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27-309 - (2014/02/01 (土) 08:52:25) のソース

絶望×希望 
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目覚めると、光の無い場所に私はいた。 
自分の存在すら危うくなりそうな漆黒の闇に、私は包まれていた。 
不安ではなかった。闇は、ずっとここにいたいと思うような心地よさで私をあたためた。 
時折聞こえる囁きは、寂しさを拭ってくれた。言葉はわからずとも、その存在を感じていられた。それだけで充分だった。 
永遠に思える時を共に過ごしてくれたのは、その漆黒の闇だけだった。 

ある時、真上から光が射し込んだ。 
その瞬間、闇は大きくうねりながら光の方へと消えた。 
行かないでくれ――と叫ぶ暇もなかった。 
光は私を照らしたが、その刺すような眩しさは私にとって苦痛でしかなかった。 

人は私を、箱の中に最後に残った希望と呼んだ。 
闇は、絶望を招く災厄と呼ばれた。 
あの闇が、どれだけの時を私と共にし、私を慰め続けたかを知らずに。 
私にとっては、あの闇こそが希望であったことを知らずに。 

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[[一緒に暮らそう>27-329]] 
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