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ねるねるねるね ---- 「…………」 攻めの肩に頬を寄せて、受けは寝言のように呟く 小さな声につられて攻めが視線を落とすと、柔らかな唇がすぅすぅと寝息を立てていた それは昔、二人がまだ出会ったばかりの子供の頃、攻めが受けに教えた呪文 家族と離れ、共に過ごした寄宿舎時代 三秒でおやすみの攻めが、寝つきの悪かった受けに気休めになれば、と教えたおまじない …あどけない記憶。 時は過ぎ 二人は共に、大人になった 夜が怖くて淋しくて、攻めを起こした受けも、攻めに負けじと三秒でおやすみ 仕事がハードなせいもあるけれど。 攻めの背中に隠れるような引っ込み思案も、今やバリバリの仕事の虫 上司先輩同期後輩にも妥協を許さぬ厳しい顔 攻めは窓を拭きながら、そんな受けを見てる 目があっても素っ気ない受けの態度にしょんぼりしながら、だけども。 けど、眠りに落ちてくその瞬間 受けの唇からこぼれる言葉は 「ねるねるねるね」 寄り添った心は変わらないと 信じていける、魔法の呪文 ねるねるねるね ----   [[オタク眼鏡×真面目眼鏡>5-479]] ----

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