第77話 やばいぜ!バダムにされたみく


宇宙空間を航行する銀帝軍ゾーンの本拠地、銀河戦艦バルガイヤー。
その艦内ではメドーが激昂しながらシュバリエとビリオンをにらみつけていた。
メドー「ええい、役立たずどもめ!!これでは何のためにバズーらより先に地球を狙ったかわからぬではないか」
ビリオン「お赦しくださいませ、メドー様…」
ガロア艦長「ここは私めが…ちょうどファイブマンの居所もわかりましたし」
メドー「わかった…ここは貴様に任せるとしよう」
ガロア「ははっ!!お任せあれ」

その頃、
「グハハハハハ!!どうしたデンジマン。貴様らの力はその程度か?」
高らかに笑うバンリキ魔王。その視線の先には、スーツをズタズタにされたデンジマンの姿があった。
デンジブルー「くそっ…いつの間にこんな力が…」
デンジグリーン「ダメだ…体が思うように動かない…」
バンリキ魔王「フン…こうなるとデンジマンも形無しだな、あぁ?」
デンジレッドの手の甲を踏みつけるバンリキ魔王。
デンジレッド「ぐあああああああああっ!!」
バンリキ魔王「グハハハハハ!とどめだ!」
「待てっ!」
バンリキ「…誰だ!?」
猛スピードで五つの影がバンリキ魔王を横切る。
ファイブレッド「ファイブレッド!!」
ファイブブルー「ファイブブルー!!」
ファイブブラック「ファイブブラック!!」
ファイブピンク「ファイブピンク!!」
ファイブイエロー「ファイブイエロー!!」
「地球戦隊、ファイブマン!!」
バンリキ「フン…雑魚が五人増えただけか」
ファイブブラック「なんだと!!」
バンリキ「…まあいいわ。貴様らなどいつでも倒せるからな。今日のところは引き上げるとしよう。ふははははははは…」
バンリキ魔王は一同の前から消えた。

ファイブイエロー「大丈夫ですか!?」
デンジイエロー「あ、ああ…大丈夫、と言いたいけど…」
デンジピンク「ごめんなさい…どうやら治療が必要みたいね」
ファイブレッド「よし、マグマベースに帰還だ」


中東のカバヤンへ向かうI-NETの輸送機。
サナエ「そういえば、カバヤンってどんな国なの?」
美佐「カバヤンはバラージとサウジアラビアにはさまれた中東の小国。だけど石油と天然ガス、それに真珠の養殖で国民は大変裕福なのよ」
耕一郎「でも、外敵に狙われたら…」
美佐「何度か狙われているの。最近だと…紅トカゲ団が財宝をねらってたわね」
みく「ええっ!!それで?カバヤンの人はどうしたの?」
美佐「一人の男…『アラーの使者』に救われたんですって。アラーの使者はターバン姿で、その顔の下は色男だとかそうじゃないとか…」
うさぎ「へぇ…なんか、まもちゃんみたい」
まもちゃん…地場衛にちびうさ、仲間たちのことが心配になっているうさぎ。だが今は戦いに明け暮れ、ルナとすら連絡が取れない。
うさぎ『みんな…どうしてるかな…』
裕作「さ、おしゃべりはそろそろ終わりだな。カバヤンに着くぞ!!」


「う、う~ん…」
丸尾桃が目覚めた場所…そこは、中東の小国・カバヤン王国だった。
「気がつきましたか?」
彼女に声をかけたのは、この国を治める王・ココナツだ。
かつては王位と財宝を紅トカゲ団に狙われ、何度も命を落としかけたが、鳴海五郎扮する「アラーの使者」に危機を救われ今の地位についたのだ。

「よかった。日本から迎えがくるらしい」
ココナツ殿下の報告を聞き、ほっと安堵する桃。しかし…

兵士「大変です!!バラージ国からの通信で、アントラーとジレンマがわが国に!!」
ココナッツ「何!?ただちに国境沿いに兵を集め侵入を阻止するんだ。それと、地球防衛軍に救援を要請しろ」
「陛下、その必要はありません」
ココナッツ「ベンジャミン、どう言う事だ?」
王の間に、そう言いながら、ナマズのように長く伸びた2本のヒゲにはリボンがつけた、この国の大臣、ベンジャミン伊東がやって来た。
ベンジャミン「なぜなら、怪獣は私が呼んだのです」
ココナッツ「なんだと?」
桃「どういうことですか?」
ベンジャミン「あなたに代わり、この国を治めるためですよ」
ココナッツ「なんだと」
ベンジャミン「貴方のやりかた(政治)では、この国はいつまでも貧しいままだからです」
そういい、ベンジャミンが合図をすると、槍を持った兵士達が入ってきた。
兵士「お前達、何を考え、グハっ!」
怪獣報告を知らせに来た、兵士は殴り倒され、ココナッツと桃は兵士達に槍を突き付けられた。
ココナッツ「おのれ、ベンジャミン裏切るのか?」
ベンジャミン「ハイ、これからは、私が国王となり、山々を切り崩し、この地にある豊富な鉱山資源を掘り起こし沢山の兵器を作ります」
ココナッツ「なんだと、そんな事をしたら、この国の美しい自然がダメになってしまうではないか!」
桃「そんな、この国の美しい自然を破壊するつもりですか?」
ベンジャミン「美しい自然で人は豊かになりません!人を幸せにするのは金です!」
「その通りです。だいじ…いやベンジャミン国王陛下」
そう言いながら、ベンジャミンの背後から赤い鎧に身を包んだ白塗顔の男が姿を見せた。
ココナッツ「貴様は誰だ!」

ベンジャミン「彼はマクーの大幹部、サンドルバ様だ。この国はマクーと手を組んで銀河中に兵器を売るのです」
サンドルバ「我がマクーと手を組めば、カバヤン王国は世界一の金持ちの国になれますぞ。ベンジャミン国王陛下」
ココナッツ「ベンジャミン、お前は騙されているぞ!」
桃「ベンジャミンさん、目を覚まして!」
サンドルバ「そのうるさい、2人を牢に閉じ込めろ。おっと、その前に、その女が両腕につけているブレスレットを取り上げろ。それがあるとやっかいだからな」
桃「キャッ」
兵士にパワーブレスを取り上げられる桃。
ベンジャミン「さあ、連れていきなさい」
ココナッツ「目を覚ませ!」
桃「ベンジャミンさん」
ココナッツと桃は兵士達に地下の牢屋へと連れていかれた。

その頃、城下に日本からやって来た、2人の男の姿があった。
デンセンマン「!」
与太八左衛門「どうした、デンセンマン?」
デンセンマン「なにやら、この国に不穏な気配が漂っている」
与太八左衛門「やだなぁ、せっかくベンジャミンから『王様になったから遊びに来い』って言われたから来たのに。さっ、早くお城に行こうぜ。お城なら安全だ」
2人は、お城に向かって歩いていった。


気温43度のカバヤンをへとへとになりながら歩くメガレンジャー達。
健太「あちー!!暑過ぎだぞこの国!」
千里「砂漠の国だからねぇ…このままだと、日焼けしちゃうかも…」
耕一郎「おいおい、遊びにきたんじゃないんだぞ。もっと気をひきしめないと…」
武史「もうダメ…僕、歩けないよ」
美佐「あっ!もしかして、これが王宮?」
頑強な衛兵に守られた石造りの宮殿…白い大理石に包まれた大きな建造物に、全員が目を円くした。
サナエ「綺麗…」
衛兵「…何者だ?観光客の立ち入りは禁止されているぞ」
裕作「おっと、俺達は観光客じゃない。…オーピンクを助けに来たんだ」
衛兵「ほう…ならば丁度良い。ここでまとめて死ねっ!!」
衛兵が服を脱ぐと、その下にはダブルマンの醜い顔が見えた。
さらに、どこから現れたのかクラッシャーの群れと、警視庁を襲ったバクタリとパゴス、
それに先ほど国境を超えてやってきたアントラーとジレンマも逃げられないように取り囲んでいた。
うさぎ「きゃあっ!」
耕一郎「怯むなみんな!変身だ!」
「おうっ!」

うさぎ「ムーンプリズムパワー・メイクアップ!」
メガレンジャー「インストール・メガレンジャー!」
メガシルバー「インストール・ケイタイザー!」
直人、武史「アクセス・フラーッシュ!」
サナエ「イブンバツータ・スカラベルージュ!」
美佐「白バラ仮面!」

メガレンジャー達の変身を見届けたかのように、王宮からベンジャミン伊東とサンドルバがあらわれた。
サンドルバ「フハハハハ!待っていたぞヒーローども!」
セーラームーン「あなたが王宮を乗っ取って、怪獣達を暴れさせていたのね!」
サンドルバ「いかにもそのとおりだ!豊富な資源を持つこの国を乗っ取れば、世界の経済は思うがまま!」
メガイエロー「バッカじゃないの!そんなことさせるもんですか!」
サンドルバ「…これでも、かな?」
サンドルバが指を鳴らす。すると、桃とココナツの首に刃が向けられた。
ベンジャミン「反撃をすれば、この二人の首が飛ぶぞ!」
白バラ仮面「なんですって…」
サンドルバ「フフフフ…さあ、やれ!」
サンドルバの合図で攻撃を仕掛ける怪獣軍団とダブルマン達。
アントラーの顎に挟まれ、ジレンマに溶解液をかけられ苦しむグリッドマンシグマ。
バクタリに羽交い締めにされながらパゴスの虹色光線を浴びるグリッドマン。
地上でも、クラッシャー達に攻められながらも反撃できないヒーロー達の姿があった。
白バラ仮面「ああっ!!」
メガブルー「くそっ…このままじゃやられちまう!」
メガピンク「でも、攻撃したら桃さんと国王が…」
メガシルバー「くそっ、どうすればいいんだ…」

数分後…変身が解け、血を流しながら倒れこんでいる直人と武史、そして、ボロボロの姿で力なく横たわるヒーロー達の姿が王宮の前を埋め尽くした…。
サンドルバ「フフフフ…いいざまだな!!」
メガレッド「くそっ……」
サンドルバ「本当ならここでとどめをさしてやりたいのだが……あまりやりすぎるとユガンデの楽しみを奪ってしまうからな。それに…われわれは戦力が欲しい」
トトメス「戦力…?」
サンドルバ「ふん!!」
力をこめ、メガピンクに向かって気を放つサンドルバ。と、突然、メガピンクの変身が解かれ、まるで糸の切れた人形の様に倒れこむみく。
メガイエロー「みく!」
メガブルー「みく!!」
サンドルバ「さあ、今村みくよ……………我等バダムの元に跪くのだ」
みく「…はい、サンドルバさま」
いつものみくとは違う、冷徹で氷のような声。その声に、誰もが振るえあがった。
健太「みく…おい、みく、ウソだろ…」
耕一郎「まさか…おまえがバダムの手下になるなんて……」
瞬「なあ、冗談だろ…ほら、こっちこいよ………」
千里「いつもみたいに、元気に笑ってよ……ねえ、みく…」
裕作「………みく、俺は信じている…おまえは、俺達の仲間だから…そんなチンケな洗脳になんか…うわっ!!」
裕作に向かって光線を放つみく。誰もが目を疑った。
みく「…うざいのよ、あんた達。普段からみくの事馬鹿にしてるくせに…仲間?信じている?…ふざけないで!!みくは…もうメガレンジャーじゃないの!
   正義の味方ごっこは、これでおしまいよ!!」
手からデジタイザーをはずし、健太めがけて投げつけるみく。
みく「んじゃ、バイバーイ♪無様な正義の味方さん♪」
サンドルバの横へ並ぶと、ベンジャミンと桃、カバヤン国王と友に消えて言った…。

千里「みく……みくーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
砂漠中に千里の悲痛な叫びがこだました。


「ん…」
オーピンク・丸尾桃が目を覚ますと、そこは魔空城の中だった。
「ここは…?っ!」
よく見ると両手両足が鎖で縛られている。まるではりつけのキリストのようだ。
「お目覚めかしら?」
声の先に目を向ける桃…そこには、メガピンクこと今村みくの姿があった。
だが、何かがおかしい……キングピラミッダーまで戦いをともにしていた時とは、口調が違っていた。
桃 「あなた…もしかしてバダムに!!」
みく「バダムに…?何だというのかしら?」
そういうとみくは足を進め、桃のあごを指で持ち上げる。次の瞬間、二人の唇が重なった。
桃 「むっ…」
次第に生気を失っていく桃の瞳。そして、ついにオーピンクまでもが…
みく「洗脳は終わりました…サンドルバさま」
サンドルバ「うむ。これでやつらの戦力はまたひとつ削がれたことになるな」
いつの間にか後ろにいたサンドルバが大きな声で笑った。みくも、桃もそれに続く。
三人の笑い声が、暗い城の中にこだました…。


王宮では、メガレンジャー達が意気消沈していた。
「みくが…みくがあいつらの手に落ちるなんて…」
「それだけじゃない…丸尾隊員も救えなかった…」
「ちくしょう…一体どうすりゃいいんだよ…」
「みく……お願い、戻ってきて…」
さすがの雄作も考えあぐねていた。
「みく一人が抜けたせいでこんなに…どうすれば…」
と、そのときである。
「どうもーっ!!デンセンマンがデンセン音頭を踊りにやってきましたぁ!!」
やけに陽気な声はデンセンマンと与太八左衛門の二人である。ベンジャミン伊東に呼ばれ、意気揚々と来たのはいいが…タイミングが悪かった。
「アレ…ちょっと、何ですかこの暗~いテンションは?いけませんよ、さあみんなで…」
「ふざけんなっ!!!」
健太がデンセンマンに飛び掛かる。
「ちょっと、健太やめて!!」
「この人達に罪はないんだ!!」
「離せ、離せ…っ!!!」
どうにか暴れる健太を押さえ、数分後。
「なるほど…任務に失敗した上、友達まで…」
「みくは私たちのかけがえのない仲間なんです。みくがいなきゃ私たち…」
「あのう…私に考えがあります」
声を挙げたのは与太八左衛門だ。
「そのお友達は、まだ生きていらっしゃるのでしょう?それなら挫けることはありません。 どれだけ多くの時間をかけてでもいいから、取り返すんです!」
「でも…」
「ダメダメ、悩んでいちゃ。解決するものもしませんよ?」
「だけど、一体どうやって…」

「あの怪獣達は、国境沿いの山脈へ逃げていったようです」
 物陰から現れた女性…カバヤン王国のマミィ王女だ。
 サンドルバが国王をさらった時、間一髪のところで逃げられたのである。
「国境沿いの山脈か…場所がわかればもうこっちのもんだ!!」
 雄作が4人を励ます。
「そうよ!!今度こそあいつらにギャフンと言わせないと!!」
「そして、みくちゃんと丸尾隊員を助けだすのよ!」
 うさぎとサナエがそれに続く。
「俺たち…グリッドマンとグリッドマンシグマもいるんだ。今度は負けないぜ!な、武史?」
「う、うん!!そうだよ!!」
 直人、武史もやる気を取り戻していた。
「あとはあなたたちだけです…さあ、どうします?」

「…行きましょう」
 最初に声を挙げたのは千里だった。
「私たちがここでヘコんだままあきらめたなんて知ったら、みくに笑われるわ。
 健太、瞬、耕一郎…行きましょう!!」
「…そうだな」
「へっ、今度こそみくを取り戻さないとな、耕一郎!!」
「な、なんで俺に振るんだ!」
「決まりね…みんな、行くわよ!!」

「あの、私も…」
「王女さまはここに残ってくれ。デンセンマンにおっさん、護衛は任せたぜ!」
「お、おっさん?」
「任せてください!!このおっさんと二人で頑張ります」
「わかりました…メガレンジャーとセーラームーン、ナイルなトトメスとグリッドマン達に、アラーの使者のご加護があらんことを…」
「アラーの使者?」
「この国を救った勇敢な若者です。たしか…あなた達と同じ日本人でした」
「へぇ…じゃ、そのアラーの使者さんに負けないように、俺たちも行くぜ!!」
「おう!!」


「サンドルバさま、あーん♪」
「あ、ずるいー!!みくのも食べてよー!」
左右にみくと桃を並べ、ご満悦のサンドルバ。悔しそうに見つめるココナツ王子の視線などどこ吹く風だ。
ココナツ「くそっ…私に力があれば、あいつらなどは…」
「心配しないで、王子さま」
聞きなれない声が、ココナツの耳元に聞こえた。
振り返ると、チャイナドレス姿の少女が二人立っている。
ぱいぱい「ここは私といぱねまが何とかするわ」
いぱねま「サンドルバと戦っている隙に、早く逃げて」
ココナツ「しかし、あいつは相当強い。それに、君たちは…」
いぱねま「私たち、五郎さんに頼まれてここまで来たんです」
ぱいぱい「王子様宛てに伝言も貰ってますよ。『悪のあるところ、アラーの使者は必ず現れる』って」
ココナツ「そうか…アラーの使者が…」
そんなココナツ達のやりとりも知らず、桃の胸に手を伸ばそうとするサンドルバ。
サンドルバ「フフフフフ、貴様なかなかよい胸をしておるな…どぉれ…」

「ぶぁかもん!!」

あたりに響き渡るしゃがれ声。声の主は魔女キバだった。
キバ「シャンドルバよ、女にうつつを抜かすもよいが、あのメガレンジャアーとかいうやつ等をどうにかせんかい!」
サンドルバ「心配するな。あやつらにこの場所はわからん」

サンドルバの言うとおりだった。基地はだだっ広い砂漠の地下、とてもじゃないがメガレンジャー達に探せる代物ではなかった。

メガブラック「…ダメだ、俺の力でもサーチできない」
メガイエロー「そんな!!それじゃあみくを助けられないじゃない!」
メガシルバー「あきらめるな。まだ手はあるはずだ…」
トトメス「でも、メガブラックでも探せなかったものを、どうやって…」
武史「…あっ!あれ見て!!」
武史が指をさした先…そこには、ラクダに乗ったターバン姿の青年がいた。
青年「君達がメガレンジャー…それにセーラームーンとナイルなトトメス、グリッドマンか」
セーラームーン「あなたは?」
青年「私の名はアラーの使者。基地を探しているのだろう?」
メガブルー「ど、どうしてそれを?」
アラーの使者「はっはっは…それが知りたければ、私についてきたまえ!!」
メガレッド「よし、デジタンクで追うぞ!」


一方、基地の中では… 
ぱいぱい「ハムスターになれ、しゃおしゃお、ぱい!!」
ショートカットにチャイナ服の少女…ぱいぱいが呪文を唱えると、サンドルバはハムスターに変えられてしまった。
同じ場所では別のチャイナ服の少女が、みくと桃と格闘中、取り押さえられていた。
サンドルバ「ぬおっ!!」
キバ「シャ、シャンドルバ!!」
ココナツ「お前の相手は僕だ!!」
キバの腹に膝蹴りをかますココナツ王子。突然の衝撃に、倒れこむキバ。

みく「お前…いったい何者だ!!」
いぱねま「教えてあげるわ…正義の味方よ!」
桃「正義…?ふん、お前もわれわれの仲間にしてやる!!」
いぱねまの唇に桃が唇を近づけた、その時…
「そこまでだ!!」

メガレッド「電磁戦隊!!」
メガレンジャー「メガレンジャー!!」
トトメス「星はなんでも知っている。ナイルも何でも知っている…不思議少女、ナイルなトトメス!!」
セーラームーン「愛と正義の美少女戦士、セーラームーン…月に変わって、おしおきよ!」
アラーの使者「そして、アラーの使者…お待たせしました、ココナツ王子」
ココナツ「あ…アラーの使者!!」
桃「アラーの使者だと?ふん、こざかしい!」
メガイエロー「丸尾隊員!!」
メガレッド「洗脳が解けてないのか…どうすりゃいいんだ」
アラーの使者「どうやら、洗脳をした張本人を倒すしかないようだな」
セーラームーン「張本人って?」
アラーの使者「あそこにいる、ハムスター…あれだ」
メガレッド「…へっ?」
メガブルー「おいおい、マジかよ」
セーラームーン「あんなの倒すなんて、簡単よ!ムーン=ティアラ=スターダスト!」
サンドルバ「…なめるなぁ!!」
ハムスターの姿になりながらも衝撃波を発するサンドルバ。その力に、セーラームーンが吹き飛ばされる。
セーラームーン「きゃあっ!!」
いぱねま「バラバラに攻撃してもダメ!!みんな、一斉に攻撃よ!」
メガレッド「よっしゃあ!ドリルスナイパーカスタム!!」
メガブラック「ロッドスナイパー!」
メガブルー「トマホークスナイパー!」
メガイエロー「スリングスナイパー!」
メガシルバー「ブレイザーインパクト!」
セーラームーン「ムーンヒーリングエスカレーション!!」
トトメス「伸びろ、パピルス!」
ぱいぱい、いぱねま「サンドルバを倒せ、しゃおしゃお・ぱい!」
サンドルバ「くっ…ぐおおおおおおっ!」
爆発、四散するハムスターサンドルバ。後には気絶したキバと、洗脳が解けて倒れこんだみく、桃が残った…。

メガブルー「みく!」
メガブラック「丸尾隊員!」
アラーの使者「大丈夫、気を失っているだけだ」
キバ「ククク…」
メガイエロー「あのお婆さん、しぶといわ!」
キバが意識を取り戻し立ち上がる。
キバ「おのれぇ…こうなったら基地ごと破壊してくれるわぁ!!」
メガレッド「げっ!!」
キバはアジトの起爆装置を作動させる。

メガシルバー「やばい、急いで逃げるぞ!」
「逃がすか、死ねいっ!」
魔女キバの放った光線がメガレッドを襲う。
「うわっ!」
間一髪で避けるメガレッド。避けた先は黒こげになっている。
メガレッド「何すんだよ!危ないだろ!」
メガブラック「そんな事言ってる場合か!逃げるぞ!」
メガレッド「わかった!」
メガピンク「早く早く!崩れちゃう!!」
落盤を続ける洞窟からメガピンクが手を延ばし、ギリギリのところでメガレッドが捕まる。
キバ「逃がすか!」
再び光線を放つキバ。だが光線はレッドのメガスナイパーに弾かれる。
メガレッド「へへっ、同じ手は二度食わないぜ!」
キバ「お…おのれぇえええ…口惜しや…」
崩れ落ちる岩に潰されていくキバ。

一方、地上では四匹の怪獣ががグリッドマンとグリッドマンシグマに倒され、直人と武史が変身を解いていた。
武史「まだかな…もう一時間は経つよ…」
直人「大丈夫だ…みんなを信じよう」
不安そうに見守る二人…と、洞窟から健太達が脱出してくる。
武史「健太!サナエさんやうさぎちゃんも!」
直人「丸尾隊員も…カバヤン王子もいる…良かった…」
カバヤン王子「皆さん…心配をかけました。これもメガレンジャーとナイルなトトメス、セーラームーンのおかげです」
耕一郎「いえ…俺達よりも…この三人にお願いします」
耕一郎が鳴海五郎、ぱいぱい、いぱねまを連れてくる。
ぱいぱい「えっ?私達?」
みく「サンドルバをハムスターにしたじゃん!あれがなかったら私達…」
カバヤン王子「そうですね…一度ならず二度までも、アラーの使者に助けられるなんて」
五郎「さあ…王宮に戻ろう。ココナツ王妃が待ってるよ」
瞬「おう!」
その隙をついて、メガレンジャー達が脱出していく。

そして…国王と丸尾隊員の帰国に沸いたカバヤンでは、デンセンマンをリーダーにデンセン音頭祭りが開かれていた。
八左右衛門「いやー、盛況盛況!大成功ですな」
デンセンマン「めでたい時にはデンセン音頭!さ、まだまだ踊りましょう皆さん!」
ベンジャミン伊東「くうっ、嬉しいね…俺の洗脳が解けたお祝いにこんなお祭りを…」
八左右衛門「バカ、違いますよ…あれ?メガレンジャー達がいない!」
マミィ王女「あら…皆さんこんな所に…メガレンジャーさん達なら少し前に日本に帰りましたよ」
八左右衛門「あらあら残念。一緒にデンセン音頭を踊ろうと思ったのに…」

そして…I-NETの輸送機の中では…
うさぎ「うわあ…みんなお祭りしてる…いいなぁ…」
裕作「次に来た時にたっぷり踊ればいいさ。それより…鳴海さん、すいません。アラーの使者として名高いあなたの力まで借りるなんて…」
鳴海五郎「世界中が大変なのに僕だけが何もしないわけにはいきません。僕でよければ、何なりと…」
裕作「ありがとうございます…健太、丸尾隊員の様子はどうだ?」
健太「ぐっすり寝てるよ。大丈夫」
サナエ「仲間も増えたし…あとは日本に着くだけね♪」
耕一郎「ああ…ぱいぱい、いぱねまもよろしくな」
ぱいぱい「よろしく!」
いぱねま「さあ、日本に帰ろっ!」
そして、輸送機は日本へ向け全速力で飛び立った。


デンジマンの治療の為、ファイブマンはマグマベースに戻った。
「アーサー、デンジマンの五人は大丈夫か?」
「みんな大きな怪我は無かったからゆっくり休めば大丈夫だよ」
「良かったぁ」
学に聞かれサポートロボットのアーサーG6が話した。それを聞いてレミが安心する。
「兄さん、レミ、モニターを見てくれ!」
「健、どうしたんだ…あれは!」
健に言われモニターを見ると巨大ロボットが映っていた。
「あれはビッグガロアン!」
文也がそのロボットを見て驚く。
そのロボットはかってスーパーファイブロボを倒したビッグガロアンであった。
「俺は数美と一緒にデンジマンを助けに行く。健達はスターファイブで足止めしてくれ!」
「OK!ファイブマン!」
学と数美はデンジマンのいる医務室へ向かって行った。
そして他の三人はファイブマンへ変身し、スターファイブの格納庫へと向かって行った。

「ふっふっふ、デンジマンの五人がここにいる事はガロア艦長から聞いているぞ!」
医務室へ向かう二人の目の前にバンリキ魔王が現れた。
「デンジマンには指一本触れさせ無いわ!」
「行くぞ!ファイブマン!」
「デンジマンの前にお前らを始末してやる!」
学と数美はファイブレッドとファイブピンクに変身すると、それを見たバンリキ魔王は槍を構えた。

一方のビッグガロアンの目の前にスターファイブが颯爽と登場した。
「ファイブマンめ、出おったか。も一度このビッグガロアンで一捻りしてやろう」
ビッグガロアンを操縦するガロア艦長はスターファイブを見て見得を切る。

「行くぞ!Vソード!」
ファイブレッドがVソードを構えバンリキ魔王に向かう。
「馬鹿め、こんなチャチな剣でワシに立ち向かう気か」
「ぐっ、なんて強さだ…」
バンリキ魔王はVソードを槍で受け止めファイブレッドを吹き飛ばす。
「兄さん!」
「大丈夫だ…それよりなんて奴だ」
ファイブピンクがレッドに駆けつける。

「バンリキ魔王、俺達はここにいるぞ!」
「デンジマン、何故ここに来たの?」
デンジマンの五人が一同の目の前に現れた。
大五郎がバンリキ魔王に見得を切る。
「行くぞ!デンジスパーク!」
バンリキ魔王に対し赤木が見得を切ると五人はデンジマンに変身した。
「デンジマンめ、ここで決着をつけてやろう!」
バンリキ魔王は槍をデンジマンに向け構えた。

「行くぞ!スターガン!」
一方のスターファイブはビッグガロアンのミサイル攻撃をスターガンで撃ち落としていく。
「おのれ、ここまで強くなったとでもいうのか!?」
押され気味のガロアがたじろぐ。

そんなビッグガロアンにバンリキモンスが加勢して来た。
「こんな時に怪獣かよ!」
「文矢、落ち着け。なんとか足止めするのが先だ」
ブラックがバンリキモンスを見て驚くがブルーに止められる。
「ギャォォォォ!」
バンリキモンスが吠え出すと尻尾からの念力光線でスターファイブを止めた。
「うっ!」
「何よこれ!」
イエローが金縛り光線に驚き叫んだ。
「バンリキ魔王の手の者か、ならばありがたい!」
ビッグガロアンはレーザー攻撃でスターファイブを追い詰めていく。

「喰らえぃ!」
バンリキ魔王がデンジレッドに槍を振りかざした。
「よし、デンジパンチ!」
「ぐっ…」
デンジレッドはデンジパンチでバンリキ魔王を壁に叩きつける。
「おのれ、デンジマンめ…何ぃ!?」
何とか立ち上がるバンリキ魔王にファイブテクターを装着したファイブレッドとピンクが向かってきた。
「行くぞ!必殺ファイブテクター!」
「ぐわぁぁぁぁ!」
二人は火の玉の様になりバンリキ魔王を突撃した。
その強力な攻撃でバンリキ魔王は倒れると同時に爆発し、その爆炎の中から二人が戻ってきた。

「よし、急いでスターファイブを助けよう!」
「そうだな、頼むぞアイシー、デンジファイター!」
ファイブレッドに言われるとデンジレッドはデンジファイターを呼んだ。
デンジファイターにはデンジマンの相棒であったロボット犬アイシーがベーダーとの最終決戦の際に自らを犠牲にして指令回路になったのであった。

「ぐっ、どこまで持つんだ?」
ブルーがたじろぐ。
「健兄さん、見て!」
「あれは!」
イエロー指を刺すと空からデンジファイターがバンリキモンスとビッグガロアンにレーザーを撃ちながら飛んできた。

「アイシー、待っていたぜ!」
デンジブルーがデンジファイターを見ながら喜ぶ。
「ファイターチェンジ、ダイデンジン!」
デンジレッドが叫ぶとデンジファイターは巨大ロボダイデンジンへと変形した。
「アクション!」
五人は即座にダイデンジンに乗り込むとダイデンジンが目が輝く。

「ツインカノン!」
「ギャァァァァ!」
別方向からバンリキモンスの尻尾に砲撃が次々と命中する。
それによりスターファイブは再び自由に動けるようになった。
「兄さん!」
「みんな、大丈夫か!」
ブラックがその方向を見るとそこにはツインカノンを構えたファイブロボがいた。

「一気に決めるぞ!合体スーパーブラザージョイント!」
ファイブレッドの叫びと共にファイブロボとスターファイブはスーパーファイブロボに合体した。
「おのれ、いくら合体したとはいえ一度は倒した相手、ワシを倒せると思うか!」
「俺達兄弟の団結は一度負けた相手でも打ち砕ける、スーパーベクトルパンチ!」
スーパーファイブロボの必殺技、スーパーベクトルパンチが決まった。
「ま、まさかこのビッグガロアンが敗れるとは…」
ビッグガロアンは爆砕した。

「バンリキモンス、今度こそ終わりだ!電子満月斬り!」
「ギャァァァァァ!」
ダイデンジンの必殺技デンジ剣電子満月斬りを喰らいバンリキモンスは爆発と共に消えた。


「おのれ、ガロアまで敗れたのか…」
バルガイヤーの艦内で戦いを見ていたメドー達は驚きを隠せなかった。

『ふふふ…お前達は用済みのようだ。』
「誰だ!」
艦内中に謎の声が聞こえ一同が辺りを見回し、ビリオンが謎の声に叫ぶ。
「あの声は大いなる意思」
メドーの言う通りその声は大いなる意思であった。
『お前達を信用した私が間違っていた』
「大いなる意思よ、もう一度チャンスを…」
シュバリエが大いなる意思に。
『永遠に私に仕えるがよい…』
「な、何を言うのだ!?」
メドーの叫びも虚しくバルガイヤーは大いなる意思の放った落雷により粉々に破壊された。


その頃、Dr.ヒネラーに占拠された宇宙ステーション・デルタでは…。
「爆破の後のようだな…よし」
Dr.ヒネラーはモニターに映る場所を見て何かを思いつく。
「Dr.ヒネラー、どうしたのでしょうか?」
「装置のテストの場所が決まった。この荒廃した屋久島にしよう」
シボレナに聞かれるとヒネラーは時空破断装置のテストの場所を決めたのであった。
それは村上率いるニューラッキークローバーにより破壊された屋久島であった。


地球に向かう超新星フラッシュマンの母艦、スターコンドル。
彼らはウオフ・マナフの特命で地球でのバダム掃討の任務に当たる事になった。
フラッシュマンの5人は再び故郷の土を踏める事への期待と次なる恐怖への不安で心は一杯であった。
「そろそろ地球か…」
レッドフラッシュ・ジンがキャノピー越しに映る地球を見ながら複雑な表情になる。
「もう反フラッシュ反応も消え去っているんだ、気にする事は無いさ」
サポートロボットのマグがジンを励ます。
彼らの反フラッシュ反応は宝忍ジャンヌがスターピースの力を使った事により完全に取り除かれたのであった。
「マグ、ところでサラはもう大丈夫なの?」
「サラはまだ一人にしておいた方がいいかもしれない」
ピンクフラッシュ・ルーがイエローフラッシュ・サラの事をマグに聞く。
サラは唯一、地球の父親である時村博士と再会していたが、自分の娘だと言う事を博士に言えず地球を去っていた。
「よし、そろそろ大気圏に突入だ。ルー、サラにも伝えてくれ」
「ええ!」
フラッシュマンの5人は故郷の星へと近づこうとしていた。

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最終更新:2013年03月14日 02:02
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