*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「3-579」で検索した結果

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  • 3-579
    スーパーハカー スーパーハカーは僕の友達だ。 本当にすごいんだよ。僕が解らないことはなんでも知ってるんだ。 IQだって200以上あるんだって。ルパソ三世もびっくりだ。 いっぱい会社を持ってるし、いっぱいお金も持ってるんだ。 家なんか学校よりもずっとキレイで広いんだよ。 それにとっても優しいんだ。僕、スーパーハカーが大好きだよ。 でもね、なんでだろう。 僕が話しかけると、困ったような、恥ずかしそうな顔をするんだ。 なんでだろうね?へんな機械に向き合っている時だってそんな顔しないのに。 僕が話しかけた時だけ、そんな顔をするんだ。 ねえ、なんでだろう。 587 801穴だから問題無し。
  • 13-579
    満月の夜に人になる 神様では、なかったのかもしれない。 『明日の満月の夜、お前を人間の姿にしてやろう。  ただし、次の満月が沈むまでに相手と結ばれれば本物の人間になれるが、  愛されなければ朝日と共に死ぬさだめだぞ』 それでも僕は頷いた。 だって、トモ君のことを見ていられなかったんだ。 親友を好きになってしまって、眠れずに悩んでいたトモ君。 彼に好きな人がいると知って、毎夜枕を濡らしていたトモ君。 その涙を拭ってあげたくて、震える肩を抱きしめてあげたくて、鳴咽が聞こえるたび僕は願った。 ――僕が人だったら、トモ君を慰めてあげられるのに。 ――僕が人だったら、トモ君を愛してあげられるのに。 ――神様、僕を人間にしてください。 って。何度も何度も。 だから、悪魔の囁きでもよかった。 人間になって、トモ君を支えることが出来るなら、結局泡になるのでも...
  • 23-579
    バスケ選手×野球選手 「好きだ!!」 「また君か」 「また俺だ!今日はとっておきの口説き文句を考えてきた」 「どんな」 「お前へのダンクシュートを、俺に決めさせてくれ!」 「うん。アウト」 「持久力には自信がある。お前が一点とる間に、俺は二点でも三点でも取ってみせる!」 「アウト」 「お前が憧れているビールかけ、してみないか?俺と一緒に!!」 「アウト。スリーアウトチェンジ」 「何故だ!?俺はゴール下でずっとお前を待っているのに、なぜ走りこんで来ないんだ!?」 「当たり前だろう。俺の帰る場所は一塁側ベンチだ」 「ずっと中腰で待ってるんだぞ!?けっこう脚にくるんだぞこれ!トレーニングになるからいいけど!」 「俺の知ったことか」 「リー、リー」 「阿呆。俺にその指示が出来るのはランナーコーチだけだ」 「!? まさかお前、そのコーチのことが好きなのか?」 ...
  • 5-579
    変態と基地外  あのさ、自慢じゃないけど俺お前以外の奴らには結構怖がられてる んだぜ?気に入った奴はどんな手段を使ってでも手に入れる。挙句 の果てに暴走してなぶり殺しちまう変態ヤローってよ。ま、もちろん事 実だし、否定する気もねえけど。  なのに、なんでお前はいつも俺の隣で笑ってられるんだよ。いつだって 妖艶な笑みを浮かべて「お前はおもしろい男だな」って。なんだそれ。お前 は気でも違ってるんじゃないのか?そんなだからお前は、この世界からは 浮いてる感じだ。正直、お前は俺に近い型の人間なのかもしれない。  ……参ったな、本気なんて。人間なんて、俺にとっては小せえ存在なの に、お前はいつも傍で笑ってるから、この手で壊しちゃいけない。――ずっと 傍にいたい、と、ガラにも無く願ってしまう。 でも、そんなの無理に決まってるんだ。気の違ってるようなお前を想いながら...
  • 9-579
    かごめかごめ 「想像してみてください。あなたは今かごめかごめをしています。」 「な、なんだよいきなり。…鬼?それともまわるほう?」 「鬼です。」 「…わかった。」 「じゃあいきますよー。  かごめかごめ かごのなかのとりは いついつでやる  よあけのばんに つるとかめがすべった  うしろのしょうめんだーあーれ  はい!」 「うわっ」 「今あなたの心に浮かんだ人は誰ですか!?」 「…誰ですかって……そのタイミングで突然そんなに顔近づけられたら…」 「いいから!誰が思い浮かびましたか!?」 「いや…思い浮かんだっていうか……まあ…おまえ。」 「…えっ……」 「いや、『えっ』じゃないだろ。」 「そ…その人があなたの…運命の相手です。」 「……。」 「う、浮気とかしたらダメです!…即死しますよ。」 「即死ですか。」 「…運命ですから。」 「ふ~...
  • 4-579
    いやいやながら女装 この場合、定番としては 「お姫様扱い」を受けてる可愛いオトコノコが 学園祭の模擬喫茶辺りで、クラス全員の推薦を受けてというか 半ば強制的に脱がされて着替えさせられるわけだ。 当然、本人は暴れるが、姫扱いなのはちっちゃいからだったりで 大柄な男に押さえつけられて、剥かれちゃう訳だ。 押さえつけた大柄男(柔道部中軽量級位が美しいか?)が ふと見下ろした姫扱いの、やたら細っこい手首やら首筋の白さに ちょっとドッキリしちゃったり。 …逆に受け狙いで、この大柄男にもメイド服が用意されてて 姫扱いの逆襲が始まったり始まらなかったり。 抵抗したくても、なぜか出来なくて赤面の大柄男、とか。 いやいやながら女装
  • 8-579
    レイープした攻←レイープされた受 あいつは俺の親友だった。 大切な仲間だったし、誰よりも信頼していた。 だけどあの日、あいつは俺の友情とか信頼を全部踏み躙って、俺を犯した。 俺の意志なんか無いみたいに。 あいつのやった事が理解出来なくて、それ以上に許すことなんか出来なくて。 あいつと、あいつの思い出との、決別を決めた。 そうしないと自分を保つことが出来なかったから。 それなのに。あの時、あいつが俺を呼んだ切なげな調子とか、苦しげに耳元で好きだと囁いた声だとかが、俺の頭から離れていかない。 あいつが初めて俺に強要したあの行為の意味を、考えずにはいられない。 そうして今日も俺は、浅い眠りの中であいつの夢を見る。 目隠し
  • 2-579
    のほほん社員×やる気が空回りバイトの子 社員は主任に怒られているバイトを見てまたかと思った。 やる気はあるんだけどねぇ。と思いながら三時のお茶をすする。 お客さんの目を引きたいと商品陳列をがんばったらしいが工夫しすぎて一つ取ったら雪崩が起きた。 幸いそれに引っかかったのは自分だったのだけれども。ちょっと痛かった。 うん、痛かったよ。それにびっくりした。 長い説教が終わってバイトが帰ってくる。僕を見て、泣きそうな顔をする。 「すみませんでした」 「まぁ、いいよ。死んだわけじゃないし」 「殺すつもりなんてありませんよ!」 あのさ、冗談なんだからそんなに真っ直ぐ受け止めなくても。 「お茶飲む?」 「いらないです」 「お茶請けはギコせんべいだよ?」 バイトが余計に泣きそうな顔をする。彼がさっきやらかした商品がこれだ。 「君が売...
  • 1-579
    落語家×銀行員 良い高校、良い大学、そして良い就職。エリート街道を進んできた銀行員。 かたや、学生時分には落研で落語三昧、卒業してからも落語家に弟子入りして修行の日々な落語家。 趣味は仕事ですと言わんばかりの銀行員には、落語なんて世界は無駄の極み。 落語家は何をするにもおもしろおかしく会話する。 銀行窓口で口座を作るときにも窓口嬢とそんな様子だから、「なんてふざけた客だ」と思う銀行員。 度々訪れては、そんな事を繰り返している落語家を苦々しく思っていた銀行員も、対応する時が来た。 落語家は世間話からなにからいろいろと話しかけてくる。銀行員は始め、うっとうしく思っていた。 でも、その語り口は見事で、世間に対する優しさに満ちていた。 銀行員は落語家の話にのめり込み、そして初めて声を上げて笑った。 「ようやくその顔が見れましたねぇ」嬉しそうに笑う落語家。 「え?」 「...
  • 7-579
    兄→友→妹 あの人が、町に帰って来ているらしい。  噂好きの姥さんに聞いた話を伝えた途端、兄の顔が引き攣った。  しかし瞬間表情は霧散し、いつもの気難しげな態に戻る。  お手伝いの姥さんは夕には帰り、兄妹だけの食卓は、兄の寡黙もあって常に静かだ。近頃は日に一杯だけの晩酌を煽って、兄は息をついた。 「そうか。なら、いっぺん久方ぶりに呼ばうが、ええかね」 「あにさんの好きにすればええじゃに」 「そうかね」「そうよ」  久しいなと、呟く兄の箸から米粒が零れる。それと気づかず箸先を口に含んでから、ひょっとした風に無骨な手元を見下ろした。  私は知らぬふりで菜っ葉を食みながら、正座で足袋のつま先を身じろがせた。 「──離れに呼ぶがよろしよ」  番茶を飲み下し、息をついでから言うと、うたれたように兄の顔が上がる。 「久方ぶりじゃけえ、積る話もあるやろう。女の前じゃあ...
  • 6-579
    夜道 今日は暑かったからいつもより薄着で出かけた。 しかし、夜になると昼間からは一変しとても冷え込んでいた。 居酒屋から出た瞬間余りの寒さに本気で帰りたくなかった。 「マージ寒いって…」 「お前が真夏みたいな格好してるのがいけないんだろ?」 「しょうがねぇだろ、昼間あんなに暑かったんだから」 「自業自得だな」 佐々木はふふん、と鼻で笑うと昼間は着ていなかったパーカーを ヒラリと靡かせて俺より先を歩いた。 体を摩りながら空を見上げると星なんか1つも見えなくて。 それが余計寒さを感じさせた。 「寒い…」 「うるせぇな、何度も何度も」 「しょうがねーだろ!寒いんだから!」 「薄着してるお前が悪いんだろ、当たるなら自分に当たりやがれ」 「……」 佐々木が言ってる事は正論で。 確かに俺が悪いんだけれども。 …何か風邪引きそう。 体が小さく震えた。 「…...
  • 24-579
    酒と煙草 「くせーな!お前、また人ん家で煙草吸ったろ!」 「自分、俺ん家の冷蔵庫を勝手にビールまみれにしたやろ!」 「俺、マジで無理なんだって。このタクシー臭いの。換気すっぞ、換気」 「あーもー!隣の人におすそ分けせなあかんやん…つか、ビールなんて苦いのん、よう飲めんな」 「……あんさ、確かに煙草吸ってたお前に一目惚れしたよ。でも、今はお前に惚れてんの。ガチで死なれたら困っから。それに臭いから。止めろよ、煙草」 「じゃあ2人で飲めるチューハイ?そういう問題ちゃうわボケ!酒ばっか飲むな、つか人ん家に置くな言うてんの!」 「…口寂しいから、行って来ますと行ってらっしゃいとおやすみのキスを義務付け?いやいや、お前と俺じゃ家離れてんじゃん」 「…ほな、晩酌の代わりに甘くて苦いのん毎晩飲む?………下ネタかい!?つか、自分と俺やったら家全然ちゃうや...
  • 19-579
    嫌われ者のたった一人の理解者 「にげろ!あいつだ!」 先生が廊下を歩くと、入院しているちびっ子たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。大きな体を揺らすように、のしのし歩く先生は確かに怖い。 体が大きいだけじゃなくて、目つきも悪いし声も低い。 物言いはぶっきらぼうで、看護師さんたちに対して厳しく怒鳴りつけているところをよく見かける。 そんな先生だけど腕はいいから、このあたりの小児科では一番患者が多かったけれどみんな先生を怖がっていた。 「待たせてすまない……、……なんだ、また君か」 診察室で待たされていた俺のところへ、先生が急ぎ足でやってくる。けれど俺の顔を見た途端、呆れたような顔をされた。 「うん。今日は風邪引いたみたいでさー」 そんなことは気にせず、俺はシャツのボタンを外して先生を待つ。のしのし歩いて、どかりと椅子に座った先生はポケットから聴診器を取り出し...
  • 21-579
    誘拐犯と人質 「明日私は脳病院へ連れて行かれるようだ」 「なんだと?」 裸電球がチリチリと鳴っている。窓のない部屋の唯一の明かりに誘われ蛾の群れが集っていた。 この部屋はまるで牢獄だ。剥き出しの砂壁、煤茶けた畳、外から錠の掛けられる扉。置かれた家具は小さな長持と古くて引き出しが開かなくなった帳場机のみ。 その机で黙々と書き物をしているのがこの部屋の主、佳次である。 酒屋の次男坊なのだが、気が狂れたとして離れのこの部屋へ収容された。 「……ったく……ここに入れられた時もそうだが、狂ってんのは親父さんの方じゃねえのか?」 「滅多なことは言わないでくれ。それにこの部屋は君のせいじゃないか」 佳次の隣でいかがわしい本を読んでいるのが、遠縁にあたる七緒。数年前の夏、七緒との情事を女中に見つかった。それが佳次の父親に知れ、七緒は出入り禁止となり佳次は幽閉されたのだが、人目を忍ん...
  • 16-579
    その笑顔に心は千々に乱れる 「ん?」 気まぐれに名前を呼んだら、振り向いたその顔はやっぱり笑顔だった。こいつは、いつもいつも笑顔だ。 少しだけ嘘くさい。作ったようにも見える笑顔。 「どうした?」 自分から呼んだ癖に、続く言葉が思い浮かばなくて黙り込む俺にそいつは少しだけ腰を屈めて、視線を合わせてくる。いつもは自分が見上げるだけの笑顔に、ドキリと心臓が跳ねたような気がする。 言葉が喉の奥に引っ掛かったまま、出てこない。「なんでもない。呼んだだけ」と、笑って言えば良いだけなのに。 言葉の代わりに、思わず手を延ばして、頬に触れていた。驚いたように微かに肩を竦めたそいつの髪がさらりと揺れる。 シャンプーとワックスの混じり合った匂いは、女の子の甘いそれとは全然違う。分かっているのにくらくらして、気付いたらそいつを引き寄せて唇を合わせていた。 一瞬だけ触れて、直ぐ...
  • 17-579
    中ボス 姫という人質をとり、勇者を我が城へ誘い出すことに成功した。 罠を仕掛け、挟み撃ちにした!これで勇者は終わりだ! …そう思っていたのに、 「姫を放してもらおうか!」 何故玉座に辿り着いてるんだ! 必死で部下を必死で呼ぶが来ない。 クソ、こんな時に何をやっているんだ…。 まさか、全滅したとでもいうのか? 「放さないというのなら、実力で取り戻してやる」 ええい、どいつもこいつも役に立たない! 仕方ない、我が直々に相手をしてやる。 「やれるものならやってみろ!返り討ちにしてやる…」 「そうやって余裕でいられるのも今のうちだ!」 我は自慢の爪で勇者を切り裂こうと襲い掛かった。 さあ、苦痛で歪む貴様の顔を見せてもらおう! …我が負けた…だと? 立ち上がる体力などなく、勇者の前で無様に倒れてしまうなんて…なんという屈辱だ! …勇者が我の方へと近寄...
  • 25-579
    わたしのお兄ちゃんは… わたしのお兄ちゃんは、自慢の兄です。いつも優しくて面倒見の良い、自慢のお兄ちゃんです。 勉強でわたしが困ったときも、一生懸命教えてくれます。でも、そんなお兄ちゃんを困らせる人がいます。 それは、 「よっす、コースケ。おっはよ」 「章太郎。苦しい」 この人。真壁章太郎さんです。名前のカタイ感じのイメージなんて本人には1ナノグラムもありません。 いつもマイペースでへらへらしてて、ナンパな人。わたしは正直この人が好きではありません。 でも。 「ちさとちゃんもおはよ」 「……おはようございます」 「今日も赤いランドセルがキュートだね」 「章太郎、何いってんの」 「(あ、)」 少し眉間に皺を寄せて笑う。このお兄ちゃんの笑顔を見せてくれるのは、真壁さんだけなんです。 わたしでもなくお父さんでもなくお母さんでもなく、真壁さんだけなんです。 だ...
  • 22-579
    日韓友好 「邪道だ」 俺は激怒した。 必ず、爽やかなはずの朝の食卓に鎮座する、邪悪な赤色の物体を除かなければならぬと決意した。 わりと本気で言っている。冗談を言っているわけではない。 「その赤い悪魔をすぐさま下げろ!不愉快だ!!」 「またそれ?もういいじゃんか。おいしいから食べてみろって。納豆キムチ」 赤い悪魔を食卓に置いた張本人、いわば悪魔を裏から操る大魔王は、実に嫌そうな顔をして言い放つ。 食卓に並ぶのは、まだ米がよそられていない空の茶碗と、白いパックに入ったままの納豆。と、その隣の小鉢にいれられたキムチなる赤い物体。 朝からこの悪魔と大魔王の嫌な顔をいっぺんに見なきゃならないなんて、まったく腹がたつ。 「ふざけるな!納豆はな、ストレートに食うのが一番うまいんだよ。ありのままでうまい納豆になにか別のものを混ぜるなんて邪道でしかない。生卵だ大根おろしだ、そんなチ...
  • 15-579
    まわされよう 彼が今の車に買い替えてもう二年になるでしょうか。 彼の両手の中から僕は毎日彼を見ています。 車を彼の行きたい方向に向ける。 彼のためならその使命が誇らしいものに思えるんです。 だって彼はとってもかっこいいんです。 この間この車に乗ってきた彼の友人との会話を聞くと、彼は重大な仕事を任されているみたいです。 彼はやっぱりすごい人なんだと嬉しくなりました。 でもその仕事がうまくいってないという話も聞きました。 僕は心配になりましたが彼は大丈夫、と笑っていたので安心しました。 彼はいつも笑っています。 仕事がうまくいかないときも、恋人に振られたときも、彼は笑っていました。 でも、彼が泣くことだってあります。 銀行の角を右にまがったところの小さなアパート。 そこに住む彼より少し若い青年に会うと、彼は吸い寄せられるように青年に...
  • 14-579
    虫で801 ※ちょいグロ・アンハッピーエンド注意  それはある夏の日だった。  12歳になったばかりの俺は、昼から仕事がある母に連れられ、近所の親戚筋の家に預けられていた。  母は看護婦として病院に勤めており、仕事で夜遅くなることも多かったので、今までもそういったことはよくあった。  その家には2つ年上の圭という少年がいた。  彼は物静かな性格で、休みの日でも外で遊ぶことは少なく、レコードをかけながら本を読んでいることがほとんどだった。今思うと友人も少なかったのかもしれない。  俺は彼の隣で絵を描いたり、学校の宿題をしたりして過ごした。  交わす言葉はそれほど多くはなかったが、彼は俺の存在を肯定も否定もしていなかったように思う。  昼食のそうめんを食べ終わった頃、洗い物をしている叔母に声を変えた。 「おばさん、山に行って虫を捕ってきてもいい?」 「...
  • 27-579
    女装×筋肉  俺の恋人はとても綺麗で、とても嫉妬深い。  お仕置き、と称して手首をぐるぐる巻きに縛られた俺は恐る恐る目の前の恋人を見上げた。目が合った瞬間、グロスで光る唇を美しくしならせて微笑みかけられる。 ぞくり、恐怖と甘い痺れとに背筋が戦慄いた。  つつつ、としなやかな指が筋肉の隆起をなぞるように、露わになった肌を胸元から下腹まで辿っていく。たったそれだけのことに息が乱れた。 「すっごぉい筋肉ぅ」  瞬きをする度にパチパチと音が鳴りそうな睫毛に縁取られた切れ長の目、スッと通った鼻梁、誰もが見惚れるほどに整った顔立ちから、掠れ気味の裏声が洩れた。 反響するように甘ったるい声が頭の中で再生される。ついでに腕に当たるふくよかな胸の感触も思い出していた。 「って言われてうれしかった?随分頭の悪そうな女だったけど、ああいう女好きだもんね?」  オクターブ以上下がった声音に...
  • 20-579
    やっと追いついたと思ったのに やっと追いついたと思ったら、彼は次に行ってしまう人だった。 自分が四回転に成功したと思ったら、彼は難易度の高い四回転に成功して翌日の新聞に大きく載った。 常に同じ技に挑戦していたから、ファンからは彼の劣化コピーとなじられた。 僕は彼より高い表彰台にのぼった事はない。そして、もうそれは出来ない。 「西谷選手、世界選手権優勝おめでとうございます」 「ありがとうございます」 「完璧な演技でしたね」 「イメージ通りに滑れたのは良かったと思います」 「このプログラムは今は亡き佐武選手の代表作と同じ曲ですが、プレッシャーはありませんでしたか?」 「大事な曲なので大切に滑ろうと思いました」 「もうあの難易度のプログラムを滑る選手は日本からは出てこないのではと言われていましたが」 「一つの形に出来た事には満足しています」...
  • 18-579
    郵便配達員 「頼むよ、いつもの通り送っておいてくれ」 すっかり恒例となった友人とのやり取り。その最中にインターフォンの音を聞いた俺は 会話を手短に済ませて携帯を机に置くと玄関へ急いだ 軽く深呼吸してから扉を開けると、真新しい郵便配達員の制服が目に飛び込んだ 「郵便です」 そう言って笑う彼の初々しい姿に自然と胸が高鳴った。ここ二か月ほど週に何度も顔を合わせているので その笑顔は営業スマイルではなく本心からなのだろう…と、自分に都合のいいように思っている 本来であれば手紙は玄関に取り付けてある郵便ポストに入れられ、こうして配達員と顔馴染みになる ということも少ないのだろうが そんな邪魔なものは新任の配達員としてやってきた彼と、初めて顔を合わせたその日に取り外してしまった 2人を隔てる無粋なポストなんてものは俺には必要ないのだ 「いつもの田中さんからですよ」 「...
  • 11-579
    ネタばれ 10月24日(火) 今日はダビデ君(偽名)と遊んだ。 メガネ君とは違ってダビデ君は友人として好きだ。 二人で近所の池に釣りに行った。 一時間粘ったけど何も釣れない。 隣でダビデ君がぶつぶつ独り言を言ってたが無視した。 すると突然『エサが悪いのかな~…』と言って、 何を考えたか知らんが噛んでたガムをエサとして使いだしやがった。 さらに『まだ微妙に味付いてるし大丈夫だろ…。グレープ味だし…。』とほざく。 大丈夫の基準がよくわからん。 そもそもグレープ味が彼の脳内でプラス要素として扱われていることがよくわからん。 まあ…それでも釣れなかった。 すると突然『カロチンが足りないのかな~…』と言って、飲みかけのトマトジュースを池に流し始めた。 池がほんのり赤くなっていった。 『いい色になってきたじゃんか♪』と彼はほざいた。 『魚も...
  • 10-579
    愛したい その男はにっこりと微笑んで倉をあけた。「ここにある全て、あなたのお父様があなたに残されたものですよ」 私の義父は素晴らしい小説家であったらしい。今私の教えている小学校では彼のある家族団欒の一遍が記載されてあるくらいだからだ。 素晴らしい小説家であることは確かであったが、彼の人間性は非常に神経質で攻撃的であった。 私の母と義父の間には、長年子宝に恵まれず、やっと二人に授かった子は義父の種ではなかったらしい。 故に義父は私を憎んだ。少しでも仕事がうまくいかないとことあるごとに、ああ足音がうるさいだの声がでかいだのと 私の腹や顔を何度も殴り、飯を抜かせ倉に閉じこめた。 今思えば体罰というよりは虐待に近かった。 私は彼を恨んでいたし憎いと感じていた。ただ、彼の唯一尊敬すべき点は彼は心から母を愛していたので 彼女を淫売と罵ることはあっても一切暴力をふらなかったことで...
  • 4-579-1
    いやいやながら女装 この場合、学園物は定番過ぎると、時代劇の萌えあらすじを。 ある城に政略結婚をさせられそうな姫がいます。だが、姫には相思相愛の身分違いの相手がいて、ふたりで駆け落ち、でなければ心中しようかと。 そこで、姫の恋人に密かに恋をしている若侍が、恋する相手に悲しい思いをさせたくないがために、自分の想いは胸に秘めたまま、泣く泣く想い人の恋を成就させようと、深夜、ふたりを手助けして逃がしてやります。 当然、翌朝城は大騒ぎ。姫は居ないは、婚姻の日取りまで間がないは、なんせ弱小国ですから、この結婚を破棄して相手の大国に恥をかかすなんて死活問題。 そんな大騒ぎの中、姫を手助けして駆け落ちさせたのが、若侍だとばれて、責任を取って切腹させようかという事に。若侍も元よりそれは覚悟の上、白装束を身に纏い、いざ切腹をしようとした所、若侍の美貌に目を付けた侍従が、別の形で責任...
  • 9-579-1
    かごめかごめ 「かごのなかのとり、とは腹の中の赤ちゃんのこと。夜明けの晩に滑って流産したって比喩だ。 しかし一説には息子を溺愛する姑に背中を押されたって説もある。いずれにしろ悲しい唄なんだ。軽々しく口にすんな」 まーた始まった。 『日本の民話童謡研究会』なるサークルの一員である彼は、何かにつけ俺の話の腰を折る。 「じゃいいよ。明日ははないちもんめで遊ぶから」 「花一匁とは花=子供、匁=金銭単位。つまり口減らしのための人身売買の唄だ。 あの子が欲しい、この子が欲しいと売られていった子供の気持ちを考えた事あるのか」 「…。」 そんな唄なんかよ。 「あっえっとさ、今日さ、初めて絵本読ませてもらったんだ。純真無垢な瞳に見つめられてドキドキしたよー」 「何読んでやったんだ?」 「ピーターパン!ちょっとトチッちゃったけどどうにかうまく、」 「ピーターパンなんて野蛮な話...
  • 27-579-1
    女装×筋肉 「今日は勇樹にいいモノを持ってきたんだ」 「ん、何?………なんだ、コレ?」 「見ての通り、ひらひらフリルのドレスだよ。勇樹に似合うと思って」 「つまり、俺にコレを着ろと?」 「うん」 「嫌だ」 「え、なんで?」 「なんでって、俺に似合うわけねぇだろ?」 「絶対に似合うって。ねぇ、お願い、勇樹。一回だけでいいから着てみて」 「嫌だ、つってんだろ!?」 「だって、想像してみてよ。ひらひらフリルを引きちぎるとそこにはみっしりした筋肉が…!すごくそそられる光景じゃない?」 「そそられねぇよっ!つか、キモいわ」 「えー、そうかなぁ…。ひらひらフリルって男のロマンだと思うんだけど」 「男のロマンは否定しねぇけど、この場合は当てはまらねぇよ。っていうか聡、そんなにひらひらフリルが好きならお前が着ればいいじゃねぇか。お前細っこいし女顔だし、俺よりよっぽど似合...
  • 17-579-1
    中ボス  腹に熱の塊が食い込んで、俺の身体を容赦なく吹き飛ばした。柔らかい葉を焦がし、華奢な木々をへし折って熱風が後を追ってくる。瞬間目の前が暗転し、気がついたときには濡れた地面の上で、木々の間の狭い空を見上げていた。体中が痺れて感覚が無い。声も出ない。  積もった葉を踏み潰して、人影がこちらに近づいてくる。目がかすんで顔は見えないが、今しがた俺を吹き飛ばした魔術師か、勇者としてその名を轟かせている青年のどちらかだろう。他の者は皆彼等に殺されてしまったのだから。  彼等が何の為にこんな森まで来たのか、予想はつく。恐らく、あちらこちらで暴虐の限りを尽くしている俺の主を殺しに来たのだろう。  胸倉を掴んで引き起こされた。鎧の固い感触。唇が何事か動いているが、言葉が聴こえない。何事か俺に尋ねているようだったが、視界が水の中のようにぼやけていて、何も判らなかった。  殺すか。 ...
  • 17-579-2
    中ボス 裏切ったわけじゃなくて、最初から決まっていたことだったんだよ。 俺は最初からおまえの仲間じゃなかった、だからこれは裏切りではないんだ。 おまえがもし俺のものになってくれるなら、俺はおまえを殺さなくてもいいし、世界をほんの少し分けてやることもできる。 あの方が世界を掌握した暁には、半分は俺に下さると仰っているからさ。 おまえの生まれたあの村、おまえの家族や友人が住んでいるあの村をあのままに残してやることもできる。 でもおまえはそういうことを望みはしないんだろうな。 軽蔑するか?俺を。世界の半分をくれてやるといわれてたやすく靡いた卑怯者だと。 そう思われるのはかまわないし信じてもらえなくてもいい。 だけど俺はあの方を信じただけなんだよ。 あの方の統べる世界を、俺は見てみたかっただけなんだ。 生も死も捧げようと思った、だから死ぬことは怖くない。 ただおまえ...
  • 22-579-1
    日韓友好 夕食を早食いして、洗面所でセミロングの髪を輪ゴムでポニーテールにまとめて、俺は家を出た 行き先は歩いて五分の距離にある築五十年の剣道場。十一月下旬。かなり寒い 短いが急な坂を上った先に旧式の電球型街灯に照らされた日本家屋が晩秋の夜に浮かび上がっている 黒船が浦賀に来航した嘉永六年生まれの俺から六代前のご先祖は、幕末の剣豪の生き残りたちから剣術を直伝された剣士だった 明治の終わり頃に土地を買って、後世に技を伝えるために剣道道場を開いた。数度の建て替えを経て道場は今に至る 実はこの道場の所有者は高校二年生の俺だ。自由に使えるという意味ではない。民法上、正式に俺の名義なのだ 前の所有者は道場開設のご先祖のひ孫、つまり俺の父方の祖父だ。その爺ちゃんが去年の春に急病で倒れた 爺ちゃんは死期が近いと思ったらしい。爺ちゃんの子供は一人娘の俺の母親だけ。娘婿の俺の父親は剣...
  • 12.5-579
    嘘つき じゃあ一連の流れを無視して久々に語りますね 拙い文章ですが目をつむってくださると幸い。 『嘘つき』って凄い短いのに思い単語だよね。 会話の中でぽつりと出すと途端に生まれる独特の空気。漢字変換すると『嘘吐き』とも出る。それがまた嘘っていうのは人間の口からしか吐かれないものだという現実を突き付けられるんだよね。 嘘にも種類は多様に在る。同人界ではよく『優しい嘘』『自己犠牲の嘘』が使われる。 萌えるよな。凄く萌えるテンプレだよ。 例えば攻めが物凄く身分の高い輩だったとして、受けが攻めのために身を引こうとする。この時に使われるのが『自己犠牲の嘘』だと思うんだ。 「俺…ホントは攻めなんか好きじゃねえし!攻めがしつこいから…っ仕方なく付き合ってただけだ!攻めなんか大嫌いだ!」 こんな風に吐き捨てて攻めから逃げる受け。でも、自分で吐いた嘘が自分に...
  • 579-1
    日韓友好 「邪道だ」 俺は激怒した。 必ず、爽やかなはずの朝の食卓に鎮座する、邪悪な赤色の物体を除かなければならぬと決意した。 わりと本気で言っている。冗談を言っているわけではない。 「その赤い悪魔をすぐさま下げろ!不愉快だ!!」 「またそれ?もういいじゃんか。おいしいから食べてみろって。納豆キムチ」 赤い悪魔を食卓に置いた張本人、いわば悪魔を裏から操る大魔王は、実に嫌そうな顔をして言い放つ。 食卓に並ぶのは、まだ米がよそられていない空の茶碗と、白いパックに入ったままの納豆。と、その隣の小鉢にいれられたキムチなる赤い物体。 朝からこの悪魔と大魔王の嫌な顔をいっぺんに見なきゃならないなんて、まったく腹がたつ。 「ふざけるな!納豆はな、ストレートに食うのが一番うまいんだよ。ありのままでうまい納豆になにか別のものを混ぜるなんて邪道でしかない。生卵だ大根おろしだ、そんなチ...
  • 3-509
    ttp //users.skynet.be/tinformatica/waha.wmv この試合が終了した後の2人 坂事情には明るくないけれど。 まず、チンポロリ、略してポロリの表情を見逃してはいけない。 心底あきれた様な「お前なにすんねん」みたいな。でも冷静。 それにひきかえ、プチスキンの人はもう大慌て。 アテレコをするとしたら「うわヤッベ、いや、え、ヤッベ! ちょ、見ない振りしとこ!」。 これを踏まえて、数式にするために整えるとすると、 冷静ポロリとヘタレスキン 試合後の光景はかなりオイシイものになるのではないでしょうか。 パターン1 ポロリ×スキン ポロリの語尾に思わず(妖笑)などとつけたくなるような 鬼畜ガチュンがおすすめ。言葉攻めの際は「今度はお前のモノを群集に晒しに行こうか…」 パターン2 スキン×ポロ...
  • 3-529
    バイトで一生懸命頑張るドジっ子君 ドジっこ、と言うからには長年バイトやってても、ど~してもミスをする子な訳だ。 ドジっこの代名詞は眼鏡っこ。かなり真面目、且つ童顔。 実年齢27歳程度なのに、どうしても10代後半に見えるから不思議。 スーパーのおばちゃま達のアイドルなモンだから、掃除中のバケツを引っくり返しても誰も怒らない。 寧ろ「今日もやってるわねぇ~」と爆笑の嵐。 しかし本人にとってはそれが非常に悔しくって、壁に手ェついて項垂れて「今日もやっちまった…」と顔を真っ赤にして凹むのが日常。 立ち直りが早いから、すぐに掃除にかかるけど、そこを店長に見つかる訳だ。 「オマエ後でちょっと来い」 とか命令されて、涙目になりながら今日も事務所でお説教タイム。 「オマエ何年ここでバイトしてんだ」 「すいません、6年目です…ほんとすいません。」 涙を堪えてんのか...
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    小柄な蠍座×長身の蟹座 屋上の天文学部部室は、人気がなくって。 部員は、二名だけ。3年間、俺とお前だけの部活で。 顧問がやる気ないことをいいことに、二人だけで部室占拠して、午後の授業 さぼったりとか、はじめてのタバコ体験とか、はじめてのお酒体験とか、 そんなことばっかりに使ってた。 今でも覚えてる。あの日は、夏休みの暑い午後だった。 クーラーもない、直射日光が窓から入ってくる部室は、蒸し風呂のようで、 俺は、その中で、昔の漫画雑誌なんか読みながら、汗だくになってた。 そこに、ぶっちょうづらのお前が入ってきた。 入ってきても、挨拶もしない。一声も出さない。 俺は、その理由が分かっていたので、何も言わなかった。 しばらくして、お前は低い声で言ったよな。 「…どうして、邪魔したんだよ。…俺一人で、あんな喧嘩、片付けられたのに」 俺は、汗かきすぎて、決まら...
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    懐中時計  まるで時に囚われているみたいだ。  俺が、初めて『その人』に出会ったときの感想が、それだった。  背はそれなりにあるくせに、華奢な体格。外界と自分を隔離 するかのような眼鏡。きっちり締められたネクタイが、窮屈そうに 見えない所が、逆にこちらを心苦しくさせる。  彼は何をする時でも、勿論仕事をしている時でも、その意識を 自分のポケットの中に注いでいる。  そのポケットの中には、小さくて古風な、懐中時計が入っている。  外装はそれほど傷ついていないのに、動かない時計。  ずっと2時43分で止まったままの時計。  それが『かつての恋人』の形見だと聞いたのは何時だったか。  その『恋人』が、女性ではないと知ったのは……  くすんだ銀色の懐中時計、その蓋には蔦の浮き彫りが施されている。  俺はその蔦が嫌いだ。  まるで彼を縛る過去そ...
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    扇風機×ドライヤー 「何故お前はそうも熱くなれるんだ?」 扇風機がドライヤーに問う、 「好きな人を思うからだよ、扇風機さんこそ何でいつもクールでいられるの?」 「お前と違って大人だからさ、もう何年もこの家を涼しくしてきた、だからさ」 二台が語りあっているとき、住人の声がした「ママー!クーラー買ったの!?」 「ええ、そうよ、だからこの扇風機もかさばっちゃうから...」 扇風機を持ち上げる住人 「?!扇風機さんを...連れていかないで!」 ドライヤーが必死で止めるが扇風機は首を横に降った 「これも運命だからな、古い物は捨てられる...」 「ひっぐ...ひっ...扇風...機さ...ん...ひっぐ」 トラックに積み込まれる扇風機、それを眺めるドライヤー その夜 「お母さん!」 「どうしたの?」 「ドライヤーの風熱いの出ないよ?」 「我慢...
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    587 801穴だから問題無し。 「じゃあ指挿れるね」 「い…ちいち、言うな、バカ!」 「わあ~どんどん入っちゃう」 「…ッ、バ……カ…っ」 「凄いね、もうこんなに入っちゃった。後1、2本なら入るかな?」 「……は!?」 「はい挿~入~」 「!!!?」 「凄い凄い。ホント凄いよ。まだまだいけそうだ」 「……!や、め…っ」 「おおっ、凄いな~。5本も入っちゃったよ!」 「…や──」 「なのにすっごくキツイし、熱いし、挿れたら気持ち良さs」 「──めろっつってんだろバカ野郎!!」 「…っ、い、いきなり蹴る事ないだろ!」 「テメエが止めないから、ってコラ、何挿れ…っ」 「蹴った罰。大丈夫だよ、君の穴なら2本挿しぐらい」 「バカ言うな!裂ける!!」 「801穴だし問題ないよ~」 扇風機×ドライヤー
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    作曲家×歌い手 「先生、今回の歌も凄く良い曲ですね。 まだ歌詞もないのに曲を聴いただけで僕、歌い出しそうになっちゃった」 向日葵の様な笑顔をふわりと浮かべて、今までじっと目を瞑って私のピアノに耳を傾けていた彼がそう言った。 「君にそう言って貰えると嬉しいよ。私も作った甲斐がある」 鍵盤から手を離して、私も彼に向かって微笑み返す。 「…ふふ」 すると彼は、綺麗な足取りでこちらに向かって歩いて来ると、 おもむろに私の手に掌を重ねた。 「どうしたんだい?急に」 「…先生の曲って、いつも痛い位誰かの事を想ってるよね。 すごく優しい旋律なのに…歌ってて、時々泣き出しそうになる」 「え…」 透き通る様な瞳が、真っ直ぐに私を見つめる。 何処か哀しそうな、切ない様な…その瞳。 私は、内心の動揺を隠す事が出来なかった。 ―――――――そう、いつからだろうか。 こ...
  • 3-559
    同期の出世頭(生真面目・純朴)と、最近急に評判が上がった男(顔は良いが見た目チャラ男) 「いやあ、お前のこと見直したよ。俺は嬉しい!なあ、お前もそう思うだろう?」 すっかり出来上がった上司が、彼を褒めちぎりながら私に呼びかけた。 「そうですね。今度の契約は彼がいなかったら無理でした」 私がそう返すと、上司に肩を叩かれ続けている彼は、何時も通りの皮肉げな笑みを浮かべた。 他の連中から褒められると気安く笑うのに、私にだけはいつもそうだ。私はこっそりとため息をついた。 実現不可能かと思われていた他社との契約を、見事勝ち取った彼のための祝いの席。 普段から盛り上げることに長ける彼の実力なのか、、皆興奮しすぎ、次々と床に倒れていく。 気がつけば意識があるのは、酒を飲まない私と、うわばみの彼だけになっていた。 彼と目が合う。私の隣まで近づいてきた。彼は私を敵視しているの...
  • 3-519
    魚屋×パン屋 同じ商店街にありながら魚屋は昔ながらの江戸っ子、パン屋は今風な新参者。 そこの息子たちはまあ801的必然から恋に落ちるわけだが当然ロミオとジュリエット。 魚屋がパン屋に行くとパパに「親子まとめて窯の中に放り込みますよ!」と怒鳴られる。 逆にパン屋が魚屋に行くと親父に「てめぇら親子の尻にマグロ突っ込むぞ!」と怒鳴られる。 (ここで魚屋親父×パン屋パパのフラグも立つので熟年萌えの人は分岐お勧め) 学校や放課後も短い時間愛し合う二人だけど家を捨てることは出来ない。 「なあ、高校卒業したら家出ねーか?」 「できもしない事言うなよ、馬鹿。」 「……ごめん。じゃあさ、じゃあさ!結婚しよーぜ!」 「もっとできないだろ。」 「(´・ω・`) 」 二人はまだこの世にフィッシュバーガーがある事を知らない…。 そんな田舎の出来事。 バ...
  • 13-569
    ロボットアニメ 「ね、コレ懐かしくない?」 一本のビデオを鞄から出す。 ほぼ毎日、同じ部屋で同じ顔を見ながら同じ発泡酒を飲む慎ましくも至福の一時。 今日もいつもと変わらない、気の知れた相手とのくだらなくも楽しい時間。 「家のビデオデッキがついに壊れて見れなくなったから  俺のビデオ全部送ってきたんだって。俺の部屋もビデオデッキねーのに。」 「おばさんらしいな。」 「二人で一緒によく見たよなー、ゾイダム。」 「あー。懐かしいな…だけど人気無くてすぐ終わったんだよな。」 そうだった。クラスでも人気が無くて、 熱心に見ていたヤツは俺とお前くらいだった。 「何であんなに人気無かったんだろーな。すっげー面白かったのに。」 昔から二人で連んで、ゾイダムのプラモデルを作ってた。 下手だけど捨てられなくて実家の押入にまだ仕舞ってあるはずだ。 やっぱり昔からコイツとだけ...
  • 23-539
    勇者×海賊 俺を買ったのが、たまたま奴だと言うだけの話だった。 彼が、たまたま海賊だっただけの話だった。 そして、奴が選んだパーティに彼が入っていたと言うだけの話だった。 冒険は順調だった。 奴は俺の扱いに数分で慣れ、実に的確に俺を操った。 進む冒険。最初は一人ぼっちだった俺にも仲間ができた。 ジャラジャラ鳴るアクセサリーをつけた踊り子の男、上から下まで真っ黒な格好の魔術師の男 そして、無精ひげの海賊の彼。 「ありがとう、ここまで送ってくれて。」 「また陸に戻るのか。」 「行かなくてはいけない場所があるから。」 「陸なんか面白いのか。」 「うん。」 「へえ・・・。」 彼と仲間になったときは今でも覚えている。 「一緒に行って・・・みようかな。」 入り江の凪いだ海がきれいだった。 体当たりの俺の戦法と罠を張る彼の戦法は決して相性がよくはなか...
  • 13-549
    お前呼び×あんた呼び 「またお前か・・・・・・」 「久しぶり。元気だった?」 「万引きなんか繰り返して・・・・・・しかもこんなもの」 「ブラックサソダ―?うまいよ。食ったことねーの?」 「んなこた知ってるよ!わりと好きだよ!」 「お巡りでも、甘いもん食べるんだな」 「どんな偏見だ・・・・・・じゃなくて!これ30円かそころだろ。この間はアメだったし」 「変な味、いろいろ出てておもろいよな」 「そういうことじゃなくてだな。 学生っつたってお前、買えるだろこれぐらい。しかもわざわざ、見つかるようにレジの前で」 「それがさ、前に見つからなかった事があって。しょうがないから、翌日に返しに行ったよ」 「そりゃよかった。じゃなくて!なんでこんなことするのかって聞いてるんだよ!」 「本当にわかんないの? ――あんたに、会いたかったからだよ・・・・・・」 ヤバイ・・...
  • 23-549
    天秤座×水瓶座 「君って本当に鏡見てばっか」 「俺は美しいから見てて飽きない」 「それは僕も認めるよ?  だけどさ、限度ってもんがある。  そんなんだから恋人出来ないんだよ」  「そういうお前は彼女居んのかよ」 「……居ない、けど」 「じゃあ俺が立候補しても良いわけだ」 「えっ?」 「お前の面食いは有名なんだよ。  んで、お前が時々ずーっとこっち見てるのも知ってる。  付き合っちゃえば良いじゃん、俺ら」 「な、何を……」 「こんなに美しい俺を独り占め出来るんだぜ?  乗らない手は無いだろ」 「……美しい、美しいって」 「あ?」 「……僕はずっと君のこと『可愛い』って思ってたんだ」 僕=天秤座 俺=水瓶座 天秤座×水瓶座
  • 13-519
    両片想い 俺は知ってますよ。あんたがずっとあの人の事を好きだってこと。 ずっと横にいて、ずっと一緒の時間を過ごして、 その間ずっと気持ちを隠し続けて来たってこと。 あんたがあの人の事を好きって言うなら、俺はそれでかまいません。 でも俺が好きでいる事も許して下さい。 オレは知ってる。お前があいつの事を好きだってこと。 オレがあいつを紹介した時、お前は一瞬で心を奪われてただろう。 その後も、あいつと一緒にいる時間が長いオレを辛そうな目で見てきて、 それで気づかない方がバカだ。 お前の気持ちを分かってるのに、無視してあいつとお前の間に入る。 こんなイヤな先輩を持って不幸だったな。 こんな先輩に好かれて…かわいそうな奴だなお前は。 「これ、俺の彼女!なーかわいいだろー」 「はづきです、初めまして~」 親友の中条が紹介した彼女とやらは、女子高生...
  • 13-539
    無口無表情何考えてるのかわかんない攻め お~い、学校行くぞ! なんだよ、まだ準備してないのかよ…。 着替えろ!ほら!パジャマ脱げ!シャツ着せてやっから!…もー。 教科書は?入れたか?今日体育あるけど、体操服は? お前本当にやる気ないよな。ってか、なに考えてんのかわかんねぇ。学校嫌いか? …ってか、もしかして俺が嫌い? あ、ネクタイ。ほら。 …あのさ、俺がこうやってお前の世話焼くのは、確かに最初は先生に言われたからなんだけどさ。 今は、俺がやりたくてやってるからさ。 だってお前が教室に居るとなんか楽しくてさ。お前しゃべらないし笑わないし、何考えてんのかわからないけど、席に座ってるの見ると、なんか嬉しくて。 今は、俺がお前に学校に来て欲しくて勝手にやってることだからさ。 …やっぱ俺、ウザい? お前が嫌なら世話焼くのやめるし!もう朝も迎えに来な…うわっ! なに、...
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    いつかお前を抜いてやる 「なあ、怒ってんのかよ」 ああ怒ってるよ。だって知ってるから。お前が毎日毎日残って練習してること。 「確かにあの先公、感じワリーもんなあ」 何的外れなことを言ってる。やっぱこいつバカだ。 「ところでさあ、昨日タイム測ったら、お前の叩き出した記録にまた近付いてたんだぜ!」 俺は焦ってる。 「いつかお前を抜いてやるからな!」 俺は、焦ってる。 いつかこいつが俺を抜いたら、もうこいつは俺の傍に居てくれないんじゃないか。 もうこの笑顔は、俺に向けられないんじゃないか。 「お前みたいに調子乗ってるバカは、足故障すればいいのに」 「あーっ、なんだよそれ!ひでーなお前!」 この時間が好きだから、だからこそ俺は、何もできないまま。 「なあ、怒ってんのかよ」 聞いても何も言わないし。俺と目を合わせようともしねーし。やっぱ怒ってんのか? 「確...
  • 23-599
    病弱な若主人×屈強な使用人 お登勢は十六の若さで老舗の大店、矢尾井屋へ嫁いだ。 美しく愛情深い女だったが、生来体が弱かった。 やがて授かった嬰児を産み落とすと、命を使い果たしたかのように産褥で息を引き取った。 残された主人は、母を亡くした一粒種が愛おしいやら不憫やらで、いてもたってもいられない。 長寿を願って長久と名付け、上等な衣を誂え玩具を与え、屋敷の奥で風にも当てずに育てた。 長久は母親の血を濃く継いで、生まれながらに美しかった。そしてやはり病がちであった。 外にも出してもらえない長久の遊び相手は、専ら乳兄弟の弥助だった。 咳が出たとき背を擦ってもらうのも、手習いの出来を競うのも、外の話をねだるのもこの弥助だった。 弥助は長久よりもふたつ上である。 生真面目で頑固な性格から、我が儘な向きのある長久をよく諫めた。 父に甘やかされ、女中に傅かれ...
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