**死に行く年 死にゆく年の床の窓辺に やわらかな光とともに、天使は降りたもうた 羽ずれの音はヴァイオリンの響きのように、 笑みは美わしい頬からこぼれ落ちて、 まるでチェンバロの音色のように 小麦の髪は新たな生の希望に波打ち 聖なる夜、雲なき淸い夜の輝きは かれの眼の中にこそあれ やがて天使は舞い羽ばたき 二千八の年は幸せな旅路に就いた