味もない。 だから、あのプログラムの中でコインで乗るかどうかを決めた際も。 その結果、多くのクラスメイトを殺していった事実も。 そして最後、七原達に撃たれて死んだあの最後の瞬間も。 何一つ、俺を変えることはなかった。 そして最後の、意識が闇に包まれる瞬間に、俺はここへ呼び出された。 何気ない日常。 かつての自分の生活を...
  • 七夜志貴&セイバー
    「───いやはや、あのまま死にゆくのがお似合いだと思ったんだがな」 彼が意識を取り戻したのは、ありふれたなんの特徴もない家屋の中だった。 椅子に腰掛けながら、彼は右手の甲に刻まれた令呪を眺める。 ───聖杯戦争。マスターの証。 義理も果たした。 未練も振り切った。 自分としての誇りも精算した。 故に彼の今の願いなど何もなく。 ここにいる意味などないはず。 ───だが。 「ああ───そうか、最後に願っちまったな」 自身の命が消える最後の瞬間。 願ってしまった。 未練ができてしまった。 ───あと一秒でもいいから。あの殺し合いを長く続けたかった。 その願いに、ゴフェルの木片が反応したのかもしれない。 「───まあいいさ。こちらはもとより存在しないもの。 こうしてまた機会を与えられたというのなら、好きにさせてもらうさ」 ...
  • ジナコ=カリギリ・アサシン
    ジナコ=カリギリ・アサシン ◆holyBRftF6  街外れにある一軒家。街外れにあるとは言っても決して幽霊屋敷などではない、ごく普通の一軒家だ。  しかし、人が出入りする様子がない、という点では幽霊屋敷と共通している。 「ジナコさんは今日も仕事休むッスよ~。ボクが仕事する必要なんて無いッスからね~」  なぜなら。その家に住むのは、引きこもりだったからである。  ジナコ=カリギリ29歳。月海原学園の補欠教員。だが学校には行かない。仕事したくないから。 「だいたい、なんでボクが働く必要があるッスか。エリートニートのジナコさんは働く必要ないッスよ」  誰も聞いていないのに、布団の中でネットサーフィンをしながらジナコは呟く。  彼女にとって、働かないのなんて今更な話だ。  15年間に両親を失って。  その遺産で一生暮らせるだけの財産を得て。  進学...
  • 生きる意味、終わる意味
    生きる意味、終わる意味 ◆Ee.E0P6Y2U ……全てが決着する前、二人の間にこんな会話があった。 「――とか使って館までの誘導するって訳だな。こういう仕掛け自体はあたしも経験あるから作れるだろうけど  問題はライダーが警戒して入ってこなかったら、て場合か。この時は離れたところから――っておい、聞いてるのか?」 「ん? ああ」 春紀が対ライダー戦の流れを確認していると、杏子は彼女にしては珍しくぼうっとしていたらしく、目を瞬いた。 「いや聞いてたさ。ただちょっとね――思い出してたんだ」 「思い出してた?」 そう聞き返すと杏子は短く「生前のことさ」と言った。 春紀は眉をぴくりと上げた。生前――それはサーヴァントとしてムーンセルに登録される前のことだ。 「まぁ別に何でもないんだけどね、こうやって顔突き合わせて作戦練るって、あーこんなこと前に...
  • 梅喧&アサシン
    ――赤い、花が咲く。    *   *   *    方舟の中に再現された架空の町並み。 多種多様な建物が混在する幻の町にとある日本風の屋敷があった。 その縁側で、それなりに広いがどこか閑散とした印象を与える庭園を眺めながら、"彼女"は酒を呷った。 「――――」 縁側の柱に背を預けるその女は、人の目を引く容姿をしていた。 梅花のような鮮やかな赤い髪、大きく着崩した着物……それらも勿論目を引くが、彼女と相対した時最も目を奪われるのはその顔――厳密に言うならば顔の左側に刻まれた大きな傷跡だろう。 元々の容姿が整っているだけに、左目を潰したその大きな傷跡は否が応でも印象に残る。 そして夜風を受け、右側の袖も不自然なほどに大きくはためいた。 徳利とお猪口を片手で扱うその所作を見れば、彼女が隻腕だということは用意に想像できるだ...
  • 国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり
    国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり ◆ACfa2i33Dc 夜も明けぬ内に、アレクサンド・アンデルセンとそのサーヴァント――或いは、ヴラド三世とその従者はホテルを出た。 夜の闇。 それを駆逐するかのように、ビル街はその灯りを煌々と煌かせている。 中世のルーマニアに生きたヴラドにとっては、サーヴァントとして知識にはあれど見たことは無い光景だった。 ――もっとも、現代世界に生きていたアンデルセンにとっても、この街並みが見知らぬ物であるということには変わりはない。 「何故だ」 神父の呟いた言葉は霊体化しているランサーに向けたモノか、或いは独り言か。 「何故方舟は、戦いにこの異教の地を選んだ?」 今回の聖杯戦争――その舞台は、彼等にとって東の極地、日本の街並みを模して作られている。 故にこの地に住まう人間は、そのほとんどがカ...
  • おとことおんなのはなし(千反田える&アサシン)
    むかしむかし、おとことおんながいました。 おとこのからだは、かいぶつのようにみにくかったのでした。 おんなのかみはながれるようにうつくしいくろいかみでした。 ◆◇◆◇ ◆◇◆◇ 頬を掠める弾丸の感覚に、千反田えるの心は恐怖で張り裂けそうになる。 いつものように休日を利用して図書館で勉強していたら、突然見知らぬ男女が押し入り、襲い掛かってきたのだ。 「アーチャー、必ず仕留めなさい!」 女の怒声が静寂な建物内に響き渡る。アーチャーと呼ばれた男の持つものは、自分の知る限り銃と呼ばれるものだったはずだ。 やがて怒声よりも大きな銃声が二つ続けて鳴り、えるの前にあった本棚が倒れこむ。退路が塞がれてしまった。 ひっ、と恐怖が悲鳴という形で自分の口から漏れる。走り疲れてもうまともな言葉が出せなくなっていたらしい。 長い黒髪を揺らしながらえる...
  • 武藤カズキ&ランサー
    「ゴメン斗貴子さん――その約束 守れない」 ――本当に ゴメン 俺はあの時、斗貴子さんとの約束を破った。 一心同体だと言ったその言葉を踏みにじったんだ。 あの時の斗貴子さんの絶望した顔を、今でも忘れられない。 そうだ、忘れちゃいけない。 自分のやったことを。 俺――武藤カズキはあの時、自身の武装錬金、サンライトハートの力でヴィクターを押し上げ月へと向かった。 月ならば生命は存在せず、周囲から無差別に生命力を吸収するエネルギードレインは意味をなさない。 俺とヴィクター、両方が地上から消えれば罪もない人たちの命を吸わずに済む。 ヴィクターとの決着は月面でつける――筈だった。 だけど――月には人が、居たんだ。 正確にはその近くにある方舟。 俺とヴィクターはそこで聖杯戦争に巻き込まれた。 「畜...
  • 同じことか
    同じことか ◆Ee.E0P6Y2U 昼下がりの図書館には落ち着いた雰囲気が広がっていた。 さら、さら、と紙がこすれる細い音がどこからか聞こえてくる。事務員が軽く欠伸するのが見えた。 静まり返っている訳ではないが、館内にはがらんとした空白が広がっている。 街に一つしかない図書館とはいえ平日のこんな時間だ。多くの人はいない。 暇そうな老人たちがぽつぽつと席に座っているくらいで、大半は本を広げたままぼうっとしている。 いない訳ではないが若者の姿はまれだ。もう少しすれば勉強熱心な高校生あたりがやってくるのだろうが。 何にせよ、空いているのは好都合だ。調べ物は落ち着いた環境の方がやりやすい。 「…………」 そんな館内にあって衛宮切嗣は本棚を見上げていた。 一様に並ぶ本棚からは独特の臭いがした。敢えて言うならばそれは埃の臭いに近い。古書にこびりついた年月のものか...
  • 狂い咲く人間の証明(後編)
    狂い咲く人間の証明(後編) ◆WRYYYsmO4Y  ◇◇◇  遠くからでも伝わってくる殺気が、急激に縮まっていく。  闘いは終わったのだと、アンデルセンは直感で理解した。  どちらが勝ったにせよ、勝者の姿をこの目で確かめる必要がある。  二人の決着がついた以上、最早この場に留まる理由はない。  踵を返し、戦場跡へと向かおうとするアンデルセン。  そんな彼の脚に、あの男の声が掴みかかった。 「……待て、よ」  ジョンス・リーの、掠れた声だった。  声の方向に目を向ければ、倒れ伏した彼の姿を認知できる。  つい先程まで、この男は地面に突っ伏したままだった。  何故彼が斃れているか。理由は簡単、魔力の過剰消費である。  アーカードが発動した死の河は、発動に膨大な魔力を必要としている。  たかだか令呪一画を使った程度では、その量は...
  • オルステッド
    【クラス】 セイバー(アヴェンジャー) 【真名】 オルステッド 【パラメーター】 筋力A 耐久B 敏捷B 魔力C 幸運E- 宝具A++ 【属性】  中立・中庸 【クラススキル】 対魔力:B  魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。  大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:-   騎乗の逸話が無い上、「二重召喚」で得た宝具の影響を受けているため騎乗スキルは失われている。 【保有スキル】 二重召喚:B  二つのクラス別スキルを保有することができる。  極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性。  ただしこのセイバーの場合、併せ持つのがアヴェンジャーのクラスのためクラス別スキルを得ることはできない。  その代わり、セイバーのクラスには合わない個人スキルや宝具を保有する。 対英雄:E ...
  • 井之頭五郎&ライダー
    井之頭五郎&ライダー ◆bi4ho.tYN. (まいったなぁ……。なんだろう、ここは……。) 井之頭五郎は座り込んでいた。 五郎の仕事で旅をしたどの国とも違う、奇妙な空を眺め、煙草を口に咥え、紫雲を燻らせ、道に備え付けのベンチに、ただ座り込んでいた。 五郎は輸入雑貨商であった。それが、倉庫の商材の整理をしていたら、いつの間にか知らない場所にいたのである。 (見たところどこかの町みたいだが……) (いかんせん土地勘がない。どこへ向かえばいいんだか) (その上、いつのまにか左手に刺青のようなものができているし。これは困るな) たまたま所持していた、フランスの古物店で購入した木彫りの置物をなんとなく触りながら、 五郎は愚にも付かない、他愛のない思考を巡らせていた。 「何かお困りですか?」 「ああ、大丈夫です」 そこに一人の男が話しかけてきた...
  • 祭りのあとには
    祭りのあとには ◆Ee.E0P6Y2U ――倒れたか 祭りを盤外から監視していたHALはベルク・カッツェの脱落を確認していた。 NPCたちの狂騒、神父との戦い、乱入、狙撃、そして八極拳による決着。 計算外の因子が入り乱れた戦いではあったが、どうにかこちらに都合のいいように収束してくれたようだ。 ベルク・カッツェ。 その敗因はひとえに敵を作りすぎたことだろう。 不確定因子の塊のようなサーヴァントであったが、ここで落ちること自体は予測できたことだった。 あれだけ派手に動いた以上、誰かが討っていた筈だ。あの陣営が打倒せずとも、ルーラーか、それともあの“忍殺”のサーヴァントか、カッツェと敵対していた駒はいくらでもあった。 HALはそれを監視していた。 カッツェの行動はその情報網を介して常にHALの下へと届けられ、またこの“ふぇすてぃばる”そのものに...
  • 太陽は昇る?
    太陽は昇る?◆ysja5Nyqn6 『――――拝啓、愛しのご主人様。  私(わたくし)、キャスターことタマモは、ムーンセル裏側の初期化の中、どうにかこうにかご主人様の元へと返ろうと悪戦苦闘していたら、なんかめんどくさいことに巻き込まれちゃったみたいです。  具体的に言えば、また聖杯戦争に呼ばれちゃったみたいです。それも様々な世界から参加者を集めて行われる、ある種の異種格闘技のようなごった煮具合なやつの。  なんか、どこぞの暑苦しい破壊僧を思い出しちゃいそうです。  まあそれはどうでもいいとして、巻き込まれた以上はご主人様のサーヴァント……いや、妻として勝ち残り、必ずやご主人様の御許に帰還して見せる所存でございます。  あ、ちなみに、その聖杯戦争における私の配役は、まあ当然サーヴァントなんですが、今回のマスターとなる方が……そのぉ…………』  と、手元の...
  • 結城理&キャスター
         ∇         ∇         ∇ ――3/5 金 午前 春の日差しが柔らかく降り注いでくる… 遠くから聞こえる歓声、  まだ少し冷たい風… 仲間たちと守った、この世界… 少し眠気が差してきた… 「ありがとう…  本当に…」 「疲れたでしょう…?」 「今はゆっくり休んで…  私はずっと、ここにいるから…」 たくさんの足音と、耳慣れた声が、  近付いて来る… 「みんなとも、  すぐに会えるから…」 うららかな陽射しに、  ■■■■の声が優しく重なる… だんだん眠くなってきた… …目を閉じますか?    >目を閉じる    ……。      ∇         ∇         ∇ 来る筈だった“世界の...
  • THE DAWN
    THE DAWN ◆HOMU.DM5Ns 春川英輔の知識と知能をクローニングした人格プログラム。 それがHALの正体だ。 零からアメーバ一匹も創造できない21世紀の黎明において、プログラム上とはいえ自身の完全なる模倣を造り出す、当時からすれば途方もない偉業。 日本有数の天才である春川のデータを精密に模倣(コピー)し、思考と記憶を寸分違わず再現されている。 その意味ではまさしくHALこそは春川英輔の「もう一人の自分」だといえよう。 しかし春川はHALだが、HALは春川ではない。 国内のあらゆるサーバーにアクセスして瞬く間に掌握し、去った後は尻尾を掴む痕跡も残さない。 電脳空間で最適された意志持つプログラムによる、他と隔絶したハッキング能力。 これは電子上に住まうHALであるが故に獲得した能力であり、同等の頭脳を持つ春川であっても人間である限り、同様の成果を出す事は不...
  • アルヴィス&ランサー
    アルヴィス&ランサー ◆jb1z7kQ0l2 ポッカリと空に浮かぶ満月に並ぶように、さながらバベルのように高層ビルが起立する。 その建築途中の高層ビルの名は神殿(シュライン)。 この神殿を建築するため土地は整理され、周囲には鏡のようにまったいらな地面が広がっていた。 遮るものもなく吹きすさぶ強い風に、目を引くような赤いマントが翻り、焔のような赤い髪が揺れる。 月光が長い影を地面へと落とすシュライン前。そこに立っていたのはその場に似つかわしくない壮齢の魔術師だった。 その身形は彼が高貴な身分であると一目で分るほどの品格を漂わせており、ある種の近寄りがたい雰囲気を醸し出している。 だが、立ち尽くすその表情はどこか暗く、かつて精悍であったろう顔は苦労が滲むように影を帯び、眉間に刻まれた苦悩の証は深い。 魔術師の名はアルヴィス。 炎の聖戦士ファラの血を引くヴェルトマー公爵...
  • アティ&セイバー
    アティ&セイバー ◆dH/nzLjIxA 記憶を取り戻した僕は、すぐさまサーヴァントを喚び出した。 そうしなければ間に合わなかったからだ。 机と椅子を天井近くまで薙ぎ上げ、 リノリウムの床を踏み込みの勢いで剥ぎ飛ばしながら 敵のサーヴァントが肉薄する。 ――ゆらめく狐火。 瞬時に展開された超高温の炎輪が、胴狙いの穂先を間一髪で阻んだ。 引いた手札はキャスター。 視界に映るステータスは中々のものだが、 ランサーと思しき相手との真っ向勝負は分が悪すぎる。 赤銅色の髪に優しい茶色の玉髄色の瞳。 槍よりも盾が似合いそうな柔和な容貌に反して、敵ランサーの攻撃は熾烈だ。 炎の護りが、徐々に弱まっていく。 早く、この場を脱する方法を考えなければ―― 終わりは唐突に訪れた。 短い詠唱。 加護の魔法で己が身を鎧い、ランサーはいまだ勢い...
  • 間桐慎二&アーチャー
    間桐慎二が聖杯戦争に参加するのはこれが二度目になる。 一度目、冬木市の聖杯戦争では義妹の桜が召喚したライダーを借り受けて参加していた。 ある夜、ライダーを従えて家を出ようとしたところで、ふと目に止まった木片に触れてからの記憶がない。 そして目を覚ました今、隣にいたのはライダーではなく。 「お、お前が僕のサーヴァントか?」 「言葉を慎みたまえ。君はラピュタ王の前にいるのだ」 冴えない眼鏡のオッサンだった。 「ふん、まあいい。今の私はアーチャーという身分であることだしな。少年、君が私のマスターだな。  ……どうも君とは気が合いそうな気がする。なに、すべて私に任せておきたまえ。  ラピュタ王であるこの私の力を以ってすれば、聖杯戦争など既に勝ったも同然だ」 「ぼ……僕がお前のマスター……? そうか、そうだ、僕は……やったんだ!  ははは、見てろ衛宮! ...
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