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北国人(人)+はぐれメード(職業)+奥さん(職業)+偉大なる母(職業) - (2011/09/03 (土) 00:56:08) のソース

*&size(18px){北国人(人)+はぐれメード(職業)+奥さん(職業)+偉大なる母(職業)}
**イラスト&設定文章
トモエさんの朝は早い。
まだ空に星が瞬いている頃から家事を始める。

「お父ちゃんが青果市場へセリに行くからね。しっかりと朝ごはん食べてがんばってもらわないといけないのさ」

トモエさんは旦那さんとお子さん2人(兄妹)の4人家族。旦那さんと2人で青果店を経営している。
店によっては仕入れを仲買に任せる所もあるそうだが、こちらでは店主自ら仕入れに行くそうだ。

「お客様の口に入るものだからね。自分の目でしっかり見て、ちゃんとした美味しいものを売りたいじゃないか」

そう言う顔には商品を販売する者としてのプライドが見える。
朝食が出来上がった頃、旦那さんが起きて来られた。

「あなた、おはよう」
「おはよう。おー、今日も美味しそうだなぁ」
「美味しそうじゃなくて、美味しいのよ」
「はは、そうだな。お前が作ったんだ、美味しいに決まってるよな」
「そうよ、ちゃんと分かってるじゃない。さあ、しっかり食べて今日も一日がんばってね!」
「おう、任せとけ!」

#ref(偉大なる母その2.jpg)

朝食を食べ終わると旦那さんはセリに出かけて行った。
旦那さんを見送った後もトモエさんの家事は続く。
洗濯や掃除をし、そして店内や店先の清掃も行う。
すべて終わる頃には太陽が顔を出していた。

「さて、じゃあ一番の重労働をしてくるかね」
―――え、一番の重労働、ですか?
「ああ。もう毎朝大変なのさ」

苦笑しながら家の中に入っていく。
どんなことをするのだろうか、という疑問はすぐに解けることとなる。

「朝だぞー!起きなさーい!」
「ん~、やだぁ……」
「むにゃむにゃ……」
「こらー!起ーきーろーー!!」(かばぁ
「んにゅうぅ、寒いぃ……」
「むにゃむにゃ……」
「まーだ起きないか。じゃあこうだー!」(こちょこちょこちょこちょ

きゃっきゃきゃっきゃと子供達がくすぐりに悶えている。
微笑ましい光景だったが、これは確かに一番の重労働かもしれない。
ただし同時に、幸せな瞬間であるのも間違いないだろう。
しばらくすると子供達は降参して起きて着替え始めた。
トモエさんは着替えを手伝おうとはせず、その場を離れて台所へと向かった。
あのくらいの子供なら手助けが必要ではないのだろうか?

―――着替えを手伝わないんですか?
「大丈夫さ。ほら、見てみな?」

そう言われ目を向けると、一足先に着替え終わった兄が妹の着替えを手伝っていた。

「手伝って着替えさせるのは簡単さ。でもね、それじゃあの子達が成長しない。時には何もしない方がいい事もあるのさ」

子供達を見つめる横顔は、とても嬉しそうに見えた。

#ref(偉大なる母その3.jpg)

子供達が着替えなどの身支度が終わる頃には朝食の準備が出来ており、母子3人での朝食となった。

「「「いただきまーす!」」」
「よく噛んで食べるんだよ?」
「うん!」
「おいしいねー」
「そうかい?ありがとね」(にっこり

子供達を見てみると、この年齢とは思えないようなしっかりとした食器の持ち方や食べ方をしている。
どうやら楽しくおしゃべりをしながらも、しっかりと行儀作法を教えているようだ。
時々おしゃべりに夢中になりすぎて叱られるのはご愛嬌だろう。
ご飯粒1粒も残すことなく、綺麗に平らげて食事は終了した。

「「「ごちそうさまでした!」」」

/*/

旦那さんがセリから帰ってきた。

「今日もいい物を仕入れてこれたよ」

そう言いながら品物を店に陳列しはじめる。
するとすぐにトモエさんが出てきた。

「あなた、手伝うわ」
「いい、いい、こっちは俺だけで大丈夫だ。それよりも、そろそろ子どもたちを送る時間だろ?」
「そうだけど、少しは出来るわよ」
「いいって。大丈夫だから茶でも飲んでろよ」
「んー、じゃあお言葉に甘えるわね。ありがと」
「おう」

トモエさんが戻り旦那さんが1人になったので、この機会に旦那さんから見たトモエさんについてお聞きしてみる事にした。

―――すみません、少しお話を伺わせていただきたいのですがよろしいでしょうか?
「おういいぜ、なんだい?」
―――奥さんについて教えてください。旦那さんから見た奥さんはどんな方ですか?
「いい嫁さんだよ、自慢の嫁さんだ。どこに出しても恥ずかしくない」
―――べた褒めですね。
「子供達の事もとても愛しているし、子供達から見てもいい母親だと思うよ。子供達の将来のことを考えてしつけもしっかししてくれてるしな」
―――確かにお子さん2人ともお母さんが大好きなようですね。
「まぁちょーっとがんばりすぎなのが玉に瑕だけどな」
―――あぁ、先ほども陳列の手伝いをなさろうとしていましたね。だから休むように言われたんですか?
「ああ。もうちょっと楽してもバチはあたらねぇと思うんだがな。あいつの性分なのかねぇ。ま、そこもいいんだけどな!」
―――はは、もう奥さんの事が大好きなのがこちらに伝わってきますよ。
「伝わっちまうかい?恥ずかしいねぇ。でもよ、あいつと出会って結婚して、本当に幸せなんだよ俺ぁ。だからしょうがねぇやな」

照れつつも嬉しそうにそう言う旦那さんであった。

#ref(偉大なる母その4.jpg)

/*/

子供達の送迎から戻ると、トモエさんは旦那さんを手伝って店の準備を進め、開店時間となった。
トモエさんと旦那さんが店先で威勢のよい呼び込みを始めると、お客さんが次第に来店し始める。
どうやらお客さんはトモエさんや旦那さんとする世間話も楽しみにして来られているようだ。
商品の品質や価格だけではなく、お二人の人柄に惹かれてここで買い物をしているのだろう。

そして時は流れ、特にトラブルもなく店のピークを乗り越えてひと段落ついた頃。
リンゴが山盛りになった紙袋を若い男のお客さんに渡していると

「おかーさんただいまー!」

という元気な声と共に息子さんが帰ってきた。

「おかえりー、よく遊んだかい?」
「うん!」

そんなやり取りをお客さんは微笑ましく見ていたが、挨拶をして去っていった。

「「ありがとうございましたー!」」
「それはそうと、あんた一人で帰ってきたのかい?ダメだよ、迎えに行くって言ってあっただろ?」
「ちがうよ、だいそうじょうさまといっしょだよ」

息子さんの指し示すほうを見ると、娘さんと手をつないでゆっくり歩いてくる僧侶さんがいた。

#ref(偉大なる母その5.jpg)

「トモエさん、こんにちは。本日も良いお天気ですね」
「大僧正様、わざわざ送ってくださったのですか?申し訳ございません、お手を煩わせてしまって」
「いえいえ、どうかお気になさらず。ちょうどこちらの方に所用がありましたので」
「そうなのですか?ありがとうございます、そういっていただけると救われます」
「はは、私の方こそ今日お子さんに救われましたよ」
「え?」
「それでは私はこれで」
「あ、はい、ありがとうございました」
「だいそうじょうさまありがとうございました!」
「ありがとーございましたー」

「あんたたち、なんかしたの?」
「んー?わかんない」
「わかんなーい」
「そっか。ま、きっといいことしたんでしょ。よーし、じゃあ今日の晩御飯は好きなおかず作ってあげるよ!」
「ホント!やったー!」
「やったねー」

/*/

トモエさんの家では、晩御飯は家族全員で食事をする、と決めているそうだ。
店の仕事の関係上、朝食では家族一緒に食事を取れない為、せめて晩御飯だけは一緒に取りたい、という事らしい。
そして晩御飯の際、子供達がその日あった事などを話すので、それを聞くのがトモエさんと旦那さんの楽しみなのだそうだ。
食事が終わると旦那さんは子供達をお風呂に入れ、トモエさんは食器の後片付けと翌朝の準備を。
子供達がお風呂から出ると、そこからはトモエさんの仕事だ。
子供達自身に体を拭かせるが、拭けてないうちから動き回ろうとする。

「こら、ちゃんと拭いいてからにしなさい!」
「やー!」
「やーなのー」
「このぉ……捕まえた!覚悟しなさーい!!」(わしゃわしゃわしゃ

#ref(偉大なる母その6.jpg)

子供達がトモエさんとじゃれあう様子は、どちらもとても楽しそうに見える。
体が拭き寝間着を着させ終わる頃には旦那さんもお風呂から出ていた。
その後は家族揃って歯磨きをし、子供達を寝かしつける。
子供達が寝た後、やっと夫婦2人の時間となった。
お茶を飲みつつ他愛ない事を話したり、お互いに労わって肩をマッサージしたりし合う。
そうして夜は更けていくのであった。

/*/

トモエさんの一日を追って私が感じたのは「母は偉大」だという事だった。
炊事洗濯掃除に育児だけではなく、お店での仕事もあってなかなか大変なはずだ。
しかしそれにも関わらず、トモエさんは笑顔を絶やす事がなかった。
そしてその笑顔は、お子さんや旦那さんを、さらにはお店に来たお客さんさえも笑顔にしてしまう。
自然とトモエさんの周囲には笑顔があふれていた。
それは私も例外ではなく、トモエさんから笑顔と一緒に元気を分けてもらえたと思う。
その事に感謝しつつ、これで取材を終える事にした。

―――すみません、これで失礼させていただこうかと思います。この度は取材を受けてくださりありがとうございました。
「あ、もういっちゃうのかい?お役に立てたのならいいんだけどねぇ」
―――とても有意義な取材をさせていただきました。
「そうかい、ならよかったよ」
―――あ、最後に1つだけよろしいですか?
「もちろん。なんだい?」
―――あなたにとっての幸せとは何ですか?
「素敵な旦那様とかわいい子供たちがいる、って事だね。それだけで私はとっても幸せなのさ!」

#ref(偉大なる母その1.jpg)

(イラスト:山吹弓美 設定文:花井柾之) 



**データ
L:北国人 = { 
 t:名称 = 北国人(人) 
 t:要点 = 暖かい服装,白い肌で美しい人材,白い髪 
 t:周辺環境 = 針葉樹林,木もないような雪原,豊かな小麦畑,豪雪対策された家,高い山 
 t:評価 = 体格1,筋力0,耐久力-1,外見1,敏捷0,器用0,感覚0,知識1,幸運0 
 t:特殊 = { 
  *北国人の人カテゴリ = 基本人アイドレスとして扱う。 
  *北国人は一人につきターン開始時に食料1万tが増加する代わりに生物資源1万tを消費する。 
  *北国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。 
} 
 t:→次のアイドレス = 犬妖精(職業),魔法使い(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),寮(施設),食糧生産地(施設),バトルメード(職業),高位北国人(人) 
} 
L:はぐれメード = { 
 t:名称 = はぐれメード(職業) 
 t:要点 = メード服,箒型銃 
 t:周辺環境 = キノウツン 
 t:評価 = 体格0,筋力0,耐久力0,外見2,敏捷2,器用1,感覚1,知識1,幸運-1 
 t:特殊 = { 
  *はぐれメードの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。 
  *はぐれメードはI=Dのパイロットになることができる。 
  *はぐれメードは援軍行為ができ、自らの意思でどこの藩民としても活動できる。 
  *はぐれメードは自らが仕えるACEを一人指名でき、それに仕える限り全ての判定は評価+1される。 
 } 
 t:→次のアイドレス = 魔術師に仕える者(職業),奥さん(職業),ネル&シーナ(ACE),野生化メード(職業) 
} 
L:奥さん = { 
 t:名称 = 奥さん(職業) 
 t:要点 = エプロン,箒型銃 
 t:周辺環境 = 家 
 t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力1,外見5,敏捷4,器用3,感覚3,知識2,幸運3 
 t:特殊 = { 
  *奥さんの職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。 
  *奥さんはI=Dのパイロットになることができる。 
  *奥さんは援軍行為ができ、自らの意思で主人の元へ駆けつけることが出来る。 
  *奥さんは家、もしくは家族、もしくは主人を守るために活動する間、全ての判定は評価+2される。 
 } 
 t:→次のアイドレス = 奥様(職業),返り咲きメード(職業),偉大なる母(職業),お手伝いさん(職業) 
} 
L:偉大なる母 = {
 t:名称 = 偉大なる母(職業)
 t:要点 = 母親,笑顔,腕に力
 t:周辺環境 = 家


 

||体格|筋力|耐久力|外見|敏捷|器用|感覚|知識|幸運|
|北国|1|0|-1|1|0|0|0|1|0|
|はぐれメード|0|0|0|2|2|1|1|1|-1|
|奥さん|1|1|1|5|4|3|3|2|3|
|偉大なる母||||||||||
|合計||||||||||



**継承
北国人:
http://e-s.at.webry.info/200703/article_2.html(合併前のページ)
http://www9.atwiki.jp/aimehankoku/pages/62.html(合併後に移設したページ)
#内容は同じです

はぐれメード、奥さん:
http://www9.atwiki.jp/aimehankoku/pages/58.html

かつて犬妖精が入っていた事に関する人の形質問題として、下記のを提出しています。継承とは違うかと思いますが、念のためこちらに記載させていただきます。
EV172後の設定追記文:http://www9.atwiki.jp/aimehankoku/pages/185.html