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君だけは笑っていて ---- 「自分が生まれたとき、周囲の皆は笑っていて自分は泣いていた。  だから自分が死ぬときは、周囲の皆が泣いて自分は笑っていたい」 そんな言葉があるけれど、俺は…俺の望みは違う。 せめて、最期の時は、最愛の人の笑顔を見届けて逝きたい。 愛してるよって告げて、二人とも笑顔で最期の時を過ごしたい。 だって、君は笑顔が素敵な人だから。 でも現実はそうはうまくいかなくて。 白い壁と天井をバックに、君はいつも泣いている。 俺の顔を見るたびに顔をくしゃくしゃに歪めて、涙を流している。 ああ、せっかくの美男子が台無しだ。 …なんて…その涙の原因は俺なんだけど。 でもやっぱりもう一度笑顔が見たいな。 「わ…ら…って…?」 渾身の力を振り絞って、最期の言葉、最期の願いを君に伝える。 その言葉は君の耳に届いたけれど、願いまでは君に届かなかった。 だって、君はますます顔を歪めて首を何回も横に振ったんだから。 残念だな…最後に見た君の表情が泣き顔なんて…。 ダメな恋人でごめんな…。 往生際が悪い俺は、もう一度だけ君に願う。 向こうの世界に行くまでは君のそばに居るから、 葬儀が終わってからでも……俺のこと忘れてからでもいい。 君だけはずっと、ずっと、笑っていてください。 ---- [[深夜のテレビ観戦>17-909]] ----
君だけは笑っていて ---- 死にネタ注意! 「自分が生まれたとき、周囲の皆は笑っていて自分は泣いていた。  だから自分が死ぬときは、周囲の皆が泣いて自分は笑っていたい」 そんな言葉があるけれど、俺は…俺の望みは違う。 せめて、最期の時は、最愛の人の笑顔を見届けて逝きたい。 愛してるよって告げて、二人とも笑顔で最期の時を過ごしたい。 だって、君は笑顔が素敵な人だから。 でも現実はそうはうまくいかなくて。 白い壁と天井をバックに、君はいつも泣いている。 俺の顔を見るたびに顔をくしゃくしゃに歪めて、涙を流している。 ああ、せっかくの美男子が台無しだ。 …なんて…その涙の原因は俺なんだけど。 でもやっぱりもう一度笑顔が見たいな。 「わ…ら…って…?」 渾身の力を振り絞って、最期の言葉、最期の願いを君に伝える。 その言葉は君の耳に届いたけれど、願いまでは君に届かなかった。 だって、君はますます顔を歪めて首を何回も横に振ったんだから。 残念だな…最後に見た君の表情が泣き顔なんて…。 ダメな恋人でごめんな…。 往生際が悪い俺は、もう一度だけ君に願う。 向こうの世界に行くまでは君のそばに居るから、 葬儀が終わってからでも……俺のこと忘れてからでもいい。 君だけはずっと、ずっと、笑っていてください。 ---- [[君だけは笑っていて>17-899-1]] ----

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