*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「28-829」で検索した結果

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  • 28-829
    追伸 好きでした 雄太郎へ お前がこの手紙を読んでいる頃には、俺はもう空の上にいるんだろう。 なんか遺言状みたいな書き出しになっちゃったけど、とりあえず飛行機が落ちないように祈っていてほしい。 物心ついた時からずっと一緒に馬鹿やってたお前とも、もう簡単には会えなくなる。 まあ全然寂しいとかないけどな。むしろ離れられて清々するってのな。 これからはもう夜中にお前のしょーもない電話で叩き起こされて次の朝寝坊しなくて済むし、 俺の部屋にゲームだの漫画だのパジャマだの持ち込まれて散らかされなくて済むと思うと涙が出るほど嬉しいよ。 いい機会だから、お前も自立しろよな。いつまでも俺が世話してやれるわけないんだしさ。 あとそろそろ彼女の一人でも作れって。夏休みもクリスマスも正月も、俺はもう付き合ってやれないんだから。 お前さみしいと死んじゃうだろ。俺がいなくなった途端に死なれ...
  • 28-829-1
    追伸 好きでした 「前略 お元気ですか」 そんな一文から始まる手紙が俺に届いたのはGWを目前に控えた週末のこと。 細いペン字は書いた人間通りに角ばって、ちょっと左上がりの癖がある。 2年ぶりに見る字は相変わらず綺麗だ。 「君はどう過ごしていますか。堕落などしていませんか。 僕が居なくても大丈夫と言ったのは君のほうですが、以来何の連絡もしなかった僕は少々意地が悪いのではないかと最近思うようになりました。 元気でなくとも良いのです。君が君であれば良いと思っています。」 薄墨で引いたような色の文字に、同じく淡々とした文章が続く。 大学進学を機に離れた幼馴染は相も変わらず年相応のことを言いはしない。 きっと俺と違って変わりもせず、変わりものでいるのだろう。 ぼんやりとだけ思い出せる、メタルフレームの似合うあいつの横顔を思い出しながら便箋を捲る。 ...
  • 8-829
    魔法使いと仮病使い 魔法使いなんて出来損ないにとっては苦痛なだけだ。 人間よりも勉強することは多いし、色々と面倒だ。 今日は一応大事らしい進級試験の日だが、サボってやる。 どうせ、課題の魔法は使えないし、受けるだけ時間の無駄だ。 ゆっくり寝てやるつもりだったのに、なぜかクラスの委員長が迎えに来た。 ベッドに潜り込んだ俺にさっきから苦言ばかり言いやがる。 大体こいつは面倒見が良過ぎるんだ。 俺なんてほっとけば良いのに、絶対一緒に進級するんだってうるさくて仕方ない。 無視する俺に焦れたのか委員長は布団を捲ろうとするから俺は魔法をかけた。 俺の耳が蛸になるように。 布団が捲られた時、委員長が見たものは顔全体が蛸になった俺だった。 だが、これは失敗して良かったかもしれない。 委員長のあまりにも真剣な顔を見た俺の表情を隠すのに一番都合が良かったから。 ...
  • 18-829
    目を覚まさないで  彼は毎夜俺に抱きしめられて眠る。俺の体は彼よりずっと大きい から、彼をすっぽり包み込める。冬は自らくっついてくるくせに、 夏はあからさまに厭そうで、でも暑いからって服を脱いだ彼の素肌 が俺に触れるから、俺は夏のほうが好き。  段々暑くなってきて、日を追うごとに薄着になっていく彼に幸福 を噛み締めて一晩を過ごしたある早朝、枕元で彼の携帯が鳴った。 ただ一人専用のメロディを聞いて、俺はいつもの朝よりもさらに強 く、起きるな、と願った。  もちろん願いはむなしく彼は携帯に手を伸ばし、ぼんやりした声 で会話に応じる。何しろ殆ど年中彼と夜を過ごしている俺なので、 相手が誰だかはよく知っている。彼の恋人だ。俺がこの世で一番嫌 いな男だ。  彼は携帯を切って俺を放って起き上がり、顔洗って歯を磨いて トースターに食パンを突っ込んだ。...
  • 18-829-1
    「目を覚まさないで」 目を覚まさないでほしい。 そう思ったのは雪の降るある日のことだった。 可愛い寛和。このまま目を覚まさずに眠り続けてほしい。 そう思って生まれた時から彼が眠り続ける部屋に入って髪を撫でた。 弟の寛和は良く分からない子だ。なにせずっと眠り続けているのだから当たり前だ。 生まれたとき頭を打ったわけでもなく健康そのものだというのにずっと眠り続けている。 けれども他の同じような子供とは違って栄養もほとんど必要とせず、美しく成長し続けて現在に至る。 そして俺はその傍ら、寛和を心配し続ける両親とともにその過程を見続けてきた。 美しく伸びてゆく髪。白い項から覘く、年々すべらかになってゆく肌。その鼻梁。その足その肌その顔その腕その首その唇。すべてすべてすべてすべて。すべて、俺は見続けてきた。 それを不思議がりながら、それならば目を覚ましてくれと祈りなが...
  • 1-829
    鬼畜受け 「あ…はっ いれ、させて…」 「まぁだ。やらしいやつだな」 「うく…」 攻めが体を朱に染めて身じろぎすると、体を固定している縄が体に食い込んだ。 真面目な優等生だった攻めは、いまや受けのされるがまま。 もう何十分もこうしているだろうか。受けの止まない辱めに翻弄され続ける攻め。 「あぁ…っ」 「もうイっちゃったの?お前早すぎ」 攻めを見る微笑みは冷たく、しかし抗いがたい熱があった。目をそらすことも出来ずに、攻めは受けに懇願した。 「お願い、こんなのイヤだ…受けが、いい…」 「ふぅん?」 おもしろそうに小首をかしげる。しかしその瞳の熱は、受けも欲しがっていることを攻めに知らせる。 それが容易に分かってしまうほど、攻めは幾度も地獄のような甘い夜を受けと過ごしてきた。 「受け、お願いだ…」 「ふふ…かわいいよ、攻め…」 動けない攻めに自らまたがり攻め...
  • 4-829
    お前の小さな台所で寝かしてくれ 夜中に喉が渇いて目が覚めた。 積まれた本の隙間、かろうじて床が見える場所を選んで歩き、台所へ向かう。 毛布にくるまった物体につまづきかけて、口の中で「おっと」と呟いた。 三畳程度しかない狭い場所に、無理矢理長い体を折り曲げて眠っているのは、中学時代の同級生だ。 (何でわざわざこんなところで寝るかなぁ) もちろん、本がみっしり詰まった1DKの安アパートで、人が寝られる場所はここしかないから、だが。 (家に帰りゃいいのに) 寝入る客をまたぐようにして、水道からコップに水を汲む。 よっぽど疲れているのか、足の間にいる男は目を覚ます気配すら見せない。 こんなところで良く眠れるもんだと、そろそろと足を引っ込めながらため息をついた。 別に付き合いが深かったわけではない。 母親が女優だかモデルだかで、見た目も育成史もひときわ注目の的だ...
  • 2-829
    干渉主義×傍観主義 干渉主義はちょっかいを出さずにおられない。 「お前うざいんだよ」 傍観主義は顔を上げぬまま静かに答える。 「君も暇人だな」 干渉主義は言葉を続ける。 「いっつも涼しい顔しやがってよ。お前なんて傍で見ているだけで何もできやしないじゃないか」 「ああ、俺は何もできない。無力なもんさ」 「お前のそのすぐ韜晦する態度が気に食わねえんだよ」 傍観主義は少しだけ顔をあげそして言う。 「俺が気に食わないなら俺に関わらなければいいじゃないか。人生は有限だ。その有限な時間を俺に費やしてもつまらんだろう」 「つまるとかつまらんとか、俺の時間だ、俺の好きに使っているだけだ」 「お前ひょっとして、俺のこと好きか」 干渉主義は目を剥き言葉を荒げる。 「んなわけないだろ!」 「好きの反対は嫌い、ではなく無関心とはよく言うからな」 ...
  • 6-829
    金魚すくいにいる亀 ひらひらと目の前を綺麗な赤い色が通り過ぎる。 他の誰とも違う色を、あの子は纏っていた。───それは目を奪われずにはいられないほどの。 傍に行きたくて。せめて、もっと近くでその色のひらめきを見てみたくて。 一生懸命泳いでみるけど、4本もある僕の足はどれもこれも短くて、バタバタとただ不恰好に水を掻くだけだった。 追いつけない、どうしても。 たくさんのひらめき。たくさんの色。 美しく、優雅に泳ぐ彼らの中で、僕だけが異質だ。誰もが僕を避けるように通り過ぎていく。 どうしてだろう。どうして僕だけが、こんなに彼らと違うかたちをしているんだろう。 もしかして今はこんなに異質でも、いつか重い甲羅は脱げて、足は優雅に水を滑る、しなやかな尾ひれに変わるのだろうか。 そうしたら、あの子に追いつけるのかな。 きっときっと、追いつける。 いつか来るその日...
  • 7-829
    もし明日死んでしまうとして 此処最近、他所の国から物騒なものが飛んできたと ニュースで流れているのを見る度に ”もし明日死んでしまったら”等と 時々の気紛れで、そんな事を考えた。 実際そうなると、日常なら仕事場か運が良くて自宅だよな。なんて あいつに冗談交じりで話したら、あいつは本当に 明日にでも、俺の命がこの世から消える様な表情で 俺を抱き締めながら”一緒に俺も追い掛ける”なんて切ない声で震えていた。 その抱き締められた腕の中で この日俺は、言って良い気紛れと悪い気紛れのある事を思い知った。 もし明日死んでしまうとして
  • 5-829
    俺の生死を握る人 「…攻めがいなくなったら、生きていけないかもしれない。」 信号待ちの間、ポツリと受けが呟いた 「らしくないこと、言うな?」 そんなキャラじゃないくせに、と攻めが肩を竦めると 冗談じゃないよ、とハンドルを握っている受けの手に力が込もった 「…じゃあ、俺が死んだらオマエも死ぬのか?」 「……あぁ。」 青に変わった信号に気を取られたのか、一瞬遅れた答え。 受けはアクセルを深く踏み込んだ 出逢った時から。 攻めの命は受けのものだった 受けがいたからこそ、生きてこれた 「…事故りそうなスピードだな」 微笑しながら オマエが決めたらいい、と攻めは静かに目を閉じた 行ってくんなきゃわかんねーよ言ってくれよ×言わなくてもわかれよ馬鹿
  • 9-829
    ノンケ親友に片思い ノンケ親友に片思い。 一瞬ノンケが、親友(男)に片思いしてるのかな~と妄想してしまい、 ノンケのくせに男(親友限定)が気になり葛藤する様子(脳内劇場)に悶えました。 この場合本人に自覚はない方がさらに萌えます。 親友に彼女ができてなんでかわからないけど嫉妬してる?くらいがベストです。 本人に自覚がないので、互いに彼女を連れてダブルデートとかしちゃいます。 もちろん移動は自分 親友、彼女達の2列です。 彼女s 親友はちょっと変だなーと思い始めます。 極めつけはお化け屋敷です。ジェットコースターでもいいです。 ナチュラルに親友と二人で座ろうとし、流石に彼女から指摘を受けます。 ここらでようやく自覚します。俺、こいつが好きなんだ!的に自覚します。 ここから毎日自分と葛藤したり、意識しだして触れただけで勃起したりと ストーリー的には一番...
  • 3-829
    パジャマ B×Aということでパジャマ萌えしたいと思います。 こいつが、お気に入りのパジャマじゃないと眠れない…と泣いていたのは、ついこの間のような気がするんだけれども。 いつから俺は、あの泣いていた子供に押し倒されているんだろう。 「Aさん、さっきから何考えてるんだよ」 俺の首筋に歯をたてながら、Bがつまらさそうにささやく。 「いや、…お前、いくつになってもパジャマなんだなー、と思ってさ」 俺は、年上の余裕を見せるためにも、平然と聞こえるような声で答える。 Aは、顔をあげると、俺の顔をのぞきこみながら、ニヤリと笑った。 「だってさ、エッチする時は、パジャマの方がよくない? こう…ボタンをひとつひとつ  はずすのとかさ…。すんげー、征服欲にかられるんだけど」 「…どうして、あのガキがこんな変態に育っちまったんだろうな…」 俺がため息をつくと、Bは俺のパジ...
  • 17-829
    人生3度目のモテ期 今は現代、ネットの波がメディアを揺るがすそんな時代。 ここに、PCと格闘している男子一名。 最近ネットで検索することを覚えた様子。 某巨大掲示板への書き込みもはじめたようで、 でも俺はあんまり深入りはしてほしくない。 お前期末の成績下がったろ。 「なぁなぁ、モテ期占いってしってる?」 画面に視線を落としたまま俺に聞いてくる。 「知らねぇ、勉強始めるぞ、電源落としとけ」 ベッドのうえに置かれてる参考書に目を落とすと 問題を解き始めたと思われる場所が何箇所か見えた。 …範囲間違ってるし。 「質問に答えていって、結果ボタンを押せば、不思議! モテ期が占えるんだって!」 「あー、俺パソコンは資料作成と調査にしか使わないからな。 早く終わらせろよ」 「エロサイトとかは見ないの?俺ね、おススメのサイト教えてあげるよ?!」 「一...
  • 14-829
    明日はカレー 「ハッピーバースデー!!」 そう言ってあいつが差し出してきたのは適度なサイズの箱。 …いや、予想はしてたけどさ。 まさか本当に覚えてるなんて。 「…ありがたくうけとってやんよ」 あいつは本当に嬉しそうな顔をする。 …なーんか、おもしろくねぇ。 もっとさー。可愛い女の子とかだったら、そりゃ俺だって諸手を挙げて喜ぶよ? だけど俺は男であいつも男。すっげー複雑な気分。 こんな花柄のラッピングにシフォンのリボンとかマジで勘弁してくれ。 奴が開けろ開けろとうるさいので仕方なく包装を解く。 …。 「なんだよ、これ」 「お弁当箱だよ。カレー用の。知らない?」 全く意味が分からない…。 「小学校の時にさ、お前、カレーの時だけは一日中落ち着かなくて、給食係と密談までしてただろ?」 「…!?」 なんでお前がそんな事まで知ってるんだよ! つーか、そ...
  • 20-829
    受けの逞しい筋肉にうっとりする攻め 素晴らしい。 風呂上がりの彼の姿を見て、いつものことながら見惚れてしまった。 硬く、鍛えられた上腕二頭筋・三頭筋に三角筋。 背中の脊柱起立筋もなかなかに良いフォルムを描いている。 首を動かしたときの胸鎖乳突筋の素晴らしさ。 大胸筋は全てを語っている。 今日の夜は寝かさないってことだろ? 「風邪ひくよ」 春だと言っても夜はまだ寒い。暖房のついた部屋だからと上半身裸の彼に、服を渡す。 「あー、サンキュ」 何故か恥ずかしそうにしながら、受け取った服をモソモソと着る。 服の上からでも、彼の体はとても魅力的だとわかる。 あの体に触りたい。あの体と繋がりたい。 なんて性的な体つきをしているんだろう! 後ろからそっと近付き、その体を抱きしめる。 「今日、良い?」 今日こ...
  • 16-829
    男の娘受け 「ですから」 楓は、困惑したように眉を寄せた。 「僕は普通の男なんですよ。こんな格好をしていますし、顔も父よりは母似ですが」 「知っている」 そう言うと表情が歪んだ。警戒の色はますます濃くなる。 「知ってるのなら尚更……本気なんですか、僕を『娶る』だなんて」 「分家風情は、本家の命令には逆らえんのさ」 「そんなのおかしいです」 言いながら後ずさろうとするが、その後ろにはもう壁が迫っている。 向こうもそれに気付いたのか、一瞬だけこちらから視線が外れた。 その隙に距離を詰めて、手首を掴む。「痛い」と小さく漏れた声は無視して、その手をじっと眺めた。 「細い腕だ。色も白い。今このときでも、女だと言われたら信じそうになる」 子供の頃に一度だけ、楓を見たことがある。 父に連れられて、旧正月の挨拶をしに本家を訪れたときのことだ。 ――あそこに...
  • 10-829
    階段 男はもう半世紀以上の間、その四七〇段の石段を毎日のように上っていました。 上り詰めた先にある寺の境内はひっそりとしていて、明け方は霧深く、まるで雲の上にいるようでした。 とある山間の小さな村にある、四七〇段の石段を持つ古い山寺。 そこに、男が恋焦がれる、美しい人はおりました。 男がまだ少年の時分、ひと目で恋に落ち、その日からこうして石段を上り続けているのです。 まだ人の寝静まる暗いうちに家を出て、皆が畑仕事を始めるまでには村に戻る。 そうして夜明けの数時間を恋人と共にするのが男の幸せでありました。 しかし、長い年月で苔生し磨り減った石段は、いつも湿っていて滑りやすく、最近では何度も踏み外し、手をつかずにはいられません。 数歩上っては休み、また数歩上っては休み、かかる時間と息の切れることに、男は自らの老いを感じていました。 あと何年、こうして会いに来ることがで...
  • 24-829
    攻めにべた惚れな無表情受け 酒を飲むのは好きだった。 垣間見える水原の本音がたまらなく愛しくて。 常にむすっとしてつまらなそうな、堅物を絵に描いたような水原が、ひょろ長い図体を納めようとしてソファでもぞもぞと転げるのを見るのが好きだった。 「水原、寝るならベッドに行けよ、使っていいから」 「んー…」 いつもそう、きっと今日もそう。このままソファで寝付いて寝違えて、明日にはすっかり首を痛めて一日を過ごす。 それでもいつもと変わらぬ、少し不機嫌そうな無表情のまま。 「水原、起きないとチューするよ」 普段なら怒られるような幼い言葉遣いにも、「あー」と呻いて応えただけだった。 「水原ぁー?」 肩を引いて無理矢理に頬に口付けると、「…ふへ」と小さな声が聞こえる。 「…なんだよそれー、かわいすぎるでしょー」 少し頭を冷やそうとテーブルに向き直る。...
  • 22-829
    聖職者の祝福に苦しむ勇者 「おお勇者よ、そなたはまだ洗礼を受けて居なかったのか」 「・・・悪かったな、まだ剥けてねえよってそんないい方するな畜生」 「では、神の名の元に洗礼の儀式を執り行いましょう」 「っていきなりドコのナニを掴んでんだよ」 「神よ、哀れなる勇者に祝福をお授けください」 「いてえ!引っ張るな!いてえいてえなにしやがんだよ!」 「この痛みに耐えてこそ真の勇者、神の祝福を得た勇者に…ん、ちょっとアレですね もうちょっと神の滴があふれてからの方が剥きやすそうですかね、痛いのも紛れそうですし」 「揉…むな!しぼっ・・・んな…シャレに…ならん・・・やべって… 方言
  • 25-829
    イカ×タコ ※*9から12時間経ったので どちらも優れた擬態能力を持つ海のハンターなんですけど、意外と力強くて小型のサメなら倒してしまうタコにイカは惚れ込んでしまうのです。 惚れ込んだといっても最初は同じ頭足類である親近感と、腕力に対する憧れ。イカはタコは愛嬌ある顔の元気な後輩だなーと思ってる。 でもいつしかイカは知勇兼備なところに惚れ、慕情へと変化していくのですよ。 そして抱きしめたいと思うんだけど、イカの吸盤には棘があって吸い付くと傷ついてしまう。 けれど好きで好きで悶々としているところに、タコが足を一本欠いたままやってきて、 訊いたら大したことないような態度で「ウツボに絡まれたので足を切って逃げてきた」というものだから、 その暢気な物言いにぷつんとキレて思いの丈をぶつけるんですよ。 その思いに絆され、もっと自分を大事にする。でもお前になら傷つけら...
  • 13-829
    根暗引きこもり×俺様ドS プチ引きこもり大学生Aと高校生Bは幼なじみですよ。 「いいか兄ちゃん」 「はい」 「就活が怖いつったって、やり方調べないで何もしないでいたら、 確実にもっと怖いことになるだろこの引きこもり」 「うん、分かってるんだけどさ…」 「分かってねーよ、馬鹿じゃね?マジ馬鹿」「う…」 「床屋も行けよ豚。話しかけられるのが怖いってアホか。一生髪切らないでいるか? 豚は毛刈らないかもしんねーけど人間はそうもいかないんだよ豚」 「豚…え、でも僕が豚なら毛は刈らない方向でも…あ、いえすいません…」 「…兄ちゃんさあ」 「はい」 「俺より年上なんだろ?大学生なんだろ?」 「そうだったね」 「じゃあ俺の言うことはいはい聞いてんじゃねーよ」 「いや、聞かないと怒るじゃん…」 「口答えすんな豚。ニート予備軍。...
  • 28-879
    ペロペロキャンディー 「わー、懐かしい!」 弾んだ声をあげて、受也は駄菓子屋の店先に並ぶカラフルな飴を手に取った。渦巻き模様のそれは、子供の頃の記憶と比べると随分小さい。 受也はあっという間に飴を買って来た。セロハンをはいで、舌を伸ばして舐める。小さい口を開けて渦巻きの端をぱきりと噛む。薄い唇が飴に触れてつやつやと濡れる。 ふと、受也が此方を見た。俺は視線を外す暇もなくまともにこいつと見つめ合うハメになった。 「昔おまえこれ好きだったよね」 「子供の頃な」 「いる?」 受也がはい、と此方にキャンディを傾ける。 「…今は好きじゃねーんだよ」 「まあそう言わずに」 ほらほら、と目の前でキャンディが揺れる。白地にピンクやオレンジ、黄色の飴が渦巻いて、催眠術でもかけられてるみたいだ。 受也の舌が触れた飴を、結局俺もぺろりと舐めた。 「攻彦」 「あん?」 「子供...
  • 28-899
    ほっぺぷにぷに ぼくは彼が好きで、彼の薄くて柔らかなほっぺたが好きで、 「じゅんくん」 と、呼ぶとにこにこと笑うので、笑ったすきに集まったほっぺたを、ぷにぷにと。 僕は彼が好きで、彼のいつでもあたたかな優しい指先が好きで、 僕が笑うと頬をいじくりまわして、やたらと嬉しそうにするので、 「どうしたの、京平」 と、言いながら笑ったまま、ぷにぷにと。 ぷにぷに。 泣いてるときにいきなりキス
  • 28-839
    惚れ薬 「じゃーん! コレなーんだ!」 「……瓶」 ドアをぶち破る勢いで入ってきた幼なじみが、手にした水色の瓶を見てため息を吐く。 にっこにっこと笑顔を向けてくる幼なじみの晴夜は、さっさと俺の手から雑誌を取り上げるとベッドの上に放り投げた。 「言っても無駄なのわかってるけどな、もうちょっと静かにドア開けらんないのか、お前は」 「いちいちそんなちっちゃいこと気にすんなって! それよりこれこれ!」 人指し指と親指でつまむように持ち直し、晴夜が瓶を揺らした。どうやら中には液体が入っているらしい。液体の抵抗で瓶はゆっくり揺れた。 「何なの、その瓶。っつか中に入ってるやつ」 「何だと思う?」 ニヤリ、と晴夜が笑って、一気にテンションが下がった。これは、確実に、よくないものだ。 「もういい、さっさと持って帰れ」 「ひっでえ! せっかく出雲に見せようと思って持ってきたのに...
  • 28-819
    豆×さや この場合豆は究極のヒモ、さやは何人かの男を抱え込む寂しがり屋のビッチだと言えるでしょう。 豆達は一様にさやに向かって「テメェの価値なんて俺がいてこそのもんだろうが」と言い放ち、 あくまで“自分がお前といてやってるんだ”というスタンスを崩しません。 さやは自身の価値を悟っているし豆達のことを心から愛しているので何も言い返さず、 言われるままに豆達を優しく保護し続けています。 豆達の気まぐれの優しさがあるだけで、さやは寂しさが満たされ生きていけるのです。 豆達はお互いにさやが他の男を抱えているのを知っていますが、さやのことが満更でもないので仕方ないと思っています。 食卓に並ぶ日、さやは豆達と離れたくない思いでいっぱいですが、豆達は最後まで冷たく「じゃあな」と軽く去っていきます。 けれども豆達は人間に喰われるのがどれだけ辛く苦しいものか知っていました。 「俺...
  • 7-829-1
    もし明日死んでしまうとして 白色とクリーム色が支配する部屋の窓から、揺れる最後の花を見ていた。 ノックの音に振り返れば、四角く切り取られた空間に いつも通りの感情を読ませない顔がある。 今日の授業の内容を告げる口調にも一切の私情は見られない。 (知ってるくせにッ……!) 学校に行けない俺のために、 せめて遅れないようにと気遣ってくれていることはわかっている。 届けてくれるノートのコピーもわかりやすいようにと丁寧に書いてくれている。 それでも、その無表情が辛い。 「もし……もし、明日の手術に失敗したら……きみの苦労もムダだよ」 流れるように続けられる言葉を遮るように口を開く。 知っているはずなんだ。俺の気持ちも、明日の手術の成功率も。 無言で、ただまっすぐに見つめてくる視線。 耐えられず、顔ごと逸らした。 逸らした目に...
  • 7-829-2
    もし明日死んでしまうとして もし明日死んでしまうとして、 俺が18年間生きてきたこの世界に悔いを残さないよう締め括る為には何をしようかと、 退屈な授業の合間に、そんな意味のない事をふと考えてみた。 (まずエロ本捨てるだろ、んで、美味いモン腹いっぱい食って……つーか俺童貞じゃん。そりゃせつねえだろ…誰でもいいからヤって…) そこまで考えて顔を上げると、目の前にイライラ顔の山田がいて驚いた。 「てめぇ聞いてんのかボケ!」 「ボケじゃねーよ!何だよいきなり」 「いきなりじゃねーよ!ずっと話しかけてんだろ」 いつのまにか授業は終わったらしく、気の短い山田は前の席にドカっと座り込んで不機嫌そうに眉を寄せていた。 山田とはかれこれ10年近くの付き合いだが、いまだに切れどころが掴めないで困る。 (そういやコイツ、彼女とか聞いた事ねぇなぁ…) 「なぁ、お前ヤった事ある?...
  • 9-829-1
    ノンケ親友に片思い 兄さん、お元気ですか。そちらは相変わらず暑いですか。 今日は下宿先に春日が、貸していた本を返しにやってきました。 上は白い袖なしのランニングシャツに、紺色のジーンズを履いて、 足元は健康サンダルと、いつも通りの気安さでした。 春日とオレは本の好みが似ているみたいで、 この時の本も気に入ってくれたようでした。 板塀沿いの木戸をくぐったら裏庭があって、犬小屋があって、 縁側が張り出していて、棹に干した洗濯物が揺れていて、 お世話になってる下宿先のご夫妻は旅行に行ってて、だから今日は 日がな一日オレが留守番をしていて、冷蔵庫を開いて麦茶のグラスに 氷を入れて、しま模様のストロー立てて、 風鈴がちんちろ鳴ってる下で、サンダルの足をぶらぶらさせながら、 春日とオレは本の話をしました。今度映画になるのもあって、 それは見てみたいなあと、春日は言っ...
  • 6-829-1
    金魚すくいにいる亀  自分より小さい「魚」は、自分の餌だ。  私は長い間かけて自分の居場所の特徴を悟った。このつるんとした場所は 仕事場。自分の仕事は「そこにいる」こと。もう大人となったこの身体で。  ごく稀に、遊びとして<モナカ>の―あるいは<紙>の―網を身体の下に 滑り込ませる客もいる。しかしもちろん自分を持ち上げられるはずはない。  そんな時興行主はこう言う。 「お客さん、あの亀、とって帰ってくれませんかね。こいつ、金魚を喰っちまう  んですよ。全く仲間意識のない奴でね」  時には、私が水槽中で食欲を抑え切れなかったときには特に、こう話すことで 彼は客からの更なる数回分の散財を引き出すことに成功するのだ。 ―ばかな。餌をちゃんともらっていれば、彼らを食べる必要などないのに。  ああ神様、彼を食べさせないで下さい。どこで聞いてきた...
  • 16-829-2
    男の娘受け          ,. -‐'""¨¨¨ヽ          (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!           |i i|    }! }} //|          |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは女の子に痴漢をしていたと         i| !ヾ、_ノ/ u { }//ヘ        思ったらいつのまにか男の子だった』         |リ u }  ,ノ _,!V,ハ |        /´fト、_{ル{,ィ eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが      /   ヾ|宀| {´,)⌒`/ | ヽトiゝ        おれもナニを触ったのかわからなかった…     ,゙  / )ヽ ...
  • 12.5-829
    どうしようもないバカ野郎 夏にはまだまだ早いだろうに、額にも背中にも汗が伝う。 狭苦しい四畳半に二人きり。 なのに、奴はトランクス一枚で、部屋のど真ん中に転がっている。 「アチーよークーラー買おうよー」 起きたままそんな寝言を呟いて、大の字に伸ばした手足をモゾモゾさせる。 「無理。欲しけりゃそれだけの金を稼いで来るんだな」 吐き捨てるように返せば、不貞腐れてそっぽを向く。 空気の重い沈黙に耐えかねたのか、のっそりと立ち上がって部屋を出て行った。 本当にどうしようもないバカ野郎だ。 怠け者のくせに貪欲で、耐えるということを知らない。 奴への憤りに、体の内側からも暑くなる。 外気の熱を吸った壁は、凭れさせている背中の皮膚を焼いていくようだ。 中からも外からも暑さを押し付けられ、あんな奴とはもう別れようと考えていた。 「たっだいまー!はい、キンちゃ...
  • 25-829-1
    イカ×タコ 神様は不公平だ。 イカもタコも海の悪魔と呼ばれ同じように恐れられているのに、実は奴と僕には差がある。 今まさに、それを思い知らされていた。 イカの手に僕の五本の手と大事な部分は絡み付かれ抵抗出来なくされているのに、イカにはまだ二本も自由な手があってそれが僕の体をくまなく這い回る。 「離せこのすっとこどっこい!」と悪態をついても、いずれこの唯一動かせる口の中にもイカの手が潜り込んで掻き回されるんだ。 悔しい。 手の本数が違うだけで抵抗出来ないなんて……。 以前、腹が立ってイカの顔に墨を吐いてやった。 でも僕の墨は辺り一面に広がるけど、その分拡散するのも早くて何の役にも立たない。 仕返しとばかりにイカが吐いた墨は粘度があって、目の前を塞がれたように何も見えなくなってしまった。 そのせいで、イカの手の動きを何時もより強く感じてしまった。 歯がゆい...
  • 16-829-1
    男の娘受け 長い・無理矢理あり・厨 注意 世界は危機に瀕していた。 異次元からの侵略者が刻一刻と進攻してきており、この世界を我が物にせんと画策しているのだ。 しかし、地球に住む人類はその脅威を知らず平和に暮らしている。 なぜならば…!! 「ダイナミィイイイイィック!イクァイブリリウム!」 真紅の短髪を逆立てた少女がそう叫ぶと、彼女が持つステッキの先から火球が飛び出し、宇宙空間に浮かぶ戦艦を破壊した。 「よし!頼んだぞイエロー!」 「了解レッド!…本当の秘密は永遠に秘密のまま…クオリア…マリーズルーム!」 小爆発を続ける戦艦に向かい金髪を波打たせた美少女が手を広げると、空間がぐにゃりとゆがみ、月よりも大きな戦艦がたちまち収縮を始める。 「「ブルー!止めだ!!」」 「らじゃっ!」 軽快に答えたのは青のポニーテールもりりしい少女で、手に日本刀型のステッ...
  • 25-829-2
    イカ×タコ 「よう無事だったか、タコ」 「その呼び名、やめてくんないっすか。手賀木さん」 悪りい悪りいと悪びれなく笑い、手賀木さんは俺の頭、正確にはカツラをぐしゃぐしゃにする。それを無視しながら、俺は今回の報酬のアタッシュケースを無造作に放った。 「にしても、タコは本当化けるな。この前の筋肉バカの姿と今のインテリが同じ奴とは誰も気づかねえよ」 アンタ以外はな、そう脳内で呟く。いわゆる"普通の世界"で、自分の特技を自己満足に披露していたのは、もう随分前だ。 『なあ兄ちゃん、タコって知ってっか?他の生物に化けては、周りに溶け込んで、体の形まで変えちまうんだ』 安らかな深海に留まっていた。 『兄ちゃん。普通の世界つうのは、つまらねえと思わねえか?』 急流や危険ばかりある海中を泳ぐ気なんてなかったのに。 ...
  • 28-859-1
    幼馴染と再会 規制で書けなかったよ…NL要素及び女性出演含み注意 俺の初恋は幼稚園。隣に住む幼馴染相手だった。 日焼けした肌にロングヘアーが似合う綾子。毎日一緒に駆け回り、そして怪我をしては互いの親に雷を落とされていた。あの頃一緒にいたかったあの思いはきっと初恋だ。 そんな俺たちを慰めるのは4歳上の綾子の兄ちゃん。 ほんっとの兄ちゃんみたいで俺は懐いて憧れていた。話も合うし優しいし、綾子と違っておとなしい慶太にい。大人の慶太にい。 俺が小学3年生の時、綾子と慶太にいは引っ越した。慶太にいの病気の関係と知ったのは俺が中学になったときだった。 「もう数也も20歳か!!!はえー、そりゃあ僕もおっさんになるわ!」 「兄貴うっせー!」 「あーや、声でかい」 俺の所属するサークルが他大学のサークルとイベント企画をした時、綾子と再会した。だって何もカ...
  • 28-869-1
    夜の図書館 投下が上手くいかず、ニンジャ規制になりましたorz 図書館はいつも隠微な匂いで満ちている。 紙とインクの匂い。埃の積もった匂い。日向の少し黴びたような匂い。 そこに更に雨と夜ふけが重なると、悪徳と頽廃と秘密の箱庭になるのだ。 「……来ると思ってた」 少し軋むドアを開けると、暗闇から掠れた声が響いた。 田舎の古い図書館には、セキュリティシステムなどという気の利いた物はない。 傘立てに入った濡れた傘で、いるのは判っていた。 「来たく、無かった」 ぶっきらぼうに言うと、細いLED電灯の光が閃いた。くすくすと笑う声。 「でも……来たんだ、ね?」 ひらり懐に飛び込んで来た身体は、腕の中に閉じ込めようとすると、するりと逃げる。 「今日こそ、返してくれ」 「嫌だ」 ぱたぱたと足音が書架の後ろに遠ざかる。 「……今日も、10分。捕まえられ...
  • 28-809-1
    木×葉っぱ おしべ、というのはみじめなものだと思う。 どんなに素晴らしい種を持っていても、実になれるのはめしべだけだ。 自分の種を受けた相手が実になっていく横で、寂しく枯れていかなければならない。 体が黄色くかさかさになり、落ちるのを一人待つだけ。 土に落ちれば、あとは腐るだけだ。 「・・・それでは」 だから俺は喜ぶべきなのかもしれない。自分が葉であったことを。 「ああ、じゃあな」 木に栄養を与えた後は、用済みになって落とされる。 葉もおしべも、用済みになれば木にとっては同じだ。 一生で幾度も出会うもののたった一つに過ぎない。 それでもまだ。 俺は足元に落ちたあいつとは違う。風に乗って、遠く離れていけるのだ。 木のように、次々と新たな命を生み出すあの人から。 この箱庭のような王宮から。 豆×さや
  • 28-869-2
    夜の図書館 既に書いてらっしゃる方がいるのに何ですが、時間切れの後にテーマを見て萌えたので。 窓から差す月明かりと非常灯だけが頼りの夜の図書館。入口からも窓からも死角になる棚の間で人を待っていた。 「…吉井先輩」 「仲原…、」 仲原からのキスで言葉が遮られた。止めようとしたが、久々の触れ合いは心地よく、結局しばらく身を任せた。 「、こら、駄目だ」 仲原が舌を入れようとするので、俺はさすがに慌てて仲原を押し退けた。 「…じゃあ、どうして僕らはわざわざこんな夜中に、暗い図書館で逢い引きなんてしているんですか」 「嫌らしい言い方をするなよ。噂になると面倒だからだろう…前に退学させられた生徒の話、聞いたことないか」 背の高い本棚に押し付けた俺の体にしがみつきながら、仲原がぴくりと身じろぎした。 「…確か先輩と後輩が付き合っていて、先輩の方だけ退校処分になった...
  • 28-299
    堅物と愉快犯 「どうせお前はまた面白がってやってるんだろ」 片霧朔 2-B所属 指導回数 7回目 サラサラと小奇麗な文字がプリントを走る。ついでに溜息も一つ。 「またお前か…ちょっとは大人しく出来んのか」 眼鏡を取って目元を指で揉んでる。そんなに歳食ってない筈なのに親父臭い。 「無理っすね!てかピアスぐらい良いっしょ普通」 「馬鹿モン、没収に決まってるだろ。放課後取りに来い」 「あでっ」 ファインダーで頭を叩かれた。うちの校則厳し過ぎる。校則も厳しいが、ついでに言うとこの生徒指導の金剛はもっと厳しい。 ちょっとでも校則に違反してると一瞬でアウト。見逃してなんてくれない。怒った顔がまた怖い。「鬼の金剛」なんてベタなあだ名が付くぐらい怖い。 40、50代にありがちな熱血体育系でもない28歳優男風の癖に空手有段者だと。 皆は恐ろしが...
  • 28-229
    強気年下攻め×地味受け 「んじゃ、しましょうね!今日こそしますよ!」 「え、本当に?しなきゃ駄目?」 「はいします。しなきゃ駄目です。じゃ、シャワー使ってくださいね。綺麗にしてください」 「……ひょっとして、この間言ってたみたいに?」 「当たり前です。なんのために資料と道具まで渡したと思ってるんですか。言ったとおり、ちゃんと家で一回ぐらい練習しましたよね?」 「いや……その、いろいろ抵抗があって」 「えー?困るなぁ、じゃ今日入れられないじゃないですか」 「普通はいきなり……おしりはちょっと拒否反応あって普通っていうか」 「でもゲイといえばアナルです、他にないんですから」 「君、やっぱりゲイなの?」 「んー、そういうわけでもなかったんですが、石川さんのこと好きになったからにはそれでもいいかと」 「前向きだなぁ」 「僕、ネガティブなこと...
  • 28-129
    引退 「あんた、ほんと分かんねえ」 そう言って、相澤は俺の中に性器をねじ込んできた。立ったままの挿入に、慌てて壁に手をつく。声を我慢すると後ろから舌打ちが聞こえて、乱暴に腰を打ち付けられた。 「ふ…ぅっ」 「もっと、声、だせよ」 いろんな感情をおし殺した声。会えばいつも睨んできて、俺を先輩と認識せず「あんた」と呼ぶ相澤。その相澤から無理矢理されるのは今回が初めてでではなかった。 「…あんた、負けて悔しくねえのかよ」 今日敗戦して、俺たち3年生の引退が決まった。ただ俺は、スタメンになれなかった、ただのベンチウォーマーだ。他のやつらみたいに悔し涙を流すことはなかった。 試合後、相澤が不機嫌そうに俺を見ていたけど、まさかその日のうちに相澤の家に連れ込まれるとは。 「くそっ」 「あ…」 性器を抜かれたと思ったら反転され、背中を壁に押し付けられた。...
  • 28-629
    春なのに、お別れですか? 学校を出れば、そう思っていた。 あの日不意に掴んでくれた手と、焦ったような表情と、熱すぎる指先がきっとまた僕を呼んでくれるのだと。 そう信じていた、自惚れていた。 『卒業おめでとう、元気でな』 別れの言葉はあまりにも短く無機質で、音も無かった。 白い画面に浮かぶその文字を見つめては、卒業さえしなければと思い続けた。 それだけが繋がりだなんて、知らなかったから。 卒業したら、そう思っていた。 耳にする懐メロに、僕はそんなことにはならないと強がりながら迎えた春は、寂しくて寒くて、空が青かった。 「…さよなら、先生」 一人、部屋で呟いた声に涙が落ちる。目の前があっという間に滲んでいく。 叫ぶような僕の息に、鳥の声がなにか、応えた気がした。 美形で甘えたで淫乱で喘ぎすぎ、な攻。
  • 28-929
    泣いてるときにいきなりキス 「あのさ、」 「なんですか」 「俺、なんでキスされたわけ」 「泣いていたので慰めないと、って思ったんです」 「それでキスなわけか、ませ過ぎだろ」 「でも、涙止まりましたよね」 「…男にキスしてもいいのかよ」 「あなたが嫌でないなら、僕は別に」 「…嫌、じゃないけどさ」 「ならよかった」 「よかったってなんだよ」 「僕があなたの恋人になれる可能性が見えたので」 僕じゃ、だめですか?なんて聞いてきたあいつは、俺に屈んで視線を合わす。 人生で3本の指に入るぐらい、こっぴどい振られ方をした日のこと。 いくら寂しくてもすぐに切り替えられるわけがない。 「すぐには、ムリだ」 「もう何年も待っているんですから、あと数年位待てますよ」 涙を止めるから、もうキスをしないでくれよ。 不覚にも、頷いてしまいそうだ。 ...
  • 8-879
    で、どうする? 薄暗い照明、窓の無い部屋。 無駄に大きなTVには、飽きることなくAVが垂れ流されている。 そして、部屋の大半を占める大きなベットの上には、 恐ろしいほどこの場が似合わない人物が、居心地悪そうに正座してる。 ウチの学校の風紀委員長。 コイツが、何かにつけて俺に注意をしにくるのも、 俺と関係の在る男子生徒たちを目の敵にしているのも、 何故こんな場所にのこのこ付いて来たのかも、 理由は全部同じ。 俺のことが好きだからだろ? バレてないと思ったら大間違いだよ、馬鹿。 委員長は、耳まで真っ赤になった顔を、けして上げようとしない。 ただじっと俯いて、何かが過ぎ去っていくのを待っているようだった。 そんなことは、俺がさせない。 折角巡って来たこの機会を、黙って見過ごすかよ。 でもこのまま黙っていても時間の無駄みたいだ。 俺は...
  • 8-869
    やさしいライオン 「さっさと食えよ」 「で、でも……」 さっきからこの問答の繰り返し。 「腹減ってるんだろ?」 だから俺を追い詰めてるんだろうが。 「で、でもきっと痛いよ」 「そりゃそうだろ」 肯定してやればさらに泣きそうになる。 勘弁してくれ。 「なら俺はもう行くぞ」 「だだだだダメだよ!そんな足じゃすぐ別の奴に捕まるよ!」 「誰のせいだ!」 今自分の足は真っ赤に染まっている。 逃げようとして岩の隙間に挟んでしまった。 情けない。 目の前でお腹を鳴らしながら涙ぐむライオン程ではないが。 「もういいから、はっきりしろ……」 「その怪我じゃ逃げられないから……」 ザラリとした舌が足をなぞった。 「逃げていいから、少しだけ食べさせて。怪我が治るまで」 そう言いながら、傷を労っていく。 どれだけお人好しなのか。 「そんなんじゃ、腹は膨れな...
  • 8-889
    さよならも出来ない 八つ年上の大好きな隣のお兄ちゃん。 僕がものごごろついたときには、いつも膝に抱っこして絵本を読んでくれたり、 お仕事で忙しいママを待つ間、お風呂に入れて綺麗に身体洗ってくれてご飯食べさせてくれたり、 優しい大好きなお兄ちゃん。 なのになのに、ある日学校から帰ってお兄ちゃんちに行ったら… 鍵開いてるのにお兄ちゃんいなくて、おばちゃんもおじちゃんもいなくて、 玄関に沢山出しっぱなしだった靴は半分くらいになってて、 お部屋の中はいつも通りみたいなのによく見るといつもあったものが無くなってたり、 なんか1日しか経ってないのに何年も経っちゃったみたいな違和感があって。。 お兄ちゃん何処にいるの? なんか不安になって、僕は狂ったようにお兄ちゃんの部屋もベッドの下もお風呂もトイレも押入も探したんだ。 だけど、いない。 何日も何日も待ってたのにお兄ちゃん...
  • 8-809
    月と砂 砂漠の夜は、とても静かです。 行き交う商隊や旅人も、夜は出歩きません。 だからそこにあるのは、空の月と地上の砂粒くらい。 ……けれど、そのどちらも、互いの存在は知りませんでした。 月にとって砂粒は、小さすぎ、また低いところにありすぎましたし、 砂粒にとって月は、大きすぎ、また、高いところにありすぎました。 そんなわけで、彼らはどちらも、長い長い年月をたった一人ぽっちで過ごしておりました。 ある日のことです。砂粒が空を見上げてポツリと呟きました。 「……そういえば、あの丸いやつはいつも僕の上にいるんだな」 それは、砂粒にとって大きな発見でした。 砂粒は、とても小さいのでしょっちゅう風に攫われていろいろな場所に飛ばされてしまいます。 それなのに、彼はいつだって自分の真上にいるのです。これで、驚かないわけがありません。 「何だ何だ、あいつはよ...
  • 8-849
    木枯らしが吹いたので決心しました 会社を出た途端に吹き抜ける風に、スーツの胸元を押さえ、お世辞にも 小さいとは言えない体を屈めた。 いくら東京に出て何年も過ぎたとは言え、沖縄出身の俺。 晩秋の寒さは未だに慣れる事が出来ないでいる。 駅まで続く道を歩けば、屋台のおでん屋が旨そうな匂いを放っている。 学生時代には苦くて仕方なかったビールも飲めるようになったし、 いつの間にか日本酒の旨さも覚えた。 空にはほんの少しの星。あの形はオリオン座だろうか。 肌寒さもあいまって、ふとあいつに会いたくなった。 東京に出て初めての冬、ようやく有難みを知ったあいつに。 沖縄にいた頃は邪険にしてしまって、優しさと暖かさに目を背けていた 自分は今思えばどうしようもない子供だったのだろう。 胸ポケットから取り出した携帯電話でも 滅多に押す事のないナンバーを押して音に耳を傾ける。...
  • 8-819
    ハリネズミのジレンマ  あるとき、ぼくは――恋をした。  寒い寒い冬の風が吹く頃だ。  背の高い草を掻き分けてご飯をさがしてた僕は、大きな広場に出ていた。  金属の冷たい木がところどころに立つ、大きな広場だ。  ひくひく鼻を動かして広場を歩いていると、ふと僕の耳に大きな大きな声の波が押し寄せてきた。  驚いてぱちんと目を瞬かせる。よくよく見れば、広場の中央に大きな生物が座り込んでいた。  ――ぼくはちゃんと勉強していたから、それがなんなのか直ぐに分かったんだ。  ふわふわの毛を頭の上だけに生やし、不思議な布で体を覆う白い肌の動物。それは、人間、って言うんだ。  人間はね、皮の靴でぼくたちを踏み潰そうとする――って先生は言ってた。だから、ぼくも先生のいいつけどおりに逃げ出そうと思ったんだ。  だけどね、その人間は全く動かない。  あれ、と思ってじいと目を凝ら...
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