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「第三回放送、あるいは」(2023/01/22 (日) 14:07:38) の最新版変更点
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**第三回放送、あるいは ◆10fcvoEbko
「実に、愉快な気持ちです」
孔雀羽の男はそう言った。ニンゲンが醜く死んでいく様は見ていてとても気持ちの良いものですねと。
王は答えない。
何かを考えるような、あるいは待ち望むことでもあるかのように頬杖をつきただ前を見ている。
「このような趣向を考え付かれるとは、螺旋王は本当に素晴らしいお方だ」
自らの才覚を誉め讃えられようと王は眉一つ動かさない。
男の言葉を否定することも、肯定することもしない。
抱えきれない程の歓喜に震える男にとっては王のそのような反応さえも嫌なものではなかった。
時刻がある一点に至り、さらなる恍惚を求める男が全身を大きく広げて叫ぶ。
さあ、奴らが血にまみれて泥のように死んでいく姿をもっと私にお見せくださいと。
◇
人間とは面白いな。
少しの力でたやすく狂う者、逆に死を目前にして微塵も己を揺るがさぬ者。
強大な力を持ちながら全力でそれを振るわぬことに誇りを持つ者。
絶望的な状況であるにも関わらず、己の思うまま上を目指すことを止めようとしないその力。
人の身に刻まれた二重螺旋の為せる技、か。
ふん、死者の発表を行う。
糸色望
エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世
キール
金田一一
クアットロ
クレア・スタンフィールド
剣持勇
神行太保・戴宗
スバル・ナカジマ
ドーラ
マオ
ミー
八神はやて
読子・リードマン
ランサー
リザ・ホークアイ
ロイ・マスタング
以上、17名。
次に禁止エリアの発表だ。
19時より A-3
21時より G-7
23時より C-8
以上だ。
じきに日は完全に沈み、貴様等の本能が最も嫌う夜となる。
襲撃する者と、される者。
どちらも生き残るためには新たな方策が必要となるだろうな。
一変した世界の中で貴様達がこれから私に何を見せてくれるのか、楽しみにして
いる。
ではな。
◇
「新たな死人の名を聞いて奴らはどんな表情を見せるでしょうね」
王は答えない。
「今自分がいる絶望に、更に底があることを知るでしょうか」
王は答えない。
「さっきまで甘い言葉を交わしあった仲間をどのようにして殺すか思案するでしょうか」
王は答えない。
「愚かにも我らに牙をむき、醜悪な肉の塊と化すのでしょうか」
王の答えがなくとも、男は言葉を止めない。
王の口の端の歪みが、王もまた自分と同じく満ち足りた気持ちでいることを示すものだと知っているからだ。
*時系列順で読む
Back:[[情報と異変]] Next:[[The Incarnation of Devil(前編)]]
*投下順で読む
Back:[[情報と異変]] Next:[[The Incarnation of Devil(前編)]]
|163:[[第二回放送]]|ロージェノム|外伝:[[すべては穴掘りシモンとの邂逅から始まる]]|
|097:[[第一回放送]]|神速のシトマンドラ|外伝:[[ロージェノムは螺旋の王として配下の疑問に答える]]|
**第三回放送、あるいは ◆10fcvoEbko
「実に、愉快な気持ちです」
孔雀羽の男はそう言った。ニンゲンが醜く死んでいく様は見ていてとても気持ちの良いものですねと。
王は答えない。
何かを考えるような、あるいは待ち望むことでもあるかのように頬杖をつきただ前を見ている。
「このような趣向を考え付かれるとは、螺旋王は本当に素晴らしいお方だ」
自らの才覚を誉め讃えられようと王は眉一つ動かさない。
男の言葉を否定することも、肯定することもしない。
抱えきれない程の歓喜に震える男にとっては王のそのような反応さえも嫌なものではなかった。
時刻がある一点に至り、さらなる恍惚を求める男が全身を大きく広げて叫ぶ。
さあ、奴らが血にまみれて泥のように死んでいく姿をもっと私にお見せくださいと。
◇
人間とは面白いな。
少しの力でたやすく狂う者、逆に死を目前にして微塵も己を揺るがさぬ者。
強大な力を持ちながら全力でそれを振るわぬことに誇りを持つ者。
絶望的な状況であるにも関わらず、己の思うまま上を目指すことを止めようとしないその力。
人の身に刻まれた二重螺旋の為せる技、か。
ふん、死者の発表を行う。
糸色望
エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世
キール
金田一一
クアットロ
クレア・スタンフィールド
剣持勇
神行太保・戴宗
スバル・ナカジマ
ドーラ
マオ
ミー
八神はやて
読子・リードマン
ランサー
リザ・ホークアイ
ロイ・マスタング
以上、17名。
次に禁止エリアの発表だ。
19時より A-3
21時より G-7
23時より C-8
以上だ。
じきに日は完全に沈み、貴様等の本能が最も嫌う夜となる。
襲撃する者と、される者。
どちらも生き残るためには新たな方策が必要となるだろうな。
一変した世界の中で貴様達がこれから私に何を見せてくれるのか、楽しみにしている。
ではな。
◇
「新たな死人の名を聞いて奴らはどんな表情を見せるでしょうね」
王は答えない。
「今自分がいる絶望に、更に底があることを知るでしょうか」
王は答えない。
「さっきまで甘い言葉を交わしあった仲間をどのようにして殺すか思案するでしょうか」
王は答えない。
「愚かにも我らに牙をむき、醜悪な肉の塊と化すのでしょうか」
王の答えがなくとも、男は言葉を止めない。
王の口の端の歪みが、王もまた自分と同じく満ち足りた気持ちでいることを示すものだと知っているからだ。
*時系列順で読む
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*投下順で読む
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|163:[[第二回放送]]|ロージェノム|外伝:[[すべては穴掘りシモンとの邂逅から始まる]]|
|097:[[第一回放送]]|神速のシトマンドラ|外伝:[[ロージェノムは螺旋の王として配下の疑問に答える]]|
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