*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「3-359」で検索した結果

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  • 3-359
    トイレ トイレで萌えられるかって? 当たり前でしょうが。トイレなんて隠れてエチーするによし、連れ込んでレイープ、ジョンソン、なんでもこい。 個人的にはアレですよ。 性別受けみたいな弱々しいのがDQNに無理矢理連れ込まれてひたすらあんあん喘がされるのが好物。 ねちっこく意地悪く攻められて授業中の静まり返った学校の、トイレの個室で必死に声を噛み殺す。 萌え。 廊下を通る先生の足音にびくびくしながらひたすら攻められる。萌え。 さらに好物なのは性別受けでなく優等生眼鏡ッ漢。 眼鏡ッ漢の場合は学生だけでなくリーマンでも萌えられますよ。 意地悪上司もしくは生意気部下に攻められてあんあん。 萌え。 鼻血を吹かんばかりに(吹いてるかも)受けにハアハアしている攻め
  • 13-359
    エコ攻×エゴ受 「お前さー、クーラー点けるのやめろよ、環境のこととか少しは考えろ」 巧はリビングに入ると、廊下との温度差に呆れたように声を掛けた。 「うるせーメガネ、お前今日の気温しってんのかよ31だぞ31!夜の10にだぞ!死ぬ!クーラーつけなきゃ死ぬ!環境なんか知るか!」 テレビに釘付けになったまま、信之介は答えた。 「だからってせめて28だろ25ってなんだよ」 リモコンの表示をみた巧は溜め息をつく。 「それぐらい暑いだろ!お前は俺を殺す気?」 それを聞いて巧は欝陶しそうな顔をした。 その一言が決め手になったように、 「暑いくらいじゃ死なねーよ」 ピッ、問答無用でクーラーは切られた。 「うわー何すんだお前!鬼畜!外道!」 「外道結構」 しゃあしゃあといって、ソファに腰掛ける。 「くっつくな!隣座ってんじゃねーよ余計暑くなるわ!」 信之介は騒いだが、彼...
  • 23-359
    日本刀 たとえ叶わぬ思いであろうとも、貴方が僕から離れようとも、生涯この思いを貫くつもりでおりました。 それなのにこの状況はどうしたことでありましょう。 まさか貴方の御身を貫くことになろうとは! この思いを貫こうと思わなければこんなことにはならなかったのでしょうか。 こんな気持ちを抱いてしまった僕をどうかお許しください。 お慕いしております。心の底から貴方のことをお慕いしているのです。 貴方が僕に微笑みをくださった時から僕は貴方のことだけを考えてまいりました。 貴方のお傍にいることができてしあわせでございました。 貴方の温もりは忘れません。 願わくば貴方の横で眠りたい。 ああ、さようなら。 一人の男が切腹を命じられた。 男は「切れ味が良いから自分の刀を使ってくれ」と言った。 馴染みであった介錯人は男の最期の頼みを引き受けた。 切腹は滞りなく済んだ...
  • 23-359-1
    日本刀 あの箱には決して触れてはいけない。 子供の頃、探険ごっこと称して、家の中を荒らし回ったことがある。 その遊びは和室の一部屋に隠すように置かれていた桐箱を手に取ったとき、祖父の一喝と共に終わることになった。 祖父は僕たちの悪戯を叱りつけながら、きつくきつく言い含めた。 あの箱には決して触れてはいけないよ、と。 次にその箱を目にすることになったのは高校生の時だった。 兄と何かの会話の弾みにふいと、昔見たあの箱を覚えているかという話になった。 一度思い出してしまえば中身が気になって仕方がない。 二人の記憶をすり合わせ、かつてと同じ場所にあった桐箱を引っぱり出した。 箱を閉じていた紐を解き、いざ蓋を開けてみれば中にあったのは一振りの日本刀だった。 電光を受けて黒光りする鞘。手に取るとずっしりと重い。 何故こんなものが家にあるのだろうと訝しがったが、 僕たちの...
  • 8-359
    悲しい夜明け 舞うように剣を振るうその姿は、古くから伝説として語り継がれてきた 闘神のようだった。 上段から渾身の力で以って振り下ろされた諸刃の剣を、手にした細身の 剣で受け止める。 ぶつかり合う鉄剣が立てた音が、耳障りなほどに空気を震わせた。 強く絡み合う視線。 力任せに押し付けられる剣を綺麗に弾いて、オレは間合いを取るために、 一歩後ろに飛び退る。 改めて対峙した、その見る者全てを凍りつかせるような怜悧な紫瞳も、 眩いほどに陽を弾く豪奢な金の髪も。 オレを殺すためにそこに在る、その姿の何もかもすべてが、この胸を焦がす。 知らなかった。何も知らずに出逢って互いに惹かれた。 愛していた。───多分今でも愛しているのに、殺し合う。 風に靡く漆黒のマントを煩げに払って、お前は片手で軽々とその大剣を構える。 一分の隙もない身のこなしで両...
  • 6-359
    俺がおまえを好きになるわけがないんだ。 葉桜の影で薄青く染まった項を、斜め後ろから眺めている。  少し先を歩くおまえに声をかけられないのは、隣に彼女がいるからだ。  告白されたどうしよう、と相談されたのは先週の金曜日。  どんな子なのと訊いただけでおまえは頬を染めたから、背中を押されたいだけなのだと気づいて俺は答えた。 「いいんじゃない? 付き合ってみれば?」  俺の答えにおまえは、うろたえたように視線を宙に泳がせる。 「付き合う、って何すりゃいいのかな……」 「そうだな、待ち合わせて学校に来たり帰ったり、一緒に昼飯食ったり?」  素直なおまえが彼女を誘って登下校を始めてから、もうすぐ丸一週間になる。  俺たちがいつも乗っていた同じ電車に、今はおまえは彼女と乗っていて、俺は少しだけ遠慮をして別の車両に乗る。  そしてこんなふうに距離をおいて、おまえと彼女を眺めて...
  • 9-359
    未だかつてない一目惚れ 自分が惚れっぽいのはよく知ってる。 小学生の時の転校生。 中学生の時の教育実習生。 この辺はまだいい。 コンビニのお姉さん。 肩がぶつかったお兄さん。 セールスマン。 あまつさえ出会い系メールにすら。 恋をしていない日なんてない。 一言だけでも好きになれる。 目と目の合ったその日から。 だからってコレはねぇだろう。 「おい、聞いてんのかよ!」 「うん聞いてるって……はは……」 「だったらこっち見ろよ! なんで目ぇ反らすんだよ」 「それは……その」 合わせられる訳ない。 だって、そんなことしたらきっと顔が真っ赤になる。 訳だって言えない。 自分を叱るお前に惚れたなんて。 ありえないだろ。 学校の帰り道。 落し物をしたという女の子に会った。 暇だったから一...
  • 7-359
    扇風機  もう夏なのかな。  梅雨の終わりの蒸し暑い晴れた日、僕は扇風機を出そうと思った。 押し入れに頭を突っこんで、箱を探す。 ああ、あった。たった一年で、すっかり埃をかぶっているじゃないか。 僕はベランダで埃を払いながら、彼のことを考える。  夏とともにはじまり、夏とともに終わった関係。 アイスキャンディ、ビアガーデン、ナイター、夏祭り、花火。 脳を茹でられるような、体温とおなじ熱さの空気に支配された季節だからこそ存在した、 半ば朦朧とした、蠱惑的でいきぎれのするような思い出。  まとわりつくような湿度をもった部屋と情動には大した役にも立たなかったが、 それでも敢然として扇風機は空気を攪拌し、また、夕立のあとのひとときには ゆっくりと首をふって、僕らはそっと冷えてゆく汗に、つかの間の平穏を感じてた。  最後の台風が過ぎて夏が終わると、どちらが言うと...
  • 5-359
    歪んだ愛 彼を愛したいと思った。 家に帰ると、其処に居るのは見慣れた顔。 「お帰り。今日も仕事遅かったな。晩飯、冷めるところだったよ」 そう言って、笑いながら近寄ってきて。 そんな顔を見るたびに、あぁ愛しいと思い。 それと同時に、 壊したくなる。 「相変わらず上司は嫌な奴なのか?」 俺の内心も知らずに、触れてくるあいつを、強く振り払う。 よろけ、そしてそのまま床に倒れた彼を上から見下ろす俺の表情は。 …きっと、無表情。 「誰が家の中でまで仕事の話をしろと言った?そういう煩わしい事は嫌いだと言っているだろう」 フローリングの床にぶつけた箇所が痛むらしい彼から目を逸らし。 そしてそのまま自分の部屋へと向かう。 と、その前に。 呆然とした顔でこちらを見上げている彼に、聞こえるか、聞こえないかの中間位の声で。 「…許して欲しければ、今日も...
  • 4-359
    布団の中で 「えー、それではこのあたりで修学旅行定番~、好きな子の告白大会行きまーす」 アイツの声に、唯でさえ騒がしかった室内が一層ざわめきを増す。 一応教師の見回りを気にして皆布団に入ってはいるし、電気だって消してはいるけど、寝てる奴なんか一人もいない。 全員が興奮して、頭が冴えまくってる状態だ。 特に俺は眠気など皆無で、心臓が隣に聞こえそうなほどどくどくいっている。 さっきまで同室のメンバーで回し飲みしていた缶チューハイのせいだろうか? それとも明日以降の予定が楽しみで? いや、そんなんじゃない、理由は分かりきっている。よりにもよってアイツが、俺の横に寝転がっているから。 一人、二人、と。好きな子の名前を告白していくクラスメイトたち。 相槌を打って聞いている振りこそするものの、話の内容なんて微塵も頭に残らない。 その輪の中心で大きく笑いながらはしゃいでいるア...
  • 2-359
    ほんもの×にせもの 君の仕草その一つ一つ。 君の言葉のその端々。 僕が気付かないとでも思っているのだろうか。 ―――もしかしたら、他の誰もが気付いていないのかもしれない。 簡単に目に見ることのできる君の行動そのものに意識を奪われていて。 浅はかな君の行動、そこに『在る』ものを。 君はそのままでいるがいい。 誰もが眉を顰め、思わず視線を逸らすような。 そのままの君でいるがいい。 そんな君を、僕は見ている。 それこそが。 君が僕に囚われている、その証拠なのだから。 僕は君を離しはしない。 酔っ払ってエチーー
  • 17-359
    誘いマゾむしろ襲いマゾ 立花さんはいつも俺に優しくしてくれる。 抱きしめて、いっぱいキスして、俺が怖くないように、痛くないように。 まるで壊れ物を扱うように、そっとそっと触れてくれる。 俺は、それが嫌でたまらない。 「優。降りろ」 「嫌です。ねえいいからこのまま慣らさずに挿れてください。大丈夫手足を縛って猿轡でもかませれば暴れたり叫んだりしても邪魔になりません」 「優」 「無理矢理滅茶苦茶にして痛くしてもいいんですよ?立花さんだっていつも面倒だって思ってるんじゃないんですか?」 「降りなさい」 「じゃあ、せめて道具だけでも使ってください。大丈夫、俺痛いのは慣れ…」 「嫌だ。何故お前はいつも自分から傷付きたがるんだ」 だって、母さんは俺が大事だから好きだから叱るんだっていつも俺に手をあげた。 だって、無理矢理俺を犯した叔父さんは俺が可愛いからこう...
  • 27-359
    気弱な攻め クラスメイトであり恋人でもある秦野の姿が目に入った。 声をかけながら走り寄ろうとしたとき、数人の明らかに不良だと思われる男達が秦野を取り囲んで、 神社の裏手へと連れて行った。 中の一人が辺りを見回し、立ちすくむ俺と視線が合うと「さっさと消え失せろ」というように睨みつけてから 神社の裏手へと姿を消した。 そういえば、秦野は最近、以前揉めたことのある相手から因縁をつけられていると言っていた。 それがあいつらなのか――。 今は真面目に勉学に励んでいるが、秦野は元は不良だった。 「俺もけっこう無茶したから、いろんな奴から恨みを買ってるんだよな」と 他人事みたいに呟いた秦野は、俺の心配そうな顔に気づくと 「今はもう無茶なことはしないから」と安心させるように微笑んでくれた。 だけど、それは秦野の事情で、秦野に恨みを持ってる連中の知ったことではない...
  • 16-359
    いたずら 眠りこける友人の、耳の後ろに花を挿す。 机に伏せる見慣れた横顔、薄く落ちる睫の影、 日に当たる黒髪に鮮やかに映えるくれないの色。 いたずらをされたのはどちらだろうか、と思いつつ、 友人と思えなくなったそいつを起こす為に手を伸ばした。 いたずら
  • 14-359
    根っから悪な大悪党×悪人になりきれない子悪党 「いつかぶち殺してやる」 「ああ殺してみろ、出来るもんならな」 「てめえの薄汚ぇチンポ切り取ってその口に突っ込んでやる」 「今そのチンポでよがってんのは誰なんだよ、おら」 「苦しんで死ね、俺は絶対にあんたを殺す」 「はは、本当すごい目すんのな。たまんねぇよ」 「……あんた死ぬのか」 「こんだけ血ィ出てるから多分死ぬだろうな」 「俺が殺すはずだった」 「手間が省けてよかったじゃねぇか」 「違う、俺があんたを……」 「馬鹿か、なんて顔してんだよ」 「この手で殺すつもりだった」 「なぁ、キスしてやろうか」 「黙れよ!」 「固いこと言うな、どうせじきに死ぬ」 「俺は、俺はあんたみたいになりたかったんだ」 「知ってたさ。でもおまえは俺みたいにはなれねぇよ」 「そんなのわかってる、でもあんたが」 「さぁ...
  • 20-359
    愛情不足 たまには萌え語りでも。 例えば攻めの好物がふわふわで甘じょっぱい系の卵焼きだったとして、 料理があまり得意ではない受けが、攻めの為に頑張ってみるわけです。 料理本のレシピ通りに作ってみたはずなのに何かが足りない。 うまくふわふわにならないのは何故?と悩みつつ、 「ごめん、失敗したかも」とか何とか言いながら食卓に出すと、攻めが ちょっと笑いながら「お前、愛情が足りて無かったんじゃねえの?」と一言。 受けは「おまえオヤジ臭い」とか軽く突っ込みつつ、そうなんかなー… と攻めの知らないところでひっそり悩めばいいよ。 愛情不足
  • 15-359
    イー ここしばらく、呼び出しがない。 僕はじりじりした気分で、部屋を歩き回っていた。 …現場にいかないと、あの人に会えない。 現場の仕事は辛い。 いつも泥まみれになるし、傷だらけになる。時には命の危険もつきまとう。 だけど彼に会えるのは、唯一そこだけなのだ。 寝床の下から、そっと彼のブロマイドを取り出す。 彼は人気者だ。 どうしても彼のブロマイドが欲しくて、でも店に行くのは恥ずかしくて、インターネット通販でこっそり手に入れた。僕の宝物だ。秘密の。 写真の彼は素顔のまま、こちらに優しく微笑みかけている。 実際の彼は、僕には決してこんな顔を見せてはくれない。 僕は彼の、敵だから。目に入れる価値もない、十把一絡げの捨て駒だから。 僕はグズでのろまで、役立たずだ。出世もできず只散ってゆく、末端の末端の下っぱだ。 だけど、だから彼に出会え...
  • 21-359
    三味線奏者 俺は父母の顔を知らない。 生まれついて盲目だからだ。 まあ、仮にこの目が見えていたとしても知りたいなんてかけらも思わなかっただろう。 役にも立たないお前なんか産まなきゃよかったと挨拶代わりに吐き捨てる母に、厄介者扱いして狭い座敷牢に閉じ込めた父。 貧しい寒村では仕方のないことだ。 俺もわかっていたから愚痴なんて言わなかったし長く生きるつもりもなかった。 身分を弁えて、黴臭い四畳半の座敷牢でひたすら死だけを待ち望んで生きていた。 …あの人に会うまでは。 「師匠…」 冷たくなったその人の頬を、鼻を、瞼を撫でる。 親兄弟にすら思わなかったのに、初めて知りたいと思ったその人の顔を。 「あの時、俺がどんな気持ちで聞いていたか、あなたは知らないでしょう。」 ただ息をしているだけの絶望的な暗闇の中に、突如流れてきた美しい音色。 あの時の感動は生涯忘れられない...
  • 22-359
    君が思うほどいい人じゃないんです 回りが思うほど悪い奴じゃないんだよ 郊外の廃工場で2人の少年が唇を重ねた。地元有数の私立の進学校のアイロンがけされたブラウンのブレザーと教育困難校のボロボロの学ラン 本来ならば絶対に交わるはずのない2人・・・それは進学校の優等生が底辺校の不良にレイプされていると誰もが思う光景だった 学ランの少年の肌は暗い褐色だ。そして独特の縮れ毛がアフリカの血が混じっていることを教えている 「やっぱ克馬とヤルのはこういう廃墟がいいな。なんかスラムで輪姦されているような感じでゾクゾクするよ」 「そういう言い方すんなよ。スラムの貧困は本当にシャレになんないんだよ。オレの親父も・・・」 「分かった。分かった。親父さんの話はもう何回も聞いてお腹いっぱい」 ブレザーの少年は本当にうんざりしたような表情をして言った 「オレはしたいの。そのために駅から30分以上歩...
  • 24-359
    オラネコ 僭越ながら萌え語らせてください。 行為に及ぶ時に積極的な受けということで。 いわゆるオラオラ系のオラネコではないかもしれないけど、見た目に反して性に貪欲な受けに萌える。 普段は無口でおとなしめ、周りからは自慰すらしないんじゃないかと思われてるけど、実は快楽に従順で 「好きな人には気持ちよくなって欲しいし気持ちよくして欲しい。そう思うことのどこがおかしい?」 みたいな考えの持ち主だといい。ある種の素直クールというべきか。 昔男娼みたいなことやってた影響で、という設定もありかもしれないが、素の状態でそれというのも捨てがたい。 できるだけ優しく紳士的にリードしようと思ってた攻めは、いきなり噛んだり舐めたり咥えたりをしてくる受けに驚くんだけど、 上記のようなことを言われて「なるほどある意味受けらしいや」と納得して、好きにさせてしまえばいい。 ...
  • 26-359
    遊び人に遊んでもらえない あいつは男なら誰彼構わず寝た。 決して特定の相手を作らず自由気ままに遊んでる。 俺はそんなあいつを気になって仕方がなかった。 あいつとは部活が一緒でよく話すがタイプがまるで違った。 明るく誰とでも仲良く話すあいつに対し俺は勉強だけが取り柄のつまらない男だ。 あいつはいつも俺をからかった。 「あんた経験ないだろ」とか笑いながら言われる。 いつもは適当に流すが今日は虫の居所がわるかった。 なんせあいつの首もとには赤いしるしが着いていたから。 「経験はある」俺がそう言うと一瞬躊躇いながら「うそつけ」と笑った。 「試してみるか?」 「は?」 「だから俺と寝てみれば嘘かどうかわかるだろ?」 「…」 「誰でもいいみたいだし、俺でもいいだろ」 「…だ」 「あ?」 「あんたとは死んでもやだ」 「…俺ってそんな嫌われてたのか...
  • 18-359
    兄さんの恋人 読書に勤しむ兄を見つめる。 眼鏡の奥につつましく並ぶほどよい長さのまつ毛が、ひらりひらりと瞬くのを飽きもせず見続ける。 兄は一度集中すると、脇目も振らずそれだけに没頭してしまうので、俺が見つめていることに気付きもしない。 週末の夜のくつろぎタイムでありながら、背筋をピンとのばしてダイニングテーブルと揃いの堅い椅子に腰かけている。 やわからいソファはあまり兄好みじゃないらしい。一緒にDVDを見るとき以外に、兄が座っているのを見たことがない。 たまにはだらしなく寝そべってくれれば、普段は触れにくい膝裏から尻へと続くラインを堪能できるのに……。 服の上からゆっくりと、筋肉の動きのひとつひとつさえこの手に刻みつけるように撫でまわしてしまいたいと夢想しつつ、 机につっぷして眠ってるふりのスタンスを崩さず兄を見上げる。 本は相当面白いらしい。 傍らに置かれたコ...
  • 25-359
    腐れ縁の旅路 「勇樹、お前強くなったよなあ」 という唐突な一言は俺が今せっせと引きずっている棺桶の中から響いた 「い、いきなり何だよ?」 つい数ヶ月前まで まさに平凡 といった人生を生きてきた俺は 慣れない褒め言葉を聞いて照れを隠し切れない変な声で返事をした 「だってそうだろー、ここに飛ばされた頃はオレもお前も同じ位でさー  倒せるモンスターも同じ数だったし、オレが死ぬ時は大体お前も死んでただろ」 そう俺達は数ヶ月前何の脈絡もなくこの王道ファンタジーな異世界に飛ばされた 外に行けばモンスターが出るし、当然の如く魔法(俺は使えないけど)も存在している 今でこそ流れ着いたギルドで用心棒まがいの仕事をしているが 最初の数日なんかは本当に酷かった、思い出したくもない位にだ 「それが今じゃあ、あのアホみたいに硬い竜もお前一人でバリバリ倒すし  今だって死んだオ...
  • 19-359
    面接に落ち続ける男と若社長 「フン!」 俺は郵便物入れに入っていた書類を破り去った。 面接まではいつもこぎ着けるのだが、結局またも不合格。 ――これで666社目になる。 「おや、またダメだったんですか」 「!!貴様」 玄関の扉から身を乗り出して背後から覗いて来たのは許 明泰だ。 「フン、わざわざ俺の無様な姿を見に来たのか」 「トイレに起きたついでですよ。同棲してるんですからいい加減慣れたらどうです」 「気色悪い!同居といえ同居と!」 「ふぅ…つれないことですな」 こいつは俺が社長を勤めていた会社の元秘書で、今やT.T.C頭取の息子兼若社長。 俺だってこれでも昔は急逝した親父の跡を継いだ、れっきとした社長様だったのだ。 俺は図体と力だけの馬鹿だという自覚があるので、むやみに経営に茶々を出さなかった。 そしたらいつの間にか俺の会...
  • 11-359
    「お前は本当にバカだな!」 「うーん、やっぱりここはいいなー!」 青年はスクーターから降りると大きく背伸びをした。 都会から新幹線に乗って三時間、さらに電車を乗り継いで二時間、最後にスクーターをレンタルしてのんびり一時間。 そうしてやっとたどり着いた場所が青年の故郷である、この山と海に切り取られた僻地の村であった。 「おーーーい、エイジーーー」 遠くから、数人の若者たちが駆けてくる。 「帰ってくるならもっと早く連絡してよー!」 「うわあホントにエイジだ!帰ってきてるよ!」 村外れだというのに、わざわざ駆けつけてくれた旧友たちの姿に思わず青年―佐津間栄治もスクーターを置いて駆け出す。 「ワザワザこんなくそ暑ぃ時にまでお出迎えごくろう」 エイジが踏ん反りがえると、すかさず長身の青年が彼の頭を殴る。 「エーちゃんちっとも変わらないねー」 少女はそのままじゃれ...
  • 8-359-1
    悲しい夜明け ふと、目が覚めると空は白みかけていた。 もうすぐ、夜が明ける。 それと同時に、俺たちの関係は終わる。 少なくとも今のこの、夜を共にするような関係は確実に。 今、隣で眠っているこいつは、今日結婚する。 いわゆる政略結婚というやつで。 しかも、親父さんの会社を救うためなんて定番な理由のために。 わかっている、こいつの肩に何百人もの社員とその家族の運命がかかっている事ぐらい。 結婚してもこの関係を続けられるような器用な奴じゃないってことも、わかってる。 だから、これが最後だ。 独身最後の夜くらい、俺がもらったって罰は当たらないだろ? 夜が明ければ、こいつは去っていく。 俺が生きてきた人生の中で、一番悲しい夜明け。 きっと俺は、この夜明けを忘れない。 友人以上恋人未満
  • 20-359-1
    愛情不足 愛情が足りない、と言われたときは思わず、そのお綺麗な顔を殴りそうになった。余りの嫌悪感に。 足りないも何も、元からそんなもの、お前には持ち合わせていないとはなんとなく言えなくて、結局、ただ押し黙った。 愛情が足りないところで、どうだと言うのか。 愛情が足りない、と喚くアイツ自身、なるほど確かに自己愛は強いが、他人に対しては愛情どころか思いやりさえ微塵も無い。 自分のことを省みず、人をどうこう言うヤツに、俺の顔は自然と歪んだ。 「京ちゃんはさぁ、俺への愛情が足りてない。俺が何しても笑顔で許してくれるとか、俺が何も言わなくても肩揉んでくれるとかするくらい、俺を愛してよ」 「お前、人のこと言えた義理じゃねぇだろ。それ以前に、そんなん愛情じゃねぇ」 うんざりと呆れた口調で言ってやれば、かっこいいとか可愛いとか散々モテ囃される顔をヤツはムッと顰めた。 「俺はいいんだ...
  • 10-359-1
    キリスト教徒同士 「仕方ないと思うんだよな俺」 「何がだ」 「こうなること」 「何でだ」 「だってほら覚えてる?神様って人間をご自分に似せて創造なさったって」 「それがどうした」 「似せたのってなにも形像だけじゃないんだよって話」 「言っていることが分からない」 「旧約だよ旧約、神様って嫉妬深いってあったじゃん」 「ただ似せられてるだけだというのか」 「責めないでやってくれよ。あの人は俺達を愛してるだけなんだよ」 「人じゃないと思うが」 「別にいいじゃん、親密感わくし」 「よくない。あの方のせいにしたくない」 「あんたって信心深いのな」 「君ほどじゃない」 「へ。俺何かしたっけ」 「君は真面目ではないかも知れんがとてもまともな生徒だと評判されている」 「あーここミッションスクールのわりには結構アレだもんな」 「君は目立つ生徒だった」 「転校生...
  • 21-359-1
    三味線奏者 割れんばかりの拍手は、銀幕が上がると同時にぴたりと止み、ホールが静まりかえった。 暗い客席は老若男女問わず、ぎっしりと人で埋め尽くされ、満員御礼と書かれた垂れ幕。 それを目に焼き付けて、俺は三味線を抱え直す。 舞台の中心では、客席に背を向けた主役が、目を閉じて俺の演奏を待っている。 この緊張感は、何物にも代えがたい。 ひとたび弦を弾き始めれば、彼は変貌する。 男の影は消え、女へ。 艶やかな着物は細身の体に似合い、真っ白な肌と紅は端正な顔立ちを引き立たせる。 計算し尽くされたしなやかな動きは、女以上に妖艶で 一寸足りとも狂いはなく、完璧なまでに女形を演じる。 そんな彼の舞に、客席からは感嘆の声があがる。 そんな二人三脚での巡業も、今日で最後。 「ちょっと、いい?」 もう使うことはない三味線を丁寧に手入れし...
  • 10-359-2
    キリスト教徒同士  その感触は少し気持ち悪く、それでいてとても気持ちが良かった。 そして必ず罪悪感を心に引き起こした。 ジョルジュの舌と自分の舌が触れ合う時、 リンドはいつも幼い頃飼っていた蛙にさわった時の事を思い出した。  突然小屋の外で物音がした途端、二人は長い時間行っていた唾液交換を中断させ、 そのまま耳を澄ませてピクリとも動かなかった。 「…大丈夫、人じゃないよ、リンド」  ジョルジュは力を抜いて優しく微笑んだ。 その(お気に入りの)笑顔を向けられると、大してビクビクしている訳でもなかったリンドは ふいにジョルジュに甘えたくなった。 「…ジョルジュ…、もっとして…」 「…ん?キス?」 「うん…キスして…」  リンドは、ジョルジュはとても大人びていると思った。 彼らは同い年だったが、ジョルジュは穏やかで他の誰とも違っていた。 「…リンド…」  ...
  • 12.5-359
    梅は咲いたが桜はまだかいな 男は孤独な人間を思い通りにする手管に自信があった。 孤独について誰よりも多くを知り尽くしている、そう思っていたからだ。 だから、もちろんその身寄りのない資産家の跡取りの青年にも、 莫大な金をいずれ必ず自分のものにする、そのつもりで近づいていた。 出会ったのは初夏。 閉め切った屋敷中の窓にかかる重々しいビロードのカーテンを、新しい絹のカーテンに変えて回った。 夏の日差しの下、全力で伸びる草木と死闘を繰り広げながら、荒れ放題の庭を手入れした。 整えた庭園に青年を引っぱり出しては、明るい光を浴びた瑞々しい芝の上に優しく寝転ばせて、 世界で一番君が愛おしい。そう語る眼差しで、青年の顔を覗き込んだ。 その夏、青年は男に「ありがとう」と告げた。 秋に男は青年を連れ回すために、車を用立てた。 男はこれまでの人生の中で自分が一番信頼する車種を選ん...
  • 20-359-2
    愛情不足 「たった3万円? おかしいだろ、それ」 「……いいよ、別に」 「馬鹿、良いわけあるか! 事務所行くぞ。社長いるか」 無理矢理腕をとって歩き出すと、「いいよ、ほんと」と重い足取り。 こめかみのあたりにカーッと血がのぼるのがわかった。 就労時間に対して少なすぎる給料は何かの間違い、もしくは会社のごまかしか。 悪いのは社長か。事務か。誰かが抜いたのか。 あってはならん、こんなことは。訴えるべきか。警察。弁護士。労働基準監督署。 ……いやいやいや。 それ以上に、引っ張られながら今も人ごとのようなこいつに、腹が立つ。 ようやくまともになったのに。やっと働けるって笑ってたのに。 可哀想な奴はどこまでいっても可哀想なままなのか!? 馬鹿な! 「お前、職場うまくいってないのか、ひょっとして」 腕を放すことなく聞けば、目を伏せながら「大丈夫……」と答える。 「…...
  • 19-359-1
    面接に落ち続ける男と若社長 ああ、こいつはダメだな。 一目見てそう思った。最近の若い奴はなっていない。俺にしたって生意気盛りで『お前も起業家としては若いんだよ』と言われるが、いくらなんでもここまでひどくない。 丸めた背中に汚れたTシャツ、穴のあいたジーンズと裸足にサンダル、童顔に似合わない無精髭、手入れされてない前髪に隠れた目。近くのコンビニに行くのにも、普通だったら躊躇する格好だ。一応、バイトとはいえ面接なのだ。そんな格好で雇う経営者がいるのなら、それは相当危ない仕事か、倒産間近の会社しかないだろう。 おずおずと出された履歴書を見て、頭がくらくらしてきた。ボールペンで誤字脱字を黒く塗りつぶしている。間違えたら最初から書き直せと、履歴書の見本に書いてなかったか?しかも、写真の所にプリクラが貼ってある。写真の中の彼はピースサインをしている。特技欄には堂々と『ゲーム』って書いて...
  • 16-359-1
    いたずら 「お前のことが、好きだったよ。ずっとさ」  笑いながら紘介が言った。口の端が奇妙に歪んで、震えたようにみえた。……気付かない振りをした。  高校時代の友人の結婚式で、5年ぶりに紘介と再会した。  特に何があったわけでもないが、紘介とは大学が離れて以来どちらからともなく連絡をとらなくなった。よくある話だ。  中学高校といつも二人でいて、ワンセットとして扱われていた。部活も同じテニス部で、弱小だったけれど6年間ダブルスも組んだ。当時の自分は屈託がなくて、しょっちゅう紘介にいたずらを仕掛けては二人で笑い転げていた。  大学を離れてからも何度も連絡をとろうとしたのに、メールの文章に悩んで、電話の話題に困って、結局連絡の頻度は減っていった。紘介の口から自分の知らない誰かの話を聞くのも嫌だと思った。 「俺の家近くなんだけど。…明日休みなんだったらさ、うちで飲み...
  • 11-359-1
    「お前は本当にバカだな!」 超展開ホラー触手注意 その夜 村のスタア様ご帰還に沸いた村人たちによる大歓迎会が開かれた。 季節感ナシのマグロにカツオが豪勢に並び、酒が振舞われた。 長身の青年が提案し、さらに宴会参加者全員が賛成挙手し、エイジが強制的に裸にひんむかれたりする場面もあった。 裸に腰タオル、全身酒まみれというズタボロのエイジは歓迎会の行われた海辺の旅館から、長身の青年に抱きかかえられるようにして脱出した。 「くそーーー総一の馬鹿ーはなせー、俺を裸にした奴のてなんかーかりたくねーーーーー」 「エイジうるさい、酔っ払いすぎ」 そのまま旅館の隣にある総一の家へと何とかたどり着く。 まるで荷物でもおくように、べちゃっと玄関先にエイジを放り出し総一はウーロン茶のペットボトルに口をつけた。 「うーん、うーん、さけくさいー、べたべたするー」 「そり...
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    変身!(`・ω・´)>シャキーン 僕にはひとつの秘密がある。 誰にも言ってはいけない、大変な秘密だ。 実は僕は普通の人間じゃない。 小さい頃はそんなこと気づかなかったけど、大人になってから……そう、 酒を飲むくらいの年になって初めて気づいた。 僕は酒を飲みすぎると淫乱戦士ヤオイダーに変身するらしい。 らしいというのはその間の記憶がないからだ。 これは僕が改造人間であるひとつの証拠だと思う。 そしてつい昨夜のこと、僕はこともあろうに新入社員歓迎会で変身してしまったようだ。 ようだというのは(ry 学生時代の友人たちはヤオイダーに変身した僕を取り合えず宥めすかして 家まで送り返していてくれた。 要するにヤオイダーが戦う前に優秀な俺様防衛隊が敵を排除してくれていたのだ。 それがどうだ!社会に出るということはこういうことなのか! ...
  • 3-329
    頭痛が痛い…さあリク汁 「ヘイ、どーもボクね、無理ですヨ」 「ジョニーさんどうしたの?今日パーティいけそう?」 「ナンカネ、ずきんずきんするの、フクツー」 「ジョニさん、それ胸胸!」 「ズツー?」 「いや、それ胸だって、胸だとムネツー……?あれ?」 「頭痛が痛いネ」 「だからムネだっつってんだろ!」 「コイかもシレナイ」 「えっ?……って何で目を閉じるのそこで?何求めてんの?!!」 「意外と鈍いなおまえ」 「ジョニーさん?!」 「イタタタ、心臓ワレルヨ」 「ジョニーさん、ちょっと今すげぇ普通にしゃべったでしょ?」 「オォ~死んでシマウ」 「オイ!さりげなくごまかしてんじゃねー!!」 とにかく切なく
  • 3-339
    とにかく切なく それというのもアイツが悪い。 昨日までげらげら笑いながら一緒に遊んだりしてたのに、いきなりだ。 突然呼び出し食らった俺は、何が何だか分からなかった。 呼び出した場所に突っ立っていたアイツは、俯きがちに俺にこう言ったのだ。 「引っ越すから。転校、するから」 その上何も言わずに走って逃げやがった。取り残された俺はどうすりゃ良いんだよ。 呼び出したのはお前だろうが。いきなり転校って何だよ。 教えてくれたっていいじゃねえか。親友じゃねえのか。 考えても胸の痛みは治まらない。もやもやする。気持ち悪い。 アイツが、いなくなる。 明日からもうバカみたいなこと言い合って笑ってはしゃいで、そんなことも、もう、出来ない。もしかしたら二度と出来ないかもしれない。 というか、アイツはきっとずっと前に、引っ越すことは分かってたはずなのに、 もしかして、昨日まで...
  • 3-319
    セクスィーなオカマキャラ先輩×可愛格好いい泣き虫後輩 「じゃあ、してみる~?」 媚びたような挑発するような、ふざけた声で部長が言った。 言われた一年生は、ちょっとわざとらしいくらいに目をまん丸にして、部長を見つめる。だいたい五秒。 「する、って何をですか?」 「何がいいかしら?」 言って部長は小首を傾げた。サラッと部長の半端に長い、黒髪が流れた。 部長はものすごく機嫌よく、にこにこしている。たれ目が細くなって、弧を描いてる唇は笑ってるせいで余計薄くなって、…なんでなのに可愛くみえるんだか、僕には分からない。 「ねえシーちゃん?」 いきなり部長は僕の方を向いた。目が全然、笑ってない。 なんだ、さっきまでにこにこしてたのに。 「シーちゃん言ったんだってね~?あたしと、ビーちゃんがデキてんじゃないかって ねえ」 ねえ、はビー村に対してである。『ねえ』、だけ、もの...
  • 3-309
    耳かきと反対側の綿毛 俺とアイツはまるで正反対だ くすんだ色に削ぎ落とした木っ端のような俺の体 白くてやわらかくてまるで汚れをしらないようなアイツ 視界にアイツがよぎるたび堪えようのない衝動にかられる そして思うのだ 俺が暗い穴の中へ潜り汗と垢まみれになりながら働いているのにアイツは外の明るい光と澄んだ空気を味わっているのだろうと そのたびに憎らしさを感じた 悔しいと思った でも気がついたんだ 俺が感じていたのはアイツに対する嫉妬ではなく羨望だと あの清らかそうな姿を見るたび焦がれてやまなかったのだと でもこんなに近くにいるのに触れ合え無い いや、触れ合えたとしてもアイツか゛俺に興味を抱くはずが無いだろう 穴ぐらに篭り薄汚れた作業に日をやつす俺なんかに かなわないと知っている それでも俺はアイツを求めてしまうのだ ...
  • 3-349
    ガンヲタ 「でさ、ザクはこのフォルムが格好いいんだよ。ガンダムも悪くないけどやっぱ~…」 あーあ、また始まったよ。二人で遊んでても何してても、ガンダム(街のおもちゃやらポスターにテレビ)が目に入ると俺のことそっちのけ 小学生のガキみたいに夢中で聞いてないことを語り出す 「……で、…だと思うんだ。聞いてる?」 「はいはい、聴いてるよ」 ガンダムの話に興味があるんじゃない。聴いてるのはお前の声だ。 そっちこそ分かってんのか?俺が興味ない話に付き合ってやってる訳。あーあ…楽しそうにシーン解説まで始めちゃって…本当、無邪気だね トイレ
  • 3-379
    サボリーマン 「あ、やっぱりココだった」 屋上で煙草の一服をとってたら、後ろから馴染みのある声がした。 同じ営業課の同僚。歳も近くてケッコー仲良くやってる。 「おー」 気の抜けた返答で、俺は煙草を持っている手を軽く上げた。 「まだ仕事残ってるでしょう。またサボり?」 クスクスと柔らかい声で笑う。彼の癖だった。 「んにゃ、これはサボりのように見せかけて、人生について深ァ~く考えてんのさ」 小刻みに笑いながらそいつが俺の隣に一緒に並ぶと、屋上の手すりに腕を乗せる。 終業直前の為か沈みかけた夕陽が、隣の男を淡く照らした。 「その人生の中に、僕も含まれてたらいいのになぁ」 ポカンと目を丸くした俺の頬を、彼の無骨で細長い指がなぞってゆく。 そのまま唇を笑みの形に浮かべた侭、彼は何も言わず立ち去ってしまった。 それァつまり、―――どういう意味だ…?...
  • 3-369
    鼻血を吹かんばかりに(吹いてるかも)受けにハアハアしている攻め 「ちょ、先生先生!」 「え?あ、どーしたのそれ!」 「判んね、逆上せたっぽい」 「上向いて上っ。はいこれティッシュ」 「すんませーん」 「あーあ、服に垂れてるよ‥」 「マジっすか」 「そのまま上向いてて」 「痛っ、先生叩きすぎ」 「我慢しなさい、暫くやったらすぐ止まるんだから」 「血の気多いんじゃないの、君」 「んなことねっスよ、普通普通」 「じゃなきゃ変なことでも考えてたか」 「俺先生のことしか考えてないからそれもないっス」 「は?」 「んー、やっぱ逆上せたんじゃん?多分」 「僕のこと考えて?(笑)」 「そ、先生のこと考えて(笑)」 「あははは」 「本気っス」 サボリーマン
  • 3-399
    犬好き×猫好き 「ワン」 読書に没頭していたら、ケンジがそういった。 「にゃにゃ?」 何事かと思ったら、 「君の犬になってもいいな、ふとそう思ってさ。鳴いてみた。」 僕はますます訳が分からなくなって、頭を掻いた。 「もっと束縛していいってこと?」 寂しがりやの恋人の突然の要求に、僕は戸惑った。 困ったな。そういうのが一番苦手なんだ。 「そう。」 ケンジが嬉しそうに、尻尾を振るように答えた。 「だから、「ワン」。」 「困ったにゃー。僕には寂しさを人で埋めようという発想がないよ。」 おどけつつ、素直にそう答えた。 「じゃぁ何で俺と付き合ってるんだよ。」 怒っているのか、憮然とした表情を浮かべる。 「好きだから。」 やっぱり、僕は正直に答える他なかった。 「どっか危なっかしいんだよなぁ、だから守ってやりたくなるんだよ。」 ため息まじりに、ケンジが呟...
  • 23-399
    中東情勢 街は瀕死の状態だった。建物は全て壊れていた。生き残った壁らしきものは蜂の巣になっていた きっと美しい街だったのだろう……一緒に回りたかった……涙がこぼれてきた ガイドの運転する車は更地の前で止まった。ガイドは「ここが目的地だ」という意味のことを言った オレは震える手足と高鳴る動悸と乾く口と色んな心身の緊張を感じながら意を決して車から降りた マラークという名前はアラビア語で天使を意味する。マラークはオレにとってまさに天使だった 出会ったのは去年の夏のことだ。河川敷で大学の仲間とバーベキュー大会をしていた 飲んで泥酔したオレは正体不明になり川に真っ逆さまに転落してあっという間に流された もうダメだと思ったが、対岸で釣りをしていた若い男性に助けられた。それがマラークだった マラークは中東出身の23歳。留学生だ。元水泳選手で国家代表の候補になったことがある...
  • 13-309
    二卵性 久々に語ってみる。 二卵性と言えば双子だよね! 例えば男同士で、まったく似てない双子の場合。 弟が身長が高くて兄が低い(兄は拗ね気味)、兄が体育会系で弟が文系。 趣味も得意分野も顔も好みも、全く違うと良い。 全然似てないのに親の趣味で色違いでお揃いの洋服着せられたりして、端から見るとただのペアルック。 双子なら学年が同じなのもおいしい。学校行事は全て押さえられる。 小さな頃から、家でも学校でもいつも一緒だった弟が、別の高校(偏差値高い)にいっちゃったりして、兄は少し寂しく感じたりするといい。 弟は脳天気な兄の寝顔を見ながら、「せめて同じ顔だった、こんな思いを抱かずにすんだのでは…」とか葛藤すると良い。 でも二卵性なら男女の双子もまた捨てがたい。 例えば顔がそっくりだった場合。 攻めに一目惚れした受けが妹のふりして攻めに近づいたり、何らかの事...
  • 13-349
    父の恋人 夏ともに、俺たちの奇妙な同棲生活は始まった。 俺と、親父と、渡辺さんとの。 「こういうのも三角関係っていうのかな」と渡辺さんは言う。 言わないよ、と俺は笑った。そんなにギスギスしたもんじゃあない。 ただお互いが、お互いのことを大好きなだけで。 「アイスが食べたいねえ」 熱がりの渡辺さんの口癖だ。親父は情けない顔をして、今切らしてるんだ、と言った。 「本当に暑いねえ」 渡辺さんには、寒い国に奥さんがいる。死んだおふくろに瓜二つの奥さんが。 でも親父と渡辺さんは恋人だ。 悲しい因果がそうさせたのだと、以前渡辺さんが言っていた。 恋人だって、キスをするわけでもなく、まして体を交えることもない。 ただ、悲しみを分かち合っているだけだった。 親父は、おふくろを失った悲しみを。 渡辺さんは、もう女の人を愛せなくなった悲しみを。 こういうのも恋人っていう...
  • 23-349
    高校生  握った手は冷たかった。  もし見つかったら言い訳にしようと思った。どれだけ冷たいか確かめていたのだと。  幹隆はもう学校に来る必要がない。でも俺が来るから当然来る。  俺は最後の試験に向けての勉強と称して、幹隆が来る学校に毎日来る。  教室に暖房はなく、他に生徒はいない。みんな自習室か図書室、または暖かい自宅で猛勉強しているのだ。  ここにいるのは俺達だけ。物好きを先生もほっておいてくれる。 「センターの生物は楽勝だったのに……何、このえぐい過去問」 「今初めて見たんじゃなかろうな、今月末だろ? 余裕? っつーか無謀」  コートにマフラーぐるぐる巻きで、俺より真剣な顔で幹隆が問題を見てる。  俺の方も似たような格好で、問題なんか今さら興味ない。 「受かった奴はいーよな、寒いしマジで死にそう」 「受かる気はなかったんだけどね、いーかげん図書室行...
  • 13-339
    リバウンド 「あー太った」 「うんまぁ……確かに」 「これで何度目なんだろうなーははは……もうやだ死にてぇよ……」 「まあ落ち着け」 「充分落ち着いてるよ…!…お前のタイプって細身の人間だろ?ほら、あのCMに出てるアイドルみたいな」 「うん。ついでにおっぱいも大きかったらいいかな」 「ほれ見ろ。あーあ、俺もうどうすればいいか」 「確かに俺のタイプは細身でおっぱいの大きい子だけど、それとお前とは関係ないし、 何よりお前の見た目が変わっても俺の気持ちは変わらないから安心して太りなさい」 「……俺がダイエットに失敗するのはお前のせいだな」 「はは、かもね」 父の恋人
  • 23-309
    先生 先生萌えって何よ? 教師萌えだよ派.┬─ 生徒とのカップリングがいいよ派         │    ├─ 先生が攻めだよ派         │    │   ├─ 性的な意味でも生徒指導しちゃうよ派(性職者派)         │    │   ├─ こっそり付き合ってるよ派(多重禁断愛派)         │    │   └─ 卒業まで待つよ派(倫理重視派)         │    ├─ 先生は受けだよ派         │    │   ├─ 夜の保健体育は俺が教えてやんよ派(下克上万歳派)         │    │   └─ 先生は恋する気持ちも教えてくれました派(年下健気攻め派)         │    ├─ 生徒の片思いこそ至高だよ派(初恋は実らない派)         │    └─ むしろ恋愛感情なくていいよ派(師弟愛推奨派...
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