目次


世界設定

まず大前提として架空の伝統や文化を持った「現実とは異なる架空の世界」であり現実と「違う歴史を辿った地球」ということ。本来あるはずの大陸がなかったり存在しない大陸が存在するのは、現実とは違う歴史を辿ったからです。宗教が政治などに色濃く関与するようになっており、神話や聖書などに登場する超常的事象・魔法のようなスピリチュアルな力の存在が仄かに信じられている。
この物語の世界は、グノーシス主義で語られる反宇宙的二元論の世界で、人間たちの世界とは別に表裏一体となった世界が存在します。しかし人間たちはその世界の存在を神話として認知しています。人間たちの住む世界が反宇宙的二元論で言う「偽の世界」にあたり、神や天使がいるとされる世界が「真の世界」となります。この物語では年に何度か惑星全体を覆う程の大きなオーロラが確認される時期があります。それは偽の世界と真の世界が繋がる瞬間であり、真の世界の神秘的な力の数々が偽の世界に大きな影響を与える瞬間になります。
万象の果実は真世界、つまり神の世界に実る果実で神の食べ物でありながら、偽の世界の人間が食べることが出来るかはこの世界で神と人間は本質的には同じものであるという考えになっています。唯一神と人間の違う部分は命に限りがあるかないか、ただその一点の違いだけ。
悪魔の一族と呼ばれる人間たちは元は神だった者達で、自然的な死が無い神の生命をその手で奪った者たちで、絶対神によって神の世界から人間の世界に追いやられた者たちになります。

あらすじ

獣狩りは軍事政権が加速しソートゥースが支配する世界からローダンを取り戻すために、ソートゥースひいては連合政府と戦争をすることを決めるが、獣狩りだけではソートゥースには敵わないと悟った獣狩りは迫害された廃棄領域の支配者たちをも仲間に加えなければ、旧ローダン市民に勝ち目はないと考え、廃棄領域の四大父たちに協力を仰ぐ文書を送る。しかし獣狩りもいくつかの組織とは敵対関係にあった。そこで、いつどの時代でも常に中立で世界を見つめる郵便屋に文書の代筆と郵便代行を依頼したのだった。郵便社期待の新人カイルは初の大仕事として道中経験を積みながら、手始めに廃棄領域南部を統括する四大父の一人、コルトへと文書を届けるため、南の砂漠ロクソルスへ向かった。

概略年表

  • 年号は作品世界独自のものを用いている。
    • 220年
      • エンフェンキルヌの大戦 海戦。
    • 224年
      • 自他共に大きな損失を生んだ戦争にローダン共和国が周辺諸国に停戦協定を提示。
    • 225年
      • ローダン共和国とルべリア大公国が停戦協定に合意する。この時の戦況はややローダンが劣勢だった。
    • 226年
      • 戦争の舞台となってしまった土地での復興作業が始まる。
    • 228年
      • ローダン中央政府の経営が傾き始める。
      • 隣国、クリュセル大陸のバロム帝国から復興支援の一つとして「サイバネティクス技術」が伝来。
      • 空中都市クレセント建設開始。
    • 232年
      • ローダン中央政府の経営破綻。
    • 233年
      • バロム帝国の首都、アネア帝都の軍を中心に超国家間で発足した超国家的組織「ソートゥース」が、政府機能を失ったローダンに対し武力介入を行い、軍事占領下に置く。
    • 235年
      • バロム帝国周辺諸国がローダン侵攻に参入。
      • ローダン中央要塞都市陥落。
    • 240年
      • ローダン首都を「ローダン中央要塞都市」改め、空中都市クレセントへ。
      • 戦争被害地への復興支援が打ち切られる。
    • 241年
      • クレセントにクレセントヒルズとST本部を建設。
      • 市民階級制度の制定。
    • 245年
      • 旧ローダン中央政府官僚、連続失踪事件。
    • 250年
      • 「獣狩り」発足。
      • 獣狩りVSソートゥース、最初の闘いファロの海戦開戦。
    • 252年
      • ファロの海戦終戦。獣狩り創設者クロム・イシュメール死亡。享年42歳。新たな頭領としてアヤト・キドが指導者に就任。
    • 260年
      • ソートゥース元帥ヴァンダルフ・ウォーデン殺害。ヴァンダルフの息子バーソロミュー・ウォーデンが元帥に就任。
      • 戦争被害地を廃棄領域に指定。
    • 263年
      • バーソロミュー、姉と再会。姉、ナキア・ウォーデンが万象の果実の種子を持ち込み、司令補佐としてソートゥース幹部に就任。
      • ST本部内で大量殺人事件発生。
    • 265年
      • クレセントにて人造果実が量産される。
      • 獣狩り頭領アヤト・キド、老衰により死去。次期頭領にオルゼン・シーカーが就任。
    • 266年
      • 廃棄領域北部に新興国家ダフマフォグ誕生。
    • 267年
      • 廃棄領域東部、キルフェンリート峡湾にてヤルングレイプル再興。
    • 268年
      • 廃棄領域南部の砂漠地帯に新興国家ロクソルス誕生。
    • 269年
      • 廃棄領域西部の山岳地帯に新興国家ディスロスト誕生。
    • 270年
      • 人造果実の違法取引が頻発化。
    • 271年
      • アヴァリティアの成功例が確認される。
    • 273年
      • 追放者用新薬、柘榴の量産に成功。禁断の果実使用者の身体的負荷の軽減に成功しディスロストが唯一の生産工場に。
      • 廃棄領域北西部にディスロストの食糧事情と柘榴の大量生産を解決するハイヴリットな生産プラントが設置。
    • 275年
      • ハデスが襲撃を受ける。


用語

外殻世界

  • 主にローダン上空に建設された空中都市を指す言葉。NYや新宿のような高層ビル群を中心とした現代的建築物が集合した都市が、天地を逆さまにしたようにひっくり返った状態で大陸の上空に浮遊している。浮遊しているというものの、大陸から伸びる強固な柱によって都市全体が支えられており、厳密に言えば浮遊しているわけではない。外殻世界の下にある本来の大陸を「旧大陸世界」と称することもある。
  • 終戦後しばらくしてバロム帝国から持ち込まれた「サイバネティクス技術」によって超高速で建設された都市であり、本来のローダンの技術では作りえない建築物や工業製品、果ては精密機械までもが都内に溢れている。

万象の果実

  • 宇宙に不思議な光のベールが掛かる時、世界の何処かに実るという不思議な力を秘めた果実。
  • その見た目は煌々と輝く林檎のような形状だという。
  • バロム帝国の科学者はこの果実の栽培を試み何度も失敗していた。万象の果実の栽培を諦めかけたある夜、不思議な光のベールが空を覆い、失敗した栽培用の樹に一つの果実が実った。それから毎年同じ日の夜、光のベールと共にその樹には果実が実るようになり、年を重ねる毎に多くの果実を実らせた。
  • バロム帝国では皇帝の武器となり盾となる近衛兵たちにはこの果実が授けられ、果実の力に飲まれることのない強者だけが近衛兵に選ばれているという。

人造果実

  • ナキアが生み出した万象の果実の模造品。万象の果実のような特殊な能力は持たないが、常軌を逸した身体能力を得ることが出来る。
  • ナキアは両親の離婚で母親についていき、母と共にバロム帝国本土で万象の果実研究に携わる研究者となった。母の助手から出世し研究チームの一人として迎えられたナキアは万象の果実の神秘の力に魅せられ惹かれていった。ナキアは自身の知的好奇心から万象の果実の種子を持ち去り、ローダン侵略前線基地にいる弟のバーソロミューの元に逃げ込んだ。弟の元で万象の果実を人の手で造り出す研究を始めた。しかし神の御業ともいえる万象の果実を人の手で造り出すのは不可能に近かった。研究の成果を確認しに来た弟に失敗作の果実を渡すと弟はその果実を食した。果実の影響か常人を逸した身体能力を得たことで弟は失敗作を人造果実として量産し兵たちに与えよと命令した。加えて優秀な科学者を招集し万象の果実の複製を目的とした研究チーム「ヘックス」を創設させた。
  • 人造果実は万象の果実に比べると入手が簡単で手軽に常軌を逸した力を手に入れる方法だが、故に危険性が高く、人造果実は毒性が強い。人造果実の毒は身体に多大な影響を及ぼすため毒性緩和の薬の摂取が欠かせなくなる。この薬の摂取を怠ると心臓に植物のような根が張り、心臓が停止してしまう。

悪魔の果実

  • 万象の果実も人造果実も共通して能力は心臓に宿ると言われている。バロムの一部地域では能力者の心臓を喰らうことで更なる力を得られるという話が信じられている。しかしこの説には真相がある。とある地域には通常の万象の果実とは違う、悪魔の果実という果実が実る。悪魔の果実は万象の果実とは似て非なる力が宿っており、一度実るとその後二度と実ることはない。その為能力の継承が不可能とされていた。しかし能力者の心臓を喰らうことで能力を継承できることが発覚してから、悪魔の果の継承の儀として心臓を喰らうという文化が残っている。

林檎

  • 万象の果実を指す隠語。

葡萄

  • 人造果実を指す隠語。

火龍果

  • 悪魔の果実を指す隠語。

柘榴

  • 果実を食した人間が能力の使用に伴って、昂った細胞の活動を抑制させる抑制剤(ダウナー)の名称。過剰投与により意識混濁や倦怠感などの副作用が生じる。

蕃茄

  • 果実を食した人間の能力や身体能力を爆発的に高める促進剤(アッパー)の名称。過剰投与により痛覚麻痺や躁状態などの副作用を起こす。主にインウィディアが使用することが多い。



種族

基本的には人間以外の知的生命体は存在せず、人間か動物しかいない。

人間

  • 人間は遥か昔、神代の時代には背に翼を持っていたとも言われている。
  • 人間の中でも二つの種に分かれ、一切の能力を持たない人間を「健常者」、身体の一部を機械化した人間を「半機人(サイバネ)」と呼ぶ。
  • ちなみに人間が追放者用の促進剤を使うと麻薬と同じ作用を引き起こす。

追放者

  • 禁断の果実を食した人間。素手で鉄棒を曲げたり数m以上の跳躍を行ったりと常人以上の身体能力を持つ。また「柘榴」を定期的に摂取しないと身体機能を維持出来ない。
  • 身体能力に優れた追放者は、健常者よりも能力的に優位に立ってるが故に規制が厳しくなっている。
  • 禁断の果実を口にし世界の理から外れた者を指す名称。人々の暮らす世界をエデンの園と捉え、エデンの園で禁断の果実を口にした人類最初の男はエデンの園を追放されてしまったという伝説からこの名が付けられた。
スペルビア
  • 万象の果実を喰らったことで能力を得た者。身体能力の大幅な向上に加え、超常的な異能力を有している。
  • この種の能力者は子孫へ能力の一端が遺伝として受け継がれていくことがある。
インウィディア
  • 人造果実を喰らったことで、超人的な身体能力を得た者。
アヴァリティア
  • 万象の果実を二つも喰らう最も罪深き者。
  • 万象の果実や人造果実に共通して、能力は心臓に宿るため人間の身体構造上、禁断の果実は一つしか食べることが出来ないが更なる力を求め二つ目の禁断の果実を喰らうと、果実の種が心臓に根を張っている途中に心臓を強く引き締め鼓動を止めてしまい人間は死に至る。
  • ごく稀に二つの果実を喰らっても尚、生き抜くものが現れ、その者は神の如き強大な力を扱う。しかし神の力を持とうとも所詮は人間。神の力は人間の身体には負荷が大きく、力を使えば使う程寿命を擦り減らし、多くの者が早死にする。
ヘレル
  • 共通して蛇のような瞳孔の細い眼を持ち、身体の構造が異形な人間を指す。この一族の人間は皆同じ地方の出身でありながら血縁関係は一切ない。しかし能力や身体的特徴や禁断の果実についての異常な知識など妙な共通点があることから「悪魔の一族」として纏められている。
  • ヘレルの瞳は過去・現在・未来を見通す力を持つと言われている。

過剰促進(グラトニー)

  • インウィディアぶ起こりやすい症状。蕃茄(促進剤)の過剰摂取によって細胞が爆発的に活性化し、最高到達点まで達した細胞が更に進化しようと異常なまでの成長作用を促してしまい、肉体に変異が起きてしまう症状。過去のケースでは肢体の肥大化などが挙げられる。



三原則

  • 追放者が健常者と共生するなかで定められた掟。この掟に従い、健常者(あるいは政府機関)を主人とし従者となることで一定の保障を受けられる。
  1. 追放者はその意思で、人間に危害を加えてはならない。またその危惧を看過することによって、人間に危害を及ぼし、全ての均衡を崩してはならない。
  2. 追放者は人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし与えられた命令が第一条に反するときはこの限りではない。
  3. 追放者は、前褐第一条及び、第二条を反するおそれのない限り、自己を守らなければならない。

禁断の果実所持違反罪

  • 正式には万象の果実及び人造果実は自由自治区政府に認可を受けた組織にのみ製造や販売を許されているものであり、民間人が安易に触れていい物ではない。この法律により民間人が認可証無しに禁断の果実の販売や栽培・また所持していた場合、罰金または懲役刑となる。

未成年保護法

  • クレセントヒルズとオネストでのみ適応されている法律。成人未満の子供たちが禁断の果実や武器などの危険な物に触れないように、子供たちは成人を迎えるまで外国に出ることを禁止するもの。


物語の舞台

アーリア大陸西部

ローダン共和国

  • アーリア大陸西部に鎮座する要塞国家。周辺諸国との大戦後、ローダン政府の経済破綻によって友好国の多くがローダン政府に出資することでローダン独特の文化を守ることに成功した。しかし友好国の多額出資によってローダン政府は友好国の巨大企業に逆らうことが出来ずいつからか政権をも握られていた。さらに隣国の大統領が無政府状態となり突かれれば崩れる砂の城状態の国を守護する軍隊を連れてきたと、軍事組織ソートゥースが国のトップたちと肩を並べた。ソートゥースは未知の力を用い、連合政府内での力関係を明確に優位に置くことで、政府の権力は完全に消失し国はソートゥースに乗っ取られるような形になってしまった。
  • つまり、今は無き亡国だ。

クレセント

  • かつてローダンで「ヘブンス」と呼ばれた一帯に位置にある空中都市,「クレセント」が物語の舞台となる。6年前経済破綻によって日本政府が機能不全に陥ってしまったため、日本政府の認可を得た国内有数の巨大企業・友好国の多くの企業連合が「ヘブンスタワー」を創設。シティは,行政から警察までを各国の企業が支配した強権的な統制下にあったが、現在それらは全てソートゥースの支配下に置かれている。都市には市民階級があり、クレセントは税収が高額なことから上級市民などしか暮らせない高級な都市になり、中流・下流市民はオネストに流れるように消えてしまった。
  • 上級市民はよりヘブンスタワーに近い中心部、リゾート地に佇む摩天楼「クレセントヒルズ」の住民であり多額の収入から捻出される、より多くの税金を支払うことで都市から途方もない優遇を受けている。下級市民からは「貴族」とよばれ、主に嫉妬の対象となっている。
ソートゥース本部
  • クレセントヒルズ南部にあり高い壁に覆われている。ソートゥースの構成員の多さから分かる通り巨大な組織故に、本部と一概に言っても一つの建物ではなく、ある種小さな街となっており、その地域を「ソートゥース本部」と指すことが多い。
オネスト
  • 上空に聳えるクレセントの下、旧大陸世界のローダンにクレセントが建設した実験的な近未来都市。荒廃した土地の中心にある巨大な正方形な土地に高層ビルや商業施設、工場施設などが密集したエコシティ。クレセントの一部だが未発達な街のため、税が低く中級市民でも暮らすことが許されてい。ほとんどの健常者は高い税を納め安全なクレセントに逃げてしまったため、オネストには普通の生活を望む平和的な追放者が暮らすようになった。
    • ノーマンズストリート
      • 正方形なオネストの中心を横断する二本の巨大な通りを指す。この通りに面してセントラルタワーに一番近いのが「ノーマンズストリート一番街」で遠くなるにつれ、二番街三番街と数字が変っていく。
セントラルタワー
  • オネスト中央部に位置する巨大なタワービル。60階より上の高層階には「CENTRAL」に所属する企業の事務所があるが、60階より下は普通のショッピングモールになっている。オネストのビル群の中で最も大きな建物でオネストのランドマークとして観光スポットとしても知られている。


廃棄領地

  • ローダンと周辺諸国との戦争の舞台となって戦争被害地域。オネストから東西南北各方向に数百キロ離れた都市は、戦後様々な様相で荒廃の一途をたどった。現在は「四大父」と呼ばれる四人の賢人が、荒廃した地域に新たな国を築き上げ難民と共に生活しているが、クレセント政府は新興国家の存在を認めておらず、「廃棄領域」と一括りにして呼称している。
  • クレセントやオネストの税ですら支払えず、安全な暮らしを送ることのできない下級市民を中心に多くの元ローダン国民たちがそれぞれ四つの領地に流れていった。クレセントの足元に転がるゴミ溜めのような集落の廃棄領域の住人は、外殻世界から流れてくる余りものをうまく活用し生活している人々。廃棄領地はその劣悪な生活環境なうえ、自由自治区政府の目が行き届きにくい故に犯罪的思考を持った者が集まりやすく犯罪の温床となっている。ただ飢えに苦しみながらも必死に生き抜く心優しき人々もいるのも事実だが、そういった人々もまた生活の困窮故に、「ドルグワント」のような廃棄領地の犯罪者たちに借りを作ってでも生きていかなければならないのが下級市民の現状である。
ディスロスト
  • 廃棄領地北部にある黒一色の石壁に囲まれた闘技場のような黒薔薇の庭園と庭園の周りに密林が広がっている地域。人工的な灯が一切ない上に視界の悪い密林という環境であるため、一度迷えば完全に夜の闇に消えてなくなると言われている。この近辺に住む人間は目が非常に発達しており、夜間明かりがなくとも周囲を見渡せるのだという。
  • 年に何度か強力な酸性雨が降るが、密林の木々は酸に強く葉が枯れることはない。
    • 庭園はかつて人類最初の男女たちが住んでいた場所だという説があり、薔薇はかつて真っ白の美しい薔薇だったが禁断の果実を口にするよう諭した蛇の出現により悪意によって薔薇が黒く染まったという言い伝えがある。真偽のほどは不明。
  • ディスロストの辺境には、高く強固な壁に囲まれた監獄が存在する。ほぼ無人の区画に設置された孤島に位置し、重犯罪者や過剰促進によって更生の見込みなしと判断された追放者が収容される施設。人々から「地獄」の名で呼ばれ、アルカトラズなどの壁内収容所から壁外収容所に送られることを「地獄送り」と言う。
ロクソルス
  • 廃棄領地南部にある砂漠にある遺跡都市。かつての都市が砂塵に変わり砂丘に都市が沈没した灰色の砂漠のオアシス。ガラスのピラミッド型の建造物がいくつも見られる。この町の住民は古くから独特な死生観があり、肉体が死んでも魂が生きていれば死んだことにはならないと信じており、老衰や外的要因により肉体が死んでしまっても、すぐに己の肉体を捨てサイバネ化された機械の肉体に乗り換えている。その死生観からサイバネ化が加速しており、街の廃れた風景とは対照的に最先端技術を身に纏う住民の姿に強いギャップを感じる者も多い。
ソール・キルヒェンリート
  • 廃棄領地東部にある峡湾。かつてローダンが戦争をしていた国「ルべリア」とローダンの境にある小河を挟んだ峡湾。切立った渓谷とその隙間を縫う様に流れる無数の河の上に橋を架け暮らしている住民の多くはかつて海で航海をしていたものや漁師だったりと、水に関係が深い家系の者が多い。ヴァイキングの伝説が今も語られており、現代的な進化を遂げたヴァイキングたちが水上の治安を守っている。戦後あらたに支配者に君臨した男と国境近くの領地を持つ領主は友好関係にあり、たびたび貿易を行っているという。
ダフマ・フォグ
  • 廃棄領地西部にある都市国家。濃霧中でもネオン看板が眩しい集合住宅街の跡地。ダフマ・フォグは街の雰囲気に中華色が強く、建造物の多くが朱色であることが多い。街の外観は煌びやかだが、内情は薄汚れた掃き溜めのような街であり、東西南北の四都市の中では一見普通の風景が広がっているが街の内情は突出して異常である。ダフマ・フォグの住人は街の支配者である「不義者」が信仰する宗教に影響を受けており、サイバネ化を強く嫌う者が多い。不義者の信じる宗教では「炎」は聖なるもので、死後、遺体を聖なる炎で焼かれることで魂は清いままあの世に送られるという風に考えられており、聖なる炎で焼くことのできない金属の肉体は邪の象徴という風潮が強く根付いている。
  • 様々な有名酒の名産地としても知られる。
    • 沈黙の塔
      • ドルグワントが拠点としている高層建造物。崩壊の跡が残っており建造物の上部は折れ曲がったように内部の鉄骨などが丸見えになっている。
      • 沈黙の塔という名前とは対照的に、最上階には鎮魂の鐘という大きな鐘が備え付けられており、朝昼晩に合計十八回程、鐘が鳴らされる。
      • 塔の周囲には数えきれない程の墓石が並んでいる。

ルべリア

  • ソール・キルフェンリートを挟んだ隣国。遥か昔から小競り合いが絶えない永遠のライバル国。バロム帝国がローダン共和国に攻め入ったことを受けて、自国もその対象になり兼ねないと戦争の準備を進めている。
  • 敵国領土の一つだが、唯一ソール・キルフェンリートの海賊(バイキング)のヤルングレイプルとは親交を深めている。


クリュセル大陸東部

バロム帝国

  • 強大な近未来技術「サイバネティクス」や万象の果実を数多く所持する強大な力を持つ先進国。ローダンと比べてもその技術力は10年以上も差が開いていると言われている。
  • 万象の果実の力を軍事転用した特殊な障壁によって守られる「アネア帝都」はバロム帝国の首都で、ウォーデン姉弟の出身地。巨大な島の上に建国されている。首都の周囲は高い壁に囲まれており、その中に幾つもの高層ビルが立ち並び、中心にはロキ国王の城がある。ローダンのクレセント同様外殻世界があるが、バロムの外殻世界は主要都市のみならずバロム全国にある。
  • 既に地上で生活する時代は終わり、空で生活しているものがほとんど。航空技術が非常に発達した国でもあり、ユーシスで唯一、機械的な航空兵器を所有している国でもある。


レギオン

自由自治区には複数のレギオン(組織)が存在する。レギオンは政府に認可された公式のものもあれば、政府に敵対する非公認のものも当然存在する。

テネブラエ

  • 内部構成:100名
  • 活動本部所在地:
  • 組織代表:
  • 組織概要:



3thギルド

  • 内部構成:50名程度。
  • 活動本部所在地:オネスト ノーマンズストリート七番街
  • 組織代表:オルゼン・シーカー
  • 組織概要:
    • 追放者と健常者によるレジスタンス。ソートゥースと対峙し悪事ではなく正義のために能力を使う集団。
    • 組織の存在は都市伝説レベルでその存在を知るのは著名な大臣レベルでかなり少ない。元ソートゥースの人造果実研究チーム出身の科学者が協力者に居り、ギルドでも禁断の果実研究が進められている。
    • 構成員の大部分は健常者で、一部の構成員が万象の果実を喰らった追放者で構成されている。
    • 別名、牙狩りとも呼ばれている。牙(ソートゥース)を狩る狩人の集団という意味の命名。
    • 事件や事故に巻き込まれ追放者となってしまった人を保護する活動も行っている。
    • 組織名簿



ソートゥース

  • 内部構成:本部に50人。各支部に100人規模の追放者。
  • 活動本部所在地:クレセント中央部 ソートゥース本部 
  • 組織代表:バーソロミュー・ウォーデン
  • 組織概要:
    • 現在のクレセントを牛耳る、ローダンの隣国「バロム帝都」から来た軍事組織。加えて連合政府に従う他国の軍隊を吸収し更に力を上げた超国家的組織。政府機能を失ったローダンに対し武力介入を行い、軍事占領下に置いている。その強大さは計り知れず都市のあらゆる場所に彼らの仲間は潜んでいる。
    • 現在組織を統括しているウォーデン姉弟の父、ヴァンダルフ・ウォーデンが総司令として組織の頂点に立っていたときは戦争後のローダンの治安維持のため奔走する警察的組織として政府に積極的に協力していたが、総司令のヴァンダルフが死亡後、組織は一変。総司令の子息、ウォーデン姉弟が覇権を握ると、悪逆非道の限りを尽くす軍隊へと堕ちていった。
    • 組織は追放者のみで構成されている。
    • 組織名簿



四大父

廃棄領域を牛耳る四大勢力。彼らの勢力の均衡により、街は束の間の平和を保っている。コルトはレギオンに属さない追放者の援助と商業を仕切り、アスカは追放者の生命維持に必要な薬品「柘榴」の流通を担っており、リクは武器取引を手掛け、ルツィアはその他すべての事業を仕切っている。

drəgvant

  • 内部構成:幹部6名とその他60名程度。
  • 活動本部所在地:廃棄領地北部 ダフマ・フォグ 沈黙の塔
  • 組織代表:ルツィア・ハーゲンティ
  • 組織概要:
    • ダフマ・フォグを統括する人造果実のブローカーの集団。人造果実の製造技術を持ち、高度な薬学知識・医療技術を持った腕のいい医師や、生体工学の有識者、充分な設備など優秀な人材で構成された組織。ソートゥースと同等かそれ以上に充実した環境が整っており、それらを揃えているルツィアの器量やカリスマ性に利用価値を見出したソートゥース元帥バーソロミューは、かつて組織の裏切者として追放したルツィアと密かに裏で繋がっており、祖国の最新鋭の兵器の提供を条件に、その腕を借りる契約を結んでいる。
    • 組織の名前の読み方はドルグワント。ルツィアの信仰する宗教において、ドルグワントは悪しき者、不義者と訳されている。
    • 組織名簿



ヤルングレイプル

  • 内部構成:200名
  • 活動本部所在地:廃棄領地東部 ソール・キルヒェンリート 
  • 組織代表:リク・ソー・ランズ
  • 組織概要:
    • 武器取引を統括している。



ティル・ナ・ノーグ

  • 内部構成:幹部3名とその他15人の戦士
  • 活動本部所在地:廃棄領域西部 ディスロスト
  • 組織代表:アスカ・ウォルシンガム
  • 組織概要:
    • 廃棄領地西部にあるジャングル地帯の薬学研究施設「ザナドゥ」とその周辺の村々を守っている。半サイバネの女性のみで構成された部隊で頭領のアスカ・ウォルシンガムは特異のガンマ種であり、自身のその特異体質をもとに追放者の生命維持に必要な薬品「柘榴」の生産と流通を担っている。
    • 遺伝的に後天的能力保持者と同等の身体能力を持った民族「フェンドル族」の戦士と稀少な特異性能力保持者の頭領で構成されたアマゾネス部隊。
    • 組織を構成するフェンドル族の戦士たちは鋼鉄のような筋肉を持った女性のみで男性は一人もいない。フェンドル族の戦士たちの中でもフェンドル族族長の娘であるセクアンナとアルティオは頭領のアスカと同等の強さを誇る。夜の密林に紛れる黒い外套に身を纏い鉄の槍で得物を串刺しにする姿から「宵闇の妖精」と呼ばれている。



ラスティネイル

  • 内部構成:幹部5名とその他40人
  • 活動本部所在地:廃棄領地南部 ロクソルス
  • 組織代表:コルト・アッシュバーン
  • 組織概要:
    • 廃棄領地でレギオンに属さない追放者の援助と商業を仕切っている。生活資源は少ない砂漠だが、北部の地下には政府が気が付いていない地下資源が豊富にあり、それらを採掘することや、掘り出した資源で貿易をしたりと、他の都市には出来ないビジネスを民間人に提供し働く場を与えている。



主な登場人物

メッセンジャー

  • カイル・メルクリウス
    • 物語の主人公。この世界には珍しいバイリンガルのメッセンジャー。
  • アシュリー・スペンサー
    • 物語のヒロイン。カイルより年上で、先輩メッセンジャーだが、現在とある罪に問われ指名手配中。

ギルド

  • オルゼン・シーカー
    • ギルドのリーダー。本能のまま生きる野生児のような男。
  • レイジ・キド
    • オルゼンの補佐。本能に生きるオルゼンをセーブする理性を担っている。

ソートゥース

  • ナキア・ウォーデン
    • 人造果実の生みの親。ソートゥース元帥のバーソロミューの姉。
  • バーソロミュー・ウォーデン
    • ソートゥースの実質的なボス、ナキアの弟。強靭な体躯で戦場を駆ける姿は戦車のようだと恐れられている。

四大父

  • ルツィア・ハーゲンティ
    • ダフマ・フォグを支配するホッケーマスクのような特徴的な仮面を着けた男。禁断の果実についてやけに詳しい。
  • アスカ・ウォルシンガム
    • ディスロストを支配する半機人の女性。サイバネでありながら世にも珍しいアヴァリティアでもある。
  • リク・ソー・ランズ
    • ソール・キルヒェンリートを支配する巨漢の男。雷神の生まれ変わりと噂されるヴァイキング。
  • コルト・アッシュバーン
    • ロクソルスを支配する半機人の男。「ユダ」と呼ばれるギルドの裏切者。