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渡辺恒雄読売新聞会長のつぶやき - (2011/08/14 (日) 21:57:35) の編集履歴(バックアップ)


「ふぅー、またあの忌々しい終戦記念日か」
社屋の窓から皇居の方を眺めながら、あのころの長い1日を思い出すのだった。
 もう大体、負けることは友人との話でわかっていたし、一部、陸軍将校によるクーデターが起きたものの失敗し鎮圧され、あの玉音放送は流すことができた。
 ほとんどの日本人は天皇を神としてあがめ、あの玉音放送を聴いても誰がしゃべってるかわからなかった。神様から直接、お言葉をいただける、なんてありがたい感覚だったろう。
 当時からはやく戦争が終わってくれないかと願っていたし、こんな天皇を信じる、なんてことこそ、はやくやめない限り、この国はけじめをつけられないだろう、と思っていたよ。
 でも官僚たちはしたたかだ。
いかに明治以来、続いているこの官僚体制を維持していくか、すでに戦時中から復興計画とその後の新しい体制の計画を立てていた。
私も共産党に入党して、この天皇制とそれにつながる神道がいかにばかげたことか考えて、この日本を変えるには共産主義しかないと思っていた。
 こんな共産党の活動ばかりやっていた私が就職すると言ったらマスコミや出版関係しかない。言論界から日本を変えてやろうと、その社長になるつもりで朝日新聞を受験したが落っことされたが、この読売は拾ってくれた。おれの親父や経済的にも援助してくれたおじさんが不動貯金銀行(りそな銀行)にいたことも大いに影響していたような気がする。特におやじがなくなった後、うちのお袋はいつも「援助してくださっているおじさんに感謝しなくっちゃね」と、何度も何度も繰り返すのだった。よほど俺に何かを将来、期待しているようだ。
 まあ、この世はお金をもつものが一番、偉い、と今になってもそう思うよ。でも俺は