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死神さんとぼくら―間章一 - (2007/08/28 (火) 15:19:18) のソース

「しぃさ~ん!!」 
一匹のAAが汗だくになりながらもこちらにかけよってきた。 
「あら?モラ君どうしたの?」 



彼はモララー。左耳に一本の切れ目が特徴。新人の死神で、私の後輩。 
もし、生きていたとしたら小学生の中学年ぐらいの精神年齢… 



「しぃさんは、何で、死神になったんですか?ハア…ハア」 
息が切れてる… 
「そ、それだけのことを聞くためだけにここまできたの!?」 
「は、はい…」 
私は今とある用事のため現世に来ていた。人通りが少ない裏路地。天界(あの世)から、ここまで来るにはかなりの体力が必要で、それはモナ先輩でも私でも大変なことことだ。 
「全く…。じゃあ質問に答えるわね。」 
モラ君の目からは、とても気持ちが高ぶっていることがわかる… 
「やったぁ!!」 
「あのね…」 
言いかけたそのとき、後ろの方から新たな声が 
「しぃは~ん。そないとこで何やってはるんですか?」 
すると、モラ君が 
「げ、現世の人間!?」 
っと、驚いて言うので、そっとつぶやき返す。 
「そうよ。」 
彼女は『のー』。現世の人間(正しくはAA?)で、私がまだ生きていたころの友達。実際にはいまでもそうだけど… 
彼女には、かなりの霊感があって浮遊霊だけでもなく、死神や怨霊まで見えたりする。 
「しぃはん?誰やそいつは?」 
のーが不思議そうに問いかける。 
「あぁ、この子はね、私の後輩のモララーよ。」 
「は、はじめまして!!よよ、よろしくおながいします!!」 
がちがちに緊張しながらも挨拶 
「そうかぁ、かわええなぁ。緊張しとるんか?っま、お仕事がんばってや。」 
のーは、優しくモラ君にはなしかける 
「あ、ありがとうございます!!がんばります!!」 
(やったぁ。ほめてもらっちゃった♪) 



「しぃはん。もうわい行くで。」 
「そう。じゃあまたどこかでね。」 
のーの姿が見えなくなるまで二人で見送った… 




しぃ→モララー 



[ねぇ、しぃさん。ひとついい?」 
「ん?別にいいわよ?」 
どんな質問でも答えますよと言っているみたいな顔だ… 
「僕まだよくわからないんだ。僕たちは天界に住んでるじゃん。(居るといったほうがいいかな?)」 
「ええ、そうよ。っで?」 
しぃさんの顔が引きつる。なんかまずいこと言っちゃったかな; 
「その、なんていったらいいのかな…?天界に居る僕たちはこの現世に行くことができるよね…。だから他の事は可能なのかなって?」 



しぃさんはしばらく考えこんでからこういった。 
「ええ。可能よ。さっき私たちが現世に行ったようにね。ちょっと待ってて。」 
しぃさんはそう言うと一枚の紙に何かを書き始めた。 



しばらくしてその紙を僕に突き出す。 
「こ、これは?」 
その紙には、こう書いてあった。 



『天国 
|↓ 
|天界(あの世) 
| ↑↓  | 
 L→現世 | 
       | 
地獄←――」 』 



「この世界はね、上から天国、天界、現世、地獄、となっているの。 
この矢印は、『そこには移動可能』ってことを表してるわ。」 
へぇ~ 
「じゃあ、天国から天界に行ったときは天国には戻れないの?」 
「いいえ。戻れるわ。ただし、地獄から天界にはある時を除いてはもどれないわ。」 
ある時?それってもしかして… 
「そのある時ってもしかして…」 
「そう。月に一回ある新しい死神を選ぶときよ。」 



やっぱりそうだったんだ… 
「さあ、次の当番はモラ君よ。がんばって、死魂をみちびいてあげてね。」 
「はぁい。」 





なんか忘れてるような気がする…… 


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