惨劇

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「一体何なのよこれ!」 その表情にあるのは怒り、そして恐怖。 少女――柊かがみはつい先ほど起きた惨劇に怒っていた。 それと同時に怯えてもいた。 彼女は一介の高校生なのだ。 成績こそ優秀であれども、その体力精神力は一般の域を出ない。 だから先ほどの惨劇に怒りの感情こそわけども、何をすることもできなかった。 「こなたにみゆきに―――つかさも、いるのよね……急いで皆と合流しなきゃ!」 親友と妹の名前が名簿に存在していたことにショックを覚えながらも、かがみは朝日に照らされている住宅街を歩く。 と、目の前に大きな建物が見えた。 「…これはまた、ずいぶんと大きなレストランじゃない。」 いつの間にここまで歩いてきたのか、エリアを一ついつの間にか超えていたようだ。 それを主張するかのように、ぐう、と腹が鳴る。 「……もしかしたら、誰かいるかもしれないわね。」 そう自分に言い聞かせ、そっとドアを開けた。 カランカラン、とドアベルが鳴る。 中は広々としているが、誰もいない。 「…どうやら誰もいないようね。」 近くのテーブル席に腰かけるとかがみはほう、と息を吐き天井を見上げた。 (つかさ、こなた、みゆき……死んでないわよね?) 一瞬頭をよぎる、首輪を爆破された桃色の髪の女性。 その最悪の光景が、探している三人の仲間とダブり嫌な汗が出る。 ぶんぶん、と首を振ってそのイメージを振り払った瞬間だった。 がたん、と厨房の方から音がしたのは。 「……誰?」 恐怖は、確かにあった。 もしかしたらそこに潜んでいるのは殺し合いに乗った人間であるかもしれない。 だが、もしかしたら自分の探している人間でもあるかもしれない、 とくに妹であるつかさは怖がりなのだ。 こういう暗い所で膝を抱えて震えているかもしれない。 かがみは意を決して、厨房へと向かった。 「…誰かいるの?」 厨房は電気も付いておらず、暗かった。 ひょっとしたら誰かいるのも気のせいかもしれない、とも思ったが、さっき聞いた物音は確かに空耳なんかじゃない。 かがみは電気のスイッチを探すために壁に手をかけた。 そしてスイッチを見つけ、つけた。 パッと、電気がつき部屋が照らされる。 「……え?」 かがみの目の前に、太ったメガネの男が立っていた。 というより、かがみを確認すると立ち上がった、というのが正しい表現か。 そして彼の手に握られているのは……ショットガン。 そしてその銃口が火を噴き…… かがみが最期に感じた感覚は、全身を細い針で貫かれたような熱さと痛み、そして電気で照らされた天井の無機質なクリーム色だった。 「うあ、あ…………」 男は震えていた。 目の前に現れた少女を、反射的に撃ってしまった。 その体躯からたらたらと鮮血が溢れ、床を汚していく。 自分が殺した。 自分が殺した。 見ず知らずの、それも女の子を。 彼―――安藤守は、ただ怖かった。 自分の犯した罪が。 自分のおかれた境遇が。 いつ誰が襲ってくるかもわからない状況が。 自分に支給されていたショットガンという凶器が。 ここなら安全だと思いずっと隠れていた厨房の暗闇が。 突然に着いた電気が。 何もかも、怖かった。 だから、引き金を引いた。 「うわあああああああああああーーーー!!」 響く絶叫。 何もかもを忘れたいかのように、安藤はレストランを飛び出した。 ――その手には、二人分の荷物を持って。 安藤守、彼を知るものはこう述べる…… クズ、と。 &color(red){【柊かがみ@らき☆すた 死亡】} 【F-4レストラン/1日目朝】 【安藤守@カイジ】 [状態]:健康、錯乱気味 [装備]:レミントンM31RS@BATTLE ROYALE [道具]:荷物基本支給品一式(アイテム確認済み、少なくとも武器になると判断されたものは他にはない)、かがみの初期支給品(アイテム未確認) [思考]1:怖い    2:死にたくない |005:[[その男、危険につき(ごちゃ混ぜ)]]|投下順|007:[[出会いは蝶・突然に]]| |005:[[その男、危険につき(ごちゃ混ぜ)]]|時系列順|007:[[出会いは蝶・突然に]]| |&color(aqua){GAME START}|柊かがみ|&color(red){GAME OVER}| |&color(aqua){GAME START}|安藤守|[[]]|
「一体何なのよこれ!」 その表情にあるのは怒り、そして恐怖。 少女――柊かがみはつい先ほど起きた惨劇に怒っていた。 それと同時に怯えてもいた。 彼女は一介の高校生なのだ。 成績こそ優秀であれども、その体力精神力は一般の域を出ない。 だから先ほどの惨劇に怒りの感情こそわけども、何をすることもできなかった。 「こなたにみゆきに―――つかさも、いるのよね……急いで皆と合流しなきゃ!」 親友と妹の名前が名簿に存在していたことにショックを覚えながらも、かがみは朝日に照らされている住宅街を歩く。 と、目の前に大きな建物が見えた。 「…これはまた、ずいぶんと大きなレストランじゃない。」 いつの間にここまで歩いてきたのか、エリアを一ついつの間にか超えていたようだ。 それを主張するかのように、ぐう、と腹が鳴る。 「……もしかしたら、誰かいるかもしれないわね。」 そう自分に言い聞かせ、そっとドアを開けた。 カランカラン、とドアベルが鳴る。 中は広々としているが、誰もいない。 「…どうやら誰もいないようね。」 近くのテーブル席に腰かけるとかがみはほう、と息を吐き天井を見上げた。 (つかさ、こなた、みゆき……死んでないわよね?) 一瞬頭をよぎる、首輪を爆破された桃色の髪の女性。 その最悪の光景が、探している三人の仲間とダブり嫌な汗が出る。 ぶんぶん、と首を振ってそのイメージを振り払った瞬間だった。 がたん、と厨房の方から音がしたのは。 「……誰?」 恐怖は、確かにあった。 もしかしたらそこに潜んでいるのは殺し合いに乗った人間であるかもしれない。 だが、もしかしたら自分の探している人間でもあるかもしれない、 とくに妹であるつかさは怖がりなのだ。 こういう暗い所で膝を抱えて震えているかもしれない。 かがみは意を決して、厨房へと向かった。 「…誰かいるの?」 厨房は電気も付いておらず、暗かった。 ひょっとしたら誰かいるのも気のせいかもしれない、とも思ったが、さっき聞いた物音は確かに空耳なんかじゃない。 かがみは電気のスイッチを探すために壁に手をかけた。 そしてスイッチを見つけ、つけた。 パッと、電気がつき部屋が照らされる。 「……え?」 かがみの目の前に、太ったメガネの男が立っていた。 というより、かがみを確認すると立ち上がった、というのが正しい表現か。 そして彼の手に握られているのは……ショットガン。 そしてその銃口が火を噴き…… かがみが最期に感じた感覚は、全身を細い針で貫かれたような熱さと痛み、そして電気で照らされた天井の無機質なクリーム色だった。 「うあ、あ…………」 男は震えていた。 目の前に現れた少女を、反射的に撃ってしまった。 その体躯からたらたらと鮮血が溢れ、床を汚していく。 自分が殺した。 自分が殺した。 見ず知らずの、それも女の子を。 彼―――安藤守は、ただ怖かった。 自分の犯した罪が。 自分のおかれた境遇が。 いつ誰が襲ってくるかもわからない状況が。 自分に支給されていたショットガンという凶器が。 ここなら安全だと思いずっと隠れていた厨房の暗闇が。 突然に着いた電気が。 何もかも、怖かった。 だから、引き金を引いた。 「うわあああああああああああーーーー!!」 響く絶叫。 何もかもを忘れたいかのように、安藤はレストランを飛び出した。 ――その手には、二人分の荷物を持って。 安藤守、彼を知るものはこう述べる…… クズ、と。 &color(red){【柊かがみ@らき☆すた 死亡】} 【F-4レストラン/1日目朝】 【安藤守@カイジ】 [状態]:健康、錯乱気味 [装備]:レミントンM31RS@BATTLE ROYALE [道具]:荷物基本支給品一式(アイテム確認済み、少なくとも武器になると判断されたものは他にはない)、かがみの初期支給品(アイテム未確認) [思考]1:怖い    2:死にたくない |005:[[その男、危険につき(ごちゃ混ぜ)]]|投下順|007:[[出会いは蝶・突然に]]| |005:[[その男、危険につき(ごちゃ混ぜ)]]|時系列順|007:[[出会いは蝶・突然に]]| |&color(aqua){GAME START}|柊かがみ|&color(red){GAME OVER}| |&color(aqua){GAME START}|安藤守|032:[[アイオブザハリケーン]]|

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