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DEAD or ALIVE - (2011/12/29 (木) 02:14:34) の最新版との変更点
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1つの人間であった亡骸があった。
既に息はなく、死臭がするぐらいこの体は機能していなかった。
その亡骸に泣いて詫びる少年が居た。
岡崎朋也。
亡骸になった彼女、古河渚を本人の両親並みに愛していた男。
理不尽なバトルロワイアルに巻き込まれ、自分や親友達の命を踏みにじってでも彼女を生かして帰らせようとした直後に自分で犯した罪。
「……渚」
彼女の手を永遠と握っていた。
冷たい手にまたぬくもりを与えて蘇らせようと。
彼女の死を誰より理解しながらも、その手は離さない。
「俺がみんなを売ろうとしたから……、……こんな罰が待っているなんて」
因果応報。
自業自得。
わかってはいるのに……。
やり切れない自分が居る。
朋也は渚を撃ったライフル、ドラグノフを手にする。
結構な重量だが人の体重よりはない。
「……人、1人こんな軽い物で死ぬのか」
人間の命はそのドラグノフ以下。
主催者のシャルル・ジ・ブリタニアにそう言われた気がする。
ただ朋也の脳内ではそれがリフレインしていた。
―――――
「殺し合い?バトルロワイアル?どうでも良いや……」
俺は渚の手を握りながら、野原に倒れ込む。
草が気持ち良い。
俺の罪を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の過去を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の責任を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の傷を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の行いを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の赤く染めた手を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の弱さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の脆さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の悪さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺本人を癒やしてくれてるみたいだ。
――俺の全てを癒やしてくれてるみたいだ。
「ははは……、何都合の良い事を……」
自虐。
これでしか自分を保てない。
次はずっと先の空を見上げる。
絵で描いた様な星空。
普段から夜型行動のクセに見上げる事のない夜空。
「星……こんなにキレイだぜ渚……」
渚ならなんて答えるかな?
『はい、とってもキレイです』
『朋也君がそんな事言うなんて珍しいです』
『だんごみたいです』
いや、最後のは無いだろ。
でも渚だからわかんないな。
もっと変化球なものがくるかもしれない。
『朋也君……とってもキレイなの』
『何それ?気取ってんの?朋也君きも』
『朋也君、星ってヒトデのパクリみたいな形してます!渚はもうプンプンですよ』
『朋也君、私も星キレイだと思う。それと便座カバー』
……明らかに今の4つは誰かが乗り移ってんじゃねーか。
もはや返される事のない答え。
本人が居ないなら答えは存在しない。
それは願望でしかない。
星はキレイな目の様に見える。
全てを許してくれそうな目。
俺の罪を許してくれそうだ。
俺の過去を許してくれそうだ。
俺の責任を許してくれそうだ。
俺の傷を許してくれそうだ。
俺の行いを許してくれそうだ。
俺の赤く染めた手を許してくれそうだ。
俺の弱さを許してくれそうだ。
俺の脆さを許してくれそうだ。
俺の悪さを許してくれそうだ。
俺本人を許してくれそうだ。
――俺の全てを許してくれそうだ。
「癒されても許されてもダメだ」
ドラグノフを手に取る。
その銃口を頭に向ける。
「……渚と同じ武器で死ねるなら本望だ」
引き金に力を込める。
――バーン。
銃声が耳元で煩く響き、容赦なく俺の頭を貫通する。
立つ事を維持出来なくなり倒れ込む。
血が頭から流れ、目から見える視界が赤くなり霞み出す。
そのまま何も考えられなくなりやがて闇に落ちる。
静かな死――。
「死ねない……」
指は動くのに、引き金に指が触れると指が石化する。
脳内シュミレートでは何回も何回も銃声が響き死んでいる。
でも現実はシュミレート通りにはいかない。
この世界は全てが思い通りにはいかない。
「今更俺は死を恐れるのか!?結局俺はヘタレなのか!?春原に散々ヘタレと言い続けてきたのに結局俺もヘタレなのか!」
あああああぁぁぁ。
「なんで今更ビビるんだよっ!」
「撃てよ岡崎朋也!」
「俺はもう死にたいんだよっ!」
『ビビったって良いじゃん』
『撃ちたくない』
『死にたくない』
―――――
死にたいという口。
生きたいと願う本心。
罪を犯そうとし、因果応報で自分の彼女を死なせた彼に救いはない。
「俺は生きて戦いたい……」
やがて朋也は生きる事を誓う。
いや、生きる事を選ぶ。
「罪は償わなくてはいけないよな……。このゲームを終わらせる為に俺は命を賭ける」
罪は許されない。
だけど罪は捨ててはいけない。
罪は背負い込み、その罪を忘れない事。
それがこの男、岡崎朋也の下した結論であった。
「……待ってろよ、みんな」
少年は少女の死を乗り越え、逃げる選択を完全に捨て去った。
「力を貸してくれ、渚……」
少女のデイパックを持った少年は、この島に来た時より、逞しくなった目をしていた。
【F-4 森と野原の境目/黎明】
【岡崎朋也@CLANNAD】
【装備:ドラグノフ(9/10)@現実】
【所持品:支給品一式 ドラグノフの弾丸×20 ランダム支給品×5】
【状態:健康、精神的大ダメージ、決意】
【思考・行動】
1:渚を殺した罪を償い、背負い込み、捨てない。
2:このゲームを終わらせる。
【備考】
※渚ルートの卒業の少し前くらいの参戦です。
※渚の支給品は回収しました。
|[[こわしや勇治]]|時系列|[[]]|
|[[運命に抗うもの]]|投下順|[[するがの法則]]|
|[[アナタは恋人を殺せますか?]]|岡崎朋也|[[]]|
1つの人間であった亡骸があった。
既に息はなく、死臭がするぐらいこの体は機能していなかった。
その亡骸に泣いて詫びる少年が居た。
岡崎朋也。
亡骸になった彼女、古河渚を本人の両親並みに愛していた男。
理不尽なバトルロワイアルに巻き込まれ、自分や親友達の命を踏みにじってでも彼女を生かして帰らせようとした直後に自分で犯した罪。
「……渚」
彼女の手を永遠と握っていた。
冷たい手にまたぬくもりを与えて蘇らせようと。
彼女の死を誰より理解しながらも、その手は離さない。
「俺がみんなを売ろうとしたから……、……こんな罰が待っているなんて」
因果応報。
自業自得。
わかってはいるのに……。
やり切れない自分が居る。
朋也は渚を撃ったライフル、ドラグノフを手にする。
結構な重量だが人の体重よりはない。
「……人、1人こんな軽い物で死ぬのか」
人間の命はそのドラグノフ以下。
主催者のシャルル・ジ・ブリタニアにそう言われた気がする。
ただ朋也の脳内ではそれがリフレインしていた。
―――――
「殺し合い?バトルロワイアル?どうでも良いや……」
俺は渚の手を握りながら、野原に倒れ込む。
草が気持ち良い。
俺の罪を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の過去を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の責任を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の傷を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の行いを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の赤く染めた手を癒やしてくれてるみたいだ。
俺の弱さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の脆さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺の悪さを癒やしてくれてるみたいだ。
俺本人を癒やしてくれてるみたいだ。
――俺の全てを癒やしてくれてるみたいだ。
「ははは……、何都合の良い事を……」
自虐。
これでしか自分を保てない。
次はずっと先の空を見上げる。
絵で描いた様な星空。
普段から夜型行動のクセに見上げる事のない夜空。
「星……こんなにキレイだぜ渚……」
渚ならなんて答えるかな?
『はい、とってもキレイです』
『朋也君がそんな事言うなんて珍しいです』
『だんごみたいです』
いや、最後のは無いだろ。
でも渚だからわかんないな。
もっと変化球なものがくるかもしれない。
『朋也君……とってもキレイなの』
『何それ?気取ってんの?朋也君きも』
『朋也君、星ってヒトデのパクリみたいな形してます!渚はもうプンプンですよ』
『朋也君、私も星キレイだと思う。それと便座カバー』
……明らかに今の4つは誰かが乗り移ってんじゃねーか。
もはや返される事のない答え。
本人が居ないなら答えは存在しない。
それは願望でしかない。
星はキレイな目の様に見える。
全てを許してくれそうな目。
俺の罪を許してくれそうだ。
俺の過去を許してくれそうだ。
俺の責任を許してくれそうだ。
俺の傷を許してくれそうだ。
俺の行いを許してくれそうだ。
俺の赤く染めた手を許してくれそうだ。
俺の弱さを許してくれそうだ。
俺の脆さを許してくれそうだ。
俺の悪さを許してくれそうだ。
俺本人を許してくれそうだ。
――俺の全てを許してくれそうだ。
「癒されても許されてもダメだ」
ドラグノフを手に取る。
その銃口を頭に向ける。
「……渚と同じ武器で死ねるなら本望だ」
引き金に力を込める。
――バーン。
銃声が耳元で煩く響き、容赦なく俺の頭を貫通する。
立つ事を維持出来なくなり倒れ込む。
血が頭から流れ、目から見える視界が赤くなり霞み出す。
そのまま何も考えられなくなりやがて闇に落ちる。
静かな死――。
「死ねない……」
指は動くのに、引き金に指が触れると指が石化する。
脳内シュミレートでは何回も何回も銃声が響き死んでいる。
でも現実はシュミレート通りにはいかない。
この世界は全てが思い通りにはいかない。
「今更俺は死を恐れるのか!?結局俺はヘタレなのか!?春原に散々ヘタレと言い続けてきたのに結局俺もヘタレなのか!」
あああああぁぁぁ。
「なんで今更ビビるんだよっ!」
「撃てよ岡崎朋也!」
「俺はもう死にたいんだよっ!」
『ビビったって良いじゃん』
『撃ちたくない』
『死にたくない』
―――――
死にたいという口。
生きたいと願う本心。
罪を犯そうとし、因果応報で自分の彼女を死なせた彼に救いはない。
「俺は生きて戦いたい……」
やがて朋也は生きる事を誓う。
いや、生きる事を選ぶ。
「罪は償わなくてはいけないよな……。このゲームを終わらせる為に俺は命を賭ける」
罪は許されない。
だけど罪は捨ててはいけない。
罪は背負い込み、その罪を忘れない事。
それがこの男、岡崎朋也の下した結論であった。
「……待ってろよ、みんな」
少年は少女の死を乗り越え、逃げる選択を完全に捨て去った。
「力を貸してくれ、渚……」
少女のデイパックを持った少年は、この島に来た時より、逞しくなった目をしていた。
【F-4 森と野原の境目/黎明】
【岡崎朋也@CLANNAD】
【装備:ドラグノフ9/10@現実】
【所持品:支給品一式 ドラグノフの弾丸20/20 ランダム支給品×5】
【状態:健康、精神的大ダメージ、決意】
【思考・行動】
1:渚を殺した罪を償い、背負い込み、捨てない。
2:このゲームを終わらせる。
【備考】
※渚ルートの卒業の少し前くらいの参戦です。
※渚の支給品は回収しました。
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