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**あ //-------------------------------------------------------------------------------- #divclass(navi_epi){ |[[← 前>用語辞典 /A-Z]]|&link_path(../){一覧}|[[次 →>用語辞典 /い]]| } ---- #contents(,option=word) *索引 ---- #areaedit **愛天使アイシテール(あいてんし-) -登場作品:学恋V ⇒「[[愛天使アイシテール>用語辞典 /て#id_2fc4934a]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **蒼い瞳のルーシェ(あおいひとみ-) -登場作品:学恋2,秘密 -関連人物:[[深尾華穂子>キャラ年鑑 /主要人物 /深尾華穂子]],[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]],ルーシェ・ベガ,ローラ・エトランゼ -関連用語:演劇部,前世  シンババこと「深尾華穂子」先生の仰々しい少女趣味の産物であり、一種の夢小説である。  『学恋2』「[[岩下編>登場話早見 /学恋2#id_97d83d88]]」に登場。  深尾先生が五年の歳月を経て完成させた高校演劇である。  彼女の手によって脚本と演出の両面から熱心な指導がなされ「[[演劇部>用語辞典 /え#id_2c64b1fc]]」一同の技量もあって1995年の文化祭に公開された初演では(高い確率で)好評を期した。  ラストシーンでは敵役との剣戟シーンなどプロ顔負けの演出も盛り込まれ、そのままの勢いで主役とヒロインのキスシーンへとなだれ込む。    あらすじは以下の通り;   遥か彼方の宇宙で……(スぺオペでは定番)  アンドロメダ星雲、彼の地では三百年に渡り激しい星間戦争が繰り広げられていた。  共和国連合軍オフェリアと武闘派統一国家ランガ・ズゥ、その中で生まれる[[プリンセス・ローラ>キャラ年鑑 /ら行#id_d62d7928]]と[[第三王子ルーシェ>キャラ年鑑 /ら行#id_b546e4e3]]の道ならぬ恋を繰り広げる。やがてそれは明るみとなりふたりは両国から追われることになった。  追っ手を振り切るべく、侍女アリシアに力を借りて辺境へ自分たちを時空転送することにしたふたりであったが、失敗。  ふたりは時間の流砂に流され、離れ離れに。同じ地球に生まれながら同じ時間を共有できないふたりは[[幾つもの転生を重ねる>用語辞典 /せ‐そ#id_37527835]]。ルーシェはローラを追い続け、ローラはルーシェを待ち続けていた。  そして、遂にその時は訪れる。  時は1995年。場所は「[[鳴神学園>用語辞典 /重要用語 /鳴神学園]]」。ローラは岩下明美と名を変え、ルーシェと再び巡り合おうとしていた。  しかし、それを妨げようとする者も現れる。ルーシェのかつての親友であり、ローラの元婚約者ゲイトニッヒである。  双方の和解は成ることはなく、双方の剣は交差することになる。後に立っていたのはルーシェだった。  恨み言を述べることもなく事切れた親友の忠告通り、やがて来るだろう次なる追手から身を隠すため、誓いのキスの後に二人は再び流浪の旅に出る。  -FIN  しかし、舞台にトラブルは付き物である。  男子部員が食中毒で全員倒れると言う椿事に見舞われ、演劇部は主役「[[ルーシェ・ベガ>キャラ年鑑 /ら行#id_b546e4e3]]」を演じる代役を急遽一般生徒の中から募集することになった。  文化祭までの一ヶ月で個性も能力もバラバラな曲者連中をどうにか使えるように鍛え上げ、主役を選び出せ! ……と、言うのが岩下編の大まかな導入の流れである。ちなみにゲイトニッヒ役は深尾先生で固定、公私混同にもほどがある。  よって、この劇にまつわるシチュエーションは『学恋2』岩下編のシナリオ・システムそのものに直結する最重要用語である。  ほかの二編では攻略対象を絞ってパラメーターを管理することによってフラグを立てていく一般的な恋愛シミュレーションの体裁を取っているが、岩下編はそれをパラメーターで先導して大規模な形で実現したものと言える。    大まかな流れとして、前半の二週間は全体練習で水準を上げつつ、内容別の上がり幅を見てルーシェ役が誰になるかをまず判断。後半で候補に集中的な特訓を施す。  各キャラには初期パラメーターと得意/苦手な練習が設定されており、それぞれ、  &bold(){新堂}:体を使う練習は得意だが頭を使ったり細かい技術面を苦手とする。  &bold(){風間}:舞台映えする練習は好きだが地味な練習は嫌い。容姿は最高水準。意外なことに[[ダンス・トレが苦手>用語辞典 /重要用語 /スンバラリア星人]]。  &bold(){細田}:何をやらせても駄目だが、ほぼ全員が嫌がるトイレ掃除をやらせると化ける。  &bold(){倉田}:目立つことは好きだが、意外とどの練習もそつなくこなす。センスが高い。  などの明確な個性を持っている。好きな練習や嫌いな雑用をやらせてみて各人の反応を見るのも岩下編を楽しむポイントの一つである。  以上の初期メンバー四人に加え、新堂・風間編を含めた攻略の進捗によって以下の七名が順次加入していく。  &bold(){荒井}:体力に不安があるが文化面で強い。初期のやる気は最低クラス。  &bold(){福沢}:練習の好き嫌いが激しく、掃除等をさせると一気に落ちる。傾向は倉田に似る。  &bold(){坂上}:目立った特徴が無い。特徴の無いのが特徴。  &bold(){日野}:能力は全体的に高水準だがあまり乗り気ではない。あることで本領発揮。  &bold(){綾小路}:やる気が非常に高く絶対に退部しない。苦手な練習もほとんどない。  &bold(){元木}:親友が消えると退部。雑用をさせると伸びる。完成度が最初から高い。  &bold(){神奈川}:本職のため能力の初期値は最高クラス。  なお、バッドエンドにおけるシンババの暴走やそれに続く「アフターストーリー(小冊子)」、及び風間編における深尾先生の奇行などを鑑みると、当初の食中毒騒動そのものが、彼女の理想(妄想)とする「ルーシェ」を探すための茶番だったらしい。  男女美醜問わず、シンババの理想とするルーシェが眼前に現れたことによって乙女心がさく裂した深尾先生が衆目の中にもかかわらず本来の舞台の筋さえねじまげてキスにこじつけた(≒襲いかかった)というのが十一名全員に共通するバッドエンドである。  順当に攻略していけば惨事として表面化することはないものの、指導者の趣味(技量除く)が足を引っ張ったことは否めない。  レーゼ・ドラマとして描かれたわけでないのだろうが、[[毬絵先生>キャラ年鑑 /主要人物 /桃瀬毬絵]]に散々設定の矛盾点を指摘されてしまったりと、脚本に詰めの甘さを感じざるを得ない。  高校演劇であることを差し引いたとしても、岩下さんをはじめとした演者のレベルの高さを考える……。  『学恋2』攻略本に実際のゲーム中では見ることも出来なかった箇所も含め、深尾先生によるところの台本が完全収録されているので興味を惹かれた方はご覧になられても良いかもしれない。  けっこう高次元な演出を実現している辺り深尾先生の能力のちぐはぐさを実感させてもらえるだろうから。  『秘密』「[[誰か呼びに行ったほうが良さそうだ>登場話早見 /秘密#id_4de9e2d8]]」ルートに登場。  手紙の送り主の件について、一日かけて堂々巡りを食らった坂上くんの前に最後に立ちはだかったのが例のごとく深尾先生というパターンが存在する。坂上くんは「ルーシェ・ベガ」に見立てられ、襲われかけ、ほうほうの体で逃げ出すのだった……。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い鏡(あかいかがみ) -登場作品:探偵局 -種族:[[都市伝説>用語辞典 /重要用語 /都市伝説]] -関連人物:[[賽臥隆恭>キャラ年鑑 /主要人物 /賽臥隆恭]],久多良唯桜《犠牲者》,[[深尾華穂子>キャラ年鑑 /主要人物 /深尾華穂子]]《呪い》 -関連用語:鏡の国シリーズ  『探偵局』第十一話「[[赤い鏡>登場話早見 /探偵局#id_fc558d8f]]」に登場。  この話のタイトルも兼ねている「都市伝説」。正確には「赤鏡の儀式」とも言い、概要は以下の通りである。  &font(red){綺麗イナ人ガイツモ使ッテイル手鏡ヲ手ニ入レ、ソノ人ト自分ノ血ヲ混ゼテ赤ク鏡ヲ染メテ七日間持チ歩ク。}  &font(red){スルト、ソノ人ノ若サト美貌ヲ吸イ取ッテ自分ノモノニデキル。}  演出で頑張ってみたが、この話の本当に恐ろしいところは別にあったりする。それは実行者があの「シンババ」こと深尾先生であったこと。妄想に取り憑かれた挙句、[[生徒>キャラ年鑑 /く#id_8e456375]]の私物を盗みだし、そして……うわぁである。  相手が勝手に王子様認定した男子生徒の幼馴染というだけでドン引きなのに、そんなことこんなとこじゃ言えない。    なおこの儀式が彼女が独自に考案したものなのか、それともどこか別のところ(深尾先生の愛読する『[[鏡の国シリーズ>用語辞典 /か#id_824450c3]]』など)に由来するかは不明である。作者の娘が言及しなかったことから後者の可能性は低いと思われるが。  どちらにせよ、一番深刻な問題はとある男子生徒Sが心に深い傷を負いかけたことである。それは「深尾華穂子」の項目に譲ることにする。同時に深尾先生がこれから約一年の休眠期間に入ったと言う点は見逃せなかったりするが。  なお、幸いにも失敗で終わったため実証ができなかったが、この儀式に効力があるかどうかは不明のままだったりする。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い傘青い傘(あかいかさあおいかさ) -登場作品:学怖,学怖S,ドラマCD,鳴七 ⇒「[[立花ゆかり>キャラ年鑑 /た2#id_cc88aaac]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い紙青い紙(あかいかみあおいかみ) -登場作品:追加  -種族:[[学校の怪談>用語辞典 /重要用語 /学校の怪談]] -関連人物:トイレのジョニーさん -関連用語:赤い傘青い傘,異次元,[[旧校舎>用語辞典 /重要用語 /旧校舎]]  学校の怪談のひとつ。  「[[トイレ>用語辞典 /と#id_430a9cb3]]」の怪談としては「[[トイレの花子さん>用語辞典 /と#id_d95fecb5]]」に次ぐ知名度を誇ると思われ、色からの着想という単純さ故に多くの派生を有する。  基本は一人でトイレにいて紙が無いと気付いた際に「赤い紙」と「青い紙」のどちらが欲しいかと問いかける姿なき謎の声が聞こえてき、返答によっては殺されるというもの。  この際に「赤」は血まみれにされて「青」は血を抜かれてとオチがつくことが多い。  天井から血が降ってくるという単に嫌がらせ程度の被害に留まることもあるが、ここでは提示された以外の色(黄色など)を答えれば助かるというのがメジャーな解法だろう。それはそれで[[死ぬより酷い目>用語辞典 /い#id_d45e7a7e]]に遭わされることもあるが、それを言い出してもはじまらない。   あとどうでもいい話だが、同じ「カミ」でも怪談「カミをくれ」と複合したらカオスになると思うのは私だけでいい。  とにかく、既存の学校の怪談は意図的に排除されている節がある「学怖」系列ではこの有名話も日の目を見ることはなく、直接的な登場は『追加版』を待つ事になる。  ただ「赤い傘青い傘」の着想に働いているか否かで言えば、素人目でも無視しきれないだろう。  もっとも[[ゆかりさん>キャラ年鑑 /た2#id_cc88aaac]]の持つ傘は選択を強いるという性質は持たず、あえて言うなら警告に留めている。  むしろ「青い傘」から「赤い傘」に変わるという展開は「赤い紙青い紙」というよりその前身に当たる(と言う説がある)「怪人赤マント」などの残虐性を広範に取り上げたものと見た方が良いかもしれない。  ところで興味深い事に、この手の怪談も「赤鬼青鬼」の事例と同じく「赤→青」の順で並べられている。  これは古代日本に伝わる色名が「アカ」「アオ」「クロ」「シロ」の四色に限られた事情にあるのかもしれないし、そうではないのかもしれない。  どちらにせよ本が一冊書けてしまう題材である。[「青い傘赤い傘」と呼んでいる方は事例をご一報願いたい]  『追加版』「開かずの教室」、「旧校舎探訪-探索-」に登場。  「[[開かずの教室>登場話早見 /追加版#id_c4e4fe20]]」。  鳴神学園七不思議が一人「[[トイレのジョニーさん>キャラ年鑑 /て‐と#id_e6d677a6]]」の引っさげる怪談である。  が、その実。USA! USA! な感じに大幅アレンジされてしまっており、結局誰も死んでない。  「赤か青、それとも黄色か」を踏まえた肝心の質問は朝のブレックファストにヤンキーは何を付けるん? みたくな感じに改変されてしまっている。  そもそも妙なハードルの高い儀式で実体を持つ霊(?)を召喚するあたり、属性としては「花子さん」の亜種に近いかもしれないが、こんなんと一緒にされたら助っ人の花子さんも浮かばれない(※死んでます)。    「[[旧校舎探訪-探索->登場話早見 /追加版#id_de35989b]]」。  旧校舎トイレを探索していると、この怪談の原型に遭遇する。  赤か青か、どちらが正解かはプレイするあなたの手で確かめるべし。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い教科書(あかいきょうかしょ) -登場作品:学怖S -種族:アイテム -関連人物:河原,橋本美也 -関連用語:[[語り部(1995)>用語辞典 /重要用語 /語り部(1995)]],下駄箱,夢オチ,タイムトラベル  福沢六話「[[仕組まれた化学の教科書>登場話早見 /学怖(S)#id_402ecdb2]]」および隠しシナリオ「[[赤い表紙の謎の教科書>登場話早見 /学怖(S)#id_9ec2929b]]」に登場。  最初に言っておくが、別に共産主義の教本というわけでなく化学の教科書である。  ちなみに「[[黒と赤の魔導書>キャラ年鑑 /あ1#id_20c394d9]]」も別に無政府主義の教科書と言うわけではない。  むしろあれは国語の教科書である。もちろん[[コレ>用語辞典 /か#id_219bdd07]]でもない。  で、この教科書が一体何かと先に結論を言ってしまえば、  「[[橋本美也>キャラ年鑑 /は#id_124d2472]]」さんが「[[河原>キャラ年鑑 /か2#id_de7cfa75]]」くんに出したラブレターである。手紙は挟んだものであり、別に教科書に書き込んだとかそういうわけではない。  素直に「[[下駄箱>用語辞典 /け#id_91c0135b]]」にでも入れておけば悲劇は避けられていたかもしれないが、些細なすれ違いと勘違いの積み重ねによってふたりの人間の死を招いてしまったこの話でそれを言ってもはじまらないだろう。  そしてこの赤い教科書には河原くんが未来に向けて放ったメッセージが込められている。  自業自得で死んだ河原君だったが、その後自分のせいで橋本さんが死を選ぶ事は避けて欲しいと願っており、既に死者となった自分には出来ないことを語り部たちと聞き手に頼むことにする。  赤い教科書に接触したひとりひとりをロクな説明もせずに[[過去に飛ばして>用語辞典 /た‐つ#id_1327df9b]]、彼女の自殺を止めるよう頼った。  語り部が話の終わりに離脱し、また戻ってくるタイムラグはこれによるもの。    しかし、既に起こってしまったことを変えることができるわけもなく、みなは人間の無力さを痛感させられることになる。  それでも君は願い続けるのだろうか。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い靴の女の子(あかいくつのおんなのこ) -登場作品:晦,学怖S -種族:人間 -関連人物:[[倉田恵美>キャラ年鑑 /主要人物 /倉田恵美]],[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]] -関連用語:晦-つきこもり,前田一族,人形,十三階段,踊り場  ♪ 赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに つれられて ♪  「赤い靴」といえば同名の童話や野口雨情が作詩した童謡『赤い靴』などが有名である。    そのため、この項目名「赤い靴の女の子」は単に、赤い靴を履いた少女という情報を越えて特別な存在感を有している。  なにせ『赤い靴』は別離(死別)の悲しみを匂わせる歌である。後述するが「靴」というモチーフ自体も淫靡な含みや民俗学的な意味合いも持っている。そのため、そう呼ばれる女性は哀しくもおどろおどろしい役割を担わされることが多いようだ。    『赤い靴』は人買いの歌? それとも異国に渡ったおにんぎょさん?  [ところで、『ちびまるこちゃん』における「異人さん」と「いいじいさん」の勘違いが微笑ましいと思うのは私だけでいい。]    『晦』正美二話、和子六話、和子七話に登場。  連作になっている和子六話・七話、通称「赤い靴の女の子」は『晦-つきこもり』というゲームタイトルのすべてを言い表した名シナリオである。同じモチーフの話はほかにも存在するものの、こちらを抜きに『晦』を語ることはできないといって過言ではない。  「赤い靴の女の子」は物語のカギを握る人物であり、実際に姿を現すことこそないものの、絶大な影響を今を生きる前田家の人々に与え、同時にこの上ない影を落としている。シナリオの通称兼キーワードという意味で「[[荒井人形>用語辞典 /に#id_2f3cd599]]」に立ち位置は近いだろうか。  正美二話「[[両足を失った悲しみ>登場話早見 /晦#id_d32dc87a]]」。 &bold(){ (執筆者募集中) }    和子六話「[[前田家の秘密>登場話早見 /晦#id_c98ff064]]」、和子七話「[[赤い靴の女の子の怨念>登場話早見 /晦#id_217807df]]」。  それは何十年も前に、前田葉子の祖母が三歳のお参りをした時のお話である。  その時に祖母は、百度参りを試みて一週間を足繁く通う小さな女の子と出会う。粗末な赤い靴が印象的な、悲しげな顔が印象的な女の子だったという。  祖母はその子の収めた手作りのお札を落としてしまい、時同じくして赤い靴の女の子の母も亡くなってしまったという。  幼いながらに何かしらの感情に衝き動かされた赤い靴の女の子は祖母を突き落とそうとして、誤って階段から落ちてしまう。  &bold(){ おかあさんをかえして}  後に見つかった手作りのお札にはたどたどしい字でそう書かれていたという。  ちなみに靴には「境界を越える」、「女性器」などという隠喩が含まれる。あとには片方だけの赤い靴が残された。  十二時のシンデレラではないが、実は「片方だけの履物」というのは神話や民間伝承では何かと不吉な兆候や暗示を示すことの多い属性である。  そう、「赤い靴の女の子」はシンデレラではなかった。  彼女には片方の靴を届けて自分を救ってくれる王子様なんていやしなかった。  そして、悲劇の舞台になった石段は[[十三段>用語辞典 /し2#id_1dc191a0]]だった。   この時点で深読みすればするほど嫌な予感がしてくるが、実際予感では終わらなかったりする。  そして、さも童謡がモチーフととうに散らされた遥か昔の切ない夢物話と見せ、葉子ちゃんには現実的過ぎて認識したくないほどの圧倒的真実が襲い掛かる。  実際に数代を経ることがなくても、たった一代で現実に起こったことは風化し伝説に置き換えられる。  たとえばヨーロッパで遥か昔に起こったとされる神隠し事件も現地を訪ねてみれば、伝説では行方不明とされている当時の少女が孫までいる齢であったとは言え、存命だったなんて事例もある。  そう、ここからは現実の話である。  女の子は生きていた。少女になって大人になって老女になって現実にいた。  たった一度の因縁から、恵まれなかった己がせめて報われようと、前田家の親族に縁づき子をなした。  その深い情念は子へ、その先に受け継がれ何も知らない葉子や良夫の代になって一気に発火したのである。 &bold(){ ~ どうぞ この赤い靴を 私の足ごと 切ってください ~}  前述したが、もう一つ有名な「赤い靴」と言えば、『即興詩人』のアンデルセンが残した童話だろう。  教会に赤い靴を履いていったのを咎められ、天使にも見放されて永久に踊り続ける罰を受けた哀れな娘が遂には足を切り落とし、悔い改めて許されるまでを描いた物語である。猟奇性で言えば初期のグリム童話ばかりがクローズアップされがちだが、アンデルセンも案外怖い。救われない。『パンを踏んだ娘』とか……ね。    新堂七話「[[夢の世界からの脱出>登場話早見 /学怖(S)#id_0dbbedf5]]」に登場。  「ヤツ」に追われ、危うく階段から落ちそうになった主人公。  そこで瞑っていた目を開くと、そこにいたのは風間さんだった。  お姫様抱っことは何とも絵になる光景だが、風間さんがしたことと言えば、女の子をデートに誘うことだった。  突拍子のなさすぎる提案だが、ここで了承して踊ってみると語り部たちともども「[[踊り場>用語辞典 /お#id_d0da0cc0]]」で血で染まった赤い靴を履かされ死の舞踏を踊る羽目になる。    Shall we dance?  ほんとうは怖いグリム童話の話だが、『白雪姫』のラストで白雪姫は継母に真っ赤に焼けた鉄の靴を履かせ、踊り狂う姿を見て傍らの恋人と共にほくそえんだと言う。  風間さんの正体を主人公の独白通り「[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]」と解釈し、彼に関わらなかった後の展開(ベストED)も考慮のうちに入れるとする。  そうすればもしかすると主人公は階段から落ちた時点で死んでおり、風間さんに残された魂を弄ばれていたに過ぎないのかもしれない。 #areaedit(end) ---- #areaedit **紅女(あかおんな) -登場作品:流神A -種族:[[都市伝説>用語辞典 /重要用語 /都市伝説]](現代妖怪) -関連人物:[[曽我秀雄>キャラ年鑑 /主要人物 /曽我秀雄]],柳川裕輔 -関連用語:口裂け女,創作,勿忘草の会  『流神A』「[[紅女>登場話早見 /流神A#id_a89098aa]]」に登場。  「[[柳川裕輔>キャラ年鑑 /や#id_16728ae4]]」教諭が[[袋田先輩>キャラ年鑑 /ふ#id_0481f2f2]]の紹介を受けてオカルト同好会へ依頼を持ち込んだ都市伝説。  外見上は名前通り赤いコートを着た女性で非常に長く鋭い爪を持つとされる。  しかし、ビジュアル以外の話の詳細はさして伝わっておらず、ネット上ではこの系統の妖怪のクイーンである「[[口裂け女>用語辞典 /く#id_a8ce246c]]」と混同される有様である。  一応、男性を狙い、爪でバラバラに引き裂くという行動パターンは囁かれている。  ただ、どちらにしても人口に膾炙する噂話としてはいささか弱く感じられる。  それはこの紅女が現在進行形で発生している都市伝説であり、細かいバリエーションが派生する前の「原型」さえ確立していない雛型に過ぎないためと思われる。    「[[霧崎教授>キャラ年鑑 /主要人物 /霧崎水明]]」と「[[高井戸先生>キャラ年鑑 /た1#id_4ab879d7]]」の両名はこれを都市伝説の発生過程を追うための貴重な事例になると喜び、観察・研究対象としていた。  しかし、事態はそんな二人の想像も及ばないところにあり、知らず発生源と接触してしまった同好会はまたしても[[危機に陥る>用語辞典 /わ行#id_3cf01cc4]]ことに。  (ネタバレにつき格納)   #region  噂話としてはパンチに欠けるのも当然。  実はこの「紅女」、作中における実話を元にしている。  ネット上などに放流されている紅女のロアもおそらくは柳川教諭が「オカルト同好会(厳密には富樫会長一名)」をおびき寄せるための罠として流したものと思われる。  その正体は天才人形師「曽我秀雄」が編み出した死者蘇生の副産物。  死者の魂を生者の肉体に宿すことで呼び戻し、疑似的な生き返りを果たした後のなれの果て。  曽我秀雄は妻を亡くした寡男たちに死者蘇生の話を持ちかけ、オカルティックだが実効性は本物の儀式を執り行うことで受益者兼犠牲者から成る信奉者集団「[[勿忘草の会>用語辞典 /わ行#id_3cf01cc4]]」を組織したようだ。  そのメカニズムは曽我秀雄が開発した、故人の骨などを素材にした特殊な液体を媒体となる女性に飲ませることで発動するというもの。この際に媒体とされた女性の人格は消滅するようだ。  蘇った死者の方だが、生前の人格こそ再現されるものの、そうして蘇った死者の余命は長くない。    曽我秀雄いわく個人差はあるが一ヶ月~三ヶ月程度で媒体に宿る死者の魂は消滅するか心を忘れてしまい、残された肉体は凶暴化、野生化して傍らにいる身近な男=夫を殺害してしまうという。  返り血で真っ赤に染まった外見や変貌した身体などが噂で語られる「紅女」と一致するが、肝心の魂をなくした後の肉体は夫の流血に溶け込むようにして消滅してしまうため目撃証言は残らない。 #endregion     事件解決後、[[ホットサンドが好きな人>キャラ年鑑 /主要人物 /道明寺秋彦]]が[[風海警部補>キャラ年鑑 /主要人物 /風海純也]]に目撃情報を話してくれた。  噂の発生源を逃してしまったこともあり、紅女はこれから独り歩きをはじめていくのかもしれない。  #areaedit(end) ---- #areaedit **開かずの間(あかずのま)① -登場作品:晦,流神A,追加,男怖,新生,ドラマCD -種族:スポット -関連人物:[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]],[[桃瀬毬絵>キャラ年鑑 /主要人物 /桃瀬毬絵]]《噂》 -関連用語:地縛霊,狭間の部屋,閲覧禁止室  歴史ある旧家や学校などの建物が抱える立ち入り禁止区域。  その中でも隠されることによって得たある種の神秘性を抱えた空間の総称。  多くは忌むべき場所とされ部外者には知りえないよう隠されていることが主であるが、施錠によって物理的に遮断されていることもある。  陰惨な事件があったり、幽霊が出没したり、単に老朽化その他の理由によって危険だから、そういった表向きの理由に納得できない勇者(愚者)が侵入することによって物語が生まれる。  そこが旧家なら、家長やその細君など家の根幹に関わる人物でしか知りえない秘密を抱えているかもしれない。  普段使われてない土蔵や離れを、例えば座敷牢として流用していたりと積極的に隠された暗部に関わる事になれば、侵入者もそのまま同じ穴倉行きの運命に辿るのかもしれない。    普段省みられることのない後ろ暗い事情を抱えた部屋も危険だから厳重に封鎖されていることが主であるが、何となく入ることが憚れると言うレベルでもそこは「開かずの間」と成り得る。  ただし、「間」と言うだけに一定の仕切りが必要とされる。  たとえ、そこがどうあっても開かないドアでもそこが[[トイレ>用語辞典 /と#id_430a9cb3]]ならそこはあくまでトイレなのであって「開かずの間」とは呼びにくい。  確かにトイレの精神的な密閉度は高いが、出入り口はいいところ薄い木戸一枚と物理的な密閉性は低い。  さらに言えば、完全に外界から遮断されているはずの文字通り「開かずの間」に偶発的に迷い込んでしまった話も存在する。  こちらの話は非常に危険性が高く、経験者が五体満足に帰還することは稀である。  そこは外界と遮断され、常識が一切通じない一種の異界となっている事が多々ある。狂科学者の実験場となっていたり、怨霊の巣窟となっていたり……といった手合いである。  『追加版』「[[開かずの教室>登場話早見 /追加版#id_c4e4fe20]]」に登場。  表題通りに開かずの間ならぬ「開かずの教室」が怖い話の題材となっている。  この種の開かずの間は人通りの少ないところにある倉庫などが定番なのだが、この場合は新校舎の三年生の教室が一つ閉鎖されているというもので、しかも端ではないためとても目立つ。     &bold(){ (執筆者募集中) }  『ドラマCD』Disc.1 オープニング「[[七不思議の集会>登場話早見 /ドラマCD#id_79c93fed]]」に登場。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) #areaedit ***開かずの間(あかずのま)② -登場作品:晦 -種族:スポット -関連人物: -関連用語:前田一族  前田本家、茅葺屋根の広大な古民家にある和室の一室である。「[[真田泰明>キャラ年鑑 /主要人物 /真田泰明]]」の提案によって「[[前田葉子>キャラ年鑑 /主要人物 /前田葉子]]」の祖母の七回忌の夜に彼を含む一族七名が集い、車座になって怖い話を披露し合う会場になった場所でもある。  背後の床の間にかかった掛け軸が印象的であり、撮影場所は「長谷川邸」の上段の間と思われるが、詳細は不明である。  一同がなんの支障もなく座していることからもわかる通り、特に封鎖されているわけではないのだが、本家の嫁である和子おばさんが言うには普段は出るとかで使われていないそうである。その詳しいゆえんはシナリオによって明らかとなる。  なおこの項では「開かずの間」そのものについて記述があった場合について取り上げるものとする。   和子一話、良夫三話、由香里七話、隠しシナリオに登場。  普段は使われていないということもあって、思いもよらないものが隠されている。  また、“誰”にとっての開かずの間なのかという観点から種明かしが行われることが多い。  キーワードはオープニングで泰明さんの口から放たれた「七回忌の晩に怖い話をすると死者が蘇る」という言葉である。    一方でいわくあり気な場所とは言え、参加者が不穏な空気を感じて取り上げるということはさほどない。  前田家の家人が普段暮らす生活空間に密接しており手入れもされていること、直前まで宴席にいたという雰囲気あってのことかもしれない。  和子一話「[[折り紙の由来>登場話早見 /晦#id_3f955997]]」。  この家の事情に精通している和子おばさんいわく「客間」として使われているが、オープニングでおばさんが前述したとおりに普段は使われていない。泊めたお客さんたちの多くも寒がり、気味悪がるとかいう話である。  そんな意味ありげなこの部屋にいながら平気で折り紙などで遊んでいたのが我らが主人公の葉子ちゃんである。幼少期の彼女の豪胆さを証明するエピソードのひとつとして取り上げられるかもしれない。  そんなここ客間には仏壇が置かれており、中には地域の伝承に伝わる「[[伊佐男>キャラ年鑑 /い#id_794fc5d5]]」の眉間を打った石が収められているという。  良夫三話「[[電柱に出没する謎オヤジ>登場話早見 /晦#id_00c3f6fd]]」。  時折路上で商売を行っている謎のオヤジ「風間」だったが、良夫はそんなオヤジと登下校時にすれ違うひとりであり、言葉巧みな風間の商売に乗っかることもあるようだ。少額ということもあってついつい手を出してしまう。    最終的には千円出して「幸運を呼ぶ人形」という名の風間そっくりの人形を買ってしまうこともある。  良夫のおこづかい事情は不明ながらいいところのお坊ちゃんであることを考慮のうちに入れれば安い買い物なのかもしれない。  が、金額もあってか葉子ちゃんの反応はいいところ怪訝ということが察せられようものである(正確なところは不明)。  そのため、いずれにしても引くに引けない良夫としては「開かずの間」に入った自分たちにはなにかあるかもしれないから、悪霊が出るかもしれないから、人形を持ってる自分だけは助かるから、などと強弁しながら話を終わらせるのだった。  なお、良夫と(葉子)のみが生還する結末はなくはないが、だからといってその人形が効力を発揮したとは文脈上はなはだ言いづらいのが実情だろう。人形はともかく、良夫もまたなんとなくこの場所が危ないことを認識しているのがわかる一幕といえる。  由香里七話「[[襖の向こうの恐怖>登場話早見 /晦#id_8d1e7beb]]」。  風間さんにまつわる六話目を由香里姉さんが語り終え、そのタイミングでやってきた何者かによって開かずの間は開かれる。  そして七年越しに訪れた[[本来の来訪者>キャラ年鑑 /主要人物 /和弘]]の口から、この部屋が真の意味で「開かずの間」になってしまったゆえんが紐解かれる。  このシナリオもまた『晦』特有の一本道で終わってしまうショートストーリーからなる七話目であるものの、オープニングから張られた伏線を回収している数少ない結末の一つである。[[最後の種明かし>キャラ年鑑 /主要人物 /風間さん]]をどう受け取ればいいのか困ることはさて置いて……。  隠しシナリオ「[[風間の世界>登場話早見 /晦#id_fd74d3ff]]」。  風間さんだらけの通算六話を聞き終え、大トリとばかりに開かずの間に乱入してきたのは、やはり風間さんだった。  正確には、いかなる手段か葉子ちゃんにだけ伝わるよう語りかけてくるというもので脳内(?)での対話次第でご本人がやってきてくるというものである。  風間さんが宇宙人なのか、霊能力者なのかはともかくとして。「七回忌の晩に怖い話をすると死者が蘇る」という文言がふたたび言及され、もっともわかりやすい形で実現しているのはこのシナリオだったりする。冗談のようだが、ホントの話である。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) ---- #areaedit **アクシデント -登場作品:VNV,特 -種族:アイテム(ゲーム) -関連人物:[[荒井昭二>キャラ年鑑 /主要人物 /荒井昭二]],赤川哲也 -関連用語:スクール・デイズ  『VNV』「[[ゲーマーの条件>登場話早見 /VNV#id_e0cfbd80]]」に登場。  荒井のクラスメイトで友人の「[[赤川哲也>キャラ年鑑 /あ1#id_88b8d1f3]]」が購入しようとしたゲームの一本。  『VNV』本編は一本道のため、実際に買った展開を見ることが出来るのは分岐の追加された『特別編』のみである。もちろん選択次第では「[[スクール・デイズ>用語辞典 /す#id_4805713f]]」の話を見ることも出来る。  『特別編』「[[ゲーマーの条件(改訂)>登場話早見 /特別編#id_d3e1719e]]」に登場。  入場料一万円、本体価格六万円で購入したものの、例のごとく中身はフロッピー・ディスク一枚だった。  しかも内容に至っては意味不明の文章が表示されるだけであり、赤川くんは落胆し荒井さんはそれを見てほくそ笑んでいた。  しかしその日から赤川くんには奇妙な幸運が続くこととなる。  様々な災厄が襲ってくるものの、彼だけが無傷でやり過ごせてしまうのだ。だがその代償とばかりに赤川くんは急速に年を取り、衰えていく。原因が件のゲームにあるとにらんだ荒井さんは、改めて赤川くんと共にゲームを起動してみるのだが……。  「命と引き替えに災厄を退けてくれる」。  要はそういうゲームであるが、なんとも悪魔との契約を想わせる理不尽な内容である。  カタカナで構成されたチープな文章で取引されるのは寿命だった。  しかも消費されてゼロに至るまではかなり短期間のようである。さらに交通事故まではまだしもセスナ墜落までが短期間に襲ってくる理不尽さを鑑みると、災厄を呼び寄せて積極的に命を吸い取っているかのようでもある。  ところでそのゲーム、今は荒井さんの手元にあるようである。  だが、荒井自身はそれを起動してみる気はないらしい。友人が目の前で命を吸い取られていった様を見れば当然と言えるか。だが坂上にはプレイを勧めてくるので、観察する分には興味ありと言ったところか。 #areaedit(end) ---- #areaedit **悪魔(あくま) -登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,AMC1,学恋,学恋2,特,学恋V,小学怖,極,ドラマCD,新生2,秘密,鳴七,稲in ⇒「[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]」 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔召喚クラブ(あくましょうかん-) -登場作品:AMC1,学恋 -種族:部活(非公認) -関連人物:[[綾小路行人>キャラ年鑑 /主要人物 /綾小路行人]],[[倉田恵美>キャラ年鑑 /主要人物 /倉田恵美]],[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]]《所属》 -関連用語:[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]《取引》,黒魔術研究会  「綾小路行人」が発起人として組織した、文字通り悪魔を召喚するためのクラブ。  ただし、悪魔に痛い目に遭わされ、生涯の安息どころか死後の安息までも奪われた綾小路の真意としてはその元凶である「『[[大川大介>キャラ年鑑 /お1#id_926965e1]]』を殲滅すること」だろう。他のメンバーがこれを知っているかは不明。  その一方で怒りのあまり振り切れた綾小路は「悪魔によって悪魔を制し、聖戦に人類が勝利すること」というなんとも壮大な目標を掲げているようだ。  彼の目算によると以下の通りとなる。発端としては魂をタダ取りされた綾小路とその契約相手「大川大介」がいる。  そこに綾小路が見いだしたクラブの成員Aが自身の死後の魂を対価に悪魔Aに「大川大介」を滅してもらうよう依頼する。  すると契約相手がいなくなった綾小路は自由になるが、成員Aは悪魔Aとの契約に魂を縛られることになる。  そこをクラブの成員Bが悪魔Bに悪魔Aを滅してもらうよう依頼する。成員Aは綾小路と同じく自由の身となる。  成員Bは悪魔Bとの契約に魂を縛られることになるが、そこで成員Cが……、という形で悪魔を滅するというリターンを実質リスクの踏み倒しを兼ねる形にする。無関係の第三者が契約を順送りにしていけば理論上は悪魔を殲滅できるというものである。    ただし、こんな皮算用を黙って見過ごすほど悪魔は愚かではない。  悪魔には縦の主従関係はもちろん、横のつながりだってあるのだから。    [仮の話であるが、本当に悪魔を絶滅させようとするならその道は非常に遠大なものになるだろう。  原因は悪魔そのものが非常に多いためである。一説によると魔神だけで4400万(ヴァイヤー著『悪魔の偽王国』)、また別の説を採れば約十七億五千万と、もはや馬鹿馬鹿しいほどの数となる。  また新約聖書においてイエス・キリストが「悪魔が同じ悪魔と争うはずがない」旨を述べている。  重ねて言うが、そもそもが皮算用でしかないということである。]  そもそもこの部活自体がデビュー作でこそピックアップされたものの、綾小路行人という一個人の知識に依存した一種の悪魔へのアプローチ方法と言い換えることもできる。  その後のシリーズ内で綾小路は単独でも縦横無尽に活躍を見せるが、この部活を通じての活動は低調となり、シナリオとして描かれることはなくなっていく。結局は机上の空論の一言で片づけられるため、これ自体には深掘りの余地がなかったと思われる。  また、その後のシリーズ中に「悪魔」と関わる部活動は複数が囁かれることになる。ただ、より洗練された魔術師と魔女の集団である「黒魔術研究会」がやはり最大手だろう。綾小路自身も同研究会に部長や顧問として籍を置くことが多くなっていく。  『AMC1』「[[人間狩り>登場話早見 /AMC1#id_dc06589f]]」ルートに登場。  メンバーは綾小路、倉田、そして殺人クラブ壊滅後の新堂である。  この手の「しょうかん」には付き物であるが、「召喚」と「召還」の表記が混在しているので注意。前者が呼び出すことで後者が送り返すことである。  通常悪魔との契約では両者がセットになっており綾小路の真意を含めれば「召還」でも厳密に言えば間違いではないのだが、あくまで公式の表記は「召喚」である。  倉田の場合はこのルートに至る過程で悪魔ベリアル=[[山本三郎>キャラ年鑑 /や#id_737c1d81]]と契約、命は救われているものの契約自体は終了しているので、死後の魂はやはり悪魔に渡る運命にある。  新堂の場合は同じく生き残っていた殺人クラブのメンバー、岩下を生け贄に捧げ、悪魔ナベリウスを召喚し、クラブの旗揚げに立ち会っている。  その際の願い等は不明。唯一「未契約の魂」を持っていることになる。  ところで飯島氏が『AMC1』攻略本で述べた通り、上記の結末は全84種の結末の内、ある意味真のEDと明言されている。  これは「殺人クラブ(旧作)」を滅ぼして勃興する「悪魔召喚クラブ(アパシー)」への世代交代を暗示するものであるとも取れる。    『学恋』倉田編「綾小路」ルートに登場。  大川の存在にいい加減痺れを切らした綾小路が協力者だったはずの倉田を拉致し「ルシファー」を召喚するための贄にしてしまう。その際にこの悪魔召喚クラブの構想を述べていた。  さすがに明けの明星を相手取ってどうこうは考えず、ヒントでも得ようと言う考えらしいが、完全に切羽詰った様子だった。  どちらにせよこのクラブは雑魚相手でなく大物狙いのようである。 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔の子(-こ) -登場作品:晦 -関連人物:[[真田泰明>キャラ年鑑 /主要人物 /真田泰明]],[[前田良夫>キャラ年鑑 /主要人物 /前田良夫]],[[鈴木由香里>キャラ年鑑 /主要人物 /鈴木由香里]]《噂》,北崎洋子 -関連用語:  文字通り悪魔が何らかの介在をしたことによって誕生した子ども。  「[[生首>用語辞典 /な#id_d63decd8]]」などと並び『晦』で頻出する用語のひとつである。  本邦において子どもが一種の神性を帯びたものとして捉えられる中、この思想は悪魔への信仰が根付く西洋のものといえる。  奇妙なほど大人びていたり、高い知能を有していたりと明らかに不自然な存在であり生まれながらにして普通の人間に対する害意を持っていたりといった共通点が見られる。  『晦』泰明三話、由香里二話、隠しシナリオに登場。 &bold(){ (執筆者募集中) }  泰明三話「[[女優・北崎洋子の秘密>登場話早見 /晦#id_a9d62073]]」。  新人の「[[出川>キャラ年鑑 /て‐と#id_e0acae0d]]」が持ち込んだ「[[北崎洋子>キャラ年鑑 /き#id_a4a2d569]]」が抱えるスキャンダル疑惑に泰明さんが深入りするとこの「悪魔の子」が顔を出すことがある。どれも芸能人にかけられる醜聞としては定番の候補が並ぶ中、「隠し子」か「出生の秘密」を選ぶと発展するのはまぁ納得と言えるかもしれない。  前者の場合は、ひそかに悪魔信仰にのめり込んでいた北崎洋子が人間の犠牲を元に悪魔の子を身ごもろうとしていたらしい。  この場合、展開によっては既にこの世に生を得てしまった三歳児くらいの悪魔の子と泰明さんは対面することになったりもする。いずれにせよ、長じては帝国を築くのだという悪魔の子に従うことで彼女は地位を得ようとしたようだ。    後者の場合は北崎洋子こそが悪魔の子であったという種明かしが行われる。  この場合、悪魔信仰にのめりこんでいたのは北崎洋子の母親の方であり、前者の展開ほどには強い力を持っていないようだが、殺人を辞さない危険な人格を抱えている。三歳まで戸籍がなく、十六歳で母親が怪死したという経歴はそのあらわれだろう。   だが、いずれの悪魔の子にせよ、石さえ手元に戻った上で泰明さんに抗おうという意志さえあればそのことごとくが退けられ、滅ぼされた。――というのが、今回の特番のあらすじであるらしい。展開によっては実話のこともあるが、要は作り話である。  ここまで盛り上げておいてそりゃないよというのが正直なところだが、一方で「石」の力は本物であることは示唆されている。もしかしたら泰明さんの話は体験談であり、真を虚としてドラマ化しようとしたとも考えられるが、やはり真相は不明である。  一方これらの話は「悪魔の子」というキーワードを「北崎洋子」とどのタイミングで組み合わせるかという形で一貫している。  また、真田泰明という男性はパラレル設定でその都度展開を変えてくるわけでなく、実は裏にある複数の意図を分岐ごとに個別にお出ししてくることが多かったりもする。なので、やはりみんなを楽しませようという人の悪いホラ話だったのかもしれない。  由香里二話「[[お屋敷にいた子供の話>登場話早見 /晦#id_414d66b3]]」。  詳細は「[[あっちゃん>キャラ年鑑 /あ2]]」の項を参照のこと。  正確に言えば、あっちゃんのいた家をひっくるめたロクでもなさを揶揄しての名称なのだが、便宜上この項でも紹介する。  隠しシナリオ「[[触れざる儀式の真相>登場話早見 /晦#id_22a5fa3d]]」。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) #areaedit ***悪魔の電話(-でんわ) -登場作品:学怖,学怖S,学恋2 -種族:スポット(妖怪) -関連人物:[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]],[[坂上修一>キャラ年鑑 /主要人物 /坂上修一]]《噂》,伊達守,矢口節子《犠牲者》 -関連用語:つくも神,異次元,携帯のリリ子さん  岩下五話「[[恋人達を引き裂く悪魔の公衆電話>登場話早見 /学怖(S)#id_b9769d1b]]」、隠し02(男)に登場。  学園の裏門脇に設置されている、見た目だけは一般的な緑色をした&font(green){公衆電話}。  その実態は「[[矢口節子>キャラ年鑑 /や#id_58403041]]」と「[[伊達守>キャラ年鑑 /た2#id_999556a0]]」を無惨にも引き裂いた「悪魔」と呼ぶべき存在である。  伊達くんは恒例の矢口さんとの会話を楽しもうというだけだったが、家に帰る時間も惜しみ、この電話に良からぬ噂が流れていることを知らずに使用してしまったのが仇になる。受話器と受話器の間に住まう“なにか"に彼女の声を聞かせたために、矢口さんはそれに見初められてしまう。以降、電話にひそむ何者かは二人の仲を裂こうと妨害に出るのだった。  考えてみれば、電話と言う道具は「声はすれども姿は見えず」と言う幽霊話の定番を地で行く物体である。  まともに会話をしているように見せて、相手がそっくりの何かにすり替わっていても気付けない、狭間に域する何かが現れてもおかしくない怖さがある。  あるかないのかわからない、いるかいないかわからない。  「さとるくん」や「[[メリーさんの電話>用語辞典 /に#id_e8861632]]」と言った電話にまつわる都市伝説が絶えないのには原因があるのかもしれない。  矢口さんは偽物の伊達くんに翻弄された挙句、悪魔の電話まで誘き出され、そこで悲惨な末路を迎える羽目になる。  内訳も単に「声を奪われる」だけなら良い方、「首を絞められ白い液体に似た酸を口内に発射(卑猥)され死亡」、「電話の中の『[[異次元>用語辞典 /い#id_d45e7a7e]]』に取り込まれる」、「彼氏諸共受話器で絞殺される」、「酸を皮下に注入され水風船のようになって死亡」などと言ったビジュアル的にヤバいものばかりである。  そして、電話に棲むモノの正体が何であるのかは明確に示されることはない。  適当に悪魔ではないかとお茶を濁されるだけである。元より対策も何もない、近づくなと言うだけか……。  ちなみに新堂七話「[[殺人クラブ>用語辞典 /重要用語 /殺人クラブ]]」のベストED(最後まで不殺を貫く)で、主人公は最後に[[校門>用語辞典 /き#id_651d1f94]]の外にある公衆電話を使って警察に連絡を取るのだが……。  殺人クラブの存在するシナリオが本当に怪奇現象の起こらない世界であるか、実は正門の近くにも公衆電話があったかのどちらかを祈るのみである。  また、「[[恨みのノート>用語辞典 /う#id_5ba44bb1]]」をはじめとした物証が残されているとは言え、容疑者全員死亡という状態のままで主人公が警察の取調べを受けるのは変わらない。今はただ、彼を眠らせてあげたいが、それが永眠にならないことを願う――。  ところで、怪異に取り込まれた人間もまた怪異になってしまうのか。  むしろ矢口さんは「悪魔の電話」そのものになってしまったのか、その後の噂では彼女の話しか出てこない。そして、伊達くんを同じ世界に連れ込もうと狙っている様子である。  とある分岐で悪魔の電話は矢口さんのことを「我らの女王」と呼んでいるので、この解釈によると電話に潜む何者かたちの頂点に祀り上げられてしまった可能性はある。  『学恋2』「岩下編」夜イベント「矢口さんと話」に登場。  元々の話からして、人外になってしまった後の矢口さんと岩下さんは電話を介して交流を持っているようだが、今回はそれを踏襲した話である。一連の連続イベントをすべてこなすとひとり生き残った伊達くんは矢口さんに連れ去られてしまう。  そして、そこまでの流れなのだが、岩下さんの前で実演しようとはりきる矢口さん、それを直接的に手伝う岩下さんという――、笑えばいいのかおののけばいいのかサッパリわからない、(ツッコミ役不在の)独特のノリで終始展開する。  一言言っておくが、お互い本気で&bold(){いいことをした}と思っている辺り、彼女たちの歪みがわかるだろう。 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔のトランプ(あくま-) -登場作品:学怖,学怖S,学恋2,極 -種族:アイテム -関連人物:大倉和雄《所有,取引,犠牲者》,[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]],小林《犠牲者》,黒井うらら -関連用語:[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]],髑髏  新堂五話「[[ギャンブルトランプ>登場話早見 /学怖(S)#id_6e06b0d3]]」に登場。  「[[大倉和雄>キャラ年鑑 /お1#id_15906407]]」の所持しているトランプであり、分岐によって様々な効果を発揮するが、一貫して「ジョーカーを手元に呼び寄せる」という驚異的な能力を持つ。  ことポーカーにおいてジョーカーが手札にあるという事は、最低ワンペアが成立しており、なおかつあらゆる役の成立確立を跳ね上げている、という事を意味する。  [ババ抜きなら面倒なことになりそうだが、そういうアホなマネをするわけもない。]  裏面には顔の半分が髑髏に変わっている白人女性の絵が描かれており、またジョーカーは普通の図案でなく蛇の絡みついた髑髏と非常に気味が悪い。  いかにも何かありそうなトランプにはやはり何かがあった。  [「トランプ」とはタットワ、タロー等とも呼ばれる「タロットカード」の小アルカナを元として誕生したと由来される伝統的なカード。  「クラブ」「ハート」「スペード」「ダイヤ」の四種のマークを持つ1(A)~10までの数字に加えてJ,Q,Kの絵札カード。そして、新堂さんの言葉を借りるならジョーカー(JOKER)と言う何にでも使えるオールマイティ・カードの存在によって遊び方に幅を生まれる。  以上の52+α(&bold(){13}×4+1~2)枚が日本における一般的な枚数である。  ジョーカーは俗説として道化師と結び付けられており、一種の神秘性を持たされたカードである、中世ヨーロッパでは王に唯一、婉曲な形だが諫言出来る存在として道化師が置かれたとされ、タロットの大アルカナでは愚者がはじまり(0番)に置かれている。  なお、トランプとはイタリア語で「切り札」を意味する言葉であり、英語ではない。そもそも日本での呼び方であり、英語圏ではストレートに味気なく「プレイングカード(Playing Card)」と呼ばれている。   国によっては微妙に枚数が異なり、日本やアメリカで一般的に知られている枚数が世界の常識とは思ってはいけない。  例えばロシアでは2~5までの数字とジョーカーを取り除いた36枚一揃えが一般的に遊ばれるトランプの姿だったりする。ロシアではこの枚数を使い遊ばれる「ドゥラーク(Дурак,意味は馬鹿)」と言うゲームが有名。  ともかく、ゲームとしてはポーカー、七並べ、ババ抜き、神経衰弱等々の一人から複数人の遊戯に対応、占いも出来るし、マジックだって人によってはお手の物。  人数とちょっとした時間と場所さえあれば、無限の遊び方が出来るカードゲームの王様といえる。  しかし、サウンドノベルゲームでトランプゲームの面白さを力説する新堂さんはいい覚悟してると思うなぁ(笑)。]  大倉は悪魔と取引したか、縁日の出店、もしくは近所の骨董品屋に行って手に入れたらしい。いずれにしても出自不明と言っていい怪しさがある。  その大倉の末期も「悪魔」の名にふさわしいものとなる。借金の取り立てや利子の支払いにこのトランプを使用し、必勝伝説を打ち立てていた大倉にはついに対戦しようとする者すらいなくなってしまい、その身を悪魔に「取り立て」られてしまう。[ご利用は計画的に。]  または新堂さんが大倉と対になる男のトランプを発見し、雌雄の番を揃えてしまったために大倉家の全財産を吐き出しても足りないほど、今までの儲けを「回収」されてしまう。これは大倉唯一の生還例である。   もしくは男のトランプが女のトランプが一緒になったことによって、余った髑髏の図柄を大倉の頭は押し付けられてしまう。  が、このトランプも魔女の[[黒井きらら>キャラ年鑑 /く#id_927fe1a2]]相手には為す術なく退散している。  このトランプが人間にとってどれほど危険なものであろうとも、悪魔にとっては所詮玩具に過ぎないのか、千年を生きる魔女・きららが凄いのかどうかは定かではないが。 #areaedit(end) ---- #areaedit ***旧校舎の悪魔(きゅうこうしゃ-) -登場作品:特,鳴七 ⇒「[[旧校舎の悪魔>用語辞典 /き#id_b79b477a]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **悪霊(あくりょう) -登場作品:学怖,学怖S,学恋V,極,鳴七 ⇒「[[悪霊>用語辞典 /ゆ#id_bf79f53c]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **紫陽花(あじさい) -登場作品:学怖,学怖S,探偵局,AMC2 -種族:植物 -関連人物:早坂桃子,依木鈴子,池沢優華 -関連用語:園芸部,花壇  アジサイ科アジサイ属の植物の総称。  小さな花が集まって球の様な形を形成し、我々の目を楽しませてくれる。またその花は地中の酸性度によって青から赤へと変わる性質がある(正確にはアルミニウムイオンを始めとした要因であり、場合によってはならないことも)。  ちなみに毒性があるので食べると中毒を起こして場合によっては命に関わる。  まあ好んで食べようとする人間など存在しないと思うが。季語としては夏であり、現在ならば梅雨頃に花を付けるので、情緒背景として使われることが多い。  花言葉は「&font(red){辛抱強い愛情}・&font(blue){冷淡}・&font(purple){移り気}・&font(blue){無情}・&font(red){元気な女性}・&font(purple){高慢}」等。  荒井一話「[[校内に巣くう地縛霊>登場話早見 /学怖(S)#id_14a7cfff]]」に登場。  学怖では主に「[[園芸部>用語辞典 /え#id_19b229e7]]」の花壇で栽培されており、その世話に[[命すら捧げてしまった部員>キャラ年鑑 /は#id_510798fb]]すらいる。  『AMC2』「[[あじさい園の不幸を呼ぶ女>登場話早見 AMC2#id_a3055b80]]」に登場。  「地中の酸性度で色を変える」というネタは推理モノによく使われており、「探偵局編」のこの話でも美しい紫陽花の咲き誇る庭のある「あじさい園」が登場する。 #areaedit(end) ---- #areaedit **あなたが罪を犯したとき、その責任を取るのが、あなただとは限らない -登場作品:学怖,学怖S,鳴七 -種族:セリフ(名言) -関連人物:[[仮面の少女>キャラ年鑑 /主要人物 /仮面の少女]]《名言》,[[坂上修一>キャラ年鑑 /主要人物 /坂上修一]] -関連用語:[[パラレル・ワールド>用語辞典 /重要用語 /パラレル・ワールド]]  『学怖(S)』隠しシナリオ「[[仮面をつけた制服の少女>登場話早見 /学怖(S)#id_c7474f5a]]」に登場。  学怖(S)、そしてシリーズ最大の名言として挙げられる仮面の少女の一言である。  復讐を終え、一人残った坂上に数々の質問を投げかけた仮面の少女。  娘を失った両親が負った悲しみとはどれほどのものだったのか。何の因果か仮面を付けた少女の亡霊が選んだ復讐の対象は人の親となったあの六人の子を奪い去り、同じ悲しみを与えることだった。  復讐の是非、彼女の心が救われたか否か、答えは出せるものではないが彼女は去り際にこの言葉を残して消えていく。   #areaedit(end) ---- #areaedit **アパシー・シリーズ ⇒「[[アパシー・シリーズ>用語辞典 /重要用語 /アパシー・シリーズ]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **あばばばば -登場作品:四八,AMC1,, -種族:セリフ(迷言) -関連人物:[[元木早苗>キャラ年鑑 /主要人物 /元木早苗]],[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]], -関連用語:エクトプラズム,消火器,心霊写真  主に早苗ちゃんが口内から「[[エクトプラズム>用語辞典 /え#id_a3bdb99b]]」を放出する際に伴って発せられる擬音。要調査だが「あ」の次の「ば」の数に特に決まりはないようだ。  その他、口の中に何かを詰め込まれたアワレな犠牲者が発声しやすいようである。  『四八』新潟シナリオ「心霊写真」に登場。  動く「[[心霊写真>用語辞典 /し2#id_24b4baf6]]」を食った(笑)女子高生「庄田明美」が発する。  その原因となるカメラマンと会うことができればその出自と対処法を教えてくれるが、その写真がいったいなんであったのかはわからず仕舞いである。  『AMC1』「[[倉田家襲撃>登場話早見 /AMC1#id_8bc165aa]]」ルートに登場。  コショウでひるんだ隙をつかれ「[[消火器>用語辞典 /し2#id_ecd53f6c]]」をゼロ距離で噴出された新堂さんがあげた断末魔(?)である。  正確には「&bold(){あべべべべがががががあがばばばばばばばば}」だが、類似するのでこの項で記述する。  倉田恵美は目玉が飛び出てるけど気絶してるだけだろうと思い、彼を拘束してその場をあとにするのだった。[おいおい。]  なお、このパートは消火器つながりで『学怖(S)』で新堂さんが遂げた最期のオマージュと思われる。  同じ消火器を用いた新堂さんの××でも撲殺と窒息死と、性差と性格の違いがよく表れている。  [ところで芥川龍之介の短編小説に『あばばばば』と言うものが存在する。  これは赤ん坊をあやす時の擬音から取られたものであるが、小説の内容からいずれ少女から母親に脱皮する早苗ちゃんの姿を祖先の霊を吐き出す際の擬音に乗せて暗示しているというのはきっと穿ちすぎなのだろう。]   #areaedit(end) ---- #areaedit **荒井人形(あらいにんぎょう) -登場作品:学怖,学怖S ⇒「[[荒井人形>用語辞典 /に#id_2f3cd599]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **アンプル -登場作品:学怖,学怖S,秘密 -種族:アイテム -関連用語:[[殺人クラブ>用語辞典 /重要用語 /殺人クラブ]]  ガラス、もしくはプラスチックの容器に少量の薬液を入れ、先端を溶かして封をしたもの。  主に注射用の薬剤に使われている事が多い。使用する際には先端を折り取って中身を取り出すが、欠片の混入等には注意。  『学怖(S)』新堂七話「[[殺人クラブとの戦い>登場話早見 /学怖(S)#id_98b4219a]]」に登場。  冒頭で主人公は「殺人クラブ」から毒薬入りのカプセルを飲まされる。  ただ殺人クラブはゲームを面白くするための趣向として解毒剤が入れられた「アンプル」を二本用意している。  一本はあえなく割られてしまうもののもう一本は校内のどこかに隠されており、主人公は夜の校舎を駆け回る羽目となる。  [さすがに床を舐めて飲もうとする選択肢は無かったが、殺人クラブの面々が許すはずもないか。仮に舐めたとしても一回分全部飲まなければ駄目で、少量飲むとかえって毒の効き目を早め、すぐに死んでしまうので意味がないのだとか。  それよりも本来は注射用の薬液を入れる瓶であり、もっと安価で使いやすい瓶もあったであろうに。「薬」というのを強調したい演出か? そしてもしも解毒薬が注射剤であった場合、飲んでも効き目がないことになる……]  また、最後の校門前の決戦にて日野の軍門に降ると毒とは別の薬剤の入ったアンプルを飲まされ、主人公は良心と殺人への忌避感を失ってしまう。    『秘密』「[[行くべきだ>登場話早見 /秘密#id_c39a05ff]]」ルートに登場。  今回は殺人は殺人でも「殺(されたがる)人クラブ」というべき不可解な集団と坂上修一が対決することになる。  遅効性の毒薬を飲んでタイムリミットを待つ、校内に散った語り部たちと日野貞夫に無理矢理にでもアンプルに入った解毒剤を飲ませるという本家とは正反対の趣向を取っているのだ。    当然坂上は人数分のアンプルを持ち歩くことになるが、やはり脆弱な容器であるため、隙を見つけられると割られる危険性が常につきまとう。 #areaedit(end) ---- //-------------------------------------------------------------------------------- #divclass(navi_epi){ |[[← 前>用語辞典 /A-Z]]|&link_path(../){一覧}|[[次 →>用語辞典 /い]]| } ---- &color(red){情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。} &color(red){もし興味を召されたなら下のコメント欄に書き込みなどされると嬉しいです。} ---- #comment() ----
**あ //-------------------------------------------------------------------------------- #divclass(navi_epi){ |[[← 前>用語辞典 /A-Z]]|&link_path(../){一覧}|[[次 →>用語辞典 /い]]| } ---- #contents(,option=word) *索引 ---- #areaedit **愛天使アイシテール(あいてんし-) -登場作品:学恋V ⇒「[[愛天使アイシテール>用語辞典 /て#id_2fc4934a]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **蒼い瞳のルーシェ(あおいひとみ-) -登場作品:学恋2,秘密 -関連人物:[[深尾華穂子>キャラ年鑑 /主要人物 /深尾華穂子]],[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]],ルーシェ・ベガ,ローラ・エトランゼ -関連用語:演劇部,前世  シンババこと「深尾華穂子」先生の仰々しい少女趣味の産物であり、一種の夢小説である。  『学恋2』「[[岩下編>登場話早見 /学恋2#id_97d83d88]]」に登場。  深尾先生が五年の歳月を経て完成させた高校演劇である。  彼女の手によって脚本と演出の両面から熱心な指導がなされ「[[演劇部>用語辞典 /え#id_2c64b1fc]]」一同の技量もあって1995年の文化祭に公開された初演では(高い確率で)好評を期した。  ラストシーンでは敵役との剣戟シーンなどプロ顔負けの演出も盛り込まれ、そのままの勢いで主役とヒロインのキスシーンへとなだれ込む。    あらすじは以下の通り;   遥か彼方の宇宙で……(スぺオペでは定番)  アンドロメダ星雲、彼の地では三百年に渡り激しい星間戦争が繰り広げられていた。  共和国連合軍オフェリアと武闘派統一国家ランガ・ズゥ、その中で生まれる[[プリンセス・ローラ>キャラ年鑑 /ら行#id_d62d7928]]と[[第三王子ルーシェ>キャラ年鑑 /ら行#id_b546e4e3]]の道ならぬ恋を繰り広げる。やがてそれは明るみとなりふたりは両国から追われることになった。  追っ手を振り切るべく、侍女アリシアに力を借りて辺境へ自分たちを時空転送することにしたふたりであったが、失敗。  ふたりは時間の流砂に流され、離れ離れに。同じ地球に生まれながら同じ時間を共有できないふたりは[[幾つもの転生を重ねる>用語辞典 /せ‐そ#id_37527835]]。ルーシェはローラを追い続け、ローラはルーシェを待ち続けていた。  そして、遂にその時は訪れる。  時は1995年。場所は「[[鳴神学園>用語辞典 /重要用語 /鳴神学園]]」。ローラは岩下明美と名を変え、ルーシェと再び巡り合おうとしていた。  しかし、それを妨げようとする者も現れる。ルーシェのかつての親友であり、ローラの元婚約者ゲイトニッヒである。  双方の和解は成ることはなく、双方の剣は交差することになる。後に立っていたのはルーシェだった。  恨み言を述べることもなく事切れた親友の忠告通り、やがて来るだろう次なる追手から身を隠すため、誓いのキスの後に二人は再び流浪の旅に出る。  -FIN  しかし、舞台にトラブルは付き物である。  男子部員が食中毒で全員倒れると言う椿事に見舞われ、演劇部は主役「[[ルーシェ・ベガ>キャラ年鑑 /ら行#id_b546e4e3]]」を演じる代役を急遽一般生徒の中から募集することになった。  文化祭までの一ヶ月で個性も能力もバラバラな曲者連中をどうにか使えるように鍛え上げ、主役を選び出せ! ……と、言うのが岩下編の大まかな導入の流れである。ちなみにゲイトニッヒ役は深尾先生で固定、公私混同にもほどがある。  よって、この劇にまつわるシチュエーションは『学恋2』岩下編のシナリオ・システムそのものに直結する最重要用語である。  ほかの二編では攻略対象を絞ってパラメーターを管理することによってフラグを立てていく一般的な恋愛シミュレーションの体裁を取っているが、岩下編はそれをパラメーターで先導して大規模な形で実現したものと言える。    大まかな流れとして、前半の二週間は全体練習で水準を上げつつ、内容別の上がり幅を見てルーシェ役が誰になるかをまず判断。後半で候補に集中的な特訓を施す。  各キャラには初期パラメーターと得意/苦手な練習が設定されており、それぞれ、  &bold(){新堂}:体を使う練習は得意だが頭を使ったり細かい技術面を苦手とする。  &bold(){風間}:舞台映えする練習は好きだが地味な練習は嫌い。容姿は最高水準。意外なことに[[ダンス・トレが苦手>用語辞典 /重要用語 /スンバラリア星人]]。  &bold(){細田}:何をやらせても駄目だが、ほぼ全員が嫌がるトイレ掃除をやらせると化ける。  &bold(){倉田}:目立つことは好きだが、意外とどの練習もそつなくこなす。センスが高い。  などの明確な個性を持っている。好きな練習や嫌いな雑用をやらせてみて各人の反応を見るのも岩下編を楽しむポイントの一つである。  以上の初期メンバー四人に加え、新堂・風間編を含めた攻略の進捗によって以下の七名が順次加入していく。  &bold(){荒井}:体力に不安があるが文化面で強い。初期のやる気は最低クラス。  &bold(){福沢}:練習の好き嫌いが激しく、掃除等をさせると一気に落ちる。傾向は倉田に似る。  &bold(){坂上}:目立った特徴が無い。特徴の無いのが特徴。  &bold(){日野}:能力は全体的に高水準だがあまり乗り気ではない。あることで本領発揮。  &bold(){綾小路}:やる気が非常に高く絶対に退部しない。苦手な練習もほとんどない。  &bold(){元木}:親友が消えると退部。雑用をさせると伸びる。完成度が最初から高い。  &bold(){神奈川}:本職のため能力の初期値は最高クラス。  なお、バッドエンドにおけるシンババの暴走やそれに続く「アフターストーリー(小冊子)」、及び風間編における深尾先生の奇行などを鑑みると、当初の食中毒騒動そのものが、彼女の理想(妄想)とする「ルーシェ」を探すための茶番だったらしい。  男女美醜問わず、シンババの理想とするルーシェが眼前に現れたことによって乙女心がさく裂した深尾先生が衆目の中にもかかわらず本来の舞台の筋さえねじまげてキスにこじつけた(≒襲いかかった)というのが十一名全員に共通するバッドエンドである。  順当に攻略していけば惨事として表面化することはないものの、指導者の趣味(技量除く)が足を引っ張ったことは否めない。  レーゼ・ドラマとして描かれたわけでないのだろうが、[[毬絵先生>キャラ年鑑 /主要人物 /桃瀬毬絵]]に散々設定の矛盾点を指摘されてしまったりと、脚本に詰めの甘さを感じざるを得ない。  高校演劇であることを差し引いたとしても、岩下さんをはじめとした演者のレベルの高さを考える……。  『学恋2』攻略本に実際のゲーム中では見ることも出来なかった箇所も含め、深尾先生によるところの台本が完全収録されているので興味を惹かれた方はご覧になられても良いかもしれない。  けっこう高次元な演出を実現している辺り深尾先生の能力のちぐはぐさを実感させてもらえるだろうから。  『秘密』「[[誰か呼びに行ったほうが良さそうだ>登場話早見 /秘密#id_4de9e2d8]]」ルートに登場。  手紙の送り主の件について、一日かけて堂々巡りを食らった坂上くんの前に最後に立ちはだかったのが例のごとく深尾先生というパターンが存在する。坂上くんは「ルーシェ・ベガ」に見立てられ、襲われかけ、ほうほうの体で逃げ出すのだった……。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い鏡(あかいかがみ) -登場作品:探偵局 -種族:[[都市伝説>用語辞典 /重要用語 /都市伝説]] -関連人物:[[賽臥隆恭>キャラ年鑑 /主要人物 /賽臥隆恭]],久多良唯桜《犠牲者》,[[深尾華穂子>キャラ年鑑 /主要人物 /深尾華穂子]]《呪い》 -関連用語:鏡の国シリーズ  『探偵局』第十一話「[[赤い鏡>登場話早見 /探偵局#id_fc558d8f]]」に登場。  この話のタイトルも兼ねている「都市伝説」。正確には「赤鏡の儀式」とも言い、概要は以下の通りである。  &font(red){綺麗イナ人ガイツモ使ッテイル手鏡ヲ手ニ入レ、ソノ人ト自分ノ血ヲ混ゼテ赤ク鏡ヲ染メテ七日間持チ歩ク。}  &font(red){スルト、ソノ人ノ若サト美貌ヲ吸イ取ッテ自分ノモノニデキル。}  演出で頑張ってみたが、この話の本当に恐ろしいところは別にあったりする。それは実行者があの「シンババ」こと深尾先生であったこと。妄想に取り憑かれた挙句、[[生徒>キャラ年鑑 /く#id_8e456375]]の私物を盗みだし、そして……うわぁである。  相手が勝手に王子様認定した男子生徒の幼馴染というだけでドン引きなのに、そんなことこんなとこじゃ言えない。    なおこの儀式が彼女が独自に考案したものなのか、それともどこか別のところ(深尾先生の愛読する『[[鏡の国シリーズ>用語辞典 /か#id_824450c3]]』など)に由来するかは不明である。作者の娘が言及しなかったことから後者の可能性は低いと思われるが。  どちらにせよ、一番深刻な問題はとある男子生徒Sが心に深い傷を負いかけたことである。それは「深尾華穂子」の項目に譲ることにする。同時に深尾先生がこれから約一年の休眠期間に入ったと言う点は見逃せなかったりするが。  なお、幸いにも失敗で終わったため実証ができなかったが、この儀式に効力があるかどうかは不明のままだったりする。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い傘青い傘(あかいかさあおいかさ) -登場作品:学怖,学怖S,ドラマCD,鳴七 ⇒「[[立花ゆかり>キャラ年鑑 /た2#id_cc88aaac]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い紙青い紙(あかいかみあおいかみ) -登場作品:追加  -種族:[[学校の怪談>用語辞典 /重要用語 /学校の怪談]] -関連人物:トイレのジョニーさん -関連用語:赤い傘青い傘,異次元,[[旧校舎>用語辞典 /重要用語 /旧校舎]]  学校の怪談のひとつ。  「[[トイレ>用語辞典 /と#id_430a9cb3]]」の怪談としては「[[トイレの花子さん>用語辞典 /と#id_d95fecb5]]」に次ぐ知名度を誇ると思われ、色からの着想という単純さ故に多くの派生を有する。  基本は一人でトイレにいて紙が無いと気付いた際に「赤い紙」と「青い紙」のどちらが欲しいかと問いかける姿なき謎の声が聞こえてき、返答によっては殺されるというもの。  この際に「赤」は血まみれにされて「青」は血を抜かれてとオチがつくことが多い。  天井から血が降ってくるという単に嫌がらせ程度の被害に留まることもあるが、ここでは提示された以外の色(黄色など)を答えれば助かるというのがメジャーな解法だろう。それはそれで[[死ぬより酷い目>用語辞典 /い#id_d45e7a7e]]に遭わされることもあるが、それを言い出してもはじまらない。   あとどうでもいい話だが、同じ「カミ」でも怪談「カミをくれ」と複合したらカオスになると思うのは私だけでいい。  とにかく、既存の学校の怪談は意図的に排除されている節がある「学怖」系列ではこの有名話も日の目を見ることはなく、直接的な登場は『追加版』を待つ事になる。  ただ「赤い傘青い傘」の着想に働いているか否かで言えば、素人目でも無視しきれないだろう。  もっとも[[ゆかりさん>キャラ年鑑 /た2#id_cc88aaac]]の持つ傘は選択を強いるという性質は持たず、あえて言うなら警告に留めている。  むしろ「青い傘」から「赤い傘」に変わるという展開は「赤い紙青い紙」というよりその前身に当たる(と言う説がある)「怪人赤マント」などの残虐性を広範に取り上げたものと見た方が良いかもしれない。  ところで興味深い事に、この手の怪談も「赤鬼青鬼」の事例と同じく「赤→青」の順で並べられている。  これは古代日本に伝わる色名が「アカ」「アオ」「クロ」「シロ」の四色に限られた事情にあるのかもしれないし、そうではないのかもしれない。  どちらにせよ本が一冊書けてしまう題材である。[「青い傘赤い傘」と呼んでいる方は事例をご一報願いたい]  『追加版』「開かずの教室」、「旧校舎探訪-探索-」に登場。  「[[開かずの教室>登場話早見 /追加版#id_c4e4fe20]]」。  鳴神学園七不思議が一人「[[トイレのジョニーさん>キャラ年鑑 /て‐と#id_e6d677a6]]」の引っさげる怪談である。  が、その実。USA! USA! な感じに大幅アレンジされてしまっており、結局誰も死んでない。  「赤か青、それとも黄色か」を踏まえた肝心の質問は朝のブレックファストにヤンキーは何を付けるん? みたくな感じに改変されてしまっている。  そもそも妙なハードルの高い儀式で実体を持つ霊(?)を召喚するあたり、属性としては「花子さん」の亜種に近いかもしれないが、こんなんと一緒にされたら助っ人の花子さんも浮かばれない(※死んでます)。    「[[旧校舎探訪-探索->登場話早見 /追加版#id_de35989b]]」。  旧校舎トイレを探索していると、この怪談の原型に遭遇する。  赤か青か、どちらが正解かはプレイするあなたの手で確かめるべし。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い教科書(あかいきょうかしょ) -登場作品:学怖S -種族:アイテム -関連人物:河原,橋本美也 -関連用語:[[語り部(1995)>用語辞典 /重要用語 /語り部(1995)]],下駄箱,夢オチ,タイムトラベル  福沢六話「[[仕組まれた化学の教科書>登場話早見 /学怖(S)#id_402ecdb2]]」および隠しシナリオ「[[赤い表紙の謎の教科書>登場話早見 /学怖(S)#id_9ec2929b]]」に登場。  最初に言っておくが、別に共産主義の教本というわけでなく化学の教科書である。  ちなみに「[[黒と赤の魔導書>キャラ年鑑 /あ1#id_20c394d9]]」も別に無政府主義の教科書と言うわけではない。  むしろあれは国語の教科書である。もちろん[[コレ>用語辞典 /か#id_219bdd07]]でもない。  で、この教科書が一体何かと先に結論を言ってしまえば、  「[[橋本美也>キャラ年鑑 /は#id_124d2472]]」さんが「[[河原>キャラ年鑑 /か2#id_de7cfa75]]」くんに出したラブレターである。手紙は挟んだものであり、別に教科書に書き込んだとかそういうわけではない。  素直に「[[下駄箱>用語辞典 /け#id_91c0135b]]」にでも入れておけば悲劇は避けられていたかもしれないが、些細なすれ違いと勘違いの積み重ねによってふたりの人間の死を招いてしまったこの話でそれを言ってもはじまらないだろう。  そしてこの赤い教科書には河原くんが未来に向けて放ったメッセージが込められている。  自業自得で死んだ河原君だったが、その後自分のせいで橋本さんが死を選ぶ事は避けて欲しいと願っており、既に死者となった自分には出来ないことを語り部たちと聞き手に頼むことにする。  赤い教科書に接触したひとりひとりをロクな説明もせずに[[過去に飛ばして>用語辞典 /た‐つ#id_1327df9b]]、彼女の自殺を止めるよう頼った。  語り部が話の終わりに離脱し、また戻ってくるタイムラグはこれによるもの。    しかし、既に起こってしまったことを変えることができるわけもなく、みなは人間の無力さを痛感させられることになる。  それでも君は願い続けるのだろうか。 #areaedit(end) ---- #areaedit **赤い靴の女の子(あかいくつのおんなのこ) -登場作品:晦,学怖S -種族:人間 -関連人物:[[倉田恵美>キャラ年鑑 /主要人物 /倉田恵美]],[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]] -関連用語:晦-つきこもり,前田一族,人形,十三階段,踊り場  ♪ 赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに つれられて ♪  「赤い靴」といえば同名の童話や野口雨情が作詩した童謡『赤い靴』などが有名である。    そのため、この項目名「赤い靴の女の子」は単に、赤い靴を履いた少女という情報を越えて特別な存在感を有している。  なにせ『赤い靴』は別離(死別)の悲しみを匂わせる歌である。後述するが「靴」というモチーフ自体も淫靡な含みや民俗学的な意味合いも持っている。そのため、そう呼ばれる女性は哀しくもおどろおどろしい役割を担わされることが多いようだ。    『赤い靴』は人買いの歌? それとも異国に渡ったおにんぎょさん?  [ところで、『ちびまるこちゃん』における「異人さん」と「いいじいさん」の勘違いが微笑ましいと思うのは私だけでいい。]    『晦』正美二話、和子六話、和子七話に登場。  連作になっている和子六話・七話、通称「赤い靴の女の子」は『晦-つきこもり』というゲームタイトルのすべてを言い表した名シナリオである。同じモチーフの話はほかにも存在するものの、こちらを抜きに『晦』を語ることはできないといって過言ではない。  「赤い靴の女の子」は物語のカギを握る人物であり、実際に姿を現すことこそないものの、絶大な影響を今を生きる前田家の人々に与え、同時にこの上ない影を落としている。シナリオの通称兼キーワードという意味で「[[荒井人形>用語辞典 /に#id_2f3cd599]]」に立ち位置は近いだろうか。  正美二話「[[両足を失った悲しみ>登場話早見 /晦#id_d32dc87a]]」。 &bold(){ (執筆者募集中) }    和子六話「[[前田家の秘密>登場話早見 /晦#id_c98ff064]]」、和子七話「[[赤い靴の女の子の怨念>登場話早見 /晦#id_217807df]]」。  それは何十年も前に、前田葉子の祖母が三歳のお参りをした時のお話である。  その時に祖母は、百度参りを試みて一週間を足繁く通う小さな女の子と出会う。粗末な赤い靴が印象的な、悲しげな顔が印象的な女の子だったという。  祖母はその子の収めた手作りのお札を落としてしまい、時同じくして赤い靴の女の子の母も亡くなってしまったという。  幼いながらに何かしらの感情に衝き動かされた赤い靴の女の子は祖母を突き落とそうとして、誤って階段から落ちてしまう。  &bold(){ おかあさんをかえして}  後に見つかった手作りのお札にはたどたどしい字でそう書かれていたという。  ちなみに靴には「境界を越える」、「女性器」などという隠喩が含まれる。あとには片方だけの赤い靴が残された。  十二時のシンデレラではないが、実は「片方だけの履物」というのは神話や民間伝承では何かと不吉な兆候や暗示を示すことの多い属性である。  そう、「赤い靴の女の子」はシンデレラではなかった。  彼女には片方の靴を届けて自分を救ってくれる王子様なんていやしなかった。  そして、悲劇の舞台になった石段は[[十三段>用語辞典 /し2#id_1dc191a0]]だった。   この時点で深読みすればするほど嫌な予感がしてくるが、実際予感では終わらなかったりする。  そして、さも童謡がモチーフととうに散らされた遥か昔の切ない夢物話と見せ、葉子ちゃんには現実的過ぎて認識したくないほどの圧倒的真実が襲い掛かる。  実際に数代を経ることがなくても、たった一代で現実に起こったことは風化し伝説に置き換えられる。  たとえばヨーロッパで遥か昔に起こったとされる神隠し事件も現地を訪ねてみれば、伝説では行方不明とされている当時の少女が孫までいる齢であったとは言え、存命だったなんて事例もある。  そう、ここからは現実の話である。  女の子は生きていた。少女になって大人になって老女になって現実にいた。  たった一度の因縁から、恵まれなかった己がせめて報われようと、前田家の親族に縁づき子をなした。  その深い情念は子へ、その先に受け継がれ何も知らない葉子や良夫の代になって一気に発火したのである。 &bold(){ ~ どうぞ この赤い靴を 私の足ごと 切ってください ~}  前述したが、もう一つ有名な「赤い靴」と言えば、『即興詩人』のアンデルセンが残した童話だろう。  教会に赤い靴を履いていったのを咎められ、天使にも見放されて永久に踊り続ける罰を受けた哀れな娘が遂には足を切り落とし、悔い改めて許されるまでを描いた物語である。猟奇性で言えば初期のグリム童話ばかりがクローズアップされがちだが、アンデルセンも案外怖い。救われない。『パンを踏んだ娘』とか……ね。    新堂七話「[[夢の世界からの脱出>登場話早見 /学怖(S)#id_0dbbedf5]]」に登場。  「ヤツ」に追われ、危うく階段から落ちそうになった主人公。  そこで瞑っていた目を開くと、そこにいたのは風間さんだった。  お姫様抱っことは何とも絵になる光景だが、風間さんがしたことと言えば、女の子をデートに誘うことだった。  突拍子のなさすぎる提案だが、ここで了承して踊ってみると語り部たちともども「[[踊り場>用語辞典 /お#id_d0da0cc0]]」で血で染まった赤い靴を履かされ死の舞踏を踊る羽目になる。    Shall we dance?  ほんとうは怖いグリム童話の話だが、『白雪姫』のラストで白雪姫は継母に真っ赤に焼けた鉄の靴を履かせ、踊り狂う姿を見て傍らの恋人と共にほくそえんだと言う。  風間さんの正体を主人公の独白通り「[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]」と解釈し、彼に関わらなかった後の展開(ベストED)も考慮のうちに入れるとする。  そうすればもしかすると主人公は階段から落ちた時点で死んでおり、風間さんに残された魂を弄ばれていたに過ぎないのかもしれない。 #areaedit(end) ---- #areaedit **紅女(あかおんな) -登場作品:流神A -種族:[[都市伝説>用語辞典 /重要用語 /都市伝説]](現代妖怪) -関連人物:[[曽我秀雄>キャラ年鑑 /主要人物 /曽我秀雄]],柳川裕輔 -関連用語:口裂け女,創作,勿忘草の会  『流神A』「[[紅女>登場話早見 /流神A#id_a89098aa]]」に登場。  「[[柳川裕輔>キャラ年鑑 /や#id_16728ae4]]」教諭が[[袋田先輩>キャラ年鑑 /ふ#id_0481f2f2]]の紹介を受けてオカルト同好会へ依頼を持ち込んだ都市伝説。  外見上は名前通り赤いコートを着た女性で非常に長く鋭い爪を持つとされる。  しかし、ビジュアル以外の話の詳細はさして伝わっておらず、ネット上ではこの系統の妖怪のクイーンである「[[口裂け女>用語辞典 /く#id_a8ce246c]]」と混同される有様である。  一応、男性を狙い、爪でバラバラに引き裂くという行動パターンは囁かれている。  ただ、どちらにしても人口に膾炙する噂話としてはいささか弱く感じられる。  それはこの紅女が現在進行形で発生している都市伝説であり、細かいバリエーションが派生する前の「原型」さえ確立していない雛型に過ぎないためと思われる。    「[[霧崎教授>キャラ年鑑 /主要人物 /霧崎水明]]」と「[[高井戸先生>キャラ年鑑 /た1#id_4ab879d7]]」の両名はこれを都市伝説の発生過程を追うための貴重な事例になると喜び、観察・研究対象としていた。  しかし、事態はそんな二人の想像も及ばないところにあり、知らず発生源と接触してしまった同好会はまたしても[[危機に陥る>用語辞典 /わ行#id_3cf01cc4]]ことに。  (ネタバレにつき格納)   #region  噂話としてはパンチに欠けるのも当然。  実はこの「紅女」、作中における実話を元にしている。  ネット上などに放流されている紅女のロアもおそらくは柳川教諭が「オカルト同好会(厳密には富樫会長一名)」をおびき寄せるための罠として流したものと思われる。  その正体は天才人形師「曽我秀雄」が編み出した死者蘇生の副産物。  死者の魂を生者の肉体に宿すことで呼び戻し、疑似的な生き返りを果たした後のなれの果て。  曽我秀雄は妻を亡くした寡男たちに死者蘇生の話を持ちかけ、オカルティックだが実効性は本物の儀式を執り行うことで受益者兼犠牲者から成る信奉者集団「[[勿忘草の会>用語辞典 /わ行#id_3cf01cc4]]」を組織したようだ。  そのメカニズムは曽我秀雄が開発した、故人の骨などを素材にした特殊な液体を媒体となる女性に飲ませることで発動するというもの。この際に媒体とされた女性の人格は消滅するようだ。  蘇った死者の方だが、生前の人格こそ再現されるものの、そうして蘇った死者の余命は長くない。    曽我秀雄いわく個人差はあるが一ヶ月~三ヶ月程度で媒体に宿る死者の魂は消滅するか心を忘れてしまい、残された肉体は凶暴化、野生化して傍らにいる身近な男=夫を殺害してしまうという。  返り血で真っ赤に染まった外見や変貌した身体などが噂で語られる「紅女」と一致するが、肝心の魂をなくした後の肉体は夫の流血に溶け込むようにして消滅してしまうため目撃証言は残らない。 #endregion     事件解決後、[[ホットサンドが好きな人>キャラ年鑑 /主要人物 /道明寺秋彦]]が[[風海警部補>キャラ年鑑 /主要人物 /風海純也]]に目撃情報を話してくれた。  噂の発生源を逃してしまったこともあり、紅女はこれから独り歩きをはじめていくのかもしれない。  #areaedit(end) ---- #areaedit **開かずの間(あかずのま)① -登場作品:晦,流神A,追加,男怖,新生,ドラマCD -種族:スポット -関連人物:[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]],[[桃瀬毬絵>キャラ年鑑 /主要人物 /桃瀬毬絵]]《噂》 -関連用語:地縛霊,狭間の部屋,閲覧禁止室  歴史ある旧家や学校などの建物が抱える立ち入り禁止区域。  その中でも隠されることによって得たある種の神秘性を抱えた空間の総称。  多くは忌むべき場所とされ部外者には知りえないよう隠されていることが主であるが、施錠によって物理的に遮断されていることもある。  陰惨な事件があったり、幽霊が出没したり、単に老朽化その他の理由によって危険だから、そういった表向きの理由に納得できない勇者(愚者)が侵入することによって物語が生まれる。  そこが旧家なら、家長やその細君など家の根幹に関わる人物でしか知りえない秘密を抱えているかもしれない。  普段使われてない土蔵や離れを、例えば座敷牢として流用していたりと積極的に隠された暗部に関わる事になれば、侵入者もそのまま同じ穴倉行きの運命に辿るのかもしれない。    普段省みられることのない後ろ暗い事情を抱えた部屋も危険だから厳重に封鎖されていることが主であるが、何となく入ることが憚れると言うレベルでもそこは「開かずの間」と成り得る。  ただし、「間」と言うだけに一定の仕切りが必要とされる。  たとえ、そこがどうあっても開かないドアでもそこが[[トイレ>用語辞典 /と#id_430a9cb3]]ならそこはあくまでトイレなのであって「開かずの間」とは呼びにくい。  確かにトイレの精神的な密閉度は高いが、出入り口はいいところ薄い木戸一枚と物理的な密閉性は低い。  さらに言えば、完全に外界から遮断されているはずの文字通り「開かずの間」に偶発的に迷い込んでしまった話も存在する。  こちらの話は非常に危険性が高く、経験者が五体満足に帰還することは稀である。  そこは外界と遮断され、常識が一切通じない一種の異界となっている事が多々ある。狂科学者の実験場となっていたり、怨霊の巣窟となっていたり……といった手合いである。  『追加版』「[[開かずの教室>登場話早見 /追加版#id_c4e4fe20]]」に登場。  表題通りに開かずの間ならぬ「開かずの教室」が怖い話の題材となっている。  この種の開かずの間は人通りの少ないところにある倉庫などが定番なのだが、この場合は新校舎の三年生の教室が一つ閉鎖されているというもので、しかも端ではないためとても目立つ。     &bold(){ (執筆者募集中) }  『ドラマCD』Disc.1 オープニング「[[七不思議の集会>登場話早見 /ドラマCD#id_79c93fed]]」に登場。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) #areaedit ***開かずの間(あかずのま)② -登場作品:晦 -種族:スポット -関連人物: -関連用語:前田一族  前田本家、茅葺屋根の広大な古民家にある和室の一室である。「[[真田泰明>キャラ年鑑 /主要人物 /真田泰明]]」の提案によって「[[前田葉子>キャラ年鑑 /主要人物 /前田葉子]]」の祖母の七回忌の夜に彼を含む一族七名が集い、車座になって怖い話を披露し合う会場になった場所でもある。  背後の床の間にかかった掛け軸が印象的であり、撮影場所は「長谷川邸」の上段の間と思われるが、詳細は不明である。  一同がなんの支障もなく座していることからもわかる通り、特に封鎖されているわけではないのだが、本家の嫁である和子おばさんが言うには普段は出るとかで使われていないそうである。その詳しいゆえんはシナリオによって明らかとなる。  なおこの項では「開かずの間」そのものについて記述があった場合について取り上げるものとする。   和子一話、良夫三話、由香里七話、隠しシナリオに登場。  普段は使われていないということもあって、思いもよらないものが隠されている。  また、“誰”にとっての開かずの間なのかという観点から種明かしが行われることが多い。  キーワードはオープニングで泰明さんの口から放たれた「七回忌の晩に怖い話をすると死者が蘇る」という言葉である。    一方でいわくあり気な場所とは言え、参加者が不穏な空気を感じて取り上げるということはさほどない。  前田家の家人が普段暮らす生活空間に密接しており手入れもされていること、直前まで宴席にいたという雰囲気あってのことかもしれない。  和子一話「[[折り紙の由来>登場話早見 /晦#id_3f955997]]」。  この家の事情に精通している和子おばさんいわく「客間」として使われているが、オープニングでおばさんが前述したとおりに普段は使われていない。泊めたお客さんたちの多くも寒がり、気味悪がるとかいう話である。  そんな意味ありげなこの部屋にいながら平気で折り紙などで遊んでいたのが我らが主人公の葉子ちゃんである。幼少期の彼女の豪胆さを証明するエピソードのひとつとして取り上げられるかもしれない。  そんなここ客間には仏壇が置かれており、中には地域の伝承に伝わる「[[伊佐男>キャラ年鑑 /い#id_794fc5d5]]」の眉間を打った石が収められているという。  良夫三話「[[電柱に出没する謎オヤジ>登場話早見 /晦#id_00c3f6fd]]」。  時折路上で商売を行っている謎のオヤジ「風間」だったが、良夫はそんなオヤジと登下校時にすれ違うひとりであり、言葉巧みな風間の商売に乗っかることもあるようだ。少額ということもあってついつい手を出してしまう。    最終的には千円出して「幸運を呼ぶ人形」という名の風間そっくりの人形を買ってしまうこともある。  良夫のおこづかい事情は不明ながらいいところのお坊ちゃんであることを考慮のうちに入れれば安い買い物なのかもしれない。  が、金額もあってか葉子ちゃんの反応はいいところ怪訝ということが察せられようものである(正確なところは不明)。  そのため、いずれにしても引くに引けない良夫としては「開かずの間」に入った自分たちにはなにかあるかもしれないから、悪霊が出るかもしれないから、人形を持ってる自分だけは助かるから、などと強弁しながら話を終わらせるのだった。  なお、良夫と(葉子)のみが生還する結末はなくはないが、だからといってその人形が効力を発揮したとは文脈上はなはだ言いづらいのが実情だろう。人形はともかく、良夫もまたなんとなくこの場所が危ないことを認識しているのがわかる一幕といえる。  由香里七話「[[襖の向こうの恐怖>登場話早見 /晦#id_8d1e7beb]]」。  風間さんにまつわる六話目を由香里姉さんが語り終え、そのタイミングでやってきた何者かによって開かずの間は開かれる。  そして七年越しに訪れた[[本来の来訪者>キャラ年鑑 /主要人物 /和弘]]の口から、この部屋が真の意味で「開かずの間」になってしまったゆえんが紐解かれる。  このシナリオもまた『晦』特有の一本道で終わってしまうショートストーリーからなる七話目であるものの、オープニングから張られた伏線を回収している数少ない結末の一つである。[[最後の種明かし>キャラ年鑑 /主要人物 /風間さん]]をどう受け取ればいいのか困ることはさて置いて……。  隠しシナリオ「[[風間の世界>登場話早見 /晦#id_fd74d3ff]]」。  風間さんだらけの通算六話を聞き終え、大トリとばかりに開かずの間に乱入してきたのは、やはり風間さんだった。  正確には、いかなる手段か葉子ちゃんにだけ伝わるよう語りかけてくるというもので脳内(?)での対話次第でご本人がやってきてくるというものである。  風間さんが宇宙人なのか、霊能力者なのかはともかくとして。「七回忌の晩に怖い話をすると死者が蘇る」という文言がふたたび言及され、もっともわかりやすい形で実現しているのはこのシナリオだったりする。冗談のようだが、ホントの話である。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) ---- #areaedit **アクシデント -登場作品:VNV,特 -種族:アイテム(ゲーム) -関連人物:[[荒井昭二>キャラ年鑑 /主要人物 /荒井昭二]],赤川哲也 -関連用語:スクール・デイズ  『VNV』「[[ゲーマーの条件>登場話早見 /VNV#id_e0cfbd80]]」に登場。  荒井のクラスメイトで友人の「[[赤川哲也>キャラ年鑑 /あ1#id_88b8d1f3]]」が購入しようとしたゲームの一本。  『VNV』本編は一本道のため、実際に買った展開を見ることが出来るのは分岐の追加された『特別編』のみである。もちろん選択次第では「[[スクール・デイズ>用語辞典 /す#id_4805713f]]」の話を見ることも出来る。  『特別編』「[[ゲーマーの条件(改訂)>登場話早見 /特別編#id_d3e1719e]]」に登場。  入場料一万円、本体価格六万円で購入したものの、例のごとく中身はフロッピー・ディスク一枚だった。  しかも内容に至っては意味不明の文章が表示されるだけであり、赤川くんは落胆し荒井さんはそれを見てほくそ笑んでいた。  しかしその日から赤川くんには奇妙な幸運が続くこととなる。  様々な災厄が襲ってくるものの、彼だけが無傷でやり過ごせてしまうのだ。だがその代償とばかりに赤川くんは急速に年を取り、衰えていく。原因が件のゲームにあるとにらんだ荒井さんは、改めて赤川くんと共にゲームを起動してみるのだが……。  「命と引き替えに災厄を退けてくれる」。  要はそういうゲームであるが、なんとも悪魔との契約を想わせる理不尽な内容である。  カタカナで構成されたチープな文章で取引されるのは寿命だった。  しかも消費されてゼロに至るまではかなり短期間のようである。さらに交通事故まではまだしもセスナ墜落までが短期間に襲ってくる理不尽さを鑑みると、災厄を呼び寄せて積極的に命を吸い取っているかのようでもある。  ところでそのゲーム、今は荒井さんの手元にあるようである。  だが、荒井自身はそれを起動してみる気はないらしい。友人が目の前で命を吸い取られていった様を見れば当然と言えるか。だが坂上にはプレイを勧めてくるので、観察する分には興味ありと言ったところか。 #areaedit(end) ---- #areaedit **悪魔(あくま) -登場作品:学怖,晦,学怖S,VNV,AMC1,学恋,学恋2,特,学恋V,小学怖,極,ドラマCD,新生2,秘密,鳴七,稲in ⇒「[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]」 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔召喚クラブ(あくましょうかん-) -登場作品:AMC1,学恋 -種族:部活(非公認) -関連人物:[[綾小路行人>キャラ年鑑 /主要人物 /綾小路行人]],[[倉田恵美>キャラ年鑑 /主要人物 /倉田恵美]],[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]]《所属》 -関連用語:[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]]《取引》,黒魔術研究会  「綾小路行人」が発起人として組織した、文字通り悪魔を召喚するためのクラブ。  ただし、悪魔に痛い目に遭わされ、生涯の安息どころか死後の安息までも奪われた綾小路の真意としてはその元凶である「『[[大川大介>キャラ年鑑 /お1#id_926965e1]]』を殲滅すること」だろう。他のメンバーがこれを知っているかは不明。  その一方で怒りのあまり振り切れた綾小路は「悪魔によって悪魔を制し、聖戦に人類が勝利すること」というなんとも壮大な目標を掲げているようだ。  彼の目算によると以下の通りとなる。発端としては魂をタダ取りされた綾小路とその契約相手「大川大介」がいる。  そこに綾小路が見いだしたクラブの成員Aが自身の死後の魂を対価に悪魔Aに「大川大介」を滅してもらうよう依頼する。  すると契約相手がいなくなった綾小路は自由になるが、成員Aは悪魔Aとの契約に魂を縛られることになる。  そこをクラブの成員Bが悪魔Bに悪魔Aを滅してもらうよう依頼する。成員Aは綾小路と同じく自由の身となる。  成員Bは悪魔Bとの契約に魂を縛られることになるが、そこで成員Cが……、という形で悪魔を滅するというリターンを実質リスクの踏み倒しを兼ねる形にする。無関係の第三者が契約を順送りにしていけば理論上は悪魔を殲滅できるというものである。    ただし、こんな皮算用を黙って見過ごすほど悪魔は愚かではない。  悪魔には縦の主従関係はもちろん、横のつながりだってあるのだから。    [仮の話であるが、本当に悪魔を絶滅させようとするならその道は非常に遠大なものになるだろう。  原因は悪魔そのものが非常に多いためである。一説によると魔神だけで4400万(ヴァイヤー著『悪魔の偽王国』)、また別の説を採れば約十七億五千万と、もはや馬鹿馬鹿しいほどの数となる。  また新約聖書においてイエス・キリストが「悪魔が同じ悪魔と争うはずがない」旨を述べている。  重ねて言うが、そもそもが皮算用でしかないということである。]  そもそもこの部活自体がデビュー作でこそピックアップされたものの、綾小路行人という一個人の知識に依存した一種の悪魔へのアプローチ方法と言い換えることもできる。  その後のシリーズ内で綾小路は単独でも縦横無尽に活躍を見せるが、この部活を通じての活動は低調となり、シナリオとして描かれることはなくなっていく。結局は机上の空論の一言で片づけられるため、これ自体には深掘りの余地がなかったと思われる。  また、その後のシリーズ中に「悪魔」と関わる部活動は複数が囁かれることになる。ただ、より洗練された魔術師と魔女の集団である「黒魔術研究会」がやはり最大手だろう。綾小路自身も同研究会に部長や顧問として籍を置くことが多くなっていく。  『AMC1』「[[人間狩り>登場話早見 /AMC1#id_dc06589f]]」ルートに登場。  メンバーは綾小路、倉田、そして殺人クラブ壊滅後の新堂である。  この手の「しょうかん」には付き物であるが、「召喚」と「召還」の表記が混在しているので注意。前者が呼び出すことで後者が送り返すことである。  通常悪魔との契約では両者がセットになっており綾小路の真意を含めれば「召還」でも厳密に言えば間違いではないのだが、あくまで公式の表記は「召喚」である。  倉田の場合はこのルートに至る過程で悪魔ベリアル=[[山本三郎>キャラ年鑑 /や#id_737c1d81]]と契約、命は救われているものの契約自体は終了しているので、死後の魂はやはり悪魔に渡る運命にある。  新堂の場合は同じく生き残っていた殺人クラブのメンバー、岩下を生け贄に捧げ、悪魔ナベリウスを召喚し、クラブの旗揚げに立ち会っている。  その際の願い等は不明。唯一「未契約の魂」を持っていることになる。  ところで飯島氏が『AMC1』攻略本で述べた通り、上記の結末は全84種の結末の内、ある意味真のEDと明言されている。  これは「殺人クラブ(旧作)」を滅ぼして勃興する「悪魔召喚クラブ(アパシー)」への世代交代を暗示するものであるとも取れる。    『学恋』倉田編「綾小路」ルートに登場。  大川の存在にいい加減痺れを切らした綾小路が協力者だったはずの倉田を拉致し「ルシファー」を召喚するための贄にしてしまう。その際にこの悪魔召喚クラブの構想を述べていた。  さすがに明けの明星を相手取ってどうこうは考えず、ヒントでも得ようと言う考えらしいが、完全に切羽詰った様子だった。  どちらにせよこのクラブは雑魚相手でなく大物狙いのようである。 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔の子(-こ) -登場作品:晦 -関連人物:[[真田泰明>キャラ年鑑 /主要人物 /真田泰明]],[[前田良夫>キャラ年鑑 /主要人物 /前田良夫]],[[鈴木由香里>キャラ年鑑 /主要人物 /鈴木由香里]]《噂》,北崎洋子 -関連用語:  文字通り悪魔が何らかの介在をしたことによって誕生した子ども。  「[[生首>用語辞典 /な#id_d63decd8]]」などと並び『晦』で頻出する用語のひとつである。  本邦において子どもが一種の神性を帯びたものとして捉えられる中、この思想は悪魔への信仰が根付く西洋のものといえる。  奇妙なほど大人びていたり、高い知能を有していたりと明らかに不自然な存在であり生まれながらにして普通の人間に対する害意を持っていたりといった共通点が見られる。  『晦』泰明三話、由香里二話、隠しシナリオに登場。 &bold(){ (執筆者募集中) }  泰明三話「[[女優・北崎洋子の秘密>登場話早見 /晦#id_a9d62073]]」。  新人の「[[出川>キャラ年鑑 /て‐と#id_e0acae0d]]」が持ち込んだ「[[北崎洋子>キャラ年鑑 /き#id_a4a2d569]]」が抱えるスキャンダル疑惑に泰明さんが深入りするとこの「悪魔の子」が顔を出すことがある。どれも芸能人にかけられる醜聞としては定番の候補が並ぶ中、「隠し子」か「出生の秘密」を選ぶと発展するのはまぁ納得と言えるかもしれない。  前者の場合は、ひそかに悪魔信仰にのめり込んでいた北崎洋子が人間の犠牲を元に悪魔の子を身ごもろうとしていたらしい。  この場合、展開によっては既にこの世に生を得てしまった三歳児くらいの悪魔の子と泰明さんは対面することになったりもする。いずれにせよ、長じては帝国を築くのだという悪魔の子に従うことで彼女は地位を得ようとしたようだ。    後者の場合は北崎洋子こそが悪魔の子であったという種明かしが行われる。  この場合、悪魔信仰にのめりこんでいたのは北崎洋子の母親の方であり、前者の展開ほどには強い力を持っていないようだが、殺人を辞さない危険な人格を抱えている。三歳まで戸籍がなく、十六歳で母親が怪死したという経歴はそのあらわれだろう。   だが、いずれの悪魔の子にせよ、石さえ手元に戻った上で泰明さんに抗おうという意志さえあればそのことごとくが退けられ、滅ぼされた。――というのが、今回の特番のあらすじであるらしい。展開によっては実話のこともあるが、要は作り話である。  ここまで盛り上げておいてそりゃないよというのが正直なところだが、一方で「石」の力は本物であることは示唆されている。もしかしたら泰明さんの話は体験談であり、真を虚としてドラマ化しようとしたとも考えられるが、やはり真相は不明である。  一方これらの話は「悪魔の子」というキーワードを「北崎洋子」とどのタイミングで組み合わせるかという形で一貫している。  また、真田泰明という男性はパラレル設定でその都度展開を変えてくるわけでなく、実は裏にある複数の意図を分岐ごとに個別にお出ししてくることが多かったりもする。なので、やはりみんなを楽しませようという人の悪いホラ話だったのかもしれない。  由香里二話「[[お屋敷にいた子供の話>登場話早見 /晦#id_414d66b3]]」。  詳細は「[[あっちゃん>キャラ年鑑 /あ2]]」の項を参照のこと。  正確に言えば、あっちゃんのいた家をひっくるめたロクでもなさを揶揄しての名称なのだが、便宜上この項でも紹介する。  隠しシナリオ「[[触れざる儀式の真相>登場話早見 /晦#id_22a5fa3d]]」。 &bold(){ (執筆者募集中) } #areaedit(end) #areaedit ***悪魔の電話(-でんわ) -登場作品:学怖,学怖S,学恋2 -種族:スポット(妖怪) -関連人物:[[岩下明美>キャラ年鑑 /主要人物 /岩下明美]],[[坂上修一>キャラ年鑑 /主要人物 /坂上修一]]《噂》,伊達守,矢口節子《犠牲者》 -関連用語:つくも神,異次元,携帯のリリ子さん  岩下五話「[[恋人達を引き裂く悪魔の公衆電話>登場話早見 /学怖(S)#id_b9769d1b]]」、隠し02(男)に登場。  学園の裏門脇に設置されている、見た目だけは一般的な緑色をした&font(green){公衆電話}。  その実態は「[[矢口節子>キャラ年鑑 /や#id_58403041]]」と「[[伊達守>キャラ年鑑 /た2#id_999556a0]]」を無惨にも引き裂いた「悪魔」と呼ぶべき存在である。  伊達くんは恒例の矢口さんとの会話を楽しもうというだけだったが、家に帰る時間も惜しみ、この電話に良からぬ噂が流れていることを知らずに使用してしまったのが仇になる。受話器と受話器の間に住まう“なにか"に彼女の声を聞かせたために、矢口さんはそれに見初められてしまう。以降、電話にひそむ何者かは二人の仲を裂こうと妨害に出るのだった。  考えてみれば、電話と言う道具は「声はすれども姿は見えず」と言う幽霊話の定番を地で行く物体である。  まともに会話をしているように見せて、相手がそっくりの何かにすり替わっていても気付けない、狭間に域する何かが現れてもおかしくない怖さがある。  あるかないのかわからない、いるかいないかわからない。  「さとるくん」や「[[メリーさんの電話>用語辞典 /に#id_e8861632]]」と言った電話にまつわる都市伝説が絶えないのには原因があるのかもしれない。  矢口さんは偽物の伊達くんに翻弄された挙句、悪魔の電話まで誘き出され、そこで悲惨な末路を迎える羽目になる。  内訳も単に「声を奪われる」だけなら良い方、「首を絞められ白い液体に似た酸を口内に発射(卑猥)され死亡」、「電話の中の『[[異次元>用語辞典 /い#id_d45e7a7e]]』に取り込まれる」、「彼氏諸共受話器で絞殺される」、「酸を皮下に注入され水風船のようになって死亡」などと言ったビジュアル的にヤバいものばかりである。  そして、電話に棲むモノの正体が何であるのかは明確に示されることはない。  適当に悪魔ではないかとお茶を濁されるだけである。元より対策も何もない、近づくなと言うだけか……。  ちなみに新堂七話「[[殺人クラブ>用語辞典 /重要用語 /殺人クラブ]]」のベストED(最後まで不殺を貫く)で、主人公は最後に[[校門>用語辞典 /き#id_651d1f94]]の外にある公衆電話を使って警察に連絡を取るのだが……。  殺人クラブの存在するシナリオが本当に怪奇現象の起こらない世界であるか、実は正門の近くにも公衆電話があったかのどちらかを祈るのみである。  また、「[[恨みのノート>用語辞典 /う#id_5ba44bb1]]」をはじめとした物証が残されているとは言え、容疑者全員死亡という状態のままで主人公が警察の取調べを受けるのは変わらない。今はただ、彼を眠らせてあげたいが、それが永眠にならないことを願う――。  ところで、怪異に取り込まれた人間もまた怪異になってしまうのか。  むしろ矢口さんは「悪魔の電話」そのものになってしまったのか、その後の噂では彼女の話しか出てこない。そして、伊達くんを同じ世界に連れ込もうと狙っている様子である。  とある分岐で悪魔の電話は矢口さんのことを「我らの女王」と呼んでいるので、この解釈によると電話に潜む何者かたちの頂点に祀り上げられてしまった可能性はある。  『学恋2』「岩下編」夜イベント「矢口さんと話」に登場。  元々の話からして、人外になってしまった後の矢口さんと岩下さんは電話を介して交流を持っているようだが、今回はそれを踏襲した話である。一連の連続イベントをすべてこなすとひとり生き残った伊達くんは矢口さんに連れ去られてしまう。  そして、そこまでの流れなのだが、岩下さんの前で実演しようとはりきる矢口さん、それを直接的に手伝う岩下さんという――、笑えばいいのかおののけばいいのかサッパリわからない、(ツッコミ役不在の)独特のノリで終始展開する。  一言言っておくが、お互い本気で&bold(){いいことをした}と思っている辺り、彼女たちの歪みがわかるだろう。 #areaedit(end) #areaedit ***悪魔のトランプ(あくま-) -登場作品:学怖,学怖S,学恋2,極 -種族:アイテム -関連人物:大倉和雄《所有,取引,犠牲者》,[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]],小林《犠牲者》,黒井うらら -関連用語:[[悪魔>用語辞典 /重要用語 /悪魔]],髑髏  『学怖(S)』新堂五話「[[ギャンブルトランプ>登場話早見 /学怖(S)#id_6e06b0d3]]」に登場。  「[[大倉和雄>キャラ年鑑 /お1#id_15906407]]」の所持しているトランプであり、分岐によって様々な効果を発揮するが、一貫して「ジョーカーを手元に呼び寄せる」という驚異的な能力を持つ。  ことポーカーにおいてジョーカーが手札にあるということは最低ワンペアが成立しており、なおかつあらゆる役が成立する確率を跳ね上げることを意味する。[ババ抜きなら面倒なことになりそうだが、そういうアホなマネをするわけもない。]  デザインとしては表面は普通のトランプのようだが、裏面は顔の半分が「髑髏」に変わった白人女性の絵が描かれている。ジョーカーも普通の図案でなく蛇の絡みついた髑髏と非常に気味が悪い。いかにも何かありそうなトランプにはやはり何かがあった。  [「トランプ」とはタットワ、タローなどとも呼ばれる「タロットカード」の小アルカナを元として誕生したと由来される伝統的なカードである。  「クラブ」「ハート」「スペード」「ダイヤ」の四種のマークを持つ1(A)~10までの数字に加えJ,Q,Kの絵札カード。  そして、新堂さんの言葉を借りるなら何にでも使えるオールマイティ・カード「ジョーカー(JOKER)」の存在によって遊び方に幅を生んでいる。  以上の52+α(&bold(){13}×4+1~2)枚が日本における一般的な枚数である。  ジョーカーは俗説として道化師と結び付けられており、一種の神秘性を持たされたカードである、中世ヨーロッパでは王に唯一、婉曲な形だが諫言出来る存在として道化師が置かれたとされ、タロットの大アルカナでは愚者がはじまり(0番)に置かれている。  なお、トランプとはイタリア語で「切り札」を意味する言葉であり、英語ではない。  そもそも日本での呼び方であり、英語圏ではストレートに味気なく「プレイングカード(Playing Card)」と呼ばれている。   国によっては微妙に枚数が異なり、日本やアメリカで一般的に知られている枚数が世界の常識とは思ってはいけない。  例えばロシアでは2~5までの数字とジョーカーを取り除いた36枚一揃えが一般的に遊ばれるトランプの姿だったりする。  ロシアではこの枚数を使い遊ばれる「ドゥラーク(Дурак,意味は馬鹿)」と言うゲームが有名である。  ともかく、ゲームとしてはポーカー、七並べ、ババ抜き、神経衰弱等々の一人から複数人の遊戯に対応、占いも出来るし、マジックだって人によってはお手の物。  人数とちょっとした時間と場所さえあれば、無限の遊び方が出来るカードゲームの王様といえる。]  大倉は悪魔と取引したか、縁日の出店、もしくは近所の骨董品屋に行って手に入れたらしい。  いずれにしても出自不明と言っていい怪しさがある。  その大倉の末期も「悪魔」の名にふさわしいものとなる。借金の取り立てや利子の支払いにこのトランプを使用し、必勝伝説を打ち立てていた大倉にはついに対戦しようとする者すらいなくなってしまい、その身を悪魔に「取り立て」られてしまう。[ご利用は計画的に。]  または新堂さんが大倉と対になる男のトランプを発見し、雌雄の番を揃えてしまったために大倉家の全財産を吐き出しても足りないほど、今までの儲けを「回収」されてしまう。これは大倉唯一の生還例である。   もしくは男のトランプが女のトランプが一緒になったことによって、余った髑髏の図柄を大倉の頭は押し付けられてしまう。  が、このトランプも魔女の「[[黒井きらら>キャラ年鑑 /く#id_927fe1a2]]」相手には為す術なく退散している。  このトランプが人間にとってどれほど危険なものであろうとも、悪魔にとってはしょせん玩具に過ぎないのか、千年を生きる魔女・きららが凄いのかどうかは定かではないが。 #areaedit(end) ---- #areaedit ***旧校舎の悪魔(きゅうこうしゃ-) -登場作品:特,鳴七 ⇒「[[旧校舎の悪魔>用語辞典 /き#id_b79b477a]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **悪霊(あくりょう) -登場作品:学怖,学怖S,学恋V,極,鳴七 ⇒「[[悪霊>用語辞典 /ゆ#id_bf79f53c]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **紫陽花(あじさい) -登場作品:学怖,学怖S,探偵局,AMC2 -種族:植物 -関連人物:早坂桃子,依木鈴子,池沢優華 -関連用語:園芸部,花壇  アジサイ科アジサイ属の植物の総称。  小さな花が集まって球の様な形を形成し、我々の目を楽しませてくれる。またその花は地中の酸性度によって青から赤へと変わる性質がある(正確にはアルミニウムイオンを始めとした要因であり、場合によってはならないことも)。  ちなみに毒性があるので食べると中毒を起こして場合によっては命に関わる。  まあ好んで食べようとする人間など存在しないと思うが。季語としては夏であり、現在ならば梅雨頃に花を付けるので、情緒背景として使われることが多い。  花言葉は「&font(red){辛抱強い愛情}・&font(blue){冷淡}・&font(purple){移り気}・&font(blue){無情}・&font(red){元気な女性}・&font(purple){高慢}」等。  荒井一話「[[校内に巣くう地縛霊>登場話早見 /学怖(S)#id_14a7cfff]]」に登場。  学怖では主に「[[園芸部>用語辞典 /え#id_19b229e7]]」の花壇で栽培されており、その世話に[[命すら捧げてしまった部員>キャラ年鑑 /は#id_510798fb]]すらいる。  『AMC2』「[[あじさい園の不幸を呼ぶ女>登場話早見 AMC2#id_a3055b80]]」に登場。  「地中の酸性度で色を変える」というネタは推理モノによく使われており、「探偵局編」のこの話でも美しい紫陽花の咲き誇る庭のある「あじさい園」が登場する。 #areaedit(end) ---- #areaedit **あなたが罪を犯したとき、その責任を取るのが、あなただとは限らない -登場作品:学怖,学怖S,鳴七 -種族:セリフ(名言) -関連人物:[[仮面の少女>キャラ年鑑 /主要人物 /仮面の少女]]《名言》,[[坂上修一>キャラ年鑑 /主要人物 /坂上修一]] -関連用語:[[パラレル・ワールド>用語辞典 /重要用語 /パラレル・ワールド]]  『学怖(S)』『鳴七』隠しシナリオ「[[仮面をつけた制服の少女>登場話早見 /学怖(S)#id_c7474f5a]]」「[[仮面の少女>登場話早見 /鳴七#id_8dcb0c88]]」に登場。  学怖(S)、そしてシリーズ最大の名言として挙げられる仮面の少女の一言である。  復讐を終え、一人残った主人公に向けて仮面の少女は数々の質問を投げかけた。  娘を失った両親が負った悲しみとはどれほどのものだったのか。なんの因果か仮面を付けた少女の亡霊が選んだ復讐の対象は人の親となったあの六人の子を奪い去り、同じ悲しみを与えることだった。  復讐の是非、彼女の心が救われたか否か、答えは出せるものではないが彼女は去り際にこの言葉を残して消えていく。   #areaedit(end) ---- #areaedit **アパシー・シリーズ ⇒「[[アパシー・シリーズ>用語辞典 /重要用語 /アパシー・シリーズ]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **あばばばば -登場作品:四八,AMC1,, -種族:セリフ(迷言) -関連人物:[[元木早苗>キャラ年鑑 /主要人物 /元木早苗]],[[新堂誠>キャラ年鑑 /主要人物 /新堂誠]], -関連用語:エクトプラズム,消火器,心霊写真  主に早苗ちゃんが口内から「[[エクトプラズム>用語辞典 /え#id_a3bdb99b]]」を放出する際に伴って発せられる擬音。要調査だが「あ」の次の「ば」の数に特に決まりはないようだ。  その他、口の中に何かを詰め込まれたアワレな犠牲者が発声しやすいようである。  『四八』新潟シナリオ「心霊写真」に登場。  動く「[[心霊写真>用語辞典 /し2#id_24b4baf6]]」を食った(笑)女子高生「庄田明美」が発する。  その原因となるカメラマンと会うことができればその出自と対処法を教えてくれるが、その写真がいったいなんであったのかはわからず仕舞いである。  『AMC1』「[[倉田家襲撃>登場話早見 /AMC1#id_8bc165aa]]」ルートに登場。  コショウでひるんだ隙をつかれ「[[消火器>用語辞典 /し2#id_ecd53f6c]]」をゼロ距離で噴出された新堂さんがあげた断末魔(?)である。  正確には「&bold(){あべべべべがががががあがばばばばばばばば}」だが、類似するのでこの項で記述する。  倉田恵美は目玉が飛び出てるけど気絶してるだけだろうと思い、彼を拘束してその場をあとにするのだった。[おいおい。]  なお、このパートは消火器つながりで『学怖(S)』で新堂さんが遂げた最期のオマージュと思われる。  同じ消火器を用いた新堂さんの××でも撲殺と窒息死と、性差と性格の違いがよく表れている。  [ところで芥川龍之介の短編小説に『あばばばば』と言うものが存在する。  これは赤ん坊をあやす時の擬音から取られたものであるが、小説の内容からいずれ少女から母親に脱皮する早苗ちゃんの姿を祖先の霊を吐き出す際の擬音に乗せて暗示しているというのはきっと穿ちすぎなのだろう。]   #areaedit(end) ---- #areaedit **荒井人形(あらいにんぎょう) -登場作品:学怖,学怖S ⇒「[[荒井人形>用語辞典 /に#id_2f3cd599]]」 #areaedit(end) ---- #areaedit **アンプル -登場作品:学怖,学怖S,秘密 -種族:アイテム -関連用語:[[殺人クラブ>用語辞典 /重要用語 /殺人クラブ]]  ガラス、もしくはプラスチックの容器に少量の薬液を入れ、先端を溶かして封をしたもの。  主に注射用の薬剤に使われている事が多い。使用する際には先端を折り取って中身を取り出すが、欠片の混入等には注意。  『学怖(S)』新堂七話「[[殺人クラブとの戦い>登場話早見 /学怖(S)#id_98b4219a]]」に登場。  冒頭で主人公は「殺人クラブ」から毒薬入りのカプセルを飲まされる。  ただ殺人クラブはゲームを面白くするための趣向として解毒剤が入れられた「アンプル」を二本用意している。  一本はあえなく割られてしまうもののもう一本は校内のどこかに隠されており、主人公は夜の学校構内を駆け回る羽目となる。  [さすがに床を舐めて飲もうとする選択肢は無かったが、殺人クラブの面々が許すはずもないか。仮に舐めたとしても一回分全部飲まなければ駄目で、少量飲むとかえって毒の効き目を早め、すぐに死んでしまうので意味がないのだとか。  それよりも本来は注射用の薬液を入れる瓶であり、もっと安価で使いやすい瓶もあったであろうに。「薬」というのを強調したい演出か? そしてもしも解毒薬が注射剤であった場合、飲んでも効き目がないことになる……]  また、最後の校門前の決戦にて日野の軍門に降ると毒とは別の薬剤の入ったアンプルを飲まされ、主人公は良心と殺人への忌避感を失ってしまう。    『秘密』「[[行くべきだ>登場話早見 /秘密#id_c39a05ff]]」ルートに登場。  今回は殺人は殺人でも「殺(されたがる)人クラブ」というべき不可解な集団と坂上修一が対決することになる。  遅効性の毒薬を飲んでタイムリミットを待つ、校内に散った語り部たちと日野貞夫に無理矢理にでもアンプルに入った解毒剤を飲ませるという本家とは正反対の趣向を取っているのだ。    当然坂上は人数分のアンプルを持ち歩くことになるが、やはり脆弱な容器であるため、隙を見つけられると割られる危険性が常につきまとう。 #areaedit(end) ---- //-------------------------------------------------------------------------------- #divclass(navi_epi){ |[[← 前>用語辞典 /A-Z]]|&link_path(../){一覧}|[[次 →>用語辞典 /い]]| } ---- &color(red){情報提供・文章の補足、編集方針の動議その他諸々歓迎します。} &color(red){もし興味を召されたなら下のコメント欄に書き込みなどされると嬉しいです。} ---- #comment() ----

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