別館 小説置き場内検索 / 「始まりの宴」で検索した結果

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  • 始まりの宴
    「ごめん。それはとっくの当に知っている」  よっぽど驚かせたかったのか、顔がムスッと膨れた。 「ったく、ギコはつまらないんだからな! もう帰る!」  モララーはそう言うとそそくさと歩いて去っていった。俺は笑いを堪えながらじっと、見つめていた。それから、家と正反対の方向へゆっくりと歩き出す。  どうせ俺は、つまらない生き物ですよ。  さっ、とモララーが逃げていった方向に振り返る。むろん、モララーの姿はすでにない。 「……死に神様の呪い、か」  それを知ったのは中学に入学したての頃だったような気がする。  それは今から九ヶ月ほど前の話だ。  俺がまだ、自分の教室がどこにあるのかすら分からなかったころ。  たしかその時は運悪く、クラスメイトとはぐれて校内をさ迷っていたような気がする。  突然、大きな脱力感に襲われて近くの空き地の雪の上に寝転ぶ。  やっぱ...
  • 深紅
    ... 第一章 始まりの宴 「ごめん。それはとっくの当に知っている」   よっぽど驚かせたかったのか、顔がムスッと膨れた。 「ったく、ギコはつまらないんだからな! もう帰る!」   モララーはそう言うとそそくさと歩いて去っていった。俺は笑いを堪えながらじっと、見つめていた。それから、家と正反対の方向へゆっくりと歩き出す。   どうせ俺は、つまらない生き物ですよ。   さっ、とモララーが逃げていった方向に振り返る。むろん、モララーの姿はすでにない。 「……死に神様の呪い、か」   それを知ったのは中学に入学したての頃だったような気がする。   それは今から九ヶ月ほど前の話だ。   俺がまだ、自分の教室がどこにあるのかすら分からなかったころ。   たしかその時は運悪く、クラスメイトとはぐれて校内をさ迷っていたような気がする。   突然、...
  • 知人管理人バトン
    ルール:名一度やった人はやらなくてもOKです名前が出た管理人さんは必ず受け取ってください 知っている人、または知り合いの管理人さんは必ずのせること 皇無氏、MESIA氏、月雫氏、seppy氏、モーリー氏……知っている人自体少ないんだよっ!(待て 漢字 皇無氏:冷静 MESIA氏:深 月雫氏:笑 seppy氏:渦 モーリー氏:明 色 皇無氏:深紅 MESIA氏:深緑 月雫氏:オレンジ seppy氏:黄色 モーリー氏:空色 季節 皇無氏:秋 MESIA氏:冬 月雫氏:夏 seppy氏:春 モーリー氏:春 皇無氏から、ホワイトできましたよw ■始まりの合図は?  さあ、始めるよ ■身長は?  160ジャスト(ぁ ■身長に比べて体重は軽い方だと思いますか?  思ってませんが何か(ぇ ■体型はどうでしょうか  標準じゃないかな、と。 ■髪型はどうでしょうか  ショート。ついでに髪多め(ぇ...
  • 別れます
    皇無氏から勝手に受け取ってきました(ぁ ★★ルール★★ ・これは地雷バトンです。踏んでしまったら必ずやりましょう。足跡残りますヨ☆ ・タイトルに『離婚します』『別れます』『ふられました』のどれかを書かなければなりません。 ■自分を動物に例えると? 猫 ■その理由は? マイペースであることと、怒ると凶暴化(ry ■自分を野菜に例えると? パセリ ■その理由は? 好きな人しか好みそうに無いから ■自分をラーメンに例えると? 塩ラーメン ■その理由は? なんとなく(おい ■人に言えない過去はある? あります、あります。 ■それはどんな過去? 言いませんよ、言えない過去ですから。 ■現在人に言えない秘密がある? はい。 ■それはどんな秘密? 言えない秘密…w ■今何問目?(直感で) 10(適当(ぇ ■お酒は飲める人?  ...
  • 不可解な連鎖
    「どうしたのよ。顔色悪いわよ」  フリーズしたパソコンの前で俺は、また半死状態に陥っていた。 「いや、特に、何もないのだが……」  ロビーに置いてある唯一の大きな時計から鳩が十一回の出入りを繰り返す。もう十一時だ。  俺は目を瞑った。頭の中では、少年が言ったことが何度も何度も繰り返されていた。少年が傍に居るわけでもないのに、耳元で囁かれているようだった。  俺はそれを振り払うようにガナーに問いかけた。 「そういや店長はどこに消えた? 朝見たっきりなんだが」 「お兄ちゃんなら、弟者が風呂に入ってすぐに町に買出しに入ったわよ」 「もしかして、またあのおんぼろリアカーで行ったのか?」 「おんぼろなんて言わないで。ここには車なんて高級なものないんだから。それに貴方の家よりはマシよ」  ガナーは顔をそむけ、鼻を鳴らした。  俺は本当のことを言われ言い返すこ...
  • 十五年 ‐2‐
    ――午後七時。  気がつけば外出していた弟者達が帰ってきていた。俺は勉強机でパソコンをいじりながらも、右手を机の下に忍ばせ指先にある、物の存在を確認していた。一方の弟者は俺の左で昼頃に俺が見ていたアルバムを眺めている。ふと、机の下に忍ばせていた指先が鋭利な部分に触れ、俺は反射的に手を引っ込めた。鋭利な針が触れた部分を見てみるが、たいした外傷は無かったのでもう一度机の下に手を忍ばせ、絶えず物の存在を確認していた。俺の手の先に存在しているのは一本の使い捨ての注射器だ。中には液体は入っておらず、ただの空気が挿入されている。どうやら動物は、血管内に空気が入ると発作を起こして死ぬらしい。ずいぶん前にテレビで知った。気がつけば俺の指は注射器を握っては離す、その作業を繰り返していた。待て待て、待つんだ俺。まだ時間は残っているのだ、そんなに急ぐ事は無いと思われ・・・。絶えず頭の中で囁いている声に負けぬよ...
  • いつか
    「お願いだからさぁ、もう泣かないで。ね」  僕の目の前に立っている女の子は、首を横に振りながらぐずぐず泣きじゃくっている。お昼から少し時間が過ぎた公園の真ん中で、僕は必死に女の子をなだめていた。  ほんの数分前のことだ。僕はこの公園の中を歩いていた。いや、跳ね歩いていたと言っても間違いではないと思う。今日の空は朝から快く晴れていたし、それに街は俗に言うクリスマスムードに包まれている。そのことにも影響したのだろう、僕の足取りは自分でも驚くほど軽く終いには軽くスキップまで踏んでいた始末だ。しかし、それはほんのつかの間。僕の不注意でそのまま女の子とぶつかってしまった。体格上の違いもあって見事女の子は後ろに転び、泣き出した。そして今に至るわけだ。 「いあだぁ~っ」 「ねぇ……頼むよ・・・」  公園の出入り口付近にいる、幼い子供の手を握るお母様たちの視線がとても痛い。ねぇ奥様、ちょっ...
  • 残酷
    ―エメラルドvs幻鬼、② 「もうすぐ、お天道様に会いに行くってのに、随分と楽しそうだな。」 エメラルドは、笑って返事を返す。 「会いに行くのはお前じゃなかったか?」 エメラルドは、緑龍剣に渾身の力を流し込み、幻鬼を吹っ飛ばす。 キイィィン!! ズザザザザザ…。 「お、お前何処にそんな力が…。」 幻鬼は持っていたナイフで何とか受け止める。 それに対しエメラルドはとても長い尻尾をくねくねと動かしながら、緑龍剣を中心に風を集める。 「幻鬼…。お前、自分の体がどんな状態なのかって分からないのか?」 そう。幻鬼はまだ気づいていない。 エメラルドの次の攻撃に備え、幻鬼が防御体制をとろうとした時のことだった!! ― 兄者vsでぃ、② 「行け、『雷』!!」 俺は雷層...
  • Existence
    隙間風として参加した『春だ! AA小説板感謝祭2007』の作品です。  早いものだ。  あんたがいなくなってから、もう一年が経つ。  息が白く色づいた。  流石は山奥。ふもとの町の寒さとは全く違う。  昨日積もった雪が足を何度も掴む。あんたの墓石にたどり着くまで負けてたまるものか。雪なんかに負けてたまるものか。  自分がとても馬鹿馬鹿しく思えた。  墓石といっても裏庭にあるのだ。漬物石を乗せただけの墓。十分な墓を作ってやれなかった自分に嫌気がする。  そうだ、自分をあざ笑ってやろう。声を上げて。自分が自分を嫌いになるまで。  大きくため息をつく。このため息に、どんな思いが込められていたのか。自分でもわからない。   「コート着るだけじゃ厳しい……な」  根性も寒さにはかなわない、という事か。そう思ったときだった。  ぽつり。  鼻に何かが落ちた。とても冷たい。  視界にとても小...
  • 兄妹営業の宿
     カラン、とドアにつけられた鈴が新たな客を知らせる。 「いらっしゃいませ、って弟者?」 「やあ、ガナー。明けましておめでとう」  受付に立っていたガナーに、軽く一礼する。腰を上げた瞬間、荷物の重みが後ろにかかり、よろめいた。 「ちょっと、大丈夫?」  ガナーはそう言いながら湯気が立っているタオルを差し出す。  突然の登場のためだろうか、目が大きく見開かれている。家に電話さえあれば、驚かせずに済んだのかもな。  わざと間をおいてから、熱々のタオルを受け取った。 「何が? 雪なら毎日かぶってるし、寒さにも強いぞ」 「いや、そうじゃなくて。まだ三十日なのよね……」  一回、小さく誰かが咳き込んだ。  客の笑い声が頭の中でリピートされる。 「……もう客が居るのか」  隣部屋の食堂には、すでに数名の団体が座っていた。テーブルの上には、手作りらしい、...
  • 1.出会い
     今では誰も触らないピアノ。こいつを弾けるのは僕とお姉さんだけ。  僕も昔習っていたけど、やめた。弾くたびに死んだお姉さんを思い出してしまうから。  でも、久しぶりに弾いてみようかな・・・? 『ドー』  低くも高くもない音が響く。僕だけにしか聴こえないように静かに響く。  けど、少し音が悪いかな・・・。やっぱ何年も放置していたからかな。  皆、ピアノしか弾けないお姉さんを思いだしたくなかったんだね。きっと。  そして後片付け。寝ている家族に聞こえないようにゆっくりと。  どうか起きませんように・・・。  自分の部屋に戻り、携帯の待ち受け画面を開く。たまにメールが入っているときがあるからだ。 「今日は入ってないね・・・。よかった・・・」  僕は携帯を左手に、大きなため息をついた。  過去にメールの相手をしていて朝...
  • 取扱説明書
    皇無氏から受取ってきました。 「自分取り扱い説明書バトン」 お客様に本製品[自分]を説明しましょう。 【はじめに】 本製品→白夜 対象年齢→全年齢対象。しかし、明るい心をお持ちの方、夢のある方にはおススメできません。 適正動作環境→静かでパソコンがあるところ。 不適正動作環境→人ごみや、日光が強いところ。 【以下の動作がしたいとき】 話す→話しかければ返事をします。しつこく話しかけていればじきに打ち解けるかも。 誘う→呼べば行きます。それ以外は動きません。 笑わせる→何か面白いものを言ってみてください。笑いやすい構造になってます。 泣かせる→感動するものを与えてください。悔し泣きなどは人前では絶対にしません。 怒らせる→目の前で爬虫類を苛めるとやばいほどキレます。小説をけなすと睨まれます。 褒めさせる→頼まれればやります。 謝らせる→頼まれればやります。自覚したときに謝る...
  • また明日
    「じゃあね、ギコ。また明日」  そう言って僕は友達と別れた。無理やりの笑みを互いに浮かべながら。 「おう、じゃな。モララー」  ギコの声が今でも耳にはっきりと残っていた。  僕達の間ではあまり使われる事のない名。  たぶん、そのためだろう。僕は妙な余韻に不思議を感じていた。  ふと、空を見上げる。 「……紅い」  そう、空は紅かった。夕暮れとはまた違った紅さ。それはいつも以上に紅く、まるで燃えているようだった。  本来なら、この時間にもなればそろそろお月さんが顔を出すころだろう。  しかし、月の姿は無い。それどころか夕方とは思えないほどの明るさだ。  下を向けば影がくっきりと浮かび上がっていた。  目がひりひりと悲鳴を上げている。僕は目をつむり、ふらふらする足でなんとかそこに立っていた。 「ただいま」  ...
  • 満月の音色
       この世界は汚れてしまった。 「久しぶりの満月だね・・・」   何年ぶりに見ただろうか、僕の求めていた綺麗な満月。   満月さえ見れれば僕は良いんだ。まわりの星くずなんてどうでもいいんだ。   でもメインは星くず。何億、何兆とあるゴミ。 『本日のプラネタリウムの公演は今回で終了いたします。足元の忘れ物にご注意ください。繰り返します。本日の・・・』   もう、本当の空で月を見ることは出来ないんだ。 ―『ド』 レ ミ ファ ソ ラ シ―   今では誰も触らないピアノ。こいつを弾けるのは僕とお姉さんだけ。   僕も昔習っていたけど、やめた。弾くたびに死んだお姉さんを思い出してしまうから。   でも、久しぶりに弾いてみようかな・・・? 『ドー』   低くも高くもない音が響く。僕だけにしか聴こえないように静かに響く。   けど...
  • 夢の夏祭り
     どうやら今日は近所の広場で大きな祭りがあるらしい。 「は? そのくらいテメーが一人で行きやがれ」 「マータマタ、ソンナ事言ッチャッテ。本当ハギコモ行キタイクセニ」  手に持っていた雑誌で思いっきりアヒャの頭を殴る。  少しばかり雑誌が折れてしまったが、コイツの物なので別にどうだって良い。  さっきの殴られた反動で床にうずくまっているアヒャに雑誌を投げつけた。 「おい、聞け」 「……ナンダヨ」  アヒャは歯を食いしばって俺をじっと睨む。俺は鼻で軽く笑った。 「俺たちの浴衣って、どこにあったっけなぁ」  そう言った瞬間、アヒャ目が見開かれた。  ++++++++++  早速やってきた広場にはまだ明るいという為なのか、屋台はそんなに多くは無かった。しかも大半の店はまだ店支度に負われている。それとは反対に、人の人口はやけに多い。常に前方に注意指定なけれ...
  • 夢の夏祭り,
    捧げ物・貰い物にある『夢の夏祭り』の訂正前のもの  今日は近所で祭りがあるらしい。  正直そんなものに興味は無い。何故ならただのどんちゃん騒ぎに過ぎないそれはただの騒音そして無意味にゴミを増やす原因にしかならないのにどうしてこうも毎年毎年続けるのだろうか実に不可解でしょうがないからだ。 「は? そのくらいてめー一人で行けよ」 「エー、ソンナ淋シイ事言ウナヨー。オレトオ前ノ仲ダロー?」  俺は行きたくないのにここに、どうしてもと駄々をこねるヤツがいる。全く、少しは人の気持ちを察しやがれ。 +++++++++  早速やってきた祭りの会場の広場ではまだ日が明るいためか、屋台も観客もまだそんなに多くなかった。 「何が悲しくて男二人で祭りに行かねーといけねーんだよ」 「ダッテ俺タチフリーダロ。ツマリ彼女ガイナ――」  禁句発言を犯そうとしているアヒャを肘打ちで未...
  • 境目
    「おい!! そこの女!! 此処から出せ!!」 ヴィラシア団アジトの暗い牢の中。弟者は見張り人にひたすら叫んでいた。がしかし、見張り人のモララー族、さららは弟者を右目は真紅の瞳、左目は淡い緑色の瞳で睨みつけるだけで何も答えようともしなかった。それでも弟者が騒ぎ続けるので最終的には唯一の明かりの蝋燭を投げ脅して黙らせた。牢の中にうまく落ちた蝋燭はカーンと大きな音を立て、さららはたった一言言うだけだった。 「俺は男だ」 真っ暗な部屋の中、さららは自らの能力で小さな火を起こし予備の蝋燭に明かりを灯した。蝋燭の明かりで部屋中がほんのりと若干明るくなる。弟者は自分の前に落ちている蝋燭からさららへと視線を移した。 「おい。一つ聞いてもいいか」 ドカッと座り込んでいる弟者の呼びかけにさららは、ハァと一息つく。 「なんだ」 弟者は自分以外誰もいない牢の中を見回してから重々しく、口...
  • 夜桜
    郊外の公園。時刻は夜。 お前のために引きこもりを脱出してきてやったからな。 今日はお前の命日だからか、俺は桜が一番綺麗と有名な公園に来ていた。 早速広場に来ると、綺麗な夜桜が俺の目に映る。 暗闇の夜に負けずに勇ましくたっている。 微妙な風によって先の枝と桜が仄かに揺れ、桜がヒラヒラと舞い落ちる。 其れを受け止めるように俺は右手を差し出した。 桜はゆっくりと俺の右手に横たわる。 少しの水分を帯びた桜は程よい温度で俺の熱った手を冷ましてくれた。 嗚呼。確かこんなにも綺麗な夜で桜が咲き乱れていた頃だったよな。 お前が死んだのは…… *     *     * 俺は流石家の長男として生きてきた。 母は史上最強で最悪なほど怖い。 妹は頭がよく、万年赤点の俺とは大違いだ。 いつも、PCをやっているからか、俺は弟より弱い。 だが、そんなことは気にしていない。 姉は一人居るがだいぶ前に結婚し、...
  • 死神さんとぼくら―二人目
    ここは現世 人通りが少ない踏み切り付近 「あ~あ。頭いてぇ。」 (二日酔いかよ…。流石だな…) 急ぎ足で歩く、灰色のAA=フーン カン カン カン カン (くそっ、遮断機が下がりやがった。急いでるてぇのに…) フーンはさも機嫌が悪そうにつぶやく。すると、 「…モニャァ!足が外れにゃいモニャ!」 (…子供?何してんだ…) 線路に足が挟まり、身動きが取れない子供のモナーが… ブォォォォン!! と鳴る、すぐ近くまで迫った電車の汽笛! 「モニャ!」 (っち、仕方ねぇ!) バァン!!!    ボタッ!! ポツ… ポツ… ポツリ… と雨が降り出す… 「………。」 しばらく続く沈黙… ザァァァアア… 「おじさん…?」 子供が...
  • プロローグ ~プラネタリウム~
     この世界は汚れてしまった。 「久しぶりの満月だね・・・」  何年ぶりに見ただろうか、僕の求めていた綺麗な満月。  満月さえ見れれば僕は良いんだ。まわりの星くずなんてどうでもいいんだ。  でもメインは星くず。何億、何兆とあるゴミ。 『本日のプラネタリウムの公演は今回で終了いたします。足元の忘れ物にご注意ください。繰り返します。本日の・・・』  もう、本当の空で月を見ることは出来ないんだったよね。   TOP  長編TOP  >>
  • 小説書きに100の質問
    1 まえがき(あなたの意欲をどうぞ)。  お時間のある方、よってらっしゃーい(ぇ 2 あなたのペンネームを教えてください。  白夜です。 3 小説の中の人物として○○○○(←あなたのペンネーム)を描写してください(自己紹介)。  若干癖のある黒い髪。そして眼鏡をかけているのは視力が悪いからなのだろう、ダルそうにしながらパソコンに向かっている。でも決してパソコンをする事がダルいのではない。ただ単に寝起きだからなのだ(なんだこれ  4 あなたの職業は?  一応学生 5 あなたのバイト遍歴を教えてください(あれば)。    ありませんw 6 小説書き歴は。  真剣に書き始めたのは……一年になりますかね 7 小説書き以外の趣味を教えてください。  絵を描いたり、ストーリーを考えたり。音楽もよく聴いていますね 8 好き...

  •  少女は盲目であって、盲目でなかった。  少女は生まれたときからずっと光という物を知らなかった。だけど何も見えないと言うわけでもなかった。少女は閉じたまぶたを通して外の世界を見ることが出来たのだ。しかしその代わりにまぶたを開けることは出来ず、そして光も見ることは出来なかった。  しかし他の感覚器官は著しく発達していた。たとえ視力が無かったとしても、少女は指の感覚だけで微妙な凹凸を感じる事ができたし、すぐ近くで何かが動いたかということも風の流れを感じて知ることが出来たのだ。それでもやはり地を踏みしめる少女の足はおぼつかなかった。その為か少女は日常のほとんどを座って過ごしていた。  でも少女は光が見えない事を悲しんだりしなかった。座っていれば多少の危険は回避できるし、完全に視界が無いわけでもないのだから。それに、生まれた時からこの障害を持っていたのでもう慣れてしまったのだ。  お...
  • プロローグ~妙ギコ~
    このお話は、沢山の板が存在する2ちゃんねるで起こったミョーなお話。 たった一人を除いては、誰も知らない、ミョーなお話です……。 春の日差しが心地よいこの頃。 開拓された山の公園で、二人は走って遊んでいた。 「モララー! はーやーくモナー」 かなり遠くから棒読みで聞こえてきたモナーの声。親友の声にモララーは垂れていた頭を上げる。モララーの顔は笑みを浮かべながら顔が引きつっていた。 「……人の気持ちも考えろ、馬鹿」 バテバテになりながらもモララーはなんとかモナーに追いつく。 しかし、一方のモナーはまだ走り足りない様子だった。片足ずつ上げたり下げたりしている。 「あの……さ、少し休みたいんだけど」 「却下します。子供は風の子、だから風のように走り抜けるモナよ!」 そういいながらモナーは走り出す。 何か違うような、とモララーは違和感を覚えていた...
  • ヘタレ
     小鳥の春の唄が聞こえてきた頃。  薄く香った花の甘い匂い。その匂いに誘われて頭上を見上げる。  そこでは大きな桜の木が沢山の花を咲かせていた。  突如、大きな風が吹く。  むろん、桜の花々は左右にいっせいに揺れはじめた。 「なんだ、やっぱここにいたのか」  僕は声のしたほうに視線を向けた。  僕は苦笑いを浮かべて返事を返す。 「いちゃ悪い? 僕だって、たまには外に出たいと思うときがあるんだから……」  僕はまた目を逸らすと桜の花を見つめた。  緩やかな風で揺れる花々。そのたびに花びらは散っていく。 「なに拗ねてるんだよモララー。お子ちゃまじゃあるまいし」  すぐ隣から土の上に座る音がした。  自然に視線がそこに行く。  色とりどりのお弁当に。 「ギコ、早速弁当ってのはどうかと」  僕もギコの隣に腰を下ろす。こっそりギコの顔をうかがうとニヤニヤと笑みを...
  • about
    小説置き場についていろいろ。 サイト目的 このサイトはTOPで記したとおりの主に小説を保管しているサイトです。ときしばここだけで書いている小説が投下されることもあります。なお、長編の進行度はかなり遅いのでご了承ください。  小説のなかに「人間」という言葉が出てくる時がありますが、ここは一応AA小説を書き、保管しているので「AA」と脳内変換願います。そして各キャラの性格は作者のとらえた性格を中心として書いています。とらえ方が少し捻くれておりますのでありのまま、自分の思っているAA小説が読みたい方は他サイト様へどうぞ。 投下作品、というのは『モナー小説掲示板』に投下した作品を示します。 サイト内部案内 各小説のあらすじは簡単に展示場所に書いてありますのでそちらを参考にしてください。なお、「その他いろいろ」と「リンク」、「雑記置き場」はメニューバーのみから行けるようになって...
  • 2.来客
    「ただいまぁ~」  僕がそう言っても返事を返してくれる人はいない。  だって、お兄ちゃんは学校だし、お父さんお母さんはお仕事だもん。 「また一人か。まぁ、しょうがないよね。うん・・・」  玄関の鍵が閉まっているかを確認し、床に上がる。  そして、リビングの薄暗さに身震いした。こたつの上に置いてある置時計が十二時を知らせる。  今日は学校がインフルエンザによる欠席者が多すぎるため、学級閉鎖となり、午前授業しかなかったのだ。今日の給食はカレーだったのに、なくなってしまった。残念だ。  とん、と肩を叩かれた。おそるおそる、後ろを振り返る。 「うわっ! い、いつの間に・・・」  そこに居たのはすごく大きな、女の人だった。僕のお姉さんにとても良く似ている。  玄関の鍵は確かに閉めた。窓も全部閉まってるのに、どうして入ってこれたんだ。 「...
  • 小説未満のもの
    ネタ練りの途中で挫折したものや、書いている途中で書けなくなったり、練習用のものだったり……etc. ヤミ色のガラス玉 夢の夏祭り(改善前) -
  • AA作家さんに50の質問
    AA作家さんに50の質問に、簡潔に答えてみる。 Q1 名前を教えてください。 A1 白夜。もう百夜でもいいです(自棄 Q2 サイト名を教えてください。 A2 支離滅裂と別館 小説置き場 Q3 代表作を教えてください。 A3 代表作・・・ないです(ぁ Q4 AA小説暦はどの位ですか? A4 もうすぐ一年になります Q5 AA小説を書くようになった切っ掛けは? A5 友達が書いていたから。ただそれだけ Q6 作品を書く時に使用するソフトを教えてください。 A6 word、メモ帳。 Q7 作品によく出すAAは何ですか? A7 兄者、弟者、モララー。女AAだと、しぃとガナー(そしてなぜか男の出現率が高いと言う……;) Q8 好きなAA作家さんはいますか? A8 控えさせていただきます Q9 好きなAA小説を挙げてください。 A9 FOUR...
  • 案内板
    簡単な案内板です。 読むときの参考になれば幸いです。 サイト案内 小説案内【長編】 【中篇】 【短編】 【元ネタ有り】 その他いろいろ案内 サイト案内 このサイトはTOPで記したとおりの主に小説を保管しているサイトです。ときしばここだけで書いている小説が投下されることもあります。なお、長編の進行度はかなり遅いのでご了承ください。  小説のなかに「人間」という言葉が出てくる時がありますが、ここは一応AA小説を書き、保管しているので「AA」と脳内変換願います。そして各キャラの性格は作者のとらえた性格を中心として書いています。とらえ方が少し捻くれておりますのでありのまま、自分の思っているAA小説が読みたい方は他サイト様へどうぞ。 掲示板投下作品、というのは『モナー小説掲示板』に投下した作品を示します。 小説案内 【長編】 満月の音色   ジャンル:近代   一言解...
  • 合作物
    ここでは合作物、つまりリレー小説を公開しています。掲示板の方への投下済み、未投下は意識していませんのでごちゃまぜになっています。サイトがある方は、名前の右にサイト名を表示します。なお、ここに展示してある作品は合作者の同意を得ての上で公開していますのでご了承ください。 MESIA氏 ミョーなギコのミョーな旅 0 1 2 某日、モナーとモララーがギコの家を尋ねたところ、家にいたのはギコに似たギコではない者だった――。ミョーなギコにつれ回され、振り回される二人(?)の話。…二話まで現存,未完。
  • 中編
    Existence  0 1 2 3 4 中心キャラ:弟者、モナー、ガナー、兄者 あらすじ:兄者が原因不明の自殺を遂げてから一年。弟者は雪山にある小さな山小屋で暮らしていた。が、寒さのあまり凍結してしまった水道管に生活に困った弟者は山を少し下ったところにある宿で、春になるまでアルバイトを始める事にした。『春だ! AA小説板感謝祭2007』提出作品。2007/03/21公開 十五年  1 2 中心キャラ:兄者、弟者 あらすじ:『期限は十五歳の誕生日まで』、それが俺たちの初めての会話だった。この言葉に隠された事実とは。未公開作品。2007/07/08完結 TOPへ戻る
  • 十五年 -1-
     どういう理由で。どういう経路をたどってこうなったのか。未だに俺は知らない。  実際にあったのか、そう問い詰められれば首を横に振ってしまうかもしれない。  でも俺には生まれつき不可思議な模様が右腕にある。  その印は血のように紅く、そして一寸の歪みも無く円い。  いくら忘れようとしても、この刻印が奥底に眠る記憶をよみがえらせる。  この世に生を受けたとき、俺は死神に出あった、その時の記憶。 ――期限は十五歳の誕生日まで。  それが俺たちの初めての会話だった。   *  *  * 「おーい、兄者。いつまで寝てる気だ?」  朝が来た時、いつも聞こえるのは弟者の声だ。 「う・・・ん……」  俺は寝返りを打つとかけ布団の中に身をうずめた。ほんのり明るかったまぶたの裏が暗くなる。しかし、一度冷めたからにはなかなか眠気は襲ってこないもので、やって来...
  • 過去TOP
    こちらはAA小説保管庫です。 掲示板に投稿したものや、此処だけで書いているものを載せています。 何かありましたら、本家の掲示板や、メール等でお知らせください。 なお、小説を読んでいて気持ち悪くなった等は自己責任です。 まずは案内板をご覧ください。 小説が読みたい方は↓から表示形式を選んでください。 掲示板に投下した作品を見たい方…現在七作品 作品の長さで表示する 主要キャラで表示する 掲示板に投下していない作品が見たい方…現在二作品 作品の長さで表示する 主要キャラで表示する そんなのにゃこだわらんっ!という方…現在九作品 作品の長さで表示する 主要キャラで表示する コテハン・オリキャラ小説が見たい方…現在二作品 覚悟を決めて入ってくださいね。 では、こちらから 合作・リレー小説…現在一作品 進行速度はかなりの遅さです。 では...
  • 死神さんとぼくら―間章一
    「しぃさ~ん!!」 一匹のAAが汗だくになりながらもこちらにかけよってきた。 「あら?モラ君どうしたの?」 彼はモララー。左耳に一本の切れ目が特徴。新人の死神で、私の後輩。 もし、生きていたとしたら小学生の中学年ぐらいの精神年齢… 「しぃさんは、何で、死神になったんですか?ハア…ハア」 息が切れてる… 「そ、それだけのことを聞くためだけにここまできたの!?」 「は、はい…」 私は今とある用事のため現世に来ていた。人通りが少ない裏路地。天界(あの世)から、ここまで来るにはかなりの体力が必要で、それはモナ先輩でも私でも大変なことことだ。 「全く…。じゃあ質問に答えるわね。」 モラ君の目からは、とても気持ちが高ぶっていることがわかる… 「やったぁ!!」 「あのね…」 言いかけたそのとき、後ろの方から新たな声が 「しぃ...
  • 螺旋
    「お、おい弟者。なにもそんなに急がなくても・・・」 そんな俺の掛け声にも耳を傾けず、弟者はさっきと同じ早足で歩いている。俺はつい数十分前に見た悪夢で体力を使ったのか、すでにバテかけていた。ふらふらする足で懸命に弟者の後をついてゆく。なんてけなげなのだろう、俺。 ふいに弟者が足を止めた。それに気づかずかなかった俺は弟者の背中に頭をぶつけた。 「いつっ・・・。どうした・・・?」 後ろから前に回り込み、弟者の顔を伺う。 めったに見ることの無い紅い瞳がじっと空を見ていた。 「いつからだ? 空が灰色だ」 俺も弟者の言葉につられて空を見上げた。 その空は、あの砂漠で見た悪夢ととても似ていて・・・。でも夢の方がもっと色が濃かった。 ――あれ? 俺は右手を頭に乗っけた。 夢って、ふつう、すぐに忘れるものなんじゃないか・・・? 確か、まだ千やエメラルドのところ...
  • スケッチブック
    ここでは、某所での描き込みや、落書き等を公開しています。 ↑NEW↓OLDとなっております。 エーしぃ コレも約一時間かけて描いたもの。 リア友の絵版に伝言と一緒に書き込みました。 コピー反転使いまくりですよ。 でもAAの形は今までよりは上手く取れたかな……; 瞳の描き方も決まったかな…? 背景の練習もしないとねぇ・・・(w 練習 約一時間かけて自板で描いたもの。 リアルでは色はあんまり使わないからいざって時は迷うね。 特に背景なんてムズイ。 画力ないね、ぜんぜん(笑 悪魔か死神 部活のときに書いたもの。携帯にて撮影。 誰かは意識してませんでした(ぁ 多分フーン族で開眼してますね。兄者辺りかな・・・。 このときの部員は私と友達の二人だけでした。 おとあに 友人のサイトであいさつとして描き...
  • Existence―プロローグ
     早いものだ。  あんたがいなくなってから、もう一年が経つ。  息が白く色づいた。  流石は山奥。ふもとの町の寒さとは全く違う。  昨日積もった雪が足を何度も掴む。あんたの墓石にたどり着くまで負けてたまるものか。雪なんかに負けてたまるものか。  自分がとても馬鹿馬鹿しく思えた。  墓石といっても裏庭にあるのだ。漬物石を乗せただけの墓。十分な墓を作ってやれなかった自分に嫌気がする。  そうだ、自分をあざ笑ってやろう。声を上げて。自分が自分を嫌いになるまで。  大きくため息をつく。このため息に、どんな思いが込められていたのか。自分でもわからない。 「コート着るだけじゃ厳しい……な」  根性も寒さにはかなわない、という事か。そう思ったときだった。  ぽつり。  鼻に何かが落ちた。とても冷たい。  視界にとても小さな白いものが映る。 ...
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    こちらはAA小説保管庫です。 掲示板に投稿したものや、此処だけで書いているものを載せています。 何かありましたら、本家の掲示板や、メール等でお知らせください。 なお、小説を読んでいて気持ち悪くなった等は自己責任です。 まずは案内板をご覧ください。 無断転載は禁じさせていただきます。 ――現在休止中―― それぞれへの入り口はジャンルの文字からどうぞ。 展示の仕方はそれぞれ↓NEW↑OLDになっていますので、ご注意ください。 長編…現在三作品 進行速度はやや遅め。長編のものを置いています。連載はぼちぼちと。 (完結:なし 連載:二作品 停滞:一作品) 中編…現在二作品 短編より少し長く、長編よりは短い話を置いています。完結してから投下しているので連載ものは更新が早いです。 (完結:二作品 連載:なし) 短編・SS…現在六作品(短編…五,SS...
  • 私にとっての小説とは・・・
    これは読んでも読まなくてもさしつかえないと思われます。はい。 簡単に言えば意気込み、のようなものですね。 言っとくけど、これは小説じゃないからね。 私にとっての小説とは。簡単に言って無くては生きてゆけないものです。身近なものでたとえるなら水のような存在。小説馬鹿、中毒といわれても構いません。だって本当にそうなんですから(笑 昔の私は小説、いや本自体が嫌いでした。でも四年生のときに先生からおススメの本を教えてもらい、それから本というものが好きになっていきましたね。 小説を本格的に書きはじめるきっかけになったのは厨一で、友達が書いていたから。本当にそれだけなんです。ただ負けたくないという対抗心が…(ぁ 正直、そのときは「書きたい」という気持ちよりも「負けたくない」という気持ちの方が大きかったですね。書きはじめ当時は小説とはいえない文章でした……。 今でも、自分で書いたものな...
  • 『しあわせ』って何?
    『運命』 誰もが神から与えられた『運命』を背負っている。 運命は時には心強い味方にもなってくれる。 けど、時にはとても残酷だ。 挨拶が遅れちまったな。 俺はフサ。 こんな馴れ馴れしい喋り方だけど、多めに見てやってくれないか? ついでに言うと、俺はこいつのもう一人の俺なんだ。 うん?意味が分からない? …簡単に言えば裏人格ってことだな。 もう一人の俺は、俺が無理やり閉じ込めた。 何故って? 心が死んでるから。 「あいつ」はもう何も感じないんだ。 「幸せ」も、 「不幸」も、 「苦労」も、 「楽」も、 「苦痛」も、 「喜び」も、 「悲しみ」すら感じなく為っちまったんだ。 自分に与えられた『運命』に、耐えられなくなって。 今じゃあ、ただの 機械。 「あいつ...
  • 代理屋―登場人物
    殺し科―生ける屍 ・流石弟者…年齢:二十三 身長:百七十五㎝ 代理屋の殺し科を担当している。用心深く、心配性。仕事以外のときは読書をしていたりたまにバイトにいったりしている。目つきが鋭い。 ・流石兄者…精神年齢:測定不可 身長:百六十五㎝ 弟者の実兄。過去に一回死んでいて今は屍(外見は変わらず中身のみが機械化)として生を受けている。仕事中は弟者を手助けしている。普段は机と壁の隙間に挟まって遊んでいる。目つきはやわらかく、雰囲気が子供っぽい。 護衛科 ・佐倉井(さくらい)ギコ…年齢:二十二 身長:百七十㎝ お酒には弱いくせに大好き。酒癖が酷く相棒の手にも負えなくなる。暇な日は弟者と訓練に励んでいる。案外他人思いで勘が鋭い。 ・酒波(しゅば)アヒャ…年齢:二十五 身長:百七十二㎝ 年がら年中アヒャアヒャ言いまくる良く分からないヤツ。瞬発力は人一倍に優れていて本...
  • 死神さんとぼくら
    ここは貴方の裁きを下す所… ようこそ あの世へ 死神さんとぼくら         第一章 死神しぃ  一人目 ギコ 「…なさい。起きなさい…」 「あ、あれ?俺 死んだはずじゃあ…」 そう言うと、このギコ族の男は(そのまんまギコだけど…)あたりを見回す。 下も上も黒い雲で覆われたここ、あの世を… 「そうよ。だからここに私がばっちりと居るのよ。」 「お、お前誰?」 ギコは驚いて私を指差す。 お、お前、普通に見りゃ分かるだろ。 この黒い服!!これが現世の人間に見えるかぁ!? こいつ絶対馬鹿。うん。馬鹿。絶対。 分かんないから聞いてるんだよねぇ。分かった分かった。教えてやるよ。 「私は『死神』よ。ようこそあの世に…。」 「あの世?…やっぱり俺 死んじゃったか…」 は、はぁ!!さっきお前自分...
  • 日記帳
     兄の墓参りを終え、玄関へと走った。相変わらず積雪は俺を転ばそうとする。  朝よりもはるかに寒い。コート一枚では、流石にもう限界だ。  そういえば、家の鍵、どこにおいたっけ?  ポケットをまさぐる。見つけるには少し手こずった。 「よし」  開いたドアを急いで閉める。風を家の中に入れないためだ。寒さのほとんどは風によるものだから。  誰もいないためか、ドアを閉めたときのあの音が無駄に響いている。同時にピン、とたった耳が時間をかけてもとの位置に戻る。ご近所さんが居たなら、苦情が来ていただろう。  でも、こんな山奥で、しかも雪山に自ら住みたがる人が居るだろうか。  居ると例えてみても、人が居るか居ないかの山奥ではなく数人が住んでいる山里を選ぶだろう。現に山里がここから南へ行ったところにあり、そちらの方が生活費も余りかからなくて楽だ。  勝手に膨らむ妄想を...
  • 最後の風
     花の甘い匂い。薄っすらと聞こえる、水の流れる音。 「あぁ……」  目を開けた。若干ぼやけた世界だった。ふと、片目を刺されたのを思い出し、刺された部分を手で触ってみるが傷らしきものはなかった。閉じているまぶたを無理やり開いてみるが、見え方は変わらなかった。どうやら傷は治っても視力は戻らないらしい。  花の匂いは近くに咲いている白菊のものだった。結構茎が長い。試しに一本掴んでみる。しかし、掴むことが出来なかった。手はそのまま茎を通り抜けてきたから。どんなに頑張っても握ることができなかった。  気を取り直して立ち上がる。近くに大きな川が見えた。 「三途の川……」  操られているかのように川に近づく。骨だけの魚がぴちゃりと跳ねた。  周りを見渡せば小さな石ころがたくさん転がっていた。おそるおそる一個を掴んでみる。どうやら石には触れるらしい。 「うりゃ」  石を...
  • 狙われる命
    ミョーギコは辺りをゆっくりと見回した。 三方を囲んでいる壁の高さはミョーギコの三倍ほど・・・飛び越えることなど無理だ。 そうしているうちにもアヒャ族の男はミョーギコに一歩一歩近づいてくる。 「……」 黙々とミョーギコは男をにらみつけた。そして、後ろの壁に片足をつけ男にばれない様に狙いを定め……。 「うらあぁ!!」 男はミョーギコの頭目掛けて飛び掛る。 同時にミョーギコは壁につけた足に全身の力を注ぎ、壁を蹴る。 男の下をそのまま潜り抜け、男の後ろへと回る。そして伸びる耳で男を地面に打ち付けた。 男はそのまま――かと思われたが、男も負けちゃあいない。 ミョーギコの攻撃を紙一重でかわしたようだった。 「ミョッ!?」 驚いている隙を突いて男は拳をミョーギコにぶつけた。 ガンっと響く音と同時にミョーギコは倒れた。 しかし、意識が飛ぶことはなかった。ただ単に倒れ...
  • 別世界
    弟者と共に扉を通り抜け、ここに来たのは良いものの… 「……。」 足の下の在るはずの地面が、はるか下に在るのは何故? 「ウハwwテラワロスwwってこんなことしてる場合じゃねぇ!!」 やはり俺の体は吸い込まれるように落ちて行く―― 「うわあぁぁあぁああ!!!!」 ズモッ!! ズ、ズモ!?? んなことより頭が地面に(ry   :   : ~小一時間後~ 「はぁ…、何なんだここは…。」 見たところここは果てしなく続く荒地。 人は一人としていない。 信じられんな…。今はコツコツ言ってるこの地面に俺の頭が(ry それと、結構高いところから落ちたのに、大きな怪我はなし。傷一つもない。 「不思議だな…。」 そうこうしてい...
  • 生きる屍―桜という代名詞
     心地よい風の中を桜が散る。  ああ。その美しい花弁の色は、美しい血から成るものなのか。 「桜ももう終りだな」 「……」  部屋の窓からは、青い葉がちらほらと生えている桜が見える。一週間前にやっと満開になったと思ったらもう葉が生え始めていたのだ。全く、どうして桜はすぐに散ってしまうのだろうか。こうも早く見時を終えてしまうのが分かっていたなら写真か何かにその姿を留めておくべきだった。俺が小さく後悔のため息を吐くと隣に座り込んでいた兄者がピクリと反応してこちらを見る。 「なんでもない。心配しないで」  俺がそう声をかけてやると兄者はホッと胸を撫で下ろした。俺の吐いたため息の原因が自分に無いと分かったからだろう。俺は持っていた本に再び目を落とした。今俺が読んでいるこの話には桜を中心として物語が展開されている。しかも中心となっている桜はただの桜ではないのだ。 『血桜』。...
  • 目的
    会場内はすでにパニック状態だった。 千とエメラルドはどこにいるのかすでにもう分からない。 突然やってきた二人組は逃げようとする観客を見つけては捕まえる。 (ステージと客席の距離はとんでもないほど高いので俺たちは上がろうにも上がれない。  畜生!ただ立っていることだけしか出来ないのか!) すると一人の男が逃げようとした一人の客にとても鋭いナイフを突きつけた。 会場内がようやく静まり返る。 黒い剣を持った男の目は、動いたらお前らも殺すぞ、とでも言っているようだった。 すると突然、アヒャ族の男のもっているナイフが手から離れた。 男は誰もいないがすかさず気配のした右方向に予備のナイフを投げる。 が、ナイフに突き刺さっていたのは一枚の緑色の羽根しかなかった。 次の瞬間。 男に何かがぶつか...
  • 核地雷バトン
    皇無氏から拝借。 核地雷バトンです。踏んだら最後・・・。 ※見た人は必ずやること。今すぐやること。 1.名前と血液型、年齢を教えてください。 白夜。血液型はO型。年齢は現在14歳。 2.趣味は? 小説、指鳴らし、絵描き、妄想(ぁ 3.好きな教科は? 国語の小説文と理科。保健もすきだったり。 4.嫌いな教科は? 歴史。こりゃダメだ。 5.好きな色は? 黒と白。シンプルなのが好き。 6.好きな音楽のジャンルは? J-POPはジャンルかな…? でなければメタルのpiano。 7.毎月購入する本・雑誌とかは? あ、コロ×2を。文庫本なら十冊は簡単に超える…… 8.思いつく自分の長所を挙げてください。 いつも笑っているところ。話を真剣に聞けるところ(だから簡単に騙され(ry 9.欠点は? 人付き合いが下手。 10.性格は明るいほう?暗いほう? どちらかと言えば暗いほう。 ...
  • 異変
    満月まで後三日。 「……ろ。」 暗闇の中ふと聞こえた声にオレはピクっと反応する。 (またお前か…) 「…起きろ。」 …ん? 声が違う? 声が一時的に止んだので、その声を再び聞くために耳を傾けた。 「起きろ末者ぁ!!」 「な、何!?」 突然の大きな声に思わず飛び起きる。 「やっと起きたな末者よ。」 「ふ、普通に起こしてよ!」 ニッコリ笑って言う大きい兄者に怒鳴った。 だって無理も無いだろ? いつもはオレが兄者を怒鳴り起こしているって言うのに――! 「さ、早く。朝食が冷めるぞ。」 「はーい。」 ひとまず朝食を食べに大きい兄者と共に下へと降りる。 リビングには大きい兄者の弟。と同時にオレの兄の「小さい兄者」が居た。 「おはよう。末者。」 「おはよう。小さい兄...
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