多次元の境界2 541-575

2019年
04月17日
16:40

541: MI4989 削除

傭兵部隊はジリジリと退却しながら海賊のヒュムやロイドを減らしていくが2輌の軽戦車には傷一つも付けられずにいた。

軽攻撃機型シュヴェシィナがその軽戦車にレーザー誘導爆弾による精密爆撃を行おうとするがそもそもレーザーを当てる暇を与えないように軽歩兵の頭を下げさせるような機銃掃射が行われている為、精密爆撃は困難だった。
機関砲を載せたガンポッドを持つ軽攻撃機型シュヴェシィナが向かおうと飛んでくるが、テクニカルに積んだ30mmくらいの対空レールキャノンやフランス製の古めかしい対シュヴェシィナミサイルを撃ち出す小口径ガンランチャーによる対空砲火が展開されて近寄る事もできない。

敵の砲兵と陣地を削る為の長距離攻撃手段を軽攻撃機型シュヴェシィナに依存していたようなのか砲兵が居なかった。

ヤンピャー「あれじゃあ、シュヴェシィナだって近寄りたがらないよ……」
ユンピャー「来たからには何とかしないと……」
ヤンピャー「じゃあ、どうするの、光学迷彩を駆使して対空火力に強襲でもするの?」
ユンピャー「その手で行きましょう。空のENカートリッジを込めた弾倉を排熱器に繋いで」

今のところ戦車を倒し得る手段が軽攻撃機による攻撃しかなく、それが対空砲火によって阻まれている。
その対空砲火を潰す手段がまだあるならやらない手はない。そう思ったユンピャー達は気絶していたペイロードライフル持ちをぶん殴って起こすと光学迷彩を起動して敵戦力が固まっているところへと向かい始める。
光学迷彩があると言っても通れるルートが多くなるだけで戦車の前を通ってはいけないとか未知のど真ん中を突っ走ってはいけないとかそう言う所は変わらない。

光学迷彩といってもCB次元群で一般的なブロードレーダーに対してステルス性を持つだけのモードにしているため、可視光線や赤外線などでは見える状態だ。

ユンピャー達が持っている光学迷彩はどうしても熱が籠る仕様になっているため、あの波長もこの波長もとステルス性を付与すると光学迷彩が蒸し焼き機へと変貌してしまう。
そのため冷却システムをあれこれして蓄熱を安全なエネルギーに変換してある程度の時間は何とかしたり、そもそもエネルギーをドカ食いするレールガンやレーザーガンなどのエネルギー武器を多用してエネルギーの空き容量を調節したりとそういう工夫が必要となる。
本当に必要な時だけ全波長ステルスを使うというタイミングの見極めを必要としていた。

そうこうして移動しているうちに軽戦車は見えないが対空火器が見える位置に着いた。
ペイロードライフルを背負っていたザンピャーはペイロードライフルに持ち替えて薬室を開き、ペイロードライフル用榴弾とレーザーカートリッジをすぐに手に取れる態勢に入った。
ヤンピャーは双眼鏡を手に取って敵の対空レールキャノン搭載テクニカルを視界に捕らえ、ユンピャーはレーザーカービンを構えて周囲警戒に入った。

ユンピャー「近くに敵戦力は居ないわ」
ヤンピャー「これは榴弾で吹っ飛ばした方が良いね……榴弾を3発撃ち込んで」
ザンピャー「榴弾3発、わかった」

ペイロードライフルの照準を修正し、榴弾を薬室に込めて狙撃を始める。サプレッサーと亜音速弾の組み合わせで極力音を小さくしているがそれでも銃声は大きい。
3発目を発射するとユンピャー達は直ぐにその位置から離れる。
命中したかどうかは分からないが射点に留まると榴弾を撃たれるのが目に見えるのでなるべく素早くそこから離れた方が良いと彼女らは経験的に知っているのでそうする。

ヤンピャー「味方はどうしてるの? 重歩兵か機甲戦力を呼んだ?」
ユンピャー「他の傭兵は敵の軽戦車を突出させて対空砲と分断させようとしてるみたい……。でも通信の様子からして軽戦車が前に出なくなってるばかりか、こっちの軽攻撃機型シュヴェシィナが1機落ちて、3機が故障してるわ」
ヤンピャー「軽攻撃機型シュヴェシィナは何機いたんだっけ……」
ユンピャー「確か7機くらい居たはず。だからもう3機しか残ってない……。もうっ、なんで砲兵をケチっちゃったの……」
ザンピャー「早いとこ、対空火器を抑えないと本当に撤退するしかないよ……」

身を隠しながらしかも敵の状況を伝えながら素早く移動する事を強いられつつ、スカウトチームとスナイパーチームを合わせたみたいな動きを続けて行く。

2019年
04月18日
17:02

542: MI4989 削除

ユンピャー「対空車両撃破、敵対空車両はまだ健在、航空機の使用は控えて……っと」

2輌目の対空車両的なテクニカルを撃破し、射点から離れつつ撃破を報告していく。
電波探知能力がある敵との戦いでは無線通信でも命とりになる事が多く、無線を飛ばすだけで迫撃砲弾が飛んでくることは珍しくなかった。
今回の場合は砲撃ではなくプラズマ火器を積んだ古いクリムローゼ型空戦ヒュムか何かしらの小型空戦ロイドが2機飛んでくる。

最近の空戦ロイドやヒュムは対人レーザーなら防げるバリアや装甲を持ってることが多いが旧モデルしかいないこの戦場だとまだレーザーカービンでも撃ち落とせる。それだからなのか歩兵のように遮蔽物に身を隠しながら接近してきた。やって来たのはそこそこ新しいクリムローゼ型空戦ヒュム2機。
移動中だったユンピャー達は光学迷彩を全波長ステルスモードにして建物の中へと隠れる為に入った。

只<ムッ!

――そして3人揃って古典的なワイヤートラップに引っ掛かり、いつものクレイモア地雷の仕事ぶりを見せつけられた。
その対人地雷から撃ち出された鉄球の嵐は防弾スーツを貫通出来ないがその分彼女らを吹き飛ばすのには充分であり、3人とも吹き飛ばされて壁に叩き付けられる。

ヤンピャー「いてて……待ち伏せされちゃった……」
「やっぱりうちの人種の仕業だったのね」
ユンピャー「っ!」

ユンピャーは倒れた状態から上体を起こし、レーザーカービンを声が聞こえた方向へ向けて即座にフルオート射撃し、声の主を黙らせる。
そして続けざまに手榴弾を投げ入れる。

「くそ……、これだから耳が長い奴は血の気が――ぎゃんっ!」
ユンピャー「リロード!」
ザンピャー「制圧するの?」
ヤンピャー「外から登って射点にしよっか」

再び光学迷彩を全波長ステルスモードにしたユンピャー達は建物の外に出て外壁を登り、屋上に行く。
空戦機が居ない事を確認して光学迷彩を対ブロードレーダーステルスモードにすると射撃体勢に入った。

ヤンピャー「それにしてもエンダーチェスト方式の薬莢受けとマガジンポーチの組み合わせって便利だね。撃ってもマガジンポーチに空マガジンがあればそこに自動装填してくれるし」
ザンピャー「そんなことして恩恵があるのはENカートリッジを使う銃しかないけど」
ユンピャー「今の所、周囲に敵は来てないわ。まぁ、射撃チャンスは2回しかないと思うけど」
ヤンピャー「じゃあ、一発で撃破確認もできるようにレーザー使って」
ザンピャー「わかった、レーザーね」

ザンピャーはヤンピャーがスポットしたテクニカルにペイロードライフルを向けてレーザーカートリッジを装填し照準を行い、発砲する。
魔境のレーザー火器特有の衝撃波が轟き、狙われたテクニカル(セダン)の車体に大穴が空き、一撃でエンジンルームまで貫通して爆発・炎上した。

ヤンピャー「よかった~、ちゃんと効いたね。じゃあ次は……」

次も対空火器を持っているテクニカルを狙い撃ち、爆発させる。
まだテクニカルは2輌見えるがここで退避することとした……が、軽戦車に見つかり、一瞬で誘導炸裂プラズマ弾8発と誘導榴弾200発を叩き込まれた。ここからざっと2000mは離れているが直ぐに見つけてきたようだ。
ユンピャー達は射撃する前に打ち合わせていたように直ぐに屋上から飛び降りて退避していたが一瞬で建物の屋上は粉々になっていた。
まともに食らっていたらひとたまりもない。

ユンピャー「対空車両2輌撃破……。え、主力部隊が撤退!?」
ザンピャー「どーすんのよ……」
ヤンピャー「皆戦車の前に出過ぎーっ!?」
ユンピャー「いや、ここからじゃどうやってやられたのか分からないわ……」
ヤンピャー「多分、収束手榴弾とかによる肉薄攻撃をしようとしたんだと思う」

2019年
04月19日
16:04

543: MI4989 削除

どんどんと悪化していく戦況に戦車が居るのといないのとではまるで戦いやすさとか戦い方が違う事を思い知らされる。射点として使うタワーに登ったユンピャー達は味方が展開していた方向を見ると凄惨な光景が広がっているのが見る事が出来た。2輌の軽戦車が暴れ回った後なのか無事な建物が無く、大量の破損した武装が散らばっている。46mm機関砲と25mm重機関銃しか武装がないとは言え、ここでは必要充分だったようだ。
しかし、味方はもう既に撤退した後のようで戦いは無かった。

ユンピャー「……本部が応答しない。ジャミングされてるのか私達を置いて逃げたのか分からないけど……」
ヤンピャー「後者だったら最悪だよ……」

そしてユンピャー達に軽戦車が1輌差し向けられた。白い錆びが浮いて色が塗られてない軽戦車が超低空飛行する航空機のように飛んで向かってきている。
車体正面の25mm重機関銃で誘導榴弾をばら撒かれたのを見たユンピャー達はロック外しをするように光学迷彩を全波長ステルスモードで起動して散開し、その場をやり過ごす。

でも隠れる事が出来るだけでユンピャー達も他の傭兵達と同じく対戦車攻撃力を持ってない。悪いことに対空攻撃力があるテクニカルをまだ仕留めきれてないので軽攻撃機型シュヴェシィナが来てくれるかどうかわからなかった。
軽戦車と共に他の海賊のロイドやヒュムもわらわらと徒党を組んでやってくる。
彼女らに出来る事は可能な限り逃げ惑う事。ある意味では無限の弾を持つレーザーカービンを振り回していつ終わるか分からない乱戦を強いられた。

軽戦車に加え、同族……厳密にはトガリミミ族(種族)が言う所のトガリミミ族(人種)の女4人が海賊のヒュムとロイド達を盾にしながら遠距離から狙撃し始めた。
軽戦車でユンピャー達の動ける範囲を制限しつつ、陸戦ロイドと陸戦ヒュムで追い詰め、狙撃するという包囲網を作り、一人ずつ仕留め始める。

一番最初にヤンピャーが十数機のヒュムとロイドを撃ち倒したあたりで誘導榴弾の爆風とハンドバズーカの直撃で倒れ、次にザンピャーがペイロードライフルで狙撃してくるトガリミミ族を2人ほど焼き切ったあたりでアックスを握ったジャガーアーム型陸戦ロイドに殴られて倒れた。
そして脚と腹を撃たれて動けなくなったユンピャーはレーザーカービンと拳銃を取り出して抵抗を試みる。

ユンピャーの目に軽戦車の砲塔がこちらを見ているのが映る。25mm重機関銃が誘導榴弾を撃ち出し、その誘導榴弾が向かって来るのも見えた。レーザーで誘導榴弾を撃ち落とそうか防御姿勢を取るかの選択肢が浮かんだ時、彼女は防御姿勢をとった。
誘導榴弾は一発だけだったが彼女をズタズタに引き裂くには充分。それでも血塗れになった彼女の手は銃を握っていたが指はもう動かない。

取り得る手段はもうないと思わされた時、対戦車ミサイルが軽戦車に突き刺さってそこから火柱が立ち上がり、砲塔が宙を舞った。

「シュヴェシィナだ! またシュヴェシィナが来やがった!」
「対空砲は何してる!」 「対空砲が全滅した!」

爆音がそこらじゅうから轟き始め、大きな爆薬を積んだロケット弾が着弾したような振動が伝わり、その後にロケットの噴射音が鳴り響き始める。
崩れた建物の隙間からみえる宇宙で見えたのは沢山撃ち上がる対空ミサイル小銃擲弾の軌跡とかなりの速さで飛んでいるシュヴェシィナの姿だった。
巻き上がる土煙が通り過ぎるとズタズタに引き裂かれた海賊のロイドとヒュムばかりが転がるようになり、改めて航空火力というのを見せつけられたような気分になる。
ユンピャーの通信機から軽戦車2輌と残っていた対空テクニカルが撃破・炎上したことと、傭兵の主力部隊が反転して攻勢に出たことが聞こえてきた。戦車と対空車両が居ないならもうこっちのものなんだろうか。

さきほど炎上した軽戦車を海賊の工兵的な大型ロイドが転がった砲塔を付け直し、いくらかの装備を外して身軽になった海賊のヒュムが軽戦車の中に居た焼けた人間型の何かを引きずり出して入れ替わるように入ったのが見えた。
燃えた装甲戦闘車両は使い物にならなくなっている事を彼らは知らないようだ。一度炎上した軽戦車を修理するとその車両を飛ばして味方の傭兵部隊が迫ってきていると思われる方向へ砲塔を向けて射撃を始めた。
そして再びあのシュヴェシィナが飛んできて翼上に乗せている機関砲を軽戦車に撃って来た。金属が潰れる音と共に軽戦車の砲塔と車体側面後部の装甲板が砕け散ってまた燃え出し、トドメとばかりにシュヴェシィナは操縦席がある部位に機関砲で徹甲弾を叩き込んで軽戦車をひっくり返した。
中に居たはずのあいつらがどうなったのかを物語るようにヒビが入ったハッチと装甲板にぶち開けられた孔から血が流れ落ちる。

そんなあたりでヘルメットと左腕を失くし、左足がロイドの部品を流用した義足のようなものになったヤンピャーがリペアパックを持ってユンピャーの所に走って来た。隣には腹に包帯を巻いているザンピャーも見える。
特に言うことも無くリペアパックを開封して銃弾や破片が刺さった箇所にリペアジェル的なものを塗りたくる。

ヤンピャー「今さっきぶっ壊れた敵さんが治療機材持ってたから分捕って来たよ」
ユンピャー「……」
ザンピャー「動けるうちに後方へ行って治療してきましょ……」

2019年
04月22日
16:20

544: MI4989 削除

後方に行ったユンピャー達は応急処置を受け、再び前線へと行っていた。
なかなかに優れた医療技術があるのとユンピャー達自身がしぶとい生命力をもっているからか左腕と左足がもげていたヤンピャーも五体満足となっている。ユンピャーもザンピャーも十分に回復した状態で前線へと赴く。

前線というか戦域は当初の予定通り掃討戦のようなものとなっており、軽攻撃機型シュヴェシィナが港の周りを飛び回って海賊の船の動きを封じていた。
国家間の外交である軍隊同士の戦争や撃滅が困難で追い払うしかないなまもの兵器群が相手とは違い、海賊などの犯罪者の場合は確実に捕らえるか殺害する必要があったためこのような戦い方となっている。
そんな中ユンピャー達はというと海賊に肩を入れている同じトガリミミ族を仕留めに、彼女らの獲物を探しに行っている格好となっていた。

何かと人攫いや奴隷売買で悪名高いトガリミミ族なのでトガリミミ族にしか分からない獲物の隠し方をやっていることが多いため、(厳密には人種が違うんだけど)ユンピャー達が探しに行くこととなっていた。
一応は人が住んでいる港街なのに住民の姿が全く見えないあたり、既に獲物として確保した後なのか。

ヤンピャー「死亡フラグ建てましょ♪ 終わった後に結婚の予定~♪」
ユンピャー「やめなさい、そういうの」
ザンピャー「ふざけないと死んじゃうの?」
ヤンピャー「ほんとは敵陣に突っ込んでいっぱい撃ちまくりたいもん」
ユンピャー「今その敵陣に居るんだけど」
ヤンピャー「でも撃ちまくれないじゃんっ! つまんないっ!」

そんなわけでユンピャー達は獲物を探しに潜水艦が潜んでいると思われる港に入り込んで探していた。
潜水艦が居ると分かっている以上、そこに獲物を乗せているか乗せている途中である可能性が高かった。

ヤンピャー「沢山の足音と心音があのクレーンの近くから聞こえるね。あと光学迷彩粒子とそれを動かす電場が強い場所もあそこだ……多分ね」
ユンピャー「やっと真面目に……」
ヤンピャー「ザン、ペイロードライフルを構えて。ユンユンは散弾銃にマーキング弾を装填して構えて。そして確認の為にサンダーボルトーっ!!」キュッ、カチカチ、ポンッ!
ユンピャー「だからなんでふざけるの!?」

音響索敵と電波索敵で概ね見当を付けた所に信管を調節した発電炸薬がつまった小銃擲弾を一発撃ちこむ。
撃ち出された小銃擲弾は途中までは理想的な放物線を描き、途中からは思い出したような空気抵抗がかかり、そして空中で起爆した。
雷と共に光学迷彩粒子で隠されていた潜水艦とされるベレロフォン文明製の5000t級コンテナ貨物船と1000t級貨物船5隻が現れた。
コンテナに人間台の保護カプセル的なものを詰め込んでいる現場も見えるがその場にいた作業中だった海賊達は驚いたような様子で慌ただしくなった。

ヤンピャー「ビンゴ! マーキングして!」
ユンピャー「分かってる!」

大急ぎでマーキング弾を装填した小型散弾銃を構えたユンピャーはすかさず見えている潜水艦全てに発信機を内蔵したへばりつく弾を当てていく。
そしてガンポッドを搭載した軽攻撃機型シュヴェシィナが2機やってきて潜水艦(宇宙船)を攻撃して推進器を破壊し始めた。

ヤンピャー「ひゃっはーっ乱戦だー! 特に意味もなく突撃ーっ!」
ユンピャー「やめて!?」
ザンピャー「……♪」

何がなんでも撃ちまくりたいヤンピャーを先頭にユンピャー達は現場へ突撃し、海賊達を掃討していく。
それに乗っかるように空戦ロイドや空戦ヒュムが殺到し、ロイドやヒュムをぶら下げている輸送機型シュヴェシィナもどんどんと飛んでくる。

「獲物は今積んでる分だけで逃げるわよ! 早く!」
「シュヴェシィナからの攻撃が激しくて推進器の修理ができない!」
「じゃあ、私とこのお気に入りだけでも逃げるわ!」

ユンピャー「ザン、あのジェットバイクを」
ザンピャー「はいはい……」

この機に及んで自分だけでも逃げるかのような挙動を見せたちっこい戦闘機みたいな見た目してる乗り物をザンピャーはペイロードライフルで狙撃して見せる。
対物ライフルクラスのレーザーが推進器に直撃したその乗り物は空中で大破・炎上し、人間大のカプセルと乗り物の残骸、そして燃えているヒト型生物に分裂した。
ザンピャーはトドメに燃えているヒト型生物を捕捉しレーザーを撃ちこんでそれを消し炭に変える。

ユンピャー「いや、わざわざ安楽死させなくても良いと思うの」
ザンピャー「焼け死んだのがつらかったからつい……やっちゃった」

ヤンピャー「いえーい!」
ユンピャー「真面目にやりなさい!」シュッ
ヤンピャー「ぐえっ!」

あとちょっとでこの海賊退治も終わりそうだ。そう思ったユンピャーはなにかとふざけるヤンピャーを適宜ぶん殴りながら黙々と仕事をこなすのであった……。

2019年
05月13日
21:25

545: MI4989 削除

~どこかしらの宙域、ラビットハント級宇宙航空巡洋艦、艦内~

トガリミミ族が関わる子バリスタン密猟事件があると何だかよく見かけるので天使軍が「ウサギ狩り」級と名付けている、魔境絡みだと珍しい宇宙航行しか出来ない巡洋艦がどこかから出発していた。
でも彼らは何も子バリスタンだけを狩る訳ではないし、人攫いだってやっている。そしてこの艦形は子バリスタンを守っている事が多いクレリアン系人類を相手にしたものではない。どちらかと言えばその人攫いの時に出向くものだった。

トガリミミ女「今度は何をやらされるのかな……。狩りのお手伝いだって聞いたけれど」
ササミミ女「載っている武器的にクレリアン絡みじゃない……のかな」

そんな巡洋艦に乗り込んでいるトガリミミ族達はだいたいノラ兵器群との戦いで疲弊仕切ってクソ国家や敗戦国になっているトガリミミ族の国あたりから逃げて来た者がかき集められたり、そもそも奴隷の中から適当に徴集されて来た者ばかりで士気はすごーーく低かった。
彼らは魔境では陳腐化した装備ならだいたい売っているらしい市場や劣化バリスタンが作りまくってる兵器を取り扱っている市場からかき集めた武器やその材料を組み合わせた武器を持たされる手筈になっている。
例をあげるとプラズマ手榴弾、古い材質の.303ブリティッシュ弾規格のリロード弾を使う小銃、黎明期を思わせる見た目をしてるリボルビングレーザーキャノンなんかのような最近陳腐化したと言うけどその最近が何時なのか分からないようなもの。
劣化バリスタンが大量生産しているTEC-25もどき、拳銃化したような軽プラズマランチャー、特殊な工兵用機材としての趣が強いサプレッサー付き28mmコンパクトカービンのコピー銃があった。
そして雇い主が持って持ってきたり作らせたらしい数々のグロテスクな形をしてる白兵戦用の近接武器の数々とちゃんと防弾出来るとは思えない防弾装備。

トガリミミ女2「えっと武器は多分、ライフルと手榴弾と銃剣……? あれ、なんかライフルの数が足りなくない? なんか拳銃と剣?はいっぱいあるけど」
トガリミミ女3「いや、なんでこんなでかい刃物しかないの?」
ササミミ女2「ちょっとこの蛇腹剣みたいなのは使いたくないなぁ……。耳を落としそう……」
ササミミ女「てかこの鎧みたいなのヤバくない? なんかデザインが水棲シュヴェシィナの装備みたいで着るのは嫌なんだけど」
トガリミミ女「こんな恥ずかしい上に危ないカッコで戦うのはいやだなぁ……。本当に水棲シュヴェシィナと間違われそうだし……」

ササミミ男「なんだこれ、人間用サブフライトシステム?」
トガリミミ男「どっちかっていうとスフィアンがよく乗ってるアレじゃね」

あとはそこそこ動ける空飛ぶ乗り物としてある程度は自動的に動いたりもする人間用サブフライトシステム的な乗り物やジェットバイクとかと呼ばれる乗り物なんかもあった。
もちろん乗り物にも陳腐化して使われなくなった装甲戦闘車両(ホバータンク)や自走砲(ホバーSPG)の類がある。
あとなんか劣化バリスタンというかオルクが作ったような適当ヘリコプターもある。

「あんまり触らないでよ。現地の物質で作らせるのに苦労したんだから」
トガリミミ男「ひぇっ、雇い主は水棲シュヴェシィナかよ!? まさか怪獣(なまもの兵器群)やモンスターロボを狩らせるんじゃないよな!?」
ササミミ男「おちつけ、水棲シュヴェシィナはこんなに貧相じゃないから」
「……」イラッ
トガリミミ男「うちで見たのはこんなだったぞ! もうちょっと手足が長くて胸板が分厚かった……あ、なんだ、ただの悪趣味な婆さんか」
「今からお前らのその狂った美意識と腐った眼を修正してやる!」
ササミミ男「ヤダーッ!?」
トガリミミ男「(多分)拷問のほうがマシだーっ!?」
「望み通り拷問もついでにして魂も少し食ってやるわよ! 待ちなさい!」

っとそんな場所で若い男二人が雇い主であろうアレな服装してる(多分)オオトガリミミ族の女から逃げ始めた。一人は光学迷彩を起動して身を隠しながら逃げ、もう一人は当たり前のように彼女の眼を狙って催涙ガスビームガンを撃ち込みながら逃げていく。

トガリミミ女「当然のように催涙ガス使わないでよ! 目が痛い!」
「ぐっ!? 何よこれ!? 蝕む作用がない、ただ痛いだけのガスじゃない!」
トガリミミ女2「いや、そういうガスだから」
「身体を傷めずに眼だけを効果的に痛めつけて視界を封じるなんてよく出来てるわ……」
ササミミ女2「関心するところがそこって……えぇ……」

顔に催涙ガスを食らったおそらくオオトガリミミ族の女は通信機的なのを弄って他の概ねオオトガリミミ族の女達を呼んで若い男二人を捕まえさせ、ついでになんか格納庫で散らかってるトガリミミ族達を集めさせた。
若い男二人を裸にして縛り付けて鞭打ちしながら「狩り」の内容を話し始めた。

ササミミ女(えぇ、拷問しながら何か話をするの……)
「ああもう……調子が狂う……。えっと」
トガリミミ女3「あのー、悲鳴で話が聞こえないんですけど」
「デュカーリはね、他人の苦痛で悶える魂が糧なの。だからちょっと我慢してね」
ササミミ女「ドS民族……」

自称デュカーリ女「うぇー、ゲホゲホ……」
ササミミ女(咳込みながら虐待してるこのシュールな様子からして本当にこの人達は他人の苦痛が糧なんなのかなぁ……)
自称デュカーリ女2「一応彼らも戦力ですからここら辺にしといてください」
自称デュカーリ女「はぁ……。知っての通り、ヒトを狩りに行くわよ。一応場所は二つまで絞り込んでいるけどどっちも似たような場所だから」
トガリミミ女「まーた私達が狩られるの……?」
(※トガリミミ族もササミミ族もそれぞれ自分達の姿や存在を“ヒト”だと思っている)
自称デュカーリ女2「今回はお前らと同族じゃないです」
トガリミミ女2「まるで何時かは狩るみたいな言い回し……」

自称デュカーリ女「でも狩る対象はどっちにも反撃するほど元気なものが多いわ。だからあのスーツを着た状態でも戦えるように鍛えて頂戴」
トガリミミ女3「えぇ……あんなの着てたら男からの視線が……」
ササミミ女2「水棲シュヴェシィナに間違われそうだからちょっと……
自称デュカーリ女「あの醜いチタニウム鳥人と一緒にしないで!?」

だいたいこんな調子で装備の規定と基本戦術を語っていくのであった……。

 

その後……

自称デュカーリ女「はぁ……クソガキに侮辱される上に不意打ちされるし、全然乗り気じゃないしで散々だわ……」
自称デュカーリ女3「え、あんな下等人類に言われた事を根に持っちゃってるんですか?」
自称デュカーリ女2「久々の魂が美味しい……」

自称デュカーリ女4「それで、どっちに行きますか。この小さい宇宙都市(ブレイゾン)は高品質な魂が多いですが警察組織でもシュヴェシィナが居るので確実にシュヴェシィナが飛来します」
自称デュカーリ女「もう一つはどうかしら」
自称デュカーリ女4「もう一つの大きい宇宙都市(Vb867a)は莫大な量の人類が存在しますが魂が無いかもしくはあっても超が付くほど低品質です。その分抵抗戦力の数も莫大ですが決して強いとは言えませんし、場所を選べばシュヴェシィナが来る可能性は低いでしょう……。混沌の神々(古の兵器やノラ兵器群)の力を借りればその莫大な抵抗戦力も容易に無力化できますがシュヴェシィナを呼んで――」
自称デュカーリ女「どうしてそんな近くに物理法則が違う世界の構造物があるの!? ここもあの混沌とした世界だったの!? ……そんなことよりも良質な魂があるからこの世界に来たの! 小さいほうにしなさい!」
自称デュカーリ女2「えぇ、良いんですか? 大きい方は大量の奴隷を入手できますよ?」
自称デュカーリ女「奴隷はもう間に合ってるの!」

2019年
05月16日
23:58

546: MI4989 削除

ブレイゾンに狙いを定め、そこに巡洋艦の針路を向けたトガリミミ族達は今日も着くまでの時間を使って訓練を繰り返していた。
そんな中雇い主であるデュカーリと自称してるオオトガリミミ族の女達はブレイゾンで狩りを行う時の動きを練っていた。もちろん地図を広げて。

自称デュカーリ女4「さて、どう動きましょうか」
自称デュカーリ女「交番の数は平均的、けれども分かっている範囲での警察の戦力が想像以上に強固ね。警察でこれだと軍隊や傭兵は更に強いと見たほうが良いわ……」
自称デュカーリ女2「これは可能な限り手早く済ませて直ぐに撤退した方が良いわ。人数を極力減らした状態で獲物を捕り、時間になった時点で数に関わりなく撤退しましょう」
自称デュカーリ女3「あんまり多くは捕れなさそうね。シュヴェシィナが来るまでの時間的猶予はどれくらい?」
自称デュカーリ女4「警察が使用すると思われるこのモデルは非装備状態から2分以内に離陸可能です。離陸したら超音速で飛んでくるので長くても3分でしょう」

ほとんど作戦会議のようなものとなっている。
だが、ヒトという他の動物と比べたら明らかに強大な猛獣を、しかもその巣で狩るというのはかなりギリギリなようだ。
普通の動物を狩るというのはゆっくりと追い込みをかけて行くものだが、ヒトの場合は個体数が多い上に他の個体が迎撃しに来ると言う他の動物にはあまり見られない特徴がある。
このため狩り方というのが大幅に異なってくる。

自称デュカーリ女3「こうなると全員にワームホール効果を持たせた自律探知誘導弾を装填した銃を持たせて一斉に狙撃したほうがいいかしら……? 子バリスタン相手だと使えなかった戦法だけど」
自称デュカーリ女2「ええ、私はもうちょっとしっかり選びたいよ……」
自称デュカーリ女4「私も同感ですね」
自称デュカーリ女「私もしっかり厳選したいからあんたにはルイス軽機関銃とワームホール効果付自律探知誘導弾を装填した97連弾倉2つやるからそれで何とかして」
自称デュカーリ女3「なんで都合良くそんなのがあるのよ!?」
自称デュカーリ女「ほら、.303ブリティッシュ弾規格の薬莢に入っちゃう自律探知誘導弾にワームホール効果付けた奴あったじゃん。ライフル用に用意してたけど。それで良いよね? つーかそれしかさせないからね?」
自称デュカーリ女3「嫌よ! そんな混沌神の創造物なんて使ったら心が汚染されるわ!」

そして短時間で狩りを済ませる為に変なのが出て来る……。

自称デュカーリ女「あ、ササミミくん、ルイスガンの97連弾倉2個にASWH弾をいっぱいまでつめつめしてこっちまで持って来て」
自称デュカーリ女3「やめてっ!? よりにもよって亜人が触った奴なんてさらに使いたくないっ!」
ササミミ男「(´・ω・`)あの弾は100発しかないよ」
自称デュカーリ女「じゃあ、弾倉は1個で良いわ」

自称デュカーリ女2「私達はいつものように忍び寄って攫う方式でいいかな?」
自称デュカーリ女4「まぁ、そういう手筈ですね。今回は多くても1人か2人でしょうが」
自称デュカーリ女3「(´・ω・`)……」ブツブツ
自称デュカーリ女「あ、あなたは私達が狩るのが終わるまで待機ね」
自称デュカーリ女3「これじゃあ、ただの乱射事件の犯人よ……」ブツブツ
自称デュカーリ女4「言われてみれば乱射魔にしか見えませんね」


その頃……

ササミミ男「……」カチッカチッカチッ……
トガリミミ男「やっぱりそういう使い方になるよね」
ササミミ男「ただのワームホール弾ならともかく自律探知付いてるならこっちの方が自然だよね」
トガリミミ男「あの姐さん達のうち誰かが人口密集地に現れてルイスガン振り回すのが見えるぞ~」

2019年
05月21日
12:42

547: MI4989 削除

~ブレイゾン近郊宙域、ラビットハント級宇宙航空巡洋艦、マスドライバー付き甲板~

ブレイゾン直属の哨戒艇から見て巡回ルートからはギリギリ見えない距離まで巡洋艦は接近できた。巡洋艦のステルス性能からこの距離が限界であるためこれ以上の接近は危険だ。
8000t級の巡洋艦と言えどもその武装は精々が排水量1000t前後のコルベット2隻分程度しかなく、辛うじてミサイル防御力が確保されているくらいの武装しかない。
巡洋艦と言うよりはステルス軽空母と言った方が良いこの船は一般的な哨戒艇(コルベット)でもまともにやり合うと無事では済まされない。
そのため、ここからはジェットバイクの類で行くこととなる。

自称デュカーリ女3「え、混沌神(ノラ兵器群)も連れて行くの!?」
バリステック・ウォーチョッパー「ドーモ、混沌神デス……て、ちゃうわ。俺は雇われてこの機体に憑依しとるだけのそこいらの動物(豆戦車)じゃい」
自称デュカーリ女「彼は撤退支援の時に使うノラ兵器よ。狩りの時は使わないし、極力狩場にも入れないわ」
自称デュカーリ女3「一番おいしいところをかすめたりしないよね!?」
バリステック・ウォーチョッパー「そんな事するなら傭兵できねぇだろ! エルフ頭なのに解んねぇのか! このロータでその頭飛ばしてもらって自動車事故保険の割引効かせた状態でおニューな頭にしてぇか、あぁん!?」
自称デュカーリ女「あら、言いたい事を先に言われちゃったわ」
自称デュカーリ女3「頭飛ばさないで!?」
自称デュカーリ女「そこまで言うつもりは無いわよ……。たまにそう言いたい時があるけど(ボソッ」
ササミミ女「ナニコレ……」

なんかノラ兵器群も居るようだ……。そんなことを気にせず、トガリミミ族達は自分達の装備を確認し各々に割り振られた小型宇宙艇的な乗り物に乗り込んでいく。

Type2LB「バリステック・ウォーチョッパーとバリステック・クォーラルドルフィンが待機状態に入りました」
Type2LB達「ヴェノム7輌、ライトグレイブタンク2輌がマスドライバーに接続完了。射出準備が出来たヨー」
自称デュカーリ女「じゃあ、行くわよ。マスドライバーに火を入れて!」
Type2LB達「アイヨー」
トガリミミ女(なんかType2LB達の外装がすっごくダークな感じになってるんだけど)

そうしていよいよトガリミミ族達を乗せたヴェノムやライトグレイブタンクと呼ばれている小型宇宙艇的なものがマスドライバーで打ち出されていった……。
もちろん、それらは光学迷彩を使って姿を消して潜航していく。

ところでこの9輌もある小型宇宙艇のうち、実際にブレイゾンに入って狩りをするのはたったの2輌だけ。トガリミミ族が24人も居るのに実際に狩りをするのはデュカーリを名乗る4人のオオトガリミミ族の女達だけ。20人もいる彼らはその4人の撤退支援しかしない。
逆に言うとシュヴェシィナの追っ手を撒いたり阻止するとなるとそのくらい必要だということでもあった。

……そもそも別にシュヴェシィナが居なくても惑星のような開放系ではなく閉鎖系になりがちな宇宙都市だと閉鎖が容易なのでそれを破る工夫がどうしても必要となる。
徹頭徹尾隠密に徹すればステルス性能でどうにかなるのだが今回は短時間で大量の獲物を捕るというわがままな人が居るせいでそれがちょっと犠牲になっているのでなおさらその工夫が必要だった。


~ブレイゾン外部構造のどこか~

宇宙港の入管を欺いて入る以外には穴を開けて入るのとワープなどの超時空機動で入る方法がある。
しかし、ここCB次元群だと混沌軍がワープを使った超時空機動をとても好んで行う為、その対抗手段が発達しているので見つからない方が奇跡だ。
残るのは最も原始的だが穴を開ける方法だ。
今回のトガリミミ族達は宇宙建築物に(やろうと思えば)こっそり穴を開けることができる工兵機材を持っているので宇宙港からは侵入しない。

意図しない気圧の変化で穴が開いたことを知らせる機構は可能なはずなので普通はまともに宇宙港を使うのだが、バレずに穴を開ける方法はある。
用意するものはレーザー掘削機(音を気にしないなら普通のドリルとかでもOK)、減衰式軽粒子防壁、効果面防御型軽粒子防壁、大量の圧縮空気、これだけで良い。

トガリミミ族達はまず減衰式軽粒子防壁を少々広めに設定した状態で起動し、粒子として使う為の圧縮空気を効果範囲内へ開放して空気で満たし、気圧をブレイゾン内と同じになるように保持する。当然だが光学迷彩を使ってこの場所には何もいないように見せかける。
それからレーザー掘削機でゆっくりと掘削してヴェノムやライトグレイブタンクが3輌まとめて通れるくらいの穴を開けて行く。

これを全ての殻に対して行う。通常、内部に空気が満たされている宇宙建築物は二重殻構造になっているのが普通だ。基本的に動かない構造物であることが多いため、デブリや小惑星が衝突する可能性が高いからそういう対策として万一衝突しても対策がとれる構造になっている。
ここから更に穴を開けて侵入を試みる奴対策としてそれぞれの殻と殻の間の気圧を変えている事もしばしばある。これも気圧計で衝突や侵入者による損傷を検知するためだ。

最外殻の場合は予め外を空気で満たしておくことにより、気圧計では「穴が開いたようには見えない」ようにみせかける。そして念の為、効果面防御型軽粒子防壁を起動して「堅い物体は素通りできる空気の蓋」を付けておく。
その次の殻の場合も同じような手順で気圧を変化させないように掘削して穴を開けて行く。
次にやる事は指向性転送装置の設置だ。言ってみれば非接触型ワープチューブのような代物であり、正確な方位設定を必要とするが発見が難しい転送手段である。これでも古の兵器とベレロフォンとクレリアンの前では見つかる可能性が高いが逆に言うとそいつらくらいしか見つける事が出来ない。問題なのはここは大英帝国海軍の古の軍艦がこの天体の近くを通る事がしばしばあるので見つからないようにするには奇跡が起こる事を祈るしかない事だった。
あとは外部との物体の出入りによって生じる微妙な変化を粒子防壁を制御する事によって最小化しながら順次空気を入れ終わったヴェノムとライトグレイブタンクがブレイゾン内部へと入っていった。


~外壁近くの廃棄及び未使用ブロック~

密かに侵入する事に成功したトガリミミ族達は二手に分かれて行動し始める。
一つは狩りをするグループ、もう一つは撤退ルートを確保する為に撤退ポイントを守備するグループ。

トガリミミ男「指向性転送装置及び転送サーバーオンライン、いつでも大丈夫だ」
ササミミ男「光学迷彩の状態良好……混沌神(古の兵器)が居ないと分かればあの哨戒ドローンをナマケモノにできるんだけど……」
ササミミ女「下手にサイバー攻撃なんてしようものならこちらの姿を晒す結果に終わるからやめて」

自称デュカーリ女「イタチチームとエゾシカチームは隠密移動にて使われている宇宙港近郊へ向かって待機して」
トガリミミ男「突入タイミングは何時?」
自称デュカーリ女「乱射事件が起こってから」
自称デュカーリ女3「(´・ω・`)乱射魔にされてる……」

自称デュカーリ女「パンダチームとイノシシチームはこのポイントを守備・警戒。でも可能な限り戦闘を避けて」
ササミミ女2,3「了解です~」
自称デュカーリ女2「……真面目に仕事してね?」

ヴェノム1輌だけの狩猟グループはさっそく市街地へと光学迷彩を起動したまま低空飛行していき、新たにヴェノム4輌で編成された陽動グループはブレイゾンの外へ光学迷彩を起動したまま移動し始める。
残ったヴェノム2輌とライトグレイブタンク2輌で編成された守備グループとなって息を潜めると共に撤退ポイント周辺の警戒に勤め始めた。

INFO:続きはボルカニクスで

2019年
06月07日
21:34

548: MI4989 削除

~惑星ガスター近郊宙域~

狩りの為ブレイゾンへ出向いたラビットハント級は帰らず、代わりにそれに乗っていたヴェノムとライトグレイブタンクが2輌ずつこの宙域へと戻って来た。
あの宇宙にもこの宇宙にもデュカーリらが一般的に使っている辻網に使う超時空領域がまだ存在しないため、今までとは勝手の違う超時空航行を強いられる。
そのため、辻網ならひとっ跳びで行けたような距離でも10時間から2日はかかってしまう。

デュカーリ女2「成果は無し、戦力は大幅に失った……。元から成功率は半々だったから想定してあったんだけど彼には何と言えば良いのやら……」
ササミミ女2「お叱りでもくるんですか?」
デュカーリ女2「まぁ、そうなんだけど相応の厳しい罰があるのよ」
ササミミ女4「猛獣と戦わされたり?」
デュカーリ女4「2~3個ある選択肢の内一つには猛獣と戦わされるのもありますね。でも大抵はもう一個ですね……」
トガリミミ女2「何されるのかな」
トガリミミ女3「そう言われると興味もっちゃう」
デュカーリ女2「それを聞くなんてあんたらなかなかの鬼ね……」

トボトボと歩くように彼女らはガスターの近くまで光学迷彩を起動したまま隠密航行し、武装した衛星軌道艀に降りて惑星上へゆっくりと降下を始める。
本来なら連絡用の軌道エレベーターが欲しい所だが大型構造物を作っている暇はないため、地上と衛星軌道の間を往来するだけの艀を使うことになっていた。
彼女らは艀を使って時間をかけてキメコサ湖北部にある拠点っぽい所へと降りた。


~キメコサ湖北部~

西側には紅葉したエブジバ樹海が広がり、東側にはマンヤミ平原を挟んでインドラ高地を構成する山が広がる。
北側には森が広がり、南側にはキメコサ湖の湖面が広がる。
そんな景色を見た後に降りた場所はトガリミミ族と丸い奴らに守備させてる拠点群だ。

北の森に繋がるちょっとした平野では日夜モンスターロボとの戦いが起こっているのか、主にクレナイブタークと丸い奴らが戦っているのが見える。
火縄銃のような銃を持ったクレナイブターク達と槍のようなビーム?銃を持った丸い奴らが戦列歩兵のように並んで互いに一斉射撃を繰り返している所をチョウチラー系モンスターロボとジュラレイブンとトガリミミ族が荒らしに来る感じの戦場だ。

ササミミ女2「楽しそう」
デュカーリ女2「やるならその戦車は置いて行ってね?」

そんな感じで守らせている拠点に付いている港へ艀が降り、彼女らは降ろされる。
すぐにデュカーリ女の一人が良い感じの鎧に身を包んでるデュカーリ男の取り巻きを連れてるデュカーリ男の所に行き、アエルダリ系の言語による会話をし始める。
そしてトガリミミ族達は……

ササミミ女4「ちゃんとご飯でるかな」
ササミミ女5「出ると良いね」

今日のご飯があるかどうかを心配するのであった……。

トガリミミ女2「ネズミ味の食糧バーが出なけりゃ何でもいいよ……」
ササミミ女2「あなたが居た所は齧歯類使ってたんだ。私が居た所はゴキブリとかが中心だったよ。よく足が入ってたなぁ……」
トガリミミ女3「ええ、虫食ってんの……」
ササミミ女3「でもあんたらって私達を家畜にして食べてるんだし、どっちもどっちだよね」
トガリミミ女2「え、それ初耳なんだけど」
トガリミミ女3「知らなかったの? ほら、なんか焼くと木のにおいがする肉があったじゃん」
トガリミミ女2「んー……? いや、食べたことないなぁ。なんか下ごしらえ無しでそういうにおいがする肉が高値で売ってたけど……」

デュカーリ女4(こいつらどういう生活してたんでしょうか……)

2019年
06月27日
13:35

549: MI4989 削除

~キメコサ湖北部中央の半島西部にあるデュカーリの秘密だった基地、仮設港湾~

ニュルンやゼルフィン、ブロペニュなどの本職のシュヴェシィナ達が量産型シュヴェシィナや空戦ロイドや空戦ヒュムを中心とする傭兵航空隊とバトンタッチした頃合い。
電子戦機型シュヴェシィナと爆撃機型シュヴェシィナの働きで防空レーダーと射撃管制装置からなる防空網は制圧・破壊されて制空権はほぼ傭兵と天使側のものとなっていた。

今も悪あがきかのように17.8mm高射レーザー機銃やヴィッカース7.7mm重機関銃を載せた艀やタグボートを動かして対空砲陣地を構築しようとしたり、はたまたサンダーホーク輸送機に乗ってたヘヴィーボルタ―を取り外して対空機銃を増設しようとしていた。
それを見たAV-15系量産型シュヴェシィナはロケット弾や誘導爆弾を落として吹き飛ばしていく。

そんな中で第一次攻撃で制圧を済ませた仮設港湾では天使軍が寄越してきた運搬艀に奪取したコンテナを大急ぎで積み込んでいっていた。
コンテナを積み込む場所はワープを阻害する機能を持っているEMGシールドを積んだ天使軍の装甲車や自走対空砲を配置して辻網からのワープ攻撃を阻害していたが、
それ以外の場所からはこれでもかとササミミ族やトガリミミ族を盾にしたデュカーリが現れ、機関銃を積んだ大型ロイドが一掃し、ブレイズバロン型が焼き払っている。

そのような戦いが行われているところへボルカニクスで募集した傭兵達がフォーメーションを組んだ状態で転送されてきた。
それと同時に19人のササミミ族と8人のトガリミミ族が同じ場所に辻網からワープアウトしてきて近接武器や自動拳銃による攻撃を仕掛けてきた。

2019年
06月27日
22:36

550: エアロ

~キメコサ湖畔 仮説港湾~

フォーメーションを組んでボルカ亭から転送された傭兵隊。
予想通りササミミ族が19人、トガリミミ族が8人の小隊が
ワープアウトして襲い掛かってくる!
接近戦だ!

マイク「Shit,もう仕掛けてきやがったか!チーム散開、カバー!
シモーヌ、タケヒロ、頼む!」
シモーヌ「任せて!トッ!」シュピッ
タケヒロ「アイサツもなしに斬り結ぶは本道ではないが、
こういう場合はやむなし!斬り捨て御免!」シュパッ!

斬りかかってきた連中はシモーヌとタケヒロに任せ、
チームは散開してカバーを取る。
蛇腹剣をしならせる相手に対してはシモーヌが、
その他はタケヒロが斬り結ぶ。

マイク「派手なアイサツだぜ!味方は大丈夫か?」ドゥン!
ジョージ「前方敵歩兵隊!弾幕を張る!」ドドドドドド

突撃してきた奴らの銃はハンドガンやSMGのため近接戦では有利だ。
スーツやアーマーを装備したマイクチームでも被弾すれば負傷は免れない。
空では味方のシュヴェシイナや空戦ロイド達が制空戦闘を行い、
敵陣地に爆弾を投下したり敵ドローンを落としている。


シモーヌ「何なのコイツら、斬っても手応えがないわ!」
タケヒロ「結節点を斬っているのに平然と向かってくる…
噂には聞いていたが、ササミミ族のなんと恐ろしい再生能力よ…」
いつもならこれだけ斬り結べば、
相手は細切れかバラバラになって動かなくなる頃合い。
だがササミミ族は平然と斬られた手足をくっつけて襲ってくるのだ!


テーラー「シモーヌ、タケヒロ、一旦下がれ!
キリがねぇな!これでもくらえ!」ピンッ ポイッ バァン!
たまらず、テーラーが投げたのは焼夷手榴弾。
爆発すると燃える破片を撒き散らし、
ナパームが充填されているので火が燃え広がる。


すると、ササミミ族の動きが鈍り始めた…どうやら彼らは火を苦手とするようだ。
先ほど降下の時に見えた光景だが、大型ロイドがササミミ族部隊を一掃した後、
ブレイズバロン型がその後を燃やしているのが見えていた。
死体を燃やす以外に、接近を阻害する役割もあるようだ。

マイク「そういう事か。(ガチャッ)みんな、弾を焼夷徹甲FMJに切り替えろ!
中で燃やすようにセットするんだ」
ジョージ「了解、焼夷徹甲FMJに切り替える」
ジョン「中で燃やせってか、エグい絵になりそうだぜ」カチャッ


他の傭兵隊も撃退はできているようだが押され気味だ。
IMD所属とは言っても、
マイク達のような魔境での戦闘も経験済みの一流チームばかりではない。
特に左側の傭兵チームは動きが鈍い。
とは言え、傭兵隊は第1波を凌いだようだ。
これから味方輸送部隊がコンテナベイから荷物を運ぶための血路を開くのだ。
長い戦いは始まったばかりだ…

2019年
06月28日
14:54

551: MI4989 削除

傭兵隊が持ち込んできた徹甲焼夷弾はたまにいる鎧に身を包んだデュカーリやトガリミミ族、そしてなんかひっきりなしに飛んでくる小型攻撃ドローン群には効果があるが、肝心のササミミ族には殆ど裸に近い装備だったのもあってか過貫通を起こしており有効とは言えなかった。
……どうやらササミミ族は裸だと堅いとは言えないので徹甲焼夷弾の場合は跳弾を当てるか、障害物越しに当てるか、普通の焼夷弾かプラズマ弾を使うほうが良いようだ。

傭兵隊らが焼夷武器を使ってササミミ族を対処するようになったのを見たのかスフィアンの装脚戦車が2輌と武装した空中ヨットのような見た目を持つライダー(空飛ぶ禍々しいヨットっぽい奴)2機が突撃してきた。

大型ロイドの脚のような太い駆動脚を持つ車体に砲塔を載せたスタイルのその装脚戦車は天使軍ではSW-1と呼んでおり、交戦記録によれば正面はRHA30mm(至近距離から撃たれた12.7x108mm規格の徹甲弾を防ぐ)に匹敵するKE防御と8cm級成形炸薬弾を防ぐCE防御を持つと言う、歩兵や中型以下のロイドにとっては怪獣じみた脅威だった。
傭兵隊から見る事が出来るその2輌は砲塔にストームボルタ―を主砲として搭載し、その砲塔上にγライトニングガンを自動擲弾銃として搭載して車長であろうスフィアンが操作し、そして車体正面銃郭にはバスターガトリングが搭載されている。

何かとデュカーリ様式が目に付く空中ヨットめいた見た目してるライダーはこの中だと歩兵用の徹甲弾にも抜かれかねない装甲防御力不足からか装脚戦車の後ろに隠れながら船体前部の銃座に搭載したスプリンターキャノンで何らかの毒性結晶弾を撃ちこんでいく。
そしてライダーからは槍のようなビーム?銃を握ったスフィアン達がざっと100人ほど降りてきて槍から粒子防壁を展開しながらファランクスを組み、弾幕を張ってる装脚戦車2輌の援護を受けながら動きが鈍い傭兵チームに向かって亜音速でダッシュし、銃剣突撃してきた。
その後ろからには良い感じの鎧を着込んでいるデュカーリの女とほとんど裸に近い装備してるデュカーリの女が続いて行く。

デュカーリ女5「お前らも行くんだよ!」

あんまり乗り気じゃなそうなササミミ女も30人くらい続いて行く。

 

その頃、ユンピャー達は……

ユンピャー「ひさびさに交戦中にレーション食べた気がする」
ヤンピャー「確かに」
ザンピャー「チューチューするタイプのレーションを持っててよかったね……」

敵地のど真ん中でお昼ご飯を食べていた。
本当ならもうこのデュカーリの建物からは出ても良いのだがなんかまともな戦いが始まってしまったのでここから敵を発見しその位置を送信している。
もう亜音速弾は2マガジンしかないがレーザーカートリッジは光学迷彩の排熱から補充している為、なんかずっと戦って居られるのである。
これにはトリガーハッピーを発症してしまったヤンピャーもにっこり。


「制圧されたコンテナヤードには近づけないな……どうする?」

ユンピャー「……」“静かにして”とハンドサインを送る

「辻網は使えないし、いっそあの輸送機に乗ってをつっこませてみるか?」
「制空権的に厳しいが……今は本職のあいつらは居ないみたいだしやってみる価値は……」

ヤンピャー「……」ウズウズ

2019年
06月28日
23:34

552: エアロ

どうやら徹甲焼夷弾では過貫通を起こしてすり抜けてしまうようだ。
デュカーリやトガリミミ族は倒せているがササミミ族が減らないわけだ。
マイク達は早めに気づき、焼夷弾やプラズマ弾に切り替えて倒し始めた。
プラズマならば着弾すると熱反応で焼ける。
他チームも追従し、傭兵隊は歩兵の群れを押し返し始めた。

すると敵は車両を繰り出してきたようだ!

傭兵B「敵の装甲車を発見!」
マイク「敵影補足…ADFがSW-1と呼んでるタイプだ!」
テーラー「RHA30㎜、CE防御は8cmHEATを防御…
武装はツインリンクヘヴィボルターにバスターガトリング…
歩兵殺しだなこの戦車…」

戦車からは轟音と共にボルト弾の弾幕が張られ、
傭兵達は近づくこともままならない。
75口径の弾だ、かすっただけでも致命傷になりうる。
ジョージが隙間からヘヴィマシンガンを撃つも、
クレリアンタンクの時と同じく甲高い音を立てて跳弾するばかり。

ジョージ「俺のヘヴィでも効かないか…
手持ちでロケラン持ってこれなかったからなぁ…テーラー、バズーカあるか?」
テーラー「あっけど、8cmのHEATを防ぐんだぞ!?
大抵のHEAT弾は無効化されちまう!プラズマだって効きやしねぇ!
…このプラズマライフル、スペースマリーンモデルで高かったのによぉ(ボソッ
空爆要請しかないんじゃねぇか?」
シモーヌ「飛行隊、こちら地上部隊、航空支援を要請する…
…ダメね、今交代のタイミングみたい。
ブロペニュちゃんやニュルンちゃんが戻ってくるまで5分位かかるわ」
ケイト「レールガンは…(ビシューン!ガィーン!)ダメかっ!硬すぎる!
劣化ウラン弾が欲しいところだけど、
重量制限に引っかかるからアルミ弾しかないのよね…」
ジョン「おい、丸い奴らだ!来てるぞ、うじゃうじゃと!」ダダダッ


丸い奴らがファランクスを組んで銃剣突撃を敢行してきた!
Bチームは突撃された場合の対処法である、
後退しつつ散開してからの包囲戦に移ろうとするが、
動きの鈍さを突かれて散開方向がまちまちだ。
集合しようにも効果的な包囲戦が作れない。その上…

傭兵N「ウリのK11が火を噴くニダ!(カチッカチッ)
…あれ?グレネードが発射できないニダ…」タタタッ

動きが鈍いと言ったのは実戦経験が少ないから。
武器の手入れもそう頻繁に行っていないようだ…
Cチームが援護に移り、マイクチームは前からの敵に対処する。

ライダーからはスプリンターキャノンの毒弾が飛んできて着弾する。
紫だったり黄色だったり緑だったりと様々な色の煙が噴出してくる…

マイク「みんな、毒弾だ!風下には行くんじゃねぇぞ!
防塵フィルターの許容量に注意しろ、そういつまでも分解してくれねぇ」
ジョージ「あの帆船、脆そうだな…
SW-1さえなんとかすれば俺達の武器でも行けそうだ」
シモーヌ「(トントン)シモン、どうしたの?」
シモン「ヒョコッ)J,,・ω・)つ 風下は あっちだよ ママン」
ジョン「流石にバリスタンだ、鼻が利くな」

シモンのおかげで風下の方向がわかった所で、
マイクチームは丸い奴らとその後ろに控えるデュカーリ達を迎撃する。

2019年
06月29日
10:01

553: MI4989 削除

<コンテナはあと半分だ! 早く行け!>
<菫:奪取された運搬艀を奪還しました。港湾防衛に戻ります>
<ニュルン:第一航空中隊、大気圏へ突入完了。キメコサ湖に向かいます>

デュカーリ女5「子バリスタン!? 捕まえなきゃ!」
ササミミ女達「え、ちょ、まって!?」
デュカーリ女6「私が捕まえるのよ!」

シモンが姿を見せたからか目の色を変えたデュカーリ女2人が丸い奴らのファランクスを跳び越えて物凄い勢いで突っ込んできた。それにササミミ女達も追随させられていく。先を越された丸い奴らはデュカーリの前に出るようになっているのでやはり物凄い勢いで突撃していく。
突出したデュカーリ女2人を援護する為にSW-1までも前進し始める。
突然の子バリスタン発見で敵の陣形が崩れて乱戦状態になってしまった。

槍から発生させている粒子防壁はプラズマ弾を砕いたり減衰させたりするが若干通常弾の性格を持っている焼夷弾は貫通していく。
数十人の丸い奴らが被弾によって消滅し、20人以上のササミミが燃え上がったあたりでマイクチームの所、正確にはシモーヌにデュカーリ女2人が肉薄に成功してしまった。

そのあたりでライダーに乗り込んでいるトガリミミ族の男女がスマートガンみたいな機能をもっているEMカーブレーザーガンと小型射撃管制レーダーを使って電磁波をマイクチームではなく残っているササミミ女達に向かって照射し始める。
あのトガリミミ族はササミミ女らの攻撃をより効果的なものとするために彼女らの身体を少々操っているようでササミミ女らの近接攻撃と射撃の精度にバフをかけ始めた。

トガリミミ男「うさぎの魔力には勝てなかったみたいだ……」


その頃、ユンピャー達は……

ヤンピャー「ダッダッダッダッダッダッ~♪」ドルルルルッ!
ユンピャー「はぁ……」
ザンピャー「ヤンピャーのおふざけに辟易してるの?」

ライトグレイブタンクとデュカーリのジェットバイク2機を奪い、飛行場に行って暴れていた。ユンピャーがライトグレイブタンクを操縦し、ヤンピャーとザンピャーがデュカーリのジェットバイクを操縦している。
ライトグレイブタンクと呼ばれているホバー軽戦車も実はやろうと思えば一人で操縦できるのだが頭の負担がえらい事になる。
それに呼応するのか他のササミミ族の隠密部隊も飛行場へ集結し始めた。

トガリミミ女2「なんで戦車とジェットバイクを奪われてるの!?」
トガリミミ女3「普通に強襲されて奪われたみたい」
トガリミミ女2「まぁいいや、あのロリコンから離れる口実ができたしね♪」
トガリミミ女3「機会があったらわざと誤射しようか♪」

そして同じようにライトグレイブタンクに乗り込んで出撃した敵のトガリミミ女がユンピャー達を追い始める。それにはSA-1に乗り込んだ丸い奴らの空中騎兵隊も追い始める。

デュカーリ男4「俺のバイクが亜人に奪われちまった……orz」
デュカーリ女4「まぁまぁ……」
デュカーリ男4「この前消耗品を交換したばっかりなんだよ……」
デュカーリ女4「それは残念ですね……」

2019年
06月30日
00:37

554: エアロ


敵が一気に距離を詰め、デュカーリ女二人が肉薄してきた!
一体何でかと言うと…

デュカーリ女5「バリスタン!噂のレアキャラじゃない!捕まえてモフモフしてやる!」
デュカーリ女6「ちょっと!レィ!アタシが最初に見つけたんだから!」

…デュカーリ女達がシモン目当てに突撃してきたのだった…
しかし当然ながら母親というか保護者のシモーヌがそれを聞いて黙っているわけがない!

シモーヌ「シモン、隠れてなさい(ピャイッ)
…あなた達、他人の子供を奪おうなんていい度胸しているじゃないの」ピキピキ
案の定、冷静なシモーヌが怒髪天を衝き、ブチ切れる寸前だ…


マイク「…Jesus。あの女達命捨てる気か?シモンをパクろうだなんて…」
シモーヌ「マイク、私はこれから接近戦に入るから。
喧嘩売られたんだから買うのがスジよねぇ?(イライラ)」
マイク「オーケーオーケー、分かった…シモンがあぶねぇもんな。
野郎連中は敵を迎撃しておきますよっと…」

シモーヌは蛇腹剣を抜き放ち、接近戦の態勢だ。
デュカーリ女達も蛇腹剣やナイフを抜き襲いかかる!

ケイト「(シャキッ)アタシも加勢するわ。ちなみにコイツら、IPPの手配容疑者?」
ジョン「ええと…(ピッピッ)…ああ違う。
手配されてんのは黄色いボブヘアーの女(デュカーリ女2)と、
メガネかけた赤毛のポニテの女(デュカーリ女4)だ。
そいつらは単に民兵を指揮してるだけの奴らだな」
ケイト「オッケイ、要はボコボコにしても構わないってことね!」タタタッ


ケイトもレールガンをナノトランサーにしまい、
電磁サイを取り出して接近戦に移る。
2対2の戦いだ!
両者とも激しく打ち合い、火花を散らす。
(シモーヌがMGRの雷電VSミストラル、
ケイトがMGS4の雷電VSヴァンプみたいな感じで)


残りの野郎共はおとなしく?前からくるササミミ族と丸い奴ら、
戦車を迎撃にかかる。
テーラー「外からぶっ壊すだけじゃ能がねぇ。…近づいたらどうだ?」
マイク「ハッ、俺にサムの真似しろってか、テーラー?
いい考えだぜ!RPグレネードを用意しろ!」
テーラー「オッケイセニョール!静かに行こうぜ!」ピンッ コロコロ…

テーラーが転がしたのはRPグレネード。
赤リンを反応させることで煙幕を発生させるスモークグレネードだ。
その上高密度の煙を発生させるため赤外線やオーグメントスキャンも通さない。
たちまちSW-1は目標を見失い、索敵モードに入る…
だが煙幕の展開時間はそう長くはない。
マイクはARモードを起動しつつ静かに近づき、
ハッチを開けて中にEMPグレネードを投げ込んだ!

EMPが作動し、SW-1の1機が痺れたような反応を見せる。
マイクはそこにもう1発、今度はメルタボムを投げ込んだ!
SW-1は内部から爆発して擱座、煙幕が晴れた頃合いには大破していた…

飛行場からも銃声が聞こえ始めた。
味方のササミミ族隠密隊が戦車とバイクを奪ったようだ。
騒ぎに乗じて中央部の建物に行けるだろうか…?


【INFO】乗れないなら中から壊しちゃえ^~

2019年
06月30日
12:47

555: MI4989 削除

前に居たSW-1 2輌のうち1輌が大破したのを見たトガリミミ達はライダーから降りて残ったSW-1に走って向かいながら突撃したササミミ達と丸い奴らをライダーの所へと呼び戻し、マイクたちに攻撃を始めさせた。
それと共に合流するようSW-1に後退させ始める。

デュカーリ女6「あんたらも来なさい!」
ササミミ女30「ヤダッ! バリスタン怖い!」
ササミミ女27「首を噛み切られたトラウマが……」
ササミミ女14「“はやにえ”にされたトラウマが……」

どうやらササミミ達はバリスタンが怖いらしい。

トガリミミ男「つーか姐さん達はコンテナ奪い返すの忘れてるんじゃ」
デュカーリ女5「そんな事より子バリスタンを捕まえるの! 毛を刈って売るだけでずっと遊んで暮らせるのよ! 今のロリコンも子バリスタンを1匹捕まえて1年間毛を刈って売った時に得た資本を築き上げて貴族に成りあがったのよ! わかって!?」
トガリミミ男「分からないから支援しない」イラッ
デュカーリ女5「わかってよ! 昨晩“小さい”ってあそこ指差して嘲笑ったの謝るから!?」

突っ込んだデュカーリ女のうち一人はシモーヌと斬り合いながら応答しなくなったトガリミミ男に支援を求めるがトガリミミ男はなんだか白々しい目をしながらサブアームを展開してスマートレーザーガンをそこに移し、無視してリー・エンフィールド小銃を構えて横に居るSW-1と共にマイクたちに攻撃を始める。
ボルトアクションライフルながらも1秒間に10発も撃って来る“マッド・ミニット”ならぬ“マッド・セコンド”なる速射術と超高速リロードでマイクたちの頭を下げさせ、後退し合流しつつあるササミミ女達と丸い奴らに攻撃をさせない。


その頃、飛行場では大暴れしているササミミ族の隠密部隊とデュカーリの戦力が激しい戦いを繰り広げていた。
普通に戦車を使った砲撃戦を繰り広げられ、互いの装甲にぶち当たって折れて跳ね返った徹甲プラズマ弾が建物を貫いたり、まだ動いてないライダーやラベジャーを大破させたりとろくなことが無い。

ヤンピャー「そういえばこの戦車も自殺が難しい戦車だったね」
ユンピャー「しかもお互いに一輌しかいないから回り込み合戦になってる……!」
トガリミミ女2「ねぇ、こっちにはこの戦車をぶっ飛ばせる火器はないの!?」
<着発モードにした榴散弾を13ポンド砲で撃てばいけるかもしれん。引き付けてくれ>

アーコン「高射砲で直射するのはやめてくれ! 俺の船が壊れる!」
デュカーリ女4「例の空中揚陸艦の中に入れてるから大丈夫でしょう。空爆されない限りは」
<爆撃機型シュヴェシィナを5機視認した>
デュカーリ女4「ぜんぜん大丈夫じゃないですね」
アーコン「人員を運ぶためのヴェノムとライダーを出してくれ、揚陸艦から俺の船を出す!」

爆撃機型シュヴェシィナの存在を掴んだアーコンとデュカーリ達はヴェノムやライダーに乗り込み、戦車とジェットバイクとササミミ族が暴れている戦場の上を通り過ぎて揚陸艦まで飛んでいく。

ヤンピャー「ひゃっはー!」

そんなところにヤンピャーが乗ってるジェットバイクが急上昇し、彼女は手持ちのコンパクトガトリングでレーザーを撃ちこみながら接近し、飛びあがり、上空で反転してライダーに急降下してきた。

デュカーリ男5「頭のおかしい亜人だ! 撃ち殺せ!」
アーコン「亜人ってだいたい頭がおかしい気がするんだが」
デュカーリ女2「あの子はほんとに頭がおかしいわね。中身がオルクみたい……」

そしてヤンピャーはライダーを乗り捨ててジェットバイクをライダーに衝突させると別のライダーに降り立ってコンパクトガトリングとレーザーカービンを2挺撃ちしてレーザーをばら撒いて行く。

ヤンピャー「私と踊りましょ♪ 踊りは得意なの♪」
アーコン「うわ、ほんとに頭がおかしい奴だ!? 目からして何かがおかしい!」
デュカーリ男5「だから言っただろ、頭がおかしい亜人って!」
ヤンピャー「うへへ、うへへへ……♪ ……襲って?」

アーコン「お望み通りに!」シュッ
ヤンピャー「綺麗な刃……」スイッ
デュカーリ女2「そいつ見てから避けてるわ!」
アーコン「分かってる!」シュッ
ヤンピャー「♪」すいっ

たまたま近くに居たアーコンがヤンピャーにヴェノムブレードで斬りかかるもヤンピャーはすいすい避けて行く。そしてアーコンは不意打ち気味にヴェノムブレードを投げるがこれもヤンピャーは避ける。
その瞬間にアーコンは腰に差していたスプリンターピストルとAS弾を撃つ機関拳銃を抜いて早撃ちを行い、ヤンピャーの腹の中央に焼夷剤が詰まった結晶弾を当ててヤンピャーの腹を爆破し、燃やした。誘導弾を避けた所に弾を置くことでようやく仕留めたようである。

ヤンピャー「やっぱだめだったよ」

しかし燃えてるモノになってしまったのでデュカーリ達は燃えてるヤンピャーをライダーから蹴り落とした。

2019年
07月01日
23:36

556: エアロ

~キメコサ湖畔 飛行場~

ヤンピャーを蹴落とし、
アーコンの乗るライダーと護衛のヴェノムは揚陸艦に着いた。

アーコン「早くしてくれたまえ…私のお召船を出して離脱準備だ」

※俺的にアーコンはみんな慇懃無礼(オーメル仲介人みたいな)キャラ

デュカーリ女2「なんだったのあのササミミ女、オルクみたいに特攻かけてきて」
デュカーリ女4「亜人の中でも更におかしいと言うだけの話では?
アーコン様、こんな砲火の中な上、爆撃シュヴェシイナも向かってきています
搬出はもう少し状況が落ち着くまで待たれては?」

アーコン「だ・め・だ!
私のこのチョーキレイに誂えたタンタルス級ヨットは
バリスタンの毛をひたすら売りまくってやっと手に入れたんだぞ!
だから(以下延々と理由説明のため割愛)ここで出さないといけないのだ!」

デュカーリ女2「┐(´д`)┌ヤレヤレ」
デュカーリ女4「やっぱり私達の中で貴族にまでなる人はどこかおかしいですね…」


揚陸艦のハッチが開けられ、
アーコンのお召船・タンタルス級ヨットの反重力エンジンに火が入る。
エーテル帆展開用のエーテルカートリッジも装填され、
前部ハードポイントに設置されたダークランスが光る。
アーコンはすぐに乗り込み、
護衛である長いグレイヴソードを持ったインキュビ、
通常のデュカーリより良い装備を着込んだサイバライト達、
そしてデュカーリ女2、4も続く。
ヴェノムとライダーは対空兵装を展開、
できるだけ発艦までの時間を稼ぐ態勢を取る。

ヘモンキュラスの狂気の実験の産物も護衛に回る。
肉体改造されすぎて感情を失ってしまった改造デュカーリ・グロテスク。
スピリットサイホンを装備し、魂を集めるサイボーグ・タロス。
どちらも強力な接近戦能力を持つ強敵だ!

 

一方タンクを奪ってヒャッハーしてるササミミ隠密隊だが…
ザンピャー「ユンユン、ヤンヤンが特攻かけてやられた!」
ユンピャー「ザン、隙を見てピックアップして!
デュカーリに拾われたら死体ですら嬲られるわ
あのロリコンボスのオモチャや
マッドサイエンティストの実験台にされるなんてゴメンよ」

ザンピャーが隙を見て減速しつつヤンピャーをピックアップ、
そのまま仮説港湾へと離脱していく。
ユンピャーもライトグレイブタンクを加速させ、
仮説港湾へと向かうが敵方のタンクも肉薄してくる。
そう簡単に逃げさせてはくれないようだ…


~キメコサ湖畔 仮説港湾近く 前線~

前線での戦いは続いている。
シモーヌとケイトはデュカーリ女5、6と打ち合いを続けている。
お互い決め手を欠く状況で、必殺の一手を待つかのようだ。

デュカーリ女5「と、言う訳であんたの子バリスタンをよこしなさい!
モフモフしたら毛を刈り取って売ってやる!」ブンブン
シモーヌ「Ferme ta gueule!Une salope!さすが宇宙一のゲス民族ね!
他人の子供かっさらって毛を刈るなんて、最低!細切れにしてやるわ!」ブンブン

デュカーリ女6「そこどきなさい、ビッチ!アタシの獲物なんだから!」シュシュシュッ
ケイト「Fuck you Bitch!アタシのマブダチの子供パクろうなんて許せない!
ボコボコにしてやるから覚悟しなさい!」シュシュシュッ

一撃と同時に言葉のマシンガンが繰り出される、サツバツとした状況!
実際遭遇…したくもないコワイ戦いである!(恐怖

熱っぽく悪口を浴びせている一方で二人共逆転の手を考えている。
この程度の修羅場は難度も潜っている二人だ。
打ち合いからの数瞬、シモーヌは相手が仕掛けた隙を見逃さなかった!

シモーヌ「そこよっ!」シュピッ
デュカーリ女5「グハッ…!」

一瞬の隙に蛇腹剣を縮め、刺突モードにして左胸を一突きにしたのだ!
デュカーリ女5はそのまま倒れこんだ。

ケイト「たぁりゃっ!」タッ ズブシッ
デュカーリ女6「アグッ…」

ケイトも振り向きざまにサイを相手の胸と目に突き刺してとどめを刺す。
向かってきたデュカーリ女達は倒れたのだった。

シモーヌ「ふう、久々に毒吐いたわね…」
ケイト「喧嘩なんてしたくないんだけどね…ましてや戦場でなんて。
あ、シモーヌ、シモン掲げて?」
シモーヌ「どうする気?また襲ってくるわよ?」ヒョイッ
シモン「J,,・ω・)」

シモーヌがシモンを掲げてみると…

ササミミ女30「ヤダッ!ヤダッ!小生バリスタン怖い!」ダダッ
ササミミ女27「首かまないでぇ!私おいしくないわ~!」ダダッ
ササミミ女14「あああああもうやだぁあああおうちかぇるぅううううう!!!!」ダダッ

その場に向かってきていたササミミ族の部隊が、
蜘蛛の子を散らすように逃げ出したのだ…
よっぽどバリスタン(の女?)が怖いようだ…
呆れ顔のシモーヌはシモンをしまい、
ケイトと共にマイク達と合流すべく前線へと向かう。


SW-1を1機落としたマイクチームだが、状況は芳しくない。
ササミミ族に加え、デュカーリのカバライトウォーリア分隊も参戦してきたからだ。

キンタマが小さいと言われたトガリミミ男Dはライフルを的確に連射して弾幕を形成。
SW-1と合わせた濃い弾幕に、マイクチームは頭を上げられない。

マイク「Dawmit!腕の良いライフルマンが居やがる!
頭上げらんねぇ!」ドゥン!ドゥン!
テーラー「だが場所の見当は付いてるぜ、あのライダーの甲板だ
そっちがライフルマンなら…(ピッピッ)ユウ、頼むぜ!」

刹那、どこからか弾丸が飛んできた!


タァーン! バシュッ ガタッ


トガリミミ男D「グゥッ…しまった、スナイパーがいたのk(ビシュッ」

H E A D S h o t


皆さんお気づきだったろうか?
これまでの描写でマイクチームのメンバーが一人いなかったことを。

ユウ「…ターゲットの排除を確認、狙撃ポイントを移動する」タッタカタッタカ

ユウは1発目で利き腕を撃って武器を落とさせ、2発目でヘッドショット。
チームの遙か後方に構え、狙撃のタイミングを伺っていたのだ。
勿論、オクトカムと光学迷彩ケープを併用して隠れることも忘れていない。
続けてライダーの反重力エンジンノズルに徹甲弾を撃ち込んで穴を開け、
そこに徹甲焼夷弾を撃ちこむ。

デュカーリのビークルは反重力システムで浮いているが、
そもそも帆船やジェットバイク的なものが多く、
スピードと機動性に優れるが装甲防御は無いに等しい。
シャドウフィールドやフリッカーフィールドなどの、
EMGシールドでどうにか対弾防御を得ているのだ。
その上後方は薄く、エンジンも剥き出し。
結果エンジンを破損したライダーは態勢を崩し、
SW-1を巻き込んで墜落した。


デュカーリ男C「あーもうめちゃくちゃだよ^~
どうしてくれんのこれ?お兄さん本気で怒っちゃうよ?
いくらドMでも、やられっぱなしじゃ頭にきますよ^~」ブンブン
大槍♂を振り回しつつ現れたのはドMのデュカーリ男C。
更に…


デュカーリ男T「オイゴルァ!降りろぉ!
お前らライダー操縦免許持ってんのかぁ?
俺のクルルァ壊しやがって、ただで済むと思ってんのかぁ?」ジャリッ
鎖鎌を振り回しつつやってきたのはジャンキーなヤクザ口調のデュカーリ男T。
手下のカバライト達を引き連れている。


マイク「団体さんのお出ましだぜぇ!」
ジョージ「上等だ、弾幕で歓迎してやるぜ!」ガチャッ
ジョン「面白くなってきやがった!」
テーラー「Bチーム、Cチーム!
俺達がコイツらに向かう、お前らは丸い奴らとササミミの相手してくれ!」ダダダッ
傭兵B「了解!」
傭兵N「今度こそウリのK11を食らうニダ!」ドシューン!

マイクチームはカバライトの相手を、
B,Cチームは残ったササミミ族と丸い奴らに向かう。


【INFO】ぬゎぁああん、書きすぎて疲れたなぁもぉん

2019年
07月02日
13:46

557: MI4989 削除

<コンテナはあといくつだ>
<残り5つです!>
<傭兵隊は撤退の準備を進めてくれ。潜水砲艇と潜水揚陸艇は撤退支援を>
<了解、砲艇隊は援護に回る>

前線に出たカバライトを援護する為、丸い奴らがデサントした追加のライダーとラベジャーと60mmマイクロハウザーを搭載したSW-1が3輌ずつ投入され、その後方には自走砲であるSW-2も13ポンド砲を搭載したものとLLバルクガトリングを搭載したものが2輌ずつ展開。
さらにはライダーやラベジャーからは150人のササミミ族と20人のトガリミミ族が降りて戦線を構成。
そしてSA-1に乗り込んだ空中騎兵隊が歩兵型シュヴェシィナと戦闘機型シュヴェシィナと空中戦を繰り広げながら傭兵隊の上空へ展開。
たった二人のカバライトを援護する為に大量にササミミ族と丸い奴らが展開したのだ。
湖上からは武装した艀や舟艇も搭載している13ポンド高射砲や37mm汎用リボルビングレーザーキャノンで攻撃してくる。

撤退命令を下された傭兵隊を援護する為か天使軍の河川砲艇と隠密隊の潜水砲艇が3隻ずつ展開し、40mm機関砲や120mm自動迫撃砲による艦砲射撃を行い始める。
地上でも機甲戦力枠の大型ロイドが少し前に出て来る。

そのあたりで飛行場で大暴れしていたササミミ隠密部隊がやって来る。
彼女らはデュカーリ配下のそれらと違い、水棲シュヴェシィナめいた露出の激しい装備ではなく、ダークグレーとオリーブドラブの防弾スーツめいた光学迷彩服を着ているのですぐに分かるのと……何よりもおかしくなったようにしかみえない挙動でどう見たってそいつらだって分かる。

傭兵隊に姿を見せたササミミ隠密部隊のうち一番最初にどういう奴らなのかを見せつけたのはラベジャーの側面に強奪したライトグレイブタンクを衝突させ、ハッチから飛び出すや否やプラズマ手榴弾をありったけばら撒いてからレーザーマシンピストルを乱射し、片手にはめたサイコブースターでライトグレイブタンクの砲塔を操作して周囲に銃弾と炸裂プラズマ弾をばら撒き始めたユンピャーだった。
それに続いて他の隠密部隊のササミミ族も敵中に嬉しそうに突っ込んで乱戦を始める。

ザンピャー「こいつを修理して来て!」ぶんっ
菫「はーいっと」きゃっち

そのあたりで負傷した仲間達を歩兵型シュヴェシィナに投げ渡していく。

ササミミジュースおじさん改めヘモンキュラス「乱戦で火炎放射器を使わせないつもりですか、良いアイデアだと思いますよ」
トガリミミ女10「やめて!?」

同じ頃に一見するとスプリンターライフルを装備した他のカバライトと見分けが付かない重装備なカバライトが出てきた。彼は銃剣を付けたスプリンターライフルに偽装した火炎放射器で火球を隠密ササミミに撃ち込み始める。

ヘモンキュラス「命中率を高めるため直径を大きくしたいが、いかんせん味方に当たってしまいますね……。何かいい方法はないものか」
トガリミミ女10「こっちで火球を誘導するからでかくしないで!?」
ヘモンキュラス「今はそうしますか」

 

その頃、飛行場では爆撃機型シュヴェシィナと攻撃機型シュヴェシィナによる空爆と地上攻撃が始まろうとしていた。

デュカーリ男7「船は動かせるが今は拙いぜ……」
アーコン「船を出せ、奴らの艀を追わなければならない」
デュカーリ女2「というか、そこまで取り返したいんですか?」
アーコン「もうコモラフの業者と取引済みなのだよ。モノが無かったら取引が止まってしまう。それと辻網建設の労働力が……」
デュカーリ女4(そもそもコモラフだと誘拐と児童暴行と詐欺で評判最悪じゃないですか、あなた……)

壊れている空中揚陸艦からお召船が発艦するその時に空爆が始まり、火柱が巻き上がり破片が飛び交い始める。

デュカーリ男7「この破片は50kg爆弾のだな。食らったら大穴が空く破片が来るぞ」
アーコン「この際は沈まなければいいさ……」
デュカーリ男7「高級ヨット乗りは辛いぜ、まったく……」

ニュルンら爆撃機型シュヴェシィナが50kg爆弾による空爆を行っている中、お召船とその護衛船であるライダーやラベジャー、ヴェノムやジェットバイクが飛び立って行く。
そして飛行場で戦っていたSA-1やライトグレイブタンクも混ざる。

デュカーリ男7「この世界でこの推進原理では速度がでねぇな。使い勝手が違うが飛ばして見せる!」
アーコン「針路は運搬艀の航路だ」
デュカーリ男7「対空砲、敵シュヴェシィナを寄せ付けるな。この船からも対空ミサイルと高射機関砲を出せ!」

周りの護衛が次々と対シュヴェシィナ用の28mmコンパクトカービンや対空ミサイル発射機を出したのを皮切りにお召船でも牽引対空機関砲を後部に展開したり対空ミサイルランチャーをいつでも取り出せる位置に配置し、対空砲火を張りながら運搬艀の航路へ飛び始めた。

2019年
07月03日
23:15

558: エアロ

味方からの無線が聞こえ始める。

<コンテナは残り5つ、至急搬出を行う!>
<地上の傭兵隊は撤退準備を進めてくれ、
潜水砲艇と潜水揚陸艇は撤退支援を>

撤退指示が出され、ADFの河川砲艇数隻とロイド部隊が退却支援に回る。
さらにユンピャー操縦のライトグレイブタンクも敵戦線を突破してこちらに到着。
ラベジャーの側面にタンクをぶつけてからハッチを開けて撃ちまくっている。
更に他の姉妹達も乱戦に加わり、戦況は大混乱だ


マイク「やれやれ、あの言葉の通じない娘達が、あんなトリガーハッピーとはな」
ジョージ「コッチに来ないだけまだいいがな」

しかしそんなマイクチームの側を火球がかすめる!

マイク「アッブエ!何だアレ?」
ヘモンキュラス「…おやおや、これを避けるとは出来ますねぇ…」


現れたのは腕が4本ある異形の男。
マッドサイエンティストのヘモンキュラスだ。
手にはスプリンターライフルを改造したリキファイヤーガンを持ち、
ふわふわと浮きながら攻撃を仕掛けてくる異形の科学者だ。

ヘモンキュラス「モンケイ(デュカーリが人間を呼ぶ時の名前)にしてはできる奴らですねェ…
どうです?私の実験台になりませんか?
私の手であなた達を更に強力な兵士にして差し上げますよ?」

マイク「ふざけんな!(迫真)どうせヤクをブチ込まれて廃人コースだろうが!」
ジョージ「それに、どう見てもその実験の産物らしき連中がアンタの側にいらっしゃる。
ああなりたくはないんでね」

ジョージが示した側にはヘモンキュラスの実験の産物と思しき異形が控える。
薬物投与、骨延長、サイバネ手術を繰り返した結果見上げるほどの巨体になったグロテスク。
スピリットサイホンを増設した結果マシーンと化したタロス。
あからさまな”結果”が目の前にいるのではそりゃマイク達も拒否する。


ヘモンキュラス「残念ですねぇ…
では私のしもべ達よ、彼らを捻り潰して差し上げなさい!」
グロテスク「グルォオオオオ! イグゾォオオオオオオオオ!」ドドドドドッ
タロス「しねうんこ」スィーッ


巨体を揺らして近づく異形の怪物達!
マイク達は撃ちまくるが、肥大化した筋肉は弾があたってもびくともせず、
戦闘薬の投与で痛覚すら無くなっている。
このままでは・・・と思ったその時!

ズバッ! ビシャッ!

グロテスク1「アー痛イ痛イ痛イ!痛インダヨォオオ!」
先頭のグロテスクが腕をすっ飛ばされて痛がる。
こんなことができるのは…

タケヒロ「哀れな。知的好奇心の赴くままに理性もなく実験した結果がこれか。
理と常識なき輩に科学をやらせると碌な事にはならぬ。
拙者が切り伏せるのみ…!」シャキッ

ここまでササミミ族を斬ってたタケヒロがようやくの再登場!
井上真改、正中線を乱さぬ聖剣の構えだ!

ヘモンキュラス「…なんと…グロテスクの腕を切り落とすとは…
…サムライ、その持ちし刀は恐るべき切れ味…」

 

一方、女子三人はトガリミミの支援に回るが…

ケイト「ねぇシモーヌ、あれ見て!」指差し
シモーヌ「ズユット!派手な帆船が空に上がっていくわ!」
ユウ「あれはどう見てもデュカーリのボスの船ね。
周りに護衛が付いてることからもわかる」

飛行場からエーテルの尾を引いて飛び立つトゲッちいヨットが見えたのだ!
特に真ん中の双胴のヨットはデュカーリのボスが乗っていそうだ!

シモーヌ「ADF飛行部隊及びニュルンちゃん聞こえる?
こちらシモーヌ、いま飛行場からデュカーリの船が出港したわ!
双胴船は恐らくボスの船よ!」
ケイト「恐らくコンテナを取り返そうとしてるんじゃないかしら?
さっき飛んでいった艀の航路をトレースしてるみたい」
ADF飛行隊<こちら飛行隊了解した、追撃に移る>

飛行隊およびシュヴェシイナ隊が追撃に入るが、
周りのライダーやヴェノムが弾幕を貼って寄せ付けない。
アーコン搭乗のタンタルスはそのままペースを上げて飛んで行く…

2019年
07月04日
12:47

559: MI4989 削除

ブロペニュ「敵空中船団視認、攻撃します」

ちびちびと地上攻撃していたブロペニュは命令を受けてアーコン搭乗のタンタルスを中核とする空中船団へ飛んでいく。ブロペニュは武装翼に搭載されているミサイル発射機とガンポッドを起動し、火器管制装置で8個同時ロックオン、68mm空対空ミサイル8発を同時発射。
それに続くように他のAV-15達や戦闘機型シュヴェシィナ達が搭載している68mm空対空ミサイルや37mm対シュヴェシィナミサイルや30mm対シュヴェシィナミサイルをロックオンしてそれらを発射し、ミサイルの群れが空中船団へと殺到していく。

それに乗るようにニュルンら爆撃機型シュヴェシィナ達も空中船団へと飛んでいく頃にはミサイルを防御する為に対空砲火が偏り、シュヴェシィナと飛行隊の接近を許してしまった。

<丸い奴に張り付かれた! こいつら意外にパワーがっぎゃああああっ!!>

けれども下から向かう空戦ロイドや空戦ヒュム達にはいまいち戦闘能力というのが分かってない丸い奴らが向かい、かなりの抵抗を受けた。
丸い奴らは流体フックショットを駆使して急接近してきたり、マグネワイヤーを使ってライダーやヴェノムのEMGシールドに引っ掛けて跳び回ることで空戦機に遜色ない動きをすることで空戦機を攻撃し、上手に運動エネルギーを保持しつつ手持ちの槍や携行破城槌でぶん殴って来るのだ。
その挙動は近接ワンダービットとバリア持ち格闘陸戦機のそれであり、今やコズミックロイド達にとっては見慣れた動きとはいえ、その小ささと数に翻弄されている。

<リコチェットガンビットに載ってる奴が居る!>

中には射撃ワンダービットを小改造して乗っている者も居るらしく、こちらは浮いてる防御銃座と化しているようだ。

デュカーリ男7「そろそろ奴さんの運搬艀の上だ!」
アーコン「お前らは艀を制圧しろ」
デュカーリ男5「仰せのままに」
デュカーリ女2「ええ」

そして攻撃を食らっていくらかのライダーが落ちて行く中、二人のデュカーリが運搬艀に飛び降りた。

デュカーリ男5「流石に自動銃塔くらいはあるか」
デュカーリ女2「インキュビなのに銃しか使わないつもり?」
デュカーリ男5「この剣で制御装置を破壊したら誰がこの艀を引っ張ってくれるんだ。船員も極力吹き飛ばさずにやれ」

艀に降りるまでの間、空中でインキュビらしいデュカーリ男5は当然のようにリー・エンフィールド小銃を手に取り、運搬艀の自動銃塔に向けて速射して破壊していく。
運搬艀は沢山のコンテナを運ぶだけあって全長にして90mくらいはある大型船、それをモンスターロボが跳梁跋扈するキメコサ湖やシイドン河で運ぶということもあってか防御も充実しているようだ。

デュカーリ男5「流石に小人達ほどは速く撃てないが……威力は充分か」
デュカーリ女2「というかなんで艀なのに武装が充実してるのかしら……」

デュカーリ女2もいつもの電撃鞭をしまって毒として液体発電装薬を入れたスプリンターピストルを取り出して自動銃塔や護衛ロイドを撃っていく。

 

一方で仮設港湾では最後のコンテナが運搬艀に積み込まれ、その艀が出た。
30mm機関砲や多数の7.62mm機関銃やロケットポッドを持つ攻撃機型水棲シュヴェシィナ達による激しい機銃掃射が始まり、沢山居た敵のササミミや丸い奴らが一掃されていく。

ザンピャー「そろそろ撤退の時ね……」
ユンピャー「でもなんか生体兵器みたいなのがしつこいわ」

揚陸艇が仮設港湾に接舷し、天使軍の自走高射砲や装甲車が乗り込み、いよいよ撤退する時だという状況になる。
天使軍の(どこからか手に入れたのか分からないが)40mm4銃身ガトリングレールキャノン搭載型レマンラス戦車の砲塔が3基載っている河川装甲砲艇と隠密隊の潜水砲艇がかなり仮設港湾に接近し、撤退支援を行い始める。

河川装甲砲艇のガトリングレールキャノンは毎分3000発のレートで榴散弾を3000m/sで飛ばし、地表付近で50口径弾規模の高密度散弾を400発ばら撒き、圧倒的な弾幕を展開して丸い奴らやササミミの軍勢を寄せ付けず、SW-1やグロテスクでさえも殴り倒され始める。

そこで丸い奴らは砲塔が2段重ねになっているように見える迎撃誘導イオンキャノン搭載型SW-1を6輌と十数挺の重イオンマシンガンを出してきた。丸い奴らが言うイオンキャノンやイオンガンはバリアボールガン的なものを差しているとおり、砲撃を迎撃して無効化する為の銃砲だ。
もともと暴風雨か豪雨のように銃砲弾を叩き込んで来るノラ兵器群からの攻撃を力任せに凌ぐ為の装備なのでそういう使い方をする。

これで弾幕量が常識的になったのでデュカーリ達はヘモンキュラスと共に多数のササミミ族を率いて撤退中の傭兵隊やササミミ隠密隊へ追撃をかけていく。

2019年
07月08日
19:35

560: エアロ

~仮説港湾上空~

艀にライダーが接舷するかのように近づいた、
その一瞬で飛び移ったデュカーリ男7と女2。
自動砲塔や警備ロイドをライフルやハンドガンで蹴散らし、
艀のブリッジを制圧したようだ。


Jファルコン<こちらサラマンダー3、艀5号が敵に乗っ取られた!
コンテナが敵に奪われるぞ!>
RAMソルジェ<シュヴェシイナ隊、向かえないか?
俺達の装備は制空戦用だ、中に乗り込んだ奴の掃除は簡単じゃない>
マッハエース<この小さい奴らをなんとかしてくれ!
まとわりついてきやがる!>
ヴァリアント<ミッソー!ブレイク!ブレイク!>

空戦ロイドたちは丸い奴らの対処で大わらわのようだ。
個々は弱くとも数が多すぎる!


~仮説港湾~

増援として到着したシュヴェシイナ隊の対地攻撃で、
丸い奴らとササミミはかなり数を減らした。
だが彼らも火力投射に対する防御陣として、
イオンシールドやバリアボールガンで応戦。
撤退までの時間を稼ぎたい傭兵隊をジリジリと押し込んでいく。

マイク「Bチーム!Cチーム!お前らは先に揚陸艇に乗れ!
俺達が殿につく!まかせとけ!」
傭兵B「了解です、マイク隊長!お先します!ご武運を!」タタタッ
傭兵N「ウリの撤退を支援してくれるなんてなんて優しい人達ニダ!
恩は忘れない内に返させてもらうニダ!」タタタッ

マイクチームは殿に付き、他チームは揚陸艇の近くで搭乗を待つ。
しかし敵も容赦なく前線を上げてきている。
揚陸艇に乗り込んでこの場を離れ、
デブリーフィングが終わるまではミッションは終わらないのだ…


【INFO】間が空いてゴメソ とりあえず短めに

2019年
07月10日
23:11

561: MI4989 削除

空中船団の上をとったニュルンら爆撃機型水棲シュヴェシィナは手持ち武器でちまちまと船団を攻撃し始める。まだ対地ミサイルが残っているものの、万が一でも撃墜してコンテナ艀に衝突でもやらかされたら堪ったものではないからだ。
ニュルンは手持ちのマイクロハウザーで、他は自衛用に速射カスタムしているFN FNC(5.56mm突撃銃)を上空から撃って行ったり、榴弾しか装填してない30mm短機関砲やFN ミニミ(5.56mm軽機関銃)を搭載したガンポッドで攻撃を加えて行く。

そんなところにブロペニュやAV-15達が武装翼に搭載した5.56mm軽機関銃を載せたガンポッドで航空攻撃を仕掛けて対空火器の射手を撃ち抜いて行く。
爆撃機型からも戦闘機型からも共に対シュヴェシィナ用の強力な徹甲焼夷弾やバリア割りに特化した電磁焼夷弾が飛んでくるのでEMGシールドは殆ど役に立たず、徹甲弾系を食らったらどんなに堅い鎧もぶち抜いて行く。
ときおり戦闘機型はタックルをライダーやヴェノムに食らわせて弾き飛ばす事があり、弾き飛ばしたら本命の30mm短機関砲の榴弾や焼夷弾で粉砕することもあった。

そのような状況でもライトグレイブタンクの主砲や28mmコンパクトカービンは有効な対空火器として機能し、既に6機ほどのAV-15とBro-54Mが撃墜されていた。

アーコン「(´・ω・`)俺の船がだんだんボロボロに……」
デュカーリ男7「戦う為の船なんだからしょうがないだろ」

ブロペニュ「もーらいっ!」キィィィィンッッ!!
ニュルン「よっと」ぼしゅっ

そんな中、タンタルスの後部にブロペニュから30mm機関砲の榴弾を撃ち込まれ、推進器が停止、その状態でニュルンから発射された82mm対地ミサイルがさらに後部に着弾して湖へと後部を大破させられた状態で殴り飛ばされた。

アーコン「(´・ω・`)……」
デュカーリ男7「だめだこりゃ。着水するしかねぇ」
デュカーリ女4「アーコン様、戦車に飛び移ってどこに行くんです!?」
アーコン「(´・ω・`)少女抱いて辻網に籠る」
トガリミミ女2「あたし今まで男となんてレイプや虐待をするかされるかしか接したことが無い398歳の行き遅れの独身よ?」
デュカーリ女4「え、私より年上だったんだ……ってその戦車に乗っちゃダメです!」ガシッ
アーコン「うっせぇ、俺だって生き残りたいんだよ!」
トガリミミ女2「あたしはあんたみたいなロリコンなんかと一緒に居たくないわ! どうせ欲望に任せて好きにして飽きたら捨てるんでしょう! あたしは400年近くそうやって過ごした奴隷ガチ勢なんだから知ってるわ!」
デュカーリ男7(なんだよ奴隷ガチ勢って……)
アーコン「良いから――」

湖に落ち行くタンタルスの上でアーコンはライトグレイブタンクに掴まって逃げようとし、それをデュカーリ達が止めるというよく分からない光景が広がっていた。


その頃制圧された艀では……

デュカーリ男5「歩兵型がきたぞ……見るからに堅そうだ」
デュカーリ女2「自動操船モードにしたから、1機だけなら……」

艀の制御を奪い、仮設港湾に向かわせていたが再び奪い返そうと歩兵型シュヴェシィナである菫が飛んできた。
白い分厚い装甲殻に覆われた15式機動歩兵と呼ばれる外殻に身を包む彼女はデュカーリを見るや否や鈍色の太刀を背部の鞘から抜き、斬りかかって来た。

「絶対にシュヴェシィナからの近接攻撃は受けるな」という言葉を思い出した2人のデュカーリは各々の近接武器を抜いて迎え撃つがまずは菫の攻撃をかわしていく。
シュヴェシィナが握る近接武器は鋼鉄の身体を持つ人類種を相手にするというだけあってその運動エネルギーを確保する為に太刀と言えども重量が30kgを超える。この超重量刀を少なくとも2000m/s以上で、クレリアン系が相手なら7000m/s以上でふるうが何よりも特徴的なのは「金属を斬る為、滑らないよう切れ味はむしろ悪くしている」ということ。
通常の刃物とは設計思想が違うし、そもそも想定目標も違う。
だから刃先でも当たると引っ掛かって持ってかれてしまう。

それとはまた別にシュヴェシィナと白兵戦するときに厄介なのが武装翼の存在。
広げたら歩兵型でも3m以上はある翼幅を持つ翼は一応は殴る為の腕として機能する。もちろん菫はこの巨大な腕でも斬りかかって来る。15式機動歩兵の武装翼も水棲シュヴェシィナのそれと同じように巨大な刃として機能するのでああ見えて3つの剣を持つ歩兵になる。

艀の上で菫と二人のデュカーリは斬り合うがどちらも攻撃が当たらない。
というか、デュカーリにとっては攻撃が当たる=ほぼ即死なのであんまり前に出れないのだ。

デュカーリ男5「そこだ!」

そんな中、デュカーリ女2が電撃鞭を使って引き付けている時にデュカーリ男5がグレイブソードを菫の背後から振りかぶった。
それと同時に菫の腰に付いているシュヴェシィナスラスターが彼に向けられる。

スラスターが爆音を轟かせて高密度な燃焼ガスをデュカーリ男5に叩き付け、彼を殴り飛ばし、その推進力で菫はデュカーリ女2に詰め寄ってタックルを食らわせて湖へ弾き飛ばした。

菫「艀5号を奪い返しました。所定の位置へ自動操行させます」

 

ヤンピャー「やっほー、修理完了したよ!」しゅたっ
ザンピャー「火球来てる」
ヤンピャー「ぎゃああああっ!! リスキルいやあああああ!!」すいっ

ヘモンキュラス「外しましたね」
トガリミミ女10「リアクション大げさすぎない? あいつ」

撤退戦といえども兵数は欲しいのか続々とやられた味方の隠密(する気のない)ササミミ達が前線にやって来る。
撤退する順番としてはマイク達の後にユンピャーらササミミ隠密隊が撤退する手筈になっている。というのもどういう訳かヘモンキュラスの注意がササミミ達に向いているからだ。

ユンピャー「あ、お召船が落ちた」トガリミミ女10の声真似
ヘモンキュラス「やっぱりシュヴェシィナが飛んでる時に船を出すのはいけませんね」
ユンピャー「えいっ」しゅっ
ぼこっ
ヤンピャー「敵襲よーっ、皆かかってーっ!!」トガリミミ女10の声真似
ササミミ達「わーっ!」

っといつの間にかヘモンキュラスの横に行ったユンピャーは回し蹴りで彼を転ばせ、ヤンピャーが敵のササミミ達を集めてリンチでもするかのように殴らせ始めた。

トガリミミ女10「さすがササミミ、きたない」混じってヘモンキュラスを殴ってる
ササミミ女2「あれ、敵のササミミってこんな格好だったっけ?」

ユンピャー(なんか声真似された人も殴り始めてるんだけど)
ヤンピャー「上手く行ったね、今の内にすたこらさっさ♪」

乱戦状態かつ同士討ちに誘い込んだユンピャーとヤンピャーは他の隠密ササミミと共に揚陸艇に乗り込み、港湾から脱出していく。
既に他の傭兵隊は脱出を済ませ、最後の攻撃とばかりに攻撃機型水棲シュヴェシィナ達によるナパーム爆弾を使った精密爆撃と機銃掃射が始まった光景を後に撤退して行った。


ザンピャー「あ、なんか知らないけどお召船が着水してるわね」
ユンピャー「あの手の空中艦艇って動力がぶっ壊れたけど上手い事着水したらどういう扱いなんだろ」

揚陸艇に乗って船団と共に撤退していく中、辻網の範囲の外で着水したタンタルスとライトグレイブタンクを囲むように天使軍の河川装甲砲艇と河川砲艇が展開し、降伏勧告を行っているのが見えた。
周りにはぶっ壊れたライダーやヴェノム、あと丸い奴らが使っていたであろう装備品なんかや多分死んでるデュカーリが浮かんでいる。

ヤンピャー「乗り込みたい」
ユンピャー「だめ」
ザンピャー「……」チャッ
ユンピャー「だめ」
ザンピャー「ちっ……」

2019年
07月11日
19:10

562: エアロ


ユンピャー達ササミミが乗り込む少し前に傭兵隊は揚陸艇に乗り込み、
仮説港湾を後にした。
激戦が終わり、皆ホッとしたような表情だ。
また逃亡を図ったデュカーリの一味もシュヴェシイナ隊の活躍により、、
お召船を始めとした空中船団が軒並み墜落し捕らえられた。

ブレイゾン襲撃の犯人の残り二人、
・エドナ・オリエンシス(デュカーリ女2)
・リヴェラ・ラフナー(デュカーリ女4)
もADFによって確保され、身柄はIPPに送られた。

マイク「あ^~、終わった終わった…」コキコキ
ジョージ「家に帰って、熱いコーヒーが飲みたいぜ」
シモーヌ「シモン、危ない目にあわせてごめんね、ピュタン、ピュタン…」ナデナデ
シモン「J,,-ω-)Zzz」
ケイト「ササミミ達が泡食って逃げ出したのには吹いたわ」
タケヒロ「手強い相手だった…刀も研ぎ直さないとな」

戦いに疲れた傭兵達を載せ、揚陸艇はマンヤミ基地へと戻るのだった。

【INFO】これで終わりかな?

2019年
07月11日
20:32

563: MI4989 削除

揚陸艇や河川砲艇に守られた運搬艀の船団はシイドン河を下ってスーラオ海に出てからマンヤミ海岸を経由してマンヤミ基地へと戻って来た。
艀からはつぎつぎとコンテナが運び出され、コンテナからおそらく拉致された人々が出されて身元確認が行われていく。

ブロペニュ「やっと終わったね~」すとっ
ニュルン「いつもだったら爆撃して終わり! だったんだけど……ね」

菫「この太刀、あとでお父さんに返さなきゃ……」
ユンピャー「それ借りものだったんだ……」
菫「20年前の戦国時代や太平洋戦争からずーっと使われてるお古なの。でも私は斬り合いが好きじゃないから新しく買うのはちょっと嫌なのよね」
ブロペニュ「大事なものじゃないんだ……」

ササミミ達やシュヴェシィナ達も傭兵達と共に天使軍の職員らから報酬を受け取り、それぞれの帰路へと着くのであった。

INFO:主目標
「強盗に盗まれたものをその強盗から強引に奪い返すのも強盗なのか?」
を達成
副目標「エイリアンにも刑法を適用する平等さ」を達成
おしまい

2019年
08月02日
07:07

564: MI4989 削除

~どこかしらの恒星系にある惑星、惑星最大の大陸南部にある密林地帯、農場の傍を流れる河に生えてる街~

一年を通して暑く、雨も多く、高温多湿な気候が大半を占める惑星。
フログ星に似た環境をしているだけあってフログ系ロイドやじめじめした環境を好むモンスターロボや動物が繁栄している惑星だったがあまり開拓は進んでいないというかフログ系ロイド達にとっては開拓する必要性に迫られてないのでそのまま暮らしている。

そんな星に今から数年ほど前に機甲クレリアンと呼ばれている知らない巨人が一人だけ、1年ほど前にその見た目からササミミ族と呼ばれるヒト型生物達が入って来て住み着いた……。
……もともとあんまりフログ系ロイドが集まってる場所ではなかった所に住み着いただけだったので特に何もなかった。

機甲クレリアンは混沌と知らない勢力圏の採掘船がたまーにやって来る時にぶち転がしに出て来るくらいしか姿を現さないし、ササミミ族達はフログ系ロイドの土地から離れて暮らしてはすぐに隠れてしまう為、ぶっちゃけフログ系ロイドにとってもモンスターロボにとっても新しい生き物が増えたくらいにしか分からず謎の存在になっていた。


フログ系ロイド達にとってようやく歴史に記すかと思った出来事は半年ほど前にこれまたヒュムに似た空飛ぶヒト型生物である水棲シュヴェシィナ達がやって来て「農地として土地を使いたいので空いている土地はないか」と尋ねてきたことだった。
宇宙港と10万人規模のフログ系ロイドの街が一つずつあるだけのこの星に何かの業者みたいな存在が現れたのである。この星に住まうフログ系ロイド達を収めるトノサマラウンダー型は嘘をつく理由もメリットもなかったし、あの機甲クレリアンもキレない存在っぽいので宇宙港と街とフログ達の農場地帯以外は使ってないと答えた。

水棲シュヴェシィナ達はどういう訳かフログ系ロイド達の領土からかなり離れた河川の向こう側にある土地の領有権を宣言し、数人ほど雇ったフログ系ロイド達と共に農地として使う為に開墾を始めた。

星に住み着いてる機甲クレリアンとは異なる鋼鉄の巨人達によって2週間ほどで農地開発が済むと農場が出来上がるとフログ系ロイド達を農場管理者や農場労働者として雇いつつ農場を経営し、鋼鉄の巨人達は帰って行き、それらと入れ替わるように大量の見たことが無いヒト型生物群がコンテナに詰め込まれて運ばれてきた。

一緒に開墾した紫色というグループに属するらしいリザードマンな風貌をしたヴァメロと呼ばれるヒト型生物と水棲シュヴェシィナがとても嫌そうな表情を見せながら「あの法律さえなければあいつらなんて徴用して連れてこなくて済むんだがな」とつぶやく。

急に大勢の徴用労働者を受け入れる事となったため、再びあの鋼鉄の巨人達を呼んだがまるで刑務所か収容所のような掘りと壁を持つ街を造り始める。
そのあたりでフログ系ロイド達は「素行の悪い人達が来た」と思わされていたが実際に徴用労働者達を入れて翌日にはフログ系ロイド達の街に侵入して強盗事件を発生させていただけにそういう連中だと確信を得ていた。街を造り始めた段階で水棲シュヴェシィナ達はフログ系ロイド達に例のヒト型生物群に対するマニュアルを配り始めていた為、被害は小さく済ますことができたがこの日以降からは治安は悪化する一方になっていった。


今から3ヵ月ほど前にあの収容所のような街にササミミ族が空挺戦車を率いて攻め込んできた。その時には既に農場はかなり拡張しており、働いている労働者の数もかなりのものとなっていたがその30%がササミミ族によって虐殺されるという大事件が起きた。残りはたまたまフログ系ロイドが居た農場や工場で働いてたから無事だったと言う事ので短時間で街に居る者を殆ど殺したということだった。
その日から徴用労働者や何故か勝手に入って来た不法入植者の間でササミミ族に対する激しい憎悪が芽生え、彼らがササミミ族の村を襲おうと武装して傭兵を率いて外に出たり、あの虐殺事件を繰り返させまいと武器と兵器を活発に密輸するようにもなった。それだけではなく人手不足を良い事に勝手に不法侵入して居座る輩が出る始末。

けれどもその話ばかりが強調され、じゃあササミミ族が何故そこまで激しい攻撃をするのかは全く話されないし、そもそも何人死んだのかさえも分からなかった。隠しているのか、それとも原因となった者が既に殺されているからか、今となっては分からなくなった。

それからと言うと毎日のようにササミミ族が1人から数人やって来て辻斬りして文字通り街を血で染めたり、弾道ミサイルを夜にしつこく撃ち込んで睡眠を邪魔したり、凶暴なモンスターロボを街に放ったりとろくなことが無かった。

これには流石にフログ系ロイド達もヤバいと思ったものの、まだ話が通じる可能性があると見て水棲シュヴェシィナと機甲クレリアンを通して「例の労働者を退去させる事を約束するから弾道ミサイルを飛ばすのはやめてくれ」とササミミ族と話を付けてもらった。

それからはきっぱりと攻撃が来なくなり、約束通り徴用労働者達を惑星外へと退去させ始めた。徴用労働者を退去させる約束をすれば攻撃が来なくなるあたり、ますます何があったのかとトノサマラウンダー型達は思ったが知る術はなかった。
そしてその時にはもう既に不法滞在者というか不法入植者が沢山入りこんでいたことを思い知らされた。


ある日、見たことが無い宝石で出来ている毛を持つウサギのような不思議な動物がかつて徴用労働者が暮らしていた街から移送され、その動物をフログ系ロイドの街で保護したことがあった。

その日からどういう訳か機甲クレリアンがなかなか不法入植者が出て行こうとしない事に対して不快感を示しており、抹殺しようと毒ガスを撒こうとし始めた為水棲シュヴェシィナ達と一緒に説得することとなった。
けれども機甲クレリアンは「遅いようなら私が殲滅する」と短期的に退去させようとしているため、水棲シュヴェシィナ達は徴用労働者が暮らしていた街に居座る不法入植者を殲滅する手筈となった。農場の近くで毒ガスを撒かれては堪ったものではないからだ。
指示を聞いてくれた徴用労働者や不法入植者達は既に惑星外へと退去しているがまだたくさん居座っている。

こうして水棲シュヴェシィナ達と紫色のヴァメロン達は強制退去に従わない上にもはや徴用労働者ですらない不法入植者達を殺してでも退かすことにしたのである。

2019年
08月04日
17:35

565: MI4989 削除

不法入植者達はかつては居住区であったが今や害獣の巣窟となった場所に籠っている。
想定される敵はもっとも強くて水上戦闘艇型POT、次に総重量2t未満のヒトガタだと見積もられ、民兵と化している不法入植者は6000人(子供や老人や病人なんかも含む)以上にもなっている。これに加えて自動銃座から水上戦闘艇まで何かしらのロボット戦力になっているPOTが1000機以上、ヒトガタの傭兵は400人以上となっていた。

その敵に対してこちらが用意できたのは正社員的扱いのヴァメロン10人とそれを運ぶための無人河川哨戒艇5隻、あとはM35 2.5tトラック30輌とウィリスM38 50輌にブルドーザーなどの土建重機12輌。いくらなんでも少なすぎた為、同じようにどこからか劣化バリスタンが大量生産していたPOTもどき多数といくらかのヒトガタの傭兵、そして民兵となっているヒト型生物群を1000人近く連れてきた。それに伴って劣化バリスタンが大量生産したものを鹵獲したり工場を使って造られている乗用車改造テクニカルや武装トラックなどを持って来た。
けれども水棲シュヴェシィナは回してもらえず、フログ系ロイドやササミミ族の傭兵は自分達では対処できないと言う時に初めて投入するという状況になっていたため、まだ来ることさえも決まってない。

用意できた銃火器は.380ACP規格の通常弾を使う短機関銃や拳銃でも装甲防御が本体重量2t以上の無人機に使われるような重い装甲じゃなければ貫通できるし、それでヒトガタを1~4発で殺すことだってできる。小銃弾規格の通常弾や焼夷弾を使う小銃や機関銃なら無人機などに使われるような重たい装甲を貫いて破壊できるので火力は問題が無かった。しかし敵側にも密輸した武器弾薬を使っている痕跡が発見されていたため火力(と防御力)の優位性はない。
劣化バリスタン製のPOTもどきは概ね正規のPOTと同等品だったが正規のPOT向けの武装や拡張パーツを使う事が出来ず、仮に使えたとしても有効に機能するかは謎に包まれている。

そのような状態で紫色のヴァメロン達はこの戦場で使えるか分からない民兵や傭兵そしてロボット戦力群を率いて街へと侵攻を開始した。
運河を使って上陸する河川攻撃部隊、堀と壁を突破して街に侵攻する自動車化歩兵部隊に別れて侵攻する手筈となっていた。

 

河川の傍にあるこの街は堀と壁に囲まれた城塞都市とも収容所とも取れる構造をしており、壁の中にはスラム街のように木材や石材によるバラック小屋のようなものが乱立していた。
元々は集合住宅といくらかの商業施設やインフラとなる発電所なんかや浄水場なんかが並んでいる普通の街だったのだが、ササミミ族の襲撃が頻発し始めた時期からササミミ族とヒトガタの戦いを有利にするために地下構造へとどんどんと住居やインフラ施設を移したのである。だいたい地下へ施設と住居を移し終ったあたりでササミミ族が弾道ミサイルによって地下構造に穴を開けさせられて水没して機能不全に陥れられてしまった。このときにフラメルのような水中で長く息を止められる人類種は多く生き残ったが殆どの人類種は押し寄せる濁流に飲まれて何かにぶつかって死んだり、溺死していた。わざわざ街の中に入って来て人々を血祭りにあげ、地面の下に潜ることを見逃してから水を入れて溺死させる罠にハメられてしまったのである。そういった虐殺を乗り越えると水没した地下構造を放棄し、荒れた地上にバラック小屋と高射砲塔のようなものが乱立し、今の姿となった。

堀の外にはこれから紫色の所と戦うつもりなのか塹壕線と亜空間トブルクと呼ばれる構造をしている簡易トーチカ的なモノと地雷原が敷設されていた。
本式の要塞と比べると攻撃には脆弱だったが不法入植者達にとっては紫色の所が多用しているレシプロエンジンの恐ろしさを感じ始めていたのだ。

具体的に言うと希少金属とそこまで多くのエネルギーを使わずに長い航続距離を確保できるという点。不法入植者達は電気モーター駆動の車両をよく使っていたのだがそれらはバッテリーの容量の関係で街の外に出るとまるで行動が出来ないのである。
Vb867などの惑星規模の宇宙都市では莫大な発電力を実現することが容易なため、その莫大な電力と元素転換炉や物理改変装置を使って狙った素材を作り、それでバッテリーを作って電気動力を主流にするという力業ができた。しかし希少金属と電力の確保が難しくなりがちな惑星上ではその力業はできず、送電線の範囲に行動範囲が限定されてしまっているし、そもそもバッテリーでさえろくに作れない。そもそもそのバッテリーに入れる電気の源は何なのかという話だってある。

それに対してレシプロエンジンはエンジン自体に希少金属を要求せず、燃料をそのまま動力源に変えることができた。そしてその燃料とそれを収めるタンクは同じ体積でも希少金属の塊であるバッテリーと比べると遥かに軽量だった。軽量であるということはそれだけ予備の燃料を運ぶ余力も出来ると言う事だ。これによってレシプロエンジンの車両はかなりの航続距離になり、これを敵が使うとなると攻め込む場所を選べるようになるのだ。

よって街に繋がる道路と運河を重点的に防御しただけでは不十分であり、街の周囲を防御するという戦力の分散を起こしていた。
少しでも戦力の分散をマシにするために自動銃座型POTをそれなりに効率的に配置したり、ササミミ族に対しては使えなかったマイクロミサイル発射管を網状に繋げたコードに取り付けて地雷として木や茂みに敷設したり、そもそもヒトガタによる機動防御を主とするように戦い方を変えたりしていた。

そして恐れていた通りに紫色の所の配下の自動車化歩兵部隊が脆弱部位を突くように現れ始めた。けたたましいレシプロエンジンの鼓動が湿った森と湿地と暗い森から鳴り響き始め、三方向から突入してきたことを街に籠る不法入植者達に分からせた。
自動車化歩兵部隊は正社員的なヴァメロン6人が民兵240人とヒトガタ傭兵60人に自動車や土建重機を装備させた状態で率いてきており、これを3分割していた。

武装ブルドーザーが塹壕を急設し、そこへトラックに81mm迫撃砲を搭載した自走迫撃砲が入って射撃体勢に入り、1方向につき2門合計6門展開して街へ迫撃砲による砲撃が始まった。
これに反応して防御用簡易POTとされるMMPOT-2086を地上戦闘仕様にしたMMPOT-2086/Gとそれに迎撃用20mmレールキャノンを搭載したMMPOT-2086/G2を10機以上打ち上げて対砲兵防御を展開し最初の砲撃は防ぐがもうそれだけで防御部材がボロボロになり、レールキャノンによる迎撃網に切り替えた。破片を食らっただけでも運動エネルギーを熱や電気に変換する金属によって防御用ナノマシンが焼結されて不活性化し二発目からは割れてしまうがそれでも数発は耐えて防御行動を取る時間は確保できる。
その間に自走対空砲型ヒトガタと呼ばれるものといくらかの民兵が塹壕に入り、交戦が始まった。

使っている兵器や武器こそはSIG文明圏で使われているものが多かったが、戦い方や状況は普通の塹壕戦だ。

いくらかの装甲化されたヒトガタが居るのでそれを使った機動防御はやろうと思えばできるのだが、敷設されている地雷が航空機型POTなどでお馴染みの自律探知マイクロミサイル発射管。しかも動作の確実性を上げる為に味方識別能力が廃されていたので迂闊に近寄るのは危険だった。
そのため不法入植者側のヒトガタは拙い事にあまり動かずに塹壕の中で攻撃を受けながら戦う事を強いられていた……。

2019年
08月05日
12:07

566: MI4989 削除

紫色の所の自走迫撃砲が砲撃を始めると50mm高射機関砲と近接防空ミサイル3連装発射機を備えた近接防空型POT、75mm榴弾砲型POTもどきが射撃体勢に入り、野戦陣地と補給基地を構築し始める。

そして森の木々を倒したり草を刈って簡易的な航空戦力である武器・弾薬運搬POTや軽攻撃ヘリコプター型POTもどきを運用する航空基地的な場所も設営して航空戦力を投入する準備も進めて行く。
トラックに114mmロケット28連装発射機を搭載したものも補給基地から離れた地点へと向かって射撃準備を進めて行く。

射撃位置に着いた自走ロケット砲は主力が通る前に塹壕へと進める場所をロケット弾によって一気に耕し始めた。ロケットモーターの噴射音をかき鳴らしながら森や草地を吹き飛ばして行き、地雷原として機能するはずだったマイクロミサイル発射管を破壊していく。

「何時見ても力任せな地雷除去法だな……。見てる分には面白いけど」

耕した場所へ軍用車とテクニカルが前進し、いくらかの車両が搭載している40mm自動擲弾銃でロケット弾で耕せなかった場所に40mm擲弾を撃ち込んで細かく耕していく。このような砲撃でも亜空間トブルクは生き残っており、前進した車両達を迎撃し始めた。

亜空間トブルクは中に9mm4連装重機関銃か25mm航空機関砲を搭載した銃座が載っており、これに超時空攻撃力を付与して隣接位相から攻撃する仕組みになっていた。
何もない空間から弾が飛び出す格好となっているが紫色の所にいる正規のヴァメロン達や軽ヒトガタ達はこれをすぐに発見して対人狙撃銃や対物ライフルそして60mmマイクロロケットランチャーで無力化していく。今や超時空攻撃力は珍しいものではなく、今となると比較的扱いやすい索敵機器と照準器がある。それどころか隣接位相に跳びさえすればいいので対人狙撃銃でもAIモジュールを破壊すれば簡単に無力化ができた。

そうやって三方向から攻め込んできた自動車化歩兵部隊のうち最も運河から近い所を攻め込んでいた部隊はバリステック・ウォートラックと呼ばれる武装ブルドーザー2輌と鉄パイプ束と民兵を積んだウィリスM38 4輌に自走対空砲型ヒトガタを6人随伴させた状態で前に出して塹壕線へ近づき始める。

自動車化歩兵部隊は運河に近い所から攻め入ると見た不法入植者達は街の中と他の塹壕線から戦力をそこに集中させ始めた。壁を破壊する事も目に見えていた為、MMPOT-2086/Gの高度も下げて地上付近に居座らせるがそこに75mm榴弾砲から粘着榴弾が飛んできた。粘着榴弾がMMPOT-2086/Gの防御部位に着弾すると広がるようにへばりついて起爆、防御用ナノマシンや放熱用ナノマシンを焼結して金属塊へと加工してこれを防御すべき場所へ撃ち出した。直径20cmのナノマシン群だった金属塊はMMPOT-2086/Gのフレームを破壊しながら飛び出し、鉄筋コンクリート造りの壁へと衝突、砕け散った。
2発目の粘着榴弾は本体の近くにある防御部位に着弾し、同じように防御用ナノマシン群を焼結して金属塊へと加工して撃ち出し、それで本体を破壊し、撃墜する。

「良くも悪くも空飛ぶ壁なのね」

そのあたりで自走ロケット砲の再装填が終わって射撃位置に着き、壁と塹壕線に対してロケット砲撃を始めた。一気に56発の114mmロケット弾が撃ち出されて飛んで行き、次々と着弾し始める。撃ち出されたロケット弾は先ほどの地雷原を耕したものと違ってやや硬めの弾頭を持った上で着発遅延信管に設定されており、何かに突き刺さって一呼吸を置いて爆発するようになっていた。そのため鉄筋コンクリートを効率的に削られたり、前の方で地面に突き刺さったと思っても地中弾道ではもっと前進していてそこで起爆してその上を吹き飛ばされることがあった。

そのおかげか塹壕の前に着弾したロケット弾は塹壕の下で爆発して塹壕を吹き飛ばし、壁を効率よく崩し、堀を埋めていた。
MMPOT-2086/Gに着弾するともはや防御部位なんてなかったかのように突き抜けてから爆発してそれを破壊するとともに地上に致命的な破片を撒き散らしていく。

紫色の所の砲兵戦力を撃滅しようと不法入植者達は劣化バリスタンが大量生産していた「カマドウマ」と呼ばれるスウォームドローンに似た設計をしているスウォームドローン型POT多数と軽攻撃機型POT 3機を発進させて運河に近い所を攻めている自動車化歩兵部隊の砲兵隊へと向かわせる。
空には何かしらの武装を一つだけ持った昆虫のようなスウォームドローンで埋め尽くされ、そこに軽攻撃機型POTがちょっと混じって飛んでいる。

紫色の所の野戦陣地にある近接防空型POTが反応して榴散弾と榴弾を撃ち込んで対空砲火を張り始め、航空基地的な所からほぼ同型だが武装が空対空兵装になっている軽攻撃機型POTを3機発進させた。
スウォームドローンの殆どは対空砲火を通り過ぎる事が出来ず、軽攻撃機型POTだけがボロボロになりながら潜り抜けるがほぼ同型で空対空兵装になっている軽攻撃機型POTから攻撃を受け始めた。

そこに近接防空型POTに載っていた近接防空ミサイルが不法入植者側の軽攻撃機型POTに向かって撃ちだされ、回避機動中に命中して2機撃墜。残った1機が70mmロケット弾38発を自走ロケット砲に向かって一斉射した所で紫色側の軽攻撃機型POTから撃たれた空対空ミサイルによって撃墜。
70mmロケット弾はその多くが自走ロケット砲の車体に付いている迎撃αレーザーによって焼き切られたが至近距離に3発着弾、車体後部の足回りを損傷させた。

頑丈な排土板と構造鋼に覆われた武装ブルドーザーは塹壕に肉薄したあたりで排土板を降ろして塹壕の前に盛られた土を押して塹壕を埋めるように進んでいき、それに軍用車と自走対空砲型ヒトガタが付いて行き、その後ろから民兵を乗せたテクニカルが続いて行く。前の方に立っているヒトガタらは手持ちの航空機関砲で塹壕から同じヒトガタや民兵の頭を下げさせつつ、武装ブルドーザーや軍用車に撃たせない。

自走対空砲型ヒトガタはもともと劣化バリスタンと戦う為の武装形態だが拳銃弾と対人レーザーを耐える程度の装甲となっている鎧を着込んでいるため、ヒトガタの運用としては間違っているし、このような運用をするとどうしても大型ロイドやBMP-T11の下位互換的な存在になりがちだがこのような豆戦車的な運用を要求されることがある。

不法入植者側は紫色の所よりもさらに拙い自走対空砲型ヒトガタの運用をやっており、それは攻撃を受け続けてはいけない兵器なのに攻撃を受け続ける事を要求される使い方をしている。この戦場では充分な性能があるライフル弾や小型ロケット弾と言ったかなりの貫通力がある銃砲が普及しているため、機甲戦力としては頼りないのに攻撃を受け続ける使い方をしてしまっていた。その結果が集中砲火を受けてあっという間に殺されていく光景だった。なるべく回避していきたいのに運用がそれを許さないのであっという間にライフル弾や機関砲弾を集中されて砕け散ったり、酷い時には60mmマイクロロケット弾が直撃して原形をとどめていないくらい破壊されることがしばしばあった。

そして武装ブルドーザーが塹壕を埋め始めたあたりでいくらかの民兵が手榴弾を塹壕に投げ込んで制圧すると軍用車が塹壕に駆けつけて鉄パイプの束を投げ込み、塹壕を突破し始めた。

敵もそれを黙って見過ごすはずがなく、突破を止めようと塹壕線と街の中を繋げている隣接位相に建てられたトンネルを通して豆戦車的な陸戦型POTと追加のヒトガタを送り込んできた。
それらに加えてまた軽攻撃機型POTが多数発進して侵攻する自動車化歩兵部隊を攻撃し始めるが同じ頃に対ベトン弾を装填した28mmコンパクトカービン2挺による集中攻撃と後方の81mm迫撃砲2門と75mm榴弾砲による集中砲撃で鉄筋コンクリート製の分厚い壁が破壊されて、ブルドーザーによって突撃橋を架けられ始める。
打ち上がった防御型POTは既に破壊されていたため、もう砲撃を防ぐことが出来なかった。

増援を街の中から送っていたトンネルには60mmマイクロロケット弾を撃ち込まれて崩落させられ、かなりの勢いで紫色側の民兵やヒトガタを乗せたテクニカルが前進し始める。その後ろには補給物資を載せた車両や救急車的な車両が続いて行く。
こちら側の民兵達が塹壕に辿り着くと12ゲージ散弾銃や.380ACP規格の拳銃弾をばらまく短機関銃と手榴弾を持ち、同様の装備をしている軽ヒトガタを先頭に塹壕へ突入して制圧をしていく。

他の方向から攻めていた自動車化歩兵部隊は塹壕には近寄らずにその場に留まって防空陣地と砲兵陣地を構築し始め、包囲しつつ砲兵戦力によって街を攻撃する準備を進めていた。
街の中へ突入する戦力に対して戦力を集中させているのを見ると彼らは塹壕へ突撃して民兵と軽ヒトガタによる攻撃を始めて制圧を進め、亜空間トンネルを潰していく。

このときにようやく自走対空砲型ヒトガタ達はその呼ばれ通りの仕事をし始め、3人以上で近接防空網を構成して地上攻撃を始めた軽攻撃機型POTを手持ちの25mm航空機関砲で迎撃し始めた。

2019年
08月08日
14:41

567: MI4989 削除

運河に近い所を攻めていた自動車化歩兵部隊は堀に橋を架け、壁を崩して街の中へと突入する橋頭保を確保した。壁は厚さ1mの鉄筋コンクリートで出来ているだけなので要塞を突破する側からすればまだ容易には入れるほうだ。ほかの部隊が塹壕を制圧しているうちにこの部隊は更に進んで運河と道路と街を繋げている場所を守備する砲台群を制圧しに橋を渡って街の中へ入って行く。

街の中はやはりこちらが当初造ったものの壊れている建物とスラム街でお馴染みのバラック小屋が砕けたものばかりが散らかっていた。元からある方の建物はモンスターロボの襲来に備えてある程度は頑丈に作ってあったため、不法入植者達はこれをトーチカや重要拠点として使っているようだ。ここでも亜空間トブルクの類は見られるしもともとは住居か追加の土地として建設したであろう亜空間建築を使ったトンネル類も多く、そういった場所には武装した不法入植者達や傭兵のヒトガタ達が待ち伏せしている。
しかし砲撃でかなりやられてしまっているようで実際に使えるものはあまりない。殆どは砲撃でポータルが破壊されてしまい有効的な展開が出来なくなっているようだ。そしてトブルクのように孤立している訳ではないのでどこからでも入られるとそこから制圧されていく構造的な弱点もあった。そして何よりも紫色の所が使っている全ての戦力には有効半径が102mから500mと狭いものの超時空機動を阻害する作用を持つEMGシールドが標準搭載されていた為、隣接位相から攻撃する火器が無力化されていた。歩兵戦力や小型偵察・観測POTでさえ102mもの有効半径を持つそのEMGシールドを装備させている徹底ぶりだ。

建物に籠城した歩兵戦力はかなり頑丈なものとなり、これを掃討するのはかなりの労力と時間を要する。小型偵察ドローンがあればその発見と把握がしやすくなるが今回の場合は「カマドウマ」と呼ばれるスウォームドローンの存在からそれが難しい。ある程度は跳べる陸戦ドローンとしての性格が強く、POTのように賢い人工知能がある訳でもない「カマドウマ」は背部ハードポイントに短機関銃かロケット弾連装発射レールを備える他に固定武装は前脚の鋼鉄の爪と顎となっている金属水素グラインダしかないし、野戦で本式の航空機や陸戦POTどころか歩兵と戦わせてもはっきり言って弱い部類だったがこれだけでも閉所で遭遇すると史上最速に数えられることがあるほどの反応速度とその攻撃力によって造駆でも文字通り削り殺されることがよくあった。
さっそく小型偵察POTが入った建物の中から甲高い回転工具の駆動音が響き渡り、その存在を知らしめた。

「偵察機を建物の中へ入れるのは結構だが、この街はもう使わないってブリーフィングで言ったからな?」

運河に繋がる港へ前進する自動車化歩兵部隊を指揮している正規ヴァメロンは注意がてらにそう言った。
あくまでも不法入植者を全員無力化することが目的なのでこちら側にとっては何も無理して建物を制圧する必要はないので無視しても構わなかった。もう使わない建物を制圧する為に兵力を割くのは無駄だと考えているのか、後方の81mm迫撃砲と75mm榴弾砲にあの建物を集中砲撃するように要請を送り、砲撃を集中させ始める。
通り道には114mmロケット弾を撃ち込んで市街地を耕し、通り道に変えながら軍用車やトラックに乗ったまま港へ突進していく。

砲撃で殆どが壊れているとはいえ、まだ電力供給は生きているのか不法入植者達は何かしらの電気駆動のオートバイや武装した乗用車を使った機動打撃を行おうと突入した自動車化歩兵部隊に突っ込んで来る。オートバイに跨る彼らは手持ちの短機関銃や自律探知マイクロミサイルランチャーを使って攻撃を仕掛け、テクニカルとした乗用車に乗った彼らは射撃位置に着いて9mm4連装重機関銃や25mm航空機関砲で攻撃を仕掛けてきた。
これに対して攻撃を受けた自動車化歩兵部隊の民兵らは車両に載せているミニミ軽機関銃やMk19自動擲弾銃で反撃を行い、車両を走らせていく。

不法入植者が使っている主なレールガン機構の機関銃である9mm重機関銃は本来の設計であればどの(電動)乗用車でも走りながら撃てる筈なのだが、非常に堅くていくら撃たれても削れない防弾スーツに身を包んだササミミに対処する為に初速を非常に高めているせいで消費電力が凄まじいために足を止めないと撃てなくなっており、その弊害で発熱量も酷いことになっているため発射レートを4分の1に落としてそれを補うために4連装にしている代物だった。
初速をかなり高めているだけあって普通の絶縁被覆スチール弾でもササミミ族の防弾繊維を貫けるのはもちろんの事、裸のヒトガタや造駆くらいの防御力を持つ相手ならその防御機構を貫いた上で骨格を破壊するほどの火力があり、大抵の装甲服に使われる防御部材は貫けるがこれでも魔境の軍用車に使われる構造鋼や構造ジュラルミンを貫けないため、本式の軍用POTの装甲板や防御機構を貫ける絶縁被覆風帽被帽付徹甲弾を使う25mm航空機関砲を使うことになっている。

しかしEMGシールドの弾道拡散作用の効力は凄まじく9mm小銃弾や拳銃弾は殆ど当たらず25mm弾でもまっすぐ飛ばない。航空機から定点狙撃ができると謳われたその性能がまるで活かされないがそれでも航空機関砲は元から命中率の低さを弾数で補うところがあったため数発は命中させて2輌の軍用車を擱座させた。
その状態で港へ着いた自動車化歩兵部隊は民兵やヒトガタらを降ろして砲台を制圧していく。砲台と言っても砲塔や砲座ではなく、鉄筋コンクリートの要塞構造に埋められた砲郭としての構造を持っているため、要塞に突入して制圧すれば無力化が出来る構造だった。

ここにも不法入植者やヒトガタ、そしてスウォームドローンである「カマドウマ」が潜んでいるがこれに対しては小型偵察POTを先行させて工具の駆動音が聞こえたらマイクロミサイルを撃ち込むか、そもそも小型偵察POTに偽装した自爆ドローンを突っ込ませるという戦法が取られたが今回はもう「カマドウマ」が居る事は分かっているため、少し違った戦法を取る事になった。
まず小型偵察POT 1機に対してそれに偽装した自爆ドローンを6機随伴させて自爆ドローンが必ず前に出るような隊列を組んで突っ込ませ、部屋か分岐に到達したら小型偵察POTに待機させて自爆ドローンにその部屋や分岐の先へ突っ込ませる。自爆ドローンにもマイクロミサイルの光学シーカーを流用したものが載っているため、小型偵察POTとデータリンクを行えば偵察ができるのだ。敵もとい「カマドウマ」が居ればドローンは自爆し、何もいなければ小型偵察POTの隊列に戻って来てまた飛んでいく。
自爆ドローンと小型偵察POTは無線でデータリンクを行うがこれは意図的なもので「カマドウマ」は光学レンズを持つ動体を攻撃する習性に加えて自律探知マイクロミサイルと偵察ドローンの区別をデータ通信の有無で判別しているからだ。これにより自爆ドローンも偵察ドローンばりの無線通信設備や視察装置を備える必要があったが自律探知マイクロミサイルのパーツを流用することでどうにか安く済ませていた。
これを繰り返しながら後続の分隊が入って行くという戦法を取ることになった。

偵察が済んだ要塞構造に民兵6人に軽ヒトガタ2人で1分隊という編成で突入していく。ここでの軽ヒトガタというのは普通の軽歩兵と同様の装備をしたヒトガタのことでぱっと見ではそこらの民兵と見分けが付かない姿をしている。彼・彼女らの役割は持ち前の索敵能力と電子兵装を使って索敵をしたり少し複雑な照準装置を持つコルトM639やマイクロミサイルを運用することだった。
民兵らは相変わらずMAC M11かイサカM37と手榴弾やマイクロロケットランチャーという装備だったがどの銃でも同じ民兵を相手するように裸のヒトガタくらいなら一撃で動きを止めつつ損傷させられる通常弾を使っているので充分だった。

不法入植者達も同様の機能を持つ火薬銃や電磁銃を使い、場合によってはヒトガタに加えて豆戦車的な陸戦POTをぶつける事もあったがロイドに対して有効な通常弾を使われている時点でここでは中途半端な防御力はただの重りになっていた。隣接位相から攻撃できる銃座があってもすぐに超時空攻撃力を持つ対人狙撃銃や突撃銃によって無力化されたり、場合によってはそこからミサイルやロケット弾を入れられることもあった。
突入した紫色側の民兵達は砲台や射撃管制塔を制圧して行き、河川攻撃部隊が通る道を開ける準備を進めて行く。
そしてそのあたりで防空陣地の設営と塹壕の制圧を済ませた2つの自動車化歩兵部隊は街の中に入って掃討を開始した。

2019年
08月10日
16:10

568: MI4989 削除

港の要塞構造を制圧し始めてしばらくした頃合い、要塞構造の中が死体と残骸に塗れ始めたあたりで2つの分隊が射撃管制塔を制圧したことを無線で連絡してきた。残りは3基ほど残っている要塞砲だ。

要塞砲と言っても重攻撃機型POTに搭載するような90mm速射砲や大抵は対艦レールキャノンとして搭載されている事が多い76mmレールキャノンを要塞砲として搭載しているだけだったりするのだが、これでも1分間も撃たれ続ければこちらが主に使っている河川哨戒艇でも沈められるほどの火力があった。

2000mを超える距離ならば殆ど当たらず、迎撃αレーザーで砲弾を消す余裕もあるがそれより近寄ると弾頭質量とEMGシールドの弾道拡散作用の強さにも限界が来て1000発中1発くらいの命中弾が出て来る。
また航空機搭載砲と違ってどっしりと構えられる要塞砲なら同じ場所を撃ち続けてEMGシールドの効力を弱める「釘打ち」がやりやすいので相手が近寄れば近寄るほど命中率を高められた。

それがあったから河川攻撃部隊は近寄らなかったのだが76mm級以上の要塞砲が無ければ話は別。70mm未満のレールキャノンは船体構造に使っている木鋼で弾き返せるので近寄れるようになるし、搭載されている37mm歩兵砲やMk19自動擲弾銃で鉄筋コンクリートを破壊しつつ砲台を潰しに行ける。

射撃管制を行う場所が使えなくなったと見たのか河川攻撃部隊は河川哨戒艇7隻と河川砲艇2隻と強襲揚陸艇9隻が接近することを要塞構造を攻撃している自動車化歩兵部隊に無線で伝える。哨戒艇を正面に、その一歩下がった所に砲艇、その後ろに強襲揚陸艇という陣形で運河から港へ接近し始める。

機雷や水中工作員を除去するために自動擲弾銃で爆雷弾を通り道とその周辺にばら撒きつつ、少し近寄ると要塞砲が射撃を始める。隊長クラスの正規ヴァメロンは艇にEMGシールドの設定を水による粒子防壁を形成するように指示を送り、爆雷弾によって舞い上がった水しぶきで粒子防壁を形成させた。
何もEMGシールドの電磁力や重力だけで弾道を反らさなくてもよく、もとから大気を構成している分子群を粒子防壁として使っていたのでその分子群よりも圧倒的に重い分子である水を使わない手はなかった。そうやって分厚い水の壁を形成して向かって来る砲弾の威力を減衰させつつ弾道を反らしたり、場合によっては粉砕したりもする。

不法入植者達はまだ打ち上げてなかったMMPOT-2086/Gを10機以上打ち上げて港の正面へ展開したが徹甲榴弾を装填した37mm歩兵砲に本体を撃ち砕かれてすぐに落とされていく。
砲撃を防ぐのが出来ないなら向かって来る水上戦闘艇を撃滅するしかないと見た為、敵艦艇へ水上から高速接近し爆雷を投げ込んでいく専用の装備に身を包んだ水上戦闘艇型ヒトガタや小型ミサイル艇型POTや小型砲艇型POTなんかも港の正面へ大量に展開していく。

これに対して哨戒艇と砲艇はM60機関銃やMk19自動擲弾銃で迎撃し、強襲揚陸艇は哨戒艇の武装と同じものに加えて乗り込んでいる傭兵ヒトガタらが迎撃していく。本来は普通の軽歩兵としての民兵も乗り込む手筈だったが上陸戦時には強い戦力を固まって上陸させた方が有効だったためこういう編成になった。

水上戦力としてのヒトガタやPOTを機関銃と自動擲弾銃で一掃すると砲艇に搭載されている114mmロケット48連装発射機からロケット斉射が始まり港の正面と港そのものに多弾頭発煙弾が混じったロケット弾の嵐を叩きつけ、最後のロケット弾が着弾した頃合いに強襲揚陸艇は速力を上げて砲艇と哨戒艇の陣形から離脱、突進していく。

突進してきた強襲揚陸艇7隻に対して要塞砲として設置されている75mmレールキャノンが反応して毎分12000発の発射レートで掃射を加えるが訳の分からない謎の分子群を使った全波長煙幕と呼ばれる量子索敵や重力索敵でさえ遮蔽するむしろ不便にもなりかねない煙幕を撒かれた状態なのでまともに索敵も照準も出来ず、予測される進路上へ大雑把にばら撒くしかできず1隻を大破させたのみだった。

残りの強襲揚陸艇はバースを乗り超えて文字通り上陸し、一隻あたり12人ほどの傭兵ヒトガタが展開して攻撃を始めた。大破した1隻からも10人の傭兵ヒトガタ達が泳いで上陸してきておりあまり上陸阻止できなかったようだ。だが不法入植者側にとっては最も防御が厚い場所だったのもあってか大量の傭兵ヒトガタと陸戦POTが出てきた。

強襲揚陸艇から展開した傭兵ヒトガタは自動車化歩兵部隊で運用されている自走対空砲型ヒトガタや軽ヒトガタとも違う装備をしており、
破片防御に加えて大口径拳銃弾や小口径小銃弾防御用の軽量複合装甲製の鎧を着込み25mm航空機関砲を突撃銃風に改造した25mmアサルトレールキャノンと114mmロケットランチャーとレーザーカートリッジを装填したS&W M329 3挺を装備している。

さながら歩く豆戦車といったようなものであり、紫色側にとってはBMPT-11でさんざんやっている運用方法が使える代物だった。ある程度の索敵と固定装備されているレーザーカートリッジを装填したS&W M329による攻撃や手榴弾による爆撃も担う弾薬運搬POTも2機搭載しており、一応は同型2機でそれなりに動けるようにはなっている。
この上陸作戦に特化したような重ヒトガタと呼べそうなものを使って戦線を構築するのである。

不法入植者側からすれば80輌も豆戦車が上陸してきてしまったような格好となっており、防御力が不足しているせいでただの速くて筋力のある歩兵でしかなくなってしまったヒトガタやもはや射撃精度しか取り柄がなくなってしまった陸戦POTしか装備できていない彼らからしたら悪夢のような光景だった。
さらにはかなりの火力投射量を持つ砲艇や哨戒艇が後ろに居る為、頭を出す事さえも難しくなっているし、隠れる場所も無くされていく。

出来る事と言えばヒトガタと陸戦POTで戦線を維持しつつ、マイクロロケットランチャーを持った民兵に攻撃させるかひたすらスウォームドローンと軽攻撃機型POTを大量展開して航空攻撃で削るしかなかった。

上空で軽攻撃機型POT達による制空戦を繰り広げ、重ヒトガタが港で死体と残骸を積み上げつつ自分達も6人くらい60mmマイクロロケット弾が直撃して倒れたあたりで最後の要塞砲が要塞構造へ突入した自動車化歩兵部隊によって制圧されて港を制圧し始める。
その後ろにはさらに投入するつもりの民兵とテクニカルや土建重機を積んだ運搬艀の船団がやってくる。運河の横に沿って伸びている道路からも120mm重迫撃砲や近接防空POTを牽引している軍用トラックや弾薬を運搬しているトラック、追加の軽攻撃機型POTや整備機材を運搬しているトレーラートラックなんかからなる車列が見える。

いくら強い武器を持っていたところで目的は殲滅。当初の見積もりでも6000人も居るのに1000人程度しかいないんだと殲滅に時間がかかりがちなので結局は数が必要になるもの。あの運搬艀が到着してようやくこちらの数が1000人になるのだからかなり厄介な仕事になっている。

運河と繋がる港を制圧してようやく街に入り込んでの掃討作戦が始まるのであった……。

2019年
08月14日
16:14

569: MI4989 削除

街に攻め入るまでに戦った自動車化歩兵部隊と河川攻撃部隊は運河で送って来た兵力と交代する形でしばしの休息についた。
増援の民兵や軽ヒトガタらは交戦状態に入ったようで街の各所から銃声と爆発音が絶える事が無い。この状態で隊長格となっていた正規ヴァメロン達は被害報告と撃破報告をまとめていく。

「自動車化歩兵部隊は民兵300人のうち50人が重体、96人が重傷、40人が軽傷。軽ヒトガタ90人のうち30人が重体、14人が軽傷。自走対空砲型ヒトガタ50人のうち17人が重体、18人が軽傷だ」
「車両は?」
「ジープ(ウィリスM38)が30輌中12輌が損傷し4輌が中破した。トラック(M35 2.5tトラック)は12輌のうち1輌だけがワニ型モンスターロボに噛み付かれてサスが故障したくらいか。テクニカルはそもそも行軍時に100輌くらいあったのがぬかるみにはまったり暑さと湿気か昆虫型モンスターロボかよくわからんキノコの毒胞子にやられてぶっ壊れたりして40輌に減っちまったし、そのなかでも30輌はさっきの戦いで大破している」
「マジもんの未開拓地を通って来たからな……」
「擱座したテクニカルはどうしたんだ?」
「一応武器と弾薬はトラックに積み込んで車両自体は後で回収できるように地図に書き込んでおいたがもうモンスターロボに食われてるかもな」

作戦領域に到着するまでの行軍時にモンスターロボにやられたり、地形にはまったりしていろいろあって結構な被害を出していたようだ。

「日射症や熱中症を起こした奴は出なかったか? 話に聞くと2日で到着するところを3日もかかったそうだが……」
「Type15D直伝の冷却装備を兼ねた充電装置と浄水装置があったからそこはあまり問題なかったが草刈りと樵をしながら進んでたしワニ型モンスターロボと遭遇しないように極力水辺を迂回してたから時間がかかっちまったんだよ」
「やっぱり密林での行軍っていうのは草刈りと樵をしながら進むもんかね……。おかげで橋や道を作る資材には困らなかったが」

「河川攻撃艇のほうは哨戒艇と強襲揚陸艇が1隻ずつ中破している。重ヒトガタは8人ほど重傷だ」
「航空隊は軽攻撃機型POTが9機撃墜され残った21機も小破から中破までの損傷だ。同型とは戦えるんだが一気に1000機単位で投入されるスウォームドローン群が居る状況だと囲まれやすい。今度やる時はType2系スウォームドローン駆逐に特化した武装にするかそういう設計の航空機型POTを使った方が良いな」
「武器運搬POTが11機と弾薬運搬POTが20機大破している。小型偵察POTは37機喪失した」

「それと四肢が弾け飛んだり胴体が砕け散ったりそういう重体になった奴も野戦医療POTで即修復したんだが精神がまいってる奴は結局後方送りにするか隊から外さないとダメかもしれん」
「うちの隊だと17回もバラバラになった上に3回くらい脳ミソや脊髄が砕け散ったのにまだ戦う気力が残っててあだ名がバラバラさんになった奴が居たり、それを見たせいで精神がまいった奴が居るから精神的な強さってよく分からんよな……。ついでに記憶がどこにしまわれてるのかも」
「うちにもバラバラさんが出たぞ」

こうして街に攻め入るまでの戦いでの被害をまとめると次に敵である不法入植者達が何を使っていたか、そしてどれほど倒せたのか確認をし始める。事前に得られた情報と負傷した戦力の治療情報などと照らし合わせていく。

「何らかの形で無力化できた不法入植者は1033人、ヒトガタは480人、POTは大小様々だが1293機。Type2カマドウマはコアユニット(?)が見つかっただけでも3000機以上か……想定以上にカマドウマが居る」
「被害の30%はカマドウマの噛み付きだったがそんなにカマドウマが居たのかよ……。通りで自爆ドローンと手榴弾が足りなくなるわけだ」
「ところでカマドウマの同定は済んだのか?」
「ノキノシタで頻出していた機体パターンに歩兵用小火器や小型ロケット兵器を付けたもののようだ。待伏せ型とグライダーユニットを取り付けた空襲型の2種類が居るのも同じだ」

「使われている銃は.380ACPか.32ACP仕様の自動拳銃にストックを付けてフルオート改造したものと410ゲージ自動散弾銃が目立っているな。たまにライフルがあるくらいか」
「ほぼ全てがType15Dが遺した工場で作った奴か闇市で入手した奴だ。」
「この状況でこれ以上攻勢に出るのはもう拙いな。第二次攻撃が終わったら包囲状態を維持しながら戦力を揃うのを待った方がいいかもしれん」
「それはPOTの受け売りか?」
「戦力の半分近くが既にやられているんだ、包囲していたとしてもあんまり前に出ない方が良いのは賢いとは言えない俺でも解るさ。……ところでワープ阻害フィールドの展開は済んだのか?」
「1基はもう起動・展開済み、もう1基は起動中、もう1基は設置中だ。物理的なトンネルが無ければこれで完全に封鎖できる……。せめてこの双眼鏡で地中も覗けたらトンネルの有無が分かったんだがな」
「はてさて、戦力はどう補充しようか……」


「水路の警備はどうするんだ。記憶が確かなら不法入植者にはフラメルも入っていたはずだぞ」

雲が暗くなってきたころに正規ヴァメロンの一人が水路の警備について聞いて来た。小運河が多いこの街は水中部隊にとっては何かと動きやすい土地でもあるし、水没した亜空間建築や地下構造物もまだ残っているのでそこからも出入りする可能性があったからだ。そこに水棲シュヴェシィナみたいにずっと潜れる訳ではないが長時間潜水できる人類種が居るとなると水路を使った機動をしてくるのが容易に想像できる。

水中行動に対応しているのが河川艇と小型偵察POTとそれに追随する自爆ドローン、そしてたまたまなんか居たものの水中装備ではないフラメルの民兵しかいなかったため、水中装備は殆ど無いに等しい。
熱帯気候に特有の気象であるスコールが降り始めたあたりで無線が飛んできた。

<こちら第二防壁っ、敵襲だ! スコールに乗じて散弾銃みたいなものや擲弾銃で武装した女達が攻撃してきている!>
「言った傍からフラメルの水中部隊が来たみたいだな……」
「軽攻撃機型POTに掴まって向かえ、必要に応じて鹵獲した陸戦POTを送り込む」

出動命令を受けた正規ヴァメロン2人はMAC11とメフィリヌ Mod.91/12レールライフルと装備を見に付けてまだ空対空ミサイルが付いたままの軽攻撃機型POTに磁気ワイヤーをかけて掴まり、目的地へ飛び立たせた。

そう離れてはいないためすぐに着いたが既に自動銃座型POT数基と近接防空POTが何かと撃ち合い、数人のシールド装置を運用している作業員が手持ちの拳銃で応戦していた。今の所は近接防空POTが榴弾を撃ち落としている為、シールド装置には被害が出ていないが既に2基の自動銃座型POTが破壊されている。

攻撃している戦力の姿を見る限り、裸に装備品をくくりつけただけの簡単な装備をしているフラメル達で彼女らが擲弾銃というよりは37mmか40mm前後の軽迫撃砲を使って砲撃しているのが見えた。が、こちらを見つけると彼女らは直ぐに軽迫撃砲を持って水中深くへと潜って隠れて行く。
隠れないのは自動銃座型POTに向けてサプレッサーを取り付けたグリップ回りだけが大柄なピストルカービンで適当に射撃してるフラメル達だ。そっちは囮なんだろうか。

「もう何戦か経験してる動きだ。ササミミ族相手に戦っていた奴らなんだろうか」
「敵は軽迫撃砲を持っているから降下地点はシールド装置から離してくれ、着地する瞬間を狙っている筈だ」

ヴァメロン2人を降ろそうと軽攻撃機型POTが高度を下げると小運河の水面から軽迫撃砲を運用しているフラメル達が姿を出した。そして軽攻撃機型POTが一瞬上昇するように姿勢を動かして上方向へ重心がかかった所で一人、そのまま上昇し始めてから一人降下した。一人は降下していくがもう一人は投げ飛ばされたように飛んでいく。

そのあたりで投げ飛ばされたように飛んでいる彼はレールライフルを構えて軽迫撃砲を運用しているフラメル達に向けて8発撃ち込み、軽攻撃機型POTを呼び寄せて磁気ワイヤーで引っ掛けて掴まる。空から見る限りではあの場所は血が漂っており、命中はしたようだが殺せたかは分からない。

激しい雨に晒された湿りきった空気が轟くのを感じてまだ見つけてない軽迫撃砲チームが居る事を思わせる。

<やはり軽迫撃砲で着地する瞬間を狙撃してきたが破片は食らわなかった。だが腕前は確かだ>
「こりゃ降りるだけでも苦労しそうだ……。囮部隊に向かって降ろしてくれ。降ろしたら小型対地ミサイルとに換装して来い」

軽迫撃砲チームが狙撃されたのを警戒したと見てまだ捕まっていた彼は適当な位置で降下し、軽攻撃機型POTに武装換装を命令して帰らせる。
軽迫撃砲による狙撃をしない代わりに短魚雷のような水中スクーターに跨った騎兵隊的なフラメル達が水面から上半身を出して降下したばかりの正規ヴァメロンに向けて.25ACPを使う小型3銃身ガトリング式機関拳銃や超小型浮遊機雷投射器による急襲をかけた。

攻撃を受けた彼はMAC11で応戦しながら水路から上がっていくが撃ち出された浮遊機雷2発が追いかけて来る。水路から攻撃されない位置に退避した彼は追いかけてきた浮遊機雷2発をMAC11で迎撃するがそもそも退避したせいで騎兵隊的なフラメル達を見失った。

「動ける領域が違うっていうのは何時になっても厄介だ……」

2019年
08月16日
21:17

570: MI4989 削除

急襲を凌いだ正規ヴァメロンはMAC11からレールライフルに持ち替えて初速を亜音速になるように使用電力を落して銃口にサプレッサーを取り付け、囮部隊が戦っている方向へと走って行く。
射撃位置についた彼は撃っている様子を少し見てから狙撃を始めた。上からだとよく分からなかったが囮部隊には若いフラメルというかもはや子供みたいな個体が多いのが目に付いた。それも双子なのかと思うくらいに見た目のバリエーションが少なく、何よりも戦列歩兵みたいな戦い方なのが目に付く。

水路が血に染まり始め、湿った地面に血肉が積もり始めたあたりでもう一人の正規ヴァメロンと空対地ミサイルを抱えた軽攻撃機型POTが到着し、共に水路を攻撃し始めた。

もう一人の正規ヴァメロンは潜望鏡とナノワイヤーによって有線接続した小型偵察POTを使って不法入植側のフラメル達を探し、発見次第レーザー誘導ドローンでその集団に赤外線レーザーを照射する。

そして軽攻撃機型POTにミサイル射撃命令を送り、軽攻撃機型POTは攻撃ヘリのように建物の裏から隙間をぬって70mm空対地短ミサイルを発射。発射された70mm空対地短ミサイルは亜音速で飛翔し、レーザーが当たっている部分に向かって落下していった。

最初にミサイルが落っこちてきたのは軽迫撃砲チームで付近に着弾した後しばらく沈んでから起爆、爆雷による攻撃を受けたかのような多段階にも渡る衝撃波がフラメル達を襲い、激しい水圧の変化によって身体をへし折られたり水から投げ出されて地面や壁に叩き付けられたり斬り刻まれていく。

<軽迫撃砲チームを一つ落とした>
「そいつは良いニュースだ」
<騎兵隊みたいな奴がシールド装置に向かって突入を開始した。そっちに向かってくれ>
「良くないニュースだ……」

軽迫撃砲に注意が向かった隙に水中スクーターで機動しているフラメル達が一気にシールド装置に向けて突入し始めたようだ。囮部隊を攻撃していた正規ヴァメロンは走ってシールド装置へ向かい、走りながら突入してきているフラメル達に向かってレールライフルを突撃銃のように撃って行く。それにつられて囮部隊が彼を追い始めた。

騎兵隊的なフラメル達は水中スクーターに乗っている時と同様の装備をしておりシュヴェシィナの銃やバリスタンの銃のような速射特化仕様かつ多弾倉な銃を主に使っている。中にはフルオート化した自動拳銃を二挺撃ちしている者も居る。

自動銃座に対しては無理に銃撃で壊そうとせずにサブアームに構えキャノン的に装備したお馴染みの60mmマイクロロケットランチャーや20mm無反動電熱砲で爆発物を撃ち込んで吹っ飛ばしていくため、かなりの侵攻速度でシールド装置へ向かってきている。軽迫撃砲が無くとも爆発物はあるしかなりの量を携行しているようだ。

向かってきている敵のフラメルは8人と37人に対してこちらは.32ACP仕様の自動拳銃しか持ってない作業員5人に正規ヴァメロン2人だけ。もう一人の正規ヴァメロンは建物の上に居て索敵と狙撃しか出来ない状況になっている。囮部隊のほうは自動銃座が近寄らせないようにしているが挟み撃ちを受けている格好になっているため、頭を出しにくい。

そんな時に軽攻撃機型POTからミサイル射撃が行われ、囮部隊に空対地ミサイルが落っこちてきたタイミングで彼はレールライフルからサプレッサーを外して銃剣を取り付けて身を乗り出し、騎兵隊的なフラメル達に向かってレールライフルを撃って頭を下げさせてから走り出す。その時に少なくとも一人には命中したのが見えた。

一旦遮蔽物に身を隠してからレールライフルの20連弾倉を交換してから続けざまにMk3手榴弾を隠れたと思われる二つの遮蔽物の向こうへそれぞれ投げ込み、片方の遮蔽物に突っ込んでレールライフルでフルオート射撃を行いながら突入していく。
この時に4人発見し、倒れてなかった2人の胴体にそれぞれ数発命中したのが見えたが残りの2人は既に倒れていた。ここまで敵のフラメル8人のうち5人を仕留めたことになるかもしれないが確実なのは数発命中させた2人だけ。

残りを探そうと前に出ると倒れていた2人が上半身を起こしてグリップが大柄な機関拳銃を抜いて攻撃してきた。爆風を食らって大火傷を負っている状態で攻撃してきたため、半ば不意打ち気味に攻撃を食らった彼は腹と胸に一発ずつ貰い、彼もまた反撃として倒れている二人の腹に2発ずつレールライフルを撃ち込んで無力化させる。
この様子だとまだ4人残っていると見た方が良いかもしれない。

そう思った矢先に右の乳房の上あたりと右肩に銃創が見えるフラメルが右側から飛び出し、左手に千切れた20mm無反動電熱砲の砲身を握って殴りかかり、彼の頭にぶち当てた。よろけたあたりで彼女は彼の腹に千切れた部分を突き刺し、距離を取り始める。そして彼は手に持っていたレールライフルを振り回して彼女の左手を斬りつけ、レールライフルを構え直して地面を強く蹴って彼女の胸の左側に銃剣を突き刺した。……が、勢いを付け過ぎてそのまま押し倒し、レールライフルから肉と骨を潰しながら地面を差したような感覚が伝わる。

そんな銃剣を抜き難くなっている状態で残った1人のフラメルが.380ACP仕様のピストルカービンを握って襲い掛かり、彼の胴体を狙って撃ち込んで倒れたフラメル達の中に彼を寝かせた。
そしてそのフラメルを建物の上に居た正規ヴァメロンがレールライフルで撃ち抜いた。

<なんで立ち止まってしまったんだ……>

通信が途絶し、戦力的に遂行不可能と判断したのか、生き残った攻撃してきていたフラメル達は水路に潜って撤退し始めた。

<なんか知らんが女達が撤退し始めたぞ>
<敵水中部隊の撤退を確認した>
<被害状況を>
<人員が1人重傷と2人軽傷、自動銃座15基大破。やはり二人だけでは無理がある。医療班と運搬モジュールを持った軽攻撃機型POTを寄越してくれ>


その頃、本部では各種POTや民兵からの報告から状況を整理しつつ、どう動くか会議みたいなことをしていた。
しかし数の少なさが問題になってきているので追加の戦力を補充する必要が出てきていた。

「――傭兵を雇って数を揃える事にはしたが、どこから集めるか……」
「この世界(CB次元群)の傭兵は性能を確保できていると思うんだが、UCをそれほど多く持ってないから数を揃えられない……」
「うちの世界(SIG文明圏)の傭兵は数を揃えられるかもしれんがギルだってそんなに多くは持ってないし、そもそも高いカネ払って性能が確保できるか分からないからな……」

そして紫色の所は主に報酬金で雇える数が制限されていた。バグレスのようにCB次元群での商取引は殆ど行っていない為にUCはあまり持っていないので数を雇うのは無理。かといってUCよりはマシな程度で持っているギルでは要求する性能を満たしている戦力を揃えられるか分からなかった。

そもそも今戦っている民兵達は紫色の所が支配していた領域で暮らしていた一般人達で劣化バリスタンや敵対カルテルとの戦いの中で職と住居を失った者達だ。彼らはこちらによって兵隊としての動きや行動を強制される代わりに生活保障を受けていた。だが一度戦争を経験してしまうともう二度と普通の生活に戻れなくなることが古来からずーっと繰り返されており、民兵達は身体をバラバラにされるなど凄惨な苦痛を味合わされてもずっと戦い続ける者達になるか、もう立ち直れなくなるくらい心を病んで精神的には死んだ者達になるかのどちらかだった。

格安で数を揃えられるがその後の扱いをどうするのか困っているそれをこれ以上増やしたくなかったから傭兵を雇う事となっていたのだがその傭兵を雇うのは決して安くはない。

「どのみち、数の方が必要だからノキノシタに居るアド爺か幹部に頼んで集めてもらうか……」
「そういやこの世界(CB次元群)の傭兵ってどうやって雇うんだったかな……」

2019年
08月28日
15:25

571: MI4989 削除

数が揃うまでの間、紫色の所の民兵や傭兵らは自動銃座や防潜網による防御網構築で数の少なさをカバーしつつ水中部隊からの攻撃に対処する日々を過ごしていた。
そんな日々がいくらか経った時に数が揃ったらしく兵力を送られてきた。運河を使ってやって来たのはフログラウンダー型達、追加の軽攻撃機型POT、十数名の傭兵、そして数千人の昆虫みたいな目つきをしてる少年兵達。

「こっちでも戦列歩兵をやるのか? というかそういう傭兵隊が居るのかよ……」
「大丈夫、大丈夫、ストリートチルドレンフリーですよ? ……って相手もやってるのか?」
「おそらく人数を数えるのが面倒になるくらいには」
「よく転がってるあいつらじゃないなら何なんだそいつらは」
「工場で大量生産した生体ロボット歩兵」
「人工生殖?」
「それは一部だけだな、あとはクローニングでぽこぽこと。要求される材料が結構な量になるがゴミみたいなもんだし手軽に数は揃えられるんだ」

数が揃った。だがその大半ははっきり言って能力を期待できない戦列歩兵レベルの何かだった。
攻撃準備を進め、配置に付き、攻撃に移る。こちらの数は民兵や軽ヒトガタなどを合わせた352人と5輌の豆戦車型POTそしてざっと3000人ほどの戦列歩兵のような少年兵達。
傭兵のフログラウンダー型達は水中部隊の対処に当たらせる。

攻撃はまずいつものように81mm迫撃砲と75mm榴弾砲による破砕砲撃を行ってから見つかった脆弱部位に向けて重ヒトガタと豆戦車型POTを先頭に突入してこじ開けて行く。
この流れはすんなりと行くが問題は側面を大きく晒している状態になっていたため、このときに戦列歩兵のような少年兵の大群を使って掃討していく。

少年兵らは長めの9mmレールライフルに断面が三角形になっているスパイク型銃剣を付けたもので武装しており、基本的には横にずらっと並んで戦列歩兵のように一斉射撃するのが基本だった。

そんな調子なので彼らは敵の民兵からの反撃を食らってバタバタと倒れて行くが戦列歩兵連隊を指揮する傭兵は同時に持ち込んできたとある工作車両を使って死んだ分だけ肉片とか木の破片から少年兵らをその場で製造して補充していく

「ウサギみてーな戦い方だな」
「エネルギーと材料があれば延々と数を送り込めるからな」

「豆戦車が2輌向かったわよ!」

民兵の一人から豆戦車型POTが少年兵の大群の正面に出たことを知らせると戦列歩兵連隊の傭兵達は顔を青くした。対車両武器を欠いていたため、その対抗手段がないからだった。

装甲を持たないヒトガタくらいなら彼らのレールライフルでも対処できるが堅い装甲を持つ豆「戦車」型POTはそれくらいなら十分に防げ、そいつらの前に出ることだってできる。

傭兵達は焦燥に駆られるように少年兵達に防御陣形を取らせようとするがもう遅く、2輌の豆戦車型POTは原始的なレーザービームライディング誘導式の誘導榴弾と普通の9mm重機関銃を駆使して一気に300人ほど撃ち殺していた。

対戦車火器を比較的豊富に持っていた民兵達にとって豆戦車型POTは「対処できるモンスター」だったが少年兵らにとっては「対処不能なカイジュウ」だったのだ。そもそも「戦車」というのは陸戦においては「カイジュウ」のような存在になりがちであり、豆であっても恐ろしいものには変わりなかった。

民兵の一人が豆戦車型POTを1輌、マイクロロケット弾で大破させるまでの間にその戦線に1000人も居た少年兵らは50人に減らされて次の瞬間には残った1輌も大破したがもう全滅していた。

「いきなりこれかよ……」
「で、何分で元に戻せるんだ」
「元の数に戻すまでに最短でも3分もかかるし、資材も大量に要る……」
「次は対戦車火器を持たせておけ」

いくら補充がすぐに利くといっても一気に1000人も倒れてしまうと戦線の穴が出来る。そこに敵の民兵らは武装した乗用車やオートバイに乗って機動打撃を仕掛けてきた。
その時にはもう少年兵の集団が600人ほど並んでいたが敵の軽ヒトガタを含む民兵達は車両でいくらか轢き殺してから降りて自動拳銃とマチェットや斧による白兵戦を展開。人によってはオートバイに乗りながら太刀で辻斬りしていく。

こちらも民兵の中からバイク乗りに機械化歩兵みたいな敵民兵を対処させるために向かわせるが血肉で塗られた瓦礫の上で斬り合う地獄絵図と化していた。戦列歩兵は白兵戦などの乱戦に持ち込まれるとかなり脆いのを敵は知っているようだ。

<制空権がどうなってんのかしらんが軽攻撃機を2機飛ばした。出来るなら対空火器を掃除してくれ>
<敵水中部隊の行動を察知した。現在前線近くの地下構造へ敵水中部隊が向かっている>
<地下大型通路を防御型POTと亜空間トブルクで塞がれている。指定座標へ精密砲撃を頼む>
<通信状況から見るに亜空間トブルクは攻撃できるがその深さは攻撃できない。防御型POTの対処は前線に居る狙撃班か歩兵砲に頼んでくれ>
<水中部隊に側面を取られた! 遭遇したのは戦列歩兵みたいな連中だ、応戦する!>

最初に突入したこちらの民兵は重ヒトガタと鹵獲した豆戦車型POTを使ってぐんぐん突破して外壁に辿り着くほど縦深を進めていたものの、戦力を二方向に分ける必要が出てきた。
側面は少数のテクニカルやオートバイに乗った軽ヒトガタや自走対空砲ヒトガタと民兵達、多数は戦列歩兵めいた少年兵だったのだが、どうにもその少年兵の戦列を豆戦車型POTや重ヒトガタに突破させてから自動車に乗った民兵に切り開かれるという状況が多発している。
また半分水没した地下構造からフラメル達で構成された水中部隊による奇襲も効果的に行われているのか各部隊の動きが鈍ってきている。

「やけに敵が少ないな。一ヶ所に固まって待ち構えているのか?」
「異位相構造に固まっているかもしれん。可能な限りポータルは塞げ」
「まさかと思うが俺らが例の阻害装置を起動したからその作用で孤立位相に閉じ込められているとか……」
「そうだとしたらフラメル達が阻害装置を破壊しにくるのも分からんでもないが、それにしたって敵が少な過ぎる」
「阻害装置は異位相まで阻害効果が及ぶか?」
「異位相にまで効果は届かない。だから装置を止めたらもっと多くの戦力を展開する可能性がある」

<水中部隊が強襲してきた!>
「奴らはフラメル頼りみたいだ。カエル達に対処するように指示してくれ」

だいたい不法入植側の水中部隊のせいなのか戦線がだんだんとはっきりとしなくなってきており、しつこくシールド装置を破壊しようと腕の立つフラメル達が強襲を繰り返していく。

<水中部隊を撃退、防御型POTも破壊した。前進する>
<でかいポータルを発見した>

そんな中、何故か防御型POTで塞いでいた地下通路の先にいくらかの民兵と軽ヒトガタ達が大型車両も通れるワープポータルを発見したという通信が流れる。

「ポータルの先に発煙弾を投げ込んでから突入、そこを制圧しろ! 突撃班は指定座標に向かえ!」

それを聞いた正規ヴァメロンは直ぐに本隊というか主力がそこに居ると予想し、発見した民兵達に突入と制圧を指示して突入させる。
いくらかの正規ヴァメロン達もポータルを発見した場所へテクニカルや軽攻撃機型POTに掴まって向かい始めた。

突入を指示された民兵と軽ヒトガタ達は直ぐにポータルの付近に電子戦モードにしたType2カマドウマを置いてポータルと接続し、小型偵察POT 2機と自爆ドローン14機と先と同様のType2カマドウマ2機をポータルの先へ突入させた。

カマドウマというか劣化バリスタンが適当に作る諸々のドローンには無限大の演算・並列処理性能を持つ謎のコンピュータみたいな何かが付いている為「使いこなせれば」そこいらのAIを積んだコンピュータよりも強力な電子戦性能を持つ……のだが、プログラミングがとんでもなく難しいので大抵はその機能しかない謎の装置になる。
今回投入するそれもその状態になっていて「ほんのちょっとの例外を除いて絶対にアクセスを許さないマシーン」となっている。これをポータルに対して接続すればどんなコンピュータやハッカーが相手でも絶対にアクセスできないしさせない「自分の仕事以外は話すら聞かないポータル」になる。

小型偵察POTからポータルの先の様子が映し出され、その様子から突入できると見た民兵と軽ヒトガタ達は各々の銃を構えてポータルへ突入、ポータルの先へ足を踏み入れた彼らは監視カメラを銃撃によって破壊して防御陣地を構築し始めた。
ポータルの先は適当な造りの亜空間建築によく見られる殺風景な造りでまだ新しい。

彼らにとってはポータルは潰されるものだったので唐突に突入して制圧するというこちらの行動はあまり考えてなかったようで戦力が殆どいなかった。
監視カメラには映ったので突入されたことは分かったのかポータルにサイバー攻撃を仕掛けてきたり、集結させようと足音と駆動音がこちらに集まって来ていた。

2019年
09月02日
22:37

572: MI4989 削除

大型ポータルの先へ踏み入れた民兵と軽ヒトガタ達が守備する場所にこちら側の自走対空砲型ヒトガタや重ヒトガタ、正規ヴァメロンや他の民兵達が集まって来て橋頭保の構築を始める。

瓦礫や木材を蒸し暑い街から投げ入れて簡単なバリケードを組み立て、亜空間トブルクからもぎ取ってプログラムを書き換えた自動銃座型POTをねじ込み、最低限の防衛線を構築すると小型偵察POTと自爆ドローンの編隊を使って通気ダクトのクリアリングを行わせていく。


その一方で蒸し暑い街では半分ほどが掃討と制圧を完了し、残りのエリアに攻め込んでいた。基本的には少年兵による戦列歩兵連隊で方位しつつ前進し、堅いポイントには精密砲撃し、強い戦力が現れたら自動車を装備した民兵が対処していくという流れだ。

特殊な設備を備えた工作車両を使ってそこらへんに転がってる死体と木材とプラスチックなどから少年兵というかそういう姿をしている生体ロボット歩兵を大量生産し、それで戦列歩兵連隊を構成して戦線を構築している。いわばそっちが数的主力となっている。

ただ不法入植側にも同じ戦い方をする奴がいくらか居るらしく、そっちもまともな民兵ではなくやはり少年兵みたいな生体ロボット歩兵を使って侵攻を阻むように使っていた。こっちの戦力が亜空間へと侵攻し始めたのを察知したのか民兵などは亜空間へと回され、不法入植側には戦列歩兵しかいなかった。

数が少ない紫色側の民兵はどちらかと言うと水中部隊の対処に回っていたため攻め込む余力がなくなっていた。そうして街では降着状態に陥り、ただただ戦力を削り合うだけとなっていた。

双方の戦列歩兵連隊を指揮している者達は自然に資源の消費を抑えようという考えが降って来てそれぞれの施設を操作して設計変更を行い始めた。
降着状態に陥って互いに削り合っているという状況だと先に資源が尽きた方が負けだからだ。

紫色側の戦列歩兵連隊を指揮している傭兵達は少年兵の片腕そのものを水素ビームガンか焼夷擲弾銃として機能するベレロフォン系生体兵器群に見られる生物銃を流用したものへと設計変更し、
不法入植側の指揮官は同じように少年兵の片腕を骨レールガンとして機能する設計を持ったものへと設計変更する他に植えると曲射レーザーサイロとして機能する海綿動物と植物を合体させたようなものを創り出して配置し始めた。

どちらも戦況を打開するのではなく長く戦う事を前提とした設計変更だった。

そんな中、紫色側の戦列歩兵連隊を指揮していた傭兵達が使っている工作車両にフラメル達で構成された水中部隊が強襲してきた。
適当な装備をして適当な戦い方をしているタイプではなく、重火器を使った破壊工作を主とする手練れ達だった。
建物や水路から飛び出したかと思えば20mm無反動電磁砲や60mmマイクロロケットランチャーを使って工作車両を狙撃して大破させたり、生体ロボット歩兵に包囲されても手榴弾と自動拳銃とダガーで斬り抜けたりと僅か1分弱で工作車両3輌が大破させられた。

紫色側の戦列歩兵連隊から補充手段を喪失させられた頃、民兵とヒトガタ達はテクニカルやジープに乗って再び街へ縦深突撃を敢行して不法入植側の戦列歩兵連隊を維持している工場へ突撃をかまし、工場を破壊し尽して乱戦へと持ち込んだ。

そうして街からは前線というものがお亡くなりになって交戦エリアというものになって戦況は紫色側の民兵達にとって慣れたものである乱戦へと移行し、機動力と索敵能力がモノを言う戦いになった。

乱戦ながらも連携を乱さず必ず集中攻撃するように戦っているため、孤立させられた者からどんどんと殺されていく。もう戦列歩兵は役に立たない。

双方の豆戦車型POTは互いの少年兵を狩り続ける一方で当前のようにカラテと拳銃でヒトガタを専門に狩る超人達が現れたり、大型地雷を抱えて豆戦車型POTやテクニカルやヒトガタに向かって突進して地雷を投げ込んで爆破する地雷職人が発見されたりとどうにもおかしなことをし始めている。


蒸し暑い街が乱戦に入ったころ、亜空間でも乱戦に入っていた。
流石に戦力を集中させていたりもっと強い戦力を呼んでいる途中だったのもあってその戦いはかなり激しいが民兵達の大半は「死んで覚える」を本当にできる連中ばかりが戦場に立っていたので最初と比べると技能面での向上が著しく、特に索敵能力と射撃精度の高さが著しくなっていた。

充分な性能の銃弾を使える銃がある上でこれはかなりの脅威となっており、双方の民兵の腕前を知らない不法入植側の傭兵のヒトガタ……特に白兵戦主体のヒトガタは真っ先に銃撃で死んでいった。

1000m/sを超える速度で肉薄するというのはかなりの脅威に思えるがそれはその速度で移動する者にとっても脅威であり、1000m/sだったらその速度が上乗せされた銃弾を食らう格好となってしまうので音速以下の銃弾であっても大昔の戦車砲から撃ち出された徹甲弾並みの速度と言う事になってしまう。

これを利用するように民兵達はヒトガタが肉薄攻撃してきたら真正面に弾を置くという戦法をとっていて、これによって白兵戦を得意とするヒトガタを撃ち殺していた。
この戦法が効くのは装甲を持たないヒトガタまでであり、まともな装甲を持つものには装甲を貫ける徹甲弾や60mmマイクロロケット弾を直撃させた方が早い。

不法入植側の傭兵達の中には民兵の練度が極端に上がっている事を知らずに入って来てしまった者が多く、殆どは性能を活かせないまま死んでいく。

紫色側の民兵達は一時期は劣化バリスタンや丸い奴らと日常的に殴り合っていた酷い時代を生き延びてきた者が多く、まず見つけられない、見つけてもEMGシールドと身のこなしのせいで攻撃が当たらない、撃とうとすると先に読まれて弾を置かれているなど基本的な部分は抑えている。
それに加えて超時空攻撃を半歩で避けたり、全く通信せずに連携攻撃を仕掛けたり、ヒトガタや造駆を対人地雷でハメて爆殺して回るなど奇行が目立ち、しまいには大半の文明だと10cm榴弾砲レベルの大質量榴弾を撃つ37mm歩兵砲をごろごろと押して駆け巡っている砲兵チームが最も危険な連中になっているとかビームトンファーキャノンめいた謎武器を二つ持ってる奴に近付いてはいけないとか訳が分からない戦況になっている。

尤も戦い方を普通の歩兵として動きができなければヒトガタでもすぐ死ぬ戦場なだけなので元から普通の歩兵として戦って来た傭兵ヒトガタらにとってはただただ相手が悪かっただけにしか見えなかったが……。

不法入植側の民兵達はどうなのかというとこっちは光学迷彩カラテやステルス誘導弾やレーザー火器を多用するササミミ族と戦って来た者達であるので見えない攻撃や瞬間着弾武器に対する経験が豊富であり不意打ちと狙撃にかなり強く、索敵能力と回避力なら紫色側よりも高い。
誘導散弾の嵐を両頭ビームサーベルで薙ぎ払いながら斬り込んできたり、紫色側の民兵と同じように超時空攻撃を避けたり、弾が当たっている所を一度も見たことが無い奴が何人も居るなどやはり奇行が目立つ。

この戦場でのヒトガタの役割はというと積載量を活かして拳銃弾くらいなら完全に防げる装甲とそれなりの重火器という重装備を持って豆戦車の代わり、索敵能力の高さと強力な電子装備を活かした偵察兵、積載量と機動力を活かした弾薬や装備や資材を運搬する補給要員や騎兵だった。

いくら超人や奇人変人が跋扈していると言っても筋力や骨格強度などの基礎性能ではまだまだ上なのでその性能に見合った役割はある。
それでも敵は相当強くなった民兵らが主なので2人以上固まって行動するのは絶対となっている。

乱戦が始まってしばらくすると不法入植側の敗色が濃くなってきたのかそちらについていた傭兵達が逃走を図り始めた――が次々と地雷や浮遊機雷の餌食になって行った。
逃がすつもりがない、と言う訳ではなく不法入植側の民兵達が紫色側の戦力が側背面から来るのを阻害するためだけに地雷と浮遊機雷を敷設していたからだったがその爆発によって構造が崩落して塞がれて行った。

もう逃げ場の無い不法入植者達にとっては既に背水の陣みたいな感じだったので敗色が濃くなっても抵抗を続けるつもりだったが、雇った傭兵達が勝手に逃げ出して自分達が仕掛けた罠にハマっているのを見て
「相手は言葉が通じないササミミ族やモンスターロボじゃないし、そろそろ降伏するか」
と前線が無くなった戦場を駆け巡りながら考え始めた。

2019年
09月08日
21:02

573: MI4989 削除

不法入植側の傭兵を見なくなった頃合いに紫色の正規ヴァメロンの一人が暗号化されてない無線通信で降伏勧告を行い、
不法入植側の指揮官がそれを受理するとそれぞれの無線通信で射撃停止命令が発せられた。

地上の蒸し暑い街でも異位相に広がる街でも戦闘が止まり、戦後処理が始まる。生きている民兵を集めて人数の確認を進めたり、個人毎に武装をまとめて没収して非武装化させたりそういう処理だ。

その仕事をするのは主に民兵達であり、傭兵にはやらせずに待機させる。またいくらかの正規ヴァメロン達は近くのフログ系ロイド達の街へ出向き、不法入植者を惑星から退去させる目途が立ったことを報告しにジープに乗って走って行く。


それらと並行して紫色側と不法入植側の指揮官が集まって不法入植者達の今後をどうするのかという話を始める。

不法入植者達と主に話をされるのはこの街から退去するのはもちろんだがその後どこに行かせるのかという話だった。

力関係はもう先の戦いで示された通りだが、よく分からない恨みやらなんやらを買ってゲリラ戦をされても困るので紫色側にとっても厄介な奴らという認識になっていた。

実際、当初はノキノシタにあるシマに捻じ込む事にしていたのだがそもそも自分達が徴集して使っている民兵の取り扱いでも困っているのにもっと多くの戦う気のある人々を受け入れるのは拙い状態だった。

それに加えて(水棲シュヴェシィナ達にとっては)どんな理由で施されていたのかそれにどんな意味があるのか全く持って分からない変質抑制剤などのいくらかの薬物を意図的に取り除いた状態で1ヵ月以上も過ごしてきた彼らは姿は変わってないが変異していた為、こいつら自体が脅威なのでもある。

「生物は変わるもの。それを抑えつけるなんてとんでもない」と水棲シュヴェシィナ達がよく言っている事だが、
大半が変異を抑制している古めかしい生物ばかりでそれが前提となっているノキノシタに彼らを放ったら劣化バリスタン以上に危険な猛獣になる事が目に見えている。

もう紫色のシマに居た人々も激し過ぎた攻撃からか周囲から食料の供給ルートも途絶えたなどの理由で何も薬剤が使われてない食料や水を与えていたら正規ヴァメロン達も含めて変異してしまい、非常に面倒な状態になっている。

「気に入らないなら戦う事も出来るし出て行くことも出来る」故に遠くないうちにこの不法入植者達はまた新天地を目指してノキノシタというかSIG文明圏を出て行くのが目に見えていたのでそこではないどこかに移動させる必要があった。


「強制退去させてもこの街は放棄する事が決まっているんだよね……」
「実際には薬莢を拾いに行ったりと掃除してからだがな」

いくらかの勤務時間が若い民兵達は空薬莢を拾い集めていた。

レールガン系やビームガン系ならあまり必要のない作業だが薬莢を使う装薬銃系だとどうしても出て来る。
排出した薬莢を自動的に転送する薬莢受けはまだまだ普及していないし、そもそも薬莢受けの必要性を感じない者も一定数居ることもあってこういうお掃除が必要になっている。

ただ、空薬莢があるところはその近くで射撃が行われたという痕跡なので新兵に戦いの流れを復習させるには丁度良い機会でもあった。

そうこうして戦いを終えた彼らは後始末を進めて行くのであった……。

2020年
05月08日
23:59

574: MI4989 削除

~どこかしらの銀河系中の恒星系にある惑星~

ダスドから装備と外殻を整えて飛び立ったカスターダは近くにある英海軍の空母で燃料と弾薬を補給し、さっそく要請があった戦地へ飛んで行った。

οC21F内のいくらかの銀河団を抜けて飛んで行った先にあった銀河系に差し掛かったあたりでもうカスターダと他の攻撃機型シュヴェシィナや護衛の戦闘機型シュヴェシィナは20mm機関砲弾とクロタル地対空ミサイルによる対空砲火を食らい始め、戦闘機型シュヴェシィナが飛んできた。

戦闘機型シュヴェシィナといっても相手は現用のAV-15系統のそれであり、武装翼には沢山の空対空マイクロミサイルを積んだ個体と機関銃/砲を積んだ個体が見える。
ちゃんとした工場で量産されているシュヴェシィナだ。

ミサイルを迎撃して撃ち漏らして爆発したミサイルの破片と対空砲火を回避した後、カスターダ達は編隊を解除し、カスターダはすぐそこにあるブラックホールの降着円盤に突っ込み、敵の戦闘機を撒こうと試みる。
しかし、1機の戦闘機型シュヴェシィナはそれでもしっかりと追跡してきており、ブラックホールの後ろから7.5mm機銃弾とをいくらか撃って来る。

回避機動の為に針路を大きく反らす事ができないカスターダは手持ちの重機関銃を下に向ける感じで後ろ向きに撃ちこんで12.7mm機銃弾をそこそこ正確に撃ちこみながら攻撃機動を阻害していくが7.5x54mm規格の曳光弾4発と通常弾30発と徹甲弾5発がカスターダの下半身に命中するが効果無し、続いて20x110mm規格の榴弾3発が胸下部に入るがチタン装甲の表面が抉れるだけだった。
こちらの射撃は当たらなかったようである。

後方から味方の戦闘機型シュヴェシィナがカスターダを捕捉している戦闘機型シュヴェシィナに向かって大量の.303ブリティッシュ弾を叩き込み、カスターダにも50発ほど当たるがそれ以上に敵の戦闘機型シュヴェシィナに当たって一瞬で彼女の腹部から火柱が上がって爆散した。

敵の戦闘機型シュヴェシィナを撒くと残った攻撃機型と戦闘機型で編隊を組み直して目的の恒星系にある惑星へ速度を落としながら近寄って行く。


惑星上の大陸のどっかにある平野、ロイド達の生活ぶりを感じられそうな市街地で戦いがあった。
超光速航法ですっ飛んで来て直ぐに大気圏内での戦いに挑む。
市街地が見える距離になる頃にはもう10000m/sを下回るような速度域だ。

どうみたって戦闘用じゃないし、戦闘に耐えるといっても傭兵向けの型遅れのロイド達による軍隊が見える。
通信で街を守備する方が味方戦力、街を攻撃する方が敵戦力と聞かされ、味方識別装置が機能し始めてHUDにその手の情報がある程度映し出されていく。

カスターダにとっては少し煩わしい仕様だが、ぱっと見では識別が難しいロイド達が相手では少しだけ親切な配慮でもある。
でもカスターダのような攻撃機型、それも徹甲弾を含むベルトを抱えた20mm航空機関砲とロケット弾を積んでいるものが来るということは機甲戦力が居るということだった。

目立ったところで言うと敵はなんでだかオンボロのカーデンロイド豆戦車に焼けた装甲板で重装甲化した大型砲戦ロイドの上半身を載せたものや37mm歩兵砲や13.2mm連装重機関銃を主兵装としてねじ込んだ歩くトーチカめいた大型ロイドをかなりの数で見かける。
それらはそこそこ堅い為にリニアキャノンやLLバルクガトリングの集中砲火でも傷付かず、ブラストレールキャノンやピアースキャノンの貫通効果でさえも無効化してしまい、まったく太刀打ちが出来ないようだった。

味方も一応は正規ルートで入手したのであろう3ポンド速射砲や6ポンド速射砲(旧式なアレ)を対戦車砲っぽいものに改造したものを使って自走対戦車砲型ロイド的なものを運用してなんとかしているが前に出れない状況だった。

そうやって食い止めているところにどういうわけかMk.I巡航戦車CS型が現れてしまっていた。
よくわからない戦車もどきじゃなくて、本物の戦車が現れてしまったのである。よりにもよって歩兵戦力相手には制圧能力が高い多砲塔型式のMk.I巡航戦車が現れ、脇をロイド達でかためてもらいつつ建物を榴弾砲で粉砕しながら市街地を荒らし、防衛線を潰し回っている。

カスターダ達はその古めかしい戦車に狙いを定め、対戦車攻撃に移る。
やはりここでも対空砲火が展開され、市街地から離れた所から20mm航空機関砲4門か155mmビームバレルハウザーを積んだ砲戦ロイド達がカスターダ達を攻撃機動に入らせないように妨害してくる。

20mm機関砲弾の嵐とプラズマ化した鉄柱のようなミサイルが入り乱れる中で20mm航空機関砲をものっそい重たそうに抱える空飛ぶ砲戦ロイドめいた重迎撃機スタイルな大型空戦ロイド達が飛び上がって来て、カスターダは一輌のMk.I巡航戦車CS型めがけて急降下していく。

2020年
05月10日
23:22

575: MI4989 削除

大型空戦ロイドからの迎撃を振り切り、20mm通常弾を受けながらカスターダは一輌のMk.I巡航戦車CS型の上に付いて照準を合わせ、40mmロケット徹甲榴弾を8発撃ちこんで急上昇していく。

無線で攻撃したMk.I巡航戦車CS型が炎上したことを伝えられると市街地を見下ろして次の戦車を探して、またロケット弾を叩き込んで、を繰り返して他の攻撃機型シュヴェシィナと共に戦車とその他機甲戦力の数を減らして敵の攻勢を崩すと味方側の陸戦ロイド達が攻勢に出始めた。

機甲戦力の数が減らされた敵は後退を始め、追撃を受けてその数をどんどんと減らされていくのを見ながらカスターダ達はこの惑星から飛び去って行った。

 

カスターダは空母に戻って燃料を補給し、弾と武装を入れ替え、編成を組み直して飛び立って次の戦地へ向かう。
やはりその途中でも航空戦力による阻止攻撃が始まった。

戦闘機型シュヴェシィナによる航空攻撃ではなく、空対空ミサイルをガン積みしたミサイラードローン複数と無人戦闘哨戒機めいたもののチームによる航空攻撃だ。
しかし、普通のシュヴェシィナだったらとっくに銃を撃っている1000万光年でも機銃を撃って来ないのでカスターダ達にとってはほとんどミサイル攻撃しかしてこない相手、それも強くないノラ兵器群やクレリアンの適当ロボットがときおり使って来る使い古された戦い方。カスターダ達にとっては手持ちの12.7mm重機関銃や5.56mm突撃銃で迎撃射撃を行えば振り切れる相手だ。

迎撃射撃でミサイルを撃ち落とし、フレアを撒き、戦闘機型シュヴェシィナが手持ちの10ゲージ自動散弾銃で自爆ブラックホール榴散弾を数発撃ちこんでカバー妨害を行う。
そしてしばらく飛んで行って目的の開放型宇宙港に着いた。

適当な宇宙建材を繋げて港と言い張っているだけな場所に海賊みたいな武装勢力の根城になっていたようである。
そこにWH40kのスペースマリーンみたいな重装歩兵5人を軽戦車代わりに歩兵型シュヴェシィナ達が展開し、大量に居る陸戦型シュヴェシィナを掃討している。

陸戦型シュヴェシィナの大群の後ろ側ではロイドやヒュム達が大急ぎでコンテナを貨物船に積み込んでいる光景が見える。多分、なにかの密輸を摘発したんだろうか。

カスターダ達攻撃機型シュヴェシィナは各々がどれを狙うのか伝えあうと接近し、結構密度のある対空砲火を食らいながらロケット弾を貨物船の推進部に向かって撃ちこんでいく。

そのあたりで護衛砲艇型ベレロフォン7隻が現れ、対空砲火が激しくなり、カスターダ達はそれの対処をすることになった。
ただ、航空戦力は来ないので手持ちぶさたになった戦闘機型シュヴェシィナ達が対地攻撃を始めており、地上戦力の侵攻速度が上がると凄い勢いで港が制圧されていく。

1隻の護衛砲艇型ベレロフォンを沈めるかどうかと言う所で(多分)海賊が降伏し、カスターダ達は帰投した