草木も眠る丑三つ時(深夜2時頃)、
いつもはひっそりとしたここ「妖怪学園」の校舎に、
明かりがついていた。
そして、次に校舎前の校門をゾロゾロと人が通り抜けていく。
しかし、彼らは皆人ではなかった。
背中に翼を生やした者、尻に尻尾が生えた者、
下半身が蛇や魚な者、全身鱗、頭に獣耳・・・
様々だ。
そう、彼らは皆この付近に住む妖怪達なのだ。
「はぁ~今日から学校か~」
そう呟くのは、頭にはネズミのような耳、尻には尻尾、
口には鋭い歯の生えた「鉄鼠」の少年。
名は「忠中鉄平」、今年16歳になったばかりだ。
妖怪の世界では、皆16歳を迎えると学校に行かなければならないのである。
「鉄平、そんなこと言ったってしょうがないぜ?」
そう言うのは鉄平の頭上を飛ぶ「烏天狗」の黒川空。
山伏姿に、手には団扇、頭には山伏の被る帽子、
顔にはくちばし、背には翼がある。
鉄平とは幼い頃からの親友で家も上下同士である。
鉄平は空の家の木の下を塒としている。
鉄平「ま、試験がないだけマシかな?」
空「そうだな♪」
そんな話をしながら鉄平と空は校舎へと入っていった。
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入学式を終えて、教室で鳳凰先生の話を聞く。
鉄平の席の隣には空、もう一方の隣にはダイダラボッチの娘、大野小梅だった。
鉄平とは空の次に親友の女友達である。
身長がダイダラボッチの一族だけあって、
とても大きく、身体つきも半端ではなかった。
よく昔、鬼ごっこで遊んでたら潰されそうになった経験がある。
自在に身体の大きさを変えることができるとか・・・
小梅「久しぶりだね鉄平君♪」
鉄平「お前図体でかいわりのにその性格だけは変わらないな?」
空「それも個性じゃん?」
小梅「そうだよ鉄平君♪」
ちょんと額を小梅に突っつかれた。
その瞬間俺は教室を飛び出し、廊下の壁に激突した。
小梅「あ、ごめん鉄平君!!」
鉄平「お前手加減を覚えろよな?」
鳳凰先生「そこっ!!何を騒いどるか!!!」
小梅「す、すいません・・・」
そんな感じで今日の学校での時間は終わった。
まぁ、実際日が昇り始めたので今日はここまでと言うことで終わった。
最終更新:2008年09月17日 15:52