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普段クールな攻が、泥酔して意外な行動をとるのに、ふりまわされるけど、嬉しい受 ---- 酒好きなのに、酒癖が悪いって、最悪じゃないか。 DJイベントで、好きな曲かけまくって、踊って歌って、気持ちよかったのは分かる。 終わった後に、ファンの子やイベント主催者さんからもらったお酒を、移動中の車の中で 飲み干して、さびしい気持ちも分かる。 今日は移動日で、ほぼ一日中車の中だから、暇なのも分かる。 でも、運転手やってくれてるスタッフさんとか、他のメンバーの目もあるんだけど。 「ほら、ユウ、チューしよ、チュー。」 「やめろって、気持ち悪い」 「何言ってるんだよ、いっつも喜んでしてるじゃん。ほら、チューしよって。こっち向けって」 「やめろって! 酒臭い!」 機材車の最後部で、俺達、何やってるんだ。 他のメンバーやスタッフは、前の席に座っているから、どういう顔で、俺達の会話を聞いているかは 見えないのが、怖い。俺達の仲は、ただの「学生時代からの友人、今は同じバンドのメンバー」で、 それ以上でも以下でもないはずなのに。バレちゃうじゃないか。 俺は、腕でヤスシの攻撃をブロックしながら、小声でいさめた。 「やめろよ…。みんなが聞いたら、変な誤解されちゃうだろ」 「誤解ぃ? 誤解って何だよ! お前、俺を好きじゃないのかよー」 「声がでかいよっ! あと、いいかげんあきらめろって」 ヤスシは、ムスッとした顔で俺から離れた。 「もーいーよ。お前が告白してきた時は、死にそうな顔して、『告白したら、気持ち悪いって  言われると思った』とか言ってたくせに! はじめてチューした時なんか、タコみたいに  真っ赤になって、握った手が震えて、プルプルしてたくせに! いつからお前は、そんなに  かわいくなくなったんだ!」 「だから、声がでかいって!!」 もう、前の席に座っているメンバーやスタッフに、俺は顔をあわせられないかもしれない。 「もういい。お前なんて、俺のこと嫌いになったんだろ。もうチューしなーい」 子供のようにふくれて、ヤスシは腕組みして背もたれにもたれた。 いつも、みんなが騒いでいても、一人黙って冷静に観察したりしてるくせに。今のコイツは、 まるっきり子供だ。というか、子供以下だ。 俺は、黙って、他のメンバーやスタッフの様子に聞き耳をたてた。 こちらを見ている気配はない。寝息をたてているようにも聞こえる。 「いいから、もう黙ってろよ」 俺は、運転席のミラーには写っていないのを確認して、攻にそっとキスをした。 「…ユウ…」 「チューしてもらえないのは、困るし…。もうそろそろ寝ようよ。俺も眠い」 小さな声で、そうささやくと、ヤスシはニヤけた笑顔を浮かべた。 「やっぱ俺、お前のこと好きだ! 今から、お前の名前を、窓あけて叫びたいぐらい好きだ!」 「黙れ!」 ヤスシは、よしよしと俺の頭をなでて、「家に帰ったら何しよっか」とか、「次の移動先は、 何がうまい」とか、一人で色々話してた。 俺は、ヤスシにもたれかかり、あいづちを打ちながら、いつのまにか眠っていた。 寡黙で冷静で、あんまり自分を見せないヤスシが好きだ。 でも、こう酔って壊れてるヤスシも好きなんだよな、俺。 ----   [[エルフ受け>4-259]] ----

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