新光皇歴1996年9月10日。 村井研究所データ流出事件の主犯の一人にして、村井幸太郎抹殺計画の実行犯「裏切者」こと御沢峰疾風が、 御蓮某所の刑務所内の特殊留置室から脱走したのを、尋問に訪れていた特別尋問官が発見した。 監禁室の鍵は開けられており、御沢峰が内側から強引に破った形跡もないことから、 彼の脱走を何者かが手引した可能性が非常に高いと判断され、当局はすぐさま御沢峰とその協力者の行方を追うべく捜査を開始した。 しかし捜査開始から10年以上経過した今現在、新光皇歴2010年においても御沢峰について有力な情報はおろか消息すら判明しておらず、 彼がいつの日にか再び何らかの行動を起こす可能性も慎重に考慮し、御蓮帝国の捜査機関はその調査に今も注力している。 ----