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骨折り損のメタモルフォーゼ」の最新版変更点

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 &bold(){タイムスリップ・コツヒコ編}
 「&bold(){骨折り損のメタモルフォーゼ}」
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その1
 
 「そうか判ったぞ。これはおかしいのだ」
 古代遺跡、壁画の間に男の声が木霊した。
 総合考古学者ボンザレス・ハムレットは研究の中で様々な疑問と戦い解き明かしていたが、いわゆるオーパーツ等といった矛盾に対し謎が残る事も多かった。
 だが今度は決定的だ。そうそれはおかしいのだ。
 
 数万年前の壁画に落書きされた”モツニ参上!!”の文字…遺跡におバカ野郎が書き殴るのも珍しくはない。
 しかし、この筆跡は千年以上前のものだ。こんな事をするのは現代人だけとは限らない?だが恐らくこのカラースプレー缶は現代にしか存在しない。
 サインの端には奇っ怪な時計の化け物の絵…
 昔から不思議水晶パワーで未来が見えると嘯き世界の終わりを予言する占い師は歴史に数多いた。それらの中には触手の化け物の襲来を記す者が散見された。
 そして戦国時代に百鬼夜行を率いたと噂の将軍、その旗や家紋。神隠しから帰ってきた狂人が魘される共通の夢…紫の空に銀の海、そして…
 ボンザレスの中に残る数々の謎が触手を伸ばし絡み合い始めていた。幾つかの邪神教に共通するシンボル…アームヘッドは超常能力を発揮するという、であれば時間に干渉する能力も…だが全ての矛盾が”モツニ参上!!”と書くような者の仕業とは思えない、だとしたら…ボンザレスの超推理力が加速する。
 …歴史に矛盾を生む者が集団で存在する。恐らくそれは邪神教あるいはアームヘッドと深い関連が…これは狂った推理だろうか?しかし彼がこの考えに至ったのは多大な分析に基づく物だ。それが落書きによって決定的なものとなった。…歴史が破壊される前に、証拠を纏め研究所に発表しなければ…
 研究解析セットを急いでリュックとケースに収め壁画の間をあとにする。
 遺跡を飛び出したボンザレスの前に現れたのは一機のアームヘッドだ。
 「そこのアームヘッド、この一帯は進入禁止地域だぞ」忠告を無視し機体は目前に着地!
 「は?お前こそオレの別荘に侵入してるんですけど???」別荘・・・
 そいつの頭部は音楽家めいた巻き巻きが付いたヘアーでよく見るとそれがもつ煮だった。更にコクピットが開くと中からももつ煮ヘアーが覗いた。
 「その荷物?何勝手に引っ越そうとしてるわけ???」
 「遺跡所有権は個人ではない!お前こそ無許可だな!」
 「いや?”先に”見つけたのはオレだけど???
  …ん?お前我々タイムスリップ教団を嗅ぎ回ってるタイムパトロールじゃないだろうな?」
 コイツがモツニだ!「あ?やっべ??」
 「な、何の話だ」ボンザレスがしらを切った。
 「いや?でもお前オレの失言聞いちゃったし?証拠隠滅しないと???」
 モツニのアームヘッド、モーツアルト二世が襲い……
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その2
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 「…助けてくれ…ここから出してくれ…」
 タイムスリップモツニにより連れ去られたボンザレス・ハムレットは尋問処刑部屋に囚われていた。身体は拘束されその上には力士の常食チャンコの材料となる何らかの内臓が山積みになり、周囲では獰猛な肉食獣カッパバビルサが蠢く。
 カッパバビルサは自らの頭の皿が伸び鼻から顎にまで貫かれている為に気性が荒く恐ろしい姿。処刑・モツニスペシャル2は獣が内臓の山を食い終わる前に情報を吐かなければならない恐るべき尋問である。
 「ん?教団について何を知ってる??」
 無論これは本来無駄な工程だ。
 相手が知りまいと失言を聞いたのでどの道消す気なのだ。痛めつけるだけの悪趣味!ボンザレスの目の直線上にある時計がランダム速度で逆回転し感覚を狂わせる。
 「これが終わったらレバニラのサイクロンしばきの刑だからな?覚悟しろよ??」
 「く、くそ…」老父の目に涙。ただ知りたかっただけなのに…
 「そこまでだモツニ」
 突如若い男が現れた。「ヒコボシ様??」
 「司祭長がお呼びであるぞ、用件は分かるな?」
 その両腕は複雑な紋様の機械のようだったが、単なる義手とは異質な物体だとボンザレスでも分かった。
 「まさかおチクリになったのですか??」
 「余計な事に食費を使うなと言ったろ」
 モツニがカッパバビルサと共にしぶしぶ退室すると、ヒコボシは倒れるボンザレスを見下ろした。
 「それで…何故我らの存在に気づいた?」
 もはや死んだも同然…観念し口を割った。「私は考古学者…歴史の違和感を追究していたら辿り着いた」
 「ほう」「決め手はさっきの人の落書きなんです」「やれやれ」
 「他に探っている者はいるか?」
 「いや私個人しか知らない。証拠を揃えなくては一笑に付されるだけだ」
 「それで、どうする?」「私ならさっきの人のようなヘマはしない、寧ろ痕跡を減らすお手伝いが出来ます」いけるか?
 「ふ、抹殺されぬ道はそれしかないと分かっているな」
 「丁度幹部でも利用価値があれば引き入れると決めていた。司祭長も脳筋の多い組織になる事を危惧していたし…裏切るつもりでも自力では生きて帰れないからな」
 「ありがとうございます」よしよし、この組織ならあのおバカ野郎を指導する立場になるのも簡単そうだぞ!…あれ?
 「だが当然、教団員の道も生易しくはない。心せよ」ヒコボシは食材の山を退け拘束を解くと去った。
 やがて古代戦士めいたファッションのレバニラが入ってくる。「俺のサイクロンしばきを免れた幸運な奴はお前か爺さん。早速新人研修に連れてく、ついて来い」
 生き延びたが変な宗教に入ってしまった…
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その3
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 「ジィさん、アームヘッドは?」
 前をちんたら歩くヤリヒコが問う。
 「移動用に少し乗っただけで戦ったことはない」
 「あらそ」やがて雑多物置に埋もれるアームヘッドに行き着いた。それはAMH-005皐月だった。かつて鍛錬されたらしいそれは装甲もなく筋肉も萎み弱々しかった。
 「こいつの乗り手はもうどっかに消えちまった」操縦席に付いた人型の煤が気になるが…
 「乗れなかったら他のを掘り出すぞ」
 乗ってみたら動いた「おおお」「手間かかんなくて良かったぜ、あとはヤマビコんとこで弟子入りしな」
 いつの間にか姿を消すヤリヒコ!癖の強い上司達に若い頃を思い出す。
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 「うぬあああ」ボンザレスが呻き皐月が倒れ込んだ。
 「そんなものか!老いるまで学んできた歴史とやらが!お前に何を与えてくれた?愚かな人類の歴史など何の価値も無い!何故なら我ら教団の前に滅び去るからだ!覚悟を決め…」人類を憎むヤマビコの指導は学者にとって超スパルタ
 それでも食い下がり一度死んだ機体の再鍛錬に挑み続けた。
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 やがて一般構成員レベルに成長したボンザレスはタイムスリップ・ボンレスハムの名を受けた。
 だが……それまでだった。
 一度老いてしまった我が身、後付の筋肉は若い者に出し抜かれていく。命乞いの末に選んだこの道は何故…
 このままではヤマビコ師匠の言う通り何者にもなれず下っ端のまま死んでしまいそうだ。
 
 「非力な私をお赦しください」
 触手十字架の前に跪いた。ふとそこに”些細な悩みは神ではなくお悩み相談室へ相談しよう”と貼り紙があるのを見つけた。早速行って見ることにした。
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 「失礼します」
 中に居たのは小麦色の髪のマッチョだった。
 「…君がボンレスハムか、座ってくれ」
 司祭長サダヒコ!直接関わる事は無かったのにいきなり一対一とは…本人に自覚は無いだろうが圧迫面接以上のプレッシャー!
 「強くなれなくて、最近置いてかれてて」「その悩みを抱える者は実際多い」
 「君は学者で人類の歴史も好んでいる…口封じの為教団に入らざるを得なかった事は悪いとも思っている。君が記憶を操作する手段を得れば戻って余生を過ごす選択肢もある」
 「そんなつもりは」
 「一人相撲」
 「?」
 「生ける者全てに其々の土俵がある。それが重なった時、縄張り争いや上下関係が生じる」
 「土俵を追い出された者はどうなるのか?…負けて終わりではない。その周りには新たな土俵がある。一人相撲に終わりは無いのだ」
 「サダヒコ様…」
 「教団は元々君の歴史的隠密行動支援を評価している。例外的に強さだけを要求している訳ではないのだ」
 しかし…それでも強くなりたい、己自身の土俵で!
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その4
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 「うーんうーん」夕食時に土俵について悩んでいると力士が近づいてきた「いいから食べるでゴワッス」
 フジヤマが食料を分けるのは天文学的確率!
 ニク(動物)を食べ終わるとボンハムは骨を眺めていた。
 
 骨…その昔初めてアザミウマ(伝説の動物)の化石を見つけたのを思い出す。
 ワニモドキヒゲアシドラゴンの骨格標本を作った事も、怪物の骨を組み替えるオモチャも…
 骨…輝かしき頃の思い出は骨と共にあった…
 骨…美しさと恐ろしさを兼ね備えた崇高な造形物…
 ああ骨…命を支えその死後も生きた証を残し続ける墓標…
 骨よ、骨、骨!
 「ホネーーーーッ!!」
 「ゴワッ(怖)!?」
 
 それからというものボンハムと皐月はみるみる痩せていき骨のようになり皆が心配するほどだった。
 しかし骨はそのまま太く成長していき姿を変えた。
 「お赦しください…筋肉で無く骨を愛した事を」
 その祈りは皐月の魂に届き、彼らは肉体を復元する調和能力すら手に入れた。フォッシル皐月は土俵を作った。 
 
 「賢者の石だ」ヤマビコがフォッシル皐月の背に付けた宝玉を指す。
 「やや複雑な心境ではあるが、お前の調和による仮想筋肉の可能性は未知数。上手くやればラウンズに比肩するやもしれん」
 「ありがとうホネ」「?」「…ございます」
 出力増大し更に鍛えた結果、彼らは進化を重ね、そして…
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 「コッコッコ、今日から君たち人材発掘チームのリーダーとなったタイムスリップ・コツヒコだ」
 「!???」モツニが爆死しそうなほど驚く。
 「ホネホネホネ、君のその顔が見たくてね」
 「あの時しばかなくて良かった」とレバニラ。
 「この中で一番後輩なのに幹部とは凄いゴワッス」
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 昔の御蓮。
 「ガシャ髑髏だ!」山から出現した骨の化け物に農民が騒ぎ出した。
 「やあやあ我こそは胸元寄経」「どうも、防体囮遭徒(ぼでいがあど)の弁弁です」
 すると髑髏、アームヘッド・ゴルゴタが口を開く。
 「コッコッコ寄経よ、君たちはこの後すぐに兄上に裏切られ討たれる」
 「実際死ぬので居なくなっても歴史的影響は無い。我らと来るんだホネ」
 「異なことを抜かす妖怪だ、成敗してくれる」寄経が刀を抜く。
 「コッコッ、未来から来てるので実はもう10回も君を倒してるんだ…そろそろ流れ変わってホしいネ」
 「ツネさん、コイツマジやんか」弁弁がパイロットに気づく。
 「ええい兄上を愚弄するか!如何な図体とて討ち倒してみせようぞ!」寄経が斬りかかり……
 ………
 「次はもう少し後、追い詰められてる所を加勢するシナリオで行こう、彼らは必ず手に入れるぞファンなのでコッコッコ……」
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 (続く)
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その5
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 灼熱の日差しが注ぐ広大な砂漠。
 そこを横断しようとするプラント軍の一団とリズ軍の警備部隊が衝突した。
 砂色のアームヘッド、パランワルドが赤緑の高機動型弥生改と対峙!
 「私"戦闘X"の事はご存知ですかな?」「知らんな」「貴様ッッ」それはギガントマキアのある1ページ…
 熾烈な戦いが繰り広げられていたが、既に正史ではない異変が起こっていた。
 地平線上、蜃気楼に浮かび上がる白い十字架、その下に等間隔で立ち並ぶアームヘッド群。
 「あれは?」パランワルドが動きを止め思わず弥生改も振り向く。
 「うわあーッ」十字架の肋骨に捕らえられていた弥生が自壊し崩れ落ちる。
 「ホーネホネ、助けに来ましたよ"砂塵を纏う者"」十字架が骨アームヘッドに変形。
 「貴ッ様!」戦闘Xが向かうが手下に妨害される。
 「私はタイムスリップ教団のコツヒコ」「同じくレバニラ」「フジヤマ」「モツニ」「チチデカマル」「ナキドコロ」奇怪な集団が迫り来る!帝国機が立ち向かうが劣勢!
 隙を見てモツニ機がパランワルドに接近!「一緒に来てもらうぞ??」だがモツニ爆発!パランワルドが至近距離大砲で応えたのだ。
 「どうも味方に思えんのでな」「は?撤退するし??」消えた
 「ゴワ…」フジヤマ機はストリートタイヤなので走れず砂に沈み、ナキドコロ機は棒立ちがデフォなので砂に沈み
 「むん!」チチデカマル機、フリメールライトアーマーは軽量機を更に軽くしたもので砂上を身軽に跳躍しながら距離を詰める!
 ナギナタトンファーでパランワルドに斬りかかる!外套からのナイフが受ける!だがフリメールはその刃を踏みつけ大跳躍!空中から連続ナギナタ!パランワルドは屈んだ。
 そしてマントを砂上に擦るように振り回し砂かけ!調和で超加速した砂が散弾銃めいて襲う!
 軽量機が衝撃で宙に吹っ飛ぶ!「す、砂ごときでここまで…」寄経も撤退!
 「次は俺が相手だ!」レバニラ機が高速回転し砂竜巻と化す!「最高サイクロン!」パランワルドも足のスクリューを始動し砂蹴立て滑走!
 レバニラ機が意思を持ったダストデビルと化し執拗に追い立てる!だが砂塵を纏う者の異名をとるものが屈する筈はない!
 ジグザグに小回りを効かせるパランワルド!「無駄よ!サイクロンは規模を拡大しお前は無力…」レバニラが岩山に激突!砂漠を熟知する極めし者の誘導…「暑いし目が回るし帰るよ」
 レバニラも去り遂に教団勢はコツヒコのみ残された「骨の無い…だから新しい手下が要るんじゃ」一方でパランワルド以外の機体もゴルゴタの前に敗れていた「俺もまだいるぞ!」戦闘Xの弥生改が立ち上がる。デザルト・サンダースは大砲を構えた…ゴルゴタに対して。「生憎だがお前は浮き世離れしすぎだ」
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その6
 「その骨はお前の仲間では?」戦闘Xが問う「知らんな」「そいつも知らんのか…」「コッコッコ、だがヒレー・ダッカーは知っているだろう。彼も同志となっているぞ?」「ヒレーはセイントメシアに…」「この世界の彼はな!つまり高次元の存在になったのだ」「どの道今の俺の任務は輸送部隊を討つ事だ、それを邪魔するなら戦るだけさ」
 そこへアームコア反応、7つ!「これは…」「"血染の羽毛"さん!私は有名エースパイロット戦闘Xです!変な第三勢力が出ました!助けてください!」
 太陽を背にするセイントメシアの眼下には三つ巴のアームヘッド。「あれは皐月…気のせいか、とかく異様だな」
 ゴルゴタは全身をカタカタ言わせ踊るようにした「救世主!お会いできて光栄です!貴方はいずれ歴史的世界遺産になりますよ、聖地エンゼルフォール…」コツヒコが宣教師めいて言う間セイントメシアが降り四つ巴の形になった。
 「斬新な挑発だな」狂ってるにしても厄介な敵だろうと幸太郎は察した。
 デザルトは本来セイントメシアの登場に驚くべきだった。だが異界の宣教師の介入により何を敵と定義し次の行動をとるか迷いが先んじた。両方を敵とすれば負ける…骨の助けは不安要素が多い…だが任務は…どの道メシアが来た時点で…
 「うおーッ」戦闘Xは大砲を一瞥した後ゴルゴタに突進!「奇遇だな」
 パランワルドも援護するようにゴルゴタを狙い撃つ!メシアも髑髏を敵と見なした!「ホネホネホ!ならば弱らせて連れてくまで」斬りかかる戦闘X弥生とすれ違いざま、ゴルゴタが脚からバッタめいた別の脚を弾き出しその先の刃で蹴る!弥生を吹っ飛ばしつつ跳躍!空中のメシアはアームキルで迎え討つ!
 速攻即死の一撃は肥大化した肘骨によって阻まれる!ゴルゴタはその勢いのままパランワルドへ落下!噴火するように天に巻き上がる砂!寸前で避けたパランワルドの至近距離大砲!同時に背後から弥生の対生体弾弾幕!間のゴルゴタは意に介さない!
 「コッコ、私を傷つけるのは三人がかりでも骨が折れるぞ」
 ゴルゴタの腕が伸び突撃槍めいた爪が襲う!デザルトはナイフで受けたが反動が強い!その時セイントメシアが背後をフェザーで攫う!十字架型賢者の石を狙ったがアーチ状背骨に防がれた。乗じてパランワルド大砲射!今度は砲丸の周りに高速の砂が渦巻くグラインダーボール!ゴルゴタの腕関節を破壊する!
 「やった!」喜ぶ戦闘Xだが落ちた腕に異変!独りでに跳ね上がりパランワルドの顔面を掠める!今のは戦略的自切!跳んだゴルゴタに戻る腕!メシアに肘ハンマーを仕掛ける!防御の調和ハウを掛けつつスタッフで応戦!叩き落とされる救世主!デザルトは滑り回り砂塵で目くらまし!骨の追撃は阻まれた。
 セイントメシアは調和アカクで砂煙を透視する。髑髏の背に立つ十字架を捉えた。単なる飾りではあるまい…何らかのコアなら壊すべし!瞬時に攻勢に出る!…だが、ゴルゴタの頭が無くなっている!気づき防御した瞬間砂から頭骨が飛び出しメシアに噛みつく!そのまま己の身体に押し付け肋骨で捕縛する!
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 ***『骨折り損のメタモルフォーゼ』その7
 ゴルゴタの白い十字架に磔となるセイントメシア…
 「ホーネホネホネ!念願の救世主十字架!記念に写真撮りたいんじゃ〜」「ううっ…この世の終わりだ」絶望する戦闘Xだが…
 「パカリ」力の調和が発動!締めつける肋骨を軋ませ反発!全力の後ろ蹴りが骨の一部を砕く!ゴルゴタが倒れながら変形を解く。
 だがメタモルフォーゼは終わらない。白骨の全身に不明瞭な肉体が浮かび上がった。空だった眼窩には人魂めいた紅い目玉が復元し燃えていた。「ムキムキムキ」コクピットに拘束されるコツヒコも再生し筋骨隆々!これがゴルゴタの調和!「なにあれ」恐れ慄く戦闘Xと対照に幸太郎は正面に相手取る!
 セイントメシアのパカリ強化ダイナミックフェザーとゴルゴタの筋肉ボーンハンマーが激突!砂塵爆発!双方の発する膨大な斥力が周囲の砂をすり鉢状に吹き飛ばしていく!「ムキムキ!」肘骨プレスが圧力増大!メシアが押されている!…「クロスヘアを狙え」パランワルドと戦闘Xの照準が十字架と重なる!
 連邦と帝国の集中砲火が鮮やかな十字架を飲む!グラインダーボールがバリア突破!戦闘Xの対生体弾が仮想筋肉を減衰!砲丸が幾度も賢者の石を叩き根元を軋ませる!「…!!」潰しにかかるゴルゴタが僅かに止まり、メシアが押し返す!尚も続く砲撃!続ければ十字架が折れるか調和の限界時間が来る!
 「ボオオオオン!!」コツヒコの叫びと共に足元が爆発しゴルゴタの関節がバラバラに吹き飛ぶ!……やがて三機の包囲から離れた地点で髑髏が再び組み上がった。
 「コッコッコ…危うい所だった!簡単に勝てると思った私の愚かさ…今回は負けを認めよう。だが我々の敗因は砂漠への対策を怠った事。次は必ず克服するのが我々!いずれまた会おう、ホーネホネホネホネ……」
 コツヒコの声が遠のきゴルゴタは蜃気楼となって歪み消えた。「何だったんだ…」
 「……」(パカリを押し返す力…異様なフレーム…あれはこの時代の物では…)
 「輸送部隊は行ってしまったか」デザルトが漏らし速やかに撤退した。
 一つの歪んだ世界線はタイムスリップ者のトレーニングルームと化す…その破綻がもたらす影響をコツヒコはあまり考えていなかった。ボンザレス時代とは変わってしまった。強者を教団に引き入れる前提で歴史上の英雄と戦う…その力と快感を得てしまった今では。
 (その7終わり)
 
-[[戻>アームヘッド(こぜに)]]
+[[戻>アームヘッド(こぜに)]]